| 【発明の名称】 |
オムツ用粘着テープ |
| 【発明者】 |
【氏名】山田 昭洋
【氏名】市原 伸一
【氏名】岩崎 剛
【氏名】田辺 弘介
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| 【要約】 |
【課題】必要な柔らかさ、つまり良好な風合いと、オムツ使用時に使いやすい適当な腰、強度を有し、且つテープ生産時の加工適性及びオムツ生産時の走行性に優れ、更に、オムツ装着時にテープをリリーステープの糊面保護面から剥す際に、テープのカールが無く、しっかりした手持ち感を与えるオムツ用粘着テープを提供する。
【解決手段】(a)ポリプロピレン又はエチレン/ポリプロピレン共重合体を30〜85重量%、(b)エチレンベース重合体を70〜15重量%含有するブレンド物であり、縦方向と横方向の割線モジュラスが3500〜6000kg/cm2 で、弾性モジュラスが4000〜7000kg/cm2 であるフィルムの、少なくとも片面に粘着剤を設けたことを特徴とするオムツ用粘着テープ。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 (a)ポリプロピレン又はエチレン/ポリプロピレン共重合体を30〜85重量%、(b)エチレンベース重合体を70〜15重量%含有するブレンド物であり、縦方向と横方向の割線モジュラスが3500〜6000kg/cm2 で、弾性モジュラスが4000〜7000kg/cm2 であるフィルムの、少なくとも片面に粘着剤を設けたことを特徴とするオムツ用粘着テープ。 【請求項2】 エチレンベース重合体が、エチレン/酢酸ビニル、低密度ポリエチレン、超低密度ポリエチレンであることを特徴とする請求項1記載のオムツ用粘着テープ。 【請求項3】 前記した粘着剤が、ジブロック量が30〜80wt%であるSISブロックコポリマー40〜70wt%と、全粘着付与樹脂が60〜30wt%である粘着剤であって、全粘着付与樹脂量の50wt%以上がC5系石油樹脂からなる粘着剤である請求項1又は2に記載のオムツ用粘着テープ。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、特定のポリプロピレンとエチレン共重合体のブレンド物からなるフィルムと粘着剤からなり、オムツ使用時に必要な良好な風合いと、使いやすい適当な腰、強度を有し、かつ粘着テープおよびオムツの生産性に優れる、使い捨てオムツ用粘着テープに関する。 【0002】 【従来の技術】使い捨てオムツに使用される粘着テープ用の基材には、赤ん坊の肌に触れるため必要な柔らかさ、つまり良好な風合いと、装着時の容易さから適度な腰及び、テープ剥離時のテープ切れを防ぐための強度が要求されている。また、赤ん坊の体に直接触れたときの、切り傷やかぶれを起こさない安全性が要求される。さらに、テープ製造時には、フィルム基材の耐熱性とスリット加工性も同時に要求される。 【0003】従来、必要な柔らかさ、つまり良好な風合いを出すために特許公報第2569035では、ポリプロピレンとエチレン共重合体を特定の配合でブレンドしたポリマーからなり、限定された物性を有するフィルムを使用した粘着テープが、柔軟で、可撓性で、順応性で、ヒートシール性であると記載されている。しかしながら、このようなフィルムは柔軟性には優れる一方、粘着テープ製造時においてフィルムが熱だれして伸び易いために粘着塗工が困難であったり、ロール状にスリット加工したあとに巻ズレが発生し易かった。またオムツの製造工程においても、テープにテンションを掛けたときに伸び易いため、テープ走行性に劣りオムツに正確に貼付することができなかった。 【0004】さらに、この粘着テープを使い捨てオムツのファスニングテープとして使用した場合、オムツ装着時において、ファスニングテープをリリーステープの糊面保護面から剥す際に、テープがカールするため手持ち感が悪く、オムツの装着性が悪いという問題があった。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、必要な柔らかさ、つまり良好な風合いと、オムツ使用時に使いやすい適当な腰、強度を有し、かつテープ生産時の加工適性およびオムツ生産時の走行性に優れるオムツ用粘着テープを提供することにある。 【0006】 【課題を解決するための手段】本発明は、かかる問題点を解決すべく鋭意研究した結果、特定のポリプロピレンとエチレン共重合体のブレンド物からなり、特定の割線モジュラスと弾性モジュラスを有するフィルムと、粘着剤からなるオムツ用粘着テープが、良好な風合いと、腰、強度と、粘着テープやオムツ製造時の加工性、さらには、オムツ装着時の手持ち感に優れることを見出し、本発明を完成するに至った。 【0007】すなわち、本発明は、(a)ポリプロピレン又はエチレン/ポリプロピレン共重合体を30〜85重量%、(b)エチレンベース重合体を70〜15重量%含有するブレンド物であり、縦方向と横方向の割線モジュラスが3500〜6000kg/cm2 で、弾性モジュラスが4000〜7000kg/cm2 であるフィルムの、少なくとも片面に粘着剤を設けたことを特徴とするオムツ用粘着テープを提供するものである。 【0008】又、本発明は、前記したエチレンベース重合体が、エチレン/酢酸ビニル、低密度ポリエチレン、超低密度ポリエチレンであるオムツ用粘着テープを提供するものである。 【0009】更に、本発明は、前記した粘着剤が、ジブロック量が30〜80wt%であるSISブロックコポリマー40〜70wt%と、全粘着付与樹脂が60〜30wt%である粘着剤であって、全粘着付与樹脂量の50wt%以上がC5系石油樹脂である粘着剤が該フィルムの少なくとも一面に設けられたオムツ用粘着テープを提供するものである。 【0010】 【発明の実施の形態】本発明に用いるエチレンベース重合体としては、エチレン/酢酸ビニル、低密度ポリエチレン、超低密度ポリエチレン等の単独重合体、及びこれらの2種以上の組合せからなる共重合体が挙げられる。またエチレン/酢酸ビニル共重合体としては、酢酸ビニル含有量が15から32%のものが好ましい。 【0011】本発明に用いる各成分のポリマーについては、特に限定されない。通常、ポリプロピレンとエチレン系重合体のブレンド物では、フィルムの均一性や強度を出すために、化学的又は機械的に相溶性が良いものが好ましい。 【0012】本発明のフィルムは、上記(a)ポリプロピレン又はエチレン/ポリプロピレン共重合体30〜85重量%と、(b)エチレンベース共重合体70〜15重量%のブレンド物を、Tダイ押し出し法等により、210から270℃の成型加工される。一般には、高温側で成型するほど、フィルム表面の外観が良くなるので、高温成型可能なブレンド物が好ましい。ポリプロピレン及びエチレン/ポリプロピレンの含有量が、80重量%を超えると、強度、腰、テープ生産性に優れるが、良好な風合いに欠け、赤ん坊の肌を傷つけるやすいため安全性に欠ける。また30重量部を下回ると、やわらかい風合いはでるが、柔らかすぎて、耐熱性、強度、腰、粘着加工性に劣る。 【0013】本発明のフィルムは、縦方向と横方向の割線モジュラスが3500〜6000kg/cm2 (好ましくは3600〜5000kg/cm2 )で、弾性モジュラスが4000〜7000kg/cm2 (好ましくは4500〜5500kg/cm2 )のものが用いられる。割線モジュラスが3500kg/cm2 未満、及び又は弾性モジュラスが4000kg/cm2 未満の場合、テープ生産性、スリット加工性、オムツ生産性が悪化する。また割線モジュラスが6000kg/cm2 を超え、及び又は弾性モジュラス7000kg/cm2 を超える場合、テープの良好な風合いが阻害される。 【0014】本発明のフィルムは、少なくとも片面に感圧接着剤層を設けてなる粘着テープや、少なくとも片面に剥離処理を設けた剥離テープの基材として好ましく用いられる。さらに限定するものではないが、使い捨てオムツ用の粘着テープや剥離テープに於いて、ファスニングテープ、リリーステープ(糊面保護用)等として好ましく使用される。 【0015】本発明に使用される粘着剤としては、限定されるものではないが、通常ブロックコポリマーや天然又は合成ゴムに、粘着付与樹脂を配合したゴム系のものや、アクリル酸エステル共重合体が使用される。好ましくは、ジブロック量が30〜80wt%であるSISブロックコポリマー40〜70wt%と、全粘着付与樹脂が60〜30wt%である粘着剤において、全粘着付与樹脂量の50wt%以上がC5系石油樹脂である粘着剤が用いられる。 【0016】 【実施例】以下に本発明の実施例、比較例を記載するが、これに限定されるものではない。 【0017】(実施例1) ■フィルムの調製ポリプロピレン単独重合体(PP)(MFI:6.8、密度0.90)と低密度ポリエチレン(LDPE)(MFI:5.0、密度0.922)とポリプロピレン/二酸化チタン顔料(PP/TiO2)(MFI:7、二酸化チタン濃度50%)を表1の実施例1に示されている量で使用してフィルムサンプルを作成した。まず、各重合体をドライブレンドしてから表1に示されている温度で押し出しTダイから粗面度7μmを有する水冷金属冷却ロール上へ押し出す。冷却ロールの温度及び冷却ロール接触時間は表1に示されている。冷却されたフィルムの表面は直ちに通常のコロナ放電手法によって処理され、巻き取られる。得られたフィルムは、物理的性質を平衡に達せしめるために、熟成室(35℃)で少なくとも48時間熟成させられる。熟成後、フィルムの性質は表3に示す。 ■粘着剤の調製表2に示される粘着剤配合物Aを撹拌釜(ミキサー)に仕込み、約10時間撹拌混合して不揮発分50%の粘着剤を得た。 ■テープの調製上記で得たフィルム上に、上記粘着剤をコンマロールにより塗布厚みが50μmになるように塗工し、約100℃の温度で約1分間乾燥後、巻き取り、粘着テープを300m得た。 【0018】(実施例2〜4)ポリプロピレン単独重合体(PP)とポリプロピレン/二酸化チタン顔料(PP/TiO2)エチレンベース重合体とをドライブレンドすることによってフィルムサンプルを作成した。実施例2ではエチレンベース重合体としてエチレン/酢酸ビニル重合体(EVA)(MFI:2.4、酢酸ビニル含有量25%、密度0.949)が使用され、実施例3では低密度ポリエチレン(LDPE)、実施例4では超低密度ポリエチレン(VLDPE)(MFI:4.0、密度0.905)が使用された。組成、成膜条件及びフィルムの性質は表1及び3に示す。粘着剤の調製は、粘着剤配合を除き、実施例1と同様の方法で行った。尚、粘着剤配合は、表2に示されている。テープの生産は実施例1と同様の方法で行った。 【0019】(比較例1〜3)エチレンベース重合体として低密度ポリエチレン(LDPE)を使用し組成を変更した以外は、実施例1と同様にしてフィルムサンプルを作成した。組成、成膜条件及びフィルムの性質は表1、3、4に示されている。粘着剤の調製は粘着剤配合を除き、実施例1と同様の方法で行った。尚、粘着剤配合は、表2に示されている。テープの生産は実施例1と同様の方法で行った。 【0020】実施例、比較例で得たフィルムにつき下記の評価を行った。以下に評価方法を示す。又評価結果を表3、4に示す。 【0021】(割線モジュラスおよび弾性モジュラス)25.3mm×150mm(標線間隔25.4mm)のフィルム片を引張試験機に取り付ける。それから降伏点に達するまで254mm/分の速度で引き離す。本発明のフィルムの特性の表現には割線モジュラスと弾性モジュラスが使用される。割線モジュラスはASTM D882セクション11.8の方法によって算出される。荷重−伸び曲線の初期直線部に対して接線を引く。5%歪みに於ける引張応力は荷重を試験片の平均断面積で割ることによって算出される。弾性モジュラスはASTM D882セクション11.7の方法によって算出される。荷重−伸び曲線の初期直線部に接線を引き、この接線上の任意の点を選び、そして引張応力を対応歪みで割ることによって算出される。有効数字は上2桁とした。尚、フィルムは平衡に達しているように成膜後35℃で少なくとも48時間熟成してから試験される。 【0022】(カール)紙オムツに装着され、使用時にリリーステープから引き剥した際の、テープの剥しクセ(カール)の程度を、二段階にて目視により評価した。 ○:カール無し×:カールが大きい【0023】(テープ生産性)フィルムに粘着剤を塗布、乾燥してロール状に巻取る粘着テープ生産工程に於いて、フィルムのシワや伸び発生の状態を二段階にて評価した。 ○:良好(シワ、伸びが無い) ×:悪い(シワ、伸びが有る) 【0024】(オムツ生産性)紙オムツの製造機の、テープ貼付ユニットに於いて、テープ巻出しから、オムツ本体へ装着されるまでのテープの搬送状態を四段階にて目視評価した。 ◎:非常に良好○:良好△:やや悪い(シワ、折れ、テープ外れ等多少あり) ×:不良(シワ、折れ、テープ外れあり) 【0025】(テープの風合い)テープを、60mm幅×25mm長さに切断し、切断面の感触を、「硬い」、「良好」、「柔らかい(柔らかすぎて扱いにくい)」の三段階にて官能評価した。 【0026】 【表1】
【0027】 【表2】
【0028】以下、評価結果を表3及び表4に示す。 【0029】 【表3】
【0030】 【表4】
【0031】 【発明の効果】本発明のテープによれば、必要な柔らかさ、つまり良好な風合いと、オムツ使用時に使いやすい適当な腰、強度を有し、且つテープ生産時の加工適性及びオムツ生産時の走行性に優れるオムツ用粘着テープが得られる。また、オムツ装着時にテープをリリーステープ(糊面保護用)から剥す際にカールがなく、しっかりした手持ち感を与える。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000002886 【氏名又は名称】大日本インキ化学工業株式会社
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| 【出願日】 |
平成9年(1997)7月28日 |
| 【代理人】 |
【弁理士】 【氏名又は名称】高橋 勝利
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| 【公開番号】 |
特開平11−42253 |
| 【公開日】 |
平成11年(1999)2月16日 |
| 【出願番号】 |
特願平9−201380 |
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