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【発明の名称】 冷加熱装置
【発明者】 【氏名】小林 茂信

【氏名】田中 東一

【氏名】菊島 正紘

【要約】 【課題】1個の冷加熱装置に2個の冷加熱体を接続すると、冷加熱体に加わる外力の差、すなわち、氷嚢に加わる外圧と水枕に加わる外圧とでは、水枕に加わる外圧の方が高いため、該水枕に流れ込む熱媒体の量が少なくなったり、熱媒体が貯留してしまい水枕を十分に冷却できないといった問題が生じる。

【解決手段】アルミ等の熱伝導率の高い材料による1枚の冷加熱板1と、該冷加熱板内に埋設された少なくとも2組の銅等の耐腐食性のパイプ2,3と、前記冷加熱板の表面に固定された少なくとも1個以上のペルチェ素子等の電子熱交換素子4と、各組のパイプに接続されポンプ9,10を介して接続された冷加熱体7,8とを具備した冷加熱装置である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 アルミ等の熱伝導率の高い材料による1枚の冷加熱板と、該冷加熱板内に埋設された少なくとも2組の銅等の耐腐食性のパイプと、前記冷加熱板の表面に固定された少なくとも1個以上のペルチェ素子等の電子熱交換素子と、各組のパイプに接続されポンプを介して接続された冷加熱体とを具備したことを特徴とする冷加熱装置。
【請求項2】 前記電子熱交換素子の放熱側に放熱器を介してファンを取付けたことを特徴とする請求項1記載の冷加熱装置。
【請求項3】 前記冷加熱板内に埋設されるパイプを、該冷加熱板内に折曲して流路を長くしたことを特徴とする請求項1記載の冷加熱装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はペルチェ素子等の電子熱交換素子で冷却あるいは加熱された熱交換器内を流通する熱媒体(例えば、水等)を、ゴムやプラスチックシートで構成した水枕や氷嚢等の少なくとも2つ以上の冷加熱体内に通過させて、後頭部と額を同時に冷却したり加熱したりするための冷加熱装置に関する。
【0002】
【従来の技術】本出願人はペルチェ素子等の電子熱交換素子で冷却された熱交換器を通過する水等の熱媒体によって、ゴムや合成樹脂シートで構成した水枕や氷嚢等の袋体である冷加熱体を冷却する冷加熱装置を出願(特開丙8−84744号)した。この冷加熱装置は水の交換が不要であると共に冷加熱体の温度を自由に設定することができるという利点を有していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、病気になった時には、水枕の使用と同時に氷嚢をも使用する等のように2ヵ所を同時に冷やす必要が生じたり、あるいは、同時に2ヵ所を加熱する必要が生じたりする場合がある。
【0004】しかし、前記した従来のような冷加熱装置は、1個の冷加熱装置に対して1個の冷加熱体を接続するように構成されたものであることから、2ヵ所を同時に冷却したり加熱したりする場合には、2個の冷加熱装置が必要となる。このように2個の冷加熱装置を使用すると、コストが高くなると共に嵩張るため設置場所の問題が発生する。
【0005】そこで、1個の冷加熱装置に2個の冷加熱体を接続することが考えられるが、この場合には冷加熱体に加わる外圧の差、すなわち、氷嚢に加わる外圧と水枕に加わる外圧とでは、水枕に加わる外圧の方が高いため、該水枕に流れ込む熱媒体の量が少なくなったり、熱媒体が貯留してしまい水枕を十分に冷却できないといった問題が生じる。
【0006】本発明は前記した問題点を解決せんとするもので、その目的とするところは、1つの熱交換器に2つ以上の熱媒体循環路を形成し、それぞれの循環路に冷加熱体を接続することにより、各冷加熱体への熱媒体の流れがよくなって十分に冷加熱することができ、かつ、コストの低減と小型化を図ることができる冷加熱装置を提供せんとするにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の冷加熱装置は前記した目的を達成せんとするもので、その手段は、アルミ等の熱伝導率の高い材料による1枚の冷加熱板と、該冷加熱板内に埋設された少なくとも2組の銅等の耐腐食性のパイプと、前記冷加熱板の表面に固定された少なくとも1個以上のペルチェ素子等の電子熱交換素子と、各組のパイプに接続されポンプを介して接続された冷加熱体とを具備したものである。
【0008】また、前記電子熱交換素子の放熱側に放熱器を介してファンを取付けることが望ましい。さらに、前記冷加熱板内に埋設されるパイプを、該冷加熱板内に折曲して流路を長くすることが望ましい。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る冷加熱装置の実施の形態を図面と共に説明する。先ず、熱交換器Aについて図1〜図5と共に説明するに、1はアルミ等の熱伝導良好な材料による冷加熱板にして、内部には図1に示すように山形状に折曲され、かつ、上下2段に配置された2本の銅製パイプが鋳ぐるみによって埋設され、あるいは、図2に示すように2本で一組の銅製パイプ2,3が鋳ぐるみによって埋設されている。
【0010】また、冷加熱板1の1つの表面には一体的に2つの台形の隆起部1aが形成され、あるいは、図3に示すように2つの表面には一体的にそれぞれ1つの隆起部1aが形成されている。
【0011】図3、図4において、4は前記各隆起部1aに固定されたペルチェ素子等の電子熱交換素子、5は電子熱交換素子4の上面に前記熱交換器1に対してネジ止め固定された多数のフィンによって形成された放熱器、6は放熱器5の表面に取付けられたモータによって回転するファンである。
【0012】このように構成した熱交換器Aは、冷加熱板1側が冷却されるように電子熱交換素子4に対して通電すると、冷加熱板1は冷却され、一方、電子熱交換素子4の反対面側は放熱するので、ファン6によって放熱器5を介して冷却することにより、電子熱交換素子4の冷却効率の低下を防止している。
【0013】また、冷加熱板1側が加熱されるように電子熱交換素子4に対して通電すると、冷加熱板1は加熱され、一方、電子熱交換素子4の反対面側は冷却され凍結さるので、ファン6によって放熱器5を介して外気を送ることにより温め電子熱交換素子4の加熱効率の低下を防止することができるものである。
【0014】次に、図1に示す冷加熱板1を用いた熱交換器Aを利用して2つの冷加熱体7,8(例えば、水枕と氷嚢)を同時に熱媒体を流通することにより冷却する場合を示すもので、以下、この図面と共に説明する。
【0015】図6において、9,10はポンプにして、前記冷加熱体7,8とポンプ9,10および熱交換器Aとは前記接続管11,12によって環状に接続され、かつ、それぞれには水等の熱媒体が充填されている。
【0016】次に、動作について説明するに、熱交換器Aの2つの電子熱交換素子4,4に通電すると、冷加熱板1は前記電子熱交換素子4,4によって冷却される。この状態においてポンプ9,10を駆動すると熱媒体が循環する。そして、熱媒体は冷加熱板1内のパイプ2,3を通過する時に冷却され、該冷却された熱媒体は冷加熱体7,8を通過するので、該冷加熱体7,8は冷却され、従って、後頭部や額を冷却することとなる。
【0017】図7は図2に示す冷加熱板1を用いた熱交換器Aを利用して2つの冷加熱体7,8を同時に熱媒体を流通することにより冷却する場合を示すもので、以下、この図面と共に説明する。
【0018】この実施の形態の場合には、熱交換器Aを挟んで冷加熱体7,8とポンプ9,10が接続管11,12によって環状に接続されている点で前実施の形態と異なるものである。
【0019】そして、その動作は、前実施の形態と同様に、熱交換器Aの2つの電子熱交換素子4,4に通電し、かつ、ポンプ9,10を駆動すると熱媒体が循環され、封入された熱媒体は冷加熱板1内のパイプ2,3を通過する時に冷却され、該冷却された熱媒体は冷加熱体7,8を通過するので、該冷加熱体7,8は冷却されて後頭部や額を冷却するものである。
【0020】なお、前記した実施の形態にあっては、冷加熱体7,8を冷却する場合について説明したが、電子熱交換素子4,4への通電を極性を逆にして行えば、冷加熱板1は加熱されるので、該冷加熱板1内のパイプ2,3を流れる熱媒体は加熱され、従って、この熱媒体が流れ込む冷加熱体7,8は加熱されることとなる。
【0021】また、前記した実施の形態にあっては、1枚の冷加熱板1に2本のパイプ2,3をモールドしたものを示したが、パイプは2本に限定されるものではない。この場合、パイプの数だけポンプを接続して、かつ、パイプのが数だけ冷加熱体を冷却あるいは加熱することかできる。さらに、電子熱交換素子4も2個に限定されるものではなく、1個あるいは2個以上を1枚の冷加熱板1に取付けてもよく、数が多いほど冷加熱体1は低温あるいは高温になる。
【0022】
【発明の効果】本発明は前記したように、1枚のアルミ等の熱伝導率が高い冷加熱板内に銅等のパイプを2組以上埋設し、かつ、前記冷加熱板に1個以上のペルチェ素子などの電子熱交換素子を固定したので、各パイプにポンプを介して冷加熱体を接続することにより、それぞれの冷加熱体への熱媒体を均等に流すことができ、従って、冷加熱体に加わる外圧に関係なく全ての冷加熱体を予め設定した温度で冷却または加熱することができる。
【0023】また、前記電子熱交換素子の放熱側に放熱器を介してファンを取付け、該ファンを駆動することにより、電子熱交換素子の放熱側を冷却することができ、従って、電子熱交換素子の冷却効率の向上を図ることができる。
【0024】さらに、冷加熱板に埋設するパイプを、該冷加熱板の内部において折曲し流路を長くしたことによって、該パイプ内を流れる熱媒体を効率よく冷却あるいは加熱することができる等の効果を有するものである。
【出願人】 【識別番号】000137384
【氏名又は名称】株式会社マックエイト
【出願日】 平成10年(1998)5月7日
【代理人】 【弁理士】
【氏名又は名称】橘 哲男
【公開番号】 特開平11−313849
【公開日】 平成11年(1999)11月16日
【出願番号】 特願平10−124602