| 【発明の名称】 |
レゼクトスコープ |
| 【発明者】 |
【氏名】丸田 幸一
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| 【要約】 |
【課題】安全にかつ効率よく治療・処置効果を得られるレゼクトスコープを提供すること。
【解決手段】レゼクトスコープ装置は、レゼクトスコープ1と、高周波電源装置5と、超音波観測装置6と、モニタ7とで構成され、シース4の挿入部11内にはスコープ2と電極ユニット8とが配置される。先端電極部80は、先端部14の先端部開口15近傍に配置され、この先端部14の内周面には超音波振動子9が配設されている。この超音波振動子9の送受信面は、先端部開口15方向を向いて配置されており、この超音波振動子9で得られる生体組織の超音波観察画像及びスコープ2で得られる体組織表層の光学像を観察して適切な処置が行える。また、超音波観察画像上に先端電極部80の像と生体組織の断層像とが表示されるので、先端電極部80を容易に目的部位に配置して安全な処置が行える。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 体腔内に挿入される細長で中空のシースと、このシース内に配置され体腔内を観察するスコープと、前記シース内に配置されシース先端部開口から体腔内組織に向かって超音波を出射する超音波振動子と、前記シース内に配置され、高周波焼灼電流を用いて体腔内の処置を行う電極ユニットと、を具備することを特徴とするレゼクトスコープ。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、内視鏡下で体組織の切開、切除、蒸散等を電気切除で行うレゼクトスコープに関する。 【0002】 【従来の技術】一般に、レゼクトスコープは、尿道より体腔内に挿入される細長で中空のシース内に、観察用の内視鏡である光学視管(スコープとも記載する)及び生体組織切除用の電極とを主に備えたものであり、スコープで病変部表面の観察を行いながらシースの先端開口部に配置されている電極に高周波電流を通電して、操作部の操作で前記電極を進退させて病変部に対して処置を行う構成になっている。 【0003】例えば、特公平3−24219号公報には目的の組織を切除する場合、組織の硬さが不均一であることにより組織の切除を完全に行えなくなることを防止するため、シース内に挿着された棒状電極先端にシース先端から突没自在に取り付けたレゼクトスコープ用ループにおいて、前記ループは少なくとも2本の切除用電線からなり、これらを0.2mm〜1.0mmの間隔で同じ方向に近接して配置してなるレゼクトスコープ用ループが示されている。 【0004】また、特開平9−262244号公報には高周波電流を生体組織との接触部に集中的に流して生体組織の蒸散や、凝固などの処置の効率を高め、広い範囲を均一に処置する操作を簡単に行うことができるように、電気ユニットに生体組織と略面接触する略円筒状の金属製のローラを設け、このローラの外周面上に生体組織との接触面積を小さくするリング状溝を設けたレゼクトスコープが開示されている。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記特公平3−24219号公報に示されているレゼクトスコープ用ループや特開平9−262244号公報に開示されているレゼクトスコープでは組織の切開、切除、蒸散といった処置後の状態をスコープによって観察していた。このため、処置部位の表層の状態しか観察することができなかったので、処置部位の深さ方向に対する処置状態を一見して判断することは困難であり、深さ方向の処置状態の判断を術者の経験値に基づいて行っていた。このレゼクトスコープによる処置では、万一組織を削り取りすぎてしまった場合、出血や穿孔等の合併症を発生するおそれがあるのでこれ防止するため、生体組織を少しずつ切除して治療・処置を行っていたので処置時間が長引いて術者及び患者に大きな負担を与えていた。 【0006】本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、安全でかつ効率よく効果的に治療・処置の行えるレゼクトスコープを提供することを目的にしている。 【0007】 【課題を解決するための手段】本発明のレゼクトスコープは、体腔内に挿入される細長で中空のシースと、このシース内に配置され体腔内を観察するスコープと、前記シース内に配置されシース先端部開口から体腔内組織に向かって超音波を出射する超音波振動子と、前記シース内に配置され、高周波焼灼電流を用いて体腔内の処置を行う電極ユニットとを具備している。 【0008】この構成によれば、スコープによって体腔内組織の表層の状態の観察を行え、超音波振動子によって体腔内組織の深さ方向の状態の観察を行える一方、病変部に対して電極ユニットによって処置を行える。そして、電極ユニットによる病変部への処置結果をスコープ及び超音波振動子で得られる。 【0009】 【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実施の形態を具体的に説明する。図1ないし図4は本発明の一実施形態に係り、図1はレゼクトスコープの概略構成及びレゼクトスコープ装置を示す説明図、図2は電極ユニットの構成を示す説明図、図3は電極ユニットの先端電極部の構成を示す図、図4は超音波振動子の作用を説明する図である。 【0010】図1に示すようにレゼクトスコープ装置は、スコープ2とワーキング・エレメント3と中空のシース4とを具備したレゼクトスコープ1と、後述する電極ユニットへの通電手段である高周波電源装置5と、超音波観測装置6と、この超音波観測装置6に接続されて超音波観察画像を表示するモニタ7とで主に構成されている。 【0011】前記シース4は、尿道より体腔内に挿入される挿入部11と、この挿入部11の後端に設けられた手元本体部12とで構成され、この手元本体部12の側周部には患部に灌流液を送水するコック付きの送水口金13が設けられている。なお、前記挿入部11の先端には絶縁部材である樹脂部材などで形成した先端部14が設けられている。そして、この挿入部11には前記スコープ2と後述する電極ユニット8とが挿通配置されるようになっている。 【0012】スコープ2は、光学系を内蔵した細長で前記挿入部11及び先端部14内に挿通配置される挿入管21と、この挿入管21の基端に配設された手元部22とで構成されており、この手元部22の基端には術者が観察を行う接眼部23が設けられ、この手元部22の側部には観察部位に対して観察用の照明光を供給する図示しないライトガイドが着脱自在に接続されるライトガイド接続部24が設けられている。 【0013】図2に示すように電極ユニット8は、先端電極部80となる金属ワイヤ81と、この金属ワイヤ81をループ形状に形成する二股部を備えた二股アーム部材82と、この二股アーム部材82が先端部に配設される前記金属ワイヤ81の剛性を高める金属パイプ83と、この金属パイプ83の後端部に配設されて前記金属ワイヤ81の端部を露出させて電極接続部84を形成する絶縁チューブ86とで構成されている。そして、図3に示すようにループ形状の先端電極部80を形成する金属ワイヤ81の表面にはモニタ7の画面上に表示される超音波観察画像上で先端電極部80を高輝度に描出させるためのディンプル87が複数設けてある。 【0014】図1に示すように前記電極ユニット8は、挿入部11内に進退自在に配置されており、金属ワイヤ81を露出させて構成されている先端電極部80を先端部開口15に対して突没自在に配置している。そして、金属パイプ83で覆われた金属ワイヤ81は、先端部14,挿入部11及び手元本体部12内を挿通して手元本体部12の基端面から延出している。 【0015】また、前記挿入部11の先端部14の内周面にはリニア型あるいはコンベックス型等の超音波振動子9が配設されている。この超音波振動子9の送受信面は、シース4の先端部開口15方向を向いて配置されており、この超音波振動子9の走査範囲内を前記先端電極部80が進退する構成になっている。 【0016】前記超音波振動子9から延出する図示しない信号ケーブルは、先端部,挿入部11及び手元本体部12を挿通して手元本体部12の基端面から延出して前記超音波観測装置6に接続されている。このため、超音波振動子9の送受信面で出射されて受信されたエコー信号は、超音波観測装置6に伝送された後、画像信号に生成されてモニタ7の画面上に超音波観察画像が表示されるようになっている。 【0017】一方、前記ワーキング・エレメント3は、前記シース4の手元本体部12に対して着脱自在に接続されるシース接続部31と、このシース接続部31の後端面から後方に突設した案内管32と、この案内管32に摺動自在に保持される略パイプ形状のスライダ33とで主に形成されている。 【0018】前記スライダ33には前記電極ユニット8の後端部に設けた電極接続部84との接続部になる電極固定部34と、前記高周波電源装置5から延出する電源コード51が着脱自在に接続される高周波電源用コネクタ35と、前記超音波振動子9から延出する信号ケーブルが接続されている超音波口金36と、術者の親指を掛けるリング形状の親指掛けリング37とが設けられている。 【0019】前記スライダ33と前記シース接続部31とはこのシース接続部31に一体的に固設されるレバー形状の指掛け38に一端部を固定し、他端部を前記スライダ33に固定した板ばね39を介して連結されており、この板ばね39によって前記スライダ33を常に接眼部23側へ付勢する一方、前記スライダ33に設けられている親指掛けリング37を適宜操作することによってスライダ33を進退操作して、前記電極ユニット8の先端電極部80をシース4の先端部開口15から突没させる進退移動を行えるようになっている。 【0020】前記高周波電源用コネクタ35と前記電極固定部34とはリード線41によって電気的に接続されており、前記高周波電源装置5の電源コード51を高周波電源用コネクタ35に接続することによって前記電極ユニット8に通電させて病変部の処置を行えるようになっている。また、前記超音波口金36に前記超音波観測装置から延出している信号ケーブル61を接続することによって生体組織の断層像及び走査範囲内に位置している先端電極部80を示す像とがモニタ7の画面上に表示されるようになっている。 【0021】なお、前記案内管32の基端部にはスライダ位置決め用固定部材40が設けられており、このスライダ位置決め用固定部材40によって前記スライダ33が案内管32から抜け落ちるのが防止されている。また、前記案内管32は内部が中空構造になっており、この内孔に前記スコープ2の細長な挿入管21を挿入させるとともに、このスライダ位置決め用固定部材40に前記手元部22を一体的に接続固定している。 【0022】上述のように構成したレゼクトスコープ1の作用を説明する。まず、レゼクトスコープのシース4を尿道より挿入し、このシース4に配置されているスコープ2の接眼部23を通して尿道内の光学像を観察しながら、先端部14の先端部開口15を病変部近傍に配置する。 【0023】次に、超音波観測装置6を駆動させて、図4に示すように超音波振動子9から病変部に向けて超音波を出射する。すると、モニタ7の画面上に病変部の断層像が表示されるとともに、複数のディンプル87が設けてある先端電極部80が描出される。そして、このモニタ7の画面上に表示されている超音波観察画像を基に、病変部の深さ方向の観察及びこの病変部に対する電極ユニット8の先端電極部80の配置位置が適切であるか否か等の検討を行い、術者は、前記先端電極部80の病変部に対する位置の再設定を行うとともに、病変部の深さ情報から電極ユニットに通電する高周波焼灼電流値の設定を行う。 【0024】次いで、術者は、モニタ7を観察しながらスライダ33に設けられている親指掛けリング37を適宜操作して、先端電極部80を走査範囲内で進退移動させて、前記先端電極部80と病変部との位置関係を確認した後、通電して処置を行う。 【0025】そして、処置終了後、前記スコープ2によって病変部の表層状態を観察する一方、前記モニタ7に表示される超音波観察画像で深さ方向の状態を診断する。そして、処置が終了している場合にはレゼクトスコープ1を尿道から抜去して手技を終了する。スコープ2及びモニタ7に表示される超音波観察画像による診断の結果、引き続き処置を行う場合には再度先端電極部80と病変部との位置関係を確認するとともに、病変部の深さ情報から電極ユニット8に通電する高周波焼灼電流値を設定して次の処置を行う。 【0026】このように、レゼクトスコープのシース内に病変部の処置を行う電極と、病変部の表層状態を観察するスコープ及び病変部の深さ方向の状態を観察する超音波振動子とを設けたことによって、病変部の表層状態及び深さ方向の状態を把握して処置を行えるとともに、処置後の状態の把握を表層状態及び深さ方向の状態から容易かつ確実に判断することができる。 【0027】また、病変部の処置を行う電極ユニットを構成する先端電極部に複数のディンプルを設けたことにより、モニタに表示される超音波観察画像上に先端電極部が描出されるので、超音波観察画像によって病変部の位置と先端電極部との位置関係を把握して正確な処置を行うことができる。 【0028】これらのことによって、病変部の深さに対応した高周波焼灼電流を電極ユニットに流すことが可能になるとともに、先端電極部を適切な位置に配置して適切な範囲内を移動させて確実な処置をスムーズに行えるので、確実な治療・処置を短時間に安全に行えるので、術者並びに患者への負担が大幅に軽減される。 【0029】なお、超音波振動子9を先端部14の内周面に配設する代わりに、図5に示すように超音波振動子91を電極ユニット8の先端電極部80を形成する二股アーム部材82にまたがらせて載置する構成であってもよい。このことよって、先端電極部80を先端部開口15から突出させて、二股アーム部材82に載置されている超音波振動子91で体組織の超音波観察画像を得ることができる。 【0030】前記実施形態の場合、超音波観察画像上に先端電極部80の像は表示されないが、超音波振動子91の先端電極部80に対する配置位置が予めわかっているので、表示されている超音波観察画像からどの位置に先端電極部80が位置しているかを認識することが可能である。符号92は超音波振動子91から延出する信号ケーブルである。その他の構成及び作用・効果は上述した実施形態と同様であり同部材には同符合を付して説明を省略するまた、図6に示すように上述した実施形態のレゼクトスコープ装置に加振装置10を設け、この加振装置10によって電極ユニット8に微振動を伝達させることによって、先端電極部80を振動させて超音波カラードップラーモードにより超音波観察画像中に先端電極部80をカラーで描出させて、上述と同様の作用及び効果を得るようにしてもよい。なお、前記先端電極部80を微振動させた状態で処置を行うことによって先端電極部80がスムーズに進退移動して効果的に処置を行える。 【0031】なお、本発明は、以上述べた実施形態のみに限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変形実施可能である。 【0032】[付記]以上詳述したような本発明の前記実施形態によれば、以下の如き構成を得ることができる。 【0033】(1)体腔内に挿入される細長で中空のシースと、このシース内に配置され体腔内を観察するスコープと、前記シース内に配置されシース先端部開口から体腔内組織に向かって超音波を出射する超音波振動子と、前記シース内に配置され、高周波焼灼電流を用いて体腔内の処置を行う電極ユニットと、を具備するレゼクトスコープ。 【0034】(2)前記超音波振動子は、シース先端部の内周面に配置されている付記1記載のレゼクトスコープ。 【0035】(3)前記超音波振動子の走査範囲内に前記電極ユニットの先端電極部が配置可能な付記2記載のレゼクトスコープ。 【0036】(4)前記電極ユニットの先端電極部に複数のディンプルを設けた付記2又は3記載のレゼクトスコープ。 【0037】(5)前記超音波振動子を電極ユニットの先端電極部近傍に一体的に配置した付記1記載のレゼクトスコープ。 【0038】(6)前記電極ユニットの先端電極部に振動を伝達する加振装置が接続可能な付記2又は3記載のレゼクトスコープ。 【0039】 【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、安全でかつ効率よく効果的に治療・処置の行えるレゼクトスコープを提供することができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000000376 【氏名又は名称】オリンパス光学工業株式会社
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| 【出願日】 |
平成10年(1998)4月22日 |
| 【代理人】 |
【弁理士】 【氏名又は名称】伊藤 進
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| 【公開番号】 |
特開平11−299803 |
| 【公開日】 |
平成11年(1999)11月2日 |
| 【出願番号】 |
特願平10−112415 |
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