| 【発明の名称】 |
使い捨ておむつ |
| 【発明者】 |
【氏名】佐山 寧
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| 【要約】 |
【課題】股下域を中心にに前後胴周り域方向へ延びる防漏カフを備えたおむつにおいて、股下域における体液漏れ防止効果を維持しつつ、前後胴周り域に体液吸収可能な広い面積を確保する。
【解決手段】使い捨ておむつ1の内面にあって前後胴周り域6,7方向へ延びる防漏カフ11の伸縮性自由縁部42を、股下域8においておむつ内方へ傾斜させて防漏カフ11の一部分を前後方向で間欠的にコア4の上面に位置する表面シート2に接合し、前後胴周り域6,7においておむつ外方へ倒伏させておむつ内面に接合する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 透液性表面シートと不透液性裏面シートとの間に吸液性コアが介在し、前後の長手方向が前胴周り域と後胴周り域とこれら両域間に位置する股下域とで構成され、前記コアの両外側にサイドフラップが形成された本体と、前記サイドフラップの上面に固定されて前記股下域を中心に前記長手方向へ延びる基部と前記基部に並行する弾性伸縮性の自由縁部とを有し、前記自由縁部が前記上面からの起立性向を有する実質的に不透液性の防漏カフとを備えた使い捨ておむつであって、前記防漏カフは、前記股下域において前記基部と自由縁部との中間部位が前記コアの上方に位置する前記表面シートの上面に、前記長手方向で間欠的に固定され、前記前後胴周り域において前記自由縁部が前記おむつの外側へ倒伏して、該自由縁部近傍の少なくとも一部分が前記サイドフラップおよび該サイドフラップから前記胴周り方向へ延びる前記おむつの翼部のいずれかの上面に固定されていることを特徴とする前記おむつ。 【請求項2】 前記防漏カフは、前記自由縁部の縁に沿って弾性伸縮部材が伸長状態で取り付けられており、前記基部と自由縁部との間の中間部位において前記股下域における表面シートの上面に前記前後方向で間欠的に固定されたその固定部位どうしの間にも、前記弾性伸縮部材に並行する第2の弾性伸縮部材が伸長状態で取り付けられている請求項1に記載のおむつ。 【請求項3】 前記第2の弾性伸縮部材は、前記弾性伸縮部材よりも高い伸長応力を有している請求項2記載のおむつ。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】この発明は、使い捨ておむつに関する。 【0002】 【従来の技術】特開昭62−250201号公報に開示の使い捨ておむつは、透液性表面シートと、不透液性裏面シートと、これら両シート間に介在する吸液性コアとからなるものであって、前後の長手方向に延在し、おむつ内面からの起立性向を有する左右一対の防漏カフを有している。このカフは、前後両端部がおむつ内側に倒伏しておむつ内面に固定されている。 【0003】特開昭63−190002号公報に開示の使い捨ておむつは、前後の長手方向に延在し、おむつ内面からの起立性向を有する左右一対の防漏カフを有し、前後両端部がおむつ外側に倒伏しておむつ内面に固定されている。 【0004】これら公知例において、防漏カフには、疎水性繊維からなる実質的に液不透過性の不織布が好んで使用される。その不織布によって、カフの防漏機能を高めることができる。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】前記特開昭62−250201号公報の使い捨ておむつでは、おむつ前後方向へ平行して延びる左右一対の防漏カフがおむつ内側へ傾斜して内向きのポケットを形成するという利点を有するものの、完全に倒伏してしまうと、表面シートと表面シートの下面側に位置する吸液性コアとを覆うことになる。防漏カフで覆われた部位では、コアが表面シートを介して体液を直接吸収することができないから、おむつの体液吸収速度が低下して、体液が漏れたり着用者に不快感を与えたりすることの原因になる。また、表面シートが吸汗性のものである場合に、それが疎水性のカフで覆われると、吸汗性を発揮することができなくなる。 【0006】前記特開昭63−190002号公報の使い捨ておむつでは、防漏カフの両端部がおむつの外側に向かって倒伏し、固定されているから、カフでコアを広く覆うことがないという利点を有する反面、カフが内向きのポケットを形成しないから、股下域では排泄物が肌とおむつとの間に広がり易い。また湿った表面シートが広い面積で肌と接触することにもなる。その結果、股下域での湿潤感が比較的強くなる。 【0007】この発明が課題とするのは、これら公知のおむつの利点を併せ持ち、欠点を解消することができる使い捨ておむつを提供することにある。 【0008】 【課題を解決するための手段】前記課題解決のために、この発明が前提とするのは、透液性表面シートと不透液性裏面シートとの間に吸液性コアが介在し、前後の長手方向が前胴周り域と後胴周り域とこれら両域間に位置する股下域とで構成され、前記コアの両外側にサイドフラップが形成された本体と、前記サイドフラップの上面に固定されて前記股下域を中心に前後方向へ延びる基部と前記基部に並行する弾性伸縮性の自由縁部とを有し、前記自由縁部が前記上面からの起立性向を有する実質的に不透液性の防漏カフとを備えた使い捨ておむつである。 【0009】かかる前提の下に、この発明が特徴とするところは、前記防漏カフにおいて、前記股下域で前記基部と自由縁部との中間部位が前記コアの上方に位置する前記表面シートの上面に、前記長手方向で間欠的に固定され、前記前後胴周り域において前記自由縁部が前記おむつの外側へ倒伏して、該自由縁部近傍の少なくとも一部分が前記サイドフラップおよび該サイドフラップから前記胴周り方向へ延びる前記おむつの翼部のいずれかの上面に固定されていること、にある。 【0010】この発明の好ましい実施態様の一つにおいて、前記防漏カフは、前記自由縁部の縁に沿って弾性伸縮部材が伸長状態で取り付けられており、前記基部と自由縁部との間の中間部位において前記股下域における表面シートの上面に前記前後方向で間欠的に固定されたその固定部位どうしの間にも、前記弾性伸縮部材に並行する第2の弾性伸縮部材が伸長状態で取り付けられている。 【0011】実施態様の他の一つにおいて、前記第2の弾性伸縮部材は、前記弾性伸縮部材よりも高い伸長応力を有している。 【0012】 【発明の実施の形態】添付の図面を参照し、この発明に係る使い捨ておむつの詳細を説明すると、以下のとおりである。 【0013】図1は、おむつ1の部分破断斜視図であって、各部の弾性伸縮部材が収縮した状態にある。 【0014】図2は、各部の弾性伸縮部材が伸長した状態にあるおむつ1の部分分解平面図であって、中心線C−Cの左側では、おむつ1の本体5から防漏カフ11が取り外されている。 【0015】図1,2において、おむつ1は、透液性表面シート2と不透液性裏面シート3とこれら両シート2,3間に介在する吸液性コア4とからなる本体5と、本体5の両側縁部上面に取り付けられた防漏カフ11とで構成されている。本体5は、前後の長手方向に前胴周り域6と、後胴周り域7と、これら両域6,7間に位置する股下域8とを有し、本体5の両側縁は、股下域8で内側へ湾曲し、前後胴周り域6,7では並行している。コア4の両側縁も同様に股下域8では内側へ湾曲して幅が狭く、前後胴周り6,7では並行して幅が広く、コア4の全体はいわゆる砂時計型を呈している。表裏面シート2,3は、コア4の周縁から延出し、その延出する部分でホットメルト接着剤30(図3参照)により互いに接合してフラップ状側縁部12と、前後のフラップ状端縁部13,14とを形成している。表面シート2は、前後方向の寸法が裏面シート3と同じであるが、幅方向の寸法が裏面シート3よりも短いので、裏面シート3が表面シート2の側縁から外方へ延出している(図2参照)。後胴周り域7の端縁部14では、胴周り方向へ延びる弾性伸縮部材16が表裏面シート2,3間に位置し、それらシート2,3の少なくとも一方の内面にホットメルト接着剤(図示せず)を介して伸長状態で接合している。側縁部12では、脚周り方向へ延びる弾性伸縮部材17が裏面シート3と防漏カフ11を形成するシート21との間に位置し、これら両シート3,21の少なくとも一方の内面に伸長状態で接合している。後胴周り域7の両側縁部12には、テープファスナ15が取り付けられている。 【0016】防漏カフ11は、前後に長い実質的に不透液性の不織布製シート21からなるもので、シート21は、幅方向または幅方向と前後方向とに伸縮性のもので、内側縁部22と、外側縁部23と、前後端縁部24,26とを有し、内側縁部22の前後方向中央部には、弾性伸縮部材27が伸長状態で取り付けられている。シート21は、外側縁部23と内外側縁部22,23の中間部分25との間のうちの、少なくとも多数の小点で示された部位28A,28Bの下面において、本体5の多数の小点で示された部位29A,29Bの上面にホットメルト接着剤30を介して接合している。シート21はまた、内側縁部22と中間部分25との間に位置し、前後方向で互いに離間している第1部位31Aと第2部位31Bの下面において、コア4の上面に位置する表面シート2の第3部位32Aと第4部位32Bとにホットメルト接着剤30を介して接合している。このように本体5に接合しているシート21は、内側縁部22の前後両端近傍に位置する第5,6部位34A,34Bが本体2の外方へ折曲され、シート21の外側縁部23に位置する第7,8部位36A,36Bの上面にホットメルト接着剤30を介して接合している。第5,6部位34A,34Bを接合するときには、シート21を幅方向に、必要なら幅方向と前後方向とに伸長する。 【0017】図3,4,5は、このようにして形成された図1のおむつ1のIII−III線、IV−IV線およびV−V線における切断面を示している。図3は、股下域8と後胴周り域7との境界域の断面である。カフ11は、側縁部12の上面から立上る基部41と、基部41に概ね並行して前後方向へ延びる自由縁部42とを有し、自由縁部42には、折り重ねたシート21の間に弾性部材27が位置している。かかる自由縁部42は、シート21における内側縁部22でもある。カフ11は、第2部位31Bがコア4の上面に位置する表面シート2の第3部位32Bに接合することで、左右のカフ11の離間距離が比較的狭く保たれている。第3部位32Bの位置は、カフ11の自由縁部42がおむつ着用者の会陰部に当接し易くなるように選択される。 【0018】図4は、股下域8の前後方向中央域の断面である。カフ11は、第1部位31Aと第2部位31Bとにおいて内方へ倒伏しているから、これら両部位31A,31B間の断面である図4では、カフ11の自由縁部42が基部41よりも内方寄りに傾斜している。排泄物は、比較的離間寸法の小さい左右の自由縁部42間を図の上方から下方へと通過した後に吸収される。自由縁部42は、おむつ1が表面シート2を内側にして前後方向に湾曲すると、弾性部材27が収縮し、図示のようにサイドフラップ13の上面から起立する。 【0019】図5は、後胴周り域7の断面である。カフ11は、おむつ1の外方へ完全に倒伏していて、表面シート2を僅かに被覆している。かかる前後胴周り域6,7は、カフ11によって邪魔されることなく、広い面積において排泄物を吸収することができる。おむつ着用者があおむけに横たわり、排泄物が背中側へ流れ易いときでも、排泄物を速やかに吸収してその流れを止めることができる。また、表面シート2が吸汗性を有するものである場合に、前後胴周り域6,7において表面シート2が広く露出して吸汗性能を発揮するから、おむつの着用感が向上する。 【0020】図6,7は、発明の実施態様の一例を示す図3,4と同様の図面である。図示例のおむつ1における防漏カフ11は、自由縁部42の頂縁近傍の弾性部材27に加え、第1部位31Aの近傍に補助弾性部材51を有する。補助弾性部材51は、第1,2部位31A,31B間に伸長状態で延びているもので、この部位間で並行している弾性部材27よりも高い伸長応力を有する。おむつ1が前後方向へ湾曲したときには、補助弾性部材51の強い収縮力で第1,2部位31A,31B間の直線距離を図2の場合よりも短くすることが可能である。 【0021】図6,7のように構成されたおむつ1では、防漏カフ11の自由縁部42の頂縁がおむつ着用者の肌に当接して、おむつ1と肌との間の隙間から排泄物が漏れるという問題を解消することができる。また、自由縁部42は、おむつ1の内方へ向かって傾斜し、内向きのポケットを形成することができるのだが、着用状態の如何によっては、外方へ向かって傾斜してポケットを形成できない場合がある。しかしながら、図示の防漏カフ11であれば、カフ11が表面シート2に固定される第1,2部位31A,31Bの近傍で補助弾性部材51が前後方向へ延びているから、防漏カフ11の幅方向のうちで、基部41と補助弾性部材51との間の範囲は、常に内向きに傾斜した状態にあって、図示のようなポケット52を形成している。伸長応力の高い弾性部材51は、高剛性のコア4を前後方向へ湾曲させ、ポケット52を大きく開口させる効果を奏する。ポケット52は、表面シート2の上面に浮遊する排泄物を受け容れ、それがコア4に吸収されるまでの間、肌に触れないようにしておくことができる。 【0022】補助弾性部材51の伸長応力は、弾性部材21の1.0〜3倍であることが好ましく、1.2〜3.0倍であることがより好ましい。部材51は、一条でも複数状でもよいが、複数状であるときには、部材51の全体としての伸長応力が、部材21の全体としての伸長応力の1.0〜3.0倍であることが好ましく、1.2〜3倍であることがより好ましい。 【0023】おむつ1において、防漏カフ11には、カフ11の幅方向または幅方向と長さ方向とに伸長性、より好ましくは弾性伸縮性を有し、おむつ1使用時に体液が滲透して外へ漏れることを実質的に防止可能な程度の不透液性を備えているシート21を使用する。かかるシート21には、例えば捲縮した複合繊維からなる不織布、ウレタンその他の弾性系を使用した織布や不織布、エラストマーからなるプラスチックシート等がある。シート21は、必要ならそれに表面処理を施して不透液性を高めることができる。表面シート2には、不織布や開孔プラスチックシートを使用し、裏面シート3には、プラスチックシートを使用することが好ましい。コア4には、粉砕パルプや粉砕パルプと高吸水性ポリマーとの混合物を使用することができる。各弾性部材16,17は、図示例の如く複数条配置する他に、一条だけにすることもできる。おむつ1の各部材の接合には、ホットメルト接着剤を使用する他に、熱溶着の技術を利用することもできる。 【0024】 【発明の効果】この発明に係る使い捨ておむつは、おむつ前後方向へ延びる防漏カフを股下域では内方へ傾斜させて内向きのポケットを形成し、前後胴周り域では外方へ倒伏して表面シートとコアとが広い面積で露出するようにしたから、股下域での漏れを防止しつつ、前後胴周り域の広い面積で速やかに体液を吸収したり、汗を吸収したりすることができる。 【0025】おむつの股下域において、防漏カフの基部と自由縁部との中間部位に補助弾性部材を取り付けると、防漏カフによるおむつ内方へ向かってのポケットの形成が確実になる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000115108 【氏名又は名称】ユニ・チャーム株式会社
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| 【出願日】 |
平成10年(1998)4月20日 |
| 【代理人】 |
【弁理士】 【氏名又は名称】白浜 吉治
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| 【公開番号】 |
特開平11−299824 |
| 【公開日】 |
平成11年(1999)11月2日 |
| 【出願番号】 |
特願平10−109687 |
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