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【発明の名称】 粘着性冷却シート
【発明者】 【氏名】佐々木 廣昭

【氏名】佐藤 英生

【要約】 【課題】打ち身や捻挫などによる炎症時や、発熱時に患部を冷却するために用い、使用に当たって水を吸収させた後に患部に粘着固定し、長時間にわたる冷却効果を発揮する粘着性冷却シートを提供する。

【解決手段】吸水性構造体と粘着剤層とから形成される。吸水性構造体は実質的に水を含有しておらす、少なくとも片面に非吸水性繊維からなる不織布のような布帛を有している。粘着剤層はこの布帛面に、布帛面積の40〜80%の範囲で部分的に形成されており、皮膚刺激性を低減できると共に、吸水性構造体と患部との直接接触を可能としている。吸水性構造体としては、吸水性樹脂を内包する非吸水性袋体や、吸水性樹脂を保持した非吸水性布帛、非吸水性布帛と吸水性布帛との積層体などが好適に用いられる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 吸水性構造体と粘着剤層とから形成される冷却シートであって、吸水性構造体は実質的に水を含有せず、少なくとも片面には非吸水性繊維からなる布帛を有しており、粘着剤層は前記布帛面に、布帛面積の40〜80%の範囲で部分的に形成されていることを特徴とする粘着性冷却シート。
【請求項2】 吸水性構造体が非吸水性繊維からなる袋体に吸水性樹脂を内包させた袋体である請求項1記載の粘着性冷却シート。
【請求項3】 吸水性構造体が非吸水性繊維からなる布帛の繊維間に吸水性樹脂を保持してなる布帛である請求項1記載の粘着性冷却シート。
【請求項4】 吸水性構造体が非吸水性繊維からなる布帛と、吸水性繊維からなる布帛との積層体である請求項1記載の粘着性冷却シート。
【請求項5】 布帛が不織布である請求項1〜4の何れかに記載の粘着性冷却シート。
【請求項6】 粘着剤層が、有機液状成分を20〜50重量%含有する架橋粘着剤から形成される請求項1記載の粘着性冷却シート。
【請求項7】 架橋粘着剤が、アクリル系重合体と、この重合体に相溶する有機液状エステルからなり、上記アクリル系重合体の40〜80重量%が架橋処理によって不溶化されている請求項6記載の粘着性冷却シート。
【請求項8】 有機液状エステルが、炭素数8〜18の一塩基酸または多塩基酸と、炭素数が14〜18の分岐アルコールとのエステル、および/または炭素数が14〜18の不飽和脂肪酸または分岐酸と、四価以下のアルコールとのエステルである請求項7記載の粘着性冷却シート。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は打ち身、捻挫などによる炎症時や、発熱時に患部を冷却するために用いる粘着性冷却シートに関し、詳しくは使用時に水を含ませたのち、粘着力によって患部に密着固定することによって、長時間にわたって冷却効果を持続することができる粘着性冷却シートに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、冷却シートとしては、含水ゲルなどの粘着性を有する保水層を支持体の片面に形成したものが知られているが、含有させる水分の量に限界があり、また、保存中に水分が揮散してしまい期待する冷却効果が充分に発揮できないという問題点がある。
【0003】一方、このような問題点を解決するために、吸水性を有する繊維からなる吸水性布帛に粘着剤層を形成して、使用時に水を吸収させて冷却効果を期待する冷却シートも提案されている。しかしながら、このような吸水性布帛に水を保持させると、粘着剤層との投錨性が極めて悪くなり、皮膚患部に貼付したあとに冷却シートを剥離すると、粘着剤層が皮膚面に残存する、所謂糊残り現象を生じる恐れがある。
【0004】また、冷却しなければならない皮膚患部には粘着剤層が接しているが、冷却効果を発揮するための水分を含有した吸水性布帛は間接的にしか皮膚患部に接しないので、冷感に乏しく、充分な冷却効果を発揮し得ないことがある。さらに、布帛の全面に粘着剤層を形成しているために、皮膚面からの剥離時に無用な痛みを伴う場合もあり、特に幼児に対しては使用しづらいものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記従来技術の問題点を解決するためになされたものであって、使用時に水を吸収させても布帛と粘着剤層との投錨性が充分に維持でき、冷感にも優れると共に、皮膚面からの剥離時に無用な痛みを生じない冷却シートを得るべく鋭意検討を行った結果、特定の吸水性構造体を用い、粘着剤層を部分的に形成することによって、上記目的を達成できる冷却シートが得られることを見い出し、本発明を完成するに至った。
【0006】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明は吸水性構造体と粘着剤層とから形成される冷却シートであって、吸水性構造体は実質的に水を含有せず、少なくとも片面には非吸水性繊維からなる布帛を有しており、粘着剤層は前記布帛面に、布帛面積の40〜80%の範囲で部分的に形成されていることを特徴とする粘着性冷却シートを提供するものである。
【0007】特に、吸水性構造体として、非吸水性繊維からなる袋体に吸水性樹脂を内包させた袋体や、非吸水性繊維からなる布帛の繊維間に吸水性樹脂を保持してなる布帛、非吸水性繊維からなる布帛と吸水性繊維からなる布帛との積層体を用いることによって、所望の効果を充分に発揮することができる。また、布帛としては、取扱い易さや経済性、厚み調整のし易さなどの点から不織布を用いることが好ましい。
【0008】また、粘着剤層としては、剥離時に皮膚面に対する痛みなどの刺激を極力抑え、しかも水に接触しても凝集力の低下を起こさないようにするために、有機液状成分を20〜50重量%含有する架橋粘着剤、所謂油性ゲル状の粘着剤を用いることが好ましい。
【0009】好ましい架橋粘着剤としては、アクリル系重合体と、この重合体に相溶する有機液状エステルからなり、上記アクリル系重合体の40〜80重量%が架橋処理によって不溶化されているものが望ましい。この場合の有機液状エステルとしては、炭素数8〜18の一塩基酸または多塩基酸と、炭素数が14〜18の分岐アルコールとのエステル、および/または炭素数が14〜18の不飽和脂肪酸または分岐酸と、四価以下のアルコールとのエステルを用いることが好ましい。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明における吸水性構造体は実質的に水を含まないものである。また、本発明ては使用時に水を吸収させるので、構造体全体が吸水構造であると、構造体の片面に粘着剤層を形成した場合、吸収した水によって吸水性構造体と粘着剤層との間の投錨力が低下して糊残り現象を起こす可能性がある。従って、本発明では上記吸水性構造体の片面には、繊維材料自体に水を吸収させない非吸水性繊維からなる布帛を位置させ、この布帛面に粘着剤層を形成しており、このような構造にすることによって吸水時においても投錨力を維持できるのである。
【0011】本発明における具体的な吸水性構造体としては、例えば非吸水性繊維からなる袋体の中に、吸水性樹脂を包み込んだものや、非吸水性繊維からなる布帛の繊維間に吸水性樹脂を保持させてなるもの、非吸水性繊維からなる布帛と吸水性繊維からなる布帛との積層体などが挙げられる。
【0012】本発明において上記布帛とは、織布、不織布、編布など布状であれば制限されないが、取扱い易さや経済性、厚み調整のし易さなどの点から不織布を用いることが好ましい。本発明で用いることができる布帛の目付量は10〜40g/m2、好ましくは10〜20g/m2 とすることが、機械的強度や水分保持性、粘着剤の投錨性の点から望ましいものである。
【0013】上記布帛を構成する非吸水性繊維の材質としては、ポリエステルやポリプロピレン、ナイロン、アクリルなどが挙げられる。
【0014】また、吸水性樹脂としては、所謂吸水性樹脂として市販されているものを用いることができる。さらに、本発明では非吸水性繊維からなる袋体に内包させるものとして、吸水性樹脂だけでなく、吸水能を有する材料であれば、パルプやコットンなどを内包させてもよいものである。
【0015】本発明において上記吸水性構造体の布帛面に部分的に形成される粘着剤層としては、アクリル系粘着剤やシリコーン系粘着剤、ビニルエーテル系粘着剤、ゴム系粘着剤など特に限定されないが、皮膚面に対して接するので、低刺激性の粘着剤を用いることが好ましい。
【0016】このような粘着剤としては、有機液状成分を20〜50重量%といった比較的多量に含有させた架橋粘着剤を用いることが好ましい。また、粘着剤としては、架橋度の調整のし易さや粘着特性の調整のし易さなどの点から、アクリル系重合体を用いることが好ましく、具体的には、アクリル系重合体と、この重合体に相溶する有機液状エステルからなり、アクリル系重合体の40〜80重量%が架橋処理によって不溶化されている架橋粘着剤を用いることがさらに好ましい。
【0017】アクリル系重合体としては、(メタ)アクリル酸アルキルエステルを主成分として、必要に応じて共重合可能なモノマーを共重合したものが挙げられる。このような(メタ)アクリル酸アルキルエステルとしては、アルキル基の炭素数が二以上、好ましくは15以下の(メタ)アクリル酸アルキルエステルが用いられ、具体的には、エチルエステル、n−ブチルエステル、イソブチルエステル、ペンチルエステル、ヘキシルエステル、ヘプチルエステル、オクチルエステル、イソオクチルエステル、2−エチルヘキシルエステル、ノニルエステル、イソノニルエステル、デシルエステル、ウンデシルエステル、トリデシルエステルなどの直鎖アルキルエステルや分岐鎖アルキルエステルが挙げられ、これらは一種もしくは二種以上を用いることができる。
【0018】また、上記(メタ)アクリル酸アルキルエステルと共重合可能なモノマーとしては、例えば(メタ)アクリル酸、イタコン酸、マレイン酸、無水マレイン酸などのカルボキシル基含有モノマー、スチレンスルホン酸、アリルスルホン酸、スルホプロピル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリロイロキシナフタレンスルホン酸、アクリルアミドメチルプロパンスルホン酸などのスルホキシル基含有モノマー、(メタ)アクリル酸ヒドロキシエチルエステル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシプロピルエステルなどのヒドロキシル基含有モノマー、(メタ)アクリルアミド、N−ブチル(メタ)アクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、N−メチロールプロパン(メタ)アクリルアミドなどのアミド基含有モノマー、(メタ)アクリル酸アミノエチルエステル、(メタ)アクリル酸ジメチルアミノエチルエステル、(メタ)アクリル酸tert−ブチルアミノエチルエステルなどのアミノアルキル基含有モノマー、(メタ)アクリル酸メトキシエチルエステル、(メタ)アクリル酸エトキシエチルエステルなどの(メタ)アクリル酸アルコキシアルキルエステル、(メタ)アクリル酸メトキシエチレングリコールエステル、(メタ)アクリル酸テトラヒドロフルフリルエステル、(メタ)アクリル酸メトキシジエチレングリコールエステル、(メタ)アクリル酸メトキシポリエチレングリコールエステル、(メタ)アクリル酸メトキシポリプロピレングリコールエステルなどのアルコキシ基(または側鎖にエーテル結合)含有(メタ)アクリル酸エステル、(メタ)アクリロニトリル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、N−ビニル−2−ピロリドン、メチルビニルピロリドンなどのビニル系モノマーなどを挙げることができ、これらのうち一種もしくは二種以上をもいることができる。
【0019】これらの共重合するモノマーは、粘着剤層の凝集力の調整や、有機液状成分との相溶性改善のために用いることができ、共重合量は目的に応じて任意に設定することができる。
【0020】上記アクリル系重合体のうら、本発明において好ましく用いることができる重合体としては、架橋点量の調節や得られる粘着物質の調整の観点から、(メタ)アクリル酸アルキルエステルと前記にて例示のカルボキシル基含有モノマーやヒドロキシル基含有モノマー、酢酸ビニル、N−ビニル−2−ピロリドンのうちの少なくとも一種を必須成分として、必要に応じて上記例示以外のモノマーを共重合することが望ましい。
【0021】本発明において上記アクリル系重合体に含有させる有機液状成分は、アクリル系重合体に含有させることによって、粘着剤の低変形領域でのモジュラスを低下させ、皮膚に対する良好な接着性を保ちながら、剥離時に皮膚の角質損傷を極力少なくして、皮膚刺激性および痛みを軽減する作用を発揮するものである。
【0022】従って、上記有機液状成分は常温で液状であるほうが、効果を充分に発揮できるので好ましく、さらに、効果の維持の点からは非揮発性の液状物を用いることが好ましい。
【0023】このような有機液状成分としては、ラウリン酸イソステアリル、ミリスチン酸イソセチル、ミリスチン酸オクチルドデシル、パルミチン酸イソステアリル、ステアリン酸イソセチル、オレイン酸オクチルドデシル、アジピン酸ジイソステアリル、セバシン酸ジイソセチル、トリメリット酸トリオレイル、トリメリット酸トリイソセチルなどの炭素数が8〜18の一塩基酸または多塩基酸と、炭素数が14〜18の分岐アルコールとのエステル、および/または炭素数が14〜18の不飽和脂肪酸または分岐酸と、四価以下のアルコールとのエステルなどの有機液状エステルが好ましく用いることができる。
【0024】炭素数が14〜18の不飽和脂肪酸または分岐酸としては、具体的にはミリストレイン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、イソパルミチン酸、イソステアリン酸などが挙げられ、四価以下のアルコールとしては、具体的にはエチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ソルビタンなどが挙げられる。
【0025】本発明において有機液状エステルの炭素数が上記範囲外であると、架橋粘着剤との相溶性、特にアクリル系重合体との相溶性が悪くなり、良好な粘着特性を得られなくなることもあり、好ましくない。これらの有機液状成分の含有量は、低皮膚刺激性などの所望の効果を発揮するためには、粘着剤層中に20〜50重量%、好ましくは30〜40重量%である。
【0026】また、本発明においては、上記有機液状成分を含有させる架橋粘着剤を、未架橋状態で配合し、次いで、その40〜80重量%、好ましくは50〜70重量%を架橋処理して不溶化する。架橋処理を施すことによって、含有する有機液状成分を含んだ状態でも充分に粘着剤層中の凝集力が維持でき、適度な粘着力を発現することができるのである。
【0027】このような架橋処理としては、γ線や電子線などの物理的照射処理によるものの他、有機過酸化物、イソシアネート化合物、有機金属塩、金属アルコラート、金属キレート化合物、エポキシ基含有化合物、一級アミノ基含有化合物などによる化学的架橋処理などが挙げられる。これらのうち、取り扱い性や架橋度の調整の容易性などの点からは、イソシアネート化合物や金属アルコラート、金属キレート化合物を用いた化学的架橋処理が好適である。
【0028】上記架橋処理を施す場合、架橋剤の配合量は粘着剤の40〜80重量%が不溶化するように調整する。不溶化率が40重量%に満たない場合には粘着剤層の凝集力が不足し、皮膚面に糊残り現象を生じたり、シート側面からの糊はみ出しなどを起こす恐れがある。さらに、粘着剤層は布帛面に形成するので、不溶化率が充分でないと、布帛の繊維間に粘着剤が埋入して粘着剤層の厚みが薄くなりすぎ、充分な粘着力を発揮しない恐れもある。一方、不溶化率が80重量%を超えると、凝集力が高まりすぎる結果、粘着力の低下を招くようになり、充分な皮膚接着力を得られなくなる恐れがある。
【0029】本発明においては、上記粘着剤層は前記した非吸水性繊維からなる布帛面に形成されるが、布帛全面に形成するのではなく、布帛面積の40〜80%、好ましくは50〜70%の範囲で部分的に形成される。つまり、本発明においては、このように粘着剤層を部分的に形成することによって使用時に吸水性構造体に中に吸水させた水を、粘着剤層の非形成領域を通して効率的に皮膚面に接触させることができるので、優れた冷却効果を発揮することができるのである。さらに、粘着剤層を全面に形成していないので皮膚面との接着面積が少なく、その結果、本発明の冷却シートを皮膚面から剥離除去する際にの無用な痛みも軽減することができ、幼児などへの使用も充分に可能となるものである。
【0030】さらに、本発明においては、吸水性構造体中に冷感を向上させるために尿素や塩化アンモニウムなどの冷却物質、冷感の持続性を向上させるためにグリセリンなどの保湿剤、パラベンなどの防腐剤を配合することができる。なお、これらの物質は粘着特性を阻害しない範囲で粘着剤層中に配合することもできる。
【0031】本発明の粘着性冷却シートは上記構成からなるものであり、使用に供するまでは実質的に水を含有しない状態で保存しておく。使用に際して吸水性構造体に水を供給することによって、シート全体を願水状態にし、患部に粘着剤層を貼着する。含水量は冷却効果の発現およびその持続性の点からは、1500g/m2 以上、好ましくは2000g/m2 以上の吸水量となるように設定することが望ましい。
【0032】
【発明の効果】本発明の粘着性冷却シートは以上のような構成からなるので、使用時に水を吸収させても布帛と粘着剤層との投錨性が充分に維持でき、冷感にも優れると共に、皮膚面からの剥離時に無用な痛みを生じないという従来品にない優れた効果を発揮するものである。
【0033】
【実施例】以下に本発明の実施例を示し、さらに具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではなく、本発明の技術的思想を逸脱しない範囲内で種々の応用が可能である。なお、以下の文中で「部」とあるのは「重量部」を意味する。
【0034】実施例1ポリエステル繊維/レーヨン繊維(60部/40部)から混紡したスパンボンド不織布(目付量30g/m2 )を用いて、6×14cmの大きさの袋体を作製した。
【0035】次に、作製した袋体中にポリアクリル酸ナトリウムからなる吸水性樹脂(吸水率600倍)0.2gを封入して吸水性構造体を得た。
【0036】一方、2−ヒドロキシエチルアクリレート10部、2−エチルヘキシルアクリレート90部からなる単量体混合物共重合してアクリル系共重合体を調製し、この共重合体100部に対してトリオレイン酸ソルビタン50部、架橋剤としてのの三官能イソシアネート(商品名:コロネートL、日本ポリウレタン社製)0.33部を配合してアクリル系粘着剤を調製した。
【0037】上記アクリル系粘着剤を前記の吸水性構造体の片面に乾燥後の厚みが50μmとなるように形成して、本発明の粘着性冷却シートを作製した。なお、粘着剤層は3mm幅、3mm間隔で筋状に形成(形成面積50%)し、粘着剤層面全面を剥離シートにて被覆保護した。
【0038】上記にて得た冷却シートを水道水に30秒浸漬したところ、2600g/m2の吸水量を示した。
【0039】実施例2アクリル系吸水繊維(商品名:ベルオアシス、鐘紡社製)/ポリエステル繊維(25部/75部)から混紡したニードルパンチ不織布(目付量100g/m2)の片面に、ポリエステルスバンボンド不織布(目付量10g/m2 )を積層した吸水性構造体を作製した。
【0040】一方、アクリル酸5部、2−エチルヘキシルアクリレート95部からなる単量体混合物共重合してアクリル系共重合体を調製し、この共重合体100部に対してミリスチン酸オクチルドデシル50部、架橋剤としてのの三官能イソシアネート(商品名:コロネートHL、日本ポリウレタン社製)0.2部を配合してアクリル系粘着剤を調製した。
【0041】上記アクリル系粘着剤を前記の吸水性構造体の片面に乾燥後の厚みが50μmとなるように形成して、本発明の粘着性冷却シートを作製した。なお、粘着剤層は4mm幅、1mm間隔で筋状に形成し(形成面積80%)、粘着剤層面全面を剥離シートにて被覆保護した。
【0042】上記にて得た冷却シートを水道水に30秒浸漬したところ、2000g/m2の吸水量を示した。
【0043】実施例3実施例2において、粘着剤層を3mm幅、3mm間隔で筋状に形成(形成面積50%)した以外は、実施例2と同様にして本発明の粘着性冷却シートを作製した。吸水量は2000g/m2 の吸水量であった。
【0044】実施例4実施例2において、粘着剤層を2mm幅、3mm間隔で筋状に形成(形成面積40%)した以外は、実施例2と同様にして本発明の粘着性冷却シートを作製した。吸水量は2000g/m2 の吸水量であった。
【0045】比較例1実施例2おいて、粘着剤層を5mm幅、1mm間隔で筋状に形成(形成面積83%)した以外は、実施例2と同様にして粘着性冷却シートを作製した。吸水量は2000g/m2 の吸水量であった。
【0046】比較例2実施例2おいて、粘着剤層を1mm幅、5mm間隔で筋状に形成(形成面積17%)した以外は、実施例2と同様にして粘着性冷却シートを作製した。吸水量は2000g/m2 の吸水量であった。
【0047】比較例3実施例2において用いた吸水性構造体からポリエステルスパンボンド不織布(目付量10g/m2 )を除き、アクリル系吸水繊維(商品名:ベルオアシス、鐘紡社製)/ポリエステル繊維(25部/75部)から混紡したニードルパンチ不織布(目付量100g/m2 )の単層体を用いた以外は、実施例2と同様にして粘着性冷却シートを作製した。
【0048】この冷却シートの吸水量は、2000g/m2 であった。
【0049】参考例1実施例2において用いた吸水性構造体を、アクリル系吸水繊維(商品名:ベルオアシス、鐘紡社製)/ポリエステル繊維(25部/75部)から混紡したニードルパンチ不織布(目付量40g/m2 )の片面に、ポリエステルスバンボンド不織布(目付量10g/m2 )を積層した吸水性構造体とした以外は、実施例2と同様にして粘着性冷却シートを作製した。
【0050】この冷却シートの吸水量は、800g/m2 であった。
【0051】上記実施例、比較例および参考例にて作製した粘着性冷却シートを、30秒間水道水に浸漬したのち、被験者3名(A,B,C)の額に5時間貼着し、冷感、冷感の持続性、剥離時の痛み、粘着剤層の投錨性および貼着性を調べ、下記の判定基準にて評価した。
【0052】結果は表1に示したが、実施例品は何れも問題はなく、使用後の粘着力の低下も少なく、2〜3回の繰り返し使用が可能であった。
【0053】<冷感>〇:非常に冷たい。 〇△:冷たい。 △:やや冷たい。△×:あまり冷たくない。 ×:冷たく感じない。
【0054】<冷感の持続性>〇:5時間以上冷感あり。 〇△:3〜5時間冷感あり。△:1〜3時間冷感あり。 △×:1時間以内の冷感しかない。×:最初から冷感を感じない。
【0055】<剥離時の痛み>〇:全く痛くない。 〇△:わずかに痛い。 △:やや痛い。△×:痛い。 ×:かなり痛い。
【0056】<粘着剤層の投錨性>〇:全く問題なし。 △:一部皮膚面に糊残りする。
×:皮膚面全面に糊残りする。
【0057】<貼着性>〇:全く剥がれなし。 〇△:四隅に剥がれあり。
△:やや剥がれあり。 △×:かなり剥がれあり。
×:脱落した。
【0058】
【表1】

【出願人】 【識別番号】000003964
【氏名又は名称】日東電工株式会社
【出願日】 平成10年(1998)3月24日
【代理人】
【公開番号】 特開平11−267149
【公開日】 平成11年(1999)10月5日
【出願番号】 特願平10−75681