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【発明の名称】 眼底カメラ
【発明者】 【氏名】高井 元也

【氏名】小川 哲司

【要約】 【課題】画像記録手段の状態に応じて補助光学系の挿脱を禁止して、眼底観察へ移行しないようにする。

【解決手段】例えば画像記録手段26の空き容量がない場合には、判断手段により画像記録手段26の状態が制御手段23に通信され、被検眼Eの前眼部のアライメント終了後に光路から補助光学系2を退避させようとしても、制御手段23によって指令を受け付けないようにする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 被検眼を観察・撮影するための照明光学系と、眼底を撮影する撮影光学系と、該撮影光学系と一部を共通とし挿脱可能な補助光学系を介して観察者が被検眼の前眼部を観察する前眼部観察光学系と、画像記録手段とを備えた眼底カメラにおいて、前記画像記録手段の状態を判断する判断手段を有し、該判断手段に基づく前記画像記録手段の状態に応じて前記補助光学系の挿脱を禁止することを特徴とする眼底カメラ。
【請求項2】 被検眼を観察・撮影するための照明光学系と、眼底を撮影する撮影光学系と、画像記録手段とを備えた眼底カメラにおいて、前記画像記録手段の状態を判断する判断手段を有し、該判断手段に基づく前記画像記録手段の状態に応じて前記照明光学系の眼底観察照明用光源を減光することを特徴とする眼底カメラ。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、眼科医院や集団検診等において眼底像撮影に使用される眼底カメラに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、無散瞳眼底カメラのように赤外線を使ってテレビモニタ上でアライメントを行う方式の眼底カメラが知られている。この種の眼底カメラでは、アライメント時つまり前眼部観察時には、前眼部観察光学系を眼底カメラ光学系の一部に挿入し、眼底像と光学的に共役な位置に前眼部像を形成し、眼底観察用のテレビカメラを用いてアライメントを行っている。そして、アライメント終了後に、前眼部観察光学系を眼底カメラ光学系から離脱して眼底像を観察し、フォーカス及び詳細な位置調整を行った後に、撮影スイッチを押して画像記録手段に眼底像を記録している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上述の眼底カメラにおいては、前眼部のアライメントを行って眼底の詳細な微調整を行った後に、撮影スイッチを押しても画像記録手段が例えば、フィルム切れ、記録媒体の容量不足、電源のオフ、その他の画像記録手段との通信エラー等があって準備状態に至っていない場合には、そのことをテレビモニタ等に表示して検者へ注意を促す必要がある。更に、準備の未完了を検者に注意を促しても、その間に被検眼の状態が変化してしまうと、再度微調整を行わなければならないので、これらの操作が撮影者に手間を掛け、極めて煩わしいという問題点が生ずる。
【0004】本発明の目的は、上述の問題点を解消し、画像記録手段の状態に応じて補助光学系の挿脱を禁止して、眼底観察に移行しないようにした眼底カメラを提供することにある。
【0005】本発明の他の目的は、画像記録手段の状態に応じて眼底観察照明用光源を減光して、眼底観察画面を検者に提示しないようにした眼底カメラを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するための本発明に係る眼底カメラは、被検眼を観察・撮影するための照明光学系と、眼底を撮影する撮影光学系と、該撮影光学系と一部を共通とし挿脱可能な補助光学系を介して観察者が被検眼の前眼部を観察する前眼部観察光学系と、画像記録手段とを備えた眼底カメラにおいて、前記画像記録手段の状態を判断する判断手段を有し、該判断手段に基づく前記画像記録手段の状態に応じて前記補助光学系の挿脱を禁止することを特徴とする。
【0007】また、本発明に係る眼底カメラは、被検眼を観察・撮影するための照明光学系と、眼底を撮影する撮影光学系と、画像記録手段とを備えた眼底カメラにおいて、前記画像記録手段の状態を判断する判断手段を有し、該判断手段に基づく前記画像記録手段の状態に応じて前記照明光学系の眼底観察照明用光源を減光することを特徴とする。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明を図示の実施例に基づいて詳細に説明する。図1は実施例の構成図を示し、被検眼Eに対向して配置された対物レンズ1の背後の光路上には、光路に挿脱可能な補助レンズ2、中央部に開口を有する孔あきミラー3、撮影レンズ4、回動ミラー5、フィールドレンズ6、視野絞り7、結像レンズ8、撮像素子9が順次に配列されている。ミラー5の上方の入射方向の光路上には、ダイクロイックミラー10、被検眼Eの固視目標となる液晶シャッタ11、液晶シャッタ11を照明する光源12が配置され、ダイクロイックミラー10の左方の反射方向の光路上には、フィールドレンズ13、視野絞り14、結像レンズ15、被検眼観察用テレビカメラ16が配列されている。
【0009】また、孔あきミラー3の入射方向の光路上には、レンズ17、リング絞り18、ミラー19、撮影用光源20、リレーレンズ21、観察用光源22が順次に配列されている。ここで、リング絞り18はレンズ17に関して孔あきミラー3と略共役に配置されている。そして、撮像素子9とテレビカメラ16の出力、撮影スイッチ24、補助光学系挿脱スイッチ25の出力は、画像記録手段の状態を判断する判断手段を内蔵する制御手段23に接続され、制御手段23の出力は画像記録手段26、テレビモニタ27にそれぞれ接続されている。
【0010】上述の構成において、図示しない前眼部観察用光源を発した光束は被検眼Eの前眼部を照明し、ここでの反射光束は対物レンズ1、補助光学系2、孔あきミラー3、撮影レンズ4を通過し、回動ミラー5及びダイクロイックミラー10によって折り曲げられ、フィールドレンズ13、視野絞り14、結像レンズ15を介してテレビカメラ16に結像する。このとき、テレビカメラ16の映像出力は図2に示すような前眼部像E’をテレビモニタ27に映出する。
【0011】検者はこの映像を基に被検眼Eのアライメントを行い、アライメントが終了すると、補助光学系挿脱スイッチ25を押して補助光学系2を光路から退避させる。ここで、眼底観察用光源22を点灯し、リレーレンズ21、ミラー19、リング絞り18の開口部、レンズ17、孔あきミラー3、対物レンズ1を介して被検眼Eの眼底Erを照明する。ここでの反射光束は、瞳孔Ep、対物レンズ1、孔あきミラー3の開口部、撮影レンズ4を通り、前眼部観察時と同様の光路を通って、テレビカメラ16に眼底像を結像する。このとき、テレビカメラ16の映像出力は図3に示すように眼底像Prをテレビモニタ27に映出する。
【0012】検者はこのテレビモニタ27に映出された眼底動画像を観察し、撮影レンズ4を調整して眼底像Prの照準を合わせ、更に被検眼Eの所望部位を撮影するために図示しない固視標移動スイッチを操作し、液晶シャッタ11の開口部を移動して所望部位に被検眼を誘導した後に、撮影スイッチ24を押して撮影用光源25を発光し、眼底像を画像記録手段26に静止画像として記録する。そして、静止画像を記録した後は、補助光学系2が光路に自動的に挿入されて、次の患者の前眼部のアライメントを行う準備が完了する。
【0013】ここで、例えば画像記録手段26に空き容量がない場合には、判断手段により画像記録手段26の状態が制御手段23に通信され、被検眼Eの前眼部のアライメント終了後に光路から補助光学系2を退避させようとしても、制御手段23によって指令を受け付けないようにしておく。同時に、テレビモニタ27等に注意を促すメッセージを表示するようにすればより効果的である。
【0014】なお、画像記録に撮像素子9を用いたが銀塩フィルムを使用してもよく、この場合には例えばフィルム切れやバッテリ切れ等でフィルムカメラの背蓋が開放状態の時には眼底観察に移行できないようにする。
【0015】また、変形例として補助光学系2が光路から退避しても、眼底観察用光源22が点灯せず、テレビモニタ27上に被検眼Eの眼底像が映出しないようにして、詳細なアライメントを妨げるようにしてもよい。更に、観察用光源22を減光するようにしてもよいし、眼底像Prの画像を電気的に消去するようにすることもできる。
【0016】
【発明の効果】以上説明したように本発明に係る眼底カメラは、画像記録手段の状態を判断する判断手段を有し、画像記録手段の状態に応じて補助光学系の挿脱を禁止するようにしたので、画像記録手段の準備が完了していない場合には眼底像観察を行ってアライメントすることができず、検者は画像記録手段の準備が整っている時にのみ眼底像の微調整を行うことができるので、失敗することなく能率良く眼底撮影を行うことができる。
【0017】また、本発明に係る眼底カメラは、画像記録手段の状態を判断する判断手段を有し、画像記録手段の状態に応じて照明光学系の眼底観察照明用光源を減光するようにしたので、画像記録手段の準備が完了していない場合には眼底像観察を行ってアライメントすることができず、検者は画像記録手段の準備が整っている時にのみ眼底像の微調整を行うことができるので、失敗することなく能率良く眼底撮影を行うことができる。
【出願人】 【識別番号】000001007
【氏名又は名称】キヤノン株式会社
【出願日】 平成10年(1998)2月13日
【代理人】 【弁理士】
【氏名又は名称】日比谷 征彦
【公開番号】 特開平11−225969
【公開日】 平成11年(1999)8月24日
【出願番号】 特願平10−48941