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【発明の名称】 眼科装置
【発明者】 【氏名】小早川 嘉

【要約】 【課題】瞼を持ち上げる操作を容易かつ短時間に行って被検者への負担を軽減する。

【解決手段】被検者は検眼開口8を覗いて額当て4と頬当て5をそれぞれ額Fと頬Hに押し当てするように指示される。この状態で、眉当て6が眉毛Mの上に接触し、モータ8を矢印Aの方向に駆動するとことによって、眉毛Mの部分の皮膚が上に引き上げられて瞼Rが持ち上がる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 被検眼の近傍に当接する当接部材と、該当接部材を開瞼方向に駆動する駆動手段とを有することを特徴とする眼科装置。
【請求項2】 前記当接部材は顔受けに固定する請求項1に記載の眼科装置。
【請求項3】 前記顔受けは額当てを有する請求項2に記載の眼科装置。
【請求項4】 前記駆動手段は検眼手段の位置に応じて駆動する請求項1に記載の眼科装置。
【請求項5】 前記駆動手段は検眼開始又は検眼終了に応じて駆動する請求項1に記載の眼科装置。
【請求項6】 前記駆動手段は開瞼検出に応じて駆動する請求項1に記載の眼科装置。
【請求項7】 前記被検眼の近傍は被検眼上部とした請求項1に記載の眼科装置。
【請求項8】 前記駆動手段を駆動して瞼を持ち上げながら瞼の状態を検出する請求項1に記載の眼科装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、眼底カメラ、角膜形状測定装置、眼圧計等の眼科装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、眼底カメラ等の眼科器械では、被検者の瞼が下がって検眼に支障をきたす場合には、検者が手で被検者の瞼を持ち上げて測定を行っている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上述の従来例においては、手で検眼者の瞼を持ち上げる際に装置の操作が片手になるために不安定になり、また手が届かないこともあり、特に暗い場所ではより困難な操作となって長く時間が掛かり、被検者に対する負担が増大するという問題点がある。
【0004】本発明の目的は、上述の問題点を解消し、瞼を持ち上げる操作を容易かつ短時間に行って被検者への負担を軽減した眼科装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するための本発明に係る眼科装置は、被検眼の近傍に当接する当接部材と、該当接部材を開瞼方向に駆動する駆動手段とを有することを特徴とする。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明を図示の実施例に基づいて詳細に説明する。図1は第1の実施例の眼科装置の顔受け部分の横断面図、図2は被検者から見た正面図を示す。眼底撮影光学系等の検眼光学系、前眼部撮像光学系や固視標等を含む眼底カメラの検眼部1は、顔受け2に固定した光路O1上の被検眼Eに位置が合うように、図示しない位置合わせ駆動手段により位置合わせ駆動されるようになっている。この顔受け2には被検眼Eが覗く検眼開口3が設けられており、額F、頬H、眉毛Mに当接する当接部材である額当て4、頬当て5、眉当て6が取り付けられている。眉当て6は検眼開口3から所定距離上方に配置されており、被検眼Eが検眼開口3を覗くと、被検者の眉毛M付近が眉当て6に当接するようになっている。
【0007】眉当て6は被検者の顔の凹凸に拘らず確実な接触が得られるように、アームの先端にゴムのような弾性部材で形成されており、アーム7の他端は駆動手段であるリニア超音波モータ8に連結されて、瞼上げ手段が構成されている。なお、アーム7は顔への接触をより確実にするためにスプリングのような弾性部材で構成してもよい。
【0008】このような構成により、検眼部1は位置合わせ駆動手段により駆動され、被検眼Eに位置合わせされる。被検者は検眼開口3を覗いて額当て4と頬当て5にそれぞれ額Fと頬Hを押し当てるように指示される。この状態で眉当て6が眉毛Mの上に接触し、モータ8を矢印Aの方向に駆動するとことによって、眉毛Mの部分の皮膚が上に引き上げられて瞼Rが上がる。
【0009】額Fと眉毛Mの位置の前後方向の差は殆どないので、額当て4と眉当て6を一体的に構成すれば、個人差による影響を受けずに、眉当て6を確実に被検者に当接することが可能となる。
【0010】図示しない検眼部駆動手段の位置から検眼部1の位置が検出されて被検眼Eの左右が検知され、検知された左右に応じてその方の眼に対応する眉当て6が駆動される。検眼部1において、前眼部撮像光学系に映った角膜反射像や瞳孔像を演算手段により認識して、被検眼Eに対する検眼部1の相対的な位置が検出される。その信号に基づいて検眼部1を検眼部駆動手段により、三次元的に駆動して位置合わせを行う。
【0011】また、前眼部撮像光学系に映った被検眼像を演算により解析して、瞼Rの下がり具合を認識する。検眼部1の位置合わせができた時点で瞼Rの検知を行って、瞼Rが下がっている場合には、モータ8を駆動して瞼Rを持ち上げて眼底撮影等の検眼を行い、検眼が終了したら直ちにモータ8により瞼Rを元の位置に戻す。このように短時間で開瞼を行うことができるので、被検者に不快感を与えることがない。
【0012】図3は第2の実施例の眉当ての横断面図を示し、アーム10の先端に眉当て11が取り付けられ、顔の構造の個人差に拘らず、眉毛M付近に眉当て11が接触するようになっている。アーム10の他端はばね12を介して、検眼部1に固定されたモータ13に連結されており、これによって瞼上げ手段が構成されている。
【0013】このような構成により、眉当て11が接触していない位置で被検眼Eの位置を検知し、図示しない駆動手段により軸アライメントの位置合わせを行い、検眼部1を被検眼Eに近付けて距離合わせを行う。距離が合うと、眉当て11が眉毛M近傍に接触する。被検眼Eの瞼Rの下がり具合を検出して、軸アライメントと距離が合ったときにモータ13を矢印Bの方向に駆動し、眉当て11を上げて瞼Rを持ち上げる。そして、検眼が終了すると眉当て11を元の位置に戻す。
【0014】なお、検眼部1の駆動は前眼部像を観察しながら摺動台を手動で動かしてもよく、その場合には瞼Rの下がり具合は検者が判断し、瞼Rを持ち上げる必要があれば瞼上げスイッチを入れておき、撮影シャッタのような検眼スイッチを押すと、撮影等の検眼に先立ってモータ13が駆動し、モータ13を駆動しながら瞼Rを逐次に検出して、検眼に必要な程度に瞼Rが上がったら検眼測定を開始する。そして、検眼終了と共に瞼Rを元に戻す。このようにして、開瞼を必要最小限の短い時間で行うことができるので、被検者への負担が軽減されて不快感を与えることがなくなる。
【0015】
【発明の効果】以上説明したように本発明に係る眼科装置は、被検眼の近傍に当接する当接部材を設け、この当接部材を開瞼方向に駆動するようにしたことにより、検眼時に必要なときだけ被検者の瞼を容易にかつ最小限持ち上げることができる。
【出願人】 【識別番号】000001007
【氏名又は名称】キヤノン株式会社
【出願日】 平成10年(1998)5月1日
【代理人】 【弁理士】
【氏名又は名称】日比谷 征彦
【公開番号】 特開平11−313798
【公開日】 平成11年(1999)11月16日
【出願番号】 特願平10−137435