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【発明の名称】 検眼装置
【発明者】 【氏名】小早川 嘉

【要約】 【課題】低廉化かつ小型の表示部材を使用して測定の操作性を向上する。

【解決手段】被検者が額当て3に額をつけて窓4から視標20を見ると、撮像手段18により赤外光源14に照明された被検眼Eの前眼部が撮像され、その信号が演算手段に取り込まれて解析され、その結果に基づいてコンピュータグラフィックスによる被検眼Eを表す眼図形Gが表示手段2に表示される。この眼図形Gを使用して瞳孔のぼけ具合を認識し、ピントが合ったときに瞳孔位置を精度良く演算し、更に瞼の状態や瞬き等を検知する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 被検眼に光束を投影して検眼を行う検眼手段と、被検眼に赤外光を照射して被検眼を検出する検出手段と、該検出手段の検出に基づいて被検眼を表す図形を表示する表示手段とを有することを特徴とする検眼装置。
【請求項2】 前記検出手段は被検眼の前眼部を撮像する撮像手段を備えた請求項1に記載の検眼装置。
【請求項3】 前記撮像手段の信号に基づいて被検眼の位置又は状態を表す図形を表示する請求項2に記載の検眼装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、オートレフラクトメータや眼底カメラ等の検眼装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の検眼装置では、被検眼観察光学系において、被検眼を赤外光で撮像する撮像手段からの映像ビデオ信号を映像表示手段に表示し、検者はその映像を見て被検眼位置を判断したり眼の状態を観察している。また、撮像手段からの映像信号を一旦メモリに取り込み、再度間欠的に映像表示手段に表示する装置も知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上述の従来例においては、中間調を表示可能な映像表示手段は高価なために装置の低廉化の妨げになり、更に被検眼像は複雑なので小型の白黒画面に表示すると見難く、装置の小型化ができないという問題点がある。また、間欠的に表示する装置では、表示に時間が掛かるために動きの速い被検眼の位置合わせには好ましくないという問題点がある。
【0004】本発明の目的は、上述の問題点を解消し、低廉化かつ小型の表示手段を使用して測定の操作性を向上した検眼装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するための本発明に係る検眼装置は、被検眼に光束を投影して検眼を行う検眼手段と、被検眼に赤外光を照射して被検眼を検出する検出手段と、該検出手段の検出に基づいて被検眼を表す図形を表示する表示手段とを有することを特徴とする。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明を図示の実施例に基づいて詳細に説明する。図1は実施例のオートレフラクトメータの構成図を示し、筐体1の上面には、液晶板等の表示手段2が配置されており、被検者側には額当て3及び被検眼Eが覗く窓4が設けられている。そして、筐体1の内部には測定光学系5、位置合わせのために測定光学系5を三次元的に駆動する駆動手段6が収納されている。測定光学系5においては、窓4の略中央の光路上に、対物レンズ7、光分割部材8、9、孔あきミラー10、絞り11、レンズ12、測定用光源13が順次に配列されており、対物レンズ7の近傍に赤外光源14及びレンズ15が配置されている。光分割部材8の反射方向の光路上には、レンズ16、絞り17、撮像手段18が配列され、光分割部材9の入射方向には、レンズ19、視標20が配置されており、孔あきミラー10の反射方向には、6孔絞り21、分離プリズム22、レンズ23、撮像手段24が順次に配列されている。
【0007】このような構成により、被検者は額当て3に額を付けて窓4から視標20を見る。撮像手段18は赤外光源14に照明された被検眼Eの前眼部を撮像し、その信号は図示しない演算手段に逐次に取り込まれて解析され、この解析に基づいてコンピュータグラフィックスによる被検眼Eを表す眼図形Gが表示手段2に表示される。また、被検眼Eの位置やフォーカス状態が認識され、これに基づいて駆動手段6が駆動されて位置合わせが行われる。測定用光源13からの光束が被検眼Eに投影され、眼底反射光は同じ光路を戻って撮像手段24で受光され、図示しない演算手段で解析されて屈折値が演算され、それに基づいて視標視度が調節されて屈折力測定が行われる。
【0008】図2は撮像手段18に撮像された被検眼像を示す。この映像信号は15〜30Hzで演算手段に取り込まれ、被検眼Eの位置、ぼけ具合による光軸方向位置、瞳孔径、瞼の下がり具合、瞬き等が解析される。瞳孔部は信号レベルが著しく低く、かつ面積があるのでそれと認識できる。この瞳孔部を認識して被検眼Eの画面上の位置を求める。ぼけた像では瞳孔部の中心を瞳孔中心として、表示手段2の表示面上に表示する眼図形Gの位置を決める。識別した瞳孔部の下半分の縁部のエッジ信号の立ち方から瞳孔のぼけ具合を認識し、図3に示すように眼図形Gをずらして二重像で表示し、ぼけの程度はそのずらし量で表す。
【0009】ピントが或る程度合ったときに瞳孔位置を精度良く演算する。先に求めた像の暗い部分は上部に瞼があるので使用せず、下縁部を用いて瞳孔を円と仮定してその中心を計算し、同時に瞳孔径も計算して、眼図形Gにおける瞳孔部の大きさを図4に示すように表示する。また、瞳孔径が測定に不十分なときは、瞳孔部の表示を点滅して表示し、同時に警告文字表示も行う。このように、眼図形Gと警告表示を一体に行うことにより、操作性が向上して測定を効率良く行うことができる。
【0010】なお、被検眼Eの位置とぼけは赤外光源14の角膜反射像14’を使って計算してもよい。被検眼Eが光軸方向を見ているときは、光軸に対称に配置された赤外光源14の角膜反射像14’はほぼ瞳孔a中心に対称に形成され、この場合には信号レベルの高い信号で認識する。
【0011】また、瞼は瞳孔と認識された暗い部分の上縁部の位置及びピントから認識することができる。瞼は瞳孔よりも5〜8mm前方位置にあるので、ピントを瞳孔に合わせると瞼部分はぼける。従って、下部にピントが合って上部縁部がぼけていれば、瞼が瞳孔に掛かっていると認識し、瞳孔の中心に対してぼけた縁部の位置から瞼の下がり具合を認識して、瞼が瞳孔に掛かる状態を図5に示すように瞼部分を下げた眼図形Gで表示する。瞼が測定に支障をきたす程度に下がっているときには瞼部分を点滅して警告する。また、瞬きの場合は瞳孔が隠れてしまうために眼位置の計算はできないが、瞬きは0.1秒程度なので、この程度の時間内で眼が認識できない場合は瞬きと認識し、眼図形Gに瞼を全部下げた瞬き表示を行う。
【0012】なお、被検眼Eの光軸方向の距離は瞳孔像のピントで検出する代りに別の光電検出系を用いることができ、また瞼の検出は上下4個の内上側の2個の角膜反射像14’が表示されるか否かで検知してもよい。
【0013】上述の実施例では、自動的に位置合わせ駆動を行い、表示は単に確認のために使用しているが、この表示を見ながら手動で位置合わせすることもでき、特に手持ちの装置では表示部材を小型にできるので、軽量化が可能となり操作性が向上する。
【0014】以上の説明はオートレフラクトメータについて行ったが、眼底カメラの場合も前眼部撮像手段の信号を解析して眼図形Gを表示し、被検眼Eの位置や状態を判断して撮影することができる。また、検眼に必要な被検眼Eの状態は三次元的位置、移動、瞳孔、瞼、瞬き等に限られているので、表示に時間が掛からない単純な眼図形Gを使用することができ、動きの速い被検眼Eの位置状態も確実に表示することができる。
【0015】
【発明の効果】以上説明したように本発明に係る検眼装置は、赤外光を照射して被検眼を検出し、その検出結果に基づいて被検眼の状態を単純図形で表示することにより、中間調表示を必要としない小型の廉価な表示部材を使用することができるので、軽量化や小型化が可能となり、また表示に時間が掛からないので、被検眼の状態の変化を逐次に表すことができ、操作性が向上する。
【出願人】 【識別番号】000001007
【氏名又は名称】キヤノン株式会社
【出願日】 平成10年(1998)4月28日
【代理人】 【弁理士】
【氏名又は名称】日比谷 征彦
【公開番号】 特開平11−309116
【公開日】 平成11年(1999)11月9日
【出願番号】 特願平10−134641