| 【発明の名称】 |
吸収性物品 |
| 【発明者】 |
【氏名】坂野 賀津士
【氏名】宮田 桂子
【氏名】津幡 勝
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| 【要約】 |
【課題】液状排泄物を速やかに拡散させることで、漏れにくい吸収性物品を提供する。
【解決手段】液透過性のトップシートと、液不透過性のバックシートと、これらの両シート間に配置された吸収体と、吸収体の長手方向に配置され、側縁部に弾性体を具備された漏れ防止立体ギャザーとを有する吸収性物品であって、前記立体ギャザーは、少なくとも前身頃と後身頃の前記吸収体上の一部分において、吸収物品の長手方向全域を第1固定線として線状に固定され、第1固定線を基端として立ち上がり、トップシートは、立体ギャザーの縁部と基端との間の点の長手方向全域を第2固定線、および、吸収体上における立体ギャザーの基端の内側の点の長手方向全域を第3固定線とした2箇所に固定されることにより、第1固定線、第2固定線および第3固定線によって液体状排泄物を誘導するための空間である液体誘導空所が形成されている。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 液透過性のトップシートと、液不透過性のバックシートと、前記両シート間に配置された吸収体と、長手方向両側に設けられた漏れ防止立体ギャザーとを有する吸収性物品であって、前記立体ギャザーは、吸収性物品の長手方向両側部において、前身頃の吸収体上から後身頃の吸収体上にわたる第1固定線を基端部とし、その側縁部に伸長状態で配置された伸縮弾性部材によって立ち上がるように形成された立体ギャザー部分を少なくとも有しており、該立体ギャザーの側縁部と基端部の間の側壁内面には、その長手方向に沿う第2固定線によって前記トップシートの側縁部が固定されるとともに、該トップシートは、さらに前記立体ギャザーの基端部より内側の前記吸収体上に、その長手方向に沿う第3固定線によって固定されていることを特徴とする、液体状排泄物の誘導空所を有する吸収性物品。 【請求項2】 前記漏れ防止立体ギャザーは、前記吸収体の両側縁から外方に延出したサイドフラップを吸収体方向に折り返し、該サイドフラップの折り返し線と側縁部にそれぞれ伸長状態の伸縮弾性部材を配置し、該サイドフラップの該折り返し線と該側縁部の間の部分を、吸収性物品の前身頃の吸収体上から後身頃の吸収体上にわたる第1固定線で吸収性物品内面に接着固定することによって基端部が形成されており、前記折り返し線に配置された伸縮弾性部材によって立ち上がる第2立体ギャザーと、前記側縁部に配置された伸縮弾性部材によって立ち上がる第1立体ギャザーからなり、該第1立体ギャザーの側壁内面には前記トップシートの側縁部が第2固定線によって長手方向に接着固定されており、前記トップシートは、さらに前記第1固定線より内側に位置する第3固定線で前記吸収体上に長手方向に接着固定されていることを特徴とする、請求項1記載の液体状排泄物の誘導空所を有する吸収性物品。 【請求項3】 前記請求項1又は請求項2に記載の液体状排泄物の誘導用空所を有する吸収性物品と、着用者の腹から腰周りを囲んで吸収性物品を着用者に当てて保持する外装シートからなり、前記吸収性物品は外装シートの長手方向に沿う中央領域に配置されており、前記外装シートの前身頃及び後身頃の両側縁を接合してウエスト周り開口部と一対の脚周り開口部を形成し、これら開口部に沿って伸縮弾性部材が取り付けられたパンツ型使いすておむつ。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は乳児用、又は失禁者用として供される吸収パッド、使いすておむつ等に使用される吸収性物品に関する。 【0002】 【従来の技術】従来、尿、経血や便等の排泄物を処理するための使い捨て吸収物品において、吸収体の吸収速度以上に排泄物が排泄された場合や、便など粘性が高く吸収されにくいものが排泄された場合、吸収体がこれを吸収できず、吸収性物品の中央部等から漏れてしまうことがあった。 【0003】これらの漏れを解消するため、特開平3−280951号公報、及び特開平5−184622号公報に吸収体の長手方向両側縁に沿って配置され着用者の身体に向かって立設する立体ギャザーを有する吸収性物品が提案されている。 【0004】また、特開昭63−21901号公報、特開平2−174845号公報、実開平2−71521号公報、特開平3−218752号公報には、漏れ防止機能として、二重構造の立体ギャザーを設けたものが提案されている。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】上記特開平3−280951号公報、及び特開平5−184622号公報に記載されているような吸収性物品は脚開口部からの排泄物の漏れを防止するために、吸収体の長手方向両側縁に沿って着用者の身体に向かって立体ギャザーを形成している。 【0006】また、特開昭63−21901号公報、特開平2−174845号公報、実開平2−71521号公報、特開平3−218752号公報に記載されているような吸収性物品は脚開口部からの排泄物の漏れを防止するために、二重構造の立体ギャザーを形成しているが、堰が二重になっても多量の尿が排泄された場合は、尿が二重の堰を越えることがあり、漏れを防止することは不十分であった。 【0007】 【課題を解決するための手段】本発明の第一は、液透過性のトップシート(2)と、液不透過性のバックシート(3)と、前記両シート間に配置された吸収体(4)と、長手方向両側に設けられた漏れ防止立体ギャザーとを有する吸収性物品(1)であって、前記立体ギャザーは、吸収性物品(1)の長手方向両側部において、前身頃の吸収体上から後身頃の吸収体上にわたる第1固定線(16)を基端部(16)とし、その側縁部(15)に伸長状態で配置された伸縮弾性部材(7)によって立ち上がるように形成された立体ギャザー部分(13)を少なくとも有しており、該立体ギャザー(13)の側縁部(15)と基端部(16)の間の側壁内面には、その長手方向に沿う第2固定線(18)によって前記トップシート(2)の側縁部が固定されるとともに、該トップシート(2)は、さらに前記立体ギャザー(13)の基端部(16)より内側の前記吸収体(4)上に、その長手方向に沿う第3固定線(17)によって固定されていることを特徴とする、液体状排泄物の誘導空所(19)を有する吸収性物品(1)にある。 【0008】本発明の第二は、前記漏れ防止立体ギャザーは、前記吸収体(4)の両側縁から外方に延出したサイドフラップ(5)を吸収体(4)方向に折り返し、該サイドフラップ(5)の折り返し線(10)と側縁部(15)にそれぞれ伸長状態の伸縮弾性部材(7)、(7)を配置し、該サイドフラップ(5)の該折り返し線(10)と該側縁部(15)の間の部分を、吸収性物品(1)の前身頃の吸収体上から後身頃の吸収体上にわたる第1固定線(16)で吸収性物品内面に接着固定(9)することによって基端部(16)が形成されており、前記折り返し線(10)に配置された伸縮弾性部材(7)によって立ち上がる第2立体ギャザー(14)と、前記側縁部(15)に配置された伸縮弾性部材(7)によって立ち上がる第1立体ギャザー(13)からなり、該第1立体ギャザー(13)の側壁内面には前記トップシート(2)の側縁部が第2固定線(18)によって長手方向に接着固定(9)されており、前記トップシート(2)は、さらに前記第1固定線(16)より内側に位置する第3固定線(17)で前記吸収体(2)上に長手方向に接着固定(9)されていることを特徴とする、請求項1記載の液体状排泄物の誘導空所(19)を有する吸収性物品(1)にある。 【0009】本発明の第三は、前記(1)又は(2)に記載の液体状排泄物の誘導用空所(19)を有する吸収性物品(1)と、着用者の腹から腰周りを囲んで吸収性物品(1)を着用者に当てて保持する外装シート(29)からなり、前記吸収性物品(1)は外装シート(29)の長手方向に沿う中央領域に配置されており、前記外装シート(29)の前身頃及び後身頃の両側縁を接合してウエスト周り開口部と一対の脚周り開口部を形成し、これら開口部に沿って伸縮弾性部材(20)、(23)が取り付けられたパンツ型使いすておむつ(30)にある。 【0010】 【発明の実施の形態】本発明の吸収性物品は、液透過性のトップシート(2)と、液不透過性のバックシート(3)と、前記両シート間に配置された吸収体(4)と、長手方向両側に設けられた漏れ防止立体ギャザーとを有する吸収性物品(1)である。そして、該立体ギャザーは、吸収性物品(1)の長手方向両側部において、前身頃の吸収体上から後身頃の吸収体上にわたる第1固定線(16)を基端部(16)とし、その側縁部(15)に伸長状態で配置された伸縮弾性部材(7)によって立ち上がるように形成された立体ギャザー部分(13)部分をを少なくとも有している。また、該立体ギャザー(13)は、その側縁部(15)と基端部(16)の間の側壁内面に、その長手方向に沿う第2固定線(18)によって前記トップシート(2)の側縁部が固定されるとともに、該トップシート(2)は、さらに前記立体ギャザー(13)の基端部(16)より内側の前記吸収体(4)上に、その長手方向に沿う第3固定線(17)によって固定されている。 【0011】本発明の吸収性物品は、上記の構造を有することが特徴である。このような構造を有する本発明の吸収性物品は、立体ギャザーの基端である第1固定線とトップシートの第2固定線及び第3固定線の3点により三角柱状の空間が形成され、着用者が液体状排泄物を排泄した際に、吸収体の吸収速度に追いつけずあふれ出ようとする排泄物を液体誘導空所に取り込み、拡散、吸収することにより排泄物の漏れを防止することができる。 【0012】立体ギャザーは、少なくとも前身頃と後身頃の吸収体上の一部分において、吸収性物品の長手方向に線状に接着固定され、その固定線を基端として立ち上がるように形成されている。しかし、股下部分は吸収体上に基端を設定する必要はなく、例えば、砂時計型、あるいはT字型の吸収体の場合、股下部では、吸収体がくびれて存在しない箇所に接着して基端を設けることも可能である。 【0013】本発明の吸収性物品は、前記液体誘導空所内において、立体ギャザーを形成するサイドフラップ部分と該サイドフラップによって形成される立体ギャザーの側壁部にその側縁部が接着固定されるトップシート部分とがさらに伸展することができるような構造であることが好ましい。上記のような伸展可能な構造とするためには、立体ギャザーとトップシートの前記空所内の部分に、それぞれが折り畳まれている状態の部分を形成することが好ましい。 【0014】即ち、立体ギャザーについては、立体ギャザーを形成するサイドフラップ部分を、吸収性物品の股下部分を通って前身頃及び後身頃に位置する吸収体の側部部分にわたる長手方向の固定線で吸収性物品内面に接着固定し、さらに該固定線から側縁部に至るサイドフラップ部分を折り返し線で反対方向、すなわち吸収性物品の側縁方向に折り返し、折り返したサイドフラップの側縁部に伸縮性弾性部材を配置することにより形成されるが、該折り返し線を、該固定線から吸収体中央方向に所定距離離れた位置に形成することにより、該固定線から吸収体中央側に折り返し線から固定線までの距離だけサイドフラップ同士が折り重なる部分を形成することが好ましい。 【0015】同様に、上記のように形成された立体ギャザーの側壁内面に長手方向にその側縁部が接着固定されるトップシートについても、その側縁から所定距離に位置する折り返し線から吸収体方向内側に折り返し、折り返し線から離れた側縁部分を該立体ギャザー側壁に接着固定することにより、該折り返し線から固定線に至る所定幅でトップシート同士が非接着状態で折り重なり合っている部分を有するように立体ギャザー側壁に接着固定することが望ましい。 【0016】上記のような構成の立体ギャザーを形成することにより、本発明の吸収性物品は、立体ギャザーが立ち上がった際に、立体ギャザーの折り返し点と固定線の間及びトップシートの折り返し点と固定線の間で立体ギャザーとトップシートの両方が伸展して、立体ギャザーの高さを高く形成することができると共に、立体ギャザーの基端である第1固定線とトップシートの第2固定線及び第3固定線の3点により形成される液体誘導空所の体積が大きくなり、多くの液状排泄物を誘導できるものとすることができる。 【0017】また、上記立体ギャザーを形成するサイドフラップの折り返し線の内側、あるいはトップシートの折り返し線の内側に伸縮弾性部材を配置することも可能であり、伸縮弾性部材を配置することにより立体ギャザーの立ち上がりが良好となり、また液体誘導空所を確実に形成することができるようになり、漏れ防止効果を向上することができる。 【0018】また、本発明の吸収性物品は、前記トップシートと接着される立体ギャザーの両外側にさらに1対の立体ギャザーを有する2重の漏れ防止立体ギャザーを備えた吸収性物品とすることが可能である。外側に設置される1対の立体ギャザーを有する2重の立体ギャザーは、吸収体の両側縁部から外側に延出したサイドフラップによって共に形成することができる。 【0019】すなわち、吸収体(4)の両側縁から外方にサイドフラップを延出させ、延出したサイドフラップ(5)を吸収体(4)方向に折り返し、このサイドフラップ(5)の折り返し線(10)と側縁部(15)にそれぞれ伸長状態の伸縮弾性部材(7)、(7)を配置し、サイドフラップ(5)の折り返し線(10)と側縁部(15)の間の部分を、吸収性物品(1)の前身頃の吸収体上から後身頃の吸収体上にわたる第1固定線(16)で吸収性物品内面に接着固定(9)することによって基端部(16)が形成する。 【0020】このようにすることによって、前記折り返し線(10)に配置された伸縮弾性部材(7)によって立ち上がる外側の第2立体ギャザー(14)と、前記側縁部(15)に配置された伸縮弾性部材(7)によって立ち上がる第1立体ギャザー(13)とを形成することができる。このように形成した2重立体ギャザーは、第1立体ギャザー(13)の側壁内面にトップシート(2)の側縁部が第2固定線(18)によって長手方向に接着固定(9)されており、トップシート(2)は、さらに第1固定線(16)より内側に位置する第3固定線(17)で吸収体(2)上に長手方向に接着固定(9)されていて、液体誘導空所(19)が形成されている。 【0021】2重の立体ギャザーの高さ、すなわち第1及び第2立体ギャザーの基端部から折り返し線までの距離及び基端部から側縁部までの距離は1.5〜5cm、好ましくは2〜4cmである。立体ギャザーの高さが1.5cm未満では漏れ防止効果が十分に得られなくなり、一方、5cmを越えて高くなると着用時に立体ギャザーが折れ曲がり、漏れ防止効果が低下してしまう可能性がある。また、第1及び第2立体ギャザーの高さの比は、第1:第2が1:0.2〜1:2であることが好ましい。第1:第2の比が1:0.2を越えて第1立体ギャザーが高くなると、第1立体ギャザーが第2立体ギャザーを覆ってしまうため第2立体ギャザーの漏れ防止効果が低下してしまうし、一方第1:第2の比が1:2を越えて第2立体ギャザーが高くなると、第1立体ギャザーの着用者への密着性が不十分となり、第1立体ギャザーの漏れ防止効果が低下してしまう。 【0022】立体ギャザーを形成するシートは、排泄物を透過させない程度の撥水性を有するものであれば使用することができ、たとえば、バックシートや吸収体の縁部を形成するサイドフラップ等をさらに外方に延出し、それによって形成することもできるし、あるいは、別体のシートで立体ギャザーを形成し吸収物品上に固定して形成してもかまわない。しかし、サイドフラップで立体ギャザーを形成することが効率的であることから、特に好ましい。 【0023】本発明の吸収性物品に使用されるトップシート2は、親水性あるいは疎水性の不織布, 織布, 多孔性プラスチックフィルムなどで形成され、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエステル、ナイロンなどの繊維や、あるいはポリエステル、ポリプロピレン, ポリエチレン, ナイロンなどの繊維あるいは2種類以上組み合わせた複合繊維などで構成することができる。特に、ポリエステル/ポリエステル、ポリエステル/ポリエチレン、ポリプロピレン/ポリエチレンの複合繊維が強度の面から好ましいけれども、これらに限定されるものではない。 【0024】前記バックシート3は、ポリエチレンなどの液不透過性フィルムで形成したり、液不透過性フィルムと不織布あるいは織布とを貼り合わせたもので形成することができ、通気性もしくは透湿性を持った材料を採用することが好ましい。 【0025】吸収体4は、すでに周知の吸収性物品に使用される公知の吸収性材料で形成される。すなわち、綿状パルプやレーヨンなどの吸収性繊維をマット状にしてSAPを均一に分散あるいは層状に配設し、これを親水性シートでくるんだものや、SAPを親水性シートでくるんだものを採用することができる。綿状パルプを有する吸収体4の場合には、綿状パルプに対して3〜60重量%の熱融着性物質を混合し、これらを熱圧着するようにしてもよい。 【0026】また、吸収体の形状は矩形、T字型あるいは砂時計型のどれでも使用可能であるが、砂時計型が良好なフィット性や立体ギャザーのポケット構造が得られるため好ましい。 【0027】上述した綿状パルプは、化学パルプシートや機械パルプシートを粉砕機で解繊することにより得られる5mm以下の繊維長のものが好ましい。また、パルプ原料としては、針葉樹に限らず、広葉樹、わら、竹、ケナフの他、古紙パルプなども使用することができる。この綿状パルプの使用量は、吸収体4の構造、例えば、綿状パルプを単独で用いるか、これを複数積層して用いるか、あるいはSAPなどの他の材料を併用するかなどによって異なるが、一般的には50〜400g/m2 が適当である。 【0028】また、SAPとしては、デンプン系、セルロース系、合成ポリマー系のものを採用することができる。具体的には、デンプン−アクリル酸(塩)グラフト共重合体、デンプン−アクリル酸エチルグラフト共重合体のケン化物、デンプン−メタクりル酸メチルグラフト共重合体のケン化物、デンプン−アクリロニトリルグラフト共重合体のケン化物、デンプン−アクリルアミドグラフト共重合体のケン化物、デンプン−アクリロニトリル−2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸グラフト共重合体のケン化物、アクリル酸(塩)重合体、アクリル酸で架橋されたポリエチレンオキシド、ナトリウムカルボキシメチルセルローズの架橋物、ポリビニールアルコール−無水マレイン酸反応物の架橋物などである。特に、ポリアクリル酸ナトリウム系のものが、その自重の20倍以上の尿や体液および水を吸収することから、最も適当である。 【0029】SAPの使用量は、乾燥状態の綿状パルプに対して全重量の10〜500重量%、好ましくは15〜300重量%であり、綿状パルプ中に実質的に均一に分布していることが有効である。この吸収体4を圧縮成形する場合、密度が均一となるように表面を平滑に成形したり、あるいは尿や体液を縦方向及び斜め方向に導くエンボス加工をその表面に施し、密度が部分的に異なるようにしてもよい。さらに、上述した親水性シートとしては、ティシュ、吸収紙、親水性不織布などを採用することができる。 【0030】なお、トップシート2と吸収体4との間に親水性で液透過性の不織布、織布、多孔性プラスチック、綿状パルプなどで形成した拡散層を設けてもよい。この拡散層を設けることによって、尿や体液などの吸収速度を低下させることなく、これらの漏れを防止することができる。この拡散層は、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエステル、レーヨン、パルプなどの繊維で構成したり、あるいはこれらの複合繊維で構成することが可能であり、接着剤などを用いて吸収体4に接着固定される。 【0031】また、伸縮弾性部材はウレタン糸、糸ゴム等の通常の使いすておむつに使用される伸縮弾性体をそのまま使用することができ、これらの伸縮弾性部材はそれぞれ伸長状態で、ホットメルト接着剤により所定の領域に接着固定されている。 【0032】サイドフラップあるいはサイドフラップの一部を形成するシートはポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、その他の熱可塑性樹脂を原料とした合成繊維からなる不織布を用いることができ、撥水性を有するものが好ましく、スパンボンド/メルトブロー/スパンボンド不織布のように撥水性の高いものがより好ましい。 【0033】本発明の吸収性物品は、着用者の腹から腰周りを囲んで吸収性物品(1)を着用者に当てて保持する外装シート(29)と組み合わせ、前記吸収性物品(1)を外装シート(29)の長手方向に沿う中央領域に配置し、外装シート(29)の前身頃及び後身頃の両側縁を接合してウエスト周り開口部と一対の脚周り開口部を形成し、これら開口部に沿って伸縮弾性部材(20)、(23)を取り付けることによりパンツ型使いすておむつ(30)を形成することができる。 【0034】また、本発明の吸収性物品は、着用者の腹から腰周りを囲んで吸収性物品を着用者にあてて保持する外装シートに吸収性物品の一部分を予め接着固定させておき、外装シートの前身頃及び後身頃の両側縁に最剥離可能な接合手段を設けて展開型の使いすておむつとしたり、これらの使いすておむつの補助吸収パッドとして使用することも可能である。さらに、従来のおむつカバーと組み合わせることが可能である。 【0035】 【実施例】以下に本発明の実施例を示す図面を参照にして本発明を詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。図1は本発明の実施例の吸収性物品1を展開した状態を示す斜視図である。図1の吸収性物品1はトップシート2と、バックシート3と、砂時計型の吸収体4と、吸収体4の両側縁においてバックシート3から外側に延出し、砂時計型の吸収体4上に折り返されたサイドフラップ5とからなる。そして、折り返えされたサイドフラップ5は、さらに外側に折り返され、長手方向両端部は前記砂時計型の吸収体4の広幅部において、吸収性物品内面に固定されており、サイドフラップの端縁15と折り返し線10には伸縮弾性部材7を配置することによりサイドフラップの長手方向の中央領域が上方に起立して二重の立体ギャザー13,14を形成している。 【0036】図2は、図1における吸収性物品を長手方向に垂直なX−X’方向に切断した状態を示す横断面図で、吸収性物品1は液透過性のトップシート2と、液不透過性のバックシート3と、これらの間に配置された吸収体4と、バックシート3の両側縁に接合され、かつ外側に延出するサイドシート22により形成されたサイドフラップ5とを有し、サイドフラップ5は折り返し線10によって吸収体4上に折り返され、折り返し線10には伸縮弾性部材7が配置されて第2の立体ギャザー14を形成している。また、折り返されたサイドフラップ5は第1固定線16においてバックシートに接着固定され、さらにサイドフラップ5の折り返し部の側縁15には伸縮弾性部材7がサイドフラップ5により包み込まれるように配置されて第1の立体ギャザー13を形成している。 【0037】さらに、トップシート2は第3固定線17において吸収体4に固定され、トップシート2の側縁部が第2固定線18においてサイドフラップ5と固定されることで、第1固定線16、第3固定線17及び第2固定線18の3点によって、液体誘導空所19を形成している。 【0038】図3は、図1における吸収性物品を長手方向に垂直なX−X’方向に切断した状態の図2とは別の実施形態を示す横断面図で、トップシート2の側縁部が吸収体側の内側方向に折り返され、折り返された側縁部が第2固定線18において第1立体ギャザー13の側壁に接着固定されており、第1固定線16、第2固定線18及び第3固定線17の3点によって液体誘導空所19を形成している。このように、トップシート2の側縁部を吸収体側の内側方向に折り返すことにより、液体誘導空所19をより広く形成することができる。 【0039】以上の構成を有することにより、本発明の吸収性物品1には、第1固定線16を基端8とし、サイドフラップ5の折り返し部の側縁15を先端縁とする第1の立体ギャザー13と、バックシート3から延出し、サイドフラップ5の折り返し線10を先端縁とする第2の立体ギャザー14が防漏堰として二重に配置され、それぞれの先端縁には伸縮弾性部材7が伸長状態で配置されているため、着用中に先端縁が肌に密着する構造が形成されている。 【0040】図4は、図1における吸収性物品を長手方向に垂直なY−Y’方向に切断した状態を示す横断面図で、図2に示した横断面図に対応するものである。図4において、吸収性物品1は図2で示した場合と同様に液透過性のトップシート2と、液不透過性のバックシート3と、これらの間に配置された吸収体4と、バックシート3の両側縁から外側に延出するサイドシート22により形成されたサイドフラップ5とを有し、サイドフラップ5は吸収体4の両側部を折り返し線10にすることによって吸収体4上に折り返され、折り返されたサイドフラップ5は第1固定線16において吸収体4に接着固定され、さらにサイドフラップ折り返し線11において外側に折り返され、サイドフラップ5の側縁15もサイドフラップ5自体に接着固定されている。 【0041】さらに、トップシート2は、第3固定線17において吸収体4に固定され、トップシート2の側縁部が、第2固定線18においてサイドフラップ5に固定されている。 【0042】図5は、図1における吸収性物品を長手方向に垂直なY−Y’方向に切断した状態の図4とは別の実施態様を示す横断面図で、図3に示した横断面図に対応するものである。図5において、吸収性物品1は図4で示したものと同様に液透過性のトップシート2と、液不透過性のバックシート3と、これらの間に配置された吸収体4と、バックシート3の両側縁から外側に延出するサイドシート22により形成されたサイドフラップ5とを有し、サイドフラップ5は吸収体4の両側部を折り返し線10にすることによって吸収体4上に折り返され、折り返されたサイドフラップ5は第1固定線16において吸収体4に接着固定され、さらにサイドフラップ折り返し線11において外側に折り返され、サイドフラップ5の側縁15もサイドフラップ5自体に接着固定されている。 【0043】また、トップシート2は、第3固定線17において吸収体4に固定され、さらにトップシート2の側縁部が、サイドフラップ折り返し線11の外側に位置するトップシート折り返し線12において吸収体側の内側方向に折り返され、第2固定線18においてサイドフラップ5に固定されている。 【0044】図6は、本発明の吸収性物品を外装シートの長手方向に沿う中央領域に配置して形成したパンツ型おむつの前身頃と後身頃の接着部を開放展開した斜視図である。図6において、パンツ型使いすておむつ30は、本発明の吸収性物品1と、着用者の腹から腰周りを囲んで吸収性物品1を着用者に当てて保持する外装シート29とから形成されており、吸収性物品1の長手方向両端部が外装シート29に接着固定されており、外装シート29のウエスト周り開口部及び脚周り開口部に相当する位置には、ウエスト周り弾性部材20及び脚周り弾性部材23が配置されている。 【0045】図7は、本発明の吸収性物品を展開型使いすておむつに応用した例を示す平面図である。図7において、使いすておむつ31の両側縁から吸収体4上の側縁にかけて配置されたサイドシート22が折り返し線11において外側に折り返され、折り返されたサイドシート22の側縁15に伸縮弾性部材7が伸長状態で配置され、さらに折り返されたサイドシート22の長手方向両端部がサイドシート22自体に接着固定されている。また、吸収体4上に配置されたトップシート2の両側縁が折り返し線12において吸収体4側に折り返され、折り返された側縁が、折り返されたサイドシート22面に接着固定されている。 【0046】また、使いすておむつ31のサイドフラップ部5の脚周り開口部に相当する領域には、脚周り開口部を形成するためのくりぬき部26が形成され、くりぬき部26に隣接して、長手方向に脚周り弾性部材24が配置されており、さらに、おむつ31の一方の端縁部のウエスト周り開口部に相当する領域には、ウエスト周り弾性部材21が配置され、また、長手方向両側縁には一対のファスニングテープ25が取付けられている。 【0047】図8は、図7に示した本発明の使いすておむつ31を長手方向に垂直なX−X’方向に切断した状態を示す横断面図で、使いすておむつは液透過性のトップシート2と、広幅の液不透過性のバックシート3と、これらの間に配置された吸収体4と、バックシート3の側縁から吸収体4上にかけて配置されたサイドシート22と、バックシート3とサイドシート22により形成されたサイドフラップ5とを有し、サイドフラップ5を形成するサイドシート22とバックシート3との間に、レッグギャザーを形成するための脚周り弾性部材24が挟持されており、またサイドシート22は吸収体方向に延出され、第1固定線16においてバックシート3に接着固定され、さらに延出されたサイドシート22の側縁15には伸縮弾性部材7が伸縮状態でサイドシート22により包み込まれるように配置され、第1固定線16を基端部8として立体ギャザー13を形成している。 【0048】さらに、トップシート2は第3固定線17において吸収体4に接着固定され、トップシート2の側縁部は吸収体側の内側方向に折り返され、第2固定線18においてトップシート2の側縁部が立体ギャザー13の側壁に接着固定され、第1固定線16、第3固定線17および第2固定線18の3点によって、液体誘導空所19を形成している。 【0049】このような液体誘導空所19を有する本発明の吸収性物品は、液体誘導空所19に液状排泄物を誘導し拡散させる効果を有し、吸収性物品1の外側に排泄物が流出しにくい構成となっている。 【0050】上記の通り、本発明は排泄物の漏れ防止に優れた効果を示す吸収体物品を提供することが可能である。上記実施例では、サイドフラップで二重の立体ギャザーを形成した吸収性物品を用いたパンツ型使いすておむつおよび展開型使い捨ておむつで示したが、立体ギャザーは別体で形成して接着してもかまわない。 【0051】 【発明の効果】以上、本発明における吸収性物品では、液状排泄物を誘導拡散するための液体誘導空所を設けることにより、漏れ防止に優れた効果を有する吸収性物品を提供することが可能となる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000122298 【氏名又は名称】王子製紙株式会社
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| 【出願日】 |
平成10年(1998)2月10日 |
| 【代理人】 |
【弁理士】 【氏名又は名称】中本 宏 (外3名)
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| 【公開番号】 |
特開平11−226053 |
| 【公開日】 |
平成11年(1999)8月24日 |
| 【出願番号】 |
特願平10−42992 |
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