| 【発明の名称】 |
生体圧迫装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】田中 孝英
【氏名】糸永 和延
【氏名】加藤 宏行
|
| 【要約】 |
【課題】空気を注入しても幅が狭くならずに生体部位を確実に圧迫することのできる生体圧迫装置を提供する。
【解決手段】生体圧迫装置は、装着手段としての帯状布10内に、空気の出入により伸縮する空気袋11と、この空気袋11の外方(図1の上側)や側方への膨らみを規制する規制手段13と、空気袋11の外周に沿って設けられた可撓性のカーラ12とが設けられている。圧迫装置を生体部位に装着して、空気袋11に空気を注入すると、空気袋11は内方(図1の下側)に大きく膨らむ。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】空気の出入により伸縮する空気袋と、この空気袋の生体側ではない方向への膨らみを規制する規制手段と、空気袋及び規制手段を生体部位に装着する装着手段とを備えることを特徴とする生体圧迫装置。 【請求項2】前記規制手段は、空気袋の外側表面に接着された伸縮性のないものであることを特徴とする請求項1記載の生体圧迫装置。 【請求項3】前記空気袋の外周に沿って設けられた可撓性のカーラを備えることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の生体圧迫装置。
|
【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、腕や指から血圧や脈波等を測定する際に生体を圧迫するのに使用する生体圧迫装置に関する。 【0002】 【従来の技術】例えば腕から血圧を測定する際に腕に巻付ける生体圧迫装置(カフ圧迫帯)は、図3(斜視図)及び図4(図3の線A−A断面図)に示すような構造である。ここに示す生体圧迫装置は、帯状布70内に、塩化ビニル等の伸縮性のない材料からなる空気袋71と、空気袋71が外側に膨らまないように適度の可撓性を有するカーラ72が設けられたものである。空気袋71は帯状布70の内側布70a側に、カーラ72は外側布70b側に位置し、内側布70aと外側布70bに設けられた面ファスナ70cにより、この圧迫装置を腕に巻付けた状態で固定することができる。そして、空気袋71に空気が供給されることで、空気袋71が膨張し、それにより生体部位が圧迫される。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図3及び図4に示すような従来の生体圧迫装置では、伸縮性のない空気袋71に空気を注入して膨らますと、図5に示すような膨らみ方になるため、空気注入後の空気袋71′の横断方向における幅が空気注入前のその幅より長さdだけ狭くなる。空気注入に伴って空気袋71の幅が狭くなると、生体の脂肪や筋肉組織の移動によって、空気袋71の内圧が分散され、圧力が生体内の動脈に100%伝わらないという問題がある。 【0004】又、この問題を防ぐために空気袋71を伸縮性のあるものにすると、空気袋71が横断方向に膨らんでしまい、内方(生体側)の方向に圧力が有効に伝わらないという問題がある。これは、図2の左側の図に示すように、伸縮性に富む空気袋71を風船20に例えると、風船20は空気を注入すれば、横方向に大きく膨らみ、符号20′のような形状になることから明らかである。 【0005】本発明は、そのような従来の問題点に着目してなされたもので、空気を注入しても幅が狭くならずに生体部位を確実に圧迫することのできる生体圧迫装置を提供することを目的とする。 【0006】 【課題を解決するための手段】前記目的を達成するために、本発明の請求項1記載の生体圧迫装置は、空気の出入により伸縮する空気袋と、この空気袋の生体側ではない方向、言い換えれば外方や側方への膨らみを規制する規制手段と、空気袋及び規制手段を生体部位に装着する装着手段とを備えることを特徴とする。 【0007】この圧迫装置では、伸縮性のある空気袋を用いると共に、規制手段により空気袋の外方や側方への膨らみを規制するので、空気注入による空気袋の内方(生体側)への膨らみが増し、生体部位に圧力が効率良く伝わる。しかも、伸縮性の空気袋を使用しているので、空気注入に伴って空気袋の横断方向における幅が狭くなるようなこともない。 【0008】 【発明の実施の形態】以下、本発明を実施の形態に基づいて説明する。その一実施形態に係る生体圧迫装置の概略横断面図を図1に示す。この生体圧迫装置は、装着手段としての帯状布10内に、空気の出入により伸縮する空気袋11と、この空気袋11の外方(図1の上側)や側方への膨らみを規制する規制手段13と、空気袋11の外周に沿って設けられた可撓性のカーラ12とが設けられている。帯状布10は内布10aと外布10bからなり、内布10aと外布10bに面ファスナ(図示せず)が設けられ、面ファスナにより、圧迫装置を生体部位に巻付けた状態で固定することができる。最も、この圧迫装置の外観形状は、図3に示すような従来のものと変わらない。 【0009】規制手段13は、空気袋11の外側表面に接着された伸縮性のないものであり、例えばOリングを使用すればよい。このような規制手段13を空気袋11の外側表面に設けるパターン(形状)は特定されない。例えば、Oリングを使用するのであれば、円形状のパターンになるが、四角形や三角形等の他、直線状のものを数本並設してもよいし、網目状のパターンであってもよく、要するに空気袋11の外方や側方への膨らみを有効に抑止できるのであれば、規制手段13の形状や個数に限定はない。 【0010】このような生体圧迫装置を帯状布10により生体部位に巻付けて、空気袋11に空気を注入すると、空気袋11は、外方や側方への膨らみが規制手段13により抑制されるので、その分、内方に大きく膨らむことになる。従って、従来のカフに比べて空気注入による空気袋の内方への膨らみが増し、生体部位に圧力が効率良く伝わり、生体内の動脈を効果的に圧迫することができる。しかも、伸縮性の空気袋11を使用しているので、空気注入に伴って空気袋11の横断方向における幅が狭くなるようなことがなく、圧力が生体に有効に伝わる。 【0011】ここで、伸縮性のある空気袋11と規制手段13を組合せる原理について、図2の右側の図を参照して説明する。前記したように、伸縮性のある空気袋を風船20に例えると、この風船20に空気を注入すると、左側の図のように中心から各方向に略均等に膨らむ(符号20′参照)。しかしながら、伸縮せずに可逆性を持つ規制手段として例えばOリング21を風船20の側面に接着し、同容量の空気を注入すると、右側の図のように側方への膨らみが抑えられ、下方への膨らみ度合が長さaだけ増すことになる(符号20″参照)。 【0012】本発明の生体圧迫装置は、この原理を利用したもので、上記実施形態の圧迫装置では、伸縮性のある空気袋11の外側表面に伸縮性のない規制手段13が接着されることで、空気袋11の内方への膨らみ度合が増す。しかも、上記圧迫装置では、規制手段13の外側に更にカーラ12が設けられているので、規制手段13の作用と相まって、空気袋11の外側への膨らみがより一層効率良く抑制される。 【0013】 【発明の効果】以上説明したように、本発明の生体圧迫装置は、伸縮性のある空気袋と、空気袋の外方や側方への膨らみを規制する規制手段とを備えるので、下記の効果(1)〜(3)を有する。 (1)空気注入による空気袋の内方への膨らみが増し、生体部位に圧力が効率良く伝わり、生体内の動脈をより有効に圧迫することができる。 (2)伸縮性の空気袋を使用しているので、空気注入に伴って空気袋の横断方向における幅が狭くなるようなことがなく、空気注入前の幅のまま生体部位を圧迫することができる。 (3)上記効果(1),(2)を有する圧迫装置を、単純な構成で、しかも安価且つ容易に実現することができる。 (4)空気袋の外周に沿って可撓性のカーラを設けることにより、空気袋の外方への膨らみをより一層効率良く抑止できる。
|
| 【出願人】 |
【識別番号】000002945 【氏名又は名称】オムロン株式会社
|
| 【出願日】 |
平成10年(1998)4月24日 |
| 【代理人】 |
【弁理士】 【氏名又は名称】中村 茂信
|
| 【公開番号】 |
特開平11−299746 |
| 【公開日】 |
平成11年(1999)11月2日 |
| 【出願番号】 |
特願平10−114485 |
|