| 【発明の名称】 |
内視鏡可撓管およびその製造方法 |
| 【発明者】 |
【氏名】埋田 隆稔
【氏名】古海 聡
【氏名】大沢 勝
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| 【要約】 |
【課題】本発明は、網状管と螺旋管との密着力を高め、可撓管を屈曲させたときの反発力を向上させると共に捩じり追従性も向上させ、挿入操作性の向上を図ろうとすると共に、そのような内視鏡可撓管の製造方法を提供しようとするものである。
【解決手段】本発明は、網状管3の外側に外皮4を被覆してなる外皮素材5の内側に組み込まれた状態において上記外皮素材5に対し径方向に拡張する応力を与える状態で螺旋管2を組み込む内視鏡用可撓管1およびその製造方法である。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 網状管の外側に外皮を被覆してなる外皮素材と、この外皮素材の内側に組み込まれた状態において上記外皮素材に対し径方向に拡張する応力を与える螺旋管とを有することを特徴とする内視鏡可撓管。 【請求項2】 網状管の外側に外皮を被覆して外皮素材を形成する第1の工程と、この第1の工程で形成された上記外皮素材の内径より小さな外径を有する芯材の周囲に、該芯材の外径より大きな内径と上記外皮素材の内径より大きな外径とを有する螺旋管を収縮させて密着固定する第2の工程と、この第2の工程によりその周囲に上記螺旋管を密着固定した上記芯材を上記外皮素材に挿通し、この後、上記芯材を上記螺旋管から抜去する第3の工程とを有することを特徴とする内視鏡可撓管の製造方法。 【請求項3】 芯材の周囲に、上記芯材の外径より大きな内径を有する螺旋管を収縮させて密着固定する第1の工程と、この第1の工程の後に、上記螺旋管の外側に網状管を被覆して上記網状管を上記螺旋管に密着固定する第2の工程と、この第2の工程の後に、上記網状管の外側に外皮を被覆する第3の工程と、この第3の工程の後に、上記芯材を抜去する第4の工程とを有することを特徴とする内視鏡可撓管の製造方法。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、網状管の外周に外皮を被覆すると共にその網状管の内側に螺旋管を組み込むようにした内視鏡可撓管およびその製造方法に関する。 【0002】 【従来の技術】特公平5-47810 号公報、特公平6-79591 号公報および特公昭63-24380号公報等において知られる如く、一般に内視鏡用可撓管は、条帯を螺旋状に巻いて形成した螺旋管を外皮素材の内側に組み込んで構成されている。 【0003】この従来の内視鏡可撓管の製造方法としては、条帯を螺旋状に巻いて可撓管の外皮素材内径と同じかその内径よりも小さい外径に形成した螺旋管を内視鏡可撓管の内径に相当する外径の芯材に巻き付け、その螺旋管の外周に素線や素線束を使った網状管で覆い、さらに網状管素材の外周面に熱可塑性弾性体の外皮を被覆し、その後、芯材を引き抜き、完成させていた。 【0004】また、特公平5-47810 号公報のように、条帯を巻き付ける方向が異なる複数の螺旋管を重ね合わせて可撓管を製造する場合、可撓管の内径に相当する外径の芯棒に、その芯棒の外径より大きい内径を有する第1の螺旋管を巻き付け、その第1の螺旋管の外側に、上記第1の螺旋管の自由状態での外径より小さい内径を有する第2の螺旋管を巻き付け、その後、螺旋管の外周に網状管および外皮を被覆すると共に、その前または後に芯棒を抜去するようにしていた。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】(従来技術の欠点)内視鏡可撓管を屈曲させたとき、可撓管は元に戻ろうとする力(反発力)を発生するが、この反発力を発生させる大きな要因の一つとして螺旋管の捩じれがある。つまり、可撓管が屈曲すると螺旋管が捩じれ、その捩じれに対する反発力が螺旋管自体に発生し、その力が可撓管の外皮素材に伝わり、可撓管としての反発力を生み出す。 【0006】従来の内視鏡可撓管では、螺旋管の外径が外皮素材の内径と同じかまたは小さいため、螺旋管と可撓管の外皮素材は単に接触しているか、または螺旋管と外皮素材との間に隙間があって、両者は密着していない状態のものである。このため、内視鏡可撓管が屈曲したときに発生する螺旋管の反発力が外皮素材まで伝達し難い。その結果、内視鏡可撓管を体内に挿入するとき、可撓管を屈曲させたときの反発力を利用して挿入していく手技においては、可撓管としての反発力が小さいと、円滑な挿入ができなくなり、また、挿入時に患者に苦痛を与えるという欠点があった。 【0007】また、可撓管を捩じった際、螺旋管が外皮素材に密着してから捩じり力を伝達するため、螺旋管が外皮素材に密着するまで余計に可撓管を捩じらなければならなくなり、挿入時の円滑な操作の妨げとなっていた。 【0008】一方、螺旋管と網状管を密着させるために接着剤を用いる方式のものも考えられるが、可撓管の屈曲作用を妨げないようにするため、接着剤には特に弾性体のものを使用する必要がある。また、螺旋管の反発力が、この接着剤の弾性によって吸収され、外皮素材まで伝わり難くなってしまうという問題もある。 【0009】(発明の目的)本発明はこれまでのものと同じく、螺旋管、網状管および外皮を基本的な構成部材に持つ内視鏡可撓管において、網状管と螺旋管との密着力を高め、可撓管を屈曲させたときの反発力を向上させると共に捩じり追従性も向上させ、挿入性に富み、併せて内視鏡に要求される操作性の向上を図り、また、そのような内視鏡可撓管の製造方法を提供しようとするものである。 【0010】 【課題を解決するための手段及び作用】本発明は、網状管の外側に外皮を被覆してなる外皮素材と、この外皮素材の内側に組み込まれた状態において上記外皮素材に対し径方向に拡張する応力を与える螺旋管とを有することを特徴とする内視鏡可撓管である。 【0011】本発明は、網状管の外側に外皮を被覆して外皮素材を形成する第1の工程と、この第1の工程で形成された上記外皮素材の内径より小さな外径を有する芯材の周囲に、該芯材の外径より大きな内径と上記外皮素材の内径より大きな外径とを有する螺旋管を収縮させて密着固定する第2の工程と、この第2の工程によりその周囲に上記螺旋管を密着固定した上記芯材を上記外皮素材に挿通し、この後、上記芯材を上記螺旋管から抜去する第3の工程とを有することを特徴とする内視鏡可撓管の製造方法である。 【0012】本発明は、芯材の周囲に、上記芯材の外径より大きな内径を有する螺旋管を収縮させて密着固定する第1の工程と、この第1の工程の後に、上記螺旋管の外側に網状管を被覆して上記網状管を上記螺旋管に密着固定する第2の工程と、この第2の工程の後に、上記網状管の外側に外皮を被覆する第3の工程と、この第3の工程の後に、上記芯材を抜去する第4の工程とを有することを特徴とする内視鏡可撓管の製造方法である。 【0013】 【発明の実施の形態】[第1実施形態]図1、図2及び図3を参照して本発明の第1実施形態を説明する。 (目的)本実施形態の目的は、螺旋管、網状管、熱可塑性弾性体の外皮とを基本的な構成部材とする内視鏡可撓管において、屈曲させたときの反発力を高めると共に捩じり追従性を向上するものとし、また、その内視鏡可撓管の製造方法を提供することにある。 【0014】(構成)図1は、医療用等として用いられる内視鏡の挿入部における可撓管1の要部構成を示す一部断面図である。この可撓管1は例えば金属製の条帯を螺旋状に巻いて形成された螺旋管2と、その螺旋管2の外周を覆う網状管3と、更に網状管3の外周に被覆される熱可塑性弾性体の外皮4とを基本的な構成部材として構成されている。網状管3と外皮4とは一体的になって可撓管1の外皮素材5を構成する。外皮4は例えばポリウレタン、軟質塩化ビニール、ポリエステル等の熱可塑性弾性体によって形成されている。 【0015】本実施形態の可撓管1の製造方法では、図2に示す如く、表面が円滑な面を持ったテフロン、ポリエチレン等の離型性のある材質若しくは表面に離型処理を施したSUSや銅などの金属で作られた真円棒6の外周を、素線や素線束を使って筒状に編組された網状管3で覆うことにより被覆素材7を形成する。 【0016】そして、この被覆素材7の表面に先ず接着剤を塗り、その状態のものに、ポリウレタン、軟質塩化ビニール、ポリエステル等の熱可塑性弾性体を押出成形等により被覆し、外皮4を形成する。このときに用いる接着剤としてはシラン系、チタネート系等のプライマーを利用しても良い。この後、図3で示す如く、真円棒6のみを取り除くと、外皮素材5ができる。 【0017】次に、外皮素材5の内径よりも外径の大きい条帯を螺旋状に巻いた螺旋管2を外皮素材5に組み付けるが、外皮素材5内にその螺旋管2を挿入したときの螺旋管2の内径より小さい外径のもので表面が円滑な芯材(図示せず)の外周面に条帯を螺旋状に収縮させて巻き付け、その螺旋管2の両端を芯材に仮固定する。 【0018】次いで、上記外皮素材5内に、螺旋管2を巻き付けた状態で芯材を挿入し、この後、仮固定した螺旋管2の両端を開放する。すると、巻き付けた螺旋管2は元の径に戻ろうとして拡張し、外皮素材5の内面に密着する。その後、芯材を抜いて外皮素材5に対する螺旋管2を組み付け、可撓管1を完成する。 【0019】(効果)このような構成によれば、螺旋管2の拡張力により螺旋管2と外皮素材5との密着力が高い。このため、螺旋管2の反発力を外皮素材5に効率良く伝達することができる。従って、内視鏡の可撓管1の反発力が向上し、捩じり追従性も向上させることができる。 【0020】[第2実施形態]図1および図4を参照して本発明の第2実施形態を説明する。 (目的)本実施形態の目的は、螺旋管、網状管、熱可塑性弾性体の外皮を基本的な構成部材に持つ内視鏡可撓管において、可撓管を屈曲させたときの反発力が向上すると共に捩じり追従性も向上するものとし、また、その製造方法を提供することにある。 【0021】(構成)図1は、医療用等として用いられる内視鏡挿入部における可撓管1の要部の構成を示す一部断面図である。この可撓管1は前述した如く、例えば金属製の条帯を螺旋状に巻いて形成された螺旋管2と、その外周を覆う網状管3と、更に網状管3の外周面に被覆された熱可塑性弾性体の外皮4とから構成されている。 【0022】本実施形態での可撓管1の製造方法では、まず網状管3に外皮4が被覆された状態で、外皮素材5の内径より大きな外径の螺旋管2を、可撓管1の内径に相当する外径のものであって表面が平滑であり、テフロンやポリエチレン等の離型性がある、若しくは、表面に離型処理を施したSUSや銅などの金属で作られた芯材8に収縮させて巻き付ける。このとき、芯材8に巻き付けた螺旋管2の両端を仮固定しておく。尚、芯材8は最終的に引き抜く事からフッ素ゴムやシリコーンゴム等の離型性のある弾性体材料を用いることが望ましい。 【0023】さらに、図4で示す如く、素線や素線束を使って筒状に編組みした網状管3により、その螺旋管2の外周を覆って被覆素材9を形成する。そして、被覆素材9の表面に先ず接着剤を塗り付け、その状態のものに、ポリウレタン、軟質塩化ビニール、ポリエステル等の熱可塑性弾性体の外皮4を押出成形等により被覆する。このとき、接着剤はシラン系、チタネート系等のプライマーを利用しても良い。 【0024】その後、螺旋管2の仮固定を解き、芯材8を引き抜く。すると、螺旋管2は元の径に戻ろうとして外皮素材5の内面に密着して組み付けがなされ、可撓管1が完成する。 【0025】(効果)螺旋管2と可撓管1の外皮素材5との密着力が高いため、螺旋管2の反発力を可撓管1の外皮素材5に効率良く伝達することができ、内視鏡の可撓管1の反発力が向上し、捩じり追従性も向上させることができる。 【0026】[第3実施形態]図2、図3及び図5を参照して本発明の第3実施形態を説明する。 (目的)本実施形態の目的は、螺旋管、網状管、熱可塑性弾性体の外皮を基本的な構成部材に持つ内視鏡可撓管を屈曲させたときの反発力が向上すると共に、捩じり方向に関係なく、捩じり追従性も向上する可撓管およびその製造方法を提供することにある。 【0027】(構成)図5は、医療用等として用いられる内視鏡挿入部における内視鏡の可撓管11の要部構成を示す一部断面図である。この可撓管11は例えば金属製の条帯を螺旋状に巻いて形成された螺旋管2と、同じく金属製の条帯を螺旋状に巻いて巻き方向の異なる別の螺旋管12と、それらの螺旋管2,12を重ね合わせたものの外周を覆う網状管3と、更に網状管3の外周面に被覆された熱可塑性弾性体の外皮4とで構成されている。 【0028】そして、本実施形態の可撓管11の製造方法では、図2で示す如く、表面が平滑な面を持ったテフロン、ポリエチレン等の離型性のある材料、若しくは、表面に離型処理を施したSUSや銅などの金属で作った真円棒6の外周を、素線や素線束を使って筒状に編組された網状管3で覆うことにより被覆素材7を形成し、この被覆素材7の表面に先ず接着剤を塗り、その状態のものにポリウレタン、軟質塩化ビニール、ポリエステル等の熱可塑性弾性体の外皮4を押出成形等により被覆する。このとき、接着剤はシラン系、チタネート系等のプライマーを利用しても良い。 【0029】そして、図3で示す如く、そこから真円棒5のみを取り除くと外皮素材5が形成される。次に、外皮素材5の内径より大きい、または同じ外径の(外皮素材5の内径より大きい方が望ましい。)条帯を螺旋状に巻いて形成された螺旋管2を、外皮素材5に螺旋管2を挿入したときの内径より小さい外径に縮小して、表面が円滑な第1の芯材(図示せず)に巻き付け、螺旋管2の両端を第1の芯材に仮固定する。 【0030】螺旋管2を巻き付けた第1の芯材を可撓管11の外皮素材5内に挿入し、仮固定した螺旋管2の両端を開放すると第1の芯材に巻き付けた螺旋管2は元の径に戻ろうとして可撓管11の外皮素材5の内面に密着する。ついで、第1の芯材を引き抜く。同様に螺旋管2が挿入された外皮素材5の内径より大きい、または同じ外径(螺旋管2が挿入された外皮素材5の内径より大きい方が望ましい)の巻き方向の異なる別の螺旋管12を、外皮素材5に上記螺旋管2とその螺旋管12を挿入したときの内径より小さい外径に縮小して、表面が円滑な第2の芯材(図示せず)に巻き付け、その螺旋管12の両端を第2の芯材に仮固定する。 【0031】そして、螺旋管12を巻き付けた第2の芯材を螺旋管2がすでに挿入された外皮素材5内に挿入し、仮固定した両端を開放する。すると、巻き付けた螺旋管12が元の径に戻ろうとして拡張し、外皮素材5の内面に密着する。そして、第2の芯材を抜いて組み付けが完了し、可撓管11を完成する。 【0032】(効果)螺旋管2と外皮素材5の密着力および螺旋管12と螺旋管2の密着力が高いため、螺旋管2, 12の反発力が可撓管11の外皮素材5に効率良く伝達し、内視鏡の可撓管11の反発力を向上させる。また、巻き方向が異なる2つの螺旋管2, 12が挿入されているために捩じり方向に関係なく左右どちらに捩じっても捩じり追従性を向上させることができる。 【0033】[第4実施形態]図2、図3及び図6を参照して本発明の第4実施形態を説明する。 (目的)本実施形態の目的は、螺旋管、網状管、熱可塑性弾性体の外皮を基本的な構成部材に持つ内視鏡可撓管を屈曲させたときの反発力が向上すると共に、捩じり方向に関係なく捩じり追従性も向上する可撓管およびその製造方法を提供することにある。 【0034】(構成)図6は、医療用等として用いられる内視鏡の挿入部における可撓管13の要部の構成を示す一部断面図である。この実施形態の可撓管13は、例えば金属製の条帯を螺旋状に巻いてそれぞれ形成された、第1の螺旋管2と、これとは巻き方向の異なる第2の螺旋管12と、第1の螺旋管2と巻き方向が同じ第3の螺旋管14と、これらの螺旋管2,12, 14を重ね合わせたものの外周を覆う網状管3と、更に網状管3の外周面に被覆された熱可塑性弾性体の外皮4とで構成されている。 【0035】そして、この可撓管13を製造する場合にあっては、図2で示す如く、表面が平滑な面を持ったテフロン、ポリエチレン等の離型性のある材料、若しくは、表面に離型処理を施したSUSや銅などの金属で作られた真円棒6の外周を、素線や素線束を使って筒状に編組され、上記真円棒6の外周を覆う網状管3から成る被覆素材7で覆う。被覆素材7の表面に、先ず接着剤を塗り、その状態のものにポリウレタン、軟質塩化ビニール、ポロエステル等の熱可塑性弾性体の外皮4を押出成形等により被覆形成する。このとき、接着剤はシラン系、チタネート系等のプライマーを利用しても良い。 【0036】そして図3で示す如く、そこから真円棒6のみを取り除き、外皮素材5を形成する。次に、この外皮素材5の内径より大きい、または同じ外径の条帯を螺旋状に巻いて形成された第1の螺旋管2を、その外皮素材5に第1の螺旋管2を挿入したときの内径より小さい外径のもので表面が円滑な第1の芯材(図示せず)に縮小して巻き付け、螺旋管2の両端をその第1の芯材に仮固定する。このように螺旋管2を巻き付けた第1の芯材を外皮素材5内に挿入し、仮固定した両端を開放する。すると、巻き付けた第1の螺旋管2は元の径に戻ろうとして外皮素材5の内面に密着する。そして、第1の芯材を抜く。 【0037】同様にして第1の螺旋管2が挿入された外皮素材5の内径より大きい、または同じ外径の巻き方向の異なる第2の螺旋管12を、外皮素材5内に、第1の螺旋管2と第2の螺旋管12を挿入したときの内径より小さい外径のもので表面が円滑な第2の芯材(図示せず)に巻き付け、その第2の螺旋管12の両端を第2の芯材に仮固定する。 【0038】次いで、第2の螺旋管12を巻き付けた第2の芯材を、第1の螺旋管2がすでに挿入された外皮素材5内に挿入し、仮固定した両端を開放する。すると、巻き付けた第2の螺旋管12が元に戻ろうとして第1の螺旋管2の内面に密着する。そして、第2の芯材を抜く。 【0039】更に第1の螺旋管2と第2の螺旋管12が挿入された外皮素材5の内径より大きい、または同じ外径の巻き方向が第1の螺旋管2と同じ第3の螺旋管14を、外皮素材5内に、第1の螺旋管2と第2の螺旋管12と第3の螺旋管14を挿入したときの内径より小さい外径のもので、表面が円滑な第3の芯材(図示せず)に縮小して巻き付け、第3の螺旋管14の両端を第3の芯材に仮固定する。 【0040】第3の螺旋管14を巻き付けた第3の芯材を第1の螺旋管2と第2の螺旋管12がすでに挿入された外皮素材5内に挿入し、仮固定した両端を開放する。すると、巻き付けた第3の螺旋管14が元の径に戻ろうとして第2の螺旋管12に密着する。そして、第3の芯材を引き抜くことにより組み付けが完了し、可撓管13が完成する。 【0041】(効果)この実施形態によれば、第1の螺旋管2と外皮素材5の密着力および各螺旋管2, 12, 14同士の密着力が高いため、螺旋管2, 12, 14の反発力を外皮素材5に効率良く伝達することができ、可撓管13の反発力を向上させると共に、巻き方向が異なる3つの螺旋管2, 12, 14が挿入されているため、捩じり方向に関係なく左右どちらに捩じっても追従性を向上させることができる。 【0042】[第5実施形態]図5を参照して本発明の第5実施形態を説明する。 (目的)本実施形態は、螺旋管、網状管、熱可塑性弾性体の外皮を基本的な構成部材に持つ内視鏡可撓管を屈曲させたときの反発力が向上すると共に捩じり方向に関係なく捩じり追従性も向上する可撓管およびその製造方法を提供することにある。 【0043】(構成)図5は医療用等として用いられる内視鏡挿入部における内視鏡の可撓管11の要部構成を示す一部断面図である。この可撓管11は、前述した如く、例えば金属製の条帯を螺旋状に巻いてそれぞれ形成された、螺旋管2と、これとは巻き方向の異なる螺旋管12と、これらを重ね合わせたものの外周を覆う網状管3と、更に網状管3の外周面に被覆された熱可塑性弾性体の外皮4とで構成されている。 【0044】そして、本実施形態の可撓管11を製造する場合では、網状管3に外皮4が被覆された状態である外皮素材5の内径より大きい、または同じ外径の螺旋管2と、外皮素材5に螺旋管2を挿入したときの内径より大きい、または同じ外径の巻き方向が異なる螺旋管12を、可撓管11の内径に相当する外径のもので表面が平滑であり、テフロンやポリエチレン等の離型性がある芯材、若しくは表面に離型処理を施したSUSや銅などの金属で作られた芯材(図示せず)に、螺旋管12を内側、螺旋管2を外側にして収縮させ、密に巻き付ける。 【0045】このとき、芯材に巻き付けた螺旋管12、螺旋管2の両端を仮固定しておく。尚、この芯材は最終的に引き抜く事からシリコーンゴムやフッ素ゴム等や離型性がある弾性体材料であることが望ましい。そして、それの外周を素線や素線束を使って筒状に編組した網状管3で覆う。さらに、その網状管3の表面に、先ず接着剤を塗り、その状態のものに、ポリウレタン、軟質塩化ビニール、ポリエステル等の熱可塑性弾性体の外皮4を押出成形等により被覆する。このとき、接着剤はシラン系、チタネート系等のプライマーを利用しても良い。 【0046】その後、螺旋管12、螺旋管2の仮固定を解き、上記芯材を抜く。すると、螺旋管2および螺旋管12は元の径に戻ろうとして外皮素材5および螺旋管2の内面に密着する。これにより組み付けが完了し、可撓管11が完成する。 【0047】(効果)この実施形態のものによれば、螺旋管2と外皮素材5との密着力、および螺旋管2と螺旋管12との密着力が高いため、螺旋管2の反発力を外皮素材5に効率良く伝達することができ、可撓管11の反発力を向上させると共に、巻き方向が異なる2つの螺旋管2, 12が組み合わせられて挿入されているため、捩じり方向に関係なく左右どちらに捩じっても捩じり追従性を向上させることができる。 【0048】[第6実施形態]図6を参照して本発明の第6実施形態を説明する。 (目的)本実施形態の目的は、螺旋管、網状管、熱可塑性弾性体の外皮を基本構成部材に持つ内視鏡可撓管を屈曲させたときの反発力を向上すると共に、捩じり方向に関係なく捩じり追従性も向上する可撓管およびその製造方法を提供することにある。 【0049】(構成)図6は、医療用等として用いられる内視鏡の挿入部における可撓管13の要部の構成を示す一部断面図である。この可撓管11は、前述した如く、例えば金属製の条帯を螺旋状に巻いてそれぞれ形成された、第1の螺旋管2と、これとは巻き方向の異なる第2の螺旋管12と、第1の螺旋管2と巻き方向が一致する第3の螺旋管14と、それらの螺旋管2,12, 14を重ね合わせたものの外周を覆う網状管3と、更に網状管3の外周面に被覆された熱可塑性弾性体の外皮4とで構成されている。 【0050】そして、この可撓管13を製造する場合にあっては、網状管3に外皮4が被覆された状態である外皮素材5の内径より大きい、または同じ外径の第1の螺旋管2と、外皮素材5に第1の螺旋管2を挿入した時の内径より大きい、または同じ外径の巻き方向が異なる第2の螺旋管12と、外皮素材5に螺旋管2と螺旋管12を挿入したときの内径より大きい、または同じ外径の第3の螺旋管14を、可撓管13の内径に相当する外径で、表面が平滑であり、テフロンやシリコーンゴム等の離型性がある芯材、若しくは表面に離型処理を施したSUSや銅などの金属で作られた芯材(図示せず)に第3の螺旋管14を内側、第2の螺旋管12を中間、第1の螺旋管2を外側にしてこれらの螺旋管2, 12,14を収縮させて密に巻き付ける。このとき、芯材に巻き付けた螺旋管2,12,14の両端を仮固定しておく。尚、この芯材は最終的に引き抜く事からシリコーンゴムやフッ素ゴム等の離型性がある弾性体材料であることが望ましい。 【0051】そして,これの外周を、素線や素線束を使って筒状に編組した網状管3で覆い、網状管3の表面に、先ず接着剤を塗り、その状態のものにポリウレタン、軟質塩化ビニール、ポリエステル等の熱可塑性弾性体の外皮4を押出成形等により被覆する。このとき、接着剤はシラン系、チタネート系等のプライマーを利用しても良い。 【0052】その後、螺旋管1, 12, 14の仮固定を解き、芯材を抜くと、螺旋管2,12,14は元の径にそれぞれ戻ろうとして外皮素材5、螺旋管2,螺旋管12に密着する。そして組み付けが完了し、可撓管13が完成する。 【0053】(効果)この実施形態によれば、螺旋管2と外皮素材5の密着力、および螺旋管2, 12, 14同士の密着力が高いため、螺旋管2, 12, 14の反発力を外皮素材5に効率良く伝達することができ、内視鏡の可撓管1の反発力が向上すると共に、巻き方向が異なる螺旋管2, 12, 14が挿入されているため捩じり方向に関係なく左右どちらに捩じっても捩じり追従性を向上させることができる。 【0054】[第7実施形態]図4および図5を参照して本発明の第7実施形態を説明する。 (目的)本実施形態の目的は、螺旋管、網状管、熱可塑性弾性体の外皮を基本的な構成部材に持つ内視鏡可撓管を屈曲させたときの反発力が向上すると共に、捩じり方向に関係なく捩じり追従性も向上する可撓管およびその製造方法を提供することを目的とする。 【0055】(構成)図5は、医療用等として用いられる内視鏡の挿入部における可撓管11の要部の構成を示す一部断面図である。この実施形態の可撓管11は、前述した如く、例えば金属製の条帯を螺旋状に巻いて形成された第1の螺旋管2と、これとは巻き方向の異なる第2の螺旋管12と、それらの螺旋管2,12を重ね合わせたものの外周を覆う網状管3と、更に網状管3の外周面に被覆された熱可塑性弾性体の外皮4とで構成されている。 【0056】そして、この可撓管11を製造する場合にあっては、網状管3に外皮4が被覆された状態である外皮素材5の内径より大きい、または同じ外径の螺旋管2を、外皮素材5にその螺旋管2を挿入したときの内径と同じ外径のもので、表面が平滑であり、テフロンやポリエチレン等の離型性がある芯材、若しくは表面に離型処理を施したSUSや銅などの金属で作られた芯材8に密に巻き付ける。このとき、芯材8に巻き付けた螺旋管2の両端を仮固定しておく。 【0057】そして、図4で示す如く、素線や素線束を使って筒状に編組した網状管3でその外周を覆った被覆素材9の表面に、先ず接着剤を塗り、その状態のものに、ポリウレタン、軟質塩化ビニール、ポリエステル等の熱可塑性弾性体の外皮4を押出成形等により被覆する。このときの接着剤はシラン系、チタネート系等のプライマーを利用しても良い。 【0058】その後、螺旋管2の仮固定を解き、芯材8を抜くと、螺旋管2は元の径に戻ろうとして外皮素材5に密着する。次に、螺旋管2が挿入された外皮素材5の内径より大きい、または同じ外径の螺旋管12を、外皮素材5に螺旋管2と螺旋管12を挿入したときの内径より小さい外径で表面が円滑な芯材(図示せず)に巻き付け、螺旋管12の両端を芯材に仮固定する。螺旋管12を巻き付けた芯材を螺旋管2が挿入された外皮素材5に挿入し、仮固定した両端を開放する。すると、巻き付けた螺旋管12が元に戻ろうとして螺旋管2に密着する。そして、組み付けを完了し、可撓管11が完成する。 【0059】(効果)この実施形態によれば、螺旋管2と外皮素材5の密着力、および螺旋管2と螺旋管12の密着力が高いため、螺旋管2の反発力を外皮素材5に効率良く伝達することができ、内視鏡可撓管1の反発力が向上すると共に、巻き方向が異なる螺旋管2, 12が挿入されているために、捩じり方向に関係なく左右どちらに捩じっても捩じり追従性を向上させることができる。 【0060】尚、内視鏡可撓管の製造方法において、可撓管外皮素材に螺旋管を挿入前あるいは挿入後に、その可撓管外皮素材をその外皮の軟化点より高い温度で加熱してもよい。このようにすれば、外皮の被覆方法に関係なく、被覆された外皮と網状管は熱可塑性弾性体の熱溶着作用によって、より強固に固定されるので、可撓管を挿入する際捩じり追従性が良く、表面の皺発生などが生じ難くなる。 【0061】<付記>1.網状管の外側に外皮を被覆してなる外皮素材と、この外皮素材の内側に組み込まれた状態において上記外皮素材に対し径方向に拡張する応力を与える螺旋管とを有することを特徴とする内視鏡可撓管。 2.網状管の外側に外皮を被覆して外皮素材を形成する第1の工程と、この第1の工程で形成された上記外皮素材の内径より小さな外径を有する芯材の周囲に、該芯材の外径より大きな内径と上記外皮素材の内径より大きな外径とを有する螺旋管を収縮させて密着固定する第2の工程と、この第2の工程によりその周囲に上記螺旋管を密着固定した上記芯材を上記外皮素材に挿通し、この後、上記芯材を上記螺旋管から抜去する第3の工程とを有することを特徴とする内視鏡可撓管の製造方法。網状管は径方向に収縮・拡張し易いので、網状管の外側に外皮を被覆して初めて網状管の内外径が決まるため、網状管の内外径を決定するために第1の工程がまず必要なものである。 【0062】3.芯材の周囲に、上記芯材の外径より大きな内径を有する螺旋管を収縮させて密着固定する第1の工程と、この第1の工程の後に、上記螺旋管の外側に網状管を被覆して上記網状管を上記螺旋管に密着固定する第2の工程と、この第2の工程の後に、上記網状管の外側に外皮を被覆する第3の工程と、この第3の工程の後に、上記芯材を抜去する第4の工程とを有することを特徴とする内視鏡可撓管の製造方法。この製造方法は、第2項のように初めに被覆素材を成形するのではなく、螺旋管が網状管に対し径方向に拡張する応力を与えるように予め計算により芯材の外径及び螺旋管の内径を設定し、この螺旋管に網状管及び外皮を密着被覆するものである。よって、最終的に芯材を抜去しても可撓管の内外径は変わらないが、螺旋管が径方向に拡張しようとする応力が網状管に作用している。 【0063】4.第1項に記載の内視鏡可撓管において、螺旋管の自然状態での外径が被覆素材の内径より大きいもの。 5.第2,3項の内視鏡可撓管の製造方法において、互いに巻き方向の異なる複数の螺旋管を重ね、そのうち一つでも組み込む内径より自由状態で外径が大きいもの。螺旋管は巻き方向によって捩じったときに径が広がる方向と縮む方向がある。従って巻き方向の異なる螺旋管を重ねることにより、捩じり方向に伴って広がる螺旋管があるため可撓管の捩じり追従性が向上する。 【0064】6.第2,3項の内視鏡可撓管の製造方法において、網状管の表面に接着剤やプライマーを予め塗布した後に外皮が被覆されたもの。外皮の被覆方法に関係なく、被覆された外皮と網状管は接着剤やプライマーによって、より強固に固定されるので、可撓管を挿入する際、捩じり追従性が良く、表面の皺発生などが生じ難くなる。 【0065】7.第2,3項の内視鏡可撓管の製造方法において、螺旋管を挿入前あるいは挿入後に、可撓管外皮素材をその外皮の軟化点より高い温度で加熱したもの。外皮の被覆方法に関係なく、被覆された外皮と網状管は熱可塑性弾性体の熱溶着作用によって、より強固に固定されるので、可撓管を挿入する際捩じり追従性が良く、表面の皺発生などが生じ難くなる。 【0066】 【発明の効果】本発明によれば、可撓管の屈曲時の反発力と捩じり追従性を向上させることができ、かつ素材の柔軟性が保たれ、体腔内への挿入性及び耐久性を向上させた内視鏡可撓管を提供することができる。また、このような可撓管を簡単な製法で提供できる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000000376 【氏名又は名称】オリンパス光学工業株式会社
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| 【出願日】 |
平成10年(1998)4月2日 |
| 【代理人】 |
【弁理士】 【氏名又は名称】鈴江 武彦 (外4名)
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| 【公開番号】 |
特開平11−285469 |
| 【公開日】 |
平成11年(1999)10月19日 |
| 【出願番号】 |
特願平10−90012 |
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