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【発明の名称】 活性剤作用装置と活性剤
【発明者】 【氏名】野々村 友佑

【要約】 【課題】組織修復、機能的組成向上などを、効率よく達成する。

【解決手段】活性制御を活性剤または作用物に作用させておき、その状態の作用物に作用子を含む活性剤を与える事により作用(ベクトル)の大きさ、方向を制御する。この事により従来より短時間に、かつ低濃度の薬剤にて作用が得られる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】物体または生体組織に対して与える所定の作用子を少なくとも、その一部として含む活性剤と、少なくとも作用時に少なくとも作用子または作用部位または、その両方に対する活性度に対する分子振動または活性温度を制御するための活性制御手段を備えた活性剤作用装置。
【請求項2】物体または生体組織に対して与える所定の作用子を少なくとも、その一部として含む活性剤と、少なくとも作用時に少なくとも作用子または作用部位または、その両方に対する活性度に対する分子振動または活性温度を制御するための活性制御手段を備えた活性剤。
【請求項3】請求項1または2の活性剤作用装置または活性剤について、周囲組織または周囲物体に対して所定の分子振動制御または温度制御を行う周囲活性制御手段を備える事を特徴とする活性剤作用装置、または活性剤、または、その活性方法。
【請求項4】請求項1から3のいずれかにおける作用子の少なくとも一部は、少なくとも作用部位に対して到達した時以降にイオンの状態である事を特徴とするCa元素である活性剤作用装置または活性剤または、その活性方法。
【請求項5】請求項1から3のいずれかにおける作用子の少なくとも一部は、少なくとも作用部位に対して到達した時以降にイオンの状態である事を特徴とするPO4元素である活性剤作用装置または活性剤または、その活性方法。
【請求項6】請求項1から3のいずれかにおける活性剤の少なくとも一部は、酸に対する緩衝剤または中和剤またはその双方である事を特徴とする活性剤作用装置または活性剤または、その活性方法。
【請求項7】請求項1から3のいずれかにおける活性剤の少なくとも一部は、抗酸化剤である事を特徴とする活性剤作用装置または活性剤または、その活性方法。
【請求項8】請求項1から3のいずれかにおける作用子の少なくとも一部は、酸である事を特徴とする活性剤作用装置または活性剤または、その活性方法。
【請求項9】請求項1から3のいずれかにおける作用子の少なくとも一部は、酸化剤である事を特徴とする活性剤作用装置または活性剤または、その活性方法。
【請求項10】請求項1〜 8 におけるいずれかの活性剤にビタミンDを含有させる事を特徴とする活性剤作用装置または活性剤または、その活性方法。
【請求項11】請求項1〜10におけるいずれかの活性剤または作用子の少なくとも一部がフッ素またはフッ素化合物である事を特徴とする活性剤作用装置または活性剤または、その活性方法。
【請求項12】請求項1〜11の請求項のいずれかの活性剤または活性剤作用装置またはその方法において、光線などの電磁波を照射する事を特徴とする活性剤作用装置または活性剤または、その活性方法。
【請求項13】請求項1〜12の請求項のいずれかの活性剤または活性剤作用装置またはその方法において、各活性剤の作用組織または作用物体への担体を備える事を特徴とする活性剤作用装置または活性剤または、その活性方法。
【請求項14】請求項1〜13の請求項のいずれかの活性剤または活性剤作用装置またはその方法において、その全ての組み合わせにおける活性剤作用装置または活性剤または、その活性方法。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、主として特に生体における硬組織の活性を高めることを特徴とする薬剤、方法で、骨や歯牙などの硬組織の活性、破壊、再構築を行ったり、硬組織から周囲組織への効果または、硬組織以外の組織から硬組織への効果など、組織循環などに対する支援効果を含有する組織活性薬剤とその方法である。特に歯牙に用いて好適な技術である。
【0002】
【従来の技術】アパタイト含有歯磨きまたは根管清掃薬剤等がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来のアパタイトにおける歯牙修復剤などでは、歯牙の欠損はCaイオン、PO4イオンの欠落により生じており、これを修復するためには、それらイオンの単体または、その複合イオンにて修復しなければならいが、結晶体であるアパタイトなどはイオン化することが非常に困難なので歯牙の修復に対する効果が少ないという不具合があった。そして従来の洗口剤、歯磨き剤、根管清掃剤、根管治療薬剤、硬組織修復剤、歯周組織治療剤等はCaイオン、PO4イオンを含有していないので、それらの使用時には歯牙などの硬組織などからのイオン流出、即ち欠損が生じていた。また従来の薬剤では、血清中のイオン濃度または、その濃度を保持する全身の骨などの硬組織のCa、PO4を適切な組成に維持するための手段、方法、供給源とはなりえなかった。Caイオンを含む食品を摂取する事があるなど、Caイオン単体にて歯牙などに作用している事は十分に考えられる。この時Caイオン単体では、歯牙に対する修復効果は極めて少ない。また逆に組織、物体などの接着のための酸処理または切削などの破壊的な方向での処理に対して酸などの破壊剤を多量に使用していたので周囲組織、周囲物体への影響が大きかった。さらにまた破壊、修復または、結晶性向上などの方向性の違う効果を個々に制御する事はできなかったし、その個々の処理に対する効果も前述を初めといして非常に少なかったか、または効果がなかった。
【0004】
【発明の目的】本発明は、上記の事情に鑑みてなされたもので、その目的は、主に硬組織などの組織破壊が無く、硬組織などの組織修復が可能で、組織循環にねざした硬組織などの組織修復、破壊防止機能を備える薬剤または、その方法の提供にある。また作用子を破壊的方向で使用すれば微小な切削、接着剤への酸処理効果が従来の処理より、より少ない薬剤などの処理剤にて行える。また結晶性向上も可能である。等など作用子の作用により修復方向にも破壊方向にも、さらに結晶向上にも切り替えまたは合成する事などができるなど、作用子により作用ベクトルの大きさ、方向性を自由に制御できるようになる。よってこれらの観点より修復と破壊などの一見すると全く違った効果を開示してある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の情報入力装置は、次の技術的手段を採用した。
〔請求項1の手段〕請求項1の活性剤作用装置は、物体または生体組織に対して与える所定の作用子を少なくとも、その一部として含む活性剤と、少なくとも作用時に少なくとも作用子または作用部位または、その両方に対する活性度に対する分子振動または活性温度を制御するための活性制御手段を備える事を採用する。
【0006】〔請求項2の手段〕請求項2の活性剤は、物体または生体組織に対して与える所定の作用子を少なくとも、その一部として含む活性剤と、少なくとも作用時に少なくとも作用子または作用部位または、その両方に対する活性度に対する分子振動または活性温度を制御するための活性制御手段を採用する。
【0007】〔請求項3の手段〕請求項1または2の活性剤作用装置または活性剤について、周囲組織または周囲物体に対して所定の分子振動制御または温度制御を行う周囲活性制御手段を備える事を特徴とする活性剤作用装置、または活性剤、または、その活性方法を採用する。
【0008】〔請求項4の手段〕請求項1から3のいずれかにおける作用子の少なくとも一部は、少なくとも作用部位に対して到達した時以降にイオンの状態である事を特徴とするCa元素である活性剤作用装置または活性剤または、その活性方法を採用する。
【0009】〔請求項5の手段〕請求項1から3のいずれかにおける作用子の少なくとも一部は、少なくとも作用部位に対して到達した時以降にイオンの状態である事を特徴とするPO4元素である活性剤作用装置または活性剤または、その活性方法を採用する。
【0010】〔請求項6の手段〕請求項1から3のいずれかにおける活性剤の少なくとも一部は、酸に対する緩衝剤または中和剤またはその双方である事を特徴とする活性剤作用装置または活性剤または、その活性方法を採用する。
【0011】〔請求項7の手段〕請求項1から3のいずれかにおける活性剤の少なくとも一部は、抗酸化剤である事を特徴とする活性剤作用装置または活性剤または、その活性方法を採用する。
【0012】〔請求項8の手段〕請求項1から3のいずれかにおける作用子の少なくとも一部は、酸である事を特徴とする活性剤作用装置または活性剤または、その活性方法を採用する。
【0013】〔請求項9の手段〕請求項1から3のいずれかにおける作用子の少なくとも一部は、酸化剤である事を特徴とする活性剤作用装置または活性剤または、その活性方法を採用する。
【0014】〔請求項10の手段〕請求項1〜 8 におけるいずれかの活性剤にビタミンDを含有させる事を特徴とする活性剤作用装置または活性剤または、その活性方法を採用する。
【0015】〔請求項11の手段〕請求項1〜10におけるいずれかの活性剤にフッ素を含有させた事を特徴とする活性剤作用装置または活性剤または、その活性方法を採用する。
【0016】〔請求項12の手段〕請求項1〜11の請求項のいずれかの活性剤または活性剤作用装置またはその方法において、光線などの電磁波を照射する事を特徴とする活性剤作用装置または活性剤または、その活性方法を採用する。
【0017】〔請求項13の手段〕請求項1〜12の請求項のいずれかの活性剤または活性剤作用装置またはその方法において、各活性剤の作用組織または作用物体への担体を備える事を特徴とする活性剤作用装置または活性剤または、その活性方法を採用する。
【0018】〔請求項14の手段〕請求項1〜13の請求項のいずれかの活性剤または活性剤作用装置またはその方法において、その全ての組み合わせにおける活性剤作用装置または活性剤または、その活性方法を採用するを採用する。
【0019】
【発明の作用および発明の効果】
〔請求項1の作用および効果〕請求項1の活性剤作用装置は、物体または生体組織に対して与える所定の作用子を少なくとも、その一部として含む活性剤と、少なくとも作用時に少なくとも作用子または作用部位または、その両方に対する活性度に対する分子振動または活性温度を制御するための活性制御手段を備える事を採用するので、この活性法にて従来困難か、または不可能であった修復、再構築、再石灰化、アニールなどが実現できる。また、この装置により全く逆の効果、つまり修復と破壊などの作用ベクトルが簡単に切り替えられるし、また、その効果の合成作用も簡単にえられ、かつ作用部位と非作用部位の制御が確実で、作用させる薬剤濃度も極めて少なく、短時間にて活性処理が可能となる。
【0020】〔請求項2の作用および効果〕請求項2の活性剤は、物体または生体組織に対して与える所定の作用子を少なくとも、その一部として含む活性剤と、少なくとも作用時に少なくとも作用子または作用部位または、その両方に対する活性度に対する分子振動または活性温度を制御するための活性制御手段を採用するので、さらに容易に請求項1の効果を享受できる。
【0021】〔請求項3の作用および効果〕請求項1または2の活性剤作用装置または活性剤について、周囲組織または周囲物体に対して所定の分子振動制御または温度制御を行う周囲活性制御手段を備える事を特徴とする活性剤作用装置、または活性剤、または、その活性方法を採用するので、請求項1の作用を、より確実にかつ、より低濃度の活性剤で、より短時間に、より限定した作用部位に効果を与える事ができる。
【0022】〔請求項4の作用および効果〕請求項1から3のいずれかにおける作用子の少なくとも一部は、少なくとも作用部位に対して到達した時以降にイオンの状態である事を特徴とするCa元素である活性剤作用装置または活性剤または、その活性方法を採用するので、骨や歯牙、特に歯牙の修復、再石灰化、再構築、アニール、強化などの効果が享受できる。
【0023】〔請求項5の作用および効果〕請求項1から3のいずれかにおける作用子の少なくとも一部は、少なくとも作用部位に対して到達した時以降にイオンの状態である事を特徴とするPO4元素である活性剤作用装置または活性剤または、その活性方法を採用するので、骨や歯牙、特に歯牙の修復、再石灰化、再構築、アニール、強化などの効果が享受できる。。
【0024】〔請求項6の作用および効果〕請求項1から3のいずれかにおける活性剤の少なくとも一部は、酸に対する緩衝剤または中和剤またはその双方である事を特徴とする活性剤作用装置または活性剤または、その活性方法を採用するので、酸による破壊を緩和または中和できる。本発明を修復などの方向正に用いる場合は酸の制御は重要である。
【0025】〔請求項7の作用および効果〕請求項1から3のいずれかにおける活性剤の少なくとも一部は、抗酸化剤である事を特徴とする活性剤作用装置または活性剤または、その活性方法を採用するので、酸化剤による弊害を限局化でき、かつ生体に害を成す酸化物の作用をおさえる。
【0026】〔請求項8の作用および効果〕請求項1から3のいずれかにおける作用子の少なくとも一部は、酸である事を特徴とする活性剤作用装置または活性剤または、その活性方法を採用するので、各種酸処理を、従来より低濃度にて行え、かつ作用部位を限定し周囲への影響を低くする。また同一機構にて構築的作用と破壊的作用が交互に享受できるので、結晶向上などの物性向上を、容易に、かつ効率的にできる。
【0027】〔請求項9の作用および効果〕請求項1から3のいずれかにおける作用子の少なくとも一部は、酸化剤である事を特徴とする活性剤作用装置または活性剤または、その活性方法を採用するので、物質の活性を阻害する細菌に対して抗菌的に作用し本来の活性効果を、より効果的な物とできる。
【0028】〔請求項10の作用および効果〕請求項1〜 8 におけるいずれかの活性剤にビタミンDを含有させる事を特徴とする活性剤作用装置または活性剤または、その活性方法を採用するので、硬組織に本装置、薬剤、方法を作用させた場合より効果的に、硬組織修復、構築、アニールを行えるしまた、それらの作用の持続的な効果を享受できる。
【0029】〔請求項11の作用および効果〕請求項1〜10におけるいずれかの活性剤にフッ素を含有させた事を特徴とする活性剤作用装置または活性剤または、その活性方法を採用するので、フッ素単体を作用させより、短時間に、かつ低濃度にて、より高い抗菌作用などの効果を享受できる。
【0030】〔請求項12の作用および効果〕請求項1〜11の請求項のいずれかの活性剤または活性剤作用装置またはその方法において、光線などの電磁波を照射する事を特徴とする活性剤作用装置または活性剤または、その活性方法を採用するので、紫外線の場合、ビタミンDの生成をたすけたり、また赤外線の場合歯牙のアニール、齲蝕菌の予防、または分子振動制御などの活性制御手段などの効果を享受できる。
【0031】〔請求項13の作用および効果〕請求項1〜12の請求項のいずれかの活性剤または活性剤作用装置またはその方法において、各活性剤の作用組織または作用物体への担体を備える事を特徴とする活性剤作用装置または活性剤または、その活性方法を採用するので、より大きな活性度が享受できる。
【0032】〔請求項14の作用および効果〕請求項1〜13の請求項のいずれかの活性剤または活性剤作用装置またはその方法において、その全ての組み合わせにおける活性剤作用装置または活性剤または、その活性方法を採用するを採用するので、単独で使用した場合より、さらに効果的で、かつ場合によっては、単独の効果を足しただけでは無く、相乗効果が享受できる。
【0033】
【発明の実施の形態】次に、本発明の活性剤作用装置と活性剤を、図1〜9に示す実施例または変形例に基づき説明する。
【0034】図1に示すように活性制御手段にて作用物の分子振動が制御される。一般的には作用部位において活性制御手段は励起的に作用し、非作用部位では、より停止状態に向け作用する。また作用子と作用部位または双方に対して活性手段はその分子振動(間、内)を制御する。
【0035】図1は実施例、変形例における活性剤作用装置の図であり、図2はその作用ベクトルの図である。ここでの活性剤作用装置は、熱交換による活性制御手段と歯牙の構成物または補強物または破壊物など、からなる作用子を少なくとも、その一部とする活性剤とからなる。ここでの活性制御は、分子振動を熱により制御している。
【0036】〔実施例の構成〕第1実施例は、全部活性から部分活性までの床タイプ図3における歯牙修復、アニーリングとしての使用を提示する。ここでCaイオンを多量に含んだ水溶液を作用子として活性剤とする。そして活性制御手段により40℃に加温される。これを活性剤が随時供給可能な供給供給ルート1または活性剤が挿入時に供給可能なルート2により歯牙を被覆している床1に供給手段(図示しない)が活性剤を作用部位に供給する。この時PO4イオンを併用しても良い。
【0037】この床1を口腔内に挿入する。そして活性手段よりペルチェ素子3に電力を供給する。すると熱伝導体2により歯牙各部が加温され40℃前後になる。ここではオープンループで制御されているが、作用部位の適所に熱電対などの温度検出センサを挿入し精度を向上させても良い。また、この時熱伝導体2を並列にしたり、また熱容量を部位に分けて組み立てるなどして精度を向上させても良い。この時組織に問題が無ければ、温度を可及的に上昇させた方が良い。
【0038】〔実施例の効果〕齲蝕、酸蝕、唾液異常などの障害により脱灰した歯牙に対して再石灰化(修復)を促進する。この場合、食事などでのCaイオン、PO4イオン摂取に比べて非常に効果的であるし、また食後に行えば食事の結果おこる歯牙表面でのpHの低下による脱灰を防止し、さらに修復、アニール効果を享受できる。つまり活性制御手段と活性剤により、加えられた分子振動と作用子などの作用により歯牙のハイドロキシアパタイト結晶の結晶性の向上または不純物の昇華または担体として分子振動が働き、または、その複合作用により効率的にCa,PO4欠損部位にCa,PO4などが運び込まれて修復があり、これによって対齲蝕性が向上する。
【0039】〔第2実施例〕第2実施例は、部分活性での歯牙修復、アニーリングとしての使用を提示する。
【0040】図4〜図9は部分的に修復、アニールを行う方法である。図4は頬側、舌側、近心、遠心面などの緩やかな曲面に対して行うのに有利なプローブ周辺図である。図5は、その断面である。図6、9は咬合など挟み込んで実施するのに都合が良いプローブである。図7、8はシェルタイプのプローブである。図9は、咬合面装着用の曲面対応プローブである。
【0041】[曲面タイプ]ここで図4について説明する。歯牙に沿った形状のプローブ6を介して熱などの分子振動が加わる。このプローブは歯牙などの間だにストッパーを介して設置されており、本体6と歯牙などの作用部位の間だには、間隙7があいており、この間隙に活性剤を挿入する。この時プローブ6と熱伝導体5は、金属メッシュ、金属棒、パイプなどで製作されており、熱伝導体などの分子振動制御手段と活性剤供給手段とが一体化していても良いし、また独立した構造でも良い。
【0042】この時プローブ6を前述の金属メッシュ、パイプに活性剤の染み出す孔などがあれば、そういったプローブにて作成してあれば、間隙7は不要である。この場合は、作用部位への、より効果的で、より直接的な活性制御を行う事ができる。つまり作用子の供給をフレキシブルパイプや微細金属線を織り込んだ金属布様なフレキシブル構造体で作用子の温度制御を行いながら供給、作用しても良い。
【0043】図4、5の状態にて活性制御手段により制御されているペルチェ素子上の作用プローブ6を作用部位に接触させておく。ここでは歯牙表面に対して滑らかに屈曲整合したバー状の金属を使用し、この金属と歯牙の間だに表面張力または毛細管現象を利用して作用子を含む溶液を保持した。この表面張力または毛細管現象を併用できる構造が作用部位のみへの作用を増強させている。
【0044】[ 咬合タイプ]軟性の金属、樹脂により熱伝導体を形成し、その中またはその上に活性剤供給手段を付加しても良い。この場合図6のように咬合させて使用ができ、かつ軟性なので咬合面に適合した形状にて作用部位の活性化ができる。また、これをガーゼなどの繊維状物で代用し、それらに活性剤を含ませて咬合するなど歯牙に仮固定しても良い。この時活性制御手段を併用しても良いし、予め作用子や、それを含む活性剤または、作用部位などに対して活性制御を行っても良いなどの時分割活性手段を採用しても良い。また機能構造は他のタイプでも使用しても良い。
【0045】[ シェルタイプ]必要なら作用部位の周囲は活性制御手段より駆動されているペルチェ素子により適度に冷却する。これによって周囲に作用子が漏洩しても、その作用は著しく低下する。一例として図8の8、9のように、つまり第1作用子を含む活性剤投入口または/そして活性効果プローブと8以外の作用子を含む活性剤投入口または/そして8の逆の活性効果プローブとして使用しても良いなど、機能構造は他のタイプでも使用しても良い。
【0046】[咬合面対応プローブ]図9は、咬合面に保持できるタイプで、おもにCAD/CAM法、従来の間接法、直接法に基ずき金属、レジン、ポーセレンなどにて製作される。1歯から数歯の範囲が多い。この内面の円形様部分に咬合面の凹系が前述の方法にて記されており、上下の歯牙により咬合し使用されたり、また片顎の歯牙、または一本のみの歯牙咬合面に設置されて使用される。この時この機能的な構造は上述の機能的構造体と同じでも良いし、またこの保持構造と一体、兼用型でも良い。
【0047】〔実施例の効果〕本実施例の活性剤作用装置、方法は、齲蝕、酸蝕、唾液異常などの障害により脱灰した歯牙に対して再石灰化(修復)を促進する。この場合、食事などでのCaイオン、PO4イオン摂取に比べて非常に効果的であるし、また食後に行えば食事の結果おこる歯牙表面でのpHの低下による脱灰を防止し、さらに修復、アニール効果を享受できる。つまり活性制御手段と活性剤により、加えられた分子振動と作用子などの作用により歯牙のハイドロキシアパタイト結晶の結晶性の向上または不純物の昇華または担体として分子振動が働き、または、その複合作用により効率的にCa,PO4欠損部位にCa,PO4などが運び込まれて修復があり、これによって対齲蝕性が向上する。様々な形態に応じて機能的な作用を限局して、より効果的に作用させる事ができる。つまりリスク部位により異なる活性剤使用量に、より迅速により効率的に作用させる事ができる。この各種局所タイプは本発明に登場する各種薬剤の飲み込みを低く押さえる事ができる。
【0048】〔第3実施例〕第3実施例は、図1から9の機構を使用するが、ここで第3実施例は図2における作用ベクトルの違った作用子を適用する例であるので重複する記述は省略した。
〔実施例の構成〕第3実施例は、歯牙における接着修復前の酸処理または酸化処理としての使用例を示す。図4は第3実施例におけるエッチングの図を示す。、【0049】[酸処理]形成歯牙のエッチング部位に沿わせてプローブを調整する。
【0050】形成後の修復すべき歯牙に加温した液体、個体、流動体などでできた少量の酸を作用子としてプローブ6を作用部位に設置して、この間隙7の部分に塗布する。この時使用する酸は燐酸、マレイン酸など目的の効果が得られれば、どのような酸でも良い。
【0051】ここで図8の8、9機構の8側に酸を、9側に酸に対する中和剤、緩衝剤などを9側の作用子として採用しても良い。この時使用する緩衝剤は、燐酸系でも炭酸系でも目的の効果が得られれば、どのようなものでも良い。また中和剤も同様である。
【0052】[酸化処理]歯垢清掃前、または後の歯垢付着部位に対し、抗菌処理としての作用子としてH2O2などの酸化処理剤を活性剤として使用する。使用は図3〜9のいずれのプローブでも良いが図8の8、9機構を採用しているタイプが周囲組織への影響が少なく良好である。実施の仕方は第2実施例に準ずる。この時、齲蝕リスク部位に対してシェルを作成し、これを設置して酸化処理を行っても良い。ここで、この操作を漂白操作としても良い。
【0053】ここで図8の8、9機構の8側にて酸に対するビタミンA,C,E、βカロチン、グルタチオンペルオキシダーゼ、カタラーゼ、SODなどの抗酸化剤などを9側の作用子として採用しても良い。
【0054】〔実施例の効果〕従来量より少量の酸(破壊子)にてエッチングが可能となるので周囲組織に対する影響が少ない。また図8の8、9に示した機能構造を採用する事により、より周囲組織への影響が無い。さらにこの様に活性制御を行えば、作用子の作用ベクトルにより正、逆、または、その合成ベクトルによる作用が発揮できる。
【0055】〔変形例〕
【0056】上記の実施例では、歯牙を対象としたが、種々な材質に使用可能であり、対象物を何にするかは、操作者の自由で本実施例に特に限定されるものではない。
【0057】第1、第2実施例における修復、アニールなどの修復、構造強化の方向性において、燐酸緩衝液、炭酸緩衝液、アルカリ製剤または、それらの併用などを作用子の一部として併用しても良い。この場合歯牙表面における歯垢中または外界より付着した酸の影響を緩和できる。
【0058】第1、第2実施例における修復、アニールなどの修復、構造強化の方向性において、この時点の前後においてビタミンDや光線を照射しておいても良い。この場合は、加えられたビタミンDや光線(紫外線)などにより発生したビタミンDがCaイオンの吸収を促進し結果的に唾液のCaイオン濃度を維持または上昇させる。
【0060】プローブの形状は、目的を達成できれば、どのような物でも良い。
【0061】活性剤は、筆などにて作用部位に塗布しても良い。
【0062】咬合タイプとして使用できる物(図3、6、9など)は、ナイトガードとして使用したり、咬合挙上として使用しても良い。
【0063】活性剤は液体、気体、個体、粉体、流動体、ゾル、ゲルなどのどのような様式でも良い。粉体でのCaCOやCaCl2などを使用し作用部位にて溶解使用しCaイオンとして、作用部位に到達した後にイオン化するなどしても良い。また、活性剤または作用子をカプセル化して、イオン化などの作用発現時間を制御したり、活性手段にてイオン化などの作用時間を制御するなどしても良い。
【0064】活性制御手段は物体や組織の発する熱であっても良い。また吸熱しても良い。
【0065】活性制御手段は、ライトなどの診療機器の発する熱であっても良いなど他の目的との兼用でも良い。
【0066】結晶性向上の場合は、不純物には破壊的方向を、構成物には修復的方向(作用ベクトル)を大きく与えて、そして場合によっては構成物の破壊と修復とを反復させる事で結晶性などの構造を強化する事ができるなど、上記第1、2、3実施例の時間的、空間的組み合わせによって成しても良い。構築と破壊方向を繰り返し使用し強化する場合や、構築のみに使用する場合は、酸を確実に制御するか、全く含まないようにするか、緩衝、中和する作業が重要となる。
【0067】フッ素を併用しても良い、この場合歯質強化、抗菌作用などのフッ素単体での作用よりより大きな効果を得られる。
【0068】上記では担体として熱などの分子振動を使用したが、キシリトールなどのCa担体などの化学的、物理的担体を使用しても良い。
【0069】一例としてCa、PO4センサをプローブ6などの作用部位側に取り付けても良いなど、作用子の消費または、溶出などをモニターして作用時間を規定しても良い。また、これと同様に酸にpHセンサをプローブ6に付けてモニターしても良い。一方活性制御の回路にも同様にフィードバックループを設けても良い。熱制御の場合は熱電対を、少なくとも一個所以上に取り付けて、それをモニターしてフィードバックしても良い。
【0070】これらの結果をフィードバックして回路の作用子供給量、活性制御量などの制御因子をコントロールしても良い。
【0071】上記実施例において活性は、分子振動制御を熱により行っているが分子振動を制御できれば他の要素でも良い。酸や塩基などの化学薬品でも良い。この時カプセルなどに発熱または旧熱剤を活性制御手段として入れれば時間制御、作用部位選択などの制御ができ、このような活性制御手段を伴った作用子を作用部位へ与えても良い。
【0072】分子振動制御は、さらにプローブ6の部分に作用検出センサを設置しクローズド制御とし、さらに精度を上昇させても良い。
【0073】上記の実施例では、分子間、分子内などの分子振動を熱という手段にて作用させたが、電磁波、音波などの媒体波など他の伝達手段を活性制御の手段として用いても良いなど、目的が達成可能であれば他の伝達手段を採り同様の効果を得てもよい。
【0074】熱の伝達は接触でも非接触でも良いし、また分子振動制御が可能ならどのような加熱、吸熱形態をとっても良い。また、温度の寒暖をつけて、活性をより大きくしても良い。
【0075】電磁波の照射を併用しても良い。これには、分子振動の制御、熱の発生などの作用がある。また紫外線を適度に照射すればビタミンDが生成される。この時ビタミンD前駆体を併用するとさらに良い。また赤外線ランプの照射を用いても良い。その場合燐酸基をはじめとした歯牙の吸収ピークに同調させると、より効果的であるなど他の波長でも吸収ピークに同調させる事は有効である。またSt.Mutansの抑制波長に同調させても良い。
【0076】光などの電磁波を加えても良い。この場合、加えられた光による分子振動により歯牙のハイドロキシアパタイト結晶の結晶性の向上があり、これによって対齲蝕性が向上する。特に歯牙エナメル、象牙質でのハイドロキシアパタイトの燐酸基ピークを9.6μmの波長にする事を避ける事、可能なら、より低い波長にシフトさせる事が対酸性の観点よりからも、より効果的と考えられる。さらに完全な結晶構造時である8.8μmに近ければ近いほど良い。
【0077】燐酸基に対する特定の波長の電磁波をあてるなどして分子振動を強めても良いし、また本方法と併用しても良い。この時導波路やファイバーを介して作用部位に電磁波を供給しても良い。
【0078】根管内のような内側性の形状物に適用するためにはストレートまたは少なくとも1個所以上の屈曲点をもつ屈曲棒またはパイプ状のプローブを使用して、活性制御手段のプローブとして使用する。この時中空にし活性剤供給手段としても良いし、また別の経路にて活性剤を根管内に導いても良いし、予め活性剤を供給するなどの時分割供給手段でも良い。また中空とした場合その中に光ファイバーなどを組み込み電磁波を照射併用しても良いし、媒体波を誘導しても良い。
【0079】上記実施例または変形例は単独で実施しても良いし、また組み合わせて実施しても良い。
【0080】
【出願人】 【識別番号】592243287
【氏名又は名称】株式会社江川
【出願日】 平成9年(1997)6月14日
【代理人】
【公開番号】 特開平11−4839
【公開日】 平成11年(1999)1月12日
【出願番号】 特願平9−173034