| 【発明の名称】 |
生体の蛍光診断装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】二ノ宮 一郎
【氏名】佐野 浩
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| 【要約】 |
【課題】通常画像撮像用テレビカメラ及び蛍光画像撮像用超高感度テレビカメラの両方の光学調整を、シンプルな構造及び組立作業によって行なうことができる生体の蛍光診断装置を提供すること。
【解決手段】蛍光画像撮像用超高感度テレビカメラ40をテレビカメラユニット20のフレーム22に固定し、蛍光画像結像レンズ44をフレーム22に対して微動させることによって蛍光画像撮像用超高感度テレビカメラ40と蛍光画像結像レンズ44との間の光学調整を行ない、通常画像結像レンズ32をテレビカメラユニット20のフレーム22に固定し、通常画像撮像用テレビカメラ30をフレーム22に対して微動させることによって通常画像撮像用テレビカメラ30と通常画像結像レンズ32との間の光学調整を行なうようにした。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】内視鏡の接眼部を通った通常の観察像を撮像するための通常画像撮像用テレビカメラと、上記接眼部を通った蛍光観察像の光の強さを増幅して撮像を行なうための蛍光画像撮像用超高感度テレビカメラとを一つのテレビカメラユニットに設けて、上記接眼部を通った光を上記二つのテレビカメラのいずれの撮像面に導くかを切り換えるための光路切換手段を上記テレビカメラユニットに設けた生体の蛍光診断装置において、上記蛍光画像撮像用超高感度テレビカメラを上記テレビカメラユニットのフレームに固定し、蛍光画像結像レンズを上記フレームに対して微動させることによって上記蛍光画像撮像用超高感度テレビカメラと上記蛍光画像結像レンズとの間の光学調整を行ない、通常画像結像レンズを上記テレビカメラユニットのフレームに固定し、上記通常画像撮像用テレビカメラを上記フレームに対して微動させることによって上記通常画像撮像用テレビカメラと上記通常画像結像レンズとの間の光学調整を行なうようにしたことを特徴とする生体の蛍光診断装置。 【請求項2】上記光路切換手段の固定部分が上記テレビカメラユニットのフレームに固定されており、上記蛍光画像結像レンズのレンズ枠と上記通常画像結像レンズのレンズ枠とが上記光路切換手段の固定部分に取り付けられ、上記蛍光画像結像レンズのレンズ枠には、光軸方向の位置調整及び光軸と垂直方向の位置調整を行なうための光学調整部材が付設されている請求項1記載の生体の蛍光診断装置。 【請求項3】上記蛍光画像撮像用超高感度テレビカメラが、上記テレビカメラユニットのフレームに直接固定されている請求項1又は2記載の生体の蛍光診断装置。 【請求項4】上記通常画像撮像用テレビカメラが、ピント調整と偏心調整を行なうための光学調整部材を介して上記フレームに取り付けられている請求項1、2又は3記載の生体の蛍光診断装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】この発明は、内視鏡を利用した蛍光観察によって早期癌等を診断するための生体の蛍光診断装置に関する。 【0002】 【従来の技術】特定の波長領域の光(励起光)が照射されると生体が蛍光を発することを利用して、内視鏡を利用した蛍光診断が行なわれている。 【0003】そのような蛍光診断を行なうのに用いられる内視鏡は、挿入部の先端に配置された対物光学系によって得られた観察像を、挿入部内に挿通されたイメージガイドファイババンドルによって接眼部に伝送して観察する通常観察用のものと同じである。 【0004】そして、内視鏡の接眼部を通った通常の観察像を撮像する通常画像撮像用テレビカメラと接眼部を通った蛍光観察像の光の強さをイメージインテンシファイアによって増幅してから撮像する蛍光画像撮像用超高感度テレビカメラとが一つのテレビカメラユニットに設けられて、接眼部を通った光が、テレビカメラユニットに設けられた光路切換手段によって二つのテレビカメラのいずれかの撮像面に導かれるように切り換えられるようになっている。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】光路切換部材と通常画像撮像用テレビカメラとの間には通常画像結像レンズが配置され、蛍光画像撮像用超高感度テレビカメラとの間には蛍光画像結像レンズが配置されている。 【0006】したがって、通常画像結像レンズと通常画像撮像用テレビカメラとの間、及び蛍光画像結像レンズと蛍光画像撮像用超高感度テレビカメラとの間においては、各々ピント調整及び偏心調整等の光学調整を行なう必要があり、そのための構造及び組立作業が煩雑なものになっていた。 【0007】そこで本発明は、通常画像撮像用テレビカメラ及び蛍光画像撮像用超高感度テレビカメラの両方の光学調整を、シンプルな構造及び組立作業によって行なうことができる生体の蛍光診断装置を提供することを目的とする。 【0008】 【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するため、本発明の生体の蛍光診断装置は、内視鏡の接眼部を通った通常の観察像を撮像するための通常画像撮像用テレビカメラと、上記接眼部を通った蛍光観察像の光の強さを増幅して撮像を行なうための蛍光画像撮像用超高感度テレビカメラとを一つのテレビカメラユニットに設けて、上記接眼部を通った光を上記二つのテレビカメラのいずれの撮像面に導くかを切り換えるための光路切換手段を上記テレビカメラユニットに設けた生体の蛍光診断装置において、上記蛍光画像撮像用超高感度テレビカメラを上記テレビカメラユニットのフレームに固定し、蛍光画像結像レンズを上記フレームに対して微動させることによって上記蛍光画像撮像用超高感度テレビカメラと上記蛍光画像結像レンズとの間の光学調整を行ない、通常画像結像レンズを上記テレビカメラユニットのフレームに固定し、上記通常画像撮像用テレビカメラを上記フレームに対して微動させることによって上記通常画像撮像用テレビカメラと上記通常画像結像レンズとの間の光学調整を行なうようにしたことを特徴とする。 【0009】なお、上記光路切換手段の固定部分が上記テレビカメラユニットのフレームに固定されており、上記蛍光画像結像レンズのレンズ枠と上記通常画像結像レンズのレンズ枠とが上記光路切換手段の固定部分に取り付けられ、上記蛍光画像結像レンズのレンズ枠には、光軸方向の位置調整及び光軸と垂直方向の位置調整を行なうための光学調整部材が付設されていてもよい。 【0010】また、上記蛍光画像撮像用超高感度テレビカメラが、上記テレビカメラユニットのフレームに直接固定されていてもよく、上記通常画像撮像用テレビカメラが、ピント調整と偏心調整を行なうための光学調整部材を介して上記フレームに取り付けられていてもよい。 【0011】 【発明の実施の形態】図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。図9は、生体の蛍光診断装置の全体構成を概略的に示しており、1は内視鏡の挿入部、2は、挿入部1の基端に連結された操作部である。 【0012】挿入部1の先端には、被写体の像をイメージガイドファイババンドル5の入射端面に結像させるための対物光学系4が内蔵されている。イメージガイドファイババンドル5は、挿入部1内から操作部2内を通ってその射出端面は接眼部3に達している。接眼部3には、イメージガイドファイババンドル5の射出端面を拡大して観察するための接眼光学系6が内蔵されている。 【0013】したがって、挿入部1の先端の前方にある被写体の像が対物光学系4によって結像されて、その像がイメージガイドファイババンドル5によって接眼部3に伝達され、接眼部3に通常・蛍光両用テレビカメラユニット20が接続されていない状態では、接眼光学系6を通して観察画像を肉眼で観察することができる。 【0014】被写体を照明するための照明光を伝達するライトガイドファイババンドル7は、射出端が対物光学系4と平行に配置され、挿入部1及び操作部2内からライトガイド連結管8内を通って、入射端は、光源装置10に着脱自在なコネクタ9に配置されている。 【0015】光源装置10内にはキセノンランプを用いた光源ランプ11が配置されていて、その光源ランプ11から放射された照明光がライトガイドファイババンドル7に収束して入射され、ライトガイドファイババンドル7の射出端から射出された照明光によって被写体が照明される。 【0016】ライトガイドファイババンドル7の入射端と光源ランプ11との間の照明光路には、420nmないし480nmの波長領域の光だけを透過する特性の励起光用フィルタ12が、ソレノイド13によって挿脱自在に配置されている。この励起光用フィルタ12は、通常観察時には照明光路外に退避され、蛍光観察時に照明光路中に挿入されるようになっている。 【0017】接眼部3には、通常・蛍光両用テレビカメラユニット20を着脱自在に連結接続することができる。接眼部3と通常・蛍光両用テレビカメラユニット20との連結機構21は、バヨネットその他内視鏡の接眼部アタッチメント用の公知の各種機構を用いることができ、接眼光学系6の光軸を中心に回転可能に取り付けられるようにするとよい。 【0018】この通常・蛍光両用テレビカメラユニット20には、接眼光学系6を通った通常の観察像を撮像するための通常画像撮像用テレビラメラ30と、接眼光学系6を通った蛍光観察像を撮像するための蛍光画像撮像用超高感度テレビカメラ40とが内蔵されていて、全体として一体のユニットに構成されている。 【0019】このような構成により、内視鏡の接眼部3を通常・蛍光両用テレビカメラユニット20に着脱することにより、通常画像撮像用テレビカメラ30と蛍光画像撮像用超高感度テレビカメラ40の両テレビカメラに対して同時に着脱されることになる。 【0020】31と32は、通常画像撮像用テレビカメラ30の固体撮像素子と結像レンズ、41と42は、蛍光画像撮像用超高感度テレビカメラ40の固体撮像素子と結像レンズである。 【0021】蛍光画像撮像用超高感度テレビカメラ40には、接眼光学系6を通った光の強さを大幅に増幅するためのイメージインテンシファイア43(I・I)が内蔵されている。44は、接眼光学系6を通った観察画像をイメージインテンシファイア43の入射面に結像させるための結像レンズである。 【0022】通常・蛍光両用テレビカメラユニット20の前端部分の内側には、接眼光学系6を通った光を二つのテレビカメラ30,40のいずれの撮像面に導くかを切り換えるための光路切換部50が配置されている。なお、接眼部3と光路切換部50との間にはレンズ等の光学部品は配置されていない。その方が、光路切換部50までの光路長が短くなって好ましい。 【0023】光路切換部50の光路切換光学部材として、ここでは、接眼光学系6の光軸に対して45°傾斜した反射面を有していて接眼光学系6の光軸に対して直交する方向に移動可能なダハプリズム55が用いられている。ただし、ダハプリズム55に限らず、反射面を有する各種光学部材を用いることができる。 【0024】ダハプリズム55は、操作ロッド56によって任意にスライド移動させることができるように配置されている。なお、操作ロッド56は、実際には紙面に垂直の方向に配置されていて、ダハプリズム55を紙面と垂直の方向にスライドさせるようになっているが、図示の都合上紙面に沿って示してある。 【0025】その結果、図9に示されるようにダハプリズム55が接眼光学系6の光軸上にあるときは、接眼光学系6を通った観察画像がダハプリズム55で側方に反射されて、通常画像撮像用テレビカメラ30の固体撮像素子31面に結像する。 【0026】ダハプリズム55の背部には遮光板51が配置されており、接眼部3から光路切換部50に入射した光のうち蛍光画像撮像用超高感度テレビカメラ40側に向かう漏光が遮光板51で遮られて、蛍光画像撮像用超高感度テレビカメラ40側には全く光が行かないようになっている。 【0027】ダハプリズム55を側方に移動させて接眼光学系6の光軸上から退避させると、接眼光学系6を通った観察画像が、蛍光画像撮像用超高感度テレビカメラ40のイメージインテンシファイア43の受像面に結像し、イメージインテンシファイア43で光強度が増幅されてから固体撮像素子41面に結像する。 【0028】そのときは、ダハプリズム55と共に遮光板51も退避し、ダハプリズム55に代わって後述する蛍光観察用フィルタ45が蛍光画像結像レンズ44の前面部分に介挿される。 【0029】蛍光観察用フィルタ45は、例えば480nmないし520nmの波長領域の光だけを透過する特性を有している。したがって、蛍光画像撮像用超高感度テレビカメラ40に入射されるのは、観察像中の480nmないし520nmの波長領域の光だけとなる。 【0030】生体組織に対して、励起光用フィルタ12を通過する420nmないし480nmの波長領域の光を照射すると、正常組織は480nmないし600nmの波長領域の自家蛍光を発し、癌組織は蛍光を発しない。 【0031】したがって、励起光用フィルタ12が照明光路中に介挿された状態では、被写体のうちの正常組織が発する蛍光だけがイメージインテンシファイア43に入射して増幅されることになる。 【0032】この実施の形態ではテレビモニタ80は一つであり、通常画像撮像用テレビカメラ30と蛍光画像撮像用超高感度テレビカメラ40のいずれから出力された映像信号をテレビモニタ80に送るかが、ラインセレクタ81によって切り換え可能となっている。82及び83は、各テレビカメラ30,40を制御するための制御装置である。 【0033】90は、マイクロプロセッサを内蔵した制御部であり、イメージインテンシファイア43、ラインセレクタ81及びソレノイド13など各部の動作を、光路切換部50の切り換え動作に連動して制御するための制御信号を出力する。60は、光路切換部50の切り換え状態を検出するためのディテクタ(マイクロスイッチ)であり、オン/オフによる検出信号が制御部90に送られる。 【0034】その結果、通常観察時には、図9に示されるように、光源装置10内において励起光用フィルタ12が照明光路から退避して、被写体が通常の照明光で照明され、その観察画像が通常画像撮像用テレビカメラ30によって撮像される。 【0035】通常・蛍光両用テレビカメラユニット20側では、ラインセレクタ81は通常画像撮像用テレビカメラ30側に切り換えられる。したがって、通常画像撮像用テレビカメラ30の固体撮像素子31から出力される映像信号によって、可視光の全波長領域の光による通常観察像がテレビモニタ80に表示される。 【0036】そこで、接眼部3を通常・蛍光両用テレビカメラユニット20に連結したままの状態で、光路切換部50を切り換えてダハプリズム55を側方に退避させると、それに連動してソレノイド13によって励起光用フィルタ12が照明光路中に挿入され、ラインセレクタ81は蛍光画像撮像用超高感度テレビカメラ40側に切り換わる。 【0037】なおこの時には、図10のタイミングチャートに示されるように、接眼部3を通った光が蛍光画像撮像用超高感度テレビカメラ40側に入射するより先に、励起光用フィルタ12が照明光路中に挿入されるように制御される。したがって、励起光用フィルタ12を通っていない通常の明るさの照明光で得られた観察光は、蛍光画像撮像用超高感度テレビカメラ40側には達しない。 【0038】このようにして、励起光用フィルタ12を通過する420nmないし480nmの波長領域の照明光で被写体が照明され、その観察画像が蛍光観察用フィルタ45を通ってイメージインテンシファイア43に入射する。 【0039】したがって、蛍光画像撮像用超高感度テレビカメラ40のイメージインテンシファイア43に入射するのは蛍光観察用フィルタ45を通る480nmないし520nmの波長領域の光だけであり、被写体から発せられる蛍光だけがイメージインテンシファイア43に入射して、そこで光強度が増幅された蛍光観察画像が固体撮像素子41で撮像されてテレビモニタ80に表示される。 【0040】図8は、実際の使用状態にある通常・蛍光両用テレビカメラユニット20部分を示しており、支持スタンド15の先端部分に設けられたユニバーサルジョイント16部分に、通常・蛍光両用テレビカメラユニット20が吊り下げられている。 【0041】通常・蛍光両用テレビカメラユニット20のフレーム22とカバー23は、各々断面形状がコの字状に形成されて、両者によって立方形状の箱が形成されている。カバー23の左右両側の外面には、移動の際に把持するための把手が取り付けられている。 【0042】重量のある蛍光画像撮像用超高感度テレビカメラ40は、図示されていない固定ネジによってフレーム22に直接固定されており、光学調整のために動かす必要がなく単に固定すればよい。その結果、装置全体を小型軽量化することができる。 【0043】43aは、蛍光画像結像レンズ44による結像面(イメージインテンシファイア43の受像面)である。光路切換部50とその周辺については、その部分を拡大して示す図1等を参照して、以下に説明をする。 【0044】図1は、ダハプリズム55が接眼光学系6の光軸の延長線上にあり、接眼光学系6を通った観察画像がダハプリズム55の反射面55aで側方に反射されて、通常画像撮像用テレビカメラ30の受像面に結像する状態の正面断面図である。 【0045】光路切換部50部分を支持する支持枠52は、一端側が蛍光画像撮像用超高感度テレビカメラ40の枠体に螺合固定され、他端側が、フレーム22に固定された板材54に連結機構21と共にネジ止め固定されている。 【0046】そして、ダハプリズム55が取り付けられたプリズム枠53a,53bが、支持枠52の内側にスライド自在に支持されている。支持枠52には、断面形状がコの字状の溝52aが水平に(図1において紙面と垂直の方向に)形成されていて、プリズム枠53a,53bは、その溝52aに沿ってスライドするが、その部分の構造の詳細については後述する。 【0047】通常画像撮像用テレビカメラ30は支持筒体36に嵌挿、固定されており、その支持筒体36が、フレーム22に固定されたホルダー35に固定され、通常画像結像レンズ32は、光軸が接眼光学系6及び蛍光画像結像レンズ32の光軸と直交する状態に配置されている。ホルダー35には、フレーム22にネジ止めされた足35aが別体に形成されているが、これは一体に形成しても差し支えない。 【0048】そして、支持筒体36に螺合するセットビス37を緩めることによって、通常画像撮像用テレビカメラ30を通常画像結像レンズ32の光軸方向に移動させてピント調整をすることができる。 【0049】また、ホルダー35の内径と支持筒体36の外径との間には隙間(例えば直径にして1mm程度の隙間)がある。したがって、ホルダー35に三方向又は四方向から螺合するセットビス38を調整することによって、通常画像撮像用テレビカメラ30を光軸に直交する方向に微動させ、通常画像結像レンズ32との偏心調整を行って、通常画像撮像用テレビカメラ30の受像面に結像される画像の位置を調整することができる。 【0050】このように、通常画像撮像用テレビカメラ30は重量が軽いので、通常画像撮像用テレビカメラ30自体を微動させて、通常画像結像レンズ32に対する光学調整を行なうようになっている。 【0051】このように、通常画像結像レンズ32をフレーム22に固定し、重量の軽い通常画像撮像用テレビカメラ30をフレーム22に対して微動させて光学調整を行なうようにしたことにより、装置構成と組立作業を簡素化することができる。 【0052】通常画像結像レンズ32が取り付けられたレンズ枠33は、接眼レンズ6の光軸の延長線に対して直交しており、通常画像結像レンズ32の光軸を側方の通常画像撮像用テレビカメラ30の方に向ける状態で支持枠52に螺合固定されている。 【0053】一方、蛍光画像結像レンズ44が取り付けられたレンズ枠49は、支持筒体46を介して支持枠52に固定されており、支持筒体46に螺合するセットビス48を緩めることによって、レンズ枠49を光軸方向に移動させてピント調整をすることができる。 【0054】また、支持筒体46の外径とそこを囲む支持枠52の内径との間には隙間(直径にして1mm程度の隙間)がある。したがって、支持枠52に三方向又は四方向から螺合するセットビス47を調整することによって、蛍光画像結像レンズ44を光軸に直交する方向に微動させ、蛍光画像撮像用超高感度テレビカメラ40の受像面43aに対する偏心調整を行って、蛍光画像撮像用超高感度テレビカメラ40の受像面に結像される画像の位置を調整することができる。 【0055】このように、蛍光画像撮像用超高感度テレビカメラ40は重量が重いので動かないようにフレーム22に固定し、蛍光画像結像レンズ44側を微動させて光学調整を行なうようになっている。 【0056】遮光板51は、ダハプリズム55の反射面55aの裏面と蛍光画像結像レンズ44との間に配置されて、プリズム枠53a,53bに一体的に固着されている。 【0057】その結果、ダハプリズム55が光路中にある状態の時に、接眼部3から光路切換部50に入射した光のうち蛍光画像結像レンズ44側に漏れる光が遮光板51によって遮られ、蛍光画像撮像用超高感度テレビカメラ40には全く光が行かない。 【0058】図2は、図1におけるII−II断面を示しており、図3は光路切換部50の平面図である。プリズム枠は、二つの部材53a,53bをビス止め連結して形成されていて、その内側の空間にダハプリズム55が嵌め込まれてセットビスで押圧固定されている。 【0059】プリズム枠53a,53bは、図1に示されるように支持枠52に形成された溝52a(その溝52aにより、支持枠52の断面形状がコの字状になっている)にスライド自在に嵌め込まれていて、その溝52aの開口部分は、支持枠52にビス止め固定された蓋体57によって塞がれている。 【0060】その結果、プリズム枠53a,53bは、通常画像結像レンズ32と蛍光画像結像レンズ44の両光軸に対して垂直な水平方向(図2において上下方向)にスライド自在である。 【0061】プリズム枠53bにねじ込んで取り付けられた操作ロッド56の先端には、摘まみ56aが取り付けられており、その摘まみ56aを掴んで、プリズム枠53a,53bを自由に往復動操作することができる。 【0062】このようにして、プリズム枠53a,53bが両結像レンズ32,44の光軸に対して直交する方向にスライドして、その方向にダハプリズム55が移動する。このような構成をとることにより、テレビカメラの光軸方向にプリズム等を移動させるのに比べて光路切換部50の光路長を短くすることができ、その結果、通常・蛍光両用テレビカメラユニット20をコンパクトに構成することができると共に、光路切換部50における光損失が少なくなるので、良好な画質を得ることができる。 【0063】プリズム枠53bには、ダハプリズム55が収容された空間と完全に仕切られた状態で、接眼部3の光軸と平行の向きに貫通孔69が穿設されていて、その貫通孔69内に蛍光観察用フィルタ45が取り付けられている。 【0064】支持枠52の両側面部分には、プリズム枠53a,53bが移動両端から飛び出さないようにするためのストッパになる側壁板58が取り付けられ、さらにプリズム枠53a,53bが側壁板58にぶつかる際の衝撃を和らげるための衝撃吸収ゴムシート59が、支持枠52と側壁板58との間に挟着されている。なお、衝撃吸収部材としては、ゴムシートに限らずバネ材等各種のものを用いることができ、支持枠52側に配置してもよい。 【0065】また、支持枠52にはマイクロスイッチ60が取り付けられていて、そのマイクロスイッチ60をオン/オフさせるための斜板61がプリズム枠53aに取り付けられている。 【0066】そのような構成により、プリズム枠53a,53bをスライド操作すると、図4に示される中間状態(通常観察から蛍光観察に移行する途中の状態)になり、蛍光画像撮像用超高感度テレビカメラ40に光が入る前に、斜板61によってマイクロスイッチ60がオンになってその信号が制御部90に送られる。 【0067】そして、プリズム枠53a,53bのスライドが終了した状態を示す図5に示されるように、ダハプリズム55と蛍光観察用フィルタ45とが接眼部3からの光路中に挿入され、逆の操作を行えば逆の動作が行われる。 【0068】そして、そのマイクロスイッチ60から出力された信号がトリガーとなって、照明光路への励起光用フィルタ12の挿脱やテレビモニタ80に表示される画像の切り換え等の制御が行なわれる。 【0069】このとき、図10に示されるように、接眼部3を通った光が蛍光観察用フィルタ45に入射するより先に(言い換えると、蛍光観察用フィルタ45が取り付けられたプリズム枠53bの貫通孔69に接眼部3を通った光が入射するより先に)励起光用フィルタ12が照明光路中に挿入されるように制御される。 【0070】図6は、蛍光観察用フィルタ45が接眼光学系6の光軸の延長線上にあり、接眼光学系6を通った観察画像が蛍光画像撮像用超高感度テレビカメラ40のイメージインテンシファイア43の受像面43aに結像する状態の正面断面図(図5におけるVI−VI断面図)である。51aは、遮光板51に穿設された孔であり、遮光板51にはこの部分にだけ孔が穿設されている。 【0071】図6に示されるように、蛍光観察用フィルタ45は、押さえナット65によってプリズム枠53bの貫通孔69内に固定されている。したがって、接眼部3が接続される側から貫通孔69に工具を差し込んで押さえナット65を緩めることにより、蛍光観察用フィルタ45を交換し、使用目的に応じた特性の蛍光観察用フィルタ45を選択使用することができる。 【0072】図7は、支持枠52の溝52a内においてプリズム枠53a,53bをガタつかないようにスライドさせる機構を説明するための部分正面断面図である。プリズム枠53a,53bは、遮光板51と共に上方向と左方向から各々複数のボールプランジャ70,71,72によって、支持枠52の溝52aの下面と右側面とに押し付けられた状態になっている。 【0073】ボールプランジャ70,71,72はいずれも、外面に雄ネジが形成されたネジ棒状であり、その先端内に回転自在に少し突出して設けられたボールベアリングが、内部に収容された圧縮コイルスプリングによって先側に向かって弾力的に付勢された状態にセットされて構成されている。 【0074】したがって、プリズム枠53a,53bは、ボールプランジャ70,71,72の圧縮コイルスプリングによる付勢力により支持枠52内の溝52aの直角をなす下面と右側面とに押圧され、位置ずれやがたつきが発生することなく、ボールベアリングによる非常に小さな抵抗下に溝52aに沿って支持枠52内をスムーズに移動することができ、その際に、プリズム枠53a,53bの傾きや光路長の変動等が発生しない。 【0075】ダハプリズム55の上側に配置されたボールプランジャ70は、図3に示されるように、上から見て蛍光画像結像レンズ44を囲む大きさの正方形の四隅の位置に各一本配置されて、プリズム枠53a,53bを均等に押圧している。ただし、ボールプランジャ70は対角線上に二箇所だけに設けてもよい。 【0076】四本のボールプランジャ70は、蛍光観察用フィルタ45が取り付けられた貫通孔69の径より外側に配置されている。その結果、プリズム枠53a,53bがスライドする全範囲において、四本のボールプランジャ70がプリズム枠53a,53bの上面から離れないので、プリズム枠53a,53bがスライド中にがたつかない。 【0077】左側面のボールプランジャ70,71,72は、やはり正方形の四隅の位置に各一本配置されているが、対角線上に二箇所だけに設けてもよい。そして、このうち少なくとも一本(この実施の形態においては二本)のボールプランジャ71は、プリズム枠53aの外壁面に右斜め下向きに(紙面に対しては垂直の方向に)形成された斜面Aに対して垂直に、プリズム枠53aを右斜め下方に向けて押圧している。 【0078】これによって、プリズム枠53a,53bが、支持枠52に形成された溝52aの下面と右側面とに確実に押し付けられ、がたつき、位置ずれ及び傾き等が発生しない。 【0079】また、左側面の他の一本のボールプランジャ72は、プリズム枠53aに形成されたクリック用窪み73に先端が係合するように配置されている。クリック用窪み73は、図2に示されるように、プリズム枠53aに間隔をあけて一対形成されている。 【0080】その結果、接眼部3からの光路が通常画像撮像用テレビカメラ30側と蛍光画像撮像用超高感度テレビカメラ40側とに正しく切り換えられた状態のときに、ボールプランジャ72の先端がクリック用窪み73に嵌まってクリック感が得られ、術者がそれを感知することができる。 【0081】 【発明の効果】本発明によれば、重量が重い蛍光画像撮像用超高感度テレビカメラをテレビカメラユニットのフレームに固定して光学調整のために動かさなくてよいようにしたことにより、装置全体を小型軽量化することができ、また、重量の軽い通常画像撮像用テレビカメラ側では、テレビカメラをフレームに対して微動させて光学調整を行なって通常画像結像レンズをフレームに固定したことにより、装置構成と組立作業を簡素化することができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000000527 【氏名又は名称】旭光学工業株式会社
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| 【出願日】 |
平成9年(1997)11月27日 |
| 【代理人】 |
【弁理士】 【氏名又は名称】三井 和彦
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| 【公開番号】 |
特開平11−155804 |
| 【公開日】 |
平成11年(1999)6月15日 |
| 【出願番号】 |
特願平9−325614 |
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