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【発明の名称】 健康管理支援装置
【発明者】 【氏名】有福 潔

【氏名】小黒 利雄

【要約】 【課題】

【解決手段】
【特許請求の範囲】
【請求項1】 トイレットの使用に伴い個人の健康管理に有用な生体情報を検出するべくトイレットに付設された生体情報検出装置と、携帯電話機を接続可能に前記生体情報検出装置に付設された携帯電話機接続用コネクタと、前記コネクタに携帯電話機が接続された時に生体情報検出装置による生体情報の検出に伴い生体情報を携帯電話機による通信により外部機関に伝送するべく携帯電話機を制御する制御手段と、前記制御手段とコネクタとを接続するインターフェース手段、とを備えた健康管理支援装置。
【請求項2】 前記健康管理支援装置は、外部機関から携帯電話機を介して伝送されて来たメッセージを受信する手段と、表示装置と、前記表示装置を制御する制御手段とを備え、前記表示装置制御手段は受信手段が受信したメッセージを表示装置に表示させることを特徴とする請求項1に基づく健康管理支援装置。
【請求項3】 前記生体情報検出装置は便座の側方に配置されたハウジングを備え、前記携帯電話機接続用コネクタは前記ハウジングに設けてあることを特徴とする請求項1又は2に基づく健康管理支援装置。
【請求項4】 前記生体情報検出装置はトイレットの床に設置されたハウジングを備え、前記携帯電話機接続用コネクタは前記ハウジングに設けてあることを特徴とする請求項1又は2に基づく健康管理支援装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、トイレットにおいて尿糖値、血圧、体重、体脂肪率、その他個人の健康管理に有用な生体情報を検出し、検出された生体情報を病院のような外部医療機関に伝送して、専門家による健康管理を受けることを可能にする健康管理支援装置に関する。
【0002】
【従来の技術】尿糖値、血圧、体重、体脂肪率のような個人の健康管理に有用な生体情報を検出する装置を家庭やオフィスのトイレットに設け、トイレットの使用に付随して生体情報を検出し、病気の予防や早期発見のための健康管理を支援するようになった装置が知られている(特開平5-228116号および米国特許4,962,550号)。従来技術においては、トイレットで検出された生体データを病院のような外部医療機関に送る方法としては、データを格納したICカードやフロッピーディスクのような記憶媒体を利用する方法や、パーソナル・コンピュータとモデムと電話機を利用して公衆有線通信回線を介して外部医療機関のホストコンピュータに伝送する方法が提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ICカードやフロッピーディスクのような記憶媒体を利用する方法は、記憶媒体を外部機関に直接持参するか、郵便などで送付しなければならないので、面倒でもあり、時間を要する。
【0004】これに対し、公衆有線通信回線を利用する方法は、データ転送を短時間で行うことができるという利点がある。しかしながら、一般にパーソナル・コンピュータや電話機は居間などに設置されているので、トイレット内の測定装置と居間などに設置されたパーソナル・コンピュータとを通信媒体で接続し、ローカル・エリア・ネットワーク(LAN)を構築しなければならない。このため、電気配線工事が必要であり、費用と手数を要する。また、建築後に家屋内にLANの配線を敷設すれば、部屋の体裁が損なわれる。
【0005】本発明の目的は、トイレットの使用に伴い個人の健康管理に有用な生体情報を検出するための生体情報検出装置を備えた健康管理支援装置において、家屋内に専用の通信設備を設けることなく外部機関と生体情報の送受信を行うことにある。
【0006】本発明の他の目的は、検出された生体情報を直ちに、かつ、簡単に外部機関に伝送することの可能な健康管理支援装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の健康管理支援装置は、トイレットの使用に伴い個人の健康管理に有用な生体情報を検出するべくトイレットに付設された生体情報検出装置と、携帯電話機を接続可能に前記生体情報検出装置に付設された携帯電話機接続用コネクタと、前記コネクタに携帯電話機が接続された時に生体情報検出装置による生体情報の検出に伴い生体情報を携帯電話機による通信により外部機関に伝送するべく携帯電話機を制御する制御手段と、前記制御手段とコネクタとを接続するインターフェース手段、とを備えている。
【0008】このように本発明の健康管理支援装置は携帯電話機接続用コネクタを備え、コネクタに携帯電話機を接続することにより生体情報を外部機関に伝送できるようになっているので、検出したデータをその場で直ぐに外部機関に転送できるだけでなく、LANのための配線工事も不要となる。
【0009】本発明の好ましい実施態様においては、健康管理支援装置は、外部機関から携帯電話機を介して伝送されて来たメッセージを受信する手段と、表示装置と、この表示装置を制御する制御手段とを備え、この表示装置制御手段は外部機関から携帯電話機を介して伝送されて来たメッセージを表示装置に表示させるようになっている。この実施態様によれば、外部機関と家庭とを携帯電話によるネットワークで接続することができ、外部の専門家による健康管理に関する助言をその場で受けることができる。
【0010】
【発明の実施の形態】図1および図3を参照するに、トイレットには健康管理支援装置10が組み込んである。図示した実施例では、この健康管理支援装置10は、便座に着座した被験者の尿をサンプリングして尿分析を行うと共に、血圧と心拍数、体脂肪率、心電図、および体重を検出し、得られたデータを携帯電話機による無線通信により病院のような外部機関のホストコンピュータに伝送するようになっている。しかし、最も簡素な実施形態においては、1種のデータだけを検出するように構成してもよい。
【0011】より詳しくは、トイレットの便器12にはハウジング14が取り付けてあり、このハウジングには便座16と弁蓋18が回動可能に装着してある。
【0012】図3に示したように、便器12のリムの前部には採尿装置20が取り付けてあり、便器に排泄された尿のサンプルを採取するようになっている。採尿装置20は、例えば特開平9-229925号に開示されているように、採尿容器22を担持した旋回アーム24を側方筺体26内に配置したモータ(後述)によって回動させることにより尿サンプルを採取するようになっている。
【0013】採取された尿サンプルは搬送ポンプ(後述)によりハウジングの左側方部分14A内に配置した尿分析センサーに送られ、尿分析に付される。尿分析センサーには例えば国際公開公報WO/95/18373号に開示されたグルコース検出用ポーラログラフ・フローセルを用いることができる。尿分析センサーの出力は制御・演算部(後述)に送られ、尿糖値が演算される。
【0014】ハウジングの右側方部分14Bはアームレストとしての機能も有するもので、この右側方部分には血圧計の指カフ28が設けてあり、便座に着座した使用者の血圧と脈拍数を検出するようになっている。血圧計は容積振動法式のもので、使用者が右手人差し指をカフ28に差し込んでいる間に透過光量の変動が検出される。指カフ28の出力も制御・演算部に送られ、血圧と心拍数が検出される。
【0015】トイレットにはまた心電計が設けてあり、使用者の心電図を検出するようになっている。心電計は第2誘導法によるもので、図1に示したように、右アームレスト14Bに設けた第1電極30と、便座16に設けた第2電極32および第3電極34を備えている。便座に腰掛けた使用者が右手を第1電極30に接触させると共に、左右の脚の大腿部を第2電極32および第3電極34に接触させることにより心電図が検出される。
【0016】便座16には体脂肪計のセンサ部36が埋め込んであり、便座に着座した使用者の体脂肪率を検出するようになっている。体脂肪計は米国特許4633087の原理に基づくもので、センサ部36の近赤外線発光素子からの近赤外線を使用者の大腿部に照射し、センサ部の受光素子により反射光の強度を検出することにより、体脂肪率を検出するようになっている。
【0017】図3に示したように、便座16の下面には便器のリムに当接支持される4つの圧力センサ38が設置してあり、便座に着座した使用者の体重により便座にかかる荷重を検出するようになっている。また、便器12の前方には第2の圧力センサ40が配置してあり、床にかかる体重を検出するようになっている。便座16に着座した使用者の体重の大部分は圧力センサ38によって検出され、体重の残部は第2の圧力センサ40によって検出される。これらの圧力センサ38、40の出力は制御・演算部に送られ、体重が演算される。
【0018】ハウジングの左側方部分14Aには健康管理支援装置10の操作スイッチを含む入力装置42が配置してある。トイレットの壁には液晶スクリーンのような表示装置44を設けることができる。
【0019】ハウジングの左側方部分14A内には健康管理支援装置10の制御・演算部が収納してある。図8を参照するに、制御・演算部46は、マイクロプロセッサからなる中央演算処理装置(CPU)48と、入力装置42を制御する入力コントローラ50と、表示装置44を制御する表示コントローラ51と、採尿装置20のモータ52を駆動するドライバ53と、採取された尿サンプルを搬送するための搬送ポンプ54を駆動するドライバ55と、プログラムやデータを格納するメモリ56と、メモリ56を制御するメモリコントローラ57と、尿分析装置、血圧計、体脂肪計、心電計、および体重計の各センサー(1〜n)の出力を増幅する増幅回路58と、増幅回路58の出力をディジタル変換するアナログ・ディジタル変換(A/D)回路59で構成することができる。
【0020】図1に示したように、ハウジングの左側方部分14Aには、また、携帯電話機60を接続するためのコネクタ62が設けてある。図2の拡大図を参照するに、携帯電話機接続用コネクタ62は、規格化された位置決めピン64と複数の端子66を備え、市販の携帯電話機60を接続できるようになっている。
【0021】図1から図3に示した実施例では、コネクタ62は携帯電話機60の正面が前方に向いた姿勢で携帯電話機60を上から差し込むように配置されているが、他の種々の配置を取り得る。例えば、図4に示したように、携帯電話機60の正面が右方向に指向するようにコネクタ62を配置することもできる。或いは、図5に示したように、携帯電話機60を前方から差し込むようにコネクタ62を配置してもよい。更に、図6に示した変化形では、コネクタ62はハウジングの左側方部分14Aから延長するケーブル68に接続してある。
【0022】図6に示した実施例では、制御・演算部46や尿サンプル搬送ポンプ54や尿分析センサーとしてのポーラログラフ・フローセル70はトイレットの床に配置されたハウジング72内に収蔵してあり、携帯電話機60を接続するためのコネクタ62はこのハウジング72の頂部に設けてある。
【0023】再び図8を参照するに、CPU48とコネクタ62は、入出力信号をレベル変換するためのインターフェース74により接続されている。
【0024】次に、図9および図10のフローチャートを併せて参照しながら、健康管理支援装置10の使用の態様と動作を説明する。
【0025】被験者はトイレットを利用して尿分析や血圧測定などを行い、得られたデータをその場で外部機関に伝送したい時には、携帯電話機60をトイレットに持参し、コネクタ62に携帯電話機60を接続する。
【0026】便座に着座した被験者が測定開始ボタンを押したならば(S101)、CPU48はモータ52を駆動することにより採尿装置20の旋回アーム24を回動させ、採尿容器22を便器内の適切な位置に位置決めする(S102)。被験者が採尿容器22に向かって放尿することにより尿がサンプリングされると(S103)、CPU48は搬送ポンプ54を駆動して尿サンプルを緩衝液と共にポーラログラフ・フローセルに搬送する(S104)。
【0027】フローセルの出力は増幅され、ディジタル変換される。CPU48はディジタル出力を取り込み(S105)、尿糖値を演算し(S106)、データをメモリ56に格納する(S107)。被験者が更に他の測定装置を使用した時には、CPU48は、同様に、 血圧と心拍数、体脂肪率、心電図、又は体重を演算し、データをメモリ56に格納する(S108)。
【0028】被験者が選択したすべてのデータが揃ったところで、CPU48はインターフェース74を介して携帯電話機60に指令を送り、外部機関のホストコンピュータにダイヤルさせた後(S109)、得られたデータを転送させる(S110)。このデータには、測定日時、被験者の識別番号、セキュリティコード等を付加することができる。こうして、トイレットで検出された生体データは直ちに外部のホストコンピュータの記憶装置に記録される。
【0029】必要な場合、外部機関の専門家は、送されて来たデータを直ちに検討し、健康状態に関する診断又は所見や、健康管理に関する助言をメッセージとしてホストコンピュータから被験者に伝送することができる。この場合、携帯電話機60が呼び出し音を受信すると(S111)、CPU48は携帯電話機60をホストコンピュータに接続させ(S112)、ホストコンピュータから受信要求が有ると(S113)、外部機関から伝送されて来たメッセージを受信し(S114)、メモリ56に格納する(S115)。CPU48はこのメッセージを液晶表示部44に表示させることにより(S116)、被験者に伝える。
【0030】コネクタ62から取り外した時には、携帯電話機60は通常の携帯電話機として使用できることは言うまでもない。携帯電話機60としては、セルラー方式の電話機だけでなくパーソナル・ハンディー・ホン方式(PHS)の電話機を使用することができる。
【0031】
【発明の効果】本発明によれば、携帯電話機を利用したワイヤレス通信により生体データやメッセージの送受信が行われるので、家庭内にLANを敷設するための電気配線工事を必要としない。従って、使用者の負担が軽減される。
【0032】検出された生体情報はその場で外部機関に伝送されるので、個人の生体情報に関するデータベースを最新にすることができ、適切な健康管理をすることができる。
【0033】既に携帯電話機を所有している家庭では、既存の携帯電話機を利用できるので、家庭内に専用の通信設備を設けることなく外部機関と家庭とをネットワーク化した健康管理が可能となる。
【出願人】 【識別番号】000010087
【氏名又は名称】東陶機器株式会社
【出願日】 平成9年(1997)10月7日
【代理人】 【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 宏
【公開番号】 特開平11−113859
【公開日】 平成11年(1999)4月27日
【出願番号】 特願平9−290318