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【発明の名称】 画像生成の方法及び装置
【発明者】 【氏名】ジェフリー エイチ ヤーノフ

【氏名】ピーター ガーハード ロース

【氏名】ケニス エル フリーマン

【氏名】ジョセフ エス ドイチャー

【氏名】アンドリュー ジェイ イーヴァン

【氏名】ドミニク ジェイ ホイシャー

【要約】 【課題】患者の診断対象領域及び挿入される外科処置器具を、リアルタイムの3次元画像で描出するための方法及び装置を提供する。

【解決手段】患者をCTスキャナーのようなプランニング画像生成装置の内腔内へ導き、3次元診断画像空間の3次元診断画像を生成しメモリに記憶する。次に、内腔の外で患者の診断対象領域がX線透視画像生成装置のようなリアルタイム画像生成装置と整列するようにする。生検針のような外科用プランニング器具を診断対象領域に挿入し、X線透視画像を生成しメモリに記憶する。CTスキャナー、X線透視装置、外科処置器具の座標系は、器具がCT画像とX線透視画像の両方に表示されるよう、またカーソルが同時にX線透視及びCT画像等に沿って動くように相関付けられる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 患者の診断対象領域が立体画像データを生成するための3次元診断画像生成技術を用いて画像化される画像生成法であって、外科処置器具が前記診断対象領域に挿入されると、前記外科処置器具の前記診断対象領域への動きをモニターするために、外科処置器具を含めて診断対象領域の一連のX線透視投影画像が生成され、前記立体的画像データは立体画像座標系で生成されて表示され、前記X線透視画像はX線透視画像座標系で生成されて表示され、更に前記X線透視画像座標系及び前記立体画像座標系を電子的に相関付けることを含んでいることを特徴とする画像生成の方法。
【請求項2】 前記X線透視座標系内の前記外科処置器具の位置をモニターすることと、前記外科処置器具の前記位置を前記X線透視画像座標系から前記立体画像座標系に変換することと、少なくとも1つの立体画像デイスプレイ上に重ね合わせられた前記立体画像座標系内の前記外科処置器具の標示を表示することとを更に含むことを特徴とする、前記請求項1に記載の方法。
【請求項3】 X線透視画像表示を生成することと、立体画像表示を生成することと、前記X線透視及び立体画像表示の1つにカーソル表示を生成することと、前記カーソルの座標位置を前記1つの表示の座標系からもう片方の表示の座標系へと変換することと、前記カーソルが両方の表示の対応する座標位置で表示されるようにもう片方の表示の対応する座標位置にカーソルを表示することとを更に含むことを特徴とする、前記請求項1又は2の何れかに記載の方法。
【請求項4】 お互いから角度的に置き換えられた少なくとも2つのX線透視投影画像を生成することと、前記X線透視画像座標系で前記器具の位置及び軌道を定めるために前記角度置換されたX線透視投影画像を解析することと、前記器具の位置及び軌道を前記X線透視画像座標系から前記立体画像座標系へと変換することと、少なくとも1つの前記器具の位置及び軌道を前記立体画像上に重ね合わせることとを更に含むことを特徴とする、前記請求項1から3までの何れかに記載の方法。
【請求項5】 投影画像を生成するために、前記立体的画像を投影することと、前記投影画像を前記立体画像座標系から前記X線透視画像座標系へと変換することと、前記変換された投影画像を前記X線透視画像と共に表示することとを更に含むことを特徴とする、前記請求項1から4までの何れかに記載の方法。
【請求項6】 前記相関付け段階が、前記立体画像座標系と器具座標系との間の立体画像空間/器具空間変換を求めるために前記立体画像座標系を器具座標系と相関付けることと、前記X線透視画像座標系と前記器具座標系との間のX線透視画像空間/器具空間変換を生成するために前記X線透視画像座標系を前記器具座標系と相関付けることと、前記X線透視画像座標系と前記立体画像座標系間で直接変換を行うためのX線透視空間/立体画像空間変換を生成するために前記立体画像空間/器具空間変換を前記X線透視空間/器具空間変換と結びつけることとを更に含むことを特徴とする、前記請求項1から5までの何れかに記載の方法。
【請求項7】 前記立体画像座標系内に対応する位置座標を生成するために前記立体画像空間/器具空間変換によって器具空間の器具の座標位置上で操作を行うことと、前記の変換された座標の表示を前記立体画像データの表示上に重ね合わせることと、前記X線透視画像データの人が解読できる表示を生成することと、前記立体画像データから人が解読できる表示を生成することと、前記X線透視画像表示及び立体画像表示の内の1つにカーソルを重ね合わせることと、前記X線透視空間/立体画像空間変換を用いてカーソルの座標を変換し、もう一方のの画像上に対応するカーソル表示を生成することと、オペレータ制御の下に、両画像でカーソルを同等に移動させることとを更に含むことを特徴とする、前記請求項6に記載の方法。
【請求項8】 前記X線透視画像の中心線の位置を前記立体表示上に表示しながらこの中心線を患者身体のターゲットと整列させることと、前記外科処置器具をこの中心線に沿って挿入することとを更に含んでいることを特徴とする、前記請求項1から7までの何れかに記載の方法。
【請求項9】 患者が画像化される診断対象領域の組織構造を示す3次元診断画像データを生成するための3次元診断画像生成装置と、前記診断対象領域への前記外科処置器具の移動をモニターするために、挿入された外科処置器具を含めた診断対象領域の一連のX線投影画像を生成するための手段と、立体画像座標系で生成され表示される前記立体画像データ及び使用中のX線透視画像座標系で生成され表示される前記X線透視画像とから成り、前記X線透視画像座標系と前記立体画像座標系を電子的に相関付けるための手段を更に含むことを特徴とする医療用画像生成装置。
【請求項10】 オペレーターにより受診者の診断対象領域付近若しくは領域内の複数のどんな位置にでも移動可能である外科処置器具(62) と、器具空間の前記器具の座標を示す電気信号を生成するためのシステム(100)と、前記診断対象領域の組織構造を3次元画像空間に示す3次元診断画像データを生成するための3次元診断画像生成装置(20)と、前記生成された3次元診断画像データを記憶するための3次元診断画像データメモリ(130)と、前記外科処置器具がリアルタイム画像空間の診断対象領域内或いはその付近にある場合、前記受診者の診断対象領域及び外科処置器具のリアルタイム画像データを生成するためのリアルタイム画像生成装置(40)と、前記外科処置器具の少なくとも1つの座標を前記3次元立体画像空間へと変換するための変換プロセッサ(102、120、122)と、前記変換プロセッサに接続された少なくとも1つの人が解読できる表示(134)と、リアルタイム画像と(i) 前記変換された座標で輪切りにした断層である前記3次元画像生成データの断層及び(ii)その上に重ね合わせられた前記外科処置器具の表示を有する前記3次元画像データから生成された画像の内の1つの、人が解読できる表示を生成するための、前記3次元画像データメモリ(144)と前記リアルタイム画像生成装置(40)から成ることを特徴とする医療用画像生成装置。
【請求項11】 前記リアルタイム画像生成装置が、X線透視投影画像を生成するX線透視装置(42)に取り付けられたCアーム(46)を含み、更に、異なる角度で撮られたX線透視投影画像を記憶するための第1及び第2X線透視画像メモリ(140、140')と、前記X線透視投影画像を解析して、X線透視画像空間に選択された点の座標を定めるためのプロセッサ(160)を含み、その定められた座標は前記変換プロセッサ(122)へと送られ3次元画像空間の対応する座標へと変換されることを特徴とする請求項10に記載の装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、画像生成、特に医療診断用画像生成及び最小限の体内への器具挿入術の分野において使用するための画像生成の方法及び装置に関する。統合されたCTスキャナー、X線透視検査用X線機器、及び機械アーム型最小限体内挿入型外科用器具と組み合わせられると特別な使用方法が生まれ、それらの特定事項に言及しながら説明する。しかしながら、本発明は立体的画像が生成できる磁気共鳴画像生成や他の画像生成システムにも応用できるものと理解されたい。本システムは、最低限の体内への器具挿入施術の間に、患者のある領域をモニターできる他のリアルタイム画像生成システムにも使用できる。本発明は又、機械アームというよりむしろ電子三角測量技術を用いてその位置がモニターされる、最小限の体内侵入外科処置器具で外科処置を行う際にも使用できる。
【0002】
【発明の背景】これまで、患者の立体的画像データは、CTスキャナーや磁気共鳴診断装置などを使用して生成されてきた。3次元画像データは、最小限の体内への器具挿入或いは他の外科処置を計画する際に使用されてきた。しかしながら、嵩張るCTスキャナー及び磁気共鳴診断装置、データ収集時間、CTスキャナーの放射線、磁気共鳴診断装置の強い磁場等のせいで、このような画像装置で最小限の体内への器具挿入や他の処置をリアルタイムでモニターするのが不都合になっている。通常、最小限の体内への器具挿入術はこのような診断画像を基に計画されても、遅れて実行される。
【0003】体内への器具挿入処置中には1つ或いはそれ以上のポイントで、処置を停止して患者を再度造影器に入れ、処置器具がターゲットに届いたか、適切な軌道をたどっているか等を判断する。このように外科処置を開始しそして停止すること、患者を移動させること等は、これも又煩わしく且つ過失が生じるもととなる。その上、このようなシステムでは実施結果を見て処置手順を確認することになり、リアルタイムでのモニタリングができない。
【0004】最小限の体内へ器具挿入処置では、X線透視投影機器を使用してモニタリングが行われてきた。介在外科処置中、外科医はX線透視機器を時々操作して、関係領域と外科処置器具の投影画像を生成する。しかしながら、X線透視画像では、対象全体からのデータが単一平面に投影或いは圧縮される。これにより、外科処置機器の位置は画像面の2軸に対してモニターされるが、画像に垂直な方向の深度については情報に限界がある。さらに、X線透視画像は通常、比較的低い放射線線量で行われ、CTやMRI画像よりも解像度が落ちる。
【0005】介在施術者の中には、立体的データから取り出した画像を1つのモニター上に表示させながら、同時にX線透視画像を別のモニター上に表示させる人もいる。2つの画像に関するデータは、介在施術者の心の中で統合される。このような頭の中での統合作業は、精神的な間違いや判断ミスにつながる恐れがある。
【0006】
【発明の概要】本発明の1つの態様では、診断画像生成の1つの方法が提供される。患者身体の診断対象領域は、立体的画像データを生成するため3次元診断画像生成技術を用いて画像化される。外科処置用探針が診断対象領域に挿入されると、その領域と器具の一連のX線透視投影画像が生成され、外科処置用器具の動きがモニターされる。前記立体的画像データは立体画像座標系で生成されて表示され、X線透視画像はX線透視画像座標系で生成され表示される。X線透視画像座標系及び立体画像座標系は電子的に関連づけられる。
【0007】本発明の別の態様では、医療診断画像生成システムが提供される。施術者は、外科処置プランニング器具を、受診者の診断対象領域に近い場所或いは領域内の複数のどんな箇所へも動かすことができる。システムは、器具空間の器具の座標を示す電気信号を生成する。3次元診断画像生成装置は、3次元画像空間で受診者の組織構造を表示する3次元診断画像データを生成する。3次元診断画像メモリが、生成された3次元診断画像データを記憶する。リアルタイム画像生成機器が、リアルタイム画像空間内の診断対象領域のリアルタイム画像を生成する。変換プロセッサが、外科処置器具の少なくとも1つの座標を3次元画像空間に変換する。リアルタイム画像、及び(i)変換された座標で輪切りにした3次元画像生成データの複数の輪切りと(ii)外科処置用器具をその上に重ね合わせて表している3次元画像データから生成された1つの画像のうちの少なくとも1つの人間に解読可能な表示を生成するために、少なくとも1つの、人が解読可能なディスプレイ装置が、変換プロセッサ、3次元画像データメモリ、及びリアルタイム画像生成機器に接続されている。
【0008】
【実施例】本発明の実行の仕方を詳細に、例を用いて、付随の図面を参照しながら説明する。
【0009】図1を参照すると、患者台或いは支持器10は、基部14に対して相対的に縦方向に移動できるように取り付けられた患者支持面12を有している。基部14は、患者支持面12を上げ下ろしし、また患者支持面を縦方向に動かすためのモーターを含んでいる。また患者支持器の高さと縦方向の位置を表す電気信号を生成するために、位置エンコーダも設けられている。患者支持器は、既知の固定位置に配置されたキャリブレーション・マーカー16を含んでいる。
【0010】患者支持面12上の患者、即ち受診者が立体画像装置の内腔22を通って中に入っていけるように、プランニング、好ましくは立体診断画像生成装置20が、患者台と軸を合わせてに配置されている。図示した実施例では、立体画像装置は予め選択された面の周りを回転するように取り付けられたX線管を有するCTスキャナーである。X線管は、放射線透過物質でできたリング24、患者支持器12、受診者の診断対象領域を通り抜けて、X線管の反対側に配置されたリング型或いは弓型の放射線検出器にいたる扇形の放射線ビームを投影する。平面内でX線管が回転すると、連続したデータ線が生成され、そのデータ線は、制御コンソール30に含まれる再構成プロセッサにより、少なくとも1つの断層画像に再構成される。好適な実施例についてより特定的に述べると、患者支持器12は、X線管が受診者の周りを回転するにつれ、患者の選択された立体部分がスパイラル路或いは一連の断層面に沿って走査されるように、縦方向に移動する。X線管の位置は回転位置エンコーダによりモニターされ、患者支持器の縦方向の位置は、寝台10内の縦方向位置エンコーダによりモニターされる。再構成プロセッサが生成されたデータ線から立体的画像表現を再構成する。制御コンソールは通常、1つ或いはそれ以上のモニター32及び、キーボード、トラックボール、マウス等のようなオペレーター入力器34を含んでいる。
【0011】X線透視画像生成システム40は、プランニング画像スキャナー20に機械的に取り付けられている。好適な実施例についてより特定的に述べると、平板X線検出器42及びX線管44は、Cアーム46上の互いに180度反対地点に片持ち方式で取り付けられている。足ペダル48を踏んでX線管を操作すると、X線のビームが患者支持器12、患者支持器上の受診者を透過してX線検出器42上に投影される。X線検出器42はX線を、人が解読可能なリアルタイムのディスプレイ表示をビデオモニター50上に生成させるために使用される電子信号に変換する。他のリアルタイム若しくは実質上リアルタイムの画像生成システム、例えば連続CT(CCT)等のようなシステムも検討されている。
【0012】Cアーム46は、支持柱52に回転可能に取り付けられている。支持柱内のエンコーダは、手動或いはモーターにより回転面に沿って回転するのに合わせ、その回転位置をエンコードする。旋回可能に相互連結された1対のアーム若しくはリンク54のような機械的なリンク装置により、X線透視装置は、図示された位置まで軸旋回し、また格納のために立体画像装置の側まで軸旋回できるようになっている。スライド部材56は、回転面に平行なアームの1つに沿って、手動或いはモーターにより移動可能である。位置エンコーダは、支持器の位置をアームに沿って、従って、X線ソースと検出器の回転中心の水平方向変位をエンコードする。機械的な相互連結は、X線透視のX線ソースと検出器の回転面が、CTスキャナーX線ソースの回転面に平行で且つ患者支持器の縦軸に垂直になるようになっている。さらに、X線透視装置とCTスキャナーを機械的に相互連結することで、精密に固定された既知のオフセットを2つの回転面間に作り出す。
【0013】最低限の体内への侵入プランニング外科処置器具60は、施術者によって外科処置の準備及び実行に際してモニターされる位置及び方位に配置される。数多くの器具が他にも考えられるが、図示される実施例の外科処置プランニング器具は手動で誘導される生検針62を含んでいる。器具の位置及び方位は機械アーム部品64で定める。機械アーム部品は、旋回支持部材により相互連結された複数のアーム区分を含んでいる。各ジョイントのエンコーダ若しくは位置リゾルバは、アーム相互の相対的な連結状態並びに回転をモニターする。位置エンコーダ及びリゾルバはまた、アームとCTスキャナーの機械的な相互連結に沿って設けられている。この方法で、リゾルバ及びエンコーダにより計測される機械的な相互連結は、CTスキャナーに対する器具62の位置及び方位を正確に表示できるようにしている。X線透視システムは、CTスキャナーに対して、モニターされる方位を向くように機械的に拘束されているので、器具62のX線透視システムに対する相対位置及び方向も知ることができる。
【0014】患者支持器に対する外科処置器具の相対的な方位と位置を確かめるために、外科処置器具或いはポインターの先端をキャリブレーション・マーカー16に接触させると、患者支持器の位置と外科処置器具の位置を示す電子信号が両者とも実際に空間内の同一点にあるかどうか査定が行われる。アナログ的には、1つ或いはそれ以上の基準マーカー70、72を、X線透視装置の既知の場所に取り付ける。再度、外科処置器具或いはポインターの先端をこれらのマーカーに触れさせることにより、それらの相対的な位置関係が照合できる。同様に、X線ビームの回転する面に対して、固定された既知の位置にあるCTスキャナー上の1つ或いはそれ以上のマーカー74に、外科処置器具或いはポインターの先端が接触すると、立体スキャナー及び外科処置器具の座標系が正確に相関していることを確かめるために電子位置信号が比較される。
【0015】外科処置用具或いはポインター62の位置をモニターするための他の機構も検討されている。例えば、発光ダイオード80のような複数の発信器を、外科処置用具又はポインターに対して固定された既知の位置関係になるよう取り付ける。レシーバ82の列を、CTスキャナーに対して固定された位置関係になるよう取り付けるが、部屋の天井に取り付けるのが望ましい。エミッタが作動し放射信号がレシーバに受信される都度、幾何学的三角測量手法を用いて、プランニング器具の位置及び方位が正確且つ迅速に計算される。プランニング器具を複数のマーカー上、理想的には3つ以上で、例えばX線透視スキャナーの座標系に対して固定された既知の位置関係になるよう取り付けられたマーカー70又は72上に配置することにより、プランニング器具座標系及びX線透視座標系はたやすく整列させることができる。アナログ的には、プランニング器具を、CTスキャナーの座標系に関して固定された既知の関係で配置された複数のマーカー74に接触させることにより、プランニング器具及びCTスキャナーの座標系は簡単に相関付けができる。アナログ的には、プランニング器具を、患者台上のマーカー16上に位置づけることにより、プランニング器具及び患者台の座標系はたやすく調整できる。
【0016】図2についてだが、器具座標回路100は、器具空間、厳密には器具の座標系における器具62の位置と軌道を判断する。器具座標回路は、機械アーム実施例における機械アーム64上のリゾルバと、エミッタ実施例におけるレシーバー82とに接続され、器具空間における器具の位置及び方位の変化を示す信号を受信する。器具対プランニングスキャナー相関プロセッサ102は、器具62及び立体スキャナー20の座標系間の相関若しくは変換を定める。相関或いは変換は通常、オフセット(厳密には患者支持器軸に沿ったオフセット)、角度オフセット、または回転、及び縮尺という語で説明される。一実施例では、器具62は、立体スキャナー座標系に関して既知の位置関係にある3つ以上のマーカー74に触れられる。各マーカーに接触しながら器具座標系での器具の座標を測定することによって、2つの座標系における3つ以上の共通点を定めることができる。共通重心、重心、若しくは共通点である他の特徴的な点を定めることにより、2つの座標系間のオフセットが定まる。特徴点から各座標系の各点までの光線間の角度差異を求めることにより、角度オフセットが求まる。特徴点と各座標システムの対応点間の物理的変位の差を求めることにより縮尺係数が定まる。無論、器具及び立体スキャナーが機械的につながっている図示された実施例のようなシステムでは、立体スキャナーと器具の座標系間の変換若しくは関係は、機械的な相互連結から予め求めることができる。マーカーに接触することは、省略しても良いし、また器具とCTスキャナーの座標が間違った関係にないことを確認するためだけに使用してもよい。
【0017】アナログ的な数学或いは既知の機械的な関係を用いて、器具対X線透視装置相関プロセッサ104は、器具及びX線透視装置の座標系間の相関関係或いは変換を求める。器具対患者台相関プロセッサ106は、同様の計算を行うか、或いは同様の既知の物理的関係を用いて、患者台と器具の間の相関関係若しくは変換を求める。相関処理のために両座標系の対応する点をより多く提供するため、多数のマークを有するファントムを台上の既知の位置に配置することが望ましい。ファントム像は、患者台空間とプランニング或いはリアルタイム画像の座標システム間の変換を引き出すために使用することができる。
【0018】X線透視装置のアーム52にあるリゾルバ108は、X線ソースと検出器を含むCアームが回転する時には、X線透視装置対器具の相関若しくは変換に角度オフセットを提供し、アーム52が上げ下げされる時には、垂直オフセットを提供する。アナログ的には、患者台にあるテーブルリゾルバ110は、台が上げ下げされる時には器具と患者台の間の相関関係に垂直のオフセットを、そして患者支持器12が軸方向に移動される時には縦方向のオフセットを与える。プラニング対リアルタイム、即ち立体座標系対X線透視座標系相関プロセッサ112は、立体スキャナーとX線透視スキャナーの座標系間の相関を求める。変換は線形演算なので、器具と立体スキャナー間の変換及び、器具とX線透視装置座標系間の変換は、単純に組み合わることができる。この他に、器具対患者相関プロセッサ114は器具座標系と患者座標系の相関関係を求めることもできる。繰り返すが、このことは、患者の上に3つ以上の既知の基準点を設けることにより実行可能となる。このような点には、鼻の先端、骨の特色ある点、立体又はX線透視画像生成処理中に画像化される基準点マーカー等、識別しやすい組織構造を含んでいてもよい。
【0019】器具対立体画像座標系変換プロセッサ120は、器具対プランニング画像プロセッサ102から相関若しくは変換を受信する。器具対立体画像プロセッサは画像空間の入力位置と方位座標に応じて作動し、それらを立体画像データ空間に変換したり、或いはその逆を行う。立体或いはプランニングデータ空間における器具の位置を知れば、器具の位置及びその方向を立体プランニング画像データ上に重ね合わせることができるようになる。アナログ的には、プランニング画像対リアルタイム画像変換プロセッサ122は、プランニング及びX線投影の座標系の内のどちらかの入力座標で作動して、もう片方における対応する位置及び軌道を生成する。医療処置中、患者は立体プランニングスキャナー内に置かれ、立体的画像が生成される。立体的画像は、立体或いはプランニングデータメモリ130に記憶される。プランニングデータ作成中、厳密には患者台が移動してスパイラル若しくは断層データを生成する時の患者台の位置は、立体プランニングデータが患者台座標システムと相関付けられるように、立体プランニングデータと結びつけて記憶される。オペレータ制御装置30は、選択された断層、投影画像、面表現、或いは他の従来からのデータ表示をプランニング画像ディスプレイ134での表示用に生成するために、立体プランニング画像データメモリ又はビデオプロセッサ132を制御する。プランニング画像表示には、共通の横断点を通る矢状断層、前頭断層及び横断断層が含まれいることが望ましい。アナログ的に、リアルタイムX線投影のX線管44が作動して、X線検出器42に検出されるX線ビームを生成し、リアルタイム画像メモリ140に記憶されるリアルタイム画像を生成する。ビデオプロセッサ142は、リアルタイム画像を、リアルタイムX線投影画像ディスプレイ50上に表示するための適当なフォーマットに変換する。
【0020】X線投影装置のX線ビームは、患者身体内のターゲットと整列できる中心線を有する。3次元空間の立体表示又は2次元空間のX線透視表示を監視しながら、外科処置器具を中心線上に配置し、それにに沿って挿入する。
【0021】X線透視表示は外科処置の間生成されるので、器具はX線透視画像に表示される。器具の座標及び軌道は、プランニング画像座標系への変換のため、器具対プランニング画像変換プロセッサ120に搬送される。プランニン画像座標系における器具の位置及び軌道はビデオプロセッサ132に連絡され、そのビデオプロセッサが、CTデータ表示に外科処置器具の位置と軌道を重ね合わせる。オペレータ制御卓34は、トラックボール或いはマウスが好ましいが、カーソル位置信号を生成し、その信号がプランニング画像座標系144へと変換され、ビデオプロセッサ132に伝えられ、プランニング画像ディスプレイ134上に可動カーソル点を生成する。同じ座標がプランニング画像対リアルタイム画像変換プロセッサ122に送られてリアルタイム画像座標系へと変換され、またビデオプロセッサ142に送信されてX線透視画像に重ね合わせられる。この方法により、カーソルは両方のディスプレイで等しい点に位置づけられる。
【0022】一実施例では、投影プロセッサ150は、プランニング画像メモリ130からの立体画像を選択された方向に沿って投影する。より厳密には、投影プロセッサ150は、X線投影ディスプレイ50上に表示中のものと同じ投影を生成するために、プランニング対リアルタイム(立体対X線透視)座標系相関プロセッサ112、或いはX線投影装置リゾルバ108に接続される。画像重ね合わせ若しくは合成プロセッサ152は、投影された立体画像とX線投影画像を重ね合わせ、合成し、或いはそうでないなら組み合わせて、モニター50上に表示するため、これらの合成された画像信号をビデオプロセッサ142に提供する。この方法で、より高い解像度の投影画像とより低い解像度の投影画像を合体させて明瞭な解像に向上させる。Cアームが回転するにつれ、投影プロセッサ150は立体画像を新しい方向に沿って再投影する。別の方法としては、2つの画像を並べたり、取り去ったり等して表示することもできる。
【0023】別の実施例では、外科処置中、X線透視画像をモニターしながら、器具を患者内のある部位まで移動させる。その正確な位置を調べるためにCアーム46をある角度、好ましくは90度回転して、第2X線透視画像140' が生成される。位置分析プロセッサ160が2つの角度オフセットされたX線透視画像を解析して、器具の位置と方向性をX線透視装置の座標系で3次元で求める。図3の例に示すように、患者の点162は、第1X線透視画像ではスポット164として、また第2X線透視画像ではスポット164' として投影される。スポット164は、放射線166に沿ってX線ソースの起点までさかのぼって投影される。アナログ的に、スポット164' は放射線166' に沿って起点若しくはX線ソースまでさかのぼって投影される。これら2つの放射線は点162で交わるので、このようにして点162の座標が特定できる。多数の投影画像が逆投影され、座標が特定できる。図3は、患者の単一の断層面のみを図示したものである。しかしながら、投影画像は2次元なので、多数のこのような断層を同時に解析して、X線透視画像空間に3次元の座標を生成する。器具の位置と軌道を示す座標は立体対X線透視座標系変換プロセッサ122に送られ、プランニング立体画像空間の対応する座標に変換され、またプランニング画像データに外科処置器具を重ね合わせるためにビデオプロセッサ132へも伝達される。
【0024】別の代替実施例では、カーソルは、立体画像ディスプレイ134上に同時に表示される横断面図、または前頭図、及び矢状図の交差する点に位置づけられる。オペレータが、カーソル制御装置34を立体画像データ空間を通して移動させると、矢状図、前頭図、横断面図がそれに合わせて変わる。カーソルがX線透視ディスプレイに表示される時に、X線透視画像を通してカーソルを移動させると、立体画像ディスプレイ上の矢状図、前頭図、横断面図がそれに合わせて変わる。
【0025】先に論じた座標系を相関付けるために、数多くの他の技術が使用できるのは明らかである。例えば、2つのX線透視画像を生成すれば、その画像を解析して、基準点マーカー、特徴的な組織構造、或いはX線透視画像空間内の同様なものの座標を求めることができる。同一点を立体画像空間で特定することができる。X線透視画像と立体的データ空間を相関付けるのに、先に論じたアナログ的相関処理を使用できる。共通の基準点マーカーを立体画像とX線透視画像の両方に使用すれば、X線透視画像と立体画像とを電子的に分析するか或いは窓を付けるかして、対応するマーカーが識別できる。この手法で、オペレータの介入無しに自動的に、対応するマーカーを識別し、相関付けできる。組織のマーカーがオペレータの介在無しにコンピュータによって識別可能であるなら、同様の操作が組織マーカーについても行える。代替的に、前記処理を半自動にして、オペレータには全画像の対応する解剖学的組織構造を識別することだけ要求するというふうにすることもできる。
【0026】説明した実施例の利点としては、外科処置がリアルタイムでモニターできること、外科処置器具の位置が予め生成された立体的診断画像と正確に合成できること、リアルタイム画像が予め収集された診断画像と統合されること等が挙げられる。
【出願人】 【識別番号】596177467
【氏名又は名称】ピッカー インターナショナル インコーポレイテッド
【出願日】 平成10年(1998)11月26日
【代理人】 【弁理士】
【氏名又は名称】中村 稔 (外6名)
【公開番号】 特開平11−262486
【公開日】 平成11年(1999)9月28日
【出願番号】 特願平10−336046