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【発明の名称】 手首用血圧計
【発明者】 【氏名】師 則夫

【要約】 【課題】測定者自身にとって、より表示部が見やすくなる手首用血圧計を提供する。

【解決手段】空気袋を内蔵し手首に巻き付けられるカフ帯2と、少なくとも手首の拍動部側の半周に合致する湾曲形状をなすと共に前記空気袋を内周側に配した状態で前記カフ帯が装着されたカフスプリング3と、このカフスプリングの掌側に設けた取付ベース部31aに装着され、少なくも測定内容を表示する表示部11を上面に持つ血圧計本体1とを備え、前記血圧計本体1を、該血圧計本体1の手前側Aより先方側Bが持ち上がるようにカフスプリング3の軸線Lに対して角度を付けて前記取付ベース部に装着した。また、血圧計本体1の下面をカフスプリングの湾曲形状に応じた凹面状に形成した。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 空気袋を内蔵し手首に巻き付けられるカフ帯と、少なくとも手首の拍動部側の半周に合致する湾曲形状をなすと共に前記空気袋を内周側に配した状態で前記カフ帯が装着されたカフスプリングと、このカフスプリングの掌側に設けた取付ベース部に装着され、少なくも測定内容を表示する表示部を上面に持つ血圧計本体とを備え、前記血圧計本体を、該血圧計本体の手前側より先方側が持ち上がるようにカフスプリングの軸線に対して角度を付けて前記取付ベース部に装着したことを特徴とする手首用血圧計。
【請求項2】 前記血圧計本体の下面が前記カフスプリングの湾曲形状に応じた凹面状に形成されていることを特徴とする請求項1記載の手首用血圧計。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、手首にカフ帯(圧迫帯)を巻いてスイッチ操作するだけで、腕まくりせずに血圧測定ができる携帯に便利な手首用血圧計に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の血圧計は、一般的に、上腕にカフ帯を装着して、血圧の測定を行なうものが主流であったが、血圧の測定をオシロメトリック法で行なう血圧計が実用に供されるに従い、手首で血圧測定を行えるようにしたものが登場している(特開平2−34143号公報)。
【0003】図4はこの種の手首用血圧計50で血圧測定をしている様子を示す。この血圧計50は、血圧計本体51に、手首に巻き付けるカフ帯52を一体化したものである。カフ帯52には空気袋が内蔵されており、空気袋に空気を供給してこれを膨張させることにより、手首内を通っている動脈を圧迫し、血圧を測定する。測定結果は、血圧計本体51の上面の表示部53に表示されるので、これを測定者自身が目で見ることで測定結果を知ることができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、この種の手首用血圧計50は、図4に示すように、カフ帯52を手首にしっかりと巻き付けて、掌を上にして手を軽く開き、肘を机55の上などについて、手首を心臓58の高さにして測定する必要があるが、そのような最適な位置で測定した場合に、従来の手首用血圧計は、測定者自身が見るのに、表示が見づらいという問題があった。特に高齢者が使用する可能性が高いことを考えると、表示はより見やすいことが望まれる。
【0005】本発明は、上記事情を考慮し、測定者自身にとって、より表示部が見やすくなる手首用血圧計を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、空気袋を内蔵し手首に巻き付けられるカフ帯と、少なくとも手首の拍動部側の半周に合致する湾曲形状をなすと共に前記空気袋を内周側に配した状態で前記カフ帯が装着されたカフスプリングと、このカフスプリングの掌側に設けた取付ベース部に装着され、少なくも測定内容を表示する表示部を上面に持つ血圧計本体とを備え、前記血圧計本体を、該血圧計本体の手前側より先方側が持ち上がるようにカフスプリングの軸線に対して角度を付けて前記取付ベース部に装着したことを特徴とする。
【0007】この手首用血圧計の場合、血圧計本体を手前側に傾けて取り付けているので、適正な測定姿勢を保った状態で、測定者自身にとって表示部が見やすくなる。
【0008】請求項2の発明は、請求項1において、前記血圧計本体の下面が前記カフスプリングの湾曲形状に応じた凹面状に形成されていることを特徴とする。
【0009】この手首用血圧計の場合、血圧計本体の下面を凹面状に形成したので、凸に湾曲したカフスプリングの取付ベース部に、血圧計本体を密着して取り付けることができる。従って、血圧計本体を傾きをもって装着した状態でも、血圧計本体の装着高さを小さくすることができ、手首に付けたときの安定性の向上とコンパクト化を図ることができる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。図1は実施形態の手首用血圧計の側面図である。この血圧計は、加圧機構、減圧機構、液晶式の表示部11、並びにそれらの制御手段等の血圧測定のための主要機能を備えた血圧計本体1と、空気袋を内蔵し手首に巻き付けられるカフ帯2と、少なくとも手首の拍動部側の半周に合致する湾曲形状をなすと共に前記空気袋を内周側に配した状態でカフ帯2が装着されたカフスプリング3と、空気袋と血圧計本体1とを連通接続するためにカフ帯2に内蔵されたコネクタ4とからなる。
【0011】血圧計本体10は、カフスプリング3の湾曲板31の掌側に設けた取付ベース部31aに、ある角度αをもって装着されている。即ち、血圧計本体1は、その手前側Aより先方側Bが持ち上がるように、カフスプリング3の軸線Lに対して所定の角度α(=約3度)を付けて、取付ベース部31aに装着されている。そして、このように装着することで、カフ帯2の空気袋と血圧計本体1の給排管路とがコネクタ4で接続されている。
【0012】血圧計本体1の外装ケース10は、上ケース10aと下ケース10bとからなり、両者は合体して、内部に血圧測定のための主要機能部分を収容している。表示部11は上ケース10aの上面に設けられ、手前側Aから見て適正表示となるよう、上下関係が設定されている。表示する内容としては、測定結果である最高血圧、最低血圧、脈拍等が上げられる。これらは、デジタル表示される。
【0013】図2は血圧計本体1の外観を示す。表示部11は図2(a)に示すようにケース10の先方側Bに寄せて配置され、その手前側にスイッチ類12が配置され、側部に電池ケース13が配置されている。また、図2(b)に示すように、ケース10の下面は、カフスプリング3の取付ベース部31aの湾曲形状に合致する凹曲面15となっており、取付ベース部31aに密着して取り付けられている。このことは、前述のように血圧計本体1を角度を付けて取付ベース部31aに装着すると、血圧計本体1が浮き上がった感じになり不安定になるのを防ぐ役目を果たしている。
【0014】図3はカフスプリング3の詳細を示す図である。このカフスプリング3は、弾性を有する合成樹脂で成形されており、主体となる湾曲板31を有する。湾曲板31は、一部が途切れた3/4周程度の楕円弧状のもので、掌側に相当する周方向中心部に取付ベース部31aを有する。取付ベース部31aには、血圧計本体1に対して装着角度αを付けるための2つの突起32、33と、コネクタ4の連通管を挿入するための円形の開口34、35と、血圧計本体1のケース10を係合するための複数の係合爪36及びネジ止め片37とが形成されている。前記突起32、33は、血圧計本体1のケース10の下面形状に合わせた円弧状をなしており、血圧計本体1に装着角度αを付けるため、高さが違えてある。従って、この突起32、33に血圧計本体1の下面の凹曲面15を当接させることで、血圧計本体1が所定角度αだけ手前側Aに傾いて取り付けられている。
【0015】次に作用を説明する。血圧を測定する場合は、カフスプリング3に装着したカフ帯2を手首にしっかりと巻き付けて、カフ帯2に設けた図示略の面ファスナーで固定する。そして、掌を上にして手を軽く開き、肘を机などの上について、手首を心臓の高さにしてから、スイッチをONする。
【0016】そうすると、血圧計本体1からカフ帯2の空気袋に空気が供給され、空気袋が膨張することで、手首内を通っている動脈が圧迫される。そして、この状態から所定の経過で血圧が測定される。測定結果は、血圧計本体1の上面の表示部11に表示されるので、これを測定者自身が目で見ることにより測定結果を知ることができる。この場合、血圧計本体1は手前側Aに傾いて取り付いているので、適正な測定姿勢を保った状態で測定者自身にとって表示部11が見やすくなる。
【0017】なお、この血圧計では、血圧計本体1の下面が凹曲面15となっており、凸に湾曲したカフスプリング3の取付ベース部31aに血圧計本体1が密着して取り付いているので、血圧計本体1が手前側Aに傾いているものの、安定性がよく、装着高さが低くなり、コンパクト化されている。
【0018】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1の発明によれば、血圧計本体を手前側に傾けて取り付けているので、適正な測定姿勢を保った状態で、測定者自身にとって表示部が見やすくなる。
【0008】また、請求項2の発明によれば、血圧計本体の下面を凹面状に形成しているので、凸に湾曲したカフスプリングの取付ベース部に、血圧計本体を密着して取り付けることができる。その結果、血圧計本体が手前側に傾いて取り付いているものの、装着高さが低くなり、手首に付けたときの安定性の向上とコンパクト化を図ることができる。
【出願人】 【識別番号】000231590
【氏名又は名称】日本精密測器株式会社
【出願日】 平成10年(1998)4月21日
【代理人】 【弁理士】
【氏名又は名称】阿仁屋 節雄 (外2名)
【公開番号】 特開平11−299748
【公開日】 平成11年(1999)11月2日
【出願番号】 特願平10−110960