| 【発明の名称】 |
磁気共鳴イメージング用のRFコイル装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】エディ・ビー・ボスカンプ
【氏名】ジェイムズ・トロップ
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| 【要約】 |
【課題】MRイメージング用の改良されたRFコイル装置を提供する。
【解決手段】装置はコイル構造(10)を含み、該構造は、平行に離隔した1対の細長いコイル部材(12、14)と、該対の部材の間に結合され且つ互いに平行に離隔した奇数または偶数の横方向コイル部材(18)とを含む。第1の容量素子(16)が細長いコイル部材に沿って選択的に配置され、第2の容量素子(20)が各々の横方向コイル部材に含まれる。第1の結合回路網(22)が、B0 磁場方向に直交する第1の軸に沿って配向された第1のRF磁場成分を選択的に送受信するようにコイル構造を動作させ、第2の結合回路網(30)が、B0 磁場方向と第1の軸との両方に直交する第2の軸に沿って配向された第2のRF磁場成分を選択的に送受信するようにコイル構造を動作させる。第1及び第2の容量素子は、第1及び第2のRF磁場成分の周波数が等しくなるように選択される。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 システムのB0 磁場が特定の方向に配向されている磁気共鳴イメージング・システムに用いられるRFコイル装置において、前記B0 磁場と選択された関係で配置されているコイル構造であって、離隔して平行な関係にある1対の細長いコイル部材と、互いに離隔して平行な関係で該細長いコイル部材に沿って配置されており、その各々が前記コイル構造を形成するように両方の前記細長いコイル部材に結合されている所定の数の横方向コイル部材とを含んでいるコイル構造と、それぞれ第1のキャパシタンスを有していて、前記細長いコイル部材に沿って選択的に配置されている複数の第1の容量素子と、前記横方向コイル部材の各々に含まれていて、その各々が第2のキャパシタンスを有している第2の容量素子と、前記B0 磁場の方向に直交した第1の軸に沿って配向され且つ前記第1及び第2のキャパシタンスの間の特定の関係により決定される周波数を持つ第1のRF磁場成分を選択的に送信及び受信するように、前記コイル構造を動作させる第1の結合手段と、前記B0 磁場方向及び前記第1の軸の両方に直交した第2の軸に沿って配向され且つ前記第1及び第2のキャパシタンスの間の前記関係により決定される周波数を持つ第2のRF磁場成分を選択的に送信及び受信するように、前記コイル構造を動作させる第2の結合手段とを含み、前記第1及び第2のキャパシタンスは、前記第1及び第2のRF磁場成分の前記周波数が等しくなるように選択されていること、を特徴とするRFコイル装置。 【請求項2】 前記横方向コイル部材は前記B0 磁場の方向と平行な関係でそれぞれ整列しており、また前記細長い部材は前記B0 磁場の方向と直交した関係で整列している請求項1に記載のRFコイル装置。 【請求項3】 前記第1及び第2のRF磁場成分は、前記イメージング・システム用の円偏波RF磁場を集合的に形成する直交磁場成分を含んでいる請求項2に記載のRFコイル装置。 【請求項4】 前記第1及び第2のキャパシタンスの間の前記特定の関係は、前記第2のキャパシタンス対前記第1のキャパシタンスの比を含んでいる請求項3に記載のRFコイル装置。 【請求項5】 前記第1の結合手段は第1の結合回路網を含み、前記第2の結合手段は第2の結合回路網を含んでいる請求項4に記載のRFコイル装置。 【請求項6】 前記第1の結合回路網は、アース接続部を備えた第1の容量結合回路で構成され、また前記第2の結合回路網は、アース接続部を備えた第2の容量結合回路で構成され、更に前記装置は、前記アース接続部の間を分離した状態に保つ手段を含んでいる請求項5に記載のRFコイル装置。 【請求項7】 前記第1および第2の結合回路網の各々は、誘導結合回路網で構成されている請求項5に記載のRFコイル装置。 【請求項8】 前記第1および第2の結合回路網のうちの一方の回路網は容量結合回路網で構成され、他方の回路網は誘導結合回路網で構成されている請求項5に記載のRFコイル装置。 【請求項9】 前記コイル構造は、奇数個の前記横方向コイル部材を含んでおり、該横方向部材のうちの1つの部材が丁度中央の部材を構成しており、前記第1および第2の結合回路網の各々が前記丁度中央の部材に結合されている請求項5に記載のRFコイル装置。 【請求項10】 前記コイル構造は、偶数個の前記横方向コイル部材を含んでおり、該横方向部材のうちの2つの部材が丁度中央の部材を構成しており、前記第1および第2の結合回路網の各々が前記丁度中央の部材の間に結合されている請求項5に記載のRFコイル装置。 【請求項11】 所定の数のインダクタンス素子と、前記インダクタンス素子に選択的に結合されて平坦な回路網を形成している所定の数のコンデンサと、前記回路網を磁気共鳴システムに関連した特定の回路要素に結合して、同一の共振周波数を持つ1対の縮退共振モードを形成するように前記回路網を動作させ、更に前記回路網を前記送信モード及び前記受信モードで選択的に動作させるための結合手段であって、前記1対の縮退共振モードの各々は、前記回路網が送信モードで動作しているときには空間内の一定の領域で互いに直交しするRF磁場を形成し、これらの磁場は組合わさって、磁気共鳴信号を励起する円偏波RF磁場を形成し、また前記1対の縮退共振モードは、前記回路網が受信モードで動作するときには磁気共鳴信号を受信するように構成されている結合手段と、を含んでいることを特徴とする磁気共鳴イメージング用のRFコイル装置。 【請求項12】 前記インダクタンス素子は、その選択された位置に間隙が設けられているはしご形構造を形成するように配置されており、前記コンデンサが前記間隙の各々に1つずつ設けられている請求項11に記載のRFコイル装置。 【請求項13】 前記インダクタンス素子は、その選択された位置に間隙が設けられて、互いに離隔た別々の閉ループの配列を形成するように配置されており、前記コンデンサが前記間隙の各々に1つずつ設けられている請求項11に記載のRFコイル装置。 【請求項14】 前記結合手段は、各々が前記縮退モードのうちの1つのモードに結合される2つの結合回路網を含んでいる請求項11に記載のRFコイル装置。 【請求項15】 前記2つの結合回路網の各々は、容量結合回路網で構成されている請求項14に記載のRFコイル装置。 【請求項16】 前記2つの結合回路網の各々は、誘導結合回路網で構成されている請求項14に記載のRFコイル装置。 【請求項17】 前記2つの結合回路網のうちの一方の回路網は容量結合回路網で構成され、他方の回路網は誘導結合回路網で構成されている請求項14に記載のRFコイル装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は一般的には、B0 磁場の方向で磁気共鳴(MR)イメージング・システムに用いられるRFコイルの構成に関する。より具体的には、本発明は、イメージング空間内部に円偏波RF磁場を発生させるI及びQの各直交成分を形成する上述の形式のRFコイルの構成に関する。更に具体的には、本発明は、脊柱のイメージングのような用途のために上述の形式のMRシステムに用いるのに特に有用なRFコイルの構成に関する。 【0002】 【従来の技術】周知のように、ボア(中孔)式の全身型MRイメージング・システムでは、患者は、円筒形の主磁石のボアの内部に載置される。静的すなわち主B0 磁場は、ボア軸に沿って配向しており、従って、患者の頭部と足との間に伸びる方向(以後、上下(Superior-Inferior )方向又はSI方向と呼ぶ)に配向している。しかしながら、近年、MR分野の最先端技術者は、介在型磁石又は開放型磁石を備えたMRイメージング・システムを開発し、導入している。これらのシステムでは、DC磁場又はB0 磁場は、2つの隔設された磁石要素によって発生される。イメージング空間、すなわちイメージング手順の際に患者又はその他の物体が存在する空間は、主磁石要素の間に位置付けられている。 【0003】側面出入り型システム(side-entry system )として知られているこれらのシステムの多くにおいては、患者は、主磁石要素の間を通過することによりイメージング空間に入り、次いで、これらの主磁石要素の間で改めて座るか、横たわるか又は立つ。従って、主B0 磁場は、横方向の配向を有し、すなわち患者に関して側面から側面へ(以後、左右方向又はLR方向と呼ぶ)配向する。更に、このような構成では、2つの主磁石要素を互いにかなり近接させて配置すると極めて有用な場合がある。2つの磁石要素の間の間隔が、患者のSI方向ではなくLR方向又はAP方向(前後方向)に沿って採寸されるときの患者の寸法を収容しさえすればよい場合に、このようにすることができる。 【0004】上述の形式の開放型磁石は、円筒形全身型磁石を凌ぐ重要な利点を提供するものと期待されるが、大きい視野(FOV)の脊柱イメージングのような用途については、開放型磁石によっていくつかの課題が提示される。脊柱イメージングでは、2つのRF直交成分、すなわち互いの間で90°の位相差を有している2つのRF成分を発生させて、円偏波RF磁場を形成することが通常行われている。これは、脊柱イメージングにおいて許容可能なSN比又は感度を達成するようにして実行されている。従来は、これらのRF成分を形成するために、蝶形ループ組合せコイルが典型的には用いられている。このような組合せ構成は、分離した単一ループ・コイルと蝶形コイルとを含んでいてもよいし、又は代替的には、単一の共振コイル構造を含んでいてもよい。単一ループは、コイルの平面に直交するRF成分を発生し(垂直モード)、蝶形コイルは、コイル平面に平行なRF成分を発生する(水平モード)。周知のように、2つのRF成分によって形成される円偏波磁場の平面は、B0 磁場の方向に対して直交していなければならない。 【0005】従来の蝶形ループ組合せコイルの欠点は、これらのコイルが、円偏波平面内の様々な位置に輝点(bright spot )を有しているRF磁場を形成する傾向にあることである。これは、B0 がLR方向にあって、輝点がいくつかの椎骨を他の椎骨よりも際立たせるときに特に厄介である。輝点は、RF磁場の強度が隣接する周囲の位置よりも大幅に大きい位置である。従って、輝点は、主B0 磁場に直交する平面内に位置している様々な位置の間で、RF磁場に非一様性又は不均一性を導入している。ボア式のMRイメージング構成等と関連して実行されていた従来の脊柱イメージング手順では、RF輝点は一般的には、深刻な問題ではなかった。その理由は、このようなイメージング構成においては、患者の脊柱は、B0磁場に沿った方向に配置されているので、B0 磁場に垂直な線に沿った様々な点の間でのRFの不均一性には影響されなかったからである。事実、脊柱を、やはりB0 磁場に沿って伸びているRF磁場輝点に整列させると有利な場合もあった。しかしながら、上述の開放型磁石式システムでは、B0 磁場が患者に関してLR方向に配向している状態で脊柱イメージングを行わなければならない。従って、脊柱は、円偏波RF磁場の平面内に位置しており、仮に従来の蝶形ループ組合せコイルを採用してRF磁場を形成したとすれば、収集される脊柱の画像は、輝点によって大きな影響を受ける可能性がある。例えば、脊柱のうち1つ又は2つの椎骨がRF輝点に一致し、他方、残りの椎骨は全く異なるRF強度の所に位置する可能性があった。従って、従来の輝点不均一性が除去された円偏波RF磁場を形成し得る代替的なRFコイル構造を提供する必要がある。 【0006】 【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、MRイメージング用の改良されたRF直交コイルを提供することにある。もう1つの目的は、関連するMRイメージング・システムのB0 磁場に直交する平面内に位置している患者の脊柱のような細長い構造をイメージングするための上述の形式のRFコイルを提供することにある。 【0007】もう1つの目的は、RF磁場の均一性を大幅に向上させると共に、B0 磁場に直交する平面内でのRF磁場の輝点を除去する又は大幅に減少させる上述の形式のRFコイルを提供することにある。もう1つの目的は、B0 磁場に垂直な平面内に円偏波RF磁場を形成することにある。 【0008】もう1つの目的は、大きいFOVの脊柱イメージングのような用途向けの上述の形式のRFコイルを提供することにある。もう1つの目的は、システムのB0 磁場が患者に関してLR方向にあるような開放型磁石式MRシステム又は介在型MRシステムと組み合わせて用いるために設けられる上述の形式のRFコイルを提供することにある。 【0009】 【課題を解決するための手段】本発明は一般的には、MRイメージング・システムに用いられるRFコイル装置を提供する。このRFコイルは、B0 磁場に関して選択された関係で配置されており、はしご形回路網を含んでいる。このはしご形回路網は、離隔して平行な関係にある1対の細長いコイル部材を含んでおり、更に、互いに離隔して平行な関係でこの細長いコイル部材に沿って配置されている選択された数の横方向コイル部材を含んでいる。横方向コイル部材の各々は、細長いコイル部材の両方に電気的に結合されて、はしご形回路網、すなわちコイル構造を形成している。このRFコイル装置は更に、B0 磁場に直交した第1の軸に沿って配向している第1のRF磁場を形成するために、はしご形回路網に第1の励起信号を印加する手段を含んでいる。また、B0 磁場及び第1の軸の両方に対して直交した関係にある第2の軸に沿って配向している第2のRF磁場を形成するために、はしご形回路網に第2の励起信号を印加する更なる手段が設けられている。その各々がキャパシタンスCH を有しているいくつかの第1の容量素子が、細長いコイル部材に沿って選択的に分配されている。又、その各々がキャパシタンスCL を有している第2の容量素子が、横方向コイル部材の各々に結合されている。第1のRF磁場の周波数及び第2のRF磁場の周波数は、CL 及びCH のキャパシタンスに依存しており、より具体的には、比CL /CH に依存している。本発明によれば、CL 及びCH はそれぞれ、第1のRF磁場の周波数と第2のRF磁場の周波数とが等しくなるように選択される。また、第1のRF磁場と第2のRF磁場との間に90°の位相のずれを与える手段も含まれている。従って、これら2つの磁場は、I及びQの各直交磁場成分を構成し、これらの成分が、MRイメージング・システムのための円偏波RF磁場を集合的に発生させる。 【0010】本発明の好ましい実施態様では、横方向コイル部材はそれぞれB0 磁場の方向と平行な関係で整列しており、細長いコイル部材はB0 磁場の方向に対して垂直になっている。細長いコイル部材の各々は、いくつかの導電性セグメントを含んでおり、これらの導電性セグメントは、対応する第1の容量素子を介して直線的な関係で接続されている。横方向コイル部材の各々は1対の横方向導電性セグメントを含んでおり、各々の対は、対応する第2の容量素子を介して直線的な関係で連結されている。 【0011】本発明の一実施態様では、第1及び第2の励起信号を印加する手段は、第1及び第2の容量結合回路網をそれぞれ含んでいる。別の実施態様では、励起信号の一方又は両方が、はしご形回路網に誘導結合される。横方向B0 磁場、すなわち、患者に関してLR方向を持つB0 磁場を有するMRイメージング・システムに本発明の実施態様を用いて、大きいFOVの脊柱画像を有用に形成できると期待される。但し、本発明は、このような用途に限定されるものではない。 【0012】 【発明の実施の形態】先ず、図1について説明する。同図には、本発明に従って構成されたRFコイル構造10が示されている。コイル10は、2つの直線状の細長いコイル部材12及び14を含んでいる。これらのコイル部材12及び14は、互いに離隔して平行な関係にあると共に、MRイメージング・システムに付随した1組の直角座標形のX軸に沿って伸びている。細長いコイル部材12はいくつかの直線状の導電性セグメント12aを含んでおり、これらの導電性セグメント12aは、コンデンサ16によって、直線的な関係に、すなわちX軸に平行な線に沿って位置するように、接続されている。同様に、細長いコイル部材14はいくつかの直線状導電性セグメント14aを含んでおり、これらの導電性セグメント14aもまた、コンデンサ16によって、直線的な関係に同様に接続されている。各々のコンデンサ16は、キャパシタンスCH を有する。 【0013】図1は更に、RFコイル10がいくつかの横方向コイル部材18を含んでいることを示しており、横方向コイル部材18の各々は2つの横方向導電性セグメント18a及び18bを含んでいる。これらの導電性セグメント18a及び18bは、キャパシタンスCL を持つコンデンサ20を介して直線的な関係で連結されている。横方向コイル部材18は、細長いコイル部材12及び14に沿って、互いに等間隔で平行な関係に、且つ座標系のZ軸に平行な関係に配置されている。各々の横方向導電性セグメント18a及び18bは、導電性セグメント12a及び14aにそれぞれ電気的に結合されて、コイル構造10をはしご形回路網として形成している。図には、コイル構造10が奇数個の横方向コイル部材18を有することが示されている。 【0014】更に図1には、コイル構造10に結合される容量結合回路網22が示されている。容量結合回路網22は、RFコイル10が送信モードで動作しているとき、同軸コネクタ24からコイル構造10に対してコイル励起信号eI を印加する。回路網22はまた、コイル10が受信モードで動作しているとき、コイル10からコネクタ24へ受信したMR信号成分ei ′を結合するためにも用いることができる。これらのことについては後で詳述する。図1は、回路網22が、丁度中央の直線状導電性セグメント12a′にそれぞれ接続されている2つのコンデンサ16に跨がって結合されていることを示している。回路網22にはコンデンサ26が設けられており、これらのコンデンサ26はそれぞれこのモードで患者の負荷がかかっているコイル構造全体を50Ωに整合させる。回路網22はまた、後述する目的のために、180°移相器28を含んでおり、この移相器28は、コンデンサ26に跨がって結合されていると共に、アース32に結合されている。同軸コネクタ24の外側の導体もまた、アース32に接続されている。 【0015】図1は更に、コンデンサ20aに跨がって結合されている容量結合回路網30を示しており、コンデンサ20aは、このコンデンサ20aに結合されている20bと合わせて、丁度中央の横方向コイル部材18の導電性セグメントである横方向導電性セグメント18a′と18b′との間にキャパシタンスCL を提供している。回路網30は、RFコイル10が送信モードで動作しているとき、同軸コネクタ34からコンデンサ20aへコイル励起信号eQ を結合するために設けられている。回路網30はまた、コイル10が受信モードで動作しているとき、コイル10から同軸コネクタ34へ受信したMR信号成分eQ ′を結合するためにも用いることができる。回路網30には、このモードで患者の負荷がかかっているコイル構造全体を50Ωに整合させるコンデンサ36が設けられている。同軸コネクタ34はアース38に結合されているが、このアース38は、回路網22に結合されているアース32から隔離又は分離された状態に保持していなければならない。図1から、回路網22及び30の両者ともが、コイル構造10の丁度中央の横方向コイル部材18に関して対称に結合されていることが理解されよう。 【0016】信号eI 及びeQ を、これらの信号の間に90°の位相差が存在するようにして発生することにより、信号eI 及びeQ はそれぞれ、やはり位相が90°だけずれていてY軸及びX軸に沿ってそれぞれ配向されるRF磁場成分を形成するように、コイル10を動作させる。これらの磁場成分は、円偏波RF信号のためのI直交成分及びQ直交成分としてそれぞれ作用する。更に、受信された信号eI′及びeQ ′は、それぞれのRFのI成分及びQ成分によってコイル10内に誘導されるので、これにより、90°だけ位相がずれることになる。180°移相器28は、信号eI と信号eQ との間の分離を確実にすると共に、信号eI ′と信号eQ ′との間の分離をも確実にするために設けられていることを特記しておく。 【0017】SI方向の均一性をよりよくするためには、B0 磁場に垂直なRF磁場を形成する別の導体がLR方向に必要とされる。従って、図1にはしご形回路網すなわち平坦な鳥かご形帯域回路網として示すコイル10は、伝送線路の開路片(openpiece)であるものと考えることができる。第1のモード又は基底モード(モード1)では、コイル10は、単一ループ型のものに類似した導体18a及び18b中の電流密度パターンに対応する半波長を含むことができる。無限数の導体18a及び18bの場合ならば、この電流密度パターンは、半波長正弦のものに等しくなる。信号eI 及びeI ′は、モード1に関連している。その次に高いモード(モード2)は、全波長正弦に類似した、従って蝶形パターンに類似した電流密度分布を導体18a及び18bに設定する。信号eQ 及びeQ ′は、モード2に関連している。平坦な鳥かご形回路網の場合には、関心のある2つのモード、すなわちモード1及びモード2は、ある特定の比CL /CH においては同一の周波数で生ずる。 【0018】更に詳しく述べると、RFコイル10のモード1の動作周波数とモード2の動作周波数とを、以下の式によって等しくすることができる。 ωJ2=[2ωa2{1+(CL /CH )−cos[πJ(N+1)]}]/ [1−2ξcos[πJ/(N+1)]] 式(1) ここで、Jはモード・インデクスであり、ωa2は(コンデンサCH を短絡させることにより得られる)等価ローパス単一メッシュ周波数であり、CL /CH はローパス・キャパシタンス対ハイパス・キャパシタンスの比であり、ξは隣接するセル同士の間の磁気結合定数である。Nは、はしごのセルの数であり、図1に示すコイル10の場合にはNは10である。式(1)を用いて、モード1の周波数ω1 がモード2の周波数ω2 と等しくなるような比CL /CH を算出し得ることが容易に明らかとなろう。それぞれのキャパシタンスCL 及びCH は、このような比を与えるように選択される。モード周波数1とモード周波数2との同等性についての一般的な条件は、実際には、コイルの様々な共振モードの周波数の間のより一般的な同等性(又は、専門用語を用いると縮退(degeneracy))の特殊例である。この縮退は、単一の磁気結合定数を用いる既存の回路モデルの範囲内では正確であるが、更なる定数が重要であるものと判明しているようなモデルについては、例えば、はしご形回路網のメッシュを交互に連結するコンデンサを導入する等、回路を更に改善して所望の縮退を発生させる必要があろう。この問題の変形は、当業者には想到されよう。従って、本発明の要点は、所望のモードの対の縮退を発生させる特定の手段に存するのではなく、上に概要を述べた目的のために利用可能なはしご形回路網(又は他の平坦な回路網)を、縮退した共振モードを有するように設計することができるという一般的な原理に存することを強調しておく。 【0019】図2には、それぞれモード1の信号及びモード2の信号を含んでいると共にY軸及びX軸に関して正弦波状に変化する直交RF成分I及びQが示されている。これらの成分は、変化しながら合成円偏波RF磁場Sを形成する。式(1)に従って形成されるこのような直交磁場パターンは、脊柱方向に高度に均一であることが判明している。 【0020】図3には、横方向B0 磁場を有する開放型磁石式MRシステム40が示されている。システム40には、近接して隔設されている磁石要素42a及び42bが設けられており、これらの磁石要素42a及び42bの間に患者44が座位または立位で配置されている。磁石42a及び42bによって、Z軸に沿って配向され且つ患者44に関してLR方向に配向されている静的なB0 磁場が形成される。コイル10は、B0 磁場に直交したXY平面内の円偏波RF磁場を形成するようにシステム40に設けられていて、B1 磁場を形成する。図3に示す構成は、XY平面に整列している患者44の脊柱46をイメージングするために用いると有用である。コイル10のキャパシタンスCH 及びCL は、直交するモード1及びモード2についての周波数を互いに等しくするばかりでなく、MRイメージングのラーモア周波数に整合するRF周波数を提供するように選択され得ることに注意されたい。 【0021】次に、図4には、コイル10と実質的に同等のコイル10aの一部分が示されているが、このコイル10aは、奇数個の横方向コイル部材ではなく、例えば12個等の偶数個の横方向コイル部材18を有している点が異なる。従って、このようなコイルは、コイル10に示す丁度中央の1つの横方向コイル部材の代わりに、2つの丁度中央の横方向コイル部材18を含んでおり、その各々が横方向導電性セグメント18a′及び18b′を含んでいる。部分的に図示されているコイル10aにおいては、図4に示す2つの中央の横方向コイル部材18の左右に、同数の横方向コイル部材18が存在していることを理解されたい。従って、対称性を維持するために、コイル10aを動作させるための容量結合回路網48及び50の両者が、コイル10aの2つの中央の横方向コイル部材18の間に結合されていなければならない。 【0022】更に図4には、結合回路網48がコンデンサ52a及び52bを含むことが図示されており、これらのコンデンサ52a及び52bはそれぞれ2つの中央の横方向コイル部材18の間でモード1のコイル10構造を50Ωに整合させる。コンデンサ16aのキャパシタンス及びコンデンサ16bのキャパシタンスは、累積的にキャパシタンスCH を提供する。整合用コンデンサ52bは同軸ケーブル54の内側導体に直接結合され、コンデンサ52aは2つの90°移相器56a及び56bを介して内側導体に結合され。これらの移相器は、前述のように、信号eI を信号eQ から分離する役割を果たす。図4は更に、結合回路網50が、それぞれモード2のコイル構造を50Ωに整合させる2つのコンデンサ64を含むことを示している。 【0023】同軸ケーブル54及び60のシールド上に誘導される定常波を除去するために、平衡不平衡変成回路網(balun )66がケーブル54及び60にそれぞれ結合されている。図5に、平衡不平衡変成回路網66が詳しく示されており、この平衡不平衡変成回路網66は、一定の長さの同軸ケーブル68と、同軸ケーブル68の両端に跨がって接続されるコンデンサ70とを含んでいて、高インピーダンスでシールドされた伝送路を形成している。平衡不平衡変成回路網66は、ケーブル54及び60のシールドに関連したアース58及び62を互いに分離する役割を果たしている。このことは非常に重要である。というのは、2つのモードのアースは共通でないからである。 【0024】コイル10又は10aは、受信専用コイルとして用いられるのが最も典型的であると予期される。このような構成では、励起のためにはRFボディ・コイルが用いられる。更に、コイルを送信モードに置く必要がないので、送受信スイッチは存在しないことになる。従って、コイル10又は10aが、イメージング・シーケンスの送信過程中に送信コイルから減結合(decouple)されることを確実にするために、コイル10又は10aに従来の減結合回路網(図示されていない)を設ける必要があろう。 【0025】代替的な構成では、コイル10又は10aを用いて、RF磁場のI成分及びQ成分を受信するばかりでなく送信することができる。このような構成を図4に示しており、同図では、同軸ケーブル54及び60はそれぞれ、Iチャンネル励起信号eI 及びQチャンネル励起信号eQ を受け入れるように構成されている。これらの励起信号は、90°コンバイナ回路網72に結合されている送受信(T/R)スイッチ74が送信モードにあるときには、90°コンバイナ回路網72によって供給される。更に詳しく述べると、関連するMRシステムのMRパルス・シーケンスの印加の際には、送信増幅器76がRF信号eT を供給する。これに同期してT/Rスイッチ74が動作して、RF信号eT がコンバイナ回路網72に結合され、更にコンバイナ回路網72から励起信号eI として同軸ケーブル54及び結合回路網48に結合される。同時に、コンバイナ回路網72は、信号eT を90°だけ遅延させて励起信号eQ を形成し、励起信号eQ を同軸ケーブル60及び結合回路網50に結合する。従って、ケーブル54及び回路網48はIチャンネルを構成し、ケーブル60及び回路網50はQチャンネルを構成する。 【0026】MRパルス・シーケンスの信号収集段階では、受信されるMR信号成分eI ′及びeQ ′が、前述のようにY方向のRF励起成分及びX方向のRF励起成分を発生する本発明のRFコイルの同じ構成要素によってそれぞれ検出される。検出されたeI ′信号及びeQ ′信号はそれぞれ、同軸ケーブル54及び60を介してコンバイナ回路網72に結合される。コンバイナ回路網72は、eI ′信号及びeQ ′信号に演算を施して、これらの信号から合成受信MR信号eR を形成し、この信号eR をT/Rスイッチ74に結合する。このような信号収集段階では、スイッチ74は、MR信号eR を受信増幅器78に結合するように動作する。 【0027】コンバイナ回路網72は従来の装置で構成され、その一例を図6に示す。図示のように、コンバイナ回路網72の容量素子80〜90が、インダクタンス素子92及び94にそれぞれ接続されている。次に、図7には、本発明に従って構成された奇数個の横方向コイル部材18を有しているコイル10のようなコイルが示されている。但し、図7では、RF直交信号成分をコイルに又コイルから結合するために、上述のような容量結合型の構成ではなく、誘導結合型の構成が採用されている。Iチャンネル成分は単一ループ形コイル96によって誘導結合されて送受信され、他方、Qチャンネル成分は、蝶形コイル98によって送受信される。コイル96及び98は両者とも、図7に示すコイル10の丁度中央の横方向コイル部材18cに関して対称に配置されている。誘導コイル96及び98を中心合わせすることにより、これらのコイル96及び98の間の分離が確実になる。 【0028】図8には、コイル10aのようなコイル、すなわち偶数個の横方向コイル部材18を有している本発明のRFコイルについての誘導結合型構成が示されている。このようなコイルは、2つの中央コイル部材を含んでおり、図8では、部材18d及び18eとしてそれぞれ示されている。図8の誘導結合型構成は、単一ループ形コイル100と蝶形コイル102とを含んでおり、ここで、コイル100及び102は両者とも、中央の横方向コイル部材18d及び18eに関して対称に配置されている。図7の構成と同様の方式で、中心合わせされた誘導コイル100及び102を用いることにより、2つのモードのコイル動作の間での分離が確実になる。 【0029】コイル10に関して、組合せ型結合方式の構成を用い得るということが容易に明らかとなろう。例えば、Iチャンネル成分をコイル10に誘導結合し、Qチャンネルをコイル10に容量結合することができる。このような構成も同様に、モード1とモード2との間の良好な分離を達成する。明らかに、以上の教示に照らして、本発明の他の多くの改変及び変形が可能である。従って、開示された概念の範囲内で、記載した以外の方式で本発明を実施し得ることを理解されたい。
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| 【出願人】 |
【識別番号】390041542 【氏名又は名称】ゼネラル・エレクトリック・カンパニイ 【氏名又は名称原語表記】GENERAL ELECTRIC COMPANY
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| 【出願日】 |
平成10年(1998)12月18日 |
| 【代理人】 |
【弁理士】 【氏名又は名称】生沼 徳二
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| 【公開番号】 |
特開平11−285482 |
| 【公開日】 |
平成11年(1999)10月19日 |
| 【出願番号】 |
特願平10−360141 |
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