| 【発明の名称】 |
尿取りパッド |
| 【発明者】 |
【氏名】藤岡 義久
【氏名】和田 一郎
|
| 【要約】 |
【課題】おむつの内面に設置される尿取りパッドは、尿の吸収量に限界があるため、尿取りパッドで吸収しきれなかった尿が、おむつの幅方向の両側へ洩れ出やすかった。
【解決手段】尿取りパッド20の外面に液透過性の外面シート22が設けられて液透過領域(a)が形成されている。通常はこの液透過領域(a)をバックシートで塞いでおく。バックシートで塞いだ状態でおむつ1に設置すると、1回または2回程度の尿失禁に対応できる。夜間などではバックシートを剥がし、液透過領域(a)を露出させた状態でおむつ1に設置する。このとき、尿取りパッド20の吸収コア23で吸収しきれなかった尿は外面シート22を透過しておむつ1の吸収体4へ与えられて吸収される。したがって尿失禁回数が多い場合でも、おむつの側方へ尿が洩れるのを防止できる。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 内面側に液透過性のトップシートが、内部に前記トップシートを透過した液を吸収する吸収コアが設けられ、外面側には前記吸収コアを通過した液を透過させる液透過領域が形成され、前記液透過領域を覆う液不透過性のバックシートが、前記外面側のほぼ全域に剥離可能に接合されていることを特徴とする尿取りパッド。 【請求項2】 外面側の全面に、前記液透過領域を形成する液透過性の外面シートが設けられ、前記トップシートと前記外面シートとの間に前記吸収コアが介装され、前記バックシートは、前記外面シートの外側に接合されている請求項1記載の尿取りパッド。 【請求項3】 外面側の幅方向の中間部分に、前記液透過領域を形成する液透過性の外面シートが現れて、前記トップシートと前記外面シートとの間に前記吸収コアが介装され、外面側の幅方向の両側部には液不透過性の側部シートが配置され、前記バックシートは、前記外面シートおよび側部シートの外側に接合されている請求項1記載の尿取りパッド。 【請求項4】 前記液透過領域には、粘着層が複数箇所部分的に設けられ、前記バックシートは、前記粘着層に対して剥離可能に接合されており、バックシートが剥離されたときに前記粘着層がおむつの内面に粘着してずれ止め層として機能する請求項1ないし3のいずれかに記載の尿取りパッド。 【請求項5】 外面側の幅方向の両側部では、前記バックシートが接着層を介して剥離可能に接合されており、バックシートを剥離したときの前記接着層の粘着力が、液透過領域に設けられた前記粘着層の粘着力も弱い請求項4記載の尿取りパッド。
|
【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、老人や病人の介護用などとしておむつの内側に設置されて使用される尿取りパッドに係り、特にパッド自らの吸液機能とおむつの吸液機能とを効果的に使用できるようにした尿取りパッドに関する。 【0002】 【従来の技術】図5は従来の尿取りパッド10を使い捨ておむつ1の内側に設置した状態を示す展開平面図である。図5に示す使い捨ておむつ1は、全体が砂時計形状であり、着用者の腹部に当てられる前面部1Aと、尻部または背部に当てられる背面部1Bと、股間部に当てられる中間部1Cとを有する。 【0003】図5は使い捨ておむつ1を内側から示しており、この内側には液透過性のトップシート2が、外側には液不透過性のバックシートが設けられて、トップシート2とバックシートとの間に吸収体4が介装されている。この吸収体4は展開形状が砂時計型であり、粉砕パルプまたは粉砕パルプと高吸水性ポリマーなどの混合物で形成されている。使い捨ておむつ1の中間部1Cでの幅方向両側の縁部では、トップシート2とバックシートとが接合された領域に縦方向に延びる弾性体5,5が設けられ、この弾性体5の収縮力によりレッグギャザー6,6が形成できるようになっている。 【0004】前記背面部1Bの両側部内面には掛止部7,7,…が設けられている。この使い捨ておむつ1が身体に装着されるときは、ウエスト部分で、前記掛止部7,7,…が、前面部1Aの外面に掛止される。尿取りパッド10は、内面側に液透過性のトップシート11が、外面側に液不透過性のバックシートが設けられ、トップシート11とバックシートとの間に、粉砕パルプまたは粉砕パルプと高吸水性ポリマーなどの混合物により形成された吸収コア13が介装されている。また尿取りパッド10の幅方向両側の縁部には弾性体が縦方向に取付けられてギャザー14,14が形成される。 【0005】この尿取りパッド10は、液不透過性のバックシートが、使い捨ておむつ1のトップシート2に向けられて装着される。通常は、尿取りパッド10のバックシートにずれ止め用の粘着層が設けられ、この粘着層が使い捨ておむつ1のトップシート2に粘着して使い捨ておむつ1内での位置ずれが防止される。図5に示すように、前記尿取りパッド10は、使い捨ておむつ1の内面に設置された状態で、老人や病人などの尿失禁に対応できるようになる。すなわち少量の尿失禁は、主に尿取りパッド10に吸収されることになるため、尿失禁量に応じて尿取りパッド10を交換することにより、使い捨ておむつ1の頻繁な交換を不要にできる。 【0006】 【発明が解決しようとする課題】しかし、前記従来の尿取りパッド10の外面側は液不透過性のバックシートであり、このバックシートが使い捨ておむつ1のトップシート2に向けられているため、尿取りパッド10で尿を吸収しきれなかった場合に、尿が使い捨ておむつ1から横方向へ洩れ出やすい欠点がある。すなわち、尿取りパッド10は大人の1回の尿失禁や2回程度の尿失禁に対しては、尿を吸収できる容量を有しているため、尿取りパッド10を頻繁に交換することにより、使い捨ておむつ1へ尿が流れ出ることを防止できる。 【0007】しかし、例えば夜間などのように長時間着用している状態では、失禁回数が多くなると、尿は尿取りパッド10の吸収コア13の許容量を超えて、尿取りパッド10から洩れ出る。このとき、尿取りパッド10の外面は液不透過性のバックシートでありこれが使い捨ておむつ1のトップシート2のほぼ中央の領域に対面しているため、尿取りパッド10のバックシートが対面している領域に、尿取りパッド10から洩れ出た尿が与えられず、尿取りパッド10から溢れ出た尿は主に使い捨ておむつ1の中間部1Cの幅方向の両側の領域(i)(i)に流れ出る。この領域(i)(i)では、吸収体4で尿を十分に吸収することができないため、尿は使い捨ておむつ1の側方へ洩れやすくなって、衣類やシーツを汚すことになる。 【0008】本発明は上記従来の課題を解決するものであり、尿が吸収コアの許容量を超えたときに、吸収しきれなかった尿をおむつの吸収体で吸収できるようにして、おむつからの横漏れを防止できるようにした尿取りパッドを提供することを目的としている。 【0009】 【課題を解決するための手段】本発明による尿取りパッドは、内面側に液透過性のトップシートが、内部に前記トップシートを透過した液を吸収する吸収コアが設けられ、外面側には前記吸収コアを通過した液を透過させる液透過領域が形成され、前記液透過領域を覆う液不透過性のバックシートが、前記外面側のほぼ全域に剥離可能に接合されていることを特徴とするものである。 【0010】例えば、前記外面側の全面に、前記液透過領域を形成する液透過性の外面シートが設けられ、前記トップシートと前記外面シートとの間に前記吸収コアが介装され、前記バックシートは、前記外面シートの外側に接合されているものとなる。 【0011】あるいは、前記外面側の幅方向の中間部分に、前記液透過領域を形成する液透過性の外面シートが現れて、前記トップシートと前記外面シートとの間に前記吸収コアが介装され、外面側の幅方向の両側部には液不透過性の側部シートが配置され、前記バックシートは、前記外面シートおよび側部シートの外側に接合されているものとなる。 【0012】この尿取りパッドは、例えば、外面側がおむつの内面に向けられて展開した状態でおむつの内側に設置されて主に女性用として使用される。または、内面側がペニスに向けられた状態でペニスを収納する状態に形成され、外面側がおむつの内面に向けられて男性用として使用することも可能である。 【0013】この尿取りパッドは、吸収コアを有することにより所定量の尿を吸収できるが、尿が多い場合には、吸収コアにより吸収しきれなかった尿が、尿取りパッドの外面側の液透過領域を通過しておむつの吸収体に吸収される。したがって、尿取りパッドの吸収コアで吸収しきれなかった尿は、おむつ側の吸収体で吸収できることになり、従来のように尿がおむつの側部に洩れ出にくくなる。すなわち、実質的にはおむつの吸収体と尿取りパッドの吸収コアとが重なって機能できるようになり、長時間着用して尿失禁回数が多くなったときに、尿取りパッドの尿吸収容量の不足分をおむつの吸収体で分担できるようになり、多量の排尿に対応できるようになる。しかも、尿は主に尿取りパッドの吸収コアで吸収されるため、おむつの吸収体へ与えられる尿を少なくでき、おむつの交換回数を減らすことができる。 【0014】また、外面側の液透過領域を塞ぐ液不透過性のバックシートを設け、このバックシートを必要なときにのみ剥離できるようにしておくと、例えば昼間のように短時間に尿取りパッドを交換できるときは、前記バックシートを付けたまま使用し、液透過領域を塞いでおくことにより、おむつ側に尿が浸透するのを防止できる。よって1回または2回程度の尿失禁の度に尿取りパッドを交換することにより、使用しているおむつが汚れるのを防止でき、おむつの交換回数を減らすことができる。また、夜間などのように長時間介護できないときにのみ、バックシートを剥がして使用することにより、尿取りパッドの吸収コアで吸収しきれなかった尿をおむつの吸収体で吸収できる状態に設定できる。 【0015】また、前記バックシートは、パッドの外面側の全面に接合されているため、従来の尿取りパッドのバックシートと同じ工程で形成できることになり、従来の尿取りパッドに比べて製造コストが著しく高くなることがない。 【0016】また、前記液透過領域には、粘着層が複数箇所部分的に設けられ、前記バックシートは、前記粘着層に対して剥離可能に接合されており、バックシートが剥離されたときに前記粘着層がおむつの内面に粘着してずれ止め層として機能することが好ましい。 【0017】この構造では、前記バックシートを除去した後に、外面側に残された前記粘着層が、おむつの内面に粘着してずれ止め層として機能する。すなわち、バックシートが、前記液透過領域を塞ぐ役割と、ずれ止め用の粘着層に対する剥型シートとしての役割を果たせるようになる。 【0018】さらに、外面側の幅方向の両側部では、前記バックシートが接着層を介して剥離可能に接合されており、バックシートを剥離したときの前記接着層の粘着力が、液透過領域に設けられた前記粘着層の粘着力も弱いことが好ましい。 【0019】すなわち、バックシートが、外面側において幅方向の両側部分で接着剤で接合されていることにより、不用意にバックシートが剥がされるのを防止できる。ただしこの接着層の接合力は適度に設定され、バックシートをこの接着層の部分から強制的に引き剥がすことが可能である。バックシートを剥がした後にパッドの外面に残る前記接着層が、幅方向の中間に形成された前記粘着層よりも粘着力が低く、好ましくは粘着力をほとんど呈しないものにしておくと、尿取りパッドの両側部において、前記接着剤の部分が装着者の肌や体毛に粘着されるのを防止できる。 【0020】 【発明の実施の形態】図1(A)は本発明の尿取りパッドの斜視図、図1(B)はその展開状態を外面側から示した平面図、図2(A)は尿取りパッドを外面側を上向きにして示した斜視図、図2(B)は他の構成例の尿取りパッドを同じく外面側を上向きにして示した斜視図、図3は尿取りパッドを使い捨ておむつに装着する状態を示す斜視図、図4(A)は図2(A)に示した尿取りパッドが使い捨ておむつの内側に重ねられた状態を示す断面図、図4(B)は図2(B)に示した尿取りパッドが使い捨ておむつの内側に重ねられた状態を示す断面図である。 【0021】図1(A)(B)と図2(A)および図4(A)に示す尿取りパッド20は、例えば図2に示すようにほぼ展開状態(やや湾曲した展開状態)で使用される。またはペニスを包む状態で男性専用として使用することもできる。この尿取りパッド20は、内面側が液透過性のトップシート21で、外面側にも液透過性の外面シート22が設けられ、液透過性のトップシート21と同じく液透過性の外面シート22との間に吸収コア23が介装されている。 【0022】トップシート21は、疎水性繊維に親水処理したものまたは親水性繊維などで形成されたものであり、例えばポイントボンド、エアースルー、スパンボンド、スパンレース不織布などである。また外面シート22は、トップシート21と同様の疎水性繊維および/または親水性繊維、またはこれらにレーヨンなどの吸水性繊維を含んだ繊維交絡不織布などである。吸収コア23は、粉砕パルプあるいは粉砕パルプと高吸水性ポリマーなどの混合物により形成され、粉砕パルプあるいは粉砕パルプと高吸水性ポリマーとの混合物がティッシュなどの吸収性シートで包まれている。 【0023】吸収コア23は、その平面形状が長方形または砂時計形状であり、この吸収コア23がトップシート21と外面シート22とで挟まれた状態で、トップシート21と外面シート22は、吸収コア23の外周部分でホットメルト型接着剤などにより互いに接合されている。吸収コア23が設けられていない幅方向の縁部領域において、縦方向(長手方向)に延びる弾性部材24が、トップシート21と外面シート22の間に接着固定されている。この弾性部材24は、トップシート21と外面シート22を平面状に展開した状態で所定の伸び率を有して接合されている。その結果、自由状態では、弾性部材24,24が弾性収縮することにより、尿取りパッド20の幅方向(X方向)の両側部で且つ縦方向(Y方向)の中央領域において、トップシート21および外面シート22が波状に収縮させられてギャザー25,25が形成される。 【0024】図1(B)は尿取りパッド20を外面側から示し、図2(A)は尿取りパッド20を外面側を上向きにして示しているが、液透過性の前記外面シート22の外側には、パッド全域にわたって1枚のバックシート27が接合されている。このバックシート27は、液不透過性で且つ通気性の例えばオレフィン系の樹脂シートなどで形成されている。図1(B)および図2(A)に示すように、液透過性の前記外面シート22の表面には、幅方向(X方向)に間隔を開けて縦方向(Y方向)へストライプ状に平行に延びる複数の粘着層31が設けられている。この粘着層31は、幅方向(X方向)の中間の領域で主に吸収コア23が設けられた領域に形成されている。また外面シート22の表面では、幅方向(X方向)の左右両側部で且つ吸収コア23から外れた領域に縦方向へストライプ状に延びる接着層32が形成されている。 【0025】前記バックシート27は、前記粘着層31および接着層32とで、外面シート22の外面に接着接合されている。なお、前記粘着層31は、液透過性の外面シート22の表面に部分的に複数箇所設けられ、その合計面積は、外面シート22の液透過機能を損なわないように設定されている。したがって、粘着層31の塗布パターンは、ストライプ状に限られず、ドット状、スパイラル状などであってもよい。バックシート27の幅方向(X方向)の両側部は、接着層32を介して外面シート22に接合されているため、バックシート27は、外面シート22およびトップシート21とともに弾性部材24の収縮力を受けてギャザー25を形成している。 【0026】前記粘着層31は、バックシート27を剥がしたときに所定の粘着力(タック力)を発揮するものであり、ゴム系エラストマーやアクリル樹脂系などがコーティングされて形成されている。接着層32は、バックシート27と外面シート22との間で所定の接着力を発揮でき、またバックシート27を手の力で剥がすことができる程度の接着力を有するものであり、しかもバックシート27を剥がしたときにほとんど粘着力を呈しないものであることが好ましい。例えば接着層32としては、EVA系やポリオレフィン系のホットメルト型接着剤が使用される。すなわち、接着層32の条件は、前記粘着層31よりも接着力が強く、且つバックシート27を剥がしたときの粘着力(タック力)が粘着層31の粘着力よりも弱いことである。 【0027】バックシート27の幅方向の両側部が接着層31により外面シート22に接合されていることにより、不用意にバックシート27が剥がれるのを防止できる。またバックシート27を外面シート22から強制的に剥がすと、外面シート22の幅方向の中間部分に粘着層31が現れるが、この粘着層31はおむつの内面に粘着してずれ止め層として機能する。 【0028】図2および図4(A)に示す使い捨ておむつ1は、全体が砂時計形状であり、着用者の腹部に当てられる前面部1Aと、尻部または背部に当てられる背面部1Bと、股間部に当てられる中間部1Cとを有する。使い捨ておむつ1の内面側には液透過性のトップシート2が、外側には液不透過性のバックシート3が設けられて、トップシート2とバックシートとの間に吸収体4が介装されている。この吸収体4は展開形状が砂時計形状であり、粉砕パルプまたは粉砕パルプと高吸水性ポリマーなどの混合物がティッシュなどの吸収性シートで囲まれて形成されている。 【0029】使い捨ておむつ1の中間部1Cでの幅方向両側の縁部では、トップシート2とバックシートとが接合された領域に縦方向に延びる弾性体5,5が設けられ、この弾性体5の収縮力によりレッグギャザー6,6が形成できるようになっている。前記背面部1Bの両側部内面には掛止部7,7が設けられ、前面部1Aの外側の面には掛止シート8,8が取付けられている。この使い捨ておむつ1が身体に装着されるときは、ウエスト部分で、前記掛止部7,7…が掛止シート8,8に掛止される。 【0030】なお、図2では使い捨ておむつ1として展開型(オープン型)を示しているが、本発明の尿取りパッド20は、前面部1Aの両側の縁部と背面部1Bの両側の縁部とが接合されたいわゆるパンツ型おむつの内側に重ねて使用することもできる。 【0031】次に前記尿取りパッド20の使用方法を説明する。例えば、昼間のように頻繁に介護できる状態のときには、尿取りパッド20は、バックシート27を剥がすことなくそのまま使用することができる。このとき、尿取りパッド20の外面の全域において、前記外面シート22により形成されている液透過領域(a)がバックシート27により完全に覆われている。 【0032】このように、外面シート22にバックシート27が取付けられた状態で、バックシート27が使い捨ておむつ1側に向けられた状態で、尿取りパッド20が使い捨ておむつ1のトップシート2に設置される。このときに尿取りパッド20の位置ずれを防止するために、前記バックシート27の表面に粘着層を設け、この粘着層を使い捨ておむつ1のトップシート2の内面に粘着させてもよい。このときにバックシート27の表面に設けられる粘着層によるトップシート2に対する粘着力は、前記接着層32による外面シート22とバックシート27との接着力よりも弱いことが必要である。このようにすると、尿取りパッド20をおむつ1の内面から外すときに、誤ってバックシート27が尿取りパッド20から剥がれることがない。 【0033】バックシート27を取付けた状態の尿取りパッド20は、従来の尿取りパッドと同様に機能し、尿の吸収量は吸収コア23の吸収容量により決められる。例えば吸収コア23の尿吸収能力が300ccの場合、1回の尿失禁量が150cc程度であれば、1回の尿失禁または2回の尿失禁に対しては、尿取りパッド20から外部への尿の洩れはあまり生じない。よって、尿失禁の度に尿取りパッド20を交換すると、使い捨ておむつ1の吸収体4にはほとんど尿が与えられず、使い捨ておむつ1の汚れがほとんどなく、そのまま継続して使用することができる。 【0034】次に、夜間または介護者が外出するときのように、頻繁な介護が不可能なときには、図4(A)に示すように、尿取りパッド20の外面側のバックシート27を剥がして使用する。外面シート22には粘着層31が残るが、この粘着層31は使い捨ておむつ1のトップシート2の内面に粘着してずれ止め層として機能する。バックシート27を除去すると、尿取りパッド20の外面は、外面シート22で構成される液透過領域(a)になり、これが使い捨ておむつ1のトップシート2に対面する。 【0035】例えば、1回の失禁による尿の量が150ccとすると、この尿は尿取りパッド20の吸収コア23で吸収されるが、吸収コア23を通過した尿は、さらに外面シート22を透過して使い捨ておむつ1の吸収体4に吸収される。このとき、例えば尿取りパッド20の吸収コア23に100ccが吸収され、残りの50ccはおむつ1の吸収体4で吸収される。このとき、尿は吸収体4に中央部分を含む領域で吸収されるため、尿は吸収体4の内部に吸収されて分散し、おむつ1の両側部のギャザー6,6方向へ洩れ出ることがない。例えば3回の失禁があった場合、尿の全体量は450cc程度になるが、このとき、尿取りパッド20の吸収コア23では尿を300cc吸収し、その吸収能力を超えた残りの150ccはおむつ1の吸収体4に吸収される。さらに失禁があった場合にも尿をおむつ1の吸収体4に導くことが可能である。 【0036】おむつ1の吸収体4の吸収能力は、尿取りパッド20の吸収コア23の吸収能力よりも十分に高いため、実質的には、吸収コア23と吸収体4との双方での吸収能力を効果的に発揮することが可能になり、全体での尿の吸収容量を高くでき、おむつ1の両側部への尿の洩れを完全に防止できるようになる。また、2回または3回程度の失禁があると、尿取りパッド20の吸収コア23は尿でほぼ飽和状態になるが、この状態で尿取りパッド20を交換すると、おむつ1の吸収体4で吸収された尿の量はさほど多くないため、使い捨ておむつ1は未だ継続して使用することが可能である。 【0037】また、本発明の尿取りパッド20を、バックシート27を剥がした状態で、おむつ1の内側に2枚以上重ねて設置することができる。この場合、尿は2枚以上の尿取りパッド20の吸収コア23のそれぞれで吸収されることになり、尿の吸収量をさらに高くし、多数回の尿失禁があっても、使い捨ておむつ1の汚れを最小限にできる。 【0038】次に、図2(A)および図4(B)に示す尿取りパッド20Aでは、図2(B)に示す外面側において、幅方向の中央部には液透過性の外面シート22が現れ、外面シート22とトップシート21とで吸収コア23が挟持されている。そして、この外面シート22が現れている部分が液透過領域(a)となる。そして外面側では、幅方向の両側部に、液不透過性の樹脂シートまたは疎水性で耐水度の高い不織布などで形成された側部シート28が設けられ、この側部シート28は、外面シート22にホットメルト型接着剤などで接着接合されている。図2(B)に示すように、前記接着層32は、側部シート28の外面に形成され、バックシート27は側部シート28に接着接合されている。そして、バックシート27を剥がしたときには、ギャザー25が形成されている部分に前記側部シート28が現れる。 【0039】図4(B)に示すように、この尿取りパッド20Aをバックシート27を剥がした状態で、使い捨ておむつ1に重ねて使用すると、尿取りパッド20Aの左右両側部では液不透過性の側部シート28がおむつ1の内面に対向しているため、尿取りパッド20Aの吸収コア23を通過した尿は、おむつ1の吸収体4の中央部分に与えられることになるため、尿がおむつ1の左右両側部に洩れ出にくくなる。 【0040】 【発明の効果】以上のように本発明では、尿取りパッドの吸収コアで吸収しきれなかった量を、おむつの吸収体に効果的に吸収させることができ、おむつの両側部への尿の洩れが生じるのを防止できる。 【0041】また外面側の液透過領域を塞ぐバックシートを剥離自在に設けると、このバックシートが取付けられた状態で通常の尿取りパッドと同等に使用することも可能であり、介護などの状態に合わせてその使用状態を自由に選択できる。
|
| 【出願人】 |
【識別番号】000115108 【氏名又は名称】ユニ・チャーム株式会社
|
| 【出願日】 |
平成10年(1998)3月23日 |
| 【代理人】 |
【弁理士】 【氏名又は名称】野▲崎▼ 照夫
|
| 【公開番号】 |
特開平11−267145 |
| 【公開日】 |
平成11年(1999)10月5日 |
| 【出願番号】 |
特願平10−74057 |
|