| 【発明の名称】 |
発熱袋を収納したまとめ包装袋 |
| 【発明者】 |
【氏名】阿尻 朝夫
【氏名】藤沢 正幸
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| 【要約】 |
【課題】空気中の酸素と接触して発熱する発熱組成物が収納された発熱袋及びまとめ包装袋において、使用する直前まで気密性が損われることなく、しかも廃棄処理後の有害な物質の発生を抑制することが可能な発熱袋及びまとめ包装袋を開発する。
【解決手段】発熱袋の外袋に塩素を含まない包装材を用い、複数の該発熱袋をJIS規格に適合するような気密性の優れた包装材より成るまとめ包装袋に密封する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 空気中の酸素と接触して発熱する発熱組成物が収納された通気性を有する内袋を、塩素を含まない包装材より成る外袋に密封して発熱袋を作製し、さらに複数の該発熱袋を、JIS K 7126 B法による酸素透過率が6.1×10-14 mol/m2 ・s・Pa以下でかつJIS Z 0208B法による透湿度が4.0g/m2 ・day以下の包装材より成るまとめ包装袋に密封して得られることを特徴とする発熱袋を収納したまとめ包装袋。 【請求項2】 まとめ包装袋が、少なくとも金属蒸着フィルム、金属酸化物の蒸着フィルム、金属箔ラミネートフィルム、EVOH系フィルム、二軸延伸ポリビニルアルコールフィルム及びポリ塩化ビニリデンコートフィルムより選ばれる一種類以上のフィルムを含む包装材より成る請求項1に記載の発熱袋を収納したまとめ包装袋。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、発熱袋を収納したまとめ包装袋に関し、さらに詳細には空気中の酸素と接触して発熱する発熱組成物が収納された通気性を有する内袋を非通気性の外袋で密封してなる発熱袋を複数個密封してなるまとめ包装袋に関する。 【0002】 【従来の技術】従来から鉄粉等の被酸化性金属、活性炭、無機電解質、水を主成分とし、空気中の酸素と接触して発熱する発熱組成物を収納した発熱袋がかいろ等として広く利用されている。これらの発熱袋の一般的な構造としては、通気性の内袋に、空気中の酸素と接触して発熱する被酸化性金属と、活性炭、無機電解質、水等を混合した発熱組成物が収納されており、さらに使用される迄の期間中、外部の空気と遮断し、かつ水が蒸発し外部へ拡散することを防ぐために、前記通気性の内袋が非通気性の外袋に密封されている。 【0003】上記のようなかいろには、品質の保持及び使用者の保護を目的として、JISS 4100により発熱袋の気密性、袋の強度、温度特性等の適用範囲が規定されている。この中で、かいろの外袋材料の気密性は、JIS K 7126B法による試験を行なった時の酸素透過率が6.1×10-14 mol/m2 ・s・Pa以下でかつJIS Z 0208 B法による試験を行なった時の透湿度が4.0g/m2 ・day以下とすべきことが記載されている。 【0004】従来から特に気密性に関するJIS規格に適合させるために、かいろ等の発熱袋の外袋の包装材として、金属蒸着フィルム、金属酸化物の蒸着フィルム、金属箔ラミネートフィルム、EVOH(エチレン・ビニルアルコール共重合物、エチレン・酢酸ビニル共重合体鹸化物)系フィルム、二軸延伸ポリビニルアルコールフィルム、ポリ塩化ビニリデンコートフィルム等の一般的に気密性が優れているとされているフィルムについて検討が行なわれてきた。しかし、金属蒸着フィルムは、通気性の内袋に収納されている発熱組成物中の水と無機電解質のために腐食されるという問題があった。また、金属酸化物の蒸着フィルム、金属箔ラミネートフィルムは、高価であるという問題があった。また、EVOH系フィルム、二軸延伸ポリビニルアルコールフィルムは、高湿度雰囲気下では気体に対する気密性が低下するために、上述のような水を含有する発熱袋には気密性の包装材として適さなかった。 【0005】一方、ポリ塩化ビニリデンコートフィルムには、上記のような問題がなく、気密性が優れたフィルムとしては比較的廉価であるので、発熱袋の外袋の包装材にはほとんどこのフィルムが用いられている。発熱袋は一般的には、ポリ塩化ビニリデンコートフィルムの単独フィルムまたはポリ塩化ビニリデンコートフィルムと他のフィルムの貼り合せフィルムと、融点温度が低く熱接着性に優れたシーラントフィルムとを貼り合せた複合フィルムや多層フィルムを、シーラントフィルムの面が互いに内側となるようにして重ね合せ、周辺を加熱融着して袋状に成形するとともに内袋を密封することにより製造されている。発熱袋はさらに販売時の取扱いを簡便にするために、10個あるいは30個等の単位で気密性がない廉価なまとめ包装袋に収納され出荷されている。 【0006】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、発熱袋の外袋の包装材として使用されているポリ塩化ビニリデンコートフィルムは塩素を含有するので、使用した後燃焼廃棄処理すると、ダイオキシン等有害な物質の発生源となり得ることが指摘されている。従って、本発明が解決しようとする課題は、これらの従来技術の欠点を解決し、使用する直前まで密封性が損われることなく、塩素を含有するフィルムの使用量を大幅に削減した発熱袋及びまとめ包装袋、または塩素を全く含まない発熱袋及びまとめ包装袋を提供することである。 【0007】 【課題を解決するための手段】本発明者らは、これらの課題を解決すべく鋭意検討した結果、発熱袋は一般的に10個等のまとめ包装袋の単位で販売され1シーズン(通常は12月〜3月の4か月程度の間)中に全部使用されることが多いこと、及びJIS規格に適合するような包装袋は3年乃至4年間は品質を維持することが可能であることに顧み、使用面積の割合が多い発熱袋の外袋の包装材に1シーズン程度の間品質を維持することが可能で塩素を含まない包装材を用い、使用面積の割合が少ないまとめ包装袋の包装材にポリ塩化ビニリデンコートフィルムを含む包装材を用いれば、発熱袋の品質を長期間にわたり維持し得るとともに、ポリ塩化ビニリデンコートフィルムの使用量を大幅に削減できることを見い出し本発明に到達した。 【0008】また、本発明者らは、使用面積の割合が多い発熱袋の外袋の包装材に1シーズン程度の間品質を維持することが可能で塩素を含まない包装材を用い、使用面積の割合が少ないまとめ包装袋の包装材に金属酸化物の蒸着フィルム、金属箔ラミネートフィルムを含む包装材を用いれば、これらの高価な高気密性フィルムの使用量を大幅に削減できることを見い出し本発明に到達した。さらに、本発明者らは、発熱袋の外袋には1シーズン品質を維持することが可能で塩素を含まない包装材を用い、まとめ包装袋には金属蒸着フィルム、EVOH系フィルム、二軸延伸ポリビニルアルコールフィルム等の高気密性フィルムを含む包装材を用いれば、これらの高気密性フィルムは外袋により発熱組成物中の水と隔離され、腐食や気密性の低下を防止できることを見い出し本発明に到達した。 【0009】すなわち本発明は、空気中の酸素と接触して発熱する発熱組成物が収納された通気性を有する内袋を、塩素を含まない包装材より成る外袋に密封して発熱袋を作製し、さらに複数の該発熱袋を、JIS K 7126 B法による酸素透過率が6.1×10-14 mol/m2 ・s・Pa以下でかつJIS Z 0208B法による透湿度が4.0g/m2 ・day以下の包装材より成るまとめ包装袋に密封して得られることを特徴とする発熱袋を収納したまとめ包装袋である。 【0010】 【発明の実施の形態】本発明は、空気中の酸素と接触して発熱する発熱組成物が収納された通気性を有する内袋を非通気性の外袋で密封してなる発熱袋において、外袋に1シーズン程度の間品質を維持することが可能で塩素を含まない包装材を用い、さらに複数の該発熱袋を、発熱性能を長期間にわたり維持できるような気密性の優れた包装材より成るまとめ包装袋に密封した、発熱袋を収納したまとめ包装袋である。 【0011】本発明において、空気中の酸素と接触して発熱する発熱組成物とは、被酸化性金属粉、活性炭、無機電解質、水、保水剤等の混合物であり、従来から公知のものが使用される。被酸化性金属粉としては鉄粉、アルミニウム粉などであるが、通常は鉄粉が用いられ、還元鉄粉、アトマイズド鉄粉、電解鉄粉等が利用される。活性炭は反応助剤の他、保水剤としても使用され、通常は椰子殻炭、木粉炭、ピート炭等が用いられる。無機電解質としては、アルカリ金属、アルカリ土類金属、重金属の塩化物、及びアルカリ金属の硫酸塩等が好ましく、例えば、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、塩化第二鉄、硫酸ナトリウム等が用いられる。 【0012】保水剤としては、保水性の高いものであるとともに、発熱袋の長期保存中に変質を生じないものであれば特に限定されず、例えば真珠岩粉末、バーミキュライト、木粉、高分子吸水剤等が用いられる。発熱組成物の組成割合は、目的とする発熱性能などによって異なり、一概には特定できないが、例えば被酸化性金属粉100重量部に対し、活性炭2.0〜35重量部、無機電解質0.5〜8.5重量部、水20〜50重量部、保水剤0.1〜20重量部である。その他、所望により、水素発生抑制剤、固結防止剤等を加えることもできる。 【0013】発熱組成物を収納する通気性を有する内袋としては、発熱組成物を内袋の内部に保持するとともに、使用中に破袋を生じることがなく、発熱性能を得るために必要な通気性を有するものが使用される。内袋の構成としては、内袋の片面を通気性包装材とし、片面を非通気性包装材とすることができるが、袋の両面に通気性包装材を用いることもできる。通気性包装材としては、例えば微細な貫通孔を有する多孔性フイルム単独の包装材、不織布にポリエチレンフイルムなどがラミネートされた非通気性包装材に微細な孔をあけて通気性を持たせた包装材、多孔質フィルムに不織布を貼り合せた包装材、あるいは繊維が積層され熱圧着されて通気性を制御された不織布より成る包装材等が用いられる。 【0014】ここで、多孔質フィルムとはメタノールバブリング法による最大孔径が0.001μm〜20μm程度の微細な貫通孔を有するフィルムであり、例えば、合成樹脂フィルムを二軸延伸することによって貫通孔を設けたもの、あるいは溶融したポリエチレン、ポリプロピレンなどに炭酸カルシウムなどの無機系微細粉末を分散させた後、フィルム状に押出し、得られたフィルムをさらに延伸させて、貫通孔を設けたもの等である。これら多孔質フィルムの市販品としては、例えば(株)トクヤマ製のポーラム及びNFシート、積水化学(株)製のセルポア、日東電工(株)製のブレスロン、デュポン(株)製のタイベック等がある。 【0015】非通気性包装材としては、ポリエチレン、ポリプロピレンなどの非通気性フィルム、あるいはポリエチレンフィルム等に不織布を貼り合せたもの等がある。本発明における発熱組成物を収納する内袋は、通常はこれらの通気性包装材を二枚、あるいは通気性包装材と非通気性包装材とを熱融着性を有する面が互いに内側となるようにして重ね合せ、周辺を加熱融着して袋状に成形するとともに、発熱組成物を充填して発熱袋の内袋とされる。 【0016】さらに、使用時における装着性を良くするために、内袋の片面に粘着剤を塗布し、衣類あるいは肌に貼りつけられるようにすることもできる。この場合の粘着剤の塗布は、通常は非通気性包装材面に塗布されるが、通気性包装材面に塗布することもできる。通気性包装材面に塗布する場合は通気性を損なうことのないような方法で塗布することが好ましい。包装材への粘着剤の塗布は、塗布側面の全面でもよく、またその一部でもよい。内袋に塗布される粘着剤は、発熱袋を衣類あるいは肌に粘着固定することができ、被粘着面への転着を生じることがなく、かつ使用されるまでの長期保存中に変質することがなく、人体に悪影響を及ぼさないものであればいかなるものでも用いることができ、例えばアクリル酸系ポリマー等を挙げることができる。 【0017】本発明における発熱袋の外袋は、その包装材に塩素を含まないものが用いられ、まとめ包装袋より取り出しても1シーズン(約4か月)の間、良好な品質を保持することができるような酸素透過率、透湿度を有する包装材より成ることが望ましい。外袋の包装材としては、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリエステルフィルム、ポリビニルアルコールフィルム、ナイロンフィルムまたはこれらの二種以上による貼り合せフィルムにシーラントフィルムを貼り合せたものを例示することができる。 【0018】ここで、シーラントフィルムとは、融点が比較的に低い樹脂のフィルムであり、融点が比較的に高い樹脂のフィルムと貼り合せてこれらを互いに熱融着させるためのものである。シーラントフィルムとしては、低密度ポリエチレンフィルム、中密度ポリエチレンフィルム、高密度ポリエチレンフィルム、プロピレン・エチレンコポリマーフィルム、アイオノマーフィルム、エチレン・アクリル酸フィルム、エチレン・メタアクリル酸フィルム、エチレン・酢酸ビニルコポリマーフィルム等の熱融着性フィルムを例示することができる。本発明における外袋は、通常はこれらの包装材二枚を熱融着性を有する面が互いに内側となるようにして重ね合せ、周辺を加熱融着して袋状に成形するとともに、内袋を密封して発熱袋とされる。また、外袋の厚みは、通常は20μm〜200μm程度であり、好ましくは30μm〜100μmである。 【0019】発熱袋の内袋及び外袋の大きさは、使用目的および発熱袋の装着部位によって異なり、一概には特定できないが、通常は名刺と同等程度の大きさから、郵便はがきの4倍程度の大きさまでのものが用いられる。また発熱袋の形状としては、矩形状に限られず、円形状、楕円形状、動物あるいは植物をかたどった形状のものとすることもできる。また、上記偏平状の発熱袋の他、一枚の包装材で発熱組成物を略球形状に収納しクリップなどで結束したいわゆる巾着型発熱袋、及び四面体状の包装袋に発熱組成物を収納したいわゆるテトラパック型発熱袋、六面体状の包装袋で構成されたサイコロ型発熱袋など、いずれの形状においても同様に適用することができる。 【0020】本発明におけるまとめ包装袋の包装材は、JIS K 7126 B法による酸素透過率が6.1×10-14 mol/m2 ・s・Pa以下でかつJIS Z0208 B法による透湿度が4.0g/m2 ・day以下のものが用いられる。なお、極度に酸素透過率、透湿度を下げる必要はなく、実用的には各々上記値の1/10程度までのものが好ましい。そのために該まとめ包装袋の包装材には、少なくとも気密性の優れたアルミニウム等の金属蒸着フィルム、SiO2 等の金属酸化物の蒸着フィルム、アルミニウム等の金属箔ラミネートフィルム、EVOH系フィルム、二軸延伸ポリビニルアルコールフィルム及びポリ塩化ビニリデンコートフィルムより選ばれる一種類以上のフィルムを使用することが望ましい。 【0021】まとめ包装袋の包装材としては、前記気密性の優れたフィルムにシーラントフィルムを貼り合せたもの、前記気密性の優れたフィルムどうしの貼り合せフィルムにさらにシーラントフィルムを貼り合せたもの、あるいは前記気密性の優れたフィルムと、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリエステルフィルム、ポリビニルアルコールフィルム、ナイロンフィルムまたはこれらの二軸延伸フィルムとを貼り合せた複合フィルムに、さらにシーラントフィルムを貼り合せたものを例示することができる。また、まとめ包装袋の厚みは、通常は20μm〜200μm程度であり、好ましくは30μm〜100μmである。 【0022】まとめ包装袋は、上記のような包装材を用いて複数の発熱袋を長期にわたり密封することができれば、その形状、密封形式に特に限定されることはない。まとめ包装袋の形状としては立方体、直方体、円筒状、角柱状、球状、円錐状、四面体状、これらに類似する形状の包装袋を例示することができ、密封形式としてはピロー方式、ガゼット方式、三方シール方式、テトラパック方式、スタンドパウチ方式の包装袋を例示することができる。本発明におけるまとめ包装袋は、通常は前記高気密性包装材を、熱融着性を有する面が互いに内側となるようにして組み合せ、重ね合せ部分を加熱融着して上記形状に成形するとともに、発熱袋を密封して、発熱袋を収納したまとめ包装袋とされる。また、発熱袋を密封したまとめ包装袋をさらに複数まとめてより大きなまとめ包装袋に密封することもできるが、この場合にも本発明を適用することができる。 【0023】以下に図面を用いて本発明の発熱袋を収納したまとめ包装袋の例を説明するが、本発明はこれらにより限定されるものではない。図1は本発明を適用した偏平状の発熱袋及びまとめ包装袋の例を示す斜視図、図2は図1におけるA−A’線断面図、図3は本発明を適用した巾着型発熱袋及びまとめ包装袋の例を示す断面図、図4は本発明を適用した偏平状の発熱袋及び二重のまとめ包装袋の例を示す断面図である。また、図中の符号1は発熱組成物、符号2は発熱袋の内袋、符号3は発熱袋の外袋(発熱組成物、内袋及び外袋を合せて発熱袋)、符号4はまとめ包装袋、符号5は包装材の熱融着部分である。 【0024】本発明の発熱袋を収納したまとめ包装袋においては、符号3の発熱袋の外袋には塩素を含まない包装材が用いられ、符号4のまとめ包装袋にはJIS K 7126 B法による酸素透過率が6.1×10-14 mol/m2 ・s・Pa以下でかつJIS Z 0208 B法による透湿度が4.0g/m2 ・day以下の包装材が用いられる。なお、図3のようなまとめ包装袋については、内のまとめ包装袋と外のまとめ包装袋のうち一方または両方に前記気密性の優れた包装材が用いられる。 【0025】次に図1のような偏平状の発熱袋を収納したまとめ包装袋を製造した場合において、本発明の実施例と従来例のポリ塩化ビニリデンコートフィルムの使用量について比較する。一般にレギュラーサイズ(125mm×170mm)及びミニサイズ(80mm×125mm)の名称で市販されている発熱袋を各々10個収納したまとめ包装袋において、発熱袋の外袋の包装材の総面積とまとめ包装袋の包装材の総面積の比は、レギュラーサイズの場合は4.4:1程度、また、ミニサイズの場合は3.4:1程度である。従って本発明を実施した場合、従来と比べて、ポリ塩化ビニリデンコートフィルムを使用した場合においてその使用量は、レギュラーサイズの場合は77%程度、ミニサイズの場合は71%程度削減することができる。 【0026】 【実施例】実施例1〜4図1のような偏平状の発熱袋10個を収納したまとめ包装袋を、表1に示す包装材を用いて以下のように作製した。なお、これらの包装材は、JIS K 7126 B法による酸素透過率及びJIS Z 0208 B法による透湿度を測定した結果、表2に示すような値であった(酸素透過率の単位:mol/m2・s・Pa、透湿度の単位:g/m2 ・day)。また、表1のPETはポリエチレンテレフタレート、L−LDPEは直鎖状低密度ポリエチレン、LDPEは低密度ポリエチレンを表わす。 【0027】■ 微細孔を有するポリエチレンフィルムの片面にナイロン不織布を、もう一方の片面にエチレン・酢酸ビニルコポリマーフィルムを重ね合せて固着した通気性シートと、ポリエチレンフィルムの片面にナイロン不織布を、もう一方の片面にエチレン・酢酸ビニルコポリマーフィルムを重ね合わせて固着した非通気性シートをそれぞれエチレン・酢酸ビニルコポリマーフィルム面が内側になるように重ね合せてその3方周辺を熱融着して内袋(100mm×135mm)を製作した。 ■ 鉄粉30g、活性炭2.9g、木粉6.0g、バーミキュライト1.5g、食塩1.4g、水11gを窒素雰囲気下で混合して発熱組成物を調製し、このものを前記の内袋に収納し残る1辺を熱融着した。 【0028】■ レギュラーサイズ(125mm×170mm)の外袋の包装材2枚を熱融着性を有する面が互いに内側となるようにして重ね合せ、周辺を加熱融着して袋状に成形するとともに、発熱組成物を収納した内袋を密封して発熱袋を作製した。 ■ 長方形のまとめ包装袋の包装材を用いて、図1のように発熱袋10個を密封することにより発熱袋を収納したまとめ包装袋を作製した。 【0029】実施例のまとめ包装袋の包装材に使用した高気密性フィルムの使用量は、いずれも従来のように発熱袋の外袋の包装材に使用した場合と比べて、77%削減することができた。 以上のように作製した各実施例のまとめ包装袋5個を、3年間、室温20℃、湿度60%の条件下で保存し、その後まとめ包装袋から発熱袋を取り出して、JIS S4100に定められた温度特性の試験を行なった。表3に各実施例の作製直後と作製から3年後の温度特性の試験結果を示す。なお、表3のt0 は立ち上がり時間(発熱開始直後から40℃まで昇温するのに要する時間)、t1 は持続時間(40℃以上を保持する時間)、Tmは最高温度、Tasは持続時間に対する温度保証時間(最高温度と40℃の中間の温度以上を保持する時間)の割合、Aveは40℃以上の温度の平均値を表わす。また、各測定値は発熱袋5個の平均値である。この結果より、実施例のまとめ包装袋中に3年間保存した発熱袋は、温度特性に大きな変化はみられず、優れた温度性能を有していることが認められた。 【0030】 【表1】
【0031】 【表2】
【0032】 【表3】
【0033】 【発明の効果】本発明の発熱袋を収納したまとめ包装袋は、使用面積の割合が多い発熱袋の外袋の包装材に、ポリ塩化ビニリデンコートフィルム等の塩素を含むフィルムを用いないので、廃棄処理後の有害な物質の発生を抑制することが可能である。また、本発明の発熱袋を収納したまとめ包装袋は、使用面積の割合が少ないまとめ包装袋の包装材に、金属酸化物の蒸着フィルム、金属箔ラミネートフィルム等の高気密性フィルムを用いるので、これらの高価な高気密性フィルムの使用量を削減することが可能である。さらに、本発明の発熱袋を収納したまとめ包装袋は、外袋により発熱組成物中の水と隔離されたまとめ包装袋の包装材として、金属蒸着フィルム、EVOH系フィルム、二軸延伸ポリビニルアルコールフィルム等の高気密性フィルムを用いているので、これらの高気密性フィルムが、腐食や気密性の低下を起こすことがなく、使用する直前まで気密性を維持することが可能である。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000229601 【氏名又は名称】日本パイオニクス株式会社
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| 【出願日】 |
平成10年(1998)2月2日 |
| 【代理人】 |
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| 【公開番号】 |
特開平11−216157 |
| 【公開日】 |
平成11年(1999)8月10日 |
| 【出願番号】 |
特願平10−35414 |
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