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【発明の名称】 大腿骨骨髄内修正手術方法及び工具
【発明者】 【氏名】アラン・ロンバード

【氏名】スチュアート・エル・アクセルソン,ジュニアー

【氏名】ジェイムズ・ブイ・ボーノ

【氏名】ケネス・エイ・クラコウ

【要約】 【課題】骨髄内修正手術を実施するための方法及びこの方法を実施するための工具を提供する。

【解決手段】人工補装具構成要素を植え込む前に大腿骨先端を切除するための切除ガイドは、複数の案内面を持つブロックと、このブロックを大腿骨先端に固定するための手段とを含む。前記複数の案内面には、大腿骨の前側骨皮質を切除するための前側切除案内面と、後側関節丘を切除するための後側切除案内面と、前面取り切除案内面と、後面取り切除案内面とが含まれる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 人工補装具構成要素を植え込む前に大腿骨先端を切除するための切除ガイドにおいて、(a)複数の案内面を持つブロックを有し、前記複数の案内面には、(a1)大腿骨の前側骨皮質を切除するための前側切除案内面と、(a2)後側関節丘を切除するための後側切除案内面と、(a3)前面取り切除案内面と、(a4)後面取り切除案内面とが含まれ、(b)前記ブロックを大腿骨先端に固定するための手段を有する、ことを特徴とする切除ガイド。
【請求項2】 後側スタビライザーボックス切除案内面を更に有する、請求項1に記載の切除ガイド。
【請求項3】 前記後側スタビライザーボックス切除案内面は、前記切除ガイドの取り外し自在の部分に設けられている、請求項2に記載の切除ガイド。
【請求項4】 前記ブロックを固定するための前記手段は、前記ブロックに取り外し自在に連結された外反アダプタを含む、請求項1に記載の切除ガイド。
【請求項5】 前記ブロックを固定するための前記手段は、前記ブロックに取り外し自在に連結された前側基準プレートを含む、請求項1に記載の切除ガイド。
【請求項6】 前記ブロックは、一対のピン受け入れ穴を形成し、前記ブロックを固定するための前記手段は、前記穴を通して嵌着する寸法の一対のピンを含む、請求項1に記載の切除ガイド。
【請求項7】 前記外反アダプタは、前記ブロックに連結するためのばね負荷されたねじを含む、請求項4に記載の切除ガイド。
【請求項8】 前記ブロックに連結された内側ハンドル及び外側ハンドルを更に含む、請求項1に記載の切除ガイド。
【請求項9】 前記前側切除案内面は、内−前切除案内面及び外−前切除案内面を含み、前記後側切除案内面は、内−後切除案内面及び外−後切除案内面を含む、請求項1に記載の切除ガイド。
【請求項10】 前記前面取り切除案内面は、内−前面取り切除案内面及び外−前面取り切除案内面を含み、前記後面取り切除案内面は、内−後面取り切除案内面及び外−後面取り切除案内面を含む、請求項9に記載の切除ガイド。
【請求項11】 人工補装具構成要素を植え込む前に大腿骨先端を切除するための切除ガイドにおいて、(a)複数の案内面を持つブロックを有し、前記複数の案内面には、(a1)前側切除案内面と、(a2)後側切除案内面と、(a3)後側スタビライザーボックス切除案内面とが含まれ、(b)前記ブロックを大腿骨先端に固定するための手段を有する、ことを特徴とする切除ガイド。
【請求項12】 前記後側スタビライザーボックス切除案内面は、前記切除ガイドの取り外し自在の部分に設けられている、請求項11に記載の切除ガイド。
【請求項13】 前記ブロックを固定するための前記手段は、前記ブロックに取り外し自在に連結された外反アダプタを含む、請求項11に記載の切除ガイド。
【請求項14】 前記ブロックを固定するための前記手段は、前記ブロックに取り外し自在に連結された前側基準プレートを含む、請求項11に記載の切除ガイド。
【請求項15】 前記ブロックは、一対のピン受け入れ穴を形成し、前記ブロックを固定するための前記手段は、前記穴を通して嵌着する寸法の一対のピンを含む、請求項11に記載の切除ガイド。
【請求項16】 前記外反アダプタは、前記ブロックに連結するためのばね負荷されたねじを含む、請求項13に記載の切除ガイド。
【請求項17】 前記ブロックに連結された内側ハンドル及び外側ハンドルを更に含む、請求項11に記載の切除ガイド。
【請求項18】 前記前側切除案内面は、内−前切除案内面及び外−前切除案内面を含み、前記後側切除案内面は、内−後切除案内面及び外−後切除案内面を含む、請求項11に記載の切除ガイド。
【請求項19】 前記複数の案内面は、前面取り切除案内面及び後面取り切除案内面を含む、請求項18に記載の切除ガイド。
【請求項20】 前記前面取り切除案内面は、内−前面取り切除案内面及び外−前面取り切除案内面を含み、前記後面取り切除案内面は、内−後面取り切除案内面及び外−後面取り切除案内面を含む、請求項19に記載の切除ガイド。
【請求項21】 人工補装具構成要素を植え込む前に大腿骨先端を切除する方法において、(a)複数の案内面を持つブロックを大腿骨先端に固定する工程と、(b)前記ブロックに設けられた前切除案内面を使用して大腿骨の前皮質骨を切除する工程と、(c)前記ブロックに設けられた後切除案内面を使用して後関節丘を切除する工程と、(d)前記ブロックに設けられた前面取り切除案内面を使用して大腿骨先端部分前側を面取りする工程と、(e)前記ブロックに設けられた後面取り切除案内面を使用して大腿骨先端部分後側を面取りする工程とを含む、ことを特徴とする方法。
【請求項22】 前記ブロックに設けられた後側スタビライザーボックス切除案内面を使用して後側スタビライザーボックスキャビティを切除する工程を更に有する、請求項21に記載の方法。
【請求項23】 前記切除ガイドの取り外し自在の部分に後側スタビライザーボックス切除案内面が設けられており、後側スタビライザーボックスキャビティの切除前に前記取り外し自在の部分を前記ボックスに取り付ける工程を更に有する、請求項22に記載の方法。
【請求項24】 前記固定工程は、外反アダプタを前記ブロックに取り付ける工程及び前記外反アダプタを大腿骨の骨髄内管に挿入する工程を更に含む、請求項21に記載の方法。
【請求項25】 前記固定工程は、前基準プレートをブロックに取り付ける工程を更に有する、請求項21に記載の方法。
【請求項26】 前記固定工程は、一対のピンを前記ブロックの穴を通して挿入する工程を更に有する、請求項21に記載の方法。
【請求項27】 前記外反アダプタ取り付け工程は、ばね負荷されたねじで取り付ける工程を更に含む、請求項24に記載の方法。
【請求項28】 大腿骨の切除前に、前記ブロックを内側ハンドル及び外側ハンドルで回転整合する工程を更に含む、請求項21に記載の方法。
【請求項29】 前記ブロックの固定前に大腿骨の骨髄内管をリーマー加工する工程を更に含む、請求項21に記載の方法。
【請求項30】 前記ブロックの固定前に大腿骨先端にクリーンアップカット切除を行う工程を更に含む、請求項21に記載の方法。
【請求項31】 膝修正手術で使用するための、詳細には、大腿骨先端及び脛骨基端を切除するための一組の器具において、(a)第1基端継手を持つ切除案内タワーと、(b)前記第1基端継手と実質的に同じ第2基端継手を持つ外反アダプタと、(c)基端ハンドル、及び前記第1基端継手及び前記第2基端継手に取り外し自在に取り付けることができる先端継手を持つインパクター/イクストラクターとを有する、器具。
【請求項32】 前記インパクター/イクストラクターは、前記基端ハンドルと前記先端継手との間に摺動自在に取り付けられたマスを含む、請求項31に記載の一組の器具。
【請求項33】 前記先端継手は、ばね負荷されたラッチを含む、請求項32に記載の一組の器具。
【請求項34】 前記案内タワー及び前記外反アダプタに取り外し自在に取り付けることができる試行ステムを更に含む、請求項31に記載の一組の器具。
【請求項35】 前記ガイドタワーはボスを有し、このボスには一対の溝が設けられている、請求項31に記載の一組の器具。
【請求項36】 前記溝を介して前記ボスに取り外し自在に取り付けることができるカラーを更に含む、請求項35に記載の一組の器具。
【請求項37】 前記ガイドタワーに取り外し自在に取り付けることができるクリーンアップ切除案内ブロックを更に含む、請求項31に記載の一組の器具。
【請求項38】 前記外反アダプタに取り外し自在に取り付けることができる多カット切除ガイドを更に含む、請求項31に記載の一組の器具。
【請求項39】 前記多カット切除ガイドに取り外し自在に取り付けることができる後側スタビライザーボックス切除ガイドを更に含む、請求項38に記載の一組の器具。
【請求項40】 4つのものを一つにした前記切除ガイドに取り外し自在に取り付けることができる前基準プレートを更に含む、請求項38に記載の一組の器具。
【請求項41】 膝修正手術で使用するための、詳細には、大腿骨先端及び脛骨基端を切除するための一組の器具において、(a)脛骨又は大腿骨の骨髄内管に取り付けられるようになった切除案内タワーと、(b)大腿骨の骨髄内管に取り付けられるようになった外反アダプタと、(c)前記案内タワーに取り外し自在に取り付けることができるクリーンアップ切除案内ブロックと、(d)前記外反アダプタに取り外し自在に取り付けることができる多カット切除ガイドとを含む、ことを特徴とする器具。
【請求項42】 大きさが異なる複数のステムを更に含み、これらのステムの各々はねじ山を備えた端部を有し、前記案内タワー及び前記外反アダプタは、前記ステムのうちの任意の一つのステムに連結されるようになったねじ山を備えた部分を有する、請求項41に記載の一組の器具。
【請求項43】 前記案内タワーに連結されるようになった大きさが異なる複数のカラーを更に含む、請求項41に記載の一組の器具。
【請求項44】 前記案内タワーは、一対の溝を備えたボスを有し、前記カラーは前記タワーに前記溝を介して連結されている、請求項43に記載の一組の器具。
【請求項45】 前記案内タワーは、深さマークを持つボスを有する、請求項41に記載の一組の器具。
【請求項46】 前記深さマークは溝である、請求項45に記載の一組の器具。
【請求項47】 前記多カット切除ガイドに取り外し自在に取り付けることができる前基準プレートを更に有する、請求項41に記載の一組の器具。
【請求項48】 前記多カット切除ガイドに取り外し自在に取り付けることができる前側スタビライザーボックス切除テンプレートを更に有する、請求項41に記載の一組の器具。
【請求項49】 一組のスペーサブロック及びこれらのスペーサブロックの各々に取り付けることができるハンドルを更に有し、前記スペーサブロックは、骨髄外整合を検査するため、大腿骨及び脛骨と前記ハンドルとの間の間隔を表示する、請求項41に記載の一組の器具。
【請求項50】 大腿骨の前面及び後面に対する骨髄内管の位置を定めるための印を持つ、大腿骨の大きさを定める工具を更に有する、請求項41に記載の一組の器具。
【請求項51】 人工補装具構成要素を植え込む前に大腿骨先端及び脛骨基端を切除する方法において、(a)大腿骨先端及び脛骨基端にクリーンアップカット切除を行う工程と、(b)大腿骨先端と脛骨基端との間の間隔を計測するための工程と、(c)大腿骨先端の大きさを計測するための工程と、(d)複数の案内面を持つブロックを大腿骨先端に固定する工程と、(e)前記ブロックによる大腿骨先端の切除を完了する工程とを含む、ことを特徴とする方法。
【請求項52】 前記完了工程は、(a)前記ブロックの前切除案内面を使用して大腿骨の前皮質骨を切除する工程と、(b)前記ブロックの後切除案内面を使用して後関節丘を切除する工程と、(c)前記ブロックの前面取り切除案内面を使用して大腿骨先端前側の面取りを行う工程と、(d)前記ブロックの後面取り切除案内面を使用して大腿骨先端後側の面取りを行う工程とを含む、請求項51に記載の方法。
【請求項53】 (a)後側スタビライザーボックス切除ガイドをブロックに取り付ける工程と、(b)後側スタビライザーボックスキャビティを切除する工程とを含む、請求項52に記載の方法。
【請求項54】 前記固定工程は、外反アダプタを前記ブロックに取り付ける工程及び前記外反アダプタを大腿骨の骨髄内管に取り付ける工程を更に含む、請求項51に記載の方法。
【請求項55】 前記固定工程は、前基準プレートをブロックに取り付ける工程を更に有する、請求項51に記載の方法。
【請求項56】 前記固定工程は、一対のピンを前記ブロックの穴を通して挿入する工程を更に有する、請求項51に記載の方法。
【請求項57】 前記外反アダプタ取り付け工程は、ばね負荷されたねじで取り付ける工程を更に含む、請求項54に記載の方法。
【請求項58】 大腿骨の切除前に、前記ブロックを内側ハンドル及び外側ハンドルを回転整合する工程を更に含む、請求項51に記載の方法。
【請求項59】 前記ブロックの固定前に大腿骨の骨髄内管をリーマー加工する工程を更に含む、請求項51に記載の方法。
【請求項60】 前記ブロックの固定前に大腿骨先端にクリーンアップカット切除を行う工程を更に含む、請求項51に記載の方法。
【請求項61】 脛骨基端又は大腿骨先端の切除で使用するための切除案内タワーアッセンブリにおいて、(a)脛骨又は大腿骨の骨髄内管に挿入されるようになったボス部分を持ち、このボスは継手手段を有する、案内タワーと、(b)前記継手手段によって前記ボスに各々連結されるようになった、大きさが異なる複数のカラーとを有する、ことを特徴とするアッセンブリ。
【請求項62】 大腿骨先端の切除で使用するための切除案内タワー−切除ブロックアッセンブリにおいて、(a)切除ブロックと、(b)大腿骨の骨髄内管に挿入されるようになった第1部分及び前記切除ブロックを受け入れるようになった第2直交部分を有し、前記第1部分は、挿入深さを表示するための印を有し、前記切除ブロックの直交寸法は、前記第2部分に取り付けられ、前記第1部分を骨髄内管内に前記印まで挿入した場合に2mmのクリーンアップ切除用のガイドを提供するように定められている、案内タワーとを有する、ことを特徴とするアッセンブリ。
【請求項63】 前記切除ブロックは両面を使用でき、外反角度が設けられている、請求項62に記載のアッセンブリ。
【請求項64】 前記切除ブロックは、5mm楔状切除及び10mm楔状切除用のガイドを有する、請求項62に記載のアッセンブリ。
【請求項65】 脛骨基端と大腿骨先端との間の間隔を手術中に計測するためのスペーサブロックアッセンブリにおいて、(a)大きさが異なる複数のスペーサブロックと、(b)前記ブロックの各々に取り外し自在に取り付けることができるハンドルであって、前記ブロックは脛骨基端と大腿骨先端との間の間隔を示し、前記ハンドルは骨髄外整合を示す、ハンドルとを有することを特徴とするアッセンブリ。
【請求項66】 大腿骨先端の大きさを手術中に定めるための寸法規制工具において、前記工具は、人工膝補装具の大腿骨構成要素の輪郭と対応する輪郭を持つフック状部材を有し、このフック状部材には、大腿骨の前面及び後面に対する大腿骨の骨髄内管の位置を定めるための印が設けられている、ことを特徴とする寸法規制工具。
【請求項67】 インプラントの後側スタビライザーボックスを受け入れる形状のキャビティを大腿骨先端に形成するための装置において、(a)大腿骨の骨髄内管内に挿入でき且つここに取り外し自在に取り付けられた、切除案内工具を案内するための手段を取り付けることができる骨髄内管基準手段と、(b)前記キャビティを形成するための切除工具を案内するための手段であって、切除時に前記骨髄内管に対する基準を維持するため前記骨髄内管基準手段に取り付けられた案内手段とを有する、ことを特徴とする装置。
【請求項68】 前記案内するための手段は、前側スタビライザーボックス切除テンプレートを更に有する、請求項67に記載の装置。
【請求項69】 前記前側スタビライザーボックス切除テンプレートは、オールインワン切除ブロックに取り付けることができるモジュラー式の器具である、請求項68に記載の装置。
【請求項70】 前記骨髄内管基準手段は、骨髄内管に挿入するようになった試行ステム/外反アッセンブリ組み合わせを含む、請求項67に記載の装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、膝関節形成術で使用する方法及び工具に関する。更に詳細には、本発明は、人工大腿骨構成要素を取り外して交換する修正手術で使用する方法及び工具に関する。
【0002】
【従来の技術】膝関節全形成術には、膝蓋骨、大腿骨、及び脛骨を人工構成要素と交換することが含まれる。詳細には、脛骨の基端部分及び大腿骨の先端部分を切除し、人工構成要素と交換する。本明細書中で使用されているように、骨又は他の身体の部分に言及するとき、「基端」という用語は、心臓に近いということを意味し、「先端」という用語は、心臓から遠いということを意味する。工具及び器具に言及する場合、「基端」という用語は医師に近いということを意味し、「先端」という用語は、医師から遠いということを意味する。
【0003】当該技術分野において、幾つかの種類の人工膝補装具が知られている。一つの種類は、「表面再形成(resurfacing) 型」と呼ばれる。これらの人工補装具では、大腿骨先端及び脛骨基端の関節表面を、金属製及びプラスチック製関節丘型関節ベアリング構成要素の夫々によって「表面再形成」する。これらの人工膝補装具は、回転及び並進について適当な自由度を提供し、利用可能な関節空間の境界内に構成要素を収容する上で必要な骨の除去を最小にする。
【0004】大腿骨構成要素は合金構造(コバルト−クロム合金又は6A14Vチタニウム合金)であり、自然の大腿骨先端又は膝関節の大腿骨側部と形状が同じ多半径設計の内側−外側関節丘ベアリング表面を提供する。
【0005】脛骨構成要素は、通常は、金属製先端ベース構成要素及びプラスチック製基端相互係止体構成要素又は挿入体を有する。プラスチックは、例えば、超高分子量ポリエチレン(UHMWPE)である。プラスチック製脛骨高平部ベアリング表面は、係合する大腿骨関節丘の関節形状と或る程度一致する凸状の多半径形状をなしている。大腿骨構成要素及び脛骨構成要素の両方には、通常は、骨髄内ステムオプションが設けられる。
【0006】大腿骨の先端表面及び脛骨の基端表面を形成した後、大腿骨の骨髄内管内に開口部を形成し、脛骨の骨髄内管内に開口部を形成する。大腿骨構成要素の内部表面及び骨髄内ステムは、通常は、ポリマーセメントで覆ってあり、大腿骨構成要素の内面が大腿骨の先端表面と出会うまで骨髄内ステムを大腿骨の骨髄内管内に挿入する。脛骨構成要素を、同様に、通常は、脛骨の基端表面及び骨髄内管にセメントで結合する。
【0007】構成要素をセメントを使用せずにプレス嵌めする場合がある。セメントの使用には利点及び欠点がある。構成要素のプレス嵌めは、固定を良好に行う上で骨の品質に依拠する。場合によっては、構成要素の固定をプレス嵌めで良好に行うことができず、また、場合によっては、十分な生物学的内方成長が行われないため、プレス嵌めした構成要素が早期に壊れてしまうことがある。セメントは、良好な固定を保証するが、構成要素のステムに沿って歪みを生じる。更に、以下に説明するように、セメントは、破損した構成要素の除去を困難にする。
【0008】多くの場合、通常の経時的摩耗のため、修正手術として周知の手順で人工膝補装具を交換しなければならない。セメントを用いて固定された一次人工補装具を交換する場合、脛骨の基端表面及び大腿骨の先端表面には、代表的には、空胴性欠陥がある。骨グラフトが使用されていないため、交換膝を設置できる前に空胴性欠陥を除去するために脛骨の基端表面及び大腿骨の先端表面を注意深く切除しなければならない。
【0009】更に、交換膝を設置できる前に骨髄内管にブローチ仕上げ又はリーマー加工を施して、残ったセメントや髄管内に存在する空胴性欠陥を除去しなければならない。多くの場合、交換大腿骨構成要素には高スタビライザーが設けられており、この後側スタビライザーを受け入れるために大腿骨の先端部分後側を除去する必要がある。
【0010】骨ランドマークがなく(一次手術中に除去した)、空胴性欠陥があるため、一次人工補装具でセメントが使用されていない場合でも、切除ジグの骨髄管外整合が困難である。
【0011】関節形成修正術を行うための当該技術分野の現在の方法は、骨髄内管を基準にして整合させなければならない幾つかの切除ブロックを使用することを必要とする。
【0012】一次人工補装具を除去した後、大腿骨先端を外側テンプレートで切除する。骨髄内管にリーマー加工を施し、マレットの代わりにリーマーをねじ込む。先端切除ガイドをリーマーに取り付け、ガイドのスロットを介して先端切除を完了する。先端切除ガイドをリーマーから取り外し、A/P切除及び面取り切除を行うため、別の切除ブロックをリーマーに取り付ける。
【0013】膝蓋骨が正しく作動する上で大腿骨構成要素の回転整合が重要である。後関節丘がもはや存在しないため、この切除ブロックを側副靱帯が取り付けられた大腿骨上顆に対して注意深く整合しなければならない。
【0014】前/後切除及び面取り切除を完了した後、切除ブロックを取り外し、関節丘内ボックス切除を完了するため、大腿骨切除ブロックをリーマーに取り付ける。幾つかの切除ブロックの設置及び取り外しにより、切除ブロックの整合が更に困難になるということは理解されよう。
【0015】大腿骨の形成後、同様の手順を脛骨基端について実施する。詳細には、リーマーをマレットで設置する。前切除ブロックを脛骨にピンで止め、脛骨の基端部分を切除する。
【0016】脛骨の欠陥を計測し、切除ガイドを6mm乃至10mm下げる。前側から後側まで平らな切除部を形成する。リーマーに脛骨テンプレートを取り付け、青いペンで基準マークを付ける。基準マークに対して平らな切除部及び矢状切除部を形成する。別のテンプレートをリーマーに取り付け、楔状切除ガイドを固定するために前穴及び後穴を形成する。その後、楔状切除を行う。テンプレートを交換し、マークと整合させる。修正マークパンチガイドをテンプレートに取り付け、修正ボックスチゼルを使用してステムのために形成する。大腿骨及び脛骨は、これで、試行の準備ができる。
【0017】試行は、試行用大腿骨拡大器及びステム延長部を取り付け、ステム延長部をステムボス内に締め付け、試行用拡大器ブロックを試行プレートの下側に位置決めし、プレートの頂部を通してボルトを挿入し、これらのボルトを締め付け、被拘束モジュラーポストをベアリング試行体に挿入し、被拘束大腿骨試行体を配置し、ステムを持つ脛骨試行体を関節空間に入れることによって行われる。試行に成功した後、大腿骨構成要素及び脛骨構成要素を設置する。
【0018】(1)空胴性欠陥の種類及び位置により、脛骨及び大腿骨の外面を人工補装具の内面に合わせるのが困難であり、(2)大腿骨及び脛骨を骨髄内管を基準として切除しなければならず、(3)手順中に多数のテンプレート及びガイドを使用するため、全ての切除部を骨髄内管に対して適正に整合させるのが非常に困難であるため、修正手術は困難であるということは当業者には理解されよう。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的は、骨髄内修正手術を実施するための方法及び工具を提供することである。
【0020】本発明の別の目的は、多数の切除切除部の形成時に骨髄内管と適正に整合した状態を維持する骨髄内修正手術用工具を提供することである。本発明の更に別の目的は、使用される工具の数を最小にして骨髄内修正手術を実施するための方法を提供することである。
【0021】本発明の他の目的は、骨髄内修正手術の正確さを高め、修正インプラントの安定性を高める方法及び工具を提供することである。
【0022】
【課題を解決するための手段】以下に詳細に論じるこれらの目的に関し、本発明の骨髄内修正工具は、深さマーク及び/又は深さストップを持つリーマーと、骨髄内管に挿入され且つここから取り外される他の工具を取り付けるための先端継手を持つインパクター/イクストラクターと、切除部が正確に取り付けられており、基準マーク及び大腿骨又は脛骨カラー用ホルダの両方として役立つノッチを含む切除案内タワーと、この案内タワーに取り付けることができる様々な大きさのステムの選択と、様々な大きさの大腿骨カラー及び脛骨カラーの選択と、大腿骨選択の切除を行うためにガイドタワーに取り付けることができる迅速連結クランプを持つ両面使用可能な切除ブロックと、脛骨基端の切除を行うために案内タワーに取り付けることができる迅速連結クランプを持つ左右切除ブロックと、設置されるべき脛骨構成要素の厚さを決定するために脛骨と大腿骨との間の間隔を計測するためのスペーサブロックの選択と、大腿骨の形成を行うためのオールインワン(all-in-one)切除ガイドと、一組の5mm及び10mmの試行楔と、試行ステム外反アダプタと、前後オフセットの表示を含む大腿骨大きさ表示器と、オールインワン切除ガイドに取り付けることができる後側スタビライザーボックス切除テンプレートと、大腿骨構成要素を骨髄内ステムに取り付けるための前後オフセットアダプタとを有する。本発明による工具は、モジュラー式であり、骨髄内固定を伴う又は伴わない一次膝関節形成術でも使用できる。
【0023】本発明による方法は、一次大腿骨構成要素を取り外す工程と、適当な直径のリーマーを用いて大腿骨骨髄内管の適当な深さまでリーマー加工する工程と、適当な長さ及び直径を持つ工具ステム(試行ステム)を選択する工程と、案内タワーを工具ステムに取り付ける工程と、工具ステムを大腿骨骨髄内管に挿入する工程と、インパクター/イクストラクターを工具ステムの基端に取り付ける工程と、ステムを骨髄内管に打ち込む(又は随意であるが、ステムをマレットで打ち込む)工程と、打ち込み前にストップを工具ステムに随意に取り付ける工程と、大腿骨先端を切除するため、両面を使用できる切除ブロックを工具ステムに取り付ける工程と、切除ブロックを工具ステムから取り外し、工具ステムをインパクター/イクストラクターで取り外す工程と、左又は右の脛骨切除ブロックの一方を使用して脛骨基端に関して手順を繰り返す工程と、大腿骨先端の大きさを定め、屈伸時の大腿骨と脛骨との間の間隔を定める工程と、工具ステムを大腿骨の骨髄内管に挿入する工程と、適当な大きさのオールインワン切除ブロックを工具ステムに取り付ける工程と、工具ステムに取り付ける前に、5mm又は10mmのスペーサを切除ブロックの先端ガイドに随意に挿入する工程と、オールインワン切除ブロックの後関節丘(存在する場合)に対する回転整合を確認するか或いはオールインワン切除ブロックをスペーサブロックの補助によりトランセピコンダイラー軸線(transepicondylar axis) と平行に整合する工程と、寸法規制表示器をオールインワン切除ブロックに取り付け、切除ブロックの大きさを確認する工程と、オールインワン切除ブロックを通してピンを大腿骨先端に挿入する工程と、オールインワン切除ブロックを使用して大腿骨の前側切除を行う工程と、大腿骨の前側にピン止めされた前側基準プレートでスタビライザーを随意に取り付ける工程と、オールインワン切除ブロックを使用して面取り部及び後側切除部を形成する工程と、オールインワン切除ブロックのガイドを通してドリル穿孔し、後側スタビライザーボックスの位置を定める工程と、後側スタビライザーボックステンプレートをオールインワン切除ブロックに取り付ける工程と、後側スタビライザーボックスチゼルをテンプレートを通して挿入し後側スタビライザーボックスに対して骨を除去する工程とを含む。
【0024】本発明によれば、人工補装具構成要素を植え込む前に大腿骨先端を切除するための切除ガイドにおいて、(a)複数の案内面を持つブロックを有し、上記複数の案内面には、(a1)大腿骨の前側骨皮質を切除するための前側切除案内面と、(a2)後側関節丘を切除するための後側切除案内面と、(a3)前面取り切除案内面と、(a4)後面取り切除案内面とが含まれ、(b)上記ブロックを大腿骨先端に固定するための手段を有する、切除ガイドが提供される。
【0025】本発明による切除ガイドは、後側スタビライザーボックス切除案内面を更に有してもよい。上記後側スタビライザーボックス切除案内面は、上記切除ガイドの取り外し自在の部分に設けられていてもよい。
【0026】上記ブロックを固定するための上記手段は、上記ブロックに取り外し自在に連結された外反アダプタを含んでもよい。上記ブロックを固定するための上記手段は、上記ブロックに取り外し自在に連結された前側基準プレートを含んでもよい。
【0027】上記ブロックは、一対のピン受け入れ穴を形成し、上記ブロックを固定するための上記手段は、上記穴を通して嵌着する寸法の一対のピンを含んでもよい。上記外反アダプタは、上記ブロックに連結するためのばね負荷されたねじを含んでもよい。
【0028】上記ブロックに連結された内側ハンドル及び外側ハンドルを更に含んでもよい。上記前側切除案内面は、内−前切除案内面及び外−前切除案内面を含み、上記後側切除案内面は、内−後切除案内面及び外−後切除案内面を含んでもよい。
【0029】上記前面取り切除案内面は、内−前面取り切除案内面及び外−前面取り切除案内面を含み、上記後面取り切除案内面は、内−後面取り切除案内面及び外−後面取り切除案内面を含んでもよい。
【0030】本発明によれば、人工補装具構成要素を植え込む前に大腿骨先端を切除するための切除ガイドにおいて、(a)複数の案内面を持つブロックを有し、上記複数の案内面には、(a1)前側切除案内面と、(a2)後側切除案内面と、(a3)後側スタビライザーボックス切除案内面とが含まれ、(b)上記ブロックを大腿骨先端に固定するための手段を有する切除ガイドが提供される。
【0031】本発明による切除ガイドは、上記後側スタビライザーボックス切除案内面は、上記切除ガイドの取り外し自在の部分に設けられていてもよい。上記ブロックを固定するための上記手段は、上記ブロックに取り外し自在に連結された外反アダプタを含んでもよい。
【0032】上記ブロックを固定するための上記手段は、上記ブロックに取り外し自在に連結された前側基準プレートを含んでもよい。上記ブロックは、一対のピン受け入れ穴を形成し、上記ブロックを固定するための上記手段は、上記穴を通して嵌着する寸法の一対のピンを含んでもよい。
【0033】上記外反アダプタは、上記ブロックに連結するためのばね負荷されたねじを含んでもよい。上記ブロックに連結された内側ハンドル及び外側ハンドルを更に含んでもよい。
【0034】上記前側切除案内面は、内−前切除案内面及び外−前切除案内面を含み、上記後側切除案内面は、内−後切除案内面及び外−後切除案内面を含んでもよい。上記複数の案内面は、前面取り切除案内面及び後面取り切除案内面を含んでもよい。
【0035】上記前面取り切除案内面は、内−前面取り切除案内面及び外−前面取り切除案内面を含み、上記後面取り切除案内面は、内−後面取り切除案内面及び外−後面取り切除案内面を含んでもよい。
【0036】本発明によれば、人工補装具構成要素を植え込む前に大腿骨先端を切除する方法において、(a)複数の案内面を持つブロックを大腿骨先端に固定する工程と、(b)上記ブロックに設けられた前切除案内面を使用して大腿骨の前皮質骨を切除する工程と、(c)上記ブロックに設けられた後切除案内面を使用して後関節丘を切除する工程と、(d)上記ブロックに設けられた前面取り切除案内面を使用して大腿骨先端部分前側を面取りする工程と、(e)上記ブロックに設けられた後面取り切除案内面を使用して大腿骨先端部分後側を面取りする工程とを含む方法が提供される。
【0037】本発明による方法は、上記ブロックに設けられた後側スタビライザーボックス切除案内面を使用して後側スタビライザーボックスキャビティを切除する工程を更に有してもよい。
【0038】上記切除ガイドの取り外し自在の部分に後側スタビライザーボックス切除案内面が設けられており、後側スタビライザーボックスキャビティの切除前に上記取り外し自在の部分を上記ボックスに取り付ける工程を更に有してもよい。
【0039】上記固定工程は、外反アダプタを上記ブロックに取り付ける工程及び上記外反アダプタを大腿骨の骨髄内管に挿入する工程を更に含んでもよい。上記固定工程は、前基準プレートをブロックに取り付ける工程を更に有してもよい。
【0040】上記固定工程は、一対のピンを上記ブロックの穴を通して挿入する工程を更に有してもよい。上記外反アダプタ取り付け工程は、ばね負荷されたねじで取り付ける工程を更に含んでもよい。
【0041】大腿骨の切除前に、上記ブロックを内側ハンドル及び外側ハンドルで回転整合する工程を更に含んでもよい。上記ブロックの固定前に大腿骨の骨髄内管をリーマー加工する工程を更に含んでもよい。
【0042】上記ブロックの固定前に大腿骨先端にクリーンアップカット切除を行う工程を更に含んでもよい。本発明によれば、膝修正手術で使用するための、詳細には、大腿骨先端及び脛骨基端を切除するための一組の器具において、(a)第1基端継手を持つ切除案内タワーと、(b)上記第1基端継手と実質的に同じ第2基端継手を持つ外反アダプタと、(c)基端ハンドル、及び上記第1基端継手及び上記第2基端継手に取り外し自在に取り付けることができる先端継手を持つインパクター/イクストラクターとを有する、器具が提供される。
【0043】本発明による器具は、上記インパクター/イクストラクターは、上記基端ハンドルと上記先端継手との間に摺動自在に取り付けられたマスを含んでもよい。上記先端継手は、ばね負荷されたラッチを含んでもよい。
【0044】上記案内タワー及び上記外反アダプタに取り外し自在に取り付けることができる試行ステムを更に含んでもよい。上記ガイドタワーはボスを有し、このボスには一対の溝が設けられていてもよい。
【0045】上記溝を介して上記ボスに取り外し自在に取り付けることができるカラーを更に含んでもよい。上記ガイドタワーに取り外し自在に取り付けることができるクリーンアップ切除案内ブロックを更に含んでもよい。
【0046】上記外反アダプタに取り外し自在に取り付けることができる多カット切除ガイドを更に含んでもよい。上記多カット切除ガイドに取り外し自在に取り付けることができる後側スタビライザーボックス切除ガイドを更に含んでもよい。
【0047】4つのものを一つにした上記切除ガイドに取り外し自在に取り付けることができる前基準プレートを更に含んでもよい。本発明によれば、膝修正手術で使用するための、詳細には、大腿骨先端及び脛骨基端を切除するための一組の器具において、(a)脛骨又は大腿骨の骨髄内管に取り付けられるようになった切除案内タワーと、(b)大腿骨の骨髄内管に取り付けられるようになった外反アダプタと、(c)上記案内タワーに取り外し自在に取り付けることができるクリーンアップ切除案内ブロックと、(d)上記外反アダプタに取り外し自在に取り付けることができる多カット切除ガイドとを含む器具が提供される。
【0048】本発明による器具は、大きさが異なる複数のステムを更に含み、これらのステムの各々はねじ山を備えた端部を有し、上記案内タワー及び上記外反アダプタは、上記ステムのうちの任意の一つのステムに連結されるようになったねじ山を備えた部分を有してもよい。
【0049】上記案内タワーに連結されるようになった大きさが異なる複数のカラーを更に含んでもよい。上記案内タワーは、一対の溝を備えたボスを有し、上記カラーは上記タワーに上記溝を介して連結されていてもよい。
【0050】上記案内タワーは、深さマークを持つボスを有してもよい。上記深さマークは溝であってもよい。上記多カット切除ガイドに取り外し自在に取り付けることができる前基準プレートを更に有してもよい。
【0051】上記多カット切除ガイドに取り外し自在に取り付けることができる前側スタビライザーボックス切除テンプレートを更に有してもよい。一組のスペーサブロック及びこれらのスペーサブロックの各々に取り付けることができるハンドルを更に有し、上記スペーサブロックは、骨髄外整合を検査するため、大腿骨及び脛骨と上記ハンドルとの間の間隔を表示してもよい。
【0052】大腿骨の前面及び後面に対する骨髄内管の位置を定めるための印を持つ、大腿骨の大きさを定める工具を更に有してもよい。本発明によれば、人工補装具構成要素を植え込む前に大腿骨先端及び脛骨基端を切除する方法において、(a)大腿骨先端及び脛骨基端にクリーンアップカット切除を行う工程と、(b)大腿骨先端と脛骨基端との間の間隔を計測するための工程と、(c)大腿骨先端の大きさを計測するための工程と、(d)複数の案内面を持つブロックを大腿骨先端に固定する工程と、(e)上記ブロックによる大腿骨先端の切除を完了する工程とを含む方法が提供される。
【0053】本発明による方法では、上記完了工程は、(a)上記ブロックの前切除案内面を使用して大腿骨の前皮質骨を切除する工程と、(b)上記ブロックの後切除案内面を使用して後関節丘を切除する工程と、(c)上記ブロックの前面取り切除案内面を使用して大腿骨先端前側の面取りを行う工程と、(d)上記ブロックの後面取り切除案内面を使用して大腿骨先端後側の面取りを行う工程とを含んでもよい。
【0054】(a)後側スタビライザーボックス切除ガイドをブロックに取り付ける工程と、(b)後側スタビライザーボックスキャビティを切除する工程とを含んでもよい。
【0055】上記固定工程は、外反アダプタを上記ブロックに取り付ける工程及び上記外反アダプタを大腿骨の骨髄内管に取り付ける工程を更に含んでもよい。上記固定工程は、前基準プレートをブロックに取り付ける工程を更に有してもよい。
【0056】上記固定工程は、一対のピンを上記ブロックの穴を通して挿入する工程を更に有してもよい。上記外反アダプタ取り付け工程は、ばね負荷されたねじで取り付ける工程を更に含んでもよい。
【0057】大腿骨の切除前に、上記ブロックを内側ハンドル及び外側ハンドルを回転整合する工程を更に含んでもよい。上記ブロックの固定前に大腿骨の骨髄内管をリーマー加工する工程を更に含んでもよい。
【0058】上記ブロックの固定前に大腿骨先端にクリーンアップカット切除を行う工程を更に含んでもよい。本発明によれば、脛骨基端又は大腿骨先端の切除で使用するための切除案内タワーアッセンブリにおいて、(a)脛骨又は大腿骨の骨髄内管に挿入されるようになったボス部分を持ち、このボスは継手手段を有する、案内タワーと、(b)上記継手手段によって上記ボスに各々連結されるようになった、大きさが異なる複数のカラーとを有するアッセンブリが提供される。
【0059】本発明によれば、大腿骨先端の切除で使用するための切除案内タワー−切除ブロックアッセンブリにおいて、(a)切除ブロックと、(b)大腿骨の骨髄内管に挿入されるようになった第1部分及び上記切除ブロックを受け入れるようになった第2直交部分を有し、上記第1部分は、挿入深さを表示するための印を有し、上記切除ブロックの直交寸法は、上記第2部分に取り付けられ、上記第1部分を骨髄内管内に上記印まで挿入した場合に2mmのクリーンアップ切除用のガイドを提供するように定められている、案内タワーとを有するアッセンブリが提供される。
【0060】本発明によるアッセンブリでは、上記切除ブロックは両面を使用でき、外反角度が設けられていてもよい。上記切除ブロックは、5mm楔状切除及び10mm楔状切除用のガイドを有してもよい。
【0061】本発明によれば、脛骨基端と大腿骨先端との間の間隔を手術中に計測するためのスペーサブロックアッセンブリにおいて、(a)大きさが異なる複数のスペーサブロックと、(b)上記ブロックの各々に取り外し自在に取り付けることができるハンドルであって、上記ブロックは脛骨基端と大腿骨先端との間の間隔を示し、上記ハンドルは骨髄外整合を示す、ハンドルとを有するアッセンブリが提供される。
【0062】本発明によるアッセンブリは、大腿骨先端の大きさを手術中に定めるための寸法規制工具において、上記工具は、人工膝補装具の大腿骨構成要素の輪郭と対応する輪郭を持つフック状部材を有し、このフック状部材には、大腿骨の前面及び後面に対する大腿骨の骨髄内管の位置を定めるための印が設けられている寸法規制工具が提供される。
【0063】本発明によれば、インプラントの後側スタビライザーボックスを受け入れる形状のキャビティを大腿骨先端に形成するための装置において、(a)大腿骨の骨髄内管内に挿入でき且つここに取り外し自在に取り付けられた、切除案内工具を案内するための手段を取り付けることができる骨髄内管基準手段と、(b)上記キャビティを形成するための切除工具を案内するための手段であって、切除時に上記骨髄内管に対する基準を維持するため上記骨髄内管基準手段に取り付けられた案内手段とを有する装置が提供される。
【0064】本発明による装置では、上記案内するための手段は、前側スタビライザーボックス切除テンプレートを更に有してもよい。上記前側スタビライザーボックス切除テンプレートは、オールインワン切除ブロックに取り付けることができるモジュラー式の器具であってもよい。
【0065】上記骨髄内管基準手段は、骨髄内管に挿入するようになった試行ステム/外反アッセンブリ組み合わせを含んでもよい。本発明の方法及び工具は、骨の切除位置を正確にし、そのため、修正用人工補装具が骨髄内管及び骨切除部に対して正しく配向される。本発明のこの他の目的及び利点は、以下の詳細な説明を添付図面を参照して読むことによって当業者には明らかになるであろう。
【0066】
【発明の実施の形態】図1は、大腿骨10の先端部分及び大腿骨全関節丘構成要素を示す。構成要素12は、一次構成要素である場合には、一次手術中の外科医の判断に応じて、ステムを備えていても、備えていなくてもよい。構成要素12は、修正構成要素である場合には、大腿骨10の骨髄内管(図2で参照番号14が附してある)内に延びるステムを備えている。
【0067】構成要素12を取り外した後、全ての緩くなったセメント及びその下にある線維質の膜を除去する。高速洗浄を行いながら創面切除を注意深く行わなければならない。異物を全て除去した後、軟質組織を検査し、瘢痕組織を除去する。一般的には、前十字靱帯を犠牲にする。修正インプラントに後側スタビライザーボックスが設けられる場合には、後十字靱帯もまた除去できる。
【0068】構成要素12及び全ての異物を除去すると、大腿骨10には、構成要素12によって覆われていた空胴性欠陥、例えば16、18、20、22が現れる。これらの欠陥は、構成要素12の設置に使用されたセメントのせいである。構成要素を除去する(通常は、セメント界面を崩壊するのに超音波膝截骨刀を用いて行われる)とき、セメントの幾らかは構成要素及びその下にある骨にしっかりと付着したままであり、骨の部分が構成要素とともに除去される。この理由により、とりわけ、大腿骨の先端表面は、新たな人工補装具を設置するための基準として使用できない。新たな人工補装具を適正に配置するため、骨髄内管14を基準として使用しなければならない。
【0069】本発明によれば、構成要素12を除去した後、骨髄内管14の位置を定める。これは、骨髄内管をリーマー加工で形成できるためである。構成要素12がステムを備えていない場合には、先ず最初に、7.938mm(5/16インチ)の関節丘内段付きドリル(図示せず)で管14の開口部を形成する。ドリルの進入点は、好ましくは、後十字靱帯(これもまた図示せず)の始点の前側5mm乃至10mmのところにある。
【0070】次に図3を参照すると、骨髄内管14の位置を定めた後、適当な直径のリーマー24を選択する。管が予め形成されていない場合には、直径8mmのリーマーを使用して開始しなければならず、皮質骨と接触するまで徐々に大きなリーマーを使用する。(直径8mmの骨髄内ロッドは、リーマー加工を行わなくても髄管内に挿入できるということは臨床的にわかっている。そうであれば、骨髄内管の機械的軸線を確立するためにこのようなロッドをリーマー加工前に挿入しなければならない。)取り外した構成要素12がステムを備えている場合には、除去されたステムよりも2mm小径のリーマーでリーマー加工を開始しなければならない。
【0071】リーマー24には、本発明によれば、3つの深さマーク24a、24b、及び24cが設けられている。これらのマークは、ステムを備えた構成要素のボスの長さ、80mmの深さ、及び155mmの深さと夫々対応する。更に、リーマー24には、直径がリーマーの切除縁部よりも2mm小さいバレットチップ24dが設けられている。リーマー24' の別の実施例を図4に示す。このリーマー24' は、リーマー24とほぼ同じであるが、深さマークの代わりに又は深さマークに加えて使用される複数のスナップ装着ストップ25を備えている。
【0072】本発明の装置によれば、最小直径が8mmであり且つ直径が各々1mmづつ大きくなる様々な直径のリーマーが提供される。これらのリーマーの各々には、全体に亘って縦溝が設けられており、バレットチップ及び深さマーク、又は上文中に説明したストップを有する。本発明の方法によれば、皮質骨と接触するまで骨髄内管を9mmリーマーで、次いで10mmリーマーで、その後11mmリーマーで徐々にリーマー加工する。リーマーを本発明に従って漸次使用することによって、髄管が湾曲している場合でも、骨髄内管の正しい解剖学的軸線が得られる。
【0073】次に図5及び図6を参照する。切除ブロックタワー28に取り付けるため、使用された最後の骨髄内リーマーの直径及びリーマー深さに基づいて適当な試行ステム26を選択する。タワー28は、一対の表面溝28Bを備えたボス28A、一対の表面溝28Dを備えたステム28C、及びボスとステムとの間の直立シャフト28Eを有する。ボス28Aには雌ねじ(図示せず)が設けられており、ステム26には、これと係合する雄ねじ(図示せず)が設けられている。ボス28Aの直径は15mmであり、タワー28に取り付けるための直径が異なる幾つかのステム26が設けられている。
【0074】直径が15mm以下のステムを持つインプラントを使用する必要がある場合やステムを持たないインプラントを必要とする場合がある。このような場合には、タワー28のボス並びにインプラントのボスを収容するため(図42参照)、骨髄内管を15mmの直径でボス28Aの深さまで(図3の第1深さ表示器24Aまで)リーマー加工する。
【0075】これらの場合に骨髄内基準を提供するため、ねじ山を備えた端部29Aを持つ骨髄内ロッド29をタワー28のボス28Aに取り付ける。本発明によれば、図6に示すように、切除ブロックタワーに連結するためにねじ山を備えた端部を8mm×255mmの骨髄内ロッドに設ける。更に、本発明によれば、大腿骨が極端に湾曲している場合や骨髄内管に障害物が存在する場合に使用するため、長さが80mm及び155mmの骨髄内ロッドもまた提供される。
【0076】図5及び図6に示すように、タワー28のボス28Aには溝28Bが設けられており、ステム28Cにはスロット28Dが設けられている。溝28Bは、図11及び図12を参照して以下に更に詳細に説明するように、タワーの挿入深さを定めるために使用される。ステム28C及びスロット28Dは、図7及び図9に示し且つこれらの図を参照して説明するインパクター/イクストラクター工具にタワー28を取り外し自在に連結できるように形成されている。
【0077】本発明によるインパクター/イクストラクター工具30を図7及び図9に示す。工具30は、基端ハンドル32、先端継手34、及び摺動マス36を有する。継手34には、タワー28のステム28Cを受け入れる寸法のスロット34A及びステム28Cのスロット28Dに嵌まる寸法の一対の先端肩部34Bが設けられている。ばね負荷されたラッチ34Cがスロット34Aと隣接して配置されている。
【0078】工具30は、図11に示すように、タワー28に取り外し自在に取り付けられる。次いで、タワー28のステム26を骨髄内管14に挿入し、工具30の摺動マス36を先端方向に摺動する。加速したマス36の力により継手34に衝撃を加え、タワー28のステム26を骨髄内管14に打ち込む。必要であれば、ステム26が骨髄内管14に一杯に挿入されるまで、マスを数回摺動させる。タワー28の設置後、インパクター/イクストラクター工具30をタワー28から取り外す。
【0079】図8及び図10は、本発明による変形例のインパクター/イクストラクター30' を示す。この変形例では、同様の部品に同じ参照番号が附してある。工具30' は、種類の異なる継手34' を有し、この継手は、スロット34' A及び肩部34' B上で摺動するばね負荷されたカラー34' Cを使用する。
【0080】図11に示すように、タワー28のボス28Aに設けられた溝28Bは、タワーを適正に配置するための基準マークとして役立つ。詳細には、タワーのステム26及びボス28Aを、溝28Bが大腿骨先端の最も大きく突出した部分と一直線上に並ぶまで、骨髄内管14に挿入する。この位置により、図13及び図15を参照して以下に詳細に説明するように、2mm先端クリーンアップ切除が行われる。
【0081】骨髄内管の開口部が拡大されており、タワーボス28Aを着座させる上で適切な支持や良好な基準点を提供しない場合には、小型の又は中程度の大きさの大腿骨カラー38(図12参照)を溝28Bと係合させることによってボス28Aに取り付ける。カラー38は、タワー28を安定化させる他に、大腿骨の大きさを予め定めるための手段を提供する。タワー28を適切に配置し、大腿骨の大きさを予め定めるため、カラー38を全ての場合で(骨髄内管の状態に拘わらず)使用できるということは理解されよう。
【0082】タワー28を適切に設置した後、大腿骨切除ブロック40を図13に示すようにタワー28に取り付ける。切除ブロック40は、二つの5mmの切除スロット42及び二つの10mmの切除スロット44を有し、これらのスロットは、インプラントのステムの外反角度(α)に合わせて整合される(図42及び図43参照)。切除ブロック40は、カムロック46によってタワー28の直立シャフト28Eに取り付けられる。
【0083】大腿骨切除ブロック40は両面を使用でき、そのため、左膝又は右膝で使用でき、それでも適正な外反角度を得られるということは理解されよう。切除ブロック40には、切除ブロックを大腿骨に更にしっかりと取り付けるため、一対のドリル穴48及び50が更に設けられている。図15でわかるように、3.175mm(1/8インチ)の2本のドリルビット52、54をドリル穴48、50に挿入し、切除ブロック40をクリーンアップ切除前に固定する。
【0084】切除ブロックをこのように固定した状態で、切除ブロックの基端面55をガイドとして使用し、2mmクリーンアップ切除を行う。表面55はスロット42、44と平行であり、及びかくして外反角度が同じになる。クリーンアップ切除後、楔状切除を行わない場合には、切除ブロック40及びタワー28を大腿骨10から取り外す。場合によっては、大腿骨先端を楔状に5mm又は10mm切除する。
【0085】切除ブロック40の取り外しは、ドリルビット52、54を取り外し、カムロック46の係止を解除し、切除ブロックを摺動させてシャフト28Eから外すことによって行われる。タワー28は、図7に示すインパクター/イクストラクター工具30を使用して骨髄内管から取り外される。
【0086】詳細には、工具30をタワー28に上文中に説明したように取り付け、マス36をハンドル32に向かって手前に摺動する。ハンドル32に衝撃を加える加速させたマス36の力は、工具30の先端継手34に伝わり、タワー28に引っ張り力を加え、タワーを骨髄内管から引き抜く。手順のこの時点で、大腿骨のこれ以上の形成が完了する前に、脛骨の形成を行わなければならない。
【0087】図14及び図16は、大腿骨切除ブロック40' の変形例を示す。この変形例では、同様の部品に同じ参照番号が附してある。切除ブロック40' には、一対の2mmクリーンアップ切除スロット55' 及び先端継手53が設けられている。継手53は、図16に示すようにハンドル70と係合する。ハンドル70は、ねじ山を備えたコネクタ70Bを回転させるための回転自在のサムホイール70A及び複数のロッド受け入れ孔70Cを有する。ハンドル70には、以下に説明するように、幾つかの機能がある。図16に示すように使用する場合、ハンドル70を継手53に取り付け、ロッド71を一つの孔70Cに挿入する。図16に示すように組み立てることにより、切除前にEM整合を視覚的に検査できる。
【0088】次に、図17及び図18を参照する。上文中に説明した脛骨構成要素(図示せず)の取り外し後に、7.938mm(5/16インチ)の関節丘内段付きドリル60で脛骨基端58に開口部56を形成し、髄管62の位置を定める。ひとたび管62の位置を定めた後、適当な直径のリーマー24を選択する。
【0089】管が予め形成されていない場合には、8mmのリーマーを使用して開始し、皮質骨と接触するまで漸次大径のリーマーを使用する。(8mmロッドは、リーマー加工を行わなくても髄管内に挿入できるということは臨床的にわかっている。そうであれば、管の機械的軸線を確立するためにロッドをリーマー加工前に挿入しなければならない。)取り外した構成要素がステムを持っている場合には、ステムよりも2mm小径のリーマーでリーマー加工を開始し、このリーマーを取り外し、皮質骨と接触するまで漸次大径のリーマーを使用する。リーマー24は、大腿骨の骨髄内管に関して上文中に説明したのと同じ種類である。
【0090】脛骨髄管の形成後、上文中に説明したのと同じ種類の切除案内タワー28を図19及び図20に示すように設置する。髄管の開口部が拡大されており、タワーを着座させる上で適切な支持や良好な基準点を提供しない場合には、脛骨カラー64(図21参照)を溝28Bと係合させることによってボス28Aに取り付ける。脛骨カラー64は、脛骨高平部をカバーする形状及び寸法を備えていることを除くと、上文中に説明した大腿骨カラー38と同じである。
【0091】カラー64は、タワーを安定化させる他、脛骨の大きさを予め定めるのを助ける。タワー28は、大腿骨骨髄内管内へのタワーの設置に関して上文中に説明したのと同じ方法で、インパクター/イクストラクター工具で脛骨骨髄内管に設置される。
【0092】タワー28をひとたび適正に設置した後、脛骨切除ブロック41(これは、左側用及び右側用が別々に提供される)を、図22に示すようにタワー28に取り付ける。この取り付けは、カムロック47及び孔49に挿入された3.175mm(1/8インチ)の2本のドリルビットによって行われる。切除ブロックがこのように固定された状態で、切除ブロックの基端面57をガイドとして使用し、2mmクリーンアップ切除を行う。切除ブロックには3°の後傾斜が設けられている。これが、左側用及び右側用の別々の切除ブロックが提供される理由である。スロット43及び45は、5mm及び10mmの楔状切除を行うために設けられている。クリーンアップ切除及び楔状切除(所望であれば)を行った後、切除ブロック41及びタワー28を脛骨58から取り外す。切除ブロック及びタワーの取り外しは、上文中に説明した大腿骨からの取り外しと同じ方法で行われる。
【0093】ステムを持たない脛骨構成要素が使用され、外科医が脛骨骨髄内管のリーマー加工を望まない場合には、8mmロッド(図6で参照番号29を附した)をタワー28に取り付け、大腿骨骨髄内管でのタワーの設置に関して上文中に説明したのと同じ方法で使用する。
【0094】脛骨切除ブロック41' の変形例を図23に示す。この切除ブロック41には、クリーンアップ切除を行うためのスロット57' 及びハンドル70に取り付けるための継手59が設けられている。ハンドル70及びロッド71が図23に示すように切除ブロック41' に取り付けられた状態で、EM整合を視覚的に検査できる。
【0095】次に図24乃至図28を参照する。大腿骨先端及び脛骨基端を切除した後、ハンドル70に取り付けられたスペーサブロック68で屈伸隙間を評価する。様々な厚さのスペーサブロック68が提供される。この厚さは、設置された脛骨構成要素及び大腿骨構成要素の両方の、図27に示す組み合わせた大きさ「S」と対応する。
【0096】楔状切除を行う場合には、5mm及び10mmの楔69をスペーサブロック68に取り付ける。大腿骨10は、マーキング74及び75を備えた寸法規制工具72を使用して大きさが定められる。マーキング74は、骨髄内管の前方/後方へのオフセット量の計測に使用される。マーキング75は、工具90を図示の位置から回転することによって大腿骨先端の幅を計測するのに使用できる。大きさが異なる幾つかの工具72が提供される。これらの工具は、設置される大腿骨構成要素と対応する大きさを備えている。工具72の形状は、矢状面内の大腿骨構成要素のシルエットと一致する。
【0097】脛骨及び大腿骨の計測を行い、各々について適当なインプラントを選択した後、大腿骨構成要素を受け入れるように大腿骨先端を形成する。次に図29乃至図33を参照する。オールインワン切除ガイド80に試行ステム外反アダプタ76を設置する。このアダプタは、試行ステム26又は骨髄内ロッド29のいずれかに取り付けられる。試行ステムアダプタ76は、上文中に説明したタワー28のボスと同様のねじ山を備えたボス76Aを有する。更に、アダプタ76は、ばね負荷されたボルト76B、及び溝76Dを持つ基端継手76Cを有する。一実施例によれば、外反アダプタ76は二つの大きさで、即ち中立アダプタ及び4mmオフセットアダプタとして提供され、左膝及び右膝について異なるアダプタが提供される。
【0098】現在の好ましい実施例によれば、オールインワン切除ガイド80は、8つの異なる大きさの大腿骨構成要素の一つに各々対応する8つの大きさで提供される。同じ切除ガイドを左膝及び右膝の両方に使用する。
【0099】図32で最もよくわかるように、オールインワン切除ガイド80には、ねじ山を備えた中央前継手82、内側ハンドル84及び外側ハンドル86、前方に向かって面取りを施した切除案内スロット88、90、後方に向かって面取りを施した切除案内スロット92、94、及び後側楔状切除案内スロット96、98、100、102が設けられている。前面81、83、及び後面105、107もまた切除ガイドとして使用できる。ねじ山を備えた継手82は、アダプタ76のボルト76Bを受け入れる。試行ステム26及び後側スタビライザーボックス切除テンプレート(以下に説明する)を受け入れるため、ねじ山を備えた継手82の下に中央開口部104が設けられている。
【0100】変形例によれば、外反アダプタ76は二つだけ(左用及び右用)提供され、切除ガイド80の前方又は後方へのオフセットは、ねじ山を備えた追加の継手82を提供することによって行われる。これらの継手82は、矢状面内で互いから間隔が隔てられている。更に別の実施例によれば、前方又は後方へのオフセットは、前方又は後方に移動自在のねじを持つ外反アダプタによって行われる。
【0101】切除ブロック80' 及び外反アダプタ76' の変形例を図31に示す。外反アダプタ76' は、スロットを備えたタブ77内で浮動するボルト76B' を有する。タブ77には、前側基準マーク79が設けられている。基準マーク78が切除ブロック80' に、ねじ山を備えた継手82' と隣接して設けられている。ボルト76B' が継手82' に取り付けられているが、完全に締め付けられていない場合には、外反アダプタ76' を切除ブロック80' に対して前方に−後方に位置決めできるということは理解されよう。マーク78、79の整合により、外反アダプタが適正に位置決めされていることが示される。切除ブロック80' は、幾つかの他の点に関して切除ブロック80と異なっている。詳細には、切除ブロック80' は前切除案内スロット81' 、83' を有する。医師によっては、面ガイド(図32の81、83)を開放する上でこれらのスロットを好む。更に、図31は、一対の整合穴85、87を示す(これらの穴は、切除ブロック80にも設けられている)。これらの穴は、図41を参照して以下に説明する前オフセット穿孔ガイドと関連して使用される。
【0102】切除ガイド80の先端面(大腿骨の先端面と向き合う面)には、大腿骨に楔状切除を行った場合に5mm又は10mmの楔スペーサ110を取り付けるためのスナップ継手106、108が設けられている。ブロックを大腿骨先端に以下に説明するように固定するため、ドリル穴112、114が更に設けられている。
【0103】試行ステム26及びアダプタ76は、ねじ山を備えた継手82にボルト76Bをねじ込むことによって、図30及び図32に示すように切除ガイド80に取り付けられている。インパクター/イクストラクター工具(図7で参照番号30が附してある)をアダプタの継手76C、76Dに取り付け、試行ステムを、タワー28に関して上文中に説明したように、大腿骨の骨髄内管に設置する。タワー28に試行ステム26でなく8mmの骨髄内ロッド29が装着されている場合には、骨髄内ロッド29を外反アダプタ76とともに使用する。外反アダプタ76を切除ガイド80が取り付けられた骨髄内管に設置した後、インパクター/イクストラクターを外反アダプタから取り外す。
【0104】切除ガイド80の回転整合は、大腿骨の後関節丘が存在する場合にはこれらの後関節丘を基準にして、又はハンドル84、86を用いて切除ブロックをトランセピコンダイラー軸線に対して平行に整合することによって行われる。更に、回転整合をとる上で、並びに図34に示すように切除ガイド80を所定の場所に置いた状態で屈伸隙間を評価する上で、スペーサブロック68を使用してできる。
【0105】切除ガイド80を図33又は図34に示すように設置した後、切除を行う前に切除ガイドの大きさを確認する。図35に示すように、大きさ表示器116を切除ガイド80の上面81に置き、大腿骨10の前皮質骨11の基準にする。表示器116は、本質的にはフック状ブレードであり、切除ガイド80の上面81及び大腿骨10の前皮質骨11が実質的に同じ平面内にあるかどうかを表示する。切除ガイド80の大きさが誤っていることが確認された場合には、インパクター/イクストラクター工具を使用してガイド80及びアダプタ76を取り外し、新たな切除ガイド80を選択して設置する。
【0106】切除ガイド80が適正な位置にあり、その大きさが確認された後、ピン(又はドリル)を使用してその位置を安定させる。例えば、図36に示すように、3.175mm(1/8インチ)のピン118、120をピン受け入れ穴112、114に配置する(図32もまた参照されたい)。追加の安定性が必要な場合には、前基準プレート122を切除ブレード80の継手82のねじ山を備えた前部分に取り付けるのがよい。プレート122は、先ず最初に骨の前側を切除した後に取り付けられ、大腿骨の前側にピン(又はドリル)124、126で取り付けられる。前プレート122は、追加の安定性を提供することに加え、切除ブレード80を適正に回転整合するのを補助する。更に、骨髄内基準が所望でない場合や可能でない場合には、前プレート122を試行ステム及びアダプタの代わりに使用できる。
【0107】切除ガイド80が図37に示す位置にある状態では、大腿骨の前側切除及び後側切除は、切除ブレードを案内するためのガイド80の外面81、83、105、107を使用して行われる。前側及び後側の面取り切除は、図32に最もよく示すスロット88、90、92、94を使用して行われる。5mm又は10mmの楔状切除は、スロット96、98、100、102のうちの一つを使用して行われる。これらのスロットもまた図32に最もよく示してある。
【0108】次に図38を参照する。前側及び後側の切除を行った後、大腿骨構成要素に後側スタビライザーボックスが設けられる場合、適当な大きさのスタビライザーボックスガイド130を切除ガイド80に取り付ける。ボックスガイド130は、全体として、一対の平行な間隔が隔てられたチゼルガイド132、134及び多数のドリルガイド136を含む。図39に示すようにドリル140をドリルガイド136に挿入する。好ましくは、7.938mm(5/16インチ)の2つの穴をドリルで成形し、大腿骨先端のスタビライザーボックス領域の骨の除去を助ける。ボックスガイド130により、骨髄内管を基準にしながらスタビライザーボックスキャビティを形成できる。
【0109】ボックスチゼル142を図40に示すようにスロット132、134に挿入する前に、12.7mm(1/2インチ)截骨刀又は狭幅の鋸ブレードを使用し、ボックスガイド130の内側壁133に沿って切除する。次いで、ボックスチゼル142をスロット132、134を通して注意深く打ち込み、取り外す。
【0110】「中立」試行ステム外反アダプタを使用して大腿骨の切除を行う場合には、器具を大腿骨から取り外し、図42に示すステム170を構成要素160のボス164に取り付ける。しかしながら大腿骨の切除を「4mmオフセット」試行ステム外反アダプタで行う場合には、ボス164及び4mmオフセットアダプタ174を図43に示すように受け入れるように後空間19A(図43参照)を形成しなければならない。
【0111】ボス及びオフセットアダプタ用の後空間を形成するため、外反アダプタ及び試行ステムを図41に示すように切除ブロックから取り外し、ドリルガイド180を切除ガイドに取り付ける。ドリルガイド180を切除ブロック80' の穴85、87に取り付け、骨髄内管14(図43参照)から後方へのオフセットを形成する。その結果、スタビライザーボックスキャビティ19と骨髄内管14との間にキャビティ19Aを形成できる。この手順を行うため、前側基準プレート122を切除ブロック80' 及び大腿骨10に取り付けることが推奨されるというとは理解されよう。
【0112】図42及び図43に示すように、大腿骨構成要素160は、ベアリング面162、ねじ山を備えたボス164、及び後側スタビライザーボックス166を有する。大腿骨の切除を「中立」試行ステム外反アダプタで行う場合には、図42に示すステム170を構成要素160のボス164に取り付ける。後側スタビライザーボックス166はキャビティ19に受け入れられ、ステム170は骨髄内管14に受け入れられる。しかしながら、大腿骨の切除を「4mmオフセット」試行ステム外反アダプタで行う場合には、ステム170は、図43に示すように、4mmオフセットアダプタ174を用いて構成要素160のボス164に取り付けられる。後側オフセットボス164は、キャビティ19A内に受け入れられる。
【0113】次に図44及び図45を参照する。新たな構成要素をセメントで結合する場合には、リーマー24を大腿骨10及び脛骨58の骨髄内管に挿入し、リーマー加工で髄管を形成し、新たな構成要素のステム用の適当なセメントマントルを受け入れ且つ適切に提供する。セメントを大腿骨構成要素の内部及びステムに付着し、構成要素を上文中に説明したように設置する。同様に、脛骨構成要素を従来の方法で設置する。
【0114】骨髄内修正手術用の方法及び工具を説明し、例示した。本発明の特定の実施例を説明したが、本発明をこれに限定しようとするものではなく、当該技術が許す広い範囲を持ち本明細書はそのように読まれるべきである。従って、提供された発明に対し、本明細書の精神及び範囲から逸脱することなく、他の変更を行うことができるということは当業者には理解されよう。
【出願人】 【識別番号】599041031
【氏名又は名称】ハウメディカ・インコーポレーテッド
【出願日】 平成11年(1999)3月26日
【代理人】 【弁理士】
【氏名又は名称】社本 一夫 (外5名)
【公開番号】 特開平11−313844
【公開日】 平成11年(1999)11月16日
【出願番号】 特願平11−83098