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【発明の名称】 磁気共鳴イメージング装置
【発明者】 【氏名】三浦 嘉章

【要約】 【課題】振動の多い場所や大きい振動に対しても、故障しない耐震性の磁気ディスク装置部を備えた磁気共鳴イメージング装置を提供すること。

【解決手段】磁気共鳴イメージング装置のホストコンピュータのデータ処理部に、磁気ディスク装置部29を備え、水平にセットされた磁気ディスク装置21と、その周辺にその磁気ディスク装置21と一体となって、それぞれ回転軸が直交するように3軸(X,Y,Z)方向25,26,27に空冷用ファン22,23,24を設けている。そして常に運転状態とし、空冷用ファン22,23,24の回転により、ジャイロスコープの原理によって、磁気ディスク装置21の振動や、揺れを抑える方向に力を作用させている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】磁気共鳴イメージング装置において、データ処理部に含まれる磁気ディスク装置の周辺に、その磁気ディスク装置と一体となって、それぞれ回転軸が直交するように3軸方向に、空冷用ファンを設けた磁気ディスク装置部を備えることを特徴とする磁気共鳴イメージング装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、磁気共鳴イメージング装置に関する。
【0002】
【従来の技術】核磁気共鳴(NMR)現象を利用してイメージングを行なう磁気共鳴イメージング装置は、医療の形態診断や生化学的な機能情報を得るために広く使用されている。この磁気共鳴イメージング装置は、撮影領域空間に均一な静磁場を発生させると共に、この静磁場空間に直交3次元方向に磁場強度がそれぞれ変化する3つの傾斜磁場を所定のタイミングで重畳させて、核スピン励起用のRFパルスを被検体に照射し、これによって被検体から戻ってくる一個または複数個のパルスシーケンスのNMR信号を検出している。一回の断層撮影を行なうために、前記のパルスシーケンスが繰り返されて、多数のNMR信号が連続的に検出される。検出されたNMR信号は逐次デジタル化され、さらにフーリエ変換等の処理が施されて被検体の断層像が再構成される。そして得られた画像データや、NMR信号データ等は、データ処理部に含まれる磁気ディスク装置に記録保存される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来の磁気共鳴イメージング装置は以上のように構成されているが、磁気共鳴イメージング装置等のコンピュータ機器は、大量のデータを取り扱うため大容量の磁気ディスク装置を必要とし、また医用機器という特性上、その磁気ディスク装置に高い信頼性が要求される。しかし大容量の磁気ディスク装置の信頼性は振動等の影響を受け易く、設置された環境において振動の多い場所や大きな振動により、いちじるしく故障し易くなるという問題があった。
【0004】本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、振動の多い場所や大きい振動に対しても、故障しない耐震性の磁気ディスク装置部を備えた磁気共鳴イメージング装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するため、本発明の磁気共鳴イメージング装置は、データ処理部に含まれる磁気ディスク装置の周辺に、その磁気ディスク装置と一体となって、それぞれ回転軸が直交するように3軸(たとえばX,Y,Z)方向に、空冷用ファンを設けた磁気ディスク装置部を備えることを特徴とする。
【0006】本発明の磁気共鳴イメージング装置は上記のように構成されており、振動に対して故障しない耐震性の磁気ディスク装置部を有することになる。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明の磁気共鳴イメージング装置の一実施例について図1、図2により説明する。磁気共鳴イメージング装置は図2に示すように、撮影する領域空間に均一な静磁場を発生させる主マグネット2と、前記静磁場空間で直交する3次元方向に磁場強度がそれぞれ変化する3つの傾斜磁場(スライス部位選択用傾斜磁場、読み出し用傾斜磁場、位相エンコード用傾斜磁場)を発生させる傾斜磁場コイル3と、核スピン励起用のRFパルスの被検者への照射と被検者からのNMR信号の検出を行なう励起・検出用のRFコイル4と、NMR信号をプリアンプ10を介してディジタル化するAD変換器11と、ディジタル化されたNMR信号に対して演算処理を行なって被検体の断層像を再構成するデータ処理部28を有するホストコンピュータ14から構成されている。このホストコンピュータ14は、取り込まれたデータを処理して画像を再構成して、断層画像を出力表示器15へ表示すると共に、シーケンサ16を介してシーケンス全体のタイミングを定め、傾斜磁場発生手段やRF信号の励起・検出手段としての役割も担い、信号処理部13の動作をコントロールしたりする。そして、ホストコンピュータ14のデータ処理部28に大容量の磁気ディスク装置21が備えられ、そこにデータが取り込まれる。さらに3次元フーリエ変換等のデータ処理により、3次元の画像が再構成される。
【0008】データ処理部28の磁気ディスク装置21は、磁気共鳴イメージング装置のコントローラ(図示していない)にセットされ、図1に示すように水平に取り付けられており、その周辺にその磁気ディスク装置21と一体となって、それぞれ回転軸が直交するように3軸(X,Y,Z)方向に、空冷用ファン22,23,24を設けた磁気ディスク装置部29を形成している。
【0009】この空冷用ファン22,23,24は常に運転状態とし、空冷用ファン22,23,24の回転により、ジャイロスコープの原理が働き、磁気ディスク装置21に振動や、揺れを抑える方向で力が作用する。力学の法則で回転体に十分大きな角運動量を与えれば、その一体となった物体はその角運動量の慣性がその物体の動揺を防ぐことになる。すなわち、モーメントがはたらかなければ回転軸は空間で一定方向となり、回転体に直角にモーメントNをはたらかせると、回転子は回転軸とモーメントの軸の両方に直角方向の軸の回りにΩ=N/Iωなる角速度で歳差運動を起こす。ただし、I及びωは回転子の慣性モーメント及び角速度を表わす。歳差運動を妨げるとき、すなわち、Ω=0になるようにさせるときは、モーメントは0であり、歳差運動の妨害に対して反作用はない。このジャイロスタビライザーの原理により、磁気ディスク装置21を振動や揺れから守ることができる。
【0010】
【発明の効果】本発明の磁気共鳴イメージング装置は上記のように構成されており、データ処理部の磁気ディスク装置が耐震機構になり信頼性が一段と向上する。特に前記空冷ファンを連続運転しておけば、地震等の災害からも貴重な患者の画像データ等を保護することができる。
【出願人】 【識別番号】000001993
【氏名又は名称】株式会社島津製作所
【出願日】 平成10年(1998)2月5日
【代理人】 【弁理士】
【氏名又は名称】西岡 義明
【公開番号】 特開平11−216123
【公開日】 平成11年(1999)8月10日
【出願番号】 特願平10−24096