| 【発明の名称】 |
内視鏡システム |
| 【発明者】 |
【氏名】日比野 浩樹
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| 【要約】 |
【課題】光学レンズを移動させる圧電アクチュエータの移動速度の調節範囲を十分に確保しつつ、光学レンズ移動時に滑らかな連続画像を得ることができる内視鏡システムの提供を目的としている。
【解決手段】本発明の内視鏡システムは、内視鏡と、内視鏡の挿入部内に設けられ、圧電素子の急速変形によって駆動されて内視鏡の対物光学系のレンズを移動させるアクチュエータ33と、内視鏡と電気的に接続され、アクチュエータにこれを駆動させるための駆動信号を出力するとともに、アクチュエータの駆動信号の波形の基本周期ごとに出現するパルス数を変化させることによりアクチュエータの駆動速度を制御する制御装置14とを具備し、制御装置14が、40Hz以上の基本周波数でアクチュエータの駆動速度を制御することを特徴とする。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 内視鏡と、内視鏡の挿入部内に設けられ、圧電素子の急速変形によって駆動されて内視鏡の対物光学系のレンズを移動させるアクチュエータと、内視鏡と電気的に接続され、アクチュエータにこれを駆動させるための駆動信号を出力するとともに、アクチュエータの駆動信号の波形の基本周期ごとに出現するパルス数を変化させることによりアクチュエータの駆動速度を制御する制御装置と、を具備し、前記制御装置は、40Hz以上の基本周波数でアクチュエータの駆動速度を制御することを特徴とする内視鏡システム。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、圧電素子の伸縮を利用した衝撃力で被駆動体を駆動させる圧電アクチュエータを有する内視鏡を備えた内視鏡システムに関する。 【0002】 【従来の技術】従来、圧電素子の変形を利用して被駆動体を駆動させる圧電アクチュエータが一般に知られている。例えば、特開平9−192083号公報では、内視鏡の先端部に圧電アクチュエータが配置され、観察光学系における観察倍率の変更(変倍)、フォーカス、ズームを行なうために、観察光学系の光学レンズが圧電アクチュエータによって移動される。具体的には、圧電アクチュエータを有する内視鏡と、内視鏡に照明光を供給する光源装置と、内視鏡に電気的に接続されて圧電アクチュエータの駆動を制御する制御装置と、内視鏡からの画像データを処理するCCU(カメラコントロールユニット )とによって内視鏡システムが構成され、制御装置による制御を介して出力される駆動パルスにより圧電アクチュエータが往復移動され、圧電アクチュエータに接続された光学レンズが観察光学系の光軸方向に沿って往復移動される。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】光学レンズの移動速度すなわち圧電アクチュエータの移動速度を調節するために、例えば特開平9−98583号公報や特開平6−194559号公報では、圧電アクチュエータの駆動信号の波形の基本周期ごとに出現するパルス数の比率すなわちパルス出現率(デューティ比)を変化させている。 【0004】圧電アクチュエータの移動速度を最高速度から非常に遅い速度までの広い範囲で調節するためには、例えばデューティ比を100%から限りなく0%に近いところまで調節しなければならない。そして、デューティ比を細かく設定できるように(圧電アクチュエータの速度調節範囲を広げることができるように)するには、例えば基本周期を長くすることが考えられる。しかし、基本周期をあまり長くすると、光学レンズの移動時に画像がコマ送り状態で間欠的に変化する不自然なものとなり、滑らかな連続画像を得ることができない。 【0005】本発明は上記事情に着目してなされたものであり、その目的とするところは、光学レンズを移動させる圧電アクチュエータの移動速度の調節範囲を十分に確保しつつ、光学レンズ移動時に滑らかな連続画像を得ることができる内視鏡システムを提供することにある。 【0006】 【課題を解決するための手段】前記課題を解決するために、本発明の内視鏡システムは、内視鏡と、内視鏡の挿入部内に設けられ、圧電素子の急速変形によって駆動されて内視鏡の対物光学系のレンズを移動させるアクチュエータと、内視鏡と電気的に接続され、アクチュエータにこれを駆動させるための駆動信号を出力するとともに、アクチュエータの駆動信号の波形の基本周期ごとに出現するパルス数を変化させることによりアクチュエータの駆動速度を制御する制御装置とを具備し、前記制御装置が、40Hz以上の基本周波数でアクチュエータの駆動速度を制御することを特徴とする。 【0007】 【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら本発明の一実施形態について説明する。図1は、拡大式電子内視鏡(以下、単に内視鏡という。)1を備えた内視鏡システムを概略的に示している。図示のように、内視鏡1は、挿入部2と操作部3とからその本体が構成されている。挿入部2は、可撓管部8と、可撓管部8の先端に接続されて湾曲操作される湾曲部7と、湾曲部7の先端に設けられ且つ各種の光学要素が組み込まれた先端構成部6とからなる。 【0008】操作部3にはユニバーサルコード4が接続されており、ユニバーサルコード4の先端には、光源装置25に接続されるコネクタ5が設けられている。コネクタ5からはズームケーブル9が延出しており、ズームケーブル9の先端にはズームコネクタ10が設けられている。このズームコネクタ10には図示のように接続コード11が接続されるが、接続コード11が接続されない場合にはキャップ10aがズームコネクタ10に装着される。 【0009】接続コード11は、その一端にズームコネクタ10に対して着脱自在に接続される第1のコネクタ12を有し、その他端にズーム制御装置14に対して着脱自在に接続される第2のコネクタ13を有している。ズーム制御装置14には、速度調節つまみ15が設けられている。また、ズーム制御装置には、フットスイッチ16に接続される接続コード17と、挿入部2に取り付けられたシーソー型のズーム用リモコンスイッチ18に接続される接続コード19とが着脱自在に接続されている。 【0010】ユニバーサルコード4のコネクタ5には、ビデオケーブル20の一端に設けられたコネクタ21が着脱自在に接続されている。ビデオケーブル20の他端にはコネクタ22が設けられ、このコネクタ22はカメラコントロールユニット(以下、CCUという。)23に対して着脱自在に接続されている。なお、CCU23の出力画像は、図2に示すモニタ24の画面に表示される。 【0011】図2に示すように、光源装置25には、内視鏡1に内蔵されるライトガイドファイバ27に対して照明光を入射せしめるランプ26が内蔵されている。また、図示しないが、光源装置25には、内視鏡1の挿入部2内に配設された送気管路に空気を供給する送気源と、同じく内視鏡1の挿入部2内に配設された送水管路に水を供給する送水源とが内蔵されている。 【0012】一方、内視鏡1の先端構成部6内には、対物レンズ系28と、撮像素子29とが内蔵され、被写体を撮像できるようになっている。なお、撮像素子29としては、固体撮像素子、特に電荷結合素子(CCD)が好ましい。したがって、以下では、撮像素子29をCCDとして話をすすめることとする。 【0013】対物レンズ系28はズームレンズ30を有している。 このズームレンズ30は、一般のズームレンズと異なり、変倍するとフォーカス点が変化する形式のものである。すなわち、広角側では例えば被写界深度が5〜100mmで、拡大側では被写界深度が2〜5mmである。 【0014】CCD29の撮像信号は、プリアンプ31を介して、CCU23内のビデオ信号処理回路32に入力されるようになっている。また、内視鏡1の先端構成部6内には、ズームレンズ30を操作するアクチュエータ33が設けられている。このアクチュエータ33は、ズーム制御装置14内に設けられた駆動回路34からの駆動信号を受けて駆動されるようになっている。 なお、アクチュエータ33は、詳しくは圧電式アクチュエータからなり、連結部材36と連結腕35とを介してズームレンズ30を光軸方向に前後移動させる。 【0015】オートズーム(すなわち、オートフォーカス)を可能とするために、CCU23内にはフォーカス検出回路45が内蔵されている。フォーカス検出回路45にはビデオ信号処理回路32の画像信号が入力される。フォーカス検出回路45はその入力された画像信号からコントラストのデータを算出し、このデータを制御回路43に入力する。これによって、制御回路43は、駆動回路34を介してアクチュエータ33の駆動を制御し、ズームレンズ30を焦点が合う位置へと移動させる。 【0016】具体的には、オートフォーカス制御が行なわれると、制御回路43は、例えばコントラスト法(山登り法)により画像のコントラストが最大になるようにズームレンズ30を移動させるべくアクチュエータ33の駆動を制御する。 すなわち、CCD29の受光面にピントが常に合うようにズームレンズ30を移動させる。これによって、モニタ24に表示される画像は常にピントが合った状態となる。なお、一般に、内視鏡1の光学系は、広角時には深度が深くピントを合わせ易いが、拡大時には深度が浅くピントが合わせにくい。したがって、拡大時のみ自動的にオートフォーカスとし、その他の時にはオートフォーカスをOFFするようにしても良い。このようにすることにより、アクチュエータ33の耐久性がアップする。 【0017】また、本実施形態の内視鏡システムでは、フットスイッチ16によってマニュアルズ−ム(すなわち、マニュアルフォ−カス)が可能となる。すなわち、フットスイッチ16は拡大(T)スイッチ部16aと広角(W)スイッチ部16bとを備えており、各スイッチ部16a,16bが選択的に操作されることにより、アクチュエータ33が駆動され、対物レンズ系28のズームレンズ30がその選択されたスイッチ操作に応じて光軸方向の前方または後方へ移動されて、所定のズームがなされる。なお、各スイッチ部16a,16bの操作に伴うフットスイッチ16からの出力信号は、フォトカプラ44を介して、制御回路43に入力される。このため、フットスイッチ16側と制御回路43側とが電気的に絶縁される。 【0018】また、本実施形態の内視鏡システムでは、リモコンスイッチ18によってもマニュアルズ−ムが可能となる。すなわち、リモコンスイッチ18は、シーソー型のものであり、一方の山部を形成する拡大(T)スイッチ部18aと、他方の山部を形成する広角(W)スイッチ部18bとを備えている。そして、各スイッチ部18a,18bが選択的に操作されると、 各スイッチ部18a,18bの操作に伴うリモコンスイッチ18からの出力信号が制御回路43に直接に入力される。これによって、アクチュエータ33が駆動され、対物レンズ系28のズームレンズ30がその選択されたスイッチ操作に応じて光軸方向の前方または後方へ移動されて、所定のズームがなされる。 【0019】さらに、本実施形態の内視鏡システムでは、ズームスイッチ42によってもマニュアルズ−ムが可能となる。すなわち、ズームスイッチ42は、シーソー型のものであり、一方の山部を形成する拡大(T)スイッチ部42aと、他方の山部を形成する広角(W)スイッチ部42bとを備えている。そして、各スイッチ部42a,42bが選択的に操作されると、各スイッチ部42a,42bの操作に伴うズームスイッチ42からの出力信号が制御回路43に直接に入力される。これによって、アクチュエータ33が駆動され、対物レンズ系28のズームレンズ30がその選択されたスイッチ操作に応じて光軸方向の前方または後方へ移動されて、所定のズームがなされる。 【0020】アクチュエータ33は、例えば、ズームレンズ30の連結腕35に連結部材36を介して連結される移動体と、この移動体に固定状態で内蔵された圧電素子とからなる。この場合、圧電素子は、所定の波形の駆動電圧が印加されることにより機械的な伸縮変形動作をし、この伸縮変形動作によって移動体に衝撃力を与える。また、移動体は、内視鏡1の先端構成部6の本体部材に固定的に設けられたベース(静止部材)に摩擦係合して保持されている。 【0021】図3は、駆動回路34からアクチュエータ33に出力される駆動信号(駆動パルス)の波形を示している。基本周期当たりの全パルス数(パルス出現率が100%の場合のパルス数)と基本周波数(単位時間当たりに発生する基本周期の個数)との積がアクチュエータ33の駆動周波数であり、この駆動周波数はアクチュエータ固有のものである。また、基本周波数が一定の場合、アクチュエータ33の移動速度は基本周期当たりに現れるパルス数に略比例する。すなわち、基本周期当たりの全パルス数に対する出現パルス数(実際に基本周期内に出現される(駆動回路34を介して出力される)パルス数)の割合すなわちパルス出現率を大きくすれば、それだけアクチュエータ33の移動速度が速くなる。 具体的には、基本周期当たりの全パルス数が400である場合、パルス出現率を100%に設定すると、駆動パルスの出力波形は図3の(b)に示すようになる。すなわち、基本周期内に現れるパルスの数が400となる。パルスが出現している間、アクチュエータ33は移動を続ける。また、パルス出現率を0.75%に設定すると、駆動パルスの出力波形は図3の(a)に示すようになる。すなわち、基本周期内に現れるパルスの数が3となる。したがって、図3の(b)に比べてアクチュエータ33の移動速度は格段に遅くなる。 【0022】本実施形態において、パルス出現率は例えば制御装置14の操作パネル上で設定できる。操作パネルでパルス出現率が設定されると、その情報が制御回路43に入力される。制御回路43は、駆動回路34を介して、アクチュエータ33に設定されたパルス出現率をもって駆動パルスを出力する。 【0023】ところで、本実施形態の内視鏡システムは、制御装置14によって基本周波数が常時40Hz以上に設定制御される点に特徴がある。基本周波数が40Hz以上に設定されると、パルスが途絶えて次にパルスが出現するまでの時間tが短くなり、ズームレンズ30の移動時に残像現象が有効に利用されて滑らかな連続画像が得られることが発明者の実験によって確認された。なお、基本周波数が40Hzより小さいと、パルスが途絶えて次にパルスが出現するまでの時間tが長くなり、ズームレンズ移動時に残像がなくなり画像がコマ送り状態で間欠的に変化する不自然なものとなる。特に、パルス出現率を一定として基本周波数が40Hz以上の場合と40Hzよりも小さい場合とでズームレンズ移動時の画像を比較すると、その差は顕著なものとなる。なお、本実施形態では、アクチュエータ33の駆動周波数に応じて例えば図4、図9、図10に示されるような駆動信号が出力される。このように設定された駆動信号によれば、ズームレンズ30を移動させるアクチュエータ33の移動速度の調節範囲を十分に確保しつつ、ズームレンズ移動時に滑らかな連続画像を得ることができる。 【0024】また、本実施形態の内視鏡システムでは、内視鏡1の操作部3に設けられたサイクリックスイッチ50(図2参照)によって、ズームレンズ30の移動に伴う拡大時の倍率を設定できる。図5はサイクリックスイッチ50の操作によって拡大倍率を変化させる制御プログラムのフローチャートを示している。この制御プログラムは制御装置14によって実行される。具体的に説明すると、まず、制御装置14の電源がONされてプログラムがスタート(S1)すると、パラメータnが0に設定され(S2)、ズームレンズ30が最広角側に移動される(S3)。この状態でサイクリックスイッチ50が1回押される(S4)と、パラメータnの設定値に1が加えられる(S5)。サイクリックスイッチ50が押されない場合には、パラメータnの設定値はそのまま保持される。次に、パラメータnの値が所定の数値と比較される(S6)。具体的には、nが3よりも大きい場合にはnの設定値が0に戻され(S7)、nが3以下の場合にはnの値が保持される。その後、nの値が判断され(S8)、nの数値に応じた駆動パルスが駆動回路34を介してアクチュエータ33に出力される(S9,S10,S11,S12)。すなわち、n=0の場合には、広角一杯(最広角)までズームレンズ30が移動するのに十分な数の駆動パルスが出力される(S9)。また、n=1の場合には、駆動回路34からアクチュエータ33に例えば100パルス出力され、拡大倍率が第1の倍率に設定される(S10)。また、n=2の場合には、駆動回路34からアクチュエータ33に例えば200パルス出力され、拡大倍率が第2の倍率に設定される(S11)。さらに、n=3の場合には、駆動回路34からアクチュエータ33に例えば300パルス出力され、拡大倍率が第3の倍率に設定される(S12)。以後、サイクリックスイッチ50が1回押される度ごとにS4〜S12のプログラムが実行される。 【0025】従来、例えば特開平8−332170号公報では、複数の倍率を段階的に変化させて循環させることができるように、内視鏡の操作部内に機械式(回転カムとこれに噛み合うラチェットギアとからなる)の倍率選択機構が設けられている。一般に、内視鏡の操作部内には湾曲機構や送気送水吸引機構など種々の機構が詰まっており、ここに機械式の倍率選択機構が内蔵されると、操作部が大型化するという問題があった。これに対して、本実施形態では、機械式の倍率式選択機構を排し、その役割を制御装置14による制御プログラムに委ねているため、内視鏡1の操作部3を大型化することなく複数の倍率選択が可能となる。なお、本実施形態では、サイクリックスイッチ50によって拡大倍率が変更されるようになっているが、サイクリックスイッチ50によって内視鏡の観察方向が変化する(直視、側視、斜視)ようになっていても良い。 【0026】図6〜図8は被検体の寸法を経内視鏡的に測定する方法を示している。本実施形態では、被検体の寸法を測定するために、まず、図7に示されるように、1mm方眼のマス目が被写界深度の最近点で撮像され、このマス目を用いて段階的に設定された各拡大位置での倍率値が測定される。図6の(イ)に示された広角側位置にズームレンズ30が位置している時には、1mm方眼のマス目はモニタ24の画面上で図7の(a)に示すように歪んで見えるが、アクチュエータ33に所定の駆動パルス(例えば100パルス)が出力されて図6の(ロ)に示された拡大位置(被写界深度の最近点)までズームレンズ30が移動されると、1mm方眼のマス目はモニタ24の画面上で図7の(b)に示すように映し出される。この時、モニタ24の画面上に例えば1目盛りが5mmの物差し60を表示させて画像を静止させ、この物差し60によって1mm方眼のマス目1つ分の長さを測定する。この時、例えば被写界深度の最近点にて測定することとする。図7の(b)では、1マス分の長さが物差し60の8目盛り分に相当している。すなわち、1mmであったマス目が図6の(ロ)の拡大位置で5(mm)X8(目盛り)=40mmに拡大されたことになる。したがって、図6の(ロ)の拡大位置での倍率が40倍であることが分かる。このような手法により、他の拡大位置での倍率値も同様に測定される。測定された各拡大位置での倍率値は制御装置14に記憶される。 【0027】続いて、被検体65の寸法を測定する。図6の(イ)に示された広角側位置にズームレンズ30が位置している時には、被検体65はモニタ24の画面上で図8の(a)に示すように小さく見えるが、図6の(ロ)に示された拡大位置までズームレンズ30が移動されると、被検体65は画面上で図8の(b)に示すように大きく映し出される。この時、モニタ24の画面上に物差し60を被検体65の画像に重ねて表示させ、被検体65の寸法を物差し60によって測定する。この時、例えば被写界深度の最近点にて測定することとする。図8の(b)では、被検体65の寸法が物差し60の11目盛り分に相当している。すなわち、被検体65の寸法が5(mm)×11(目盛り)=55mmになっている。前述した測定結果により、この拡大位置での倍率は40倍であるため(倍率値をモニタ24の画面上に表示するようにしても良い)、被検体65の実際の大きさは55÷40=1.38mmであることが分かる。 【0028】従来、被検体の大きさを測定する場合には、実開昭47−16286号公報に示されるように、内視鏡挿入部の処置具チャンネルからメジャー鉗子を挿入して、これを被検体に当てて測定していた。したがって、内視鏡の他にメジャー鉗子を用意しなければならず、装置が複雑になったり、測定の手間がかかるといった問題があった。しかし、本実施形態のような測定手法によれば、装置を複雑化させることなく簡単に被検体の大きさを測定できる。なお、このような測定方法では、被写界深度の最近点を機械的に設定するフードを内視鏡の先端に設けることが望ましい。 【0029】以上のように、本実施形態の内視鏡システムでは、制御装置14によって基本周波数が常時40Hz以上に設定制御されている。したがって、パルスが途絶えて次にパルスが出現するまでの時間tが短くなり、ズームレンズ30の移動時に残像現象が有効に利用されて滑らかな連続画像が得られる。TV画像は、NTSC信号で60Hz、PAL信号で50Hzである。これ以上であると、ちらつきのないTV画像が得られる。本実施形態の場合も、基本周波数が40Hz以上に設定されるため、画像がちらつくことなくズームできる。 【0030】なお、以上説明した技術内容によれば、以下に示すような各種の構成が得られる。 1.内視鏡のズームまたはフォーカスまたは変倍光学系の移動レンズを駆動する圧電アクチュエータの移動速度をパルス出現率で制御する制御手段を有する内視鏡システムにおいて、前記制御手段は、40Hz以上の基本周波数で圧電アクチュエータの移動速度を制御することを特徴とする内視鏡システム。 2.前記制御手段は、1基本周期当たりの全パルス数を400以下に設定することを特徴とする第1項に記載の内視鏡システム。 【0031】3.圧電アクチュエータの駆動周波数が10kHz〜30kHzであることを特徴とする内視鏡システム。 4.圧電アクチュエータの駆動周波数が10kHz以上であることを特徴とする内視鏡システム。 5.圧電アクチュエータの駆動周波数が30kHz以下であることを特徴とする内視鏡システム。 【0032】6.前記制御手段は、1基本周期当たりの最小パルスを3パルスに設定することを特徴とする第1項に記載の内視鏡システム。 7.前記制御手段は、50Hzまたは60Hzの基本周波数で圧電アクチュエータの移動速度を制御することを特徴とする第1項に記載の内視鏡システム。 8.挿入部内に設けたアクチュエータにより光学レンズを移動させ、通常観察と特殊観察とを切換える内視鏡システムにおいて、通常観察と特殊観察とを切換えるための切換スイッチを有し、このスイッチの操作に伴う電気信号によってアクチュエータの駆動が制御されて観察状態が切り換わることを特徴とする内視鏡システム。 【0033】9.前記アクチュエータは圧電素子の変形によって駆動されることを特徴とする第8項に記載の内視鏡システム。 10.前記通常観察が広角観察であることを特徴とする第8項または第9項に記載の内視鏡システム。 11.前記特殊観察が拡大観察であることを特徴とする第8項または第9項に記載の内視鏡システム。 【0034】12.特殊観察では、複数の異なる倍率が設定されていることを特徴とする第11項に記載の内視鏡システム。 13.通常観察と、特殊観察の第1の倍率と、特殊観察の第2の倍率と、特殊観察の第3の倍率とが、この順でサイクリックに切換えられることを特徴とする第11項に記載の内視鏡システム。 14.第1の倍率が30〜60倍程度であることを特徴とする第13項に記載の内視鏡システム。 【0035】15.第2の倍率が60〜90倍程度であることを特徴とする第13項に記載の内視鏡システム。 16.第3の倍率が90〜120倍程度であることを特徴とする第13項に記載の内視鏡システム。 17.第1〜第3の各設定倍率を変更することができることを特徴とする第13項に記載の内視鏡システム。 【0036】18.被検体の寸法を経内視鏡的に測定するための方法において、内視鏡の挿入部内に設けられ且つ変倍またはズームのいずれかを行なう光学レンズをアクチュエータによって所定のパルス数だけ駆動する第1の工程と、光学レンズの駆動によって得られた画像内の被検体を画面上で測定する第2の工程と、測定結果と所定の設定倍率とに基づいて被検体の大きさを換算する第3の工程とからなることを特徴とする方法。 【0037】19.光学レンズの駆動によって得られる画像は、被写界深度の最近点であることを特徴とする第18項に記載の方法。 20.第2の工程では、物差しによって被検体が測定されることを特徴とする第18項に記載の方法。 21.所定の設定倍率は、第1の工程の前に予め測定されて決定されることを特徴とする第18項に記載の方法。 22.所定の設定倍率を測定する方法は、各ステップ毎に基準長さを有するスケールを被写界深度の最近点で撮像する工程と、得られたスケール画像の大きさから各ステップ毎の倍率を計算する工程とを有することを特徴とする第21項に記載の方法。 【0038】23.被検体の寸法を経内視鏡的に測定するための方法において、各ステップ毎に基準長さを有するスケールを被写界深度の最近点で撮像する工程と、得られたスケール画像の大きさから各ステップ毎の倍率を計算する工程と、得られた倍率をステップ毎に記憶する工程と、設定されたステップ位置に応じた倍率をモニタに表示する工程とを具備することを特徴とする方法。 【0039】24.被検体の寸法を経内視鏡的に測定するための方法において、各ステップ毎に基準長さを有するスケールを被写界深度の最近点で撮像する工程と、得られたスケール画像を記憶する工程と、設定されたステップ位置に応じて記憶された前記スケール画像をモニタの所定位置に表示する工程(スケールをスーパーインポーズする)とを具備することを特徴とする方法。 【0040】 【発明の効果】以上説明したように、本発明の内視鏡システムによれば、光学レンズを移動させる圧電アクチュエータの移動速度の調節範囲を十分に確保しつつ、光学レンズ移動時に滑らかな連続画像を得ることができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000000376 【氏名又は名称】オリンパス光学工業株式会社
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| 【出願日】 |
平成10年(1998)2月19日 |
| 【代理人】 |
【弁理士】 【氏名又は名称】鈴江 武彦 (外4名)
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| 【公開番号】 |
特開平11−225944 |
| 【公開日】 |
平成11年(1999)8月24日 |
| 【出願番号】 |
特願平10−37424 |
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