| 【発明の名称】 |
内視鏡 |
| 【発明者】 |
【氏名】河内 昌宏
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| 【要約】 |
【課題】本発明は、内視鏡の先端部に設けられるフード形状を視野角に応じて改良することで、フードが破損しづらく、先端部の外径が細く、動きやすい部位の被写体の観察が行いやすく、視野範囲内にフードが入らない、ケラレのない内視鏡を提供することである。
【解決手段】本発明は、対物光学系ユニット20が配置される先端部12の周辺部位に先端部12と一体型のフード22を有する内視鏡1において、フード22は、先端部12の周辺部位で、先端部端面19より対物光学系ユニット20の観察視野内に入らない所定量だけ突き出し、観察視野の領域の大きさに応じて少なくともフード肉厚もしくはフード突出高さを変化させて形成した。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】対物光学系ユニットが配置される先端部の周辺部位に先端部と一体型のフードを有する内視鏡において、フードは、先端部の周辺部位で、先端部端面より対物光学系ユニットの観察視野内に入らない所定量だけ突き出し、観察視野の領域の大きさに応じて少なくともフード肉厚もしくはフード突出高さを変化させて形成したことを特徴とする内視鏡。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、挿入部の先端部にフードを設けた内視鏡に関する。 【0002】 【従来の技術】実公昭59−15605号公報に示されるように、内視鏡の挿入部における先端部に着脱自在に設けられる従来のフードは、ほぼ筒状に形成されており、フードの前端部を被写体に当て、その被写体と対物光学系の第1レンズ面が位置する先端部の端面との距離を一定に保つことにより、粘膜などの動きやすい被写体の観察を行っていた。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】(従来技術の問題点)内視鏡検査で、内視鏡の挿入部を患者の体腔内に挿入し、体腔内の粘膜等を観察する際、心臓の鼓動等により被写体である粘膜観察部位が動いてしまい易く、被写体との距離を一定に保ち続けることは困難なものであった。このために、良好な観察状態を持続することは難しく、視野調整作業が操作者の多大な負担となっていた。当然、検査時間も長くなり、患者に与える苦痛も大きくなっていた。ましてや、近接観察時には80〜100倍程の高倍率で粘膜の観察が可能となる可変焦点型の対物光学系ユニットを有する内視鏡で観察する場合には、粘膜との距離が1mmでも変化してしまうと倍率は大きく下がり、焦点も定まらない観察像となってしまうため、より大きな問題になる。 【0004】そこで、前述した如く従来のものでは、挿入部の先端部に着脱自在なフードを装着し、フードの前端部を被写体に当てて、被写体との距離を所定距離に保って観察を行うようにしていた。しかしながら、先端部の先端面において対物光学系ユニットが配置される位置、対物光学系ユニットの視野角、先端部の端面から突出するフードの肉厚もしくは突出高さによっては、観察視野内にフードの一部が入り込み、いわゆるケラレという現象が生じてしまい、観察や診断に支障が生じてしまうという事情があった。 【0005】また、観察する視野範囲が異なる視野角により形成される場合、例えば視野形状が略四角、略八角形状、略楕円形状の場合では、視野角が広い方向と狭い方向とが形成されるが、全周にわたり均一のフード肉厚、及び均一の突出高さが形成されているため、特に視野角が広い方向の観察視野内にフード部分が入り込み、観察視野がケラレてしまい、観察、診断に支障が生じていた。観察する視野範囲が略同一な視野角により形成される対物光学系ユニットにおいても、先端部中心と異なる位置に対物光学系ユニットが配置されると、均一のフード肉厚もしくはフード突出高さを形成したフードでもその一部分が観察視野内に入り込み、観察視野がケラレてしまい、観察、診断に支障が生じていた。 【0006】さらに対物光学系ユニットの機能上、視野角が変化する場合では、視野角を広角化していくと、それまで見えなかったフードの部分が観察視野内に入り込み、観察視野がケラレてしまい、観察、診断に支障が生じていた。例えば、可変焦点型の対物光学系ユニットを有する内視鏡の場合では、視野角を狭角とし、最大倍率で微細観察を行いやすくするため、挿入部の先端部にフードを装着して観察を行っていたが、通常観察を行うために視野角を広角化していくと、フードが観察視野内に入り込み、観察視野がケラレてしまい、観察、診断に支障が生じる。このとき、仮に視野角に入らないように、フードの突出部の大きさや形状を変えた、着脱式のフードを用いると、対物光学系ユニットの視野角に入らないように着脱式フードを先端部に対して位置出し、かつ回転しないように先端部に装着することが必要であるために構造が複雑で大径化し易くなる。先端部が大径化すると、挿入性が妨げられ、患者の苦痛も大きくなる。一方、患者への苦痛軽減のために先端部を細径化すると、フード肉厚が薄くなり、フード肉厚が薄くなるほど、フードが破損しやすくなってしまい、これも問題である。 【0007】(発明の目的)本発明は、内視鏡の先端部に設けられるフード形状を視野角に応じて改良することで、フードが破損しづらく、先端部の外径が細く、動きやすい部位の被写体の観察が行いやすく、視野範囲内にフードが入らない、ケラレのない内視鏡を提供することを目的とする。 【0008】 【課題を解決するための手段及び作用】本発明は、対物光学系ユニットが配置される先端部の周辺部位に先端部と一体型のフードを有する内視鏡において、フードは、先端部の周辺部位で、先端部端面より対物光学系ユニットの観察視野内に入らない所定量だけ突き出し、観察視野の領域の大きさに応じて少なくともフード肉厚もしくはフード突出高さを変化させて形成したものである。この構成によれば、視野角に入らないように近接観察時の最適距離を形成したフードを、少なくとも対物光学系ユニットが配置される先端部の周辺部位の一部に形成し、フード前端面を被写体となる粘膜に接触させることで、特に動きやすい部位での最近接観察時の被写体との距離を一定に保持しやすくなり観察が行い易くなると共に、フードを先端部の全周にわたり設けずに済むため、先端部を細経化することができる。また、対物光学系ユニットが観察する向きにより異なる視野角より形成される視野範囲を有する場合には、変化する視野角にフードが入らないように視野角が広い方向よりも狭い方向の少なくともフード肉厚もしくはフード突出高さを大きく形成すると共に、視野角が狭い方向の一部に、突出高さが近接観察時の最適距離となるように形成することで、先端部を細径化でき、フードの強度が増し破損しづらくなる。また、先端部と一体型のフードを形成することで、回転する着脱式フードのように、先端部とフードの位置出しを必要とせずに、確実に視野角に入らないように先端部の周辺部位におけるフードの突出部分を形成することができる。一般的に内視鏡の対物光学系ユニットは先端部中心から偏心した位置に設けられているので、偏心方向と略同方向に配置される視野角の狭い方向にはフード肉厚が大きく、フード突出高さを近接観察時の最適距離を形成することができる。また、視野角の広い方向にはそれよりも小さいフード肉厚もしくは突出高さを形成することで先端部をできるだけ細く、かつフード強度が高い破損しづらい内視鏡となる。 【0009】 【発明の実施の形態】<第1実施形態>図1乃至図6を参照して本発明の第1実施形態を説明する。 (構成)まず、図1を参照して内視鏡システムの概略的な構成を説明する。同図中1は電子式内視鏡、2は光源装置、3は映像信号処理回路や駆動回路を内蔵するビデオプロセッサである。ビデオプロセッサ3には、モニタ4、VTRデッキ5、ビデオプリンタ6、ビデオディスク7等の周辺機器が接続されている。 【0010】上記内視鏡1は体腔内に挿入するための挿入部8と、この挿入部8の基端側に連設された操作部9とを有している。挿入部8は細長で可撓性を有する可撓管10と、この可撓管10の先端に連結され、複数の湾曲駒にて構成された湾曲部11を介して硬質の先端部12が設けられている。上記操作部9には図示しない上下左右湾曲操作用ノブが設けられている。そして、上下左右湾曲操作用ノブにより上記湾曲部11を湾曲させることにより、上記先端部12の向きを操作し、被観察部位の観察が可能となるようになっている。 【0011】上記操作部9の一部からはユニバーサルコード13が延設されている。ユニバーサルコード13の延出先端には上記光源装置2に接続するためのコネクタ装置14が設けられている。そして、光源装置2の光源ランプにて発生された照明光をユニバーサルコード13内に配設されたライトガイドファイバーを介して内視鏡1の先端部12へ照明光を導くことができるようになっている。また、コネクタ装置14にはビデオプロセッサ3に通じる接続コード13aが接続されるようになっている。上記操作部9には鉗子の挿入口15、並設された送気送水スイッチ16と吸引スイッチ17とが設けられている。 【0012】図2に示す如く、挿入部8の先端部12は金属製の例えばステンレス等からなる略円柱状の先端構成部材18を備えており、この先端構成部材18の先端部分には先端部端面19より突き出し、後述する対物光学系ユニット20の視野角21に入らない所定量の肉厚と突出高さを有するフード22を一体に形成、例えば一体成形により形成したプラスチック製の先端カバー23が被嵌され、接着剤により先端構成部材18に固定されている。先端部端面19からのフード22の部分の突出量、つまりフード突出高さLは、近接観察における最適な距離に設定されている。 【0013】本実施形態においては図3(a)及び図3(b)に示すように、対物光学系ユニット20の近接周囲部分から2つの照明系ユニット24の近接周囲部分の手前までにわたりフード22が形成されており、対物光学系ユニット20が観察する視野範囲が異なる視野角により形成されるカバーガラス32から上記最適距離Lでの視野範囲25、例えば略八角形状(略四角形状または略楕円形状でも同様)を有する場合には、フード22の部分がその観察視野範囲25の領域内に入らないように、その視野角に応じてフード肉厚もしくはフード突出高さが変化している。すなわち図3で示すA方向でのフード22の断面を示す図4(a)、及び図3で示すB方向でのフード22の断面を示す図4(b)で示すようになり、視野角の狭いA方向には肉厚がt1 で、少なくとも一部に近接観察における最適距離L1を突出高さとして形成したフード部22−Aが設けられ、視野角の広いB方向にあっては、A方向のフード部22−Aよりも肉厚t2 、突出高さL2 が小さい(t1 >t2 ,L1 >L2 )フード部22−Bが形成されている。また、これらの視野角に応じてフード肉厚tもしくは突出高さLが変化するフード22の稜線部(A方向からB方向に配置された各フード部への移行部)は滑らかであり、フード22が形成されない先端部端面19へも滑らかに移行する形状に形成されている。 【0014】上記先端構成部材18には鉗子用透孔26が形成されている。この鉗子用透孔26の内端には鉗子用パイプ27が挿入固定されており、上記挿入部8内に配設された鉗子チャンネルチューブ28を介して上記操作部9に形成された鉗子の挿入口15に連通した鉗子チャンネルを形成している。挿入口15から挿入された鉗子が上記鉗子チャンネルチューブ28、鉗子用パイプ27及び鉗子用透孔26を介して先端部12の開口より突き出すようになっている。 【0015】さらに、この先端構成部材18には段付きの貫通孔29が設けられ、この貫通孔29には後述する焦点調節レンズ30を有する可変焦点型の対物光学系ユニット20が組み込まれている。尚、この対物光学系ユニット20は固定焦点型のものであってもよい。 【0016】次に、この対物光学系ユニット20について説明すると、第1レンズ枠31を有し、この第1レンズ枠31には最前端に位置するカバーガラス32と、これの後に位置するレーザーカットフィルタ33と、これの後に位置する赤外線カットフィルタ34が装着されている。この第1レンズ枠31の後端部には前群レンズ枠35が挿入されており、この前群レンズ枠35には前群レンズ36が装着されている。この前群レンズ枠35の後端部分は上記先端構成部材18より後方へ延出しており、この延出した筒状部内側には後群レンズ枠37が挿入されている。上記第1レンズ枠31、前群レンズ枠35、及び後群レンズ枠37は同軸的に設置されている。後群レンズ枠37には後群レンズ38が装着されている。この後群レンズ枠37の前方端部外周は小径に形成されており、上記前群レンズ枠35の内周面との間に隙間部39を形成している。この隙間部39と対応する前群レンズ枠35の周壁部分には光軸方向に沿って細長くスリット状に開口した切欠部40が設けられている。 【0017】また、上記前群レンズ枠35の内面と後群レンズ枠37の外周との間には上記隙間部39にわたり光軸方向に移動可能な移動レンズ枠41が嵌合して設けられている。移動レンズ枠41の後端部は上記前群レンズ枠35と後群レンズ枠37との間の隙間部39内に介装され、前後方向に摺動するようになっている。移動レンズ枠41の前端部には焦点調節レンズ30が装着されている。また、上記第1レンズ枠31、移動レンズ枠41及び後群レンズ枠37の内側にはフレアー、ゴースト防止のための複数のフレアー絞り42が設けられており、また、前群レンズ枠35内側には明るさ絞り43が設けられている。 【0018】このように構成された前群レンズ枠35及び後群レンズ枠37には、互いに対向する同一側に位置して突出部44,45が設けられている。前群レンズ枠35に設けた突出部44は上記切欠部40の前端部に位置しており、先端構成部材18に設けた凹部空間18a内に設置されている。また、後群レンズ枠37に設けた突出部45は上記切欠部40の後端部に位置している。したがって、切欠部40の前端部と後端部にそれぞれ突出部44,45が設けられている。突出部44,45の間には上記移動レンズ枠41の周壁部から一体に突出する突起46が設けられている。この突起46は上記切欠部40を貫通して前群レンズ枠35および後群レンズ枠37の外側に突き出している。そして、この突起46には操作ワイヤ51の一端(先端)が連結子47によって連結されている。操作ワイヤ51の他端側部分は上記後群レンズ枠37の突出部45を貫通して内視鏡1の手元操作部9に設けた操作機構に接続されている。そして、この操作部9の外部に露出して設けた操作ノブによって上記操作機構を操作して操作ワイヤ51を進退するようになっている。上記突出部45には透孔48が設けられ、この透孔48には先端部分にストッパ50をねじ込み固定した固定パイプ49の基端部が固定的に取着されている。ストッパ50は固定パイプ49に対するねじ込み量を調節することにより光軸方向に移動し、その位置を選択できるようになっている。 【0019】また、図2のX−X線に沿う断面を示す図5(b)で示すように、上記前群レンズ枠35の突出部44と後群レンズ枠37の突出部45との間には上記切欠部40とともに突起46を被嵌するように遮断部材としての防塵カバー52が設けられている。この防塵カバー52は金属板を断面形状がコの字状になるように折り曲げたものであり、突出部44,45を包容するように装着されている。したがって、上記対物光学系ユニット20の対物レンズ側内部空間とこれ以外の内視鏡内部側空間とは一対の突出部44,45および防塵カバー52によって遮断されている。 【0020】対物光学系ユニット20は前述したように一体的に構成されており、この対物光学系ユニット20は先端構成部材18の後方から貫通孔29内に挿入することによって取り付けられる。すなわち上記第1レンズ枠31の外周面には周回する断面V字状の固定溝53が設けられ、この固定溝53に対向する先端構成部材18にはその径方向に向かって固定ねじ65がねじ込まれ、固定ねじ65の先端部分を固定溝53に押し付けることにより第1レンズ枠31は固定されている。そして、先端構成部材18と対物光学系ユニット20とは一体的に結合している。 【0021】図2中の符号54は固体撮像装置55の回路基板であり、この固体撮像装置55と保護レンズ56とを接着固定する素子枠57と、この素子枠57の外周面に外嵌する後群レンズ枠37との位置関係を調整してピント出しを行った後、接着剤を用いて双方が固定されている。 【0022】そして、上記後群レンズ枠37の基端側外周には筒状に形成されて外周が絶縁カバー58にて覆われたシールド枠59の先端部が固定されている。このシールド枠59の基端側は更に後方へ延出されており、この延出された部位内にセラミック製の回路基板54が上記対物光学系ユニット20の光軸と略平行に保持されている。また、この回路基板54と上記固体撮像装置55の外部リード60とが半田等で電気的に接続されている。上記回路基板54の先端側には固体撮像装置55の外部リード60と電気接続するための外部リード用ランドが形成され、基端側には複数の同軸線61及び単純線62により構成される信号ケーブル63が接続される信号線接地用ランドが形成されている。この信号ケーブル63は固体撮像装置55の外部リード60に直接半田などで接続固定されて、例えば固体撮像装置55への駆動信号が伝達される。また、この信号ケーブル63の一部の同軸線61及び単純線62は、回路基板54上に設けられている信号線接地用ランドに接続されている。 【0023】上記回路基板54上には、封止樹脂により封止されているIC64が電気的に接続配線されている。回路基板54は電気的に接続され固体撮像装置55、回路基板54、信号ケーブル63の間で信号処理回路が形成されている。そして、固体撮像装置55の入出力信号である固体撮像装置駆動信号、固体撮像装置出力信号及び固体撮像装置駆動電源などが全て上記回路基板54上を経由する。 【0024】一方、上記シールド枠59の内部には例えば非導電性の充填剤66が充填されており、固体撮像装置55、回路基板54、電子部品67、信号ケーブル63を封止している。同様に絶縁カバー58の前端部にも非導電性の接着剤68が固定パイプ49の基端部を覆うように充填されている。これにより、固定パイプ49と操作ワイヤ51との隙間を遮断することができ、内視鏡内部の塵等の微小埃が対物光学系ユニット20内に侵入することを防止できる。そして、上記シールド枠59より基端側にはみ出すように形成した絶縁カバー58の後端部では、信号ケーブル63の外皮を覆うケーブル保護部材69が保持・固定されている。このケーブル保護部材69は、内視鏡1内に配設される他の内蔵物からダメージを受けたり、他の内蔵物にダメージを与えたりするのを軽減するためのものである。 【0025】図5(a)及び図6に示すように、挿入部8の先端部12には上記カバーガラス32に指向する向きで設けられた送気送水用のノズル70が取り付けられている。上記操作部9に配設され、給気流路と送気流路との間、及び給水流路と送水流路との間を連通、遮断させるための送気送水スイッチ16を操作することにより上記ノズル70を介してカバーガラス32に送気送水を行い、このカバーガラス32表面の汚れ・曇り等を除去することができるようになっている。また、送気送水スイッチ16に並設された吸引スイッチ17を操作することで、上記鉗子チャンネルチューブ28を介して体腔内の粘液を吸引できるようになっている。 【0026】図6で示すように、上記ノズル70は先端カバー23および先端構成部材18に設けられたノズル用透孔71に装着され、ビス用透孔72に設けた金属製の抜け止めビス73により固定されている。そして、この固定後、ビス用透孔72を接着剤で埋め、先端カバー23の外周面と滑らかにつながるように形成されたプラスチック製のピン74がその接着剤により固定されている。上記ノズル用透孔71には、先端構成部材18の後端面より前方へ切り欠いた部分に後方斜めから送気送水用孔75が連通し、この送気送水用孔75には後方へ延出し挿入部軸方向と平行になるよう曲げ成形された送気パイプ76が装着されている。この送気パイプ76にはロウ付け77等により送水パイプ78と接続される開口79が設けられている。 【0027】そして、先端構成部材18には送水パイプ78が接続された送気パイプ76の接続部を覆うように接着剤80にて固定されている。これにより、接続部の接続強度が増すと共に接続部分の水密性を十分に確保することができるので、挿入部8の内部での水漏れ等の破損を防ぐことができる。このとき、送気パイプ76を外部より加熱硬化させる必要のないエポキシ系の接着剤80にて固定しているので、ロウ付け77の部分が変形、破損することがない。また、上記送気パイプ76、送水パイプ78には操作部9より延出する送気チューブ81及び送水チューブ82が湾曲部11の第1湾曲駒83の基端部より前方で接続されている。これにより、湾曲部11を湾曲操作した場合の接続部へのストレスを軽減することができると共に、接続部に回動する湾曲駒83が接触することがなくなり、接続部の破損を防止することができる。また、送気パイプ76、送水パイプ78への送気チューブ81、送水チューブ82の接着固定後に形成するチューブ抜け止め用糸縛り部84が軸方向に対して異なる位置に設けられているので、各々のパイプ及びチューブの間隔を小さくすることができ、先端部12を細径化することができる。尚、本構造は電子式の内視鏡1に限られたものではなく、他の形式、例えば光学式の内視鏡に用いてもよい。 【0028】(作用・効果)内視鏡1の先端部12に設けられるフード22の形状をその部分に対応した視野角に応じて決めることで、フード22が破損しづらく、先端部12の外径が細くできると共に、フード22による視野範囲のケラレが少ないものとなる。また、動きやすい部位の被写体であってもフード22を当てることによりその観察が行いやすい。 【0029】近接観察時の最適距離に応じて形成したフード22を少なくとも対物光学系ユニット20が配置される先端部12の周囲の一部に形成し、フード22の前端を被写体となる粘膜に接触させることで、特に動きやすい部位での近接観察時の被写体との距離を一定に保持しやすくなり、観察が行いやすくなると共に、フード22を先端部12の全周にわたり設けずに済むため、先端部12を細径化することができる。この対物光学系ユニット20が変化する異なる視野角より形成される視野範囲を有するものの場合でも、その変化する視野角にフード22の部分が入らないように視野角が広い方向よりも狭い方向のフード肉厚及び突出高さを大きく形成すると共に、視野角が狭い方向においての部分では、突出高さが近接観察時の最適距離となるように形成することで、先端部12を極力細径化することができ、フード22の強度が増し、破損しづらくなる。このとき、フード22は先端部12と一体に形成されているので、対物光学系ユニット20の視野角に対してフード22の突出部が変化しても、例えば着脱式フードのように回転やズレ等により視野角内に入ることがない。従って、確実に視野範囲内でのフード22のケラレを防止するように設定することができ、また、有効な視野範囲を極力大きく設定することができる。 【0030】また、一般的に内視鏡1の対物光学系ユニット20は先端部中心から偏心した位置に設けられているので、偏心方向と同方向に配置される視野角の狭い方向にはフード肉厚が大きく、フード突出高さを近接観察時の最適距離としたフード22を形成することができる。そして、視野角の広い方向はそれよりも小さいフード肉厚もしくはフード突出高さを形成することで先端部12をできるだけ細く、かつフード強度が高い破損しづらいものとなる。 【0031】さらに、フード22の稜線部は滑らかであり、先端部12の先端部端面に滑らかに移行しているので、先端部12を体腔内に挿入する際、フード22の部分で粘膜等を傷つけることがなくなる。 【0032】先端部12の先端部端面19に設けられたノズル70は先端構成部材18と金属製の抜け止めビス73にて固定されているが、ノズル70の周囲にフード22が設けられているので、ノズル22が直接に粘膜に接触することがなく、高周波処置を行う際の粘膜熱傷を防止することができると共に、ノズル22を先端構成部材18から絶縁するための部材を用いる必要がなくなるので、先端部12を細径化することができる。 【0033】しかも、ノズル70はフード22との間に隙間を設けているので、先端部12を洗浄、消毒する際、洗浄用のブラシが通りやすく、また消毒液等も回りやすいので、洗浄、消毒が行いやすい。 【0034】<第2実施形態>図7及び図8を参照して本発明の第2実施形態を説明する。 (構成)対物光学系ユニット20が略同一視野角よりなるカバーガラス32から所定距離Xでの視野範囲90を有する場合、対物光学系ユニット20の光軸中心と先端部12の外周との距離Lが大きいほど、視野角に入らない範囲でフード肉厚もしくはフード突出高さを大きくできる。ここでは対物光学系ユニット20の光軸中心と先端部12の外周との距離L1 ,L2 がL1 <L2 であり、それに応じて視野角に入らない範囲で,所定の少なくともフード肉厚もしくはフード突出高さが大きいフード91が先端カバー23に形成してある。具体的には距離L1 のある部分91Aのフード肉厚もしくはフード突出高さに比べて、距離L2 のある部分91Bのフード肉厚を大きくし、もしくは、フード肉厚及びフード突出高さを、91Cのように大きくした。その他は前述した第1実施形態のものと同様の構成である。 【0035】(作用・効果)対物光学系ユニット20の光軸中心と先端部12の外周との距離Lが大きいほど、その部分のフード肉厚もしくはフード突出高さを大きくすることによって、視野角に入らない範囲でフード肉厚もしくはフード突出高さを大きくして破損しづらいフード91を構成した内視鏡を提供することができる。 【0036】<第3実施形態>図9(a)(b)及び図10を参照して本発明の第3実施形態を説明する。 (構成)先端カバー23の周縁部分において、少なくとも先端カバー23の対物光学系ユニット20の周囲部分と、鉗子チャンネル用透孔26の周囲部分には先端部12の中心位置に対して略対称位置であって、近接観察における最適距離となる突出高さを形成したフード92,93が設けられている。その他は前述した第1実施形態のものと同様の構成である。 (作用・効果)図10で示すように、被写体に対して先端部12を略垂直に位置出しすることができるので、被写体の観察が行いやすくなる。 【0037】<第4実施形態>図11及び図12を参照して本発明の第4実施形態を説明する。 (構成)内視鏡1の先端部12の先端構成部材18には2つの段付きの照明用透孔94が形成されており、この照明用透孔94に挿入固定された照明レンズ枠95には上記光源装置2による照明光を被観察部へ照射するための複数の照明レンズ96が固定されている。この照明レンズ96にはライトガイドファイバー97の先端部が当接している。そして、先端カバー23に形成したフード98は照明光を遮断しないように照明系ユニット24の周囲に位置するか、もしくは形成しない。 【0038】(作用・効果)照明光学系ユニット24の周囲に照明光を遮断しないようにフード98を形成するかもしくは形成しないことで、照明光がケラレることがなく、明るさムラのない良好な観察画像を得ることができる。 【0039】本発明は前述した実施形態のものに限定されない。上記各実施形態の説明によれば少なくとも以下に列記する事項、及びそれらを任意に組み合わせた事項のものが得られる。 【0040】[付記] 1.対物光学系ユニットが配置される先端部の周辺部位に先端部と一体型のフードを有する内視鏡において、フードは、先端部の周辺部位で、先端部端面より対物光学系ユニットの観察視野内に入らない所定量だけ突き出し、観察視野の領域の大きさに応じて少なくともフード肉厚もしくはフード突出高さを変化させて形成したことを特徴とする内視鏡。 2.観察する視野範囲が異なる視野角により形成される対物光学系ユニットが配置される先端部の周辺部位にその先端部と一体型のフードを有する内視鏡において、フードは、先端部端面より、異なる視野角で形成される視野範囲内に入らない所定量だけ突き出し、その視野角の大きさに応じて少なくともフード肉厚もしくはフード突出高さを変化させて形成したことを特徴とする内視鏡。 【0041】3.第2項において、視野角が狭い方向に配置する少なくともフード肉厚もしくはフード突出高さが、視野角が広い方向に配置するフードよりも大きいことを特徴とする内視鏡。 4.第2、3項において、対物光学系ユニットが先端部中心から偏心した方向と略同方向に配置された視野角が狭い方向は、視野角が広い方向に対して少なくともフード肉厚もしくはフード突出高さが大きく形成されたことを特徴とする内視鏡。 【0042】5.観察する視野範囲が略同一な視野角により形成される対物光学系ユニットが配置される先端部の周辺部位にその先端部と一体型のフードを有する内視鏡において、フードは、対物光学系ユニットの光軸中心と先端部外周との距離が大きいほど、少なくともフード肉厚もしくはフード突出高さが大きいことを特徴とする内視鏡。 6.第1〜5項において、少なくとも対物光学系ユニット周囲のフード突出高さの一部が、近接観察における最適距離であることを特徴とする内視鏡。 7.第1〜5項において、対物光学系ユニットは光軸上を前後に移動自在に設けられた焦点調節用移動レンズを有して視野角を変化できる可変焦点型のものであり、少なくとも対物光学系ユニット周囲のフード突出高さの一部が、狭角時の近接観察における最適距離であることを特徴とする内視鏡。 【0043】8.第1〜6項において、対物光学系ユニットは固定焦点型であり視野角が固定であることを特徴とする内視鏡。 9.第1〜8項において、対物光学系ユニット周囲と、少なくとも先端部中心位置に対して略対称位置の一部にフード突出部を形成したことを特徴とする内視鏡。 10.対物光学系ユニットと、ノズルと、先端部周囲に先端部端面より視野角に入らない所定量だけ突出した先端部と一体型のフードを有する内視鏡において、少なくとも対物光学系ユニットとノズル周囲にフード突出部を形成したことを特徴とする内視鏡。 【0044】11.第10項において、フードとノズルの間に隙間を設けたことを特徴とする内視鏡。 12.対物光学系ユニットと、照明系ユニットと先端部周囲に先端部端面より視野角に入らない所定量だけ突出した先端部と一体型のフードを有する内視鏡において、照明系ユニットの周囲に照明光を遮断しないようにフードを形成したことを特徴とする内視鏡。 13.第1〜12項において、フード肉厚もしくはフード突出高さが変化するフードの稜線部が滑らかであり、先端部端面に滑らかに移行することを特徴とする内視鏡。 【0045】 【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、内視鏡の先端部に設けられるフード形状を視野角に応じて改良することで、フードが破損しづらく、先端部の外径が細くなり、動きやすい部位の被写体の観察が行いやすく、視野範囲内にフードが入らない、ケラレのない内視鏡を提供することである。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000000376 【氏名又は名称】オリンパス光学工業株式会社
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| 【出願日】 |
平成10年(1998)5月1日 |
| 【代理人】 |
【弁理士】 【氏名又は名称】鈴江 武彦 (外4名)
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| 【公開番号】 |
特開平11−313795 |
| 【公開日】 |
平成11年(1999)11月16日 |
| 【出願番号】 |
特願平10−122199 |
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