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【発明の名称】 放射線デジタル画像処理システム
【発明者】 【氏名】小倉 隆

【要約】 【課題】操作者の手を煩わすこと無く放射線デジタル画像に対して自動的に最適な画像処理を施すことができ、また、放射線デジタル画像上におけるフォトセンサーの配置位置に対応した特徴量を生成することができる放射線デジタル画像処理システムを提供することを目的とする。

【解決手段】放射線撮影により得られる画像をデジタル化した放射線デジタル画像データを入力し、入力される放射線デジタル画像データの発生源の種類に従って放射線デジタル画像上における放射線撮影時の放射線の強度を検出するためのフォトセンサーの配置位置に対応した画像領域を指定し、指定された放射線デジタル画像上におけるフォトセンサーの配置位置に対応した画像領域の特徴量、放射線デジタル画像出力装置の種類、撮影部位に応じて、入力される放射線デジタル画像データに対して自動的に濃度及び/または階調変換処理を施した後、可視化出力するようにした。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 放射線撮影により得られる画像をデジタル化した放射線デジタル画像データを入力する入力手段と、前記入力手段により入力される放射線デジタル画像データの発生源の種類を設定する設定手段と、前記設定手段により設定された発生源の種類に関する情報に従って前記入力手段により入力された放射線デジタル画像データが示す放射線デジタル画像上における放射線撮影時の放射線の強度を検出するためのフォトセンサーの配置位置に対応した画像領域を指定するフォトセンサー領域指定手段と、前記フォトセンサー領域指定手段により指定された放射線デジタル画像上におけるフォトセンサーの配置位置に対応した画像領域における特徴量を算出する特徴量算出手段と、前記入力手段により入力される放射線デジタル画像データが示す放射線デジタル画像の撮影部位を判別する判別手段と、放射線デジタル画像出力装置の種類を選択する出力装置選択手段と、前記入力手段により入力される放射線デジタル画像データに対して、前記設定手段により設定された発生源の種類に関する情報、前記出力装置選択手段により選択された放射線デジタル画像出力装置の種類に関する情報、前記判別手段により判別された撮影部位に関する情報及び前記特徴量算出手段により算出された特徴量に関する情報に応じた濃度及び/または階調変換処理を施す画像処理手段と、前記画像処理手段において画像処理が施された放射線デジタル画像データに対応した放射線デジタル画像を可視化し出力する画像出力手段とを有することを特徴とする放射線デジタル画像処理システム。
【請求項2】 前記設定手段は、前記入力手段により入力される放射線デジタル画像データに付加されている発生源の種類に関する情報に従って、自動的に発生源の種類を設定することを特徴とする請求項1に記載の放射線デジタル画像処理システム。
【請求項3】 前記判別手段は、前記入力手段により入力される放射線デジタル画像でーたに付加されている撮影部位に関する情報に従って、自動的に撮影部位を判別することを特徴とする請求項1に記載の放射線デジタル画像処理システム。
【請求項4】 前記フォトセンサー領域指定手段は、前記設定手段により設定された発生源の種類に関する情報に従って、自動的に放射線デジタル画像上におけるフォトセンサーの配置位置に対応した画像領域を決定することを特徴とする請求項1に記載の放射線デジタル画像処理システム。
【請求項5】 前記画像処理手段は、濃度変換カーブを示すデータを発生源の種類に対応させて記憶しているルックアップテーブルを備え、前記設定手段により設定された発生源の種類に関する情報に従って、前記ルックアップテーブルから対応する濃度変換カーブを示すデータを読み出し、読み出された濃度変換カーブを示すデータを用いて前記入力手段により入力される放射線デジタル画像データに対して濃度及び/または階調変換処理を施すことを特徴とする請求項1に記載の放射線デジタル画像処理システム。
【請求項6】 前記画像処理手段は、濃度変換カーブを示すデータを撮影部位の種類に対応させて記憶しているルックアップテーブルを備え、前記判別手段により判別された撮影部位の種類に関する情報に従って、前記ルックアップテーブルから対応する濃度変換カーブを示すデータを読み出し、読み出された濃度変換カーブを示すデータを用いて前記入力手段により入力される放射線デジタル画像データに対して濃度及び/または階調変換処理を施すことを特徴とする請求項1に記載の放射線デジタル画像処理システム。
【請求項7】 前記画像処理手段は、濃度変換カーブを示すデータを出力装置の種類に対応させて記憶しているルックアップテーブルを備え、前記出力装置選択手段により選択された放射線デジタル画像出力装置の種類に関する情報に従って、前記ルックアップテーブルから対応する濃度変換カーブを示すデータを読み出し、読み出された濃度変換カーブを示すデータを用いて前記入力手段により入力される放射線デジタル画像データに対して濃度及び/または階調変換処理を施すことを特徴とする請求項1に記載の放射線デジタル画像処理システム。
【請求項8】 更に、前記入力手段により入力された放射線デジタル画像データを記録する記録手段を備えることを特徴とする請求項1に記載の放射線デジタル画像処理システム。
【請求項9】 前記特徴量は、最大値、最小値、平均値、中央値、最頻値のうちのいずれかであることを特徴とする請求項1に記載の放射線デジタル画像処理システム。
【請求項10】 前記出力装置選択手段は、前記設定手段により設定された発生源の種類に関する情報に従って、発生源の種類に対応して予め設定される放射線デジタル画像出力装置を自動的に選択することを特徴とする請求項1に記載の放射線デジタル画像処理システム。
【請求項11】 前記フォトセンサー領域決定手段は、前記判別手段により判別された撮影部位に関する情報に従って、自動的に放射線デジタル画像上におけるフォトセンサーの配置位置に対応した画像領域を決定することを特徴とする請求項1に記載の放射線デジタル画像処理システム。
【請求項12】 放射線撮影により得られる放射線デジタル画像上における放射線撮影時の強度を検出するためのフォトセンサーの配置位置に対応した画像領域を指定するフォトセンサー領域指定手段と、前記フォトセンサー領域指定手段により指定された放射線デジタル画像上におけるフォトセンサーの配置位置に対応した画像領域における特徴量を生成する特徴量生成手段とを有することを特徴とする放射線デジタル画像処理システム。
【請求項13】 前記特徴量は、画像領域における画素値の最大値、最小値或は平均値のうちの何れかであることを特徴とする請求項12に記載の放射線デジタル画像処理システム。
【請求項14】 前記放射線デジタル画像処理システムは、更に、放射線撮影により得られる画像をデジタル化した放射線デジタル画像データを入力する入力手段を有することを特徴とする請求項12に記載の放射線デジタル画像処理システム。
【請求項15】 前記放射線デジタル画像処理システムは、更に、前記入力手段により入力された放射線デジタル画像データを記録する記録手段を有することを特徴とする請求項14に記載の放射線デジタル画像処理システム。
【請求項16】 前記放射線デジタル画像処理システムは、更に、前記特徴量生成手段において生成された特徴量に関する情報に応じて、前記入力手段により入力される放射線デジタル画像データが示す放射線デジタル画像に対して画像処理を施す画像処理手段を有することを特徴とする請求項14に記載の放射線デジタル画像処理システム。
【請求項17】 前記放射線デジタル画像処理システムは、更に、前記画像処理手段において画像処理が施された放射線デジタル画像データに対応した放射線デジタル画像を可視化し出力する画像出力手段を有することを特徴とする請求項16に記載の放射線デジタル画像処理システム。
【請求項18】 前記画像処理手段は、前記入力手段により入力される放射線デジタル画像データに対し、該放射線デジタル画像データが示す放射線デジタル画像の濃度及び/または階調変換処理する画像処理を施す際に用いる画素濃度値変換曲線における所定の位置の値を、前記特徴量生成手段において生成された特徴量に関する情報に応じて設定することを特徴とする請求項16に記載の放射線デジタル画像処理システム。
【請求項19】 前記放射線デジタル画像処理システムは、更に、前記入力手段により入力される放射線デジタル画像データの発生源の種類を設定する設定手段を有することを特徴とする請求項14に記載の放射線デジタル画像処理システム。
【請求項20】 前記設定手段は、前記入力手段により入力される放射線デジタル画像データに付加されている発生源の種類に関する情報に従って、自動的に発生源の種類を設定することを特徴とする請求項19に記載の放射線デジタル画像処理システム。
【請求項21】 前記フォトセンサー領域指定手段は、前記設定手段により設定された発生源の種類に関する情報に従って前記入力手段により入力された放射線デジタル画像データが示す放射線デジタル画像上における放射線撮影時の放射線の強度を検出するためのフォトセンサーの配置位置に対応した画像領域を指定することを特徴とする請求項19に記載の放射線デジタル画像処理システム。
【請求項22】 前記放射線デジタル画像処理システムは、更に、前記入力手段により入力される放射線デジタル画像データの発生源の種類を設定する設定手段を有することを特徴とする請求項16に記載の放射線デジタル画像処理システム。
【請求項23】 前記画像処理手段は、濃度変換カーブを示すデータを発生源の種類に対応させて記憶しているルックアップテーブルを備え、前記設定手段により設定された発生源の種類に関する情報に従って、前記ルックアップテーブルから対応する濃度変換カーブを示すデータを読み出し、読み出された濃度変換カーブを示すデータを用いて前記入力手段により入力される放射線デジタル画像データに対して濃度及び/または階調変換処理を施すことを特徴とする請求項22に記載の放射線デジタル画像処理システム。
【請求項24】 前記画像処理手段は、濃度変換カーブを示すデータを撮影部位の種類に対応させて記憶しているルックアップテーブルを備え、前記判別手段により判別された撮影部位の種類に関する情報に従って、前記ルックアップテーブルから対応する濃度変換カーブを示すデータを読み出し、読み出された濃度変換カーブを示すデータを用いて前記入力手段により入力される放射線デジタル画像データに対して濃度及び/または階調変換処理を施すことを特徴とする請求項22に記載の放射線デジタル画像処理システム。
【請求項25】 前記放射線デジタル画像処理システムは、更に、前記入力手段により入力される放射線デジタル画像データが示す放射線デジタル画像の撮影部位を判別する判別手段を有することを特徴とする請求項14に記載の放射線デジタル画像処理システム。
【請求項26】 前記判別手段は、前記入力手段により入力される放射線デジタル画像データに付加されている撮影部位に関する情報に従って、自動的に撮影部位を判別することを特徴とする請求項25に記載の放射線デジタル画像処理システム。
【請求項27】 前記フォトセンサー領域指定手段は、前記判別手段により判別された放射線デジタル画像の撮影部位に関する情報に従って前記入力手段により入力された放射線デジタル画像データが示す放射線デジタル画像上における放射線撮影時の放射線の強度を検出するためのフォトセンサーの配置位置に対応した画像領域を指定することを特徴とする請求項25に記載の放射線デジタル画像処理システム。
【請求項28】 前記放射線デジタル画像処理システムは、更に、前記入力手段により入力される放射線デジタル画像データが示す放射線デジタル画像の撮影部位を判別する判別手段を有することを特徴とする請求項16に記載の放射線デジタル画像処理システム。
【請求項29】 前記画像処理手段は、前記入力手段により入力される放射線デジタル画像データに対して、前記判別手段により判別された撮影部位に関する情報及び前記特徴量生成手段において生成された特徴量に関する情報に応じた放射線デジタル画像の濃度及び/または階調変換処理する画像処理を施すことを特徴とする請求項28に記載の放射線デジタル画像処理システム。
【請求項30】 前記画像処理手段は、濃度変換カーブを示すデータを撮影部位の種類に対応させて記憶しているルックアップテーブルを備え、前記判別手段により判別された撮影部位の種類に関する情報に従って、前記ルックアップテーブルから対応する濃度変換カーブを示すデータを読み出し、読み出された濃度変換カーブを示すデータを用いて前記入力手段により入力される放射線デジタル画像データに対して濃度及び/または階調変換処理を施すことを特徴とする請求項28に記載の放射線デジタル画像処理システム。
【請求項31】 前記放射線デジタル画像処理システムは、更に、前記放射線デジタル画像出力装置の種類を選択する出力装置選択手段を有することを特徴とする請求項14に記載の放射線デジタル画像処理システム。
【請求項32】 前記出力装置選択手段は、前記入力手段により入力される放射線デジタル画像データの発生源の種類に従って、発生源の種類に対応して予め設定される放射線デジタル画像出力装置を自動的に選択することを特徴とする請求項31に記載の放射線デジタル画像処理システム。
【請求項33】 前記出力装置選択手段は、前記入力手段により入力される放射線デジタル画像データに付加されている発生源の種類に関する情報に従って、発生源の種類に対応して予め設定される放射線デジタル画像出力装置を自動的に選択することを特徴とする請求項31に記載の放射線デジタル画像処理システム。
【請求項34】 前記放射線デジタル画像処理システムは、更に、前記放射線デジタル画像出力装置の種類を選択する出力装置選択手段を有することを特徴とする請求項17に記載の放射線デジタル画像処理システム。
【請求項35】 前記画像処理手段は、濃度変換カーブを示すデータを出力装置の種類に対応させて記憶しているルックアップテーブルを備え、前記出力装置選択手段により選択された放射線デジタル画像出力装置の種類に関する情報に従って、前記ルックアップテーブルから対応する濃度変換カーブを示すデータを読み出し、読み出された濃度変換カーブを示すデータを用いて前記入力手段により入力される放射線デジタル画像データに対して濃度及び/または階調変換処理を施すことを特徴とする請求項34に記載の放射線デジタル画像処理システム。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、放射線デジタル画像を処理する放射線デジタル画像処理システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年より、X線等の放射線を被写体に照射し、その透過像である放射線画像を直接固体撮像素子を用いて撮像し、撮像された放射線画像に対応した画像信号をCRT(Cathode Ray Tube)表示装置等により可視像として表示したり、或は撮像された放射線画像に対応した画像信号をデジタル化し、デジタルデータの状態で画像処理を施した後、プリントアウトしたりするような放射線画像撮影システムが開発されている。
【0003】上述の放射線画像撮影システムにおいては、その撮影目的に応じて撮影する部位が異なり、また放射線画像を可視化する際に行う画像処理では、処理する部位の画像毎に最適な濃度や階調が異なるため、各部位の画像毎にそれぞれ異なった画像処理を施す必要がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、最近では医療施設内においてもコンピュータネットワークが徐々に整備されつつあり、上記放射線画像撮影システム以外にも、輝尽性蛍光体シートを用いた放射線画像撮影装置(CR)やイメージインテンシファイアを用いた放射線画像撮影装置(DR)等の異なる放射線画像撮影装置によって撮影された放射線画像情報を同じ画像処理装置で処理し、処理された放射線画像情報をCRT表示装置、フィルムイメージャ装置或はドライプリンタ装置等の異なる出力装置に出力するような使われ方をする場合もある。
【0005】そして上述のような場合には、画像処理装置において行う画像処理を各撮影装置や出力装置に対応させるために、該画像処理装置を操作する操作者自身が複数の手順の設定操作を行わなければならず、操作者にとっては大変煩雑な作業となっていた。
【0006】また、胸部を撮影した場合に、関心領域は肺野である場合と骨部である場合といったように異なるため、実際の関心領域が肺野であるか、骨部であるかによって、異なる濃度や階調で画像処理を行うように操作者自身がマウスやタッチパネル等の入力機器を操作し、放射線画像における関心領域に対応した画像処理を行うように画像処理装置を設定する必要があり、操作者にとってはこれら操作も手間のかかることであった。
【0007】本発明は、上述の問題点を解決するために為されたものであり、操作者の手を煩わすこと無く放射線デジタル画像に対して自動的に最適な画像処理を施すことができ、また、放射線デジタル画像上におけるフォトセンサーの配置位置に対応した特徴量を生成することができる放射線デジタル画像処理システムを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するために、本発明に係る放射線デジタル画像処理システムは、放射線撮影により得られる画像をデジタル化した放射線デジタル画像データを入力する入力手段と、前記入力手段により入力される放射線デジタル画像データの発生源の種類を設定する設定手段と、前記設定手段により設定された発生源の種類に関する情報に従って前記入力手段により入力された放射線デジタル画像データが示す放射線デジタル画像上における放射線撮影時の放射線の強度を検出するためのフォトセンサーの配置位置に対応した画像領域を指定するフォトセンサー領域指定手段と、前記フォトセンサー領域指定手段により指定された放射線デジタル画像上におけるフォトセンサーの配置位置に対応した画像領域における特徴量を算出する特徴量算出手段と、前記入力手段により入力される放射線デジタル画像データが示す放射線デジタル画像の撮影部位を判別する判別手段と、放射線デジタル画像出力装置の種類を選択する出力装置選択手段と、前記入力手段により入力される放射線デジタル画像データに対して、前記設定手段により設定された発生源の種類に関する情報、前記出力装置選択手段により選択された放射線デジタル画像出力装置の種類に関する情報、前記判別手段により判別された撮影部位に関する情報及び前記特徴量算出手段により算出された特徴量に関する情報に応じた濃度及び/または階調変換処理を施す画像処理手段と、前記画像処理手段において画像処理が施された放射線デジタル画像データに対応した放射線デジタル画像を可視化し出力する画像出力手段とを有し、また、放射線撮影により得られる放射線デジタル画像上における放射線撮影時の強度を検出するためのフォトセンサーの配置位置に対応した画像領域を指定するフォトセンサー領域指定手段と、前記フォトセンサー領域指定手段により指定された放射線デジタル画像上におけるフォトセンサーの配置位置に対応した画像領域における特徴量を生成する特徴量生成手段とを有することを特徴とする。
【0009】(作用)上述の構成により、操作者の手を煩わすこと無く放射線デジタル画像に対して自動的に最適な画像処理を施すことができ、また、放射線デジタル画像上におけるフォトセンサーの配置位置に対応した特徴量を生成することができる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明を本発明の実施の形態としての放射線デジタル画像処理システムに基づいて詳細に説明する。
【0011】図1は、本発明の実施の形態としての放射線デジタル画像処理システムの概略構成を示した図である。
【0012】図1において、10は、放射線デジタル画像データを後段の画像記録部11へ出力する画像データ形成部で、例えばX線等の放射線を被写体に照射し、その透過像である放射線画像を直接固体撮像素子を用いて撮像し、撮像された放射線画像に対応した放射線デジタル画像データを出力する放射線画像撮影装置である。なお、該画像データ形成部10は、上記放射線画像撮影装置の他に、輝尽性蛍光体シートに蓄積記録された放射線画像を読み取る放射線画像読取装置、放射線を被写体に照射し、その透過像である放射線画像を蛍光板で受光し、該蛍光板の受光像を固体撮像素子によって放射線デジタル画像データに変換する放射線画像撮影装置、或はコンピュータネットワークに接続されている放射線画像撮影装置から供給される放射線デジタル画像データを入力するための入力インターフェース等がある。すなわち、該画像データ形成部10自身が放射線画像撮影装置である必要はなく、例えば遠隔地の病院等に設置されている放射線画像撮影装置により撮影された放射線画像を示す放射線画像データが、インターネット等のコンピュータネットワークを経由して本放射線デジタル画像処理システムに入力されるような構成であっても良い。
【0013】11は、前記画像データ形成部10より出力される放射線デジタル画像データを記録するための画像データ記録部で、例えばデータを高速に書き込み可能な半導体メモリやハードディスクドライブ装置等により構成されている。
【0014】12は、前記画像データ形成部10において放射線デジタル画像データを出力している装置の種類を設定し、設定された装置の種類を示す情報データを後段のフォトセンサー領域指定部15と画像処理部17とに出力する設定部である。なお、該設定部12は、操作者自身が操作卓に設けられたボタンやダイアル等を操作したり、或はコンピュータの入力機器であるキーボードやマウス等を操作したりすることより、操作者自身が放射線デジタル画像データを出力している装置の種類を直接手動で設定するように構成されたり、例えば医療におけるデジタル画像通信の規格であるDICOMでは、放射線デジタル画像データに当該放射線デジタル画像データを形成した装置に関する情報が付加されているため、前記画像データ形成部10や前記画像データ記録部11から出力される放射線デジタル画像データに当該放射線デジタル画像データが形成された装置に関する情報が付加されている場合には、付加されている当該情報に従って放射線デジタル画像データを出力している装置の種類を判別し、自動的に設定するように構成されている。
【0015】13は、前記画像データ形成部10より出力される放射線デジタル画像データが示す部位の種類を判別し、判別された部位の種類を示す情報データを後段の画像処理部17に出力する判別部である。なお、該判別部13は、操作者自身が操作卓に設けられたボタンやダイアル等を操作したり、或はコンピュータの入力機器であるキーボードやマウス等を操作したりすることより、操作者自身が放射線デジタル画像データが示す部位の種類を直接手動で設定するように構成されたり、例えば医療におけるデジタル画像通信の規格であるDICOMでは、放射線デジタル画像データに当該放射線デジタル画像データが示す部位の種類に関する情報が付加されているため、前記画像データ形成部10から出力される放射線デジタル画像データに当該放射線デジタル画像データが示す部位の種類に関する情報が付加されている場合には、付加されている当該情報に従って放射線デジタル画像データが示す部位の種類を判別し、自動的に設定するように構成されている。
【0016】14は、放射線デジタル画像データを出力するための出力装置を例えばCRT表示装置やフィルムイメージャ装置或はドライプリンタ装置等の複数種の出力装置の中から使用する装置を選択し、選択された出力装置の種類を示す情報を後述の画像処理部17に出力する出力装置選択部である。なお、出力装置選択部14は、操作者自身が操作卓に設けられたボタンやダイアル等を操作したり、或はコンピュータの入力機器であるキーボードやマウス等を操作したりすることにより、操作者自身が複数種の出力装置の中から使用する装置を直接手動で選択するように構成されたり、例えば前記設定部12において設定された放射線デジタル画像データを出力している装置の種類に関する情報に基づいて使用される出力装置が予めプリセットされている場合には、上述の様にボタンやダイアル等を操作することによって操作者自身が直接手動で選択するのではなく、該放射線デジタル画像データを出力している装置の種類に関する情報に基づいて予めプリセットされている出力装置を自動的に選択するように構成されている。
【0017】15は、前記設定部12において設定される放射線デジタル画像撮影装置の種類に対応して放射線デジタル画像撮影装置のフォトセンサーの配置位置に関する情報を記憶しているメモリテーブルを有し、前記設定部12において設定された放射線デジタル画像データを出力している装置の種類に関する情報に基づいて、前記メモリテーブルから放射線デジタル画像上におけるフォトセンサーの位置に対応する画像領域に関する情報を読み出し、読み出された情報を後段の特徴量算出部16に出力するフォトセンサー領域指定部である。
【0018】なお、上記フォトセンサーは、放射線撮影の際に、照射する放射線の強度を検出するためのセンサーであり、放射画像撮影装置では、放射線撮影時の露出が所望の状態となるように、該フォトセンサーによって検出される放射線の強度に応じて、放射線の曝射強度を制御している。例えば、該放射線画像撮影装置が胸部撮影用のものである場合には、被写体である患者の胸が当る位置にフォトセンサーを配置し、操作者が患者の立ち位置を誘導できるように、放射線の受光板上に配置されたフォトセンサーの位置及び形状を視覚的に表示し、操作者は患者の胸が該表示と接する位置に患者の立ち位置を調整してから、撮影を行うことにより、肺を中心とした領域において放射線撮影時の露出が適正になるように放射線の曝射強度を制御することができる。そして、この場合には、放射線デジタル画像上におけるフォトセンサーの位置に対応する画像領域は、該表示と一致している。
【0019】また、上記フォトセンサー領域指定部15からは、特徴量算出部16に出力される放射線デジタル画像上におけるフォトセンサーの位置に対応する画像領域に関する情報としては、放射線デジタル画像から直接切り出される当該画像領域に対応した画像データであったり、或は、放射線デジタル画像上における当該画像領域の位置を示す座標を示す情報データである。
【0020】ところで、放射線デジタル画像上におけるフォトセンサーの位置に対応する画像領域は、必ずしも各放射線撮影装置毎に異なるものである必要はなく、各放射線画像撮影装置において共通であっても良く、また、放射線デジタル画像上におけるフォトセンサーの位置に対応する画像領域は、必ずしも実際に配置されているフォトセンサーの形状や位置と完全に一致している必要はなく、実際とは多少異なっていても良い。
【0021】また、上記フォトセンサー領域指定部15は、前記判別部12において判別される撮影部位の種類に対応して放射線デジタル画像撮影装置のフォトセンサーの配置位置に関する情報を記憶しているメモリテーブルを備え、前記判別部13において判別された撮影部位の種類に関する情報に基づいて、前記メモリテーブルから放射線デジタル画像上におけるフォトセンサーの位置に対応する画像領域に関する情報を読み出し、読み出された情報を後段の特徴量算出部16に出力するように構成しても良い。
【0022】16は、前記画像記録部11から出力される放射線デジタル画像データと前記フォトセンサー領域指定部15より出力される該画像記録部11から出力される放射線デジタル画像データが示す放射線デジタル画像上のフォトセンサーの位置に対応する画像領域に関する情報データとをもとに、該画像領域における画素値の最大値、最小値、平均値、中央値、最頻値等の特徴量に関する情報を算出する特徴量算出部で、算出された特徴量に関する情報データは後段の画像処理部17に出力される。
【0023】17は、前記設定部12から出力される放射線撮影装置の種類を示す情報と、前記判別部13から出力される撮影部位に関する情報と、前記出力装置選択部14から出力される出力装置の種類を示す情報と、前記特徴量算出部16から出力される放射線デジタル画像の特徴量に関する情報とに基づいて、前記フォトセンサーの位置に対応する画像領域が最適な濃度及び/または階調となるように前記画像記録部11に記録されている放射線デジタル画像データに対して画像処理を施すための画像処理部である。
【0024】18は画像出力部で、前述のように、CRT表示装置やフィルムイメージャ装置或はドライプリンタ装置等の出力装置や、或はコンピュータネットワークに接続されている出力装置に前記画像処理部17から供給される放射線デジタル画像を出力するためのインターフェース等である。すなわち、該画像出力部18自身が出力装置である必要はなく、例えば遠隔地の病院等に設置されている出力装置に対して、インターネット等のコンピュータネットワークを経由して本放射線デジタル画像処理システムに入力されるような構成であっても良い。
【0025】ここで、フォトセンサーが図2に示す位置に配置されている放射線デジタル画像撮影装置を用いて患者の胸部の撮影を行い、撮影された放射線デジタル画像をフィルムに焼き付けて出力する場合を例として、本放射線デジタル画像処理システムの動作について詳細に説明する。
【0026】図2において、20は被写体である患者の胸部と接する放射線デジタル画像撮影装置の胸当て板であり、該胸当て板の裏面には、放射線強度を検出する為のフォトセンサーが図示の21、22、23の領域に配置されている。
【0027】まず、図2に示す位置にフォトセンサーが配置されている放射線デジタル画像撮影装置を有する画像データ形成部10から出力される患者の胸部の放射線画像に対応した放射線デジタル画像データは、画像データ記録部11に送られ、半導体メモリやハードディスクドライブ装置等に記録される。
【0028】一方、上述のような種類の放射線デジタル画像撮影装置により患者の胸部を撮影する場合には、フォトセンサー領域指定部15は、設定部12において設定される放射線デジタル画像データを出力している装置の種類に関する情報に従って各放射線デジタル画像撮影装置のフォトセンサーの配置位置に関する情報を記憶しているメモリテーブルから、撮影に使用している放射線デジタル画像撮影装置におけるフォトセンサーの位置に対応する画像領域に関する情報(すなわち、図2の画像領域21、23を示す情報)を読み出し、特徴量算出部16に出力する。
【0029】特徴量算出部16では、画像データ記録部11より供給される放射線デジタル画像データのうち、前記フォトセンサーの位置に対応する画像領域を切り出し、切り出された画像領域内の画素値を全て加算することにより全加算値を算出し、算出された全加算値を前記フォトセンサーの位置に対応する画像領域内の画素数で割ることにより平均値Aを算出し、画像処理部17に出力する。
【0030】ところで、本動作例の場合は、設定部12において撮影に使用している放射線デジタル撮影装置の種類が設定され、判別部13において撮影部位が胸部と判別され、更に出力装置選択部14において出力装置としてフィルムイメージャ装置が選択されているので、画像処理部17では前記特徴量算出部16から特徴量に関する情報として供給される平均値Aが、最終的にフィルムイメージャ装置から出力されるフィルム上において最適な濃度値Dとなるような濃度変換特性を有する濃度変換カーブに基づいた濃度変換処理が行われる。
【0031】画像処理部17は、濃度変換処理の基準となる濃度変換カーブを示すデータを撮影部位毎に複数種記憶したルックアップテーブル(以下、単にLUTと略す)を備えており、まず、前記判別部13において判別される撮影部位に対応する濃度変換カーブに関するデータを該LUTから読み出す。すなわち、本動作例の場合には、図3に太線で示すような濃度変換特性を有する“胸部”用の濃度変換カーブを示すデータがLUTから自動的に読み出される。
【0032】そして、該画像処理部17では、特徴量算出部16において算出された平均値Aが濃度値Dとなるように、LUTから読み出されたデータが示す濃度変換カーブを平行移動し、実際に濃度変換処理に用いる濃度変換カーブ(図3に細線で示すような濃度変換特性を有する濃度変換カーブ)に補正する。
【0033】そして、該画像処理部17では、補正された濃度変換カーブに従って画像データ記録部11から出力される患者の胸部を撮影したデジタル放射線画像データが示すデジタル放射線画像に対して濃度変換処理を施した後、濃度変換処理が施されたデジタル放射線画像データを画像出力装置18に供給する。
【0034】画像出力装置18では、画像処理部17より供給されるデジタル放射線画像データが示す画素値に対応したレーザー強度で、フィルムにデジタル放射線画像を焼き付けることにより、該フィルムに最適な濃度のデジタル放射線画像を形成することができるようになる。
【0035】なお、上述の動作例では、撮影部位が“胸部”の場合を例として説明したが、例えば撮影部位が“腹部”の場合には、図2の21、22、23で示すフォトセンサーの位置に対応する画像領域の全てから画像の特徴量を算出し、算出された特徴量に基き濃度変換処理を施せば良く、また、撮影部位が“四肢”の場合には、図2の22で示すフォトセンサーの位置に対応する画像領域だけから画像の特徴量を算出し、算出された特徴量に基き濃度変換処理を施せば良い。更に、この場合には、図2の21、22、23に示す位置全てにフォトセンサーが配置されている放射線画像撮影装置を使用しなくても良く、図2の22に示す位置だけにフォトセンサーを配置した放射線画像撮影装置によって放射線デジタル撮影を行うことができるようになる。
【0036】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、操作者の手を煩わすこと無く放射線デジタル画像に対して自動的に最適な画像処理を施すことができ、また、放射線デジタル画像上におけるフォトセンサーの配置位置に対応した特徴量を生成することができる放射線デジタル画像処理システムを提供することができる。
【出願人】 【識別番号】000001007
【氏名又は名称】キヤノン株式会社
【出願日】 平成10年(1998)12月16日
【代理人】 【弁理士】
【氏名又は名称】丸島 儀一
【公開番号】 特開平11−332859
【公開日】 平成11年(1999)12月7日
【出願番号】 特願平10−357628