| 【発明の名称】 |
使い捨てのパンツ型おむつ |
| 【発明者】 |
【氏名】佐々木 徹
【氏名】下江 成明
【氏名】熊坂 欽典
【氏名】大坪 俊文
【氏名】井上 康司
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| 【要約】 |
【課題】股下域の幅を狭くすることができる使い捨てのパンツ型おむつの提供。
【解決手段】使い捨てのパンツ型おむつが、パンツ型のカバー部材2と、吸液性パッド部材3とで構成される。カバー部材2の胴周り域を周回する第2弾性部材12と、パッド部材3の基縁部26において前後方向へ延びる第4弾性部材34とが互いに交差するように配置される。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 前後方向が前胴周り域と後胴周り域とこれら両域間に位置する股下域とで構成され、前記前後胴周り域の側縁部どうしが連結して胴周り開口と左右一対の脚周り開口とを形成しているパンツ型のカバー部材と、前記カバー部材の内側に取り付けられて、前記股下域を中心に前記前後方向へ延びる吸液性パッド部材とからなる使い捨てのパンツ型おむつであって、前記パンツ型カバー部材は、前記胴周り開口の近傍において胴周り方向へ伸長状態で延びる第1弾性部材;および前記脚周り開口の頂部近傍において胴周り方向へ伸長状態で延びる第2弾性部材を有し、前記吸液性パッド部材が、透液性表面シートと不透液性裏面シートとこれら両シート間に介在する吸液性コアとで構成されて前記前後方向へ延びるパッド本体;および前記コアの両側縁それぞれから側方へ延出している前記裏面シートと一体になって前記コアの側縁に沿って前後方向へ延びる基縁部と、前記基縁部に並行し、前記パッド本体内側へ起立可能に倒伏して前記パッド本体の表面シートの一部分を覆う自由縁部とを備えた防漏カフを有し、前記パッド本体は、前後端部それぞれの外面が、前記第1弾性部材のうちで前記胴周り開口直近に位置しているものと、前記第2弾性部材のうちで前記脚周り開口直近に位置しているものとの間において、前記カバー部材の前後胴周り域それぞれの内面に接合し、前記防漏カフは、前記パッド本体内側へ倒伏した状態で前後両端部内面が前記パッド本体の表面シートに接合し;前記自由縁部の頂縁と前記基縁部の近傍とのそれぞれに前記前後方向へ伸長状態で延びる第3弾性部材と第4弾性部材とを有し;前記第4弾性部材のうちの少なくとも一条が、前記おむつの前後それぞれにおいて前記第2弾性部材と交差していること、を特徴とする前記おむつ。 【請求項2】 前記第1、2弾性部材それぞれが、前記胴周りをほぼ水平に周回している請求項1記載のおむつ。 【請求項3】 前記第2弾性部材は、前記前後胴周り域の少なくとも一方で、胴周り域の幅方向中央部分が前記股下域に向かって弧を画きながら前記胴周りを周回している請求項1記載のおむつ。 【請求項4】 前記裏面シートがプラスチックフィルムであり、前記防漏カフが不織布である請求項1〜3のいずれかに記載のおむつ。 【請求項5】 前記防漏カフが、実質的に不透液性のものである請求項1〜4のいずれかに記載のおむつ。 【請求項6】 前記カバー部材が、通気性不織布で形成されている請求項1〜5のいずれかに記載のおむつ。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】この発明は、使い捨てのパンツ型おむつに関する。 【0002】 【従来の技術】特公平6−93901号公報に開示の使い捨ておむつは、着用者の脚周りに弾性的に密着するガスケットカフスと、会陰部に弾性的に密着するバリヤカフスとを備えている。バリヤカフスはおむつ内方へ傾斜し、吸液性コアとの間に漏れ防止用のポケットを形成している。このおむつは、胴周りと脚周りとを着用者に密着させることで着用状態が維持される。 【0003】特開平9−56746号公報に開示の使い捨ておむつは、パンツ型カバー部材の内側に、股下域を中心に前後胴周り域方向へ延びる吸液性パッドが取り付けられている。パッドの両側縁部には、弾性部材が前後胴周り域方向へ伸長された状態で取り付けられている。カバー部材の胴周り開口近傍と脚周り開口の頂部近傍では、弾性部材が胴周りを周回している。カバー部材の股下域は、前後胴周り域方向への伸縮性を有している。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】前記特公平6−93901号公報で公知のおむつでは、左右側縁部に形成されたガスケットカフスを脚周りに密着させることが不可欠であるから、排泄物を保持する左右のバリヤカフスの間隔が比較的狭くても、左右のガスケットカフスの間隔は狭くならない。それゆえ、このおむつでは、股下域の幅が広く、だぶだぶした感じになって着用感を妨げることがある。 【0005】前記特開平9−56746号公報で公知のおむつは、脚周りに密着させるためのガスケットカフスを必要としないから、股下域の幅が徒に広くなることはない。しかしながら、このおむつでは、吸液性パッドの側縁部が側方へ延びているだけで、内向きのポケットを形成していない。それゆえ、排泄物の量が多く、それが側縁部へ向かって流れたときに、排泄物の横漏れを防止することが難しい。仮りに、このおむつの側縁部にポケットを設けても、伸縮性の股下域が股部に圧接することによって、このポケットが閉じてしまい、実質上役に立たない。 【0006】この発明が解決しようとする課題は、股下域の幅を狭くすることができて、しかもすぐれた横漏れ防止機能を有する使い捨てのおむつの提供である。 【0007】 【課題を解決するための手段】前記課題解決のために、この発明が前提とするのは、次の構成のおむつである。前後方向が前胴周り域と後胴周り域とこれら両域間に位置する股下域とで構成され、前記前後胴周り域の側縁部どうしが連結して胴周り開口と左右一対の脚周り開口とを形成しているパンツ型のカバー部材と、前記カバー部材の内側に取り付けられて、前記股下域を中心に前記前後方向へ延びる吸液性パッド部材とからなる使い捨てのパンツ型おむつ。 【0008】かかるおむつにおいて、この発明が特徴とするところは、次のとおりである。前記パンツ型カバー部材は、前記胴周り開口の近傍において胴周り方向へ伸長状態で延びる第1弾性部材;および前記脚周り開口の頂部近傍において胴周り方向へ伸長状態で延びる第2弾性部材を有する。前記吸液性パッド部材が、透液性表面シートと不透液性裏面シートとこれら両シート間に介在する吸液性コアとで構成されて前記前後方向へ延びるパッド本体;および前記コアの両側縁それぞれから側方へ延出している前記裏面シートと一体になって前記コアの側縁に沿って前後方向へ延びる基縁部と、前記基縁部に並行し、前記パッド本体内側へ起立可能に倒伏して前記パッド本体の表面シートの一部分を覆う自由縁部とを備えた防漏カフを有する。前記パッド本体は、前後端部それぞれの外面が、前記第1弾性部材のうちで前記胴周り開口直近に位置しているものと、前記第2弾性部材のうちで前記脚周り開口直近に位置しているものとの間で、前記カバー部材の前後胴周り域それぞれの内面に接合している。前記防漏カフは、パッド本体内側へ倒伏した状態で前後両端部内面が前記パッド本体の表面シートに接合し;前記自由縁部の頂縁と前記基縁部の近傍とに前記前後方向へ伸長状態で延びる第3弾性部材と第4弾性部材とを有し;前記基縁部近傍の第4弾性部材の少なくとも一条が、前記おむつ前後それぞれにおいて前記第2弾性部材と交差している。 【0009】この発明の実施態様の一つにおいて、前記第1、2弾性部材それぞれが、前記胴周りをほぼ水平に周回している。 【0010】実施態様の他の一つにおいて、前記第2弾性部材は、前記前後胴周り域の少なくとも一方で、胴周り域の幅方向中央部分が前記股下域に向かって弧を画きながら前記胴周りを周回している。 【0011】実施態様の他の一つにおいて、前記裏面シートがプラスチックフィルムであり、前記防漏カフが不織布である。 【0012】実施態様の他の一つにおいて、前記防漏カフが実質的に不透液性のものである。 【0013】実施態様のさらに他の一つにおいて、前記カバー部材が通気性不織布で形成されている。 【0014】 【発明の実施の形態】添付の図面を参照して、この発明に係る使い捨てパンツ型おむつの詳細を説明すると、以下のとおりである。 【0015】図1に部分破断斜視図で示されたおむつ1は、パンツ型のカバー部材2と、カバー部材2の内側に取り付けられた吸液性パッド部材3とで構成されている。 【0016】カバー部材2は、互いに接合する内外2枚のシート2A,2Bからなり、前胴周り域6と、後胴周り域7と、これら両域6,7間に位置する股下域8とを有する。前後胴周り域6,7は、側縁部どうしが合掌状に重なり、上下方向へ間欠的に並ぶ部位9で互いに接合し、胴周り開口13と、左右一対の脚周り開口14とを形成している。前後胴周り域6,7において、胴周り開口13の縁部では複数条の第1弾性部材11が伸長状態で胴周りを実質的に周回している。脚周り開口14の頂部近傍では、複数条の第2弾性部材12が伸長状態で胴周りを実質的に周回している。ここで実質的に周回しているということは、前後胴周り域6,7の側縁部で、第1弾性部材どうし、第2弾性部材どうしの端部がそれぞれ重なり合っているか、または近接していることを意味する。 【0017】図2、3は、図1のおむつ1を接合部位9において前後に剥離し、前後方向と幅方向とに伸展したときの平面図と、分解斜視図である。カバー部材2を構成する内外層シート2A,2Bは、不織布またはプラスチックフィルムからなるもので、シート2A,2Bそれぞれは、通気性である場合と非通気性である場合とがあり、また透液性である場合と非透液性である場合とがある。内層シート2Aと外層シート2Bとは、ホットメルト接着剤または熱溶着によって接合している。第1、2弾性部材11,12は、前後胴周り域6,7それぞれにおいて、内外層シート2A,2B間に位置し、これらシート2A,2Bの少なくとも一方の内面に接合している。股下域8の両側縁部は、脚周り開口12を形成することができるように凸曲している。 【0018】吸液性パッド3は、股下域8を中心に前後胴周り域6,7間に延在し、前後両端部16,17の外面がカバー部材2の内面の部位18,19にホットメルト接着剤を介して接合している。かかる接合部位18,19は、胴周り開口13近傍の第1弾性部材13のうちの最上部のものと、脚周り開口14の頂部近傍の第2弾性部材のうちの最下部のものとの間に位置している。吸液性パッド3は、上面が透液性表面シート21で被覆され、下面が不透液性裏面シート22で被覆されたパッド本体23と、本体23の両側縁部に沿って前後方向へ延びる左右一対の防漏カフ24とを有する。図において、カフ24は、パッド本体23に接合する基縁部26と、基縁部26に並行する自由縁部27とを有し、基縁部26において本体23の内方へ向かって折曲された自由縁部27とその近傍とがパッド本体23の表面シート21の一部分を覆うように倒伏している。自由縁部27の前後両端部36,37それぞれは、表面シート21に接合している。カフ24は、自由縁部27の頂縁31と基縁部26の近傍とのそれぞれに、少なくとも一条ずつの伸長された第3、4弾性部材33,34を有する。図2から明らかなように、第4弾性部材34は、胴周り方向へ延びる第2弾性部材12と交差している。 【0019】図4は、図3のIV−IV線矢視による部分断面図であって、おむつ1の前後方向が吸液性パッド3を内側にしてやや湾曲し、防漏カフ24が表面シート21からやや起立している。パッド本体23は、表裏面シート21,22と、これらシート21,22間に介在する吸液性コア41とで構成されている。コア41は、粉砕パルプまたは粉砕パルプと高吸水性ポリマー粉末との混合物42を上下のティッシュペーパ43で被覆することで構成されている。表裏面シート21,22は、コア41の周縁から延出して重なり合い、互いに接合している。表面シート21が延出する寸法は、好ましくは、裏面シート22のそれと同じであるかまたはそれよりも短くなるように調整されている。防漏カフ24は、実質的に不透液性のシートを頂縁31で折曲し、内外側のシート部分46,47を重ね合わせて互いに接合することで構成されている。内側シート部分46は、表面シート21の外縁部と、表面シート21から側方へ延出している裏面シート22の外縁部とに接合している。外側シート部分47は、裏面シート22に接合している。頂縁31の第3弾性部材33と、基縁部26近傍の第4弾性部材34とは、内外側シート部分46,47の少なくとも一方の内面に接合している。 【0020】このように構成された吸液性パッド3では、おむつ1の長手方向が湾曲すると、第3、4弾性部材33,34が収縮し、防漏カフ24の自由縁部27が、基縁部26を起点にして、少なくとも股下域8において、パッド本体23の上面から起立し、防漏カフ24とパッド本体23とで形成しているポケット48が大きく開口する。第4弾性部材34を基縁部26の近傍に配置しておけば、おむつ1の前後それぞれにおいて、第4弾性部材34が胴周りの第2弾性部材12と図の上下方向で極めて近接した状態で互いに交差する。かかるおむつ1では、第4弾性部材34と、第2弾性部材12のうちで第4弾性部材34と各胴周り域側縁部との間に位置する部分S1,S2(図2参照)とで、あたかも脚周りを周回する連続弾性部材のように、着用者の脚のつけ根近傍を囲繞することができる。それゆえ、このおむつ1では、従来技術のようにおむつを脚周りに密着させるためのガスケットカフスを使用しなくても、脚周りへのすぐれた密着性が得られる。股下域8は、ガスケットカフスがなくて幅が比較的狭くなり、おむつ1の着用感を妨げることがない。 【0021】図4は、実施態様の一例を示す図2と同様の図面である。このおむつ1では、第2弾性部材12が後胴周り域7の幅方向中央部において股下域8方向へ向かって凸となるように弧を画いている。図示のように傾斜しているときの第2弾性部材12の部分S2は、図2のそれに比べ、着用者の脚周りをその周り方向において囲繞するのに好適である。もし必要とされるなら、前胴周り域6においても、第2弾性部材12が股下域8方向へ凸となるように弧を画いてもよい。 【0022】この発明において、防漏カフ24は、おむつ1の使用に耐え得る程度に、実質的な不透液性のものであればよい。かかるカフ24は、不織布やプラスチックフィルム、より好ましくは不透液性と通気性とを兼ね備えた不織布やプラスチックフィルムで作ることができる。不織布は、熱可塑性合成繊維製のものであることが好ましく、必要ならそれに撥水処理を施して使うこともできる。また、カフ24は、パッド本体23の裏面シート22を側方へ長く延出させ、その延出した部分を本体23の内側へ折り返すことによって作ることもできる。おむつ1の部材どうしの接合には、ホットメルト接着剤等の接着剤を使用することができる。部材が熱溶融性のものである場合には、溶着によって接合することもできる。 【0023】 【発明の効果】この発明に係る使い捨ておむつでは、パンツ型のカバー部材に脚周りを囲繞するための弾性部材を使用しないから、おむつの股下域を比較的狭くすることが可能になる。かかる股下域は、おむつの着用感を妨げることがない。また、このおむつでは、カバー部材の胴周りを周回する弾性部材と、防漏カフにおいて前後方向へ延びる弾性部材とが互いに交差するように配置されることで、脚周りを周回する弾性部材がないにもかかわらず、おむつは脚周りのつけ根全体に密着することが可能になる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000115108 【氏名又は名称】ユニ・チャーム株式会社
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| 【出願日】 |
平成10年(1998)4月24日 |
| 【代理人】 |
【弁理士】 【氏名又は名称】白浜 吉治
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| 【公開番号】 |
特開平11−299828 |
| 【公開日】 |
平成11年(1999)11月2日 |
| 【出願番号】 |
特願平10−115573 |
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