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【発明の名称】 医療通信システム
【発明者】 【氏名】道浦 秀司

【氏名】茂木 建二

【要約】 【課題】本発明は、端末機を扱う患者の負担を減らし、種々の通信デバイスや通信プロトコルに柔軟に対処できる安価な医療通信システムを提供することを目的とする。

【解決手段】本発明の医療通信システムは、ネットワーク2 を介して相互に接続される端末機4 とホスト3 とからなり、端末機4 およびホスト3 が、医療データおよび患者識別データを格納するデータ格納手段と、前記医療データおよび患者識別データをホスト3 と端末機4 との間で送受信する送受信手段と、データ格納手段および送受信手段を制御する制御手段と、を備えるとともに、前記端末機4 が、患者の医療データを測定し前記データ格納手段へ転送する医療データ測定装置6 を備えて、端末機4 の送受信手段が、緊急時に、一定時間毎にまたはホストからの送信要求に対して、前記医療データをホスト3 へ送信する送信手段を備えることを特徴とする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 ネットワークを介して相互に接続される単または複数の端末機とホストとからなる医療通信システムであって、端末機およびホストが、医療データおよび患者識別データを格納するデータ格納手段と、前記医療データおよび患者識別データをホストと端末機間で送受信する送受信手段と、データ格納手段および送受信手段を制御する制御手段と、を備えるとともに、前記端末機が、患者の医療データを測定し前記データ格納手段へ転送する医療データ測定装置を備えて、端末機の送受信手段が、緊急時に、一定時間毎にまたはホストからの送信要求に対して、前記医療データをホストへ送信する送信手段を備えることを特徴とする医療通信システム。
【請求項2】 端末機の送受信手段が、受信データの伝走路の自動識別手段を備える請求項1記載の医療通信システム。
【請求項3】 端末機またはホストの送受信手段が、送信データの伝走路の選択手段を備える請求項1または請求項2記載の医療通信システム。
【請求項4】 端末機が、緊急時に、一定時間毎にまたはホストからの送信要求に対して患者の医療データを送信しないときは、ホストが異常信号を出力する請求項1〜3の何れか1項に記載の医療通信システム。
【請求項5】 ラウンドロビンを用いた複数のデータ格納手段をもち、各医療データ格納手段に緊急度を設定する請求項1〜4の何れか1項に記載の医療通信システム。
【請求項6】 ホストおよび端末機に送受信データの暗号化・復号化手段が組み込まれる請求項1〜5の何れか1項に記載の医療通信システム。
【請求項7】 端末機には、画像表示手段と画像撮影手段とが備えられ、端末機の画像撮影手段で撮影した画像情報をホストの画像表示手段で表示する請求項1〜6の何れか1項に記載の医療通信システム。
【請求項8】 端末機には、音声出力手段と音声記録手段とが備えられ、端末機の音声記録手段で記録した音声情報をホストの音声出力手段で出力する請求項1〜7の何れか1項に記載の医療通信システム。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ネットワークを利用して在宅医療などを行う医療通信システムに関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、在宅患者や病室に居る患者などの医療データを測定し、この測定データを通信回線を通じて外部のセンターへ送信する医療通信システムは存在した。このようなシステムでは、センターに居る医師の指示に基づいて、患者の画像情報や音声、血圧、体温などの医療データを医療機器で測定し、この測定データを端末機の送受信機器によってセンターのホストへ送信することにより、医師は、遠隔地に居つつもこの測定データを基に患者を診察できる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の医療通信システムでは、医療機器と送受信機器とがハードウェア・ソフトウェア的に連動していないことが多い。すなわち、医療機器で測定した医療データを送信機械である端末機に手入力せねばならなかったり、端末機に入力済みの医療データをセンターからの指示を待って手動で送信するなどの煩雑な手順が必要である場合が多かった。このような煩雑な手順を高齢者などの患者が自ら行うのは、負担となる。
【0004】また、患者の緊急時に対処可能な24時間体制の医療通信システムの場合、端末機とセンター側のホストとの間で常時リンクを確立できるシステム構成が必要であるが、このようなシステム構成を備えた従来の医療通信システムは高価に過ぎるという問題がある。
【0005】さらに、近年の通信技術の発達により、従来の公衆回線に加え、ISDNやPHS、インターネットなどの種々の伝送路が存在し、また、これら伝送路を伝送する通信データの通信プロトコルにも、種々のものがある。従来の医療通信システムは、患者がこれら伝送路や通信プロトコルのなかから安価で伝送速度の速いものを選択したい場合でも、柔軟に対応できなかった。
【0006】本発明は、上記問題点に鑑み、端末機を扱う患者の負担を減らし、種々の通信デバイスや通信プロトコルに柔軟に対処できる安価な医療通信システムを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、ネットワークを介して相互に接続される単または複数の端末機とホストとからなる医療通信システムであって、端末機およびホストが、医療データおよび患者識別データを格納するデータ格納手段と、前記医療データおよび患者識別データをホストと端末機間で送受信する送受信手段と、データ格納手段および送受信手段を制御する制御手段と、を備えるとともに、前記端末機が、患者の医療データを測定し前記データ格納手段へ転送する医療データ測定装置を備えて、端末機の送受信手段が、緊急時に、一定時間毎にまたはホストからの送信要求に対して、前記医療データをホストへ送信する送信手段を備えるという構成を有する医療通信システムである。
【0008】前記端末機の送受信手段が、受信データの伝走路の自動識別手段を備えることが、好ましい。
【0009】また端末機またはホストの送受信手段が、送信データの伝走路の選択手段を備えることが、状況に応じて最適な伝走路を選択できるという点から、より好ましい。
【0010】このような医療通信システムにおいて、前記端末機が、緊急時に、一定時間毎にまたはホストからの送信要求に対して患者の医療データを送信しないときは、ホストが異常信号を出力する機能を有すると、望ましいものとなる。
【0011】前記医療通信システムにおいて、ラウンドロビンを用いた複数のデータ格納手段をもち、各医療データ格納手段に緊急度を設定することが、好ましい。
【0012】また、ホストおよび端末機に送受信データの暗号化・復号化手段が組み込まれることが、セキュリティの強化という観点から、好ましい。
【0013】また、前記端末機には、画像表示手段と画像撮影手段とが備えられ、端末機の画像撮影手段で撮影した画像情報をホストの画像表示手段で表示することが、望ましい。
【0014】そして、前記端末機には、音声出力手段と音声記録手段とが備えられ、端末機の音声記録手段で記録した音声情報をホストの音声出力手段で出力することが、望ましい。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る医療通信システムの代表的な種々の実施例を図面を参照しながら説明する。
【0016】図1は、本発明に係る医療通信システム1 の構成を示す模式図である。この医療通信システム1 は、加入電話網、ISDN網、インターネットもしくはイントラネットなどのネットワーク2 に接続されたセンター側のホスト3 、端末機4 、およびホスト3 と端末機4 とに接続される周辺機器から構成される。ホスト3 は、モデムやTA(ターミナルアダプタ)、ルータなどの端末アダプタ5 を介してネットワーク2 と接続されている。ホスト3 としては、汎用のPC(パーソナルコンピュータ)やEWS(エンジニアリング・ワークステーション)を用いることができる。
【0017】前記端末機4 は、体温、血圧、脈拍、心拍または尿などを測定・分析する医療データ測定器6 と接続されており、この医療データ測定器6 で測定した医療データは、測定されると同時に端末機4 のRAMに転送される。また、端末機4 には、CCDカメラ7 、マイク8 および緊急ボタン9 が備わる。CCDカメラ7 やマイク8 を用いることにより、センター側のホスト3 と端末機4 との間で画像や音声をやりとりし、センター側の医者が患者を問診・外診することが可能となる。患者などが緊急ボタン9 を押すと、緊急情報がセンター側のホスト3 へ送信され、この情報を受けたホスト3 が、データベースに登録された病院や警察へ連絡するなどの対応をとることができる。
【0018】また、端末機4 にはCRT10や電話11が接続されている。これらは、センター側から、端末機4 を扱う患者に音声や画像を送信して指示を伝えるときなどに利用される。なお、図示していないが、本実施例の端末機4 やホスト3 では、デジタル・ビデオ・カメラやデジタル・スチル・カメラを接続し、相互に動画像や静止画像を送受信することができ、また、前記端末機やホストにプリンタを接続して医療データを印字したりFAXの代わりに使うことも可能である。
【0019】前記ホスト3 においては、患者に対応する端末機のアドレス、患者の医療データなどがデータベースにされている。ホスト3 は、前記データベースを参照することにより、医療データをホストへ送信する旨の送信命令を患者側の端末機へ送信することができ、また、患者の健康状態を系統的に整理・管理することができる。端末機への医療データの送信命令は、予め定められたスケジュールに基づいて定期的に、または医師や端末機のオペレータの指示により発せられる。この送信命令を発しても、端末機から医療データがダウンロードされない場合、なんらかの異常が生じたとみなされて、前記データベースにこの異常が追記される。また、端末機において上述した異常ボタンが押された場合も、異常が生じたとみなされ前記データベースにこの異常が追記される。前記データベースには、患者の状態に応じた異常時の対策が書き込まれており、その対策にしたがって、異常の旨を、ディスプレイへ表示、警察や病院へ通報するなどをすることができる。これにより、患者の24時間看護が可能となる。
【0020】以下に、本発明に係る医療通信システムの端末機について詳細に説明する。図2は、本発明に係る医療通信システムの端末機20の構成を示すブロック図である。本実施例の端末機は、医療データ測定装置とのセンサインターフェイス21、プログラムが格納されるROM22、医療データ保存領域とシステム制御領域とが確保されるRAM23、表示装置とのディスプレイインターフェイス24、ホストとの送受信データのやりとりを担うゲートウェイチップ25、これらを制御するCPU26、およびこれらを相互に接続するバスとから構成される。
【0021】前記ゲートウェイチップ25は、メッセージコントローラ27と、メッセージFIFOコントローラ28と、公衆回線、ISDN回線またはLANのいずれかの物理回線への切り替えを制御するスイッチングコントローラ29と、このスイッチングコントローラ29により制御されるUART(Universal Asynchronous ReceiverTransmitter )30、TAコントローラ31およびイーサネット32とを備える。さらにゲートウェイチップ25は、前記UART30に接続されるシリアルインターフェィス33、このシリアルインターフェイス33に接続されたモデム34、前記TAコントローラ31に接続されたTA35を備えて構成される。ただし、本発明のゲートウェイチップはこのような構成に限らず、TAコントローラおよびTAと、イーサネットとの一方または双方を除いたものであっても良い。また、前記物理回線に、必要に応じてPHS回線用回路などをゲートウェイチップに追加し、PIAFS(PHS Internet Access Forum Standard)などを利用して、移動通信に対応することもできる。
【0022】前記端末機とホスト間の伝送路としては、既存の公衆回線(アナログ電話網)、ISDN回線(ディジタル通信網)、またはインターネットやイントラネットなどのLANを利用することができる。伝走路が公衆回線(アナログ電話網)である場合、送受信データはモデム34、RS−232Cなどのシリアルインターフェイス33、およびUART30を経由し、伝送路がISDNである場合、TA35およびTAコントローラ31を経由し、伝送路がLANである場合、イーサネットを経由する。
【0023】前記スイッチングコントローラ29は、受信信号がどの伝走路からきたのかを自動的に識別する。具体的には、UART30、TAコントローラ31、およびイーサネット32の各物理回線に使用される信号の電圧レベルが異なるので、受信信号の電圧レベルを調べることで、どの伝送路からきたのかが識別される。伝送路の識別後、スイッチングコントローラ29は、受信信号に適した物理回線を選択的に活性化するのである。またスイッチングコントローラ29は、送信データを転送する際にも、物理回線を選択的に活性化できる。
【0024】また、受信信号は、前記の物理回線を経てメッセージコントローラ27へ転送される。メッセージコントローラ27では、転送された受信信号をビット合成し、次にテキスト合成する。また、メッセージコントローラ27では、送信データを伝送路に対応する通信プロトコルに応じてビット分解し、ヘッダにアドレス情報を付与して、送信信号を作成することも行われる。このアドレス情報には、送信信号の宛先、差出人、メッセージの用件、返信先などの情報が含まれる。
【0025】医療データは、医療データ測定器で測定され、センサインターフェイス21を通じて、RAM23の医療データ保存領域に、測定順にシーケンシャルに書き込まれ、サイクリックに多重利用される形式いわゆるラウンドロビンで蓄積される。図3は、このようなデータの保存方法を説明するための模式図である。図3に示すように、測定データの終わりを示すポインターをγとすると、次の測定データはγに続くポインターβ以降に格納される。前回送信したデータがセンター送信ポインターαの前までであり、保存ポインターがβまでとすると、次回に送信するデータは、ポインターαからポインターβまでのデータとなる。このように、医療データ保存領域は、ラウンドロビンを用いて、保存ポインターとセンター送信ポインターとで管理されているため、メモリ領域を最大限に活用できる。また、送信途中に回線障害やホストに異常が生じた場合にも、同じデータを再送信することが容易にできる。
【0026】また、図4に示すように、上記ラウンドロビンを用いた複数の医療データ保存領域(1) ,(2) ,(3) ,…,(N) を用意して、医療データを緊急度ごとに分類して蓄積することにより、データ送信時には、緊急度の高い医療データを優先的に送信することができる。
【0027】そして、RAMに蓄積された医療データの送信処理をするのが、メッセージFIFOコントローラ28である。メッセージFIFOコントローラ28は、上記のラウンドロビンを用いた医療データ保存領域ごとに送信処理を行う。これにより、RAMの医療データ保存領域はバッファとして用いられているので、CPU26が医療データをRAM23に転送した後は、メッセージFIFOコントローラ28とRAM23とがCPU26と独立して送信データを処理することができ、システム全体の効率が向上する。
【0028】上記医療データは、ディスプレイインターフェイス24に接続されたCRTやLCD(液晶ディスプレイ)などで確認することもでき、また、図示していないが、端末機に音声インターフェィスを組み込むこともできる。これらディスプレイインターフェイスや音声インターフェイスによって、画像や音声データを端末機とホスト間でやりとりすることにより、センター側の医者が遠隔地から患者を問診・外診することが可能となる。
【0029】前記画像データは、圧縮して伝送されるのが好ましい。具体的には、画像データを空間成分から周波数成分への直交変換をした後に、ハフマン符号化による圧縮処理を経た後に伝送する。受信機は、この圧縮情報を復号化して再現する。前記直交変換の方式としては、離散コサイン変換(DCT)、ウェーブレット変換、ウォルシュ・アダマール変換(WHT)、高速フーリエ変換(FFT)、離散サイン変換(DST)、ハール変換、フラクタル変換、カルーネン/レーベ変換(KLT)などが挙げられる。これらの中でも、画像中のノイズが少なく、圧縮効率が比較的高いという観点からは、ウェーブレット変換が好ましく、画像の境界情報の圧縮効率が良好であるという観点からは、フラクタル変換が好ましい。また、これらの変換を組み合わせた圧縮処理を行っても良い。
【0030】また、上記した送信データは、セキュリティの観点から暗号化して送信することが好ましい。受信機は、暗号化データを復号化して再現する。本実施例の暗号方式は、■端末機とホスト間のリンク確立時の送信データの暗号方式と、■医療データの暗号方式とに分けられる。前者の暗号方式としては、比較的簡単に暗号化できて、セキュリティを確保しやすいという観点から、二重鍵方式を用いるのが好ましい。二重鍵方式とは、送信データを表わす複数のベクトル量をスカラー量へ変換する暗号方式をいう。たとえば、送信データがベクトル(a,b,c,d )で表現され、この送信データを送信時刻12 時55 分に送信するとする。送信時刻をベクトル化すると、(1,2,5,5 )で表わすことができる。これら二つのベクトルの内積は、a ×1 +b ×2 +c ×5 +d ×5 となり、これはスカラー量である。このスカラー量を相手側へ送信することとなる。
【0031】また、医療データの暗号方式としては、DES(Data Encryption Standard)などの秘密鍵暗号方式やRSA暗号系などの公開鍵暗号方式、SSL(Secure Sockets Layer)などを用いることができる。公開鍵暗号方式やSSLを用いる際には、ホストが認証局となりホストが発行する認証情報を使って伝送データのセキュリティを高めることができる。
【0032】また、本発明に係るゲートウェイチップの回路は、具体的には、各構成要素をFPGA(Field Programmable Gate Arrays)で設計し、全体を論理合成し、論理の焼き付けを行って作製されるのが、好ましい。これにより、自由度の大きな安価なチップを大量に作製できる。論理の焼き付けには、SRAMやEPROM、EEPROM、フラッシュROM、FUSEなどを用いることができる。またこの回路作製の他の手段として、ASIC(Application Specific integratedCircuit :特定用途向け集積回路)を用いることも可能である。
【0033】次に、以下に図5を参照しながら、ホストが医療データ伝送命令を端末機に発し、端末機は格納された医療データをホストへ送信する手順を説明する。
【0034】先ず、ホストは端末機に医療データ送信命令を発する。この送信命令の伝走路は、上述したように、公衆回線(アナログ電話網)、ISDN回線(ディジタル通信網)、PHS回線およびインターネットやイントラネットなどのLANから任意に選ぶことができる。
【0035】端末機は、前記医療データ送信命令を着信し(ステップ1)、その伝送路および伝送制御方式を自動的に識別する(ステップ2)。識別されれば次のステップへ移り、識別されなければエラーメッセージを付けたエラー信号をホストへ返す(ステップ3)。モデムやTAなどのISDN端末アダプタの場合、その伝送命令を着信したか否かは、その着信のオフフックを一定間隔でポーリングすることにより行われる。
【0036】次に、前記医療データ送信命令が暗号化されているか否かの判定を行う(ステップ4)。前記医療データ伝送命令が暗号化されていた場合は、復号化処理を行い(ステップ5)、暗号化されていなければ復号化処理をスキップして、次の処理に移る。復号化処理に失敗した場合、エラーメッセージを付けたエラー信号をホストへ返す(ステップ3)。次に、送信命令で指定される医療データがRAMに格納されているか否かを調べる(ステップ7)。格納されていなければ、エラーメッセージを付けたエラー信号をホストへ返し(ステップ3)、格納されていれば、次にステップに移る。医療データがRAMに格納されている場合、前記医療データの暗号化を行うか否かの判定を行う(ステップ8)。この判定は、前記医療データ送信命令に含まれる暗号化要求があるか否かに基づいて、または端末機において暗号化するとの設定があるか否かに基づいて行われる。暗号化を行う場合、上記した二重鍵方式などに基づいた暗号化処理を行い(ステップ9)、暗号化を行わない場合は、暗号化処理をスキップする。この医療データをステップ2で識別した伝送路および伝送制御方式に従って変換し、ステップ2で識別した伝送路を選択してホストへ送信する(ステップ10)。
【0037】本実施例の端末機には、患者の容体が急変した場合などの緊急時に対処すべく、緊急ボタンが設けられている。図6に、この緊急ボタンを押して緊急信号をホストへ送信する手順を示す。緊急ボタンが押されると(ステップ20)、送信データの暗号化を行うか否かの判定が行われる(ステップ21)。この判定は、端末機において暗号化するとの設定があるか否かに基づいて行われる。暗号化を行う場合、送信データの暗号化処理が行われる(ステップ22)。そして、予め登録されている伝走路および伝送制御方式に基づいて、ホストへ送信データが送信される(ステップ23)。
【0038】上記した本発明に係る医療通信システムの端末機は、病院内の患者情報端末としても利用可能である。たとえば、入院患者が退院した後、前記端末機を在宅医療システムとして継続使用することができる。
【0039】また、本発明に係る医療通信システムは、その端末機を移動させることにより、任意の場所で健康診断に利用することもできる。
【0040】
【発明の効果】上述の如く、本発明の医療通信システムによれば、前記端末機が、患者の医療データを測定し前記データ格納手段へ転送する医療データ測定装置を備えて、端末機の送受信手段が、緊急時に、一定時間毎にまたはホストからの送信要求に対して、前記医療データをホストへ送信する送信手段を備えるので、患者、特に高齢者が端末機を操作するという負担が減り、また、端末機に蓄積された医療データをホストにおいて任意の時間にダウンロードしてチェックすることができるので、効率の良い医療を行うことができる。
【0041】また、端末機の送受信手段が、伝走路の自動識別手段を備えることにより、受信信号と同じ伝走路を選択して返信することができる。また、端末機またはホストの送受信手段が、送信データの伝走路の選択手段を備えることにより、伝送路の帯域やデータ伝送量などに応じて、最適な伝送路を選択することができる。
【0042】また、端末機が、緊急時に、一定時間毎にまたはホストからの送信要求に対して患者の医療データを送信しないときは、ホストが異常信号を出力する機能をもつことにより、患者の緊急時に警察や病院へ通報するなどの適切に対処することができる。
【0043】そして、ラウンドロビンを用いた複数のデータ格納手段をもち、各データ格納手段に緊急度を設定することで、緊急度の高いデータを優先的にホストへ送信することができる。
【出願人】 【識別番号】598036849
【氏名又は名称】株式会社ベリーズ・コーポレーション
【識別番号】595107944
【氏名又は名称】株式会社ローラン
【出願日】 平成10年(1998)3月19日
【代理人】 【弁理士】
【氏名又は名称】柳野 隆生
【公開番号】 特開平11−267107
【公開日】 平成11年(1999)10月5日
【出願番号】 特願平10−70061