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【発明の名称】 キャビネット
【発明者】 【氏名】能勢 勝正

【氏名】河野 一博

【要約】 【課題】キャビネットに設けられた冷却ファンによる排気性能は確保しながらファンの風切音に起因する騒音がキャビネットの外部に漏れることを抑制することが可能なキャビネットを提供する。

【解決手段】冷却ファン14の排気口が設けられているキャビネット30の側面よりスペーサー手段32を立設し、吸音パネル34をこのスペーサー手段32に取り付ける。
【特許請求の範囲】
【請求項1】冷却ファンの排気口が設けられているキャビネットの外面に立設しているスペーサー手段と、該スペーサー手段に取り付けられている吸音パネルとを備えていることを特徴とするキャビネット。
【請求項2】 前記キャビネットの前記外面は、上面である請求項1に記載のキャビネット。
【請求項3】 前記スペーサー手段は、ねじ機構を含んでいることを特徴とする請求項1に記載のキャビネット。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば核磁気共鳴画像診断装置などにおける傾斜磁場増幅器等を内蔵するためのキャビネットに関し、特にシールドルーム等の室内に設置されるキャビネットに関する。
【0002】
【従来の技術】図5は、発熱ユニット12及び冷却ファン14が内部に設けられた従来のキャビネット10が、シールドルーム等の室内に配置されている場合を示す図である。同図に示すように、キャビネット10は、内部に設けられた発熱ユニット12の発熱によってキャビネット全体が温度上昇するのを防止するために、冷却ファン14を内部に設け、キャビネット10の内部に通風を発生させ、この通風によってキャビネット10の外部に放熱するようになっている。
【0003】この場合、キャビネット10の吸気が行われる吸気口が設けられる面を正面または側面とし、排気が行われる排気口が設けられる面を背面とし、この背面は、キャビネットが配置されている室内の壁と向き合うように配置するのが普通である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで冷却ファン14は、その回転数が高ければ高いほどファンの風切音が大きくなり、これが騒音となっていた。上述のように、特にキャビネット10の排気口が設けられている面がキャビネット10の側面であり、この側面を室内の壁と向き合わせる場合等では、この風切音が室内の壁、床、天井等に反射してキャビネットの正面のほうにも騒音として聞こえてきやすくなり、室内にいる者に不快感を与える原因となっていた。
【0005】本発明は上記の課題を解決するためになされたもので、その目的はキャビネットに設けられた冷却ファンによる排気性能は確保しながらファンの風切音に起因する騒音がキャビネットの外部に漏れることを抑制することが可能なキャビネットを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決する本発明のキャビネットは、冷却ファンの排気口が設けられているキャビネットの外面に立設しているスペーサー手段と、このスペーサー手段に取り付けられている吸音パネルとを備えていることを特徴とする。
【0007】(作用)本願発明のキャビネットによれば、冷却ファンの排気口が設けられているキャビネットの外面よりスペーサー手段が立設されており、このスペーサー手段を介して吸音パネルを取り付ける構成となっているので、排気口と吸音パネルとの間に隙間があり、この隙間を通じて冷却ファンの排気が確実に行われると共に、吸音パネルによりファンの風切音に起因する騒音が吸収され、騒音がキャビネットの外部に漏れることが抑制される。
【0008】
【発明の実施の形態】図1は本発明に係るキャビネットを示す斜視図、図2は図1のキャビネットの側面図である。なお、図5と対応する部分には同一の符号を付す。図1に示すように、キャビネット30は、内部に熱を発生する発熱ユニット12を含んでおり、発熱ユニット12から放熱される熱によってキャビネット30が過熱することを防止するために、キャビネット30の内部の背面側に冷却ファン14が設けられている。冷却ファン14が回転することによって、キャビネット30の前面側(図では左側)から背面側(図では右側)へと通風が起こり、熱がキャビネット30の外部に放熱される。
【0009】冷却ファン14の排気口が設けられている背面上にはスペーサー手段としての支柱32が立設されており、支柱32の先端部に吸音パネル34が取り付けられている。このため、設けられている排気口と取り付けられている吸音パネル34との間に隙間が確保され、排気口から排気された空気は、この隙間からよどみなくキャビネット30の外部へと排気される。
【0010】吸音パネル34は例えば石膏ボード、グラスウール、ウレタンフォーム等の吸音性能のある材料により作成する。吸音パネル34の表面を化粧シート等により被覆してもよい。吸音パネル34はこのような材料により作成されているので、冷却ファン34の回転により発生した風切音がこの吸音パネル34に当たると、その反射音の音圧が十分に減衰する。従って、キャビネット30が配置されている部屋の壁、床、天井等に反射して部屋の中で響いて騒音となることがない。
【0011】図3は本発明の第2の実施例のキャビネット40を示す図である。この図に示す実施例では、冷却ファン14はキャビネット40の内部の上面側に設けられており、キャビネット40のこのような構成に対応して、吸音パネル34とこれを取り付けるスペーサー手段の一実施例である支柱32とをキャビネットの上面側に設けたものである。
【0012】このような構成においても設けられている排気口と取り付けられている吸音パネルとの間に隙間が確保され、排気口から排気された空気は、この隙間からよどみなくキャビネットの外部へと排気される。また、冷却ファン14の回転により発生した風切音が吸音パネル34によって減衰されるため、部屋の壁、床、天井等に反射して部屋の中で響いて騒音となることがない。
【0013】ところでキャビネットの排気口が設けられている側面と、吸音パネルとの間の隙間の大きさは、スペーサー手段の高さによって決定される。そしてこの隙間が大きいほど排気が速やかに行われるが、冷却ファンから発生した風切音のうち、吸音パネルに当たらずに直接外部に漏れる成分の比率が高まり、キャビネットの消音性能が低下する。一方、この隙間が小さいほど冷却ファンから発生した風切音が多く吸音パネルに当たり、キャビネットの消音性能が高まるが、隙間が狭すぎると排気に支障をきたすことが考えられる。従って、スペーサー手段の適当な高さをキャビネットの実際の設置環境に合わせて調節できることが望ましい。
【0014】図4は本発明の第3の実施例におけるスペーサー手段を示す図である。図4に示すように、スペーサー手段50は、キャビネットの外面側とこれに向かい合う吸音パネルとの間で対向関係にある1対の雄ねじ52,52と、これらの雄ねじ52,52に係合する筒状の雌ねじ54によって構成されている。この場合、1対のねじは相互に反対方向の螺旋のねじとする。このような構成により、雌ねじを回転させることにより雄ねじと雌ねじの係合部分の長さが変化し、スペーサー手段全体の高さを調節することができる。
【0015】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本願発明によれば、冷却ファンの排気口が設けられているキャビネットの側面よりスペーサー手段を立設し、このスペーサー手段を介して吸音パネルを取り付ける構成となっているので、排気口と吸音パネルとの間に隙間が形成され、この隙間を通じて冷却ファンの排気が確実に行われると共に、吸音パネルによりファンの風切音に起因する騒音が吸収され、騒音がキャビネットの外部に漏れることが抑制される。従って、キャビネットが設置された室内における騒音が抑制され、室内にいる人に対して不快感を与えることが少なくなるという効果がある。
【出願人】 【識別番号】000121936
【氏名又は名称】ジーイー横河メディカルシステム株式会社
【出願日】 平成10年(1998)4月17日
【代理人】
【公開番号】 特開平11−299757
【公開日】 平成11年(1999)11月2日
【出願番号】 特願平10−145018