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【発明の名称】 検眼装置
【発明者】 【氏名】小早川 嘉

【要約】 【課題】簡素な構成で高輝度光源によりリング光束を形成する。

【解決手段】屈折力測定用光源55はレンズ54を介して斜め方向から円筒状のライトガイド53に光束を投影し、この光束は円錐光束としてライトガイド53から射出され、レンズ51、リング絞り50、孔あきミラー42、ダイクロイックミラー41、光分割部材40を通って、集光点Fの位置に集光し、瞳孔Pの周辺から眼底にリング状光束を投影する。その反射光は同じ光路を戻り、孔あきミラー42、中心小開口絞り43、レンズ44、絞り45を通り、二次元アレイセンサ46にリング光束として受光され、この像を演算手段で解析して屈折値を求める。このように、屈折力測定用光源55の発光強度の最も強い方向の光束を、ライトガイド53に導いて有効に利用することができ、更に絞り45の作用により対物レンズ2の周辺部を通って測定光学系に混入する不要光を遮光することができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 円形断面のライトガイドに斜め方向から光束を入射し、リング光束となった射出光束を被検眼に投影し、その反射光を光電検出して眼測定を行うことを特徴とする検眼装置。
【請求項2】 前記ライトガイドの端面を対物レンズに関して被検眼の前眼部と共役位置近傍に設けた請求項1に記載の検眼装置。
【請求項3】 対物レンズと光分割部材を介して被検眼の眼底に光束を投影し、その反射光を光電検出して眼屈折力を測定する検眼装置において、前眼部から離れた位置の受光光学系内の共役位置に、前記対物レンズの周辺透過光束を限定する絞りを設けたことを特徴とする検眼装置【請求項4】 対物レンズによる被検眼の前眼部像と共役位置に設けたフィールドレンズを介してリング光源から角膜に光束を投影し、その反射光を光電検出して角膜形状を測定する検眼装置において、前記リング光源に設けた測定受光開口と、前記リング光源及び前記フィールドレンズの間に設けたリング状絞りとを有することを特徴とする検眼装置。
【請求項5】 眼前に光束を集光して瞳孔の周辺から眼底にリング状の光束を投影し、その反射光を光電検出して眼屈折力を測定する検眼装置において、対物レンズの光束集光位置と略共役に中心遮光部材を設けたことを特徴とする検眼装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、眼底カメラやオートレフラクトメータ等の検眼装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、複数の光源と光拡散部材を組み合わせたり円錐形のプリズムを使って形成したリング光束を、被検眼に照射して検眼測定を行う装置が知られている。
【0003】また、特開平3−4833号公報には、被検眼と略共役位置に遮光部材を設けて不要光を遮蔽する装置が提案されている。特開平7−59734号公報には、対物レンズとフィールドレンズを介してリング光源から角膜に光束を投影し、その反射光を光電検出して角膜形状を測定をする装置が提案されている。
【0004】更に、リング状の光束を眼底に投影してその反射光を光電検出して眼屈折値を測定する装置で、被検眼の近傍の対物レンズと共役位置に遮光部材を設けて眼鏡反射光を除去する技術が、特開平3−4833号公報に開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上述の従来例においては、高輝度の光源は発散角度が小さいためにリング光束を形成することが難しく、別にリング光束のための光源を使用する必要があるので、光学系の構成が複雑になるという問題点がある。
【0006】本発明の目的は、上述の問題点を解消し、簡素な構成で高輝度光源によりリング光束を形成する検眼装置を提供することにある。
【0007】本発明の他の目的は、不要光が測定光学系に入るのを有効に制限した検眼装置を提供することにある。
【0008】本発明の更に他の目的は、眼鏡を装用しても測定可能な検眼装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するための本発明に係る検眼装置は、円形断面のライトガイドに斜め方向から光束を入射し、リング光束となった射出光束を被検眼に投影し、その反射光を光電検出して眼測定を行うことを特徴とする。
【0010】また、本発明に係る検眼装置は、対物レンズと光分割部材を介して被検眼の眼底に光束を投影し、その反射光を光電検出して眼屈折力を測定する検眼装置において、前眼部から離れた位置の受光光学系内の共役位置に、前記対物レンズの周辺透過光束を限定する絞りを設けたことを特徴とする。
【0011】本発明に係る検眼装置は、対物レンズによる被検眼の前眼部像と共役位置に設けたフィールドレンズを介してリング光源から角膜に光束を投影し、その反射光を光電検出して角膜形状を測定する検眼装置において、前記リング光源に設けた測定受光開口と、前記リング光源及び前記フィールドレンズの間に設けたリング状絞りとを有することを特徴とする。
【0012】本発明に係る検眼装置は、眼前に光束を集光して瞳孔の周辺から眼底にリング状の光束を投影し、その反射光を光電検出して眼屈折力を測定する検眼装置において、対物レンズの光束集光位置と略共役に中心遮光部材を設けたことを特徴とする。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明を図示の実施例に基づいて詳細に説明する。図1は第1の実施例の構成図を示し、無散瞳眼底カメラとオートレフラクトメータとオートケラトメータの機能を有する複合装置である。赤外光源1から対物レンズ2に至る光路O1上には、レンズ3、ストロボ光源4、リング絞り5、レンズ6、孔あきミラー7、可視光透過の切換えミラー8が順次に配列されている。孔あきミラー7の右側の光路O2上には、フォーカスレンズ9、撮影レンズ10、切換えミラー11、眼底像撮像手段12が配列されており、切換えミラー11の入射方向の光路O3上には、フィールドレンズ13、ダイクロイックミラー14、レンズ15、ハーフミラー16が配置され、ハーフミラー16は固視用光源17と屈折力及び角膜測定用視標18の光路を分離している。
【0014】切換えミラー8の反射方向にはダイクロイックミラー19が配置され、このダイクロイックミラー19の反射方向の光路O4上には、フィールドレンズ20、リング絞り21、リング光源22、レンズ23、フィールドレンズ24、ダイクロイックミラー14、レンズ25、撮像手段であるビデオカメラ26が順次に配列されている。そして、フィールドレンズ20は対物レンズ2の後側焦点位置を、絞りとして作用するレンズ23の開口と共役な関係にしている。また、リング光源22は実際に連続するリング状に形成された光源、又は円周上に複数のLED等を間隔を開けて配列した光源から成り、この何れの場合もピント位置が分かって位置合わせが容易にできるように、発散光源とされている。リング絞り21は光束がフィールドレンズ20の中心部のみに、また対物レンズ2の周辺部のみに当るようにして、それらの反射光が測定光学系に混入しないようにされている。
【0015】ダイクロイックミラー19の入射方向の光路O5上には、前眼部に共役な孔あきミラー27、瞳孔Pに共役な中心開口絞り28、レンズ29、赤外LEDの屈折力測定用光源30が順次に配列され、孔あきミラー27の反射方向の光路O6上には、フィールドレンズ31、開口を有するリレーレンズ32、フィールドレンズ33、瞳孔Pに略共役で瞳孔P周辺の光束を透過する6孔絞り34、6個の楔プリズムから成る光束分離プリズム35、二次元CCDのエリアアレイセンサ36が配列されている。
【0016】リレーレンズ32の開口は、対物レンズ2の中心部を通る光束のみを透過する絞り機能を有し、この絞り作用によって、対物レンズ2が大きい場合に測定光学系に混入する不要光を遮光するようになっている。なお、絞りをリレーレンズ32と別に設けてもよい。この絞りの光路O6上の位置は、被検眼Eの前眼部から或る程度離れた位置、即ち対物レンズ2付近から対物レンズ2の後側焦点位置までの間の位置に共役で、分離プリズム35の前に少なくとも1個配置する。
【0017】先ず、眼底観察撮影の場合には前眼部をビデオカメラ26で写し、図示しないテレビモニタで観察して概略の位置合わせを行う。切換えミラー8、11は実線に位置にしておき、固視用光源17を点灯する。その光束はハーフミラー16、ダイクロイックミラー14を透過し、切換えミラー11で反射し切換えミラー8を通って、被検眼Eに投影される。また、前眼部は図示しない赤外光源で照明され、その反射光束は切換えミラー8、ダイクロイックミラー19で反射し、光路O4を通ってビデオカメラ26に撮像され、前眼部像がテレビモニタで観察される。
【0018】或る程度前眼部像の位置が合ったら眼底を観察し、切換えミラー8を点線の位置に下げる。赤外光源1からの光束は光路O1を通って眼底を照明し、その反射光は光路O2を進み、切換えミラー11で反射して、フィールドレンズ13上に結像し、更にダイクロイックミラー14で反射して、レンズ25により眼底像としビデオカメラ26に撮像され、テレビモニタで観察される。この映像を見ながらフォーカスレンズ9を動かしてフォーカス調整を行い、撮影時には切換えミラー11を点線の位置に上げて、ストロボ光源4を発光して眼底像が撮像手段12に撮像される。
【0019】次に、屈折力測定の場合には切換えミラー8、11は実線の位置にしておく。視標18はハーフミラー16、切換えミラー11を反射し、切換えミラー8を透過して被検眼Eに呈示される。位置合わせ時の前眼部観察は、光路O4を介し眼底撮影の場合と同様にビデオカメラ26により行う。屈折力測定用光源30からの光束はレンズ29、中心小開口絞り28、孔あきミラー27、この波長光を透過するダイクロイックミラー19を通り、瞳孔Pの中心から眼底にスポット光束として投影される。
【0020】眼底反射光は同じ光路を戻って孔あきミラー27で反射し、フィールドレンズ31により対物レンズ2の位置をリレーレンズ32に結像し、更にリレーレンズ32によりフィールドレンズ31上の前眼部像をフィールドレンズ33の位置に結像し、フィールドレンズ33により6孔絞り34、光束分離プリズム35を介して、アレイセンサ36に6光束として受光される。アレイセンサ36に受光されたこの6光束の位置を、図示しない演算手段で演算して眼屈折値を算出する。
【0021】角膜測定の場合も切換えミラー8、11は実線の位置とし、視標18はハーフミラー16、切換えミラー11を介して被検眼Eに投影される。フォーカスレンズ9を屈折力測定光学系で測定した位置に移動してセットし、リング光源22を点灯する。その角膜反射像は前眼部像と共に対物レンズ2によりフィールドレンズ20に結像し、レンズ23によりフィールドレンズ24に再結像し、更にレンズ25によりビデオカメラ26の撮像面に撮像され観察される。そして、測定時には、その角膜反射像が演算手段に取り込まれて解析され、角膜曲率半径が算出される。
【0022】図2は第2の実施例の構成図を示し、第1の実施例と同様に複合機能を有する装置であり、同じ機能の部材は同じ番号で表している。本実施例では、角膜測定用照明光学系及び屈折測定用光学系が図1と異なり、光路O4上のリング絞り21とリング光源22は使用しない。
【0023】切換えミラー8の入射方向に光分割部材40が配置され、光分割部材40の透過方向の光路O5上には、ダイクロイックミラー41、孔あきミラー42、瞳孔Pに共役な中心小開口絞り43、レンズ44、対物レンズ2に共役で対物レンズ2の周辺部からの光束を制限する絞り45、正視眼底に共役な二次元アレイセンサ46が順次に配列されている。また、光分割部材41の入射方向には、断面が円形のライトガイド47、レンズ48、赤外LEDの角膜測定用光源49が配列され、孔あきミラー42の入射方向には、瞳孔Pに共役なリング絞り50、レンズ51、ミラー52、円筒状のライトガイド53、レンズ54、屈折力測定用光源55が順次に配列されている。
【0024】角膜測定用光源49からの光束はレンズ48により集光され、ライトガイド47の端面に斜め方向から入射する。この光束はライトガイド47の内部で全反射を繰り返してゆき、ライトガイド47から同じ角度の円錐光束として射出される。この角膜測定用光源49の波長光は光分割部材41で反射され、光分割部材40で部分的に透過反射され、切換えミラー8、対物レンズ2の周辺部を通って、被検眼Eの角膜Cに円錐状の光束を投影し、リング状の角膜反射像を生ずる。
【0025】角膜Cからの反射光は光分割部材40で反射し、第1の実施例と同様に、レンズ23の絞り作用で平行な角膜反射光としてビデオカメラ26に撮像され、観察及び測定される。角膜測定用光源49からの光束はライトガイド47に入射すると、対物レンズ2の後側焦点に結像するように収斂してライトガイド47から出射されるので、角膜Cに投影される円錐状の光束は経線方向で平行光束となるので、作動距離の影響を受けない。
【0026】また、屈折力測定用光源55はレンズ54を介して斜め方向からライトガイド53に光束を投影し、この光束は円錐光束としてライトガイド53から射出され、レンズ51で集光されリング絞り50を通り、孔あきミラー42で反射し、この波長光はダイクロイックミラー41を透過し、光分割部材40を通って、角膜C前面の眼鏡レンズ面に相当する15〜20mmの集光点Fの位置に集光し、瞳孔Pの周辺を通り、被検眼Eの眼底にリング状の光束を投影する。その反射光は同じ光路を戻り、孔あきミラー42、中心小開口絞り43、レンズ44、絞り45を通り、二次元アレイセンサ46にリング光束として受光される。この像を演算手段で解析して屈折値を求める。
【0027】このように、屈折力測定用光源55の発光強度の最も強い方向の光束を、ライトガイド53に導いて有効に利用することができ、更に絞り45の作用により対物レンズ2の周辺部を通って測定光学系に混入する不要光を遮光することができる。なお、集光点Fに略共役となる中心小開口絞り43の近傍に、光軸上の光束を遮光する遮光部材を設ければ、測定投影光の眼鏡面からの反射光を遮光することができ、眼鏡を装用しての屈折力測定を行うことができる。
【0028】
【発明の効果】以上説明したように本発明に係る検眼装置は、円形断面のライトガイドに斜め方向から光束を入射し、リング光束となった射出光束を被検眼に投影して眼測定することにより、光源の光束を有効に使える。
【0029】また、本発明に係る検眼装置は、前眼部から離れた位置の受光光学系内の共役位置に対物レンズの周辺透過光束を限定する絞りを設けたことにより、大きな対物レンズを使ったときに、測定に不要な光束が測定光学系に混入することを有効に制限することができる。
【0030】本発明に係る検眼装置は、リング光源の中に設けた測定受光開口と、リング光源及びフィールドレンズの間に設けたリング状絞りとを設けたことにより、フィールドレンズや対物レンズの反射光が測定光学系に入らないようにすることができる。
【0031】本発明に係る検眼装置は、対物レンズの光束集光位置に略共役に中心遮光部材を設けたことにより、眼鏡を装用した被検眼の測定を行うことができる。
【出願人】 【識別番号】000001007
【氏名又は名称】キヤノン株式会社
【出願日】 平成10年(1998)4月23日
【代理人】 【弁理士】
【氏名又は名称】日比谷 征彦
【公開番号】 特開平11−299735
【公開日】 平成11年(1999)11月2日
【出願番号】 特願平10−129625