| 【発明の名称】 |
超音波画像診断装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】川島 知直
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| 【要約】 |
【課題】生体深部にある特定組織のうち、臓器表面上に現れている病変部分の計測を、高精度でかつ簡単に行える超音波画像診断装置を提供すること。
【解決手段】超音波画像診断装置は、超音波プローブ1と、3次元エコーデータを基に各種画像処理を行う画像処理装置2と、画像の表示を行うモニタ3と、画像処理装置2に接続され操作・指示等を行う主入力装置4及び補助入力装置5とで構成されている。使用者が関連付けした画像処理回路10で加工された画像と、これらの画像を作成する基になった3次元エコーデータと、附帯情報とのデータである附帯情報付き画像3aをモニタ3の画面上に表示し、この画像3aの中から測定する画像及び測定項目を指定して画像上に計測補助線を表示させて、キャリパーを設定することによって、CPU12ではキャリパーの3次元空間座標を基にして、指定された測定項目の計測を行う。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 生体へ超音波を送受波して得られる3次元エコーデータを基に臓器表面の形状を示す超音波3次元画像を作成する3次元画像処理手段と、この3次元画像処理手段で作成された超音波3次元画像を表示する表示手段と、この表示手段に表示された超音波3次元画像上に複数の計測点を設定し、前記超音波3次元画像を作成した3次元エコーデータを基に目的部位の計測を行う計測手段と、を具備したことを特徴とする超音波画像診断装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、生体への超音波の送受により得られるエコーデータを基に観察及び検査を行う超音波画像診断装置に関する。 【0002】 【従来の技術】従来より、胃、食道、大腸のような消化管など、体内深部に位置する管腔臓器の表面に発生した腫瘍など特定組織(以下病変とも言う)の大きさ等に関する情報は、病変の良性、悪性の鑑別を行うときや、薬剤投与や切除後の病変の治療効果を判定するとき、あるいは病変の予後を予測するときなど、様々な場面で重要な指標になっている。このため、病変の臓器表面上に現れている部分の幅や長さ、直径、あるいは周囲長や面積などに関する情報を得るための方法として以下に示すものが知られている。 【0003】病変の大きさを得るための1つの方法としては、内視鏡で得た2次元画像である光学画像を印刷し、その印刷物の上にメジャーを置いて測定したり、前記光学画像をモニタ画面上に表示し、表示されている光学画像上で手元操作装置であるマウスやトラックボール等で画面に表示されているキャリパーを移動操作して病変の大きさを計測する第1の測定方法がある。 【0004】また、他の方法として、「内視鏡用メジャーつき鉗子」など、等間隔にマーカーが描かれた計測用カテーテルを、内視鏡内を挿通している内視鏡の挿入軸に平行な鉗子孔に挿入して内視鏡先端部から突出させ、モニタ画面上に表示されている病変に当てたり、病変に沿わせた状態にして、モニタに映し出されている計測用カテーテルのマーカーを読み取って病変の大きさを計測する第2の測定方法がある。 【0005】さらに、別の方法として、超音波プローブや超音波内視鏡を生体内に挿入し、病変の断面を示す超音波画像上で病変の大きさを計測する第3の方法がある。この超音波の送受により3次元画像を得る超音波画像診断装置では3次元画像を得るためのデータが膨大になるので、1データセット内の保存すべきデータを限定することで、効率的に3次元画像データを記録媒体に記憶することのできる3次元画像の保存方法が特開平8−265734号公報に開示されている。 【0006】又、特開平10−192号公報にはノイズなどに邪魔されることなく、所望の物体表面を正確に表現することを可能にする超音波画像診断装置が開示されている。この装置は、超音波の送受信等を行う超音波観測部と、超音波観測部から出力されるエコーデータを基に3次元画像の表示のための画像処理を行う画像処理部と、超音波振動子を内蔵した超音波プローブ及び超音波振動子を3次元領域を走査するように駆動する駆動部を有し、画像処理部はスキャンライン開始点からスキャンライン上を遠方側にスキャンすることで、スキャンライン上の、ある輝度値以上のエコーデータのつながり(ラン)のうち、最もスキャンライン開始点に近い点を表面位置と設定する。そのように構成、作用することにより、ノイズ等による表面位置の誤抽出を防止し、所望の物体表面を正確に表現するようになっている。 【0007】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記第1の測定方法では、2次元画像である光学画像上で計測を行っているため、光学画像と病変との位置や向きの関係によって、光学画像上での長さや直径、周囲長、面積などの各値と、3次元空間における実際の病変の各値とが異なるおそれがあり、特に内視鏡と病変との位置関係が正対した状態ではなく斜めから観察する状態のときにはその欠点が顕著に表れて、計測値の精度が低くなるという欠点があった。 【0008】また、前記第2の測定方法では、内視鏡を介して病変部まで導いた計測用カテーテルを、正確に病変に当てたり、沿わせることが技術的に難しく、内視鏡検査者へ検査中の負担を強いるとともに、前記第1の測定方法と同様に計測値の精度が低くなるという欠点があった。 【0009】さらに、前記第3の測定方法では、病変の大きさの計測が病変の断面を示す超音波画像上で行うため、病変のうち、臓器表面上に現れている部分の大きさについての情報が得られないので、病変の断面に対する計測結果を内視鏡による光学画像での所見と一致させることが難しいという欠点があった。 【0010】又、超音波プローブで得られた3次元エコーデータを大容量のメモリや記録媒体に保存する従来の装置では、検査中に複数の3次元エコーデータを順次保存していたため、検査後、保存データの中から特定の3次元エコーデータを読み出す作業を行う際、読み出した画像がどの症例に対応する画像であるかを、読み出して表示させるか、又は検査者の記憶をたどるか、又はデータセット名から類推するなどの方法しかなかった。そのため、予め幾つかの3次元エコーデータに見当をつけ、それらを順次読み出して表示させて、所望の3次元エコーデータであるか否かを確認していたので、操作が煩雑になるという欠点があった。また、3次元エコーデータでは1セットあたりのデータ量が10MB以上の大容量になることが多く、読み出してから表示させるまでに時間がかかるので、所望の3次元エコーデータを取得するまでにかなりの時間と労力とを必要とするという欠点があった。 【0011】本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、生体深部にある特定組織のうち、臓器表面上に現れている病変部分の計測を、高精度でかつ簡単に行える超音波画像診断装置を提供することを目的にしている。 【0012】 【課題を解決するための手段】本発明の超音波画像診断装置は、生体へ超音波を送受波して得られる3次元エコーデータを基に臓器表面の形状を示す超音波3次元画像を作成する3次元画像処理手段と、この3次元画像処理手段で作成された超音波3次元画像を表示する表示手段と、この表示手段に表示された超音波3次元画像上に複数の計測点を設定し、前記超音波3次元画像を作成した3次元エコーデータを基に目的部位の計測を行う計測手段と具備している。 【0013】この構成によれば、表示手段に表示されている目的部位を含む3次元画像処理手段で作成された超音波3次元画像上に所望の計測点を設定することによって、目的部位の計測が計測手段によって3次元座標を基に行われる。 【0014】 【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。図1ないし図7は本発明の第1実施形態に係り、図1は超音波画像診断装置の構成を示すブロック図、図2は超音波プローブの長手軸方向に対して垂直な断面と平行な断面の展開図、図3は表面位置抽出を行っていない簡易3次元画像を示す図、図4は表面データを含んだ3次元画像を示す図、図5はモニタ画面上に表示された附帯情報付き画像を説明する図、図6はモニタ画面上に表示された特定組織計測用超音波3次元画像で直径寸法の計測を行う状態を説明する図、図7はモニタ画面上に表示された特定組織計測用超音波3次元画像で周囲長の計測又は面積の計測を行う状態を説明する図である。 【0015】図1に示すように本実施形態の超音波画像診断装置は、図示しない挿入部の先端部に超音波振動子を備え、この超音波振動子による超音波の送受信でアナログ信号である3次元エコー信号を得ることのできる超音波3次元プローブ(以下超音波プローブと略記する)1と、この超音波プローブ1で得られた3次元エコーデータを基に各種画像処理を行う後述する3次元画像処理手段及び計測手段とを備える画像処理装置2と、この画像処理装置2で処理された画像処理後の画像の表示を行う表示手段であるモニタ3と、前記画像処理装置2に接続され操作・指示等を行うキーボードなどの主入力装置4と、マウスやトラックボール等の補助入力装置5とで主に構成されている。なお、前記主入力装置4や補助入力装置5によって、患者である被験者の名前,I.Dナンバー、生年月日、性別、検査日時、検査項目などを含んだ附帯情報等が入力できるようになっている。 【0016】前記超音波プローブ1は、医師などの使用者により、被検者の生体内の、例えば胃、食道や大腸などの管腔状臓器に挿入される。そして、例えば先端部に設けた超音波振動子を駆動・送受信部1aによって超音波振動子を駆動させて例えば、回転させてラジアルスキャンを行ったり、軸方向に進退させてリニアスキャンを行ったり、ラジアルスキャンとリニアスキャンとを組み合わせた螺旋状のスパイラルスキャンを行って、超音波を送受信しながら管腔状臓器の3次元的なエコーを得て、電気的な信号であるアナログの3次元エコー信号に変換して画像処理装置2へ伝送する。 【0017】前記画像処理装置2は、前記超音波プローブ1から伝送された3次元エコー信号に包落線検波、対数増幅、A/D変換、スキャンコンバート等の公知の信号処理を施してデジタルの3次元エコーデータに変換する3次元画像処理手段の一部を構成する信号処理回路6と、この信号処理回路6で変換される複数の3次元エコーデータを記録するデータ保存手段であるハードディスク、光磁気ディスク等の大容量の記録装置7と、この記録装置7に記録された3次元エコーデータの少なくとも1セット以上のデータを記憶する大容量の3次元メモリ8と、前記主入力装置4や補助入力装置5からの入出力信号の制御を行う制御回路9と、前記3次元メモリ8に記憶されている3次元エコーデータを基に表面位置抽出、陰影付加、合成、座標変換などの画像処理を行って図2に示すような超音波プローブ1の長手軸方向に対して垂直な断面と平行な断面の展開図や、図3及び図4に示すように表示される超音波3次元画像を構築する3次元画像処理手段の一部を構成する画像処理回路10と、この画像処理回路10で処理された3次元エコーデータをビデオ信号に変換して前記モニタ3に表示できるようにする表示回路11と、これら各装置7,8及び各回路6,9,10,11の制御を行うとともに、後述する「直径寸法の計測」、「周囲長の計測」「面積の計測」を行う際の演算を行う計測手順が記憶されている計測手段であるCPU12と、前記装置7,8及び回路6,9,10,11の各部間を接続して画像データ等の受け渡しを行うデータ転送バス(以下バスと略記する)13とで主に構成されている。 【0018】図2に示す左側の図は、前記超音波プローブ1の長手軸方向に直交する断面であるラジアル面超音波画像(以下ラジアル面画像と記載する)15であり、右側の図は前記超音波プローブ1の長手軸方向に沿った平行な断面であるリニア面超音波画像(以下リニア面画像と記載する)16である。このラジアル面画像15とリニア面画像16との対応は、それぞれの面画像15,16に表示されている切断線17,18によってとられており、前記ラジアル面画像15は前記リニア面画像16上に表示されている切断線18の位置における断面画像であり、前記リニア面画像16は前記ラジアル面画像15上に表示されている切断線17の位置における断面画像である。前記リニア面画像16の図中下側に示されている図は、超音波プローブ1の先端部の方向を示す超音波プローブマーク19であり、プローブ内の超音波振動子を超音波振動子マーカー20として示している。 【0019】なお、図中ラジアル面画像15とリニア面画像16とを結んでいる破線は、本図におけるラジアル面画像15とリニア面画像16との画面上における画像どうしの位置関係を示す補助線であり、実際の画面上には表示されないものである。 【0020】図3及び図4は前記記憶装置7に記憶されている3次元エコーデータを基に画像処理回路10で加工された図であり、図3は表面位置抽出を行っていない簡易3次元画像、図4は表面データを含んだ3次元画像である。図3及び図4中に示した符号A、B、C、Dは各図においてそれぞれ互いに対応する面であり、図中に示すz軸の方向が超音波プローブ1の挿入方向を示している。 【0021】図2及び図3,図4に示された超音波画像を使用者が有用であると判断したとき、使用者は主入力装置4や補助入力装置5を使用して表示された画像を記録するための入力指示を行う。つまり、使用者が前記超音波画像の入力指示を行うと画像処理装置2の制御回路9に記録指示が入力され、この指示に基づいて画像処理装置2内のCPU12ではこれら画像処理回路10で加工された画像と、これらの画像を作成する基になった3次元エコーデータと、使用者が検査前に予め主入力装置4や補助入力装置5を介して入力してある患者の名前,I.Dナンバー,生年月日,性別,検査日時、検査項目などの附帯情報とを関連付ける3次元エコーデータ名を付して記録装置7に記録する。このため、モニタ3に表示される画像を見ながら使用者が適宜記録指示を行うことにより、前記記録装置7内には画像処理回路10で加工された複数の画像及びこれら複数の画像を作成する基になった複数の3次元エコーデータと患者の附帯情報とが互いに関連付けられるとともに、新たな3次元エコーデータ名を付して記録されていく。なお、図4のEで示す部分は臓器表面部分であり、図3及び図4の符号14に示す梨地部分は腫瘍などの特定組織である。 【0022】ここで、検査後に行う各種計測について説明する。まず、使用者は、特定組織14の計測を行うため、記録装置7から特定の3次元エコーデータを読み出す。その際、主入力装置4を介して必要な3次元エコーデータを特定するため例えばIDナンバーを入力する。すると、このIDナンバーが前記制御回路9に入力されることによって、読み出し手段を兼ねるCPU12では前記記録装置7に記録されている複数の3次元エコーデータ名の中から前記IDナンバーに対応する3次元エコーデータ名を抽出し、附帯情報とともに3次元エコーデータ名に対応する3次元エコーデータを読み出し、表示回路11を経由して図5に示すような附帯情報付き画像3aをモニタ3の画面上に表示する。 【0023】図5に示すように附帯情報付き画像(以下情報画像と略記する)3aは、例えば左上側には患者に関するデータであるI.Dナンバー、患者名、性別、生年月日が表示され、その下側に3次元エコーデータ名と検査日時やデータ名に対応する複数の前記図2ないし図4に示した画像を横1列に1つの組みとして表示する。このとき、前記記録装置7の中に前記IDナンバーに対応する複数の3次元エコーデータ名が記録されている場合には、3次元エコーデータ名、検査日時などの附帯情報及び組みの画像とが上から順に表示される。なお、情報画像3a上には本図に示すように、情報画像3aの最上段には3つの画像が表示されているが、これら3つの画像が前記記録装置7に1つの3次元エコーデータ名に対応して記憶されているからであり、次の段には前記記録装置7に記録されている3次元エコーデータ名に対応する展開図と簡易3次元画像とが表示され、上から3段目及び4段目には記録装置7に記録されている3次元エコーデータ名に対応する展開図が表示される。 【0024】次に、使用者は、表示されている情報画像3aを参照して、計測を行うべき3次元エコーデータを選択し、前記主入力装置4又は補助入力装置5によって計測を行う3次元エコーデータを指定する。すると、CPU12では、特定された3次元エコーデータ名に対応する3次元エコーデータを記録装置7から読み出して3次元メモリ8に記憶する。なお、前記3次元エコーデータの選択及び指定は、補助入力装置5であるマウスやトラックボールを用いて図5に示すカーソル21を所望の3次元エコーデータに関連付けられた単数又は複数の情報画像3aを囲んで指定するような位置に移動させて指定枠22を配置した後、再びマウスボタンやトラックボールボタン等をクリックして指定する方法や、主入力装置4のキー操作等で指定枠22を上下に移動させて選択した後、指定することによって行うことができる。あるいは、カーソル21を情報画像3aの上に直接移動させてクリックするようにしてもよい。 【0025】次いで、使用者は、特定した臓器表面の形状を表示しているモニタ画面上の超音波3次元画像によって計測を行うため、主入力装置4や補助入力装置5を用いて超音波3次元画像を構築するための指示を行うとともに、超音波3次元画像を構築するのに必要な各種のパラメーター等を入力する。このことによって、前記画像処理回路10では3次元メモリ8に記憶されている特定した3次元エコーデータとこれらの入力指示とを基に特定組織14の計測を行うための図6に示す特定組織計測用超音波3次元画像(以下計測用画像と略記する)3bを構築し、表示回路11を経由してモニタ3の画面上に表示する。 【0026】図6に示すようにモニタ3の画面上に表示された計測用画像3bの符号Eで示す部分は、臓器表面部分を表す臓器表面データ部であり、腫瘍などの特定組織14は画面上においては陰影を伴なって本図中で斜線を引いたようなはっきりとした形状として臓器表面上に表示される。これは、一般的に前記特定組織14が隆起形状あるいは陥凹形状を形成しているものが多いので、臓器表面データ部Eに対して表面の凹凸を表現する陰影を施すように設定したためである。このことにより、使用者は計測用画像3bを一見しただけで特定組織14を容易に認識することができるようになっている。 【0027】使用者は、モニタ3に表示されている計測用画像3bを観察して特定組織14を認識したなら、主入力装置4あるいは補助入力装置5によってこの計測用画像3bを用いて特定組織の何を計測するのかを選択し決定する。計測項目には「直径寸法の計測」、「周囲長の計測」、「面積の計測」があり例えば、使用者が複数の計測項目の中から特定組織14の「直径寸法の計測」を選択指定すると、CPU12では計測用画像3b上に図6に示すような点線で示す計測補助線23を重畳表示する。 【0028】以下、特定組織14の「直径寸法の計測」を行う手順について説明する。まず、使用者は、主入力装置4あるいは補助入力装置5を利用して図6に示すように2つの測定点を設定するキャリパー23aとキャリパー23bとの間の計測補助線23を特定組織14の所望の位置に、例えばa,bのように順次設定し、使用者はキャリパーa,bが所望の位置であるか否かを確認した後、キャリパーa,bが確定したことを制御回路9に伝達する。すると、図に示すように計測用画像3bの特定組織14上に実線で示す計測補助線23が表示される。 【0029】すると、CPU12では3次元メモリ8との間でデータの受け渡しを行って画面上に設定された計測補助線23のキャリパー23a及びキャリパー23bの指定位置情報から、計測補助線23の3次元空間における実際のキャリパー23a及びキャリパー23bの空間座標値を算出する。 【0030】そして、このCPU12では引き続き、前記計測補助線23のキャリパー23a,23bの空間座標値を基に、実際の空間における2点間の距離を算出して、モニタ3の画面上の例えば左上に「2点間距離 4.2cm」のように2点間距離を数値で表示する。 【0031】すなわち、図に示すように使用者が2つのキャリパー23a,23bを特定組織14上に設定することによって、前記特定組織14の空間座標における二点間距離が計測されてその結果が表示される。 【0032】なお、主入力装置4や補助入力装置5を介して画面上に表示されているx軸、y軸、z軸(原点0は任意の位置にとれるものとする)を基準にして超音波3次元画像を回転させることが可能であり、前記計測補助線23を特定組織14上に設定する前に、予め超音波画像を回転させておくことにより、前記特定組織14に対して計測補助線23を容易に設定することが可能になる。 【0033】続いて、上述した特定組織14の「直径寸法の計測」に加えて、特定組織14の「周囲長の計測」を行う手順を図7を参照して説明する。まず、使用者は「周囲長の計測」を選択指定する。すると、CPU12では計測用画像3b上に図に示すように3点以上の測定点を設定するための複数のキャリパーを有する計測補助線が重畳表示される。ここで、主入力装置4や補助入力装置5を利用して例えば図に示すように特定組織14を囲むように複数のキャリパー1,2,…を順次設定していく。本図においては特定組織14の周囲に、キャリパー1からキャリパー7までの測定点を特定組織14上の所望の位置に反時計回り方向に順次設定している。そして、使用者は、設定した各キャリパー1,…,7が所望の位置であるか否かを確認した後、キャリパー1,…,7が確定したことを制御回路9に伝達する。 【0034】すると、CPU12では3次元メモリ8との間でデータの受け渡しを行って画面上に設定されている計測補助線の各キャリパー1,…,7の指定位置情報から、各キャリパー1,…,7の3次元空間における空間座標値を算出した後、このキャリパー1,…,7の各空間座標値を基に、実際の空間における隣り合うキャリパーの二点間距離をキャリパーの設定順に算出していき、その二点間距離の合計を特定組織14の周囲長の値としてモニタ画面上の左上に表示する。 【0035】さらに、上述した特定組織14の「直径寸法の計測」、「周囲長の計測」に加えて、特定組織14の「面積の計測」を行う手順を前記図7を参照して説明する。まず、使用者は「面積の計測」を選択指定する。すると、CPU12では計測用画像3b上に前記周囲長測定時と同様な3点以上の測定点を設定するための複数のキャリパーを有する計測補助線が重畳表示される。ここで、主入力装置4や補助入力装置5を利用して例えば図に示すように特定組織14を囲むように複数のキャリパー1,2,…を順次設定していく。この場合、上述と同様に特定組織14の周囲に、キャリパー1からキャリパー7までを特定組織14上の所望の位置に反時計回り方向に順次設定している。そして、使用者は、設定した各キャリパー1,…,7が所望の位置であるか否かを確認した後、キャリパー1,…,7が確定したことを制御回路9に伝達する。 【0036】すると、CPU12では3次元メモリ8との間でデータの受け渡しを行って画面上に設定されている計測補助線の各キャリパー1,…,7の指定位置情報から、各キャリパー1,…,7の3次元空間における空間座標値を算出した後、このキャリパー1,…,7の各空間座標点を通る閉曲線内の面積を算出する。ただし、上述した7箇所のキャリパー1,…,7に対応する点が同一平面内に存在しないので、以下の測定方法で面積の算出を行う。 【0037】特定組織14の面積を求めるため、続いて、CPU12では各キャリパー1,…,7の空間座標値から回帰平面を求める。そして、このCPU12で臓器表面データ部Eの中の閉曲線で囲まれた部分を前記回帰平面に投影し、この回帰平面に投影された部分の面積を算出する。この算出した結果は特定組織14の面積の値としてモニタ画面上の左上に表示される。なお、前記「周囲長の計測」と、「面積の計測」では同じ計測補助線が計測用画像3b上に重畳されるが、計測項目を設定した時点で、所定の計測手順の計測手段が選択設定されている。 【0038】このように、画像処理回路で構築した特定組織計測用超音波3次元画像を、モニタ画面上に表示し、主入力装置あるいは補助入力装置を使用して、複数の計測項目の中から所望の計測を指定することによって、計測用画像上に計測に対応する計測手段を備えたキャリパーが表示されるので、各キャリパーの空間座標値を基に臓器表面上に現れている特定組織の所望の計測を高精度に、かつ容易に得ることができる。 【0039】また、記録装置に、画像処理回路で加工した画像と、これら複数の画像を作成する基になった複数の3次元エコーデータと、患者の附帯情報とを互いに関連付けして記録したことによって、使用者が入力装置を介して検査等に必要な3次元エコーデータを特定するために、入力した情報に対応する情報画像をモニタ画面上に容易に表示させることができる。 【0040】さらに、モニタ画面上に表示された情報画像の中から所望の画像を指定した際、この指定した画像に対する3次元エコーデータを記録装置から3次元メモリに記憶させ、この3次元メモリに記憶させたデータを基に、所望の測定を行うことによって、3次元エコーデータを3次元メモリから迅速に読み出して、速やかに計測処理を行うことができる。 【0041】又、モニタ画面上に表示されている計測用画像を所望の方向に回転移動させて、特定組織の画面上の位置を適宜移動させることによって、計測の際の計測点の設定を容易に行うことができる。このことによって、計測精度がさらに向上する。 【0042】なお、本実施形態では、周囲長や面積を測定する際、使用者が主入力装置4や補助入力装置5を利用してキャリパーを画像上の特定組織14に1つずつ設定して閉曲線を設定する構成にしているが、マウスなどの補助入力装置5を利用して特定組織14の外周をなぞって得られる軌跡(輪郭)で閉曲線を設定して計測を行うようにしてもよい。 【0043】図8及び図9は本発明の第2実施形態に係り、図8は超音波画像診断装置の他の構成を示すブロック図、図9は本装置のモニタ画面上の情報画像の他の例を説明する図である。 【0044】図8に示すように本実施形態の超音波画像診断装置は、前記第1実施の形態の超音波画像診断装置の構成に加えて、前記画像処理装置2のバス13に画像を圧縮する圧縮回路24が接続されるとともに、主入力装置4に感圧式のタッチセンサーを備えた操作パネル25を設けている。 【0045】このことにより、前記第1の実施形態で使用者が主入力装置4や補助入力装置5を介して前記図2,図3及び図4に示した画像を記録するように入力指示を行ったとき、CPU12では、これらの画像処理回路10で加工された画像と、これらの画像を作成する基になった3次元エコーデータと、患者の附帯情報とを関連付けて記録装置7に記録していたが、本実施形態においては、図2,図3及び図4に示した画像処理回路10で加工された画像を記録する際、使用者が主入力装置4や補助入力装置5を介して、画像の圧縮を行うよう指示することにより、この場合には一旦圧縮回路24で画像を圧縮した後、CPU12には圧縮した画像と、これらの画像を作成する基になった3次元エコーデータと、患者の附帯情報とを関連付けて記録装置7に記録している。その他の構成は前記第1実施形態と同様であり、同部材には同符合を付して説明を省略する。 【0046】なお、前記圧縮回路24による画像の圧縮としては以下に示すような方法がある。 1.画像の階調を圧縮することで画像を圧縮する。階調を圧縮する方法としては2値化等の周知の方法を用いる。 2.画像を縮小することで画像を圧縮する。 3.臓器表面などの輪郭を抽出し、輪郭線による線画とすることで画像を圧縮する。輪郭を抽出する方法は公知の方法を用いる。 4.JPEG等の汎用の方法で画像を圧縮する。 上記1ないし4に示した方法で圧縮した画像では、凹凸部が画像の雰囲気でわかるため、3次元エコーデータを指定する際のめやすとしての用途に用いることができる。 【0047】上述のように構成した超音波画像診断装置の作用を説明する。使用者が主入力装置4や補助入力装置5を介して、3次元エコーデータを読み出すよう入力すると、CPU12では、記録装置7に記録されている画像を読み出し、表示回路11を経由して例えば操作パネル25上に図9に示すような圧縮回路24で圧縮されためやすとしての情報画像3cが表示される。 【0048】使用者は、表示されている情報画像3cを参照して、計測を行うべき3次元エコーデータをこの操作パネル25に指で触れることにより指定する。すると、操作パネル25上に指定枠22が表示される一方、CPU12では記録装置7に記録されている情報画像3cに関連付けられた3次元エコーデータを読み出して3次元メモリ8に記憶する。 【0049】次いで、使用者は、第1実施形態と同様に特定した臓器表面の形状を表す超音波3次元画像上で計測を行うため、主入力装置4や補助入力装置5を用いて超音波3次元画像を構築するための指示を行うとともに、超音波3次元画像を構築するのに必要な各種のパラメーター等を入力して特定組織計測用超音波3次元画像を構築し、表示回路11を経由してモニタ3や操作パネル25の画面上に表示させて所望の計測項目を設定して測定結果を得られる。 【0050】このように、超音波画像診断装置に圧縮回路を設け、この圧縮回路で圧縮した画像を、この画像を作成する基になった3次元エコーデータと、患者の附帯情報とを関連付けて記録装置に記録する構成にしたため、記録装置に記録する画像のデータ量を大幅に削減することができる。このことによって、表示回路へ画像を転送する速度が早くなって表示速度が大幅に改善される。 【0051】なお、単に画像の転送速度を早くするためだけであれば、CPU12で、前記記録装置7に記録されている画像を読み出した後に、圧縮回路24でこの画像を圧縮して表示回路11を経由してモニタ3や操作パネル25に表示させる構成であってもよい。その他の作用及び効果は前記第1実施形態と同様である。 【0052】なお、本発明は、以上述べた実施形態のみに限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変形実施可能である。 【0053】[付記]以上詳述したような本発明の上記実施形態によれば、以下の如き構成を得ることができる。 【0054】(1)生体へ超音波を送受波して得られる3次元エコーデータを基に臓器表面の形状を示す超音波3次元画像を作成する3次元画像処理手段と、この3次元画像処理手段で作成された超音波3次元画像を表示する表示手段と、この表示手段に表示された超音波3次元画像上に複数の計測点を設定し、前記超音波3次元画像を作成した3次元エコーデータを基に目的部位の計測を行う計測手段と、を具備した超音波画像診断装置。 【0055】この構成によれば、3次元画像処理手段は、生体へ超音波を送受波して得られた3次元エコーデータより臓器表面の形状を表現する超音波3次元画像を作成する。表示手段は、超音波3次元画像を表示する。計測手段は、表示手段に表示された超音波3次元画像上で計測を行う。 【0056】(2)計測手段は、前記超音波3次元画像の臓器の表面に設定したキャリパーの3次元空間座標を基に計測を行う付記1記載の超音波画像診断装置。 【0057】この構成によれば、計測手段は、超音波3次元画像の臓器表面の形状を表す表面データ上に設定したキャリパーの3次元空間座標によって計測を行う。 【0058】(3)前記計測手段は、前記表示手段に表示された超音波3次元画像上に重畳されるキャリパーを設定、若しくは移動させて計測を行う付記1又は付記2記載の超音波画像診断装置。 【0059】この構成によれば、計測手段は、表示手段に表示された超音波3次元画像上でキャリパーを設定する、もしくは移動させることで、計測を行う。 【0060】(4)前記計測手段は、前記表示手段に表示された超音波3次元画像上に二点のキャリパーを設けることで特定組織の直径の計測を行う付記3記載の超音波画像診断装置。 【0061】この構成によれば、計測手段は、表示手段に表示された超音波3次元画像上でキャリパーを設定する、もしくは移動させることで、生体の特定組織の直径の計測を行う。 【0062】(5)前記計測手段は、前記表示手段に表示された超音波3次元画像上に複数のキャリパーを設けることで特定組織の周囲長の計測を行う付記3記載の超音波画像診断装置。 【0063】この構成によれば、計測手段は、表示手段に表示された超音波3次元画像上でキャリパーを設定する、もしくは移動させることで、生体の特定組織の周囲長の計測を行う。 【0064】(6)前記計測手段は、前記表示手段に表示された超音波3次元画像上に複数のキャリパーを設けることで特定組織の面積の計測を行う付記3記載の超音波画像診断装置。 【0065】この構成によれば、計測手段は、表示手段に表示された超音波3次元画像上でキャリパーを設定する、もしくは移動させることで、計測を行う。 【0066】(7)前記特定組織の面積の計測は、生体の特定組織に当たる部分を平面に投影した上で行う付記6記載の超音波画像診断装置。 【0067】この構成によれば、計測手段は、表示手段に表示された超音波3次元画像上でキャリパーを設定する、もしくは移動させ、生体の特定組織にあたる部分を平面に投影した上で生体の特定組織の面積の計測を行う。 【0068】(8)前記平面は、キャリパーの位置を基に算出した回帰平面である付記7記載の超音波画像診断装置。 【0069】この構成によれば、計測手段は、表示手段に表示された超音波3次元画像上でキャリパーを設定する、もしくは移動させ、生体の特定組織にあたる部分を、キャリパーの位置をもとに算出された回帰平面に投影した上で生体の特定組織の面積の計測を行う。 【0070】(9)生体へ超音波を送受波して3次元エコーデータを得る超音波プローブと、この超音波プローブで得られた3次元エコーデータを記憶する記憶装置と、前記超音波プローブで得られる複数の3次元エコーデータを保存する記録装置と、この記録装置に保存されている複数の3次元エコーデータのうち、特定の3次元エコーデータを指定する入力装置と、この入力装置によって指定されて特定された前記記録装置に保存されている3次元エコーデータを前記記憶装置に読み出すCPUと、前記3次元エコーデータを画像データに加工する画像処理回路と、この画像加工手段によって加工された画像データを表示する表示装置とを設けた超音波画像診断装置において、前記記録装置は、前記3次元エコーデータとは別に、前記画像処理回路で加工した画像データを、少なくとも前記3次元エコーデータに対して関連付けして保存し、前記入力装置によって、前記表示装置に表示されている画像から単数または複数の特定の画像を指定することにより、この指定した画像に関連した3次元エコーデータが指定される超音波画像診断装置。 【0071】この構成によれば、記憶装置は、3次元エコーデータを複数保存する。また、3次元エコーデータとは別に、画像処理回路で加工された画像を3次元エコーデータと関連付けて保存する。表示装置は、画像処理回路で加工された画像を複数表示する。入力装置は、表示装置に表示された複数の画像のうち、特定の画像を指定することにより、これに関連する3次元エコーデータを指定する。CPUは、入力装置に指定された3次元エコーデータを記録装置より記憶装置に読み出す。 【0072】(10)付記9に示す超音波画像診断装置は、さらに、画像データを圧縮する圧縮回路を有し、前記記録装置は、前記3次元エコーデータとは別に、前記画像処理回路で加工され、さらに前記圧縮回路で圧縮された画像データを、少なくとも前記3次元エコーデータに対して関連付けして保存する。 【0073】この構成によれば、圧縮回路は、画像を圧縮する。記録装置は、3次元エコーデータとは別に、画像処理回路で加工され、圧縮回路で圧縮された画像を3次元エコーデータと関連付けて保存する。 【0074】 【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、生体深部にある特定組織のうち、臓器表面上に現れている病変部分の計測を、高精度でかつ簡単に行える超音波画像診断装置を提供することができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000000376 【氏名又は名称】オリンパス光学工業株式会社
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| 【出願日】 |
平成10年(1998)4月15日 |
| 【代理人】 |
【弁理士】 【氏名又は名称】伊藤 進
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| 【公開番号】 |
特開平11−299787 |
| 【公開日】 |
平成11年(1999)11月2日 |
| 【出願番号】 |
特願平10−105005 |
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