| 【発明の名称】 |
医療用画像データの処理装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】武田 裕
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| 【要約】 |
【課題】アナログテレビカメラ10で撮像した患者の画像データを、抽出して、医師による医療診断に必要な画像データだけを得て、検索可能に保管する。
【解決手段】ビデオカメラ10によって患者の体の動きを撮像し、こうして得た画像データを、特徴付け画像処理加工する。基準データを、テンプレートとして予め準備しておく。画像処理加工されて得られたデータと、テンプレートとを比較し、合致度ΔLiを演算する。合致度が高いとき、すなわち合致度ΔLiが予め定めた値未満であるとき、その画像データを抽出して抽出用メモリにストアし、識別番号とともに、データベース化して保管する。これによってメモリ容量を低減することができる。データベース用メモリからは、通信回線を介して画像データを読出して表示出力する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 人体を撮像して得た動画または静止画の画像データを出力する画像データ出力手段と、画像データ出力手段からの画像データを特徴付け画像処理加工する画像処理加工手段と、テンプレート用メモリと、動画または静止画の画像データを予め、特徴付け画像処理加工して得た基準データを、テンプレートとしてテンプレート用メモリにストアする手段と、画像データ出力手段からの出力とテンプレート用メモリからのテンプレートとを比較し、画像処理加工されたデータとテンプレートとの合致度を演算する合致度演算手段と、抽出用メモリと、合致度演算手段の出力に応答し、合致度が高いとき、画像データ出力手段からの画像データを抽出して抽出用メモリにストアする抽出手段とを含むことを特徴とする医療用画像データの処理装置。 【請求項2】 画像データ出力手段からの画像データは、動画の画像データであり、抽出手段は、合致度が高いことが判断されたとき、画像データ出力手段からの画像データを抽出用メモリにストアすることを特徴とする請求項1記載の医療用画像データの処理装置。 【請求項3】 画像データ出力手段からの画像データは、動画または静止画の画像データであり、抽出手段は、合致度が高いことが判断された画像データ出力手段からの画像データを、抽出用メモリにストアすることを特徴とする請求項1記載の医療用画像データの処理装置。 【請求項4】 画像データには、識別信号が付与されており、抽出用メモリにストアされた画像データを、通信回線を介して送信する第1の送信手段と、前記通信回線を介する第1送信手段からの画像データを、識別信号に対応してストアするデータベースメモリと、データベースメモリの入力される識別信号に対応する画像データを、読出して、通信回線を介して送信する第2の送信手段と、前記通信回線を介する第2送信手段からの画像データを受信して表示する手段とを含むことを特徴とする請求項1〜3のうちの1つに記載の医療用画像データの処理装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明が属する技術分野】本発明は、医師などの診療のために必要な医療用画像データを処理するための装置に関する。 【0002】 【従来の技術】病院などの医療現場では、放射線画像を中心にデジタル画像処理は飛躍的に進歩している。しかし診察室および生理機能検査室などで得られるアナログ画像データの処理技術の開発は、前記デジタル画像処理に比べて遅れており、病院情報システムにおける診療情報の収集、統合において大きな障害になるおそれがある。すなわち従来から医療現場では、来院歴、投薬歴および検査歴などの文字情報およびX線画像情報がデジタルデータベースとして蓄積され、利用されている。これに対してたとえば脳神経外科における診断に重要な意義のある患者の顔面状態、神経内科における手足の動作および麻痺状態ならびに整形外科における腕の変化および間接の脱臼状態などの動画および静止画などは、従来では撮影するための適切な手段が医療現場にはほとんど存在せず、たとえ存在しても、ビデオカメラによって撮像してビデオテープに録画するだけであり、検索して利用することができる状態にはなっていない。したがって従来ではアナログ画像データは、利用されておらず、捨てられている。医療現場において、静止画像はカルテに添付され、ファイルされて棚に保管されており、また動画および音声などのデータは、磁気テープなどに記録されて棚に保管されているにすぎない。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、病院などの医療現場に存在するアナログ画像およびさらには音声データなどを効率よく取得して、診療のために必要な画像および音声のデータを記録媒体に記録して保管し、こうして保管されたデータを検索して診療のために有効に利用することができるようにした医療用画像データの処理装置を提供することである。 【0004】 【課題を解決するための手段】本発明に従えば、基本的には、医療用画像データを収集して取得する収集装置およびその抽出した画像データを保管する保管装置をそれぞれクライエントおよびサーバシステムとして構成し、いわばアナログ Picture Archiving andCommunicating System と呼ぶことができるものである。本発明に従えば、(1)医師が撮影したい画像をできるだけ簡単な操作で撮像することができる医療用画像データの撮像を行って取得する収集装置としての取得ユニットと、(2)撮像した画像データから医療診断に必要な画像データのみを抽出する医学的エキスパートシステムである画像データ抽出ユニットと、(3)抽出した医療用画像データに診断上の属性を付与しながらデータベース化し、あいまい検索をも可能とする医療用画像データの検索エージェント機能を備える保管装置としての画像データのデータベースユニットを含み、医療用画像データの利用を促進することが可能になる。医師に新しい診断のための工夫、考察の時間を与えることは、医療現場で最も望まれているので、画像入力には、周辺技術が発達していて多量の映像の取扱いが可能な熟成されたアナログ画像データ技術を用い、医療用画像データ抽出後は、デジタル画像データとして扱う。 【0005】本発明は、人体を撮像して得た動画または静止画の画像データを出力する画像データ出力手段と、画像データ出力手段からの画像データを特徴付け画像処理加工する画像処理加工手段と、テンプレート用メモリと、動画または静止画の画像データを予め、特徴付け画像処理加工して得た基準データを、テンプレートとしてテンプレート用メモリにストアする手段と、画像データ出力手段からの出力とテンプレート用メモリからのテンプレートとを比較し、画像処理加工されたデータとテンプレートとの合致度を演算する合致度演算手段と、抽出用メモリと、合致度演算手段の出力に応答し、合致度が高いとき、画像データ出力手段からの画像データを抽出して抽出用メモリにストアする抽出手段とを含むことを特徴とする医療用画像データの処理装置である。 【0006】本発明に従えば、アナログビデオカメラなどによって人体を2次元的に撮像して得た動画または静止画の画像データを、特徴付け画像処理加工し、予め同様な加工を施した基準データであるテンプレートと比較し、合致度ΔLiを演算し、合致度が高いとき、すなわち医師が診断のために必要とする画像データであるとき、その画像データを抽出用メモリ、たとえば磁気テープ、磁気ディスク、光ディスク、半導体メモリなどの記録媒体にストアする。これによって医師の診断には役に立たない画像データを除去し、役に立つ画像データだけを抽出することができる。したがって抽出用メモリの容量を低減することができるとともに、診断を迅速に行うことができる。 【0007】特徴付け画像処理加工というのは、たとえば後述の本発明の実施の形態では、画像データに関する値Liを演算して求める処理を言う。 【0008】また本発明は、画像データ出力手段からの画像データは、動画の画像データであり、抽出手段は、合致度が高いことが判断されたとき、画像データ出力手段からの画像データを抽出用メモリにストアすることを特徴とする。 【0009】本発明に従えば、動画の画像データを得るには、合致度ΔLiが高いことが判断されたとき、すなわち演算された合致度ΔLiが、後述の実施の形態では、予め定める値未満であるとき、その画像データから始まる予め定める時間、たとえば1分間だけ、または、溯って予め定める時間だけ、画像データを連続して、または間欠的に抽出用メモリにストアする。 【0010】また本発明は、画像データ出力手段からの画像データは、動画または静止画の画像データであり、抽出手段は、合致度が高いことが判断された画像データ出力手段からの画像データを、抽出用メモリにストアすることを特徴とする。 【0011】本発明に従えば、静止画の画像データを抽出するには、合致度が高いことが判断された画像データをそのまま抽出用メモリにストアする。 【0012】また本発明は、画像データには、識別信号が付与されており、抽出用メモリにストアされた画像データを、通信回線を介して送信する第1の送信手段と、前記通信回線を介する第1送信手段からの画像データを、識別信号に対応してストアするデータベースメモリと、データベースメモリの入力される識別信号に対応する画像データを、読出して、通信回線を介して送信する第2の送信手段と、前記通信回線を介する第2送信手段からの画像データを受信して表示する手段とを含むことを特徴とする。 【0013】本発明に従えば、抽出用メモリにストアされた動画または静止画の画像データは、通信回線、たとえばLAN(Local Area Network)を介して、またはISDN,PHSなどの電話回線などを介して第1の送信手段によって送信し、データベースメモリに、検索などのために用いる識別番号に対応してストアしておく。たとえば病院内における各診療科目毎の医師または複数の各医院などの医師が、データベースメモリにストアされている画像データを必要とするときには、識別番号によって、そのデータベースメモリの画像データを、第2送信手段によって通信回線、たとえば前記LANまたは電話回線などを介して受信表示手段に送信して目視表示、または記録紙への印字、さらには音声などによって表示出力することができる。 【0014】こうして本発明による診断支援システムは、救急車、ヘリコプタ、診療所、医院、在宅診療などへの活用が、たとえば携帯電話機などの通信回線の利用によって、可能になる。さらに医療診断の一部として、医療用画像処理の処理のためのソフトウエアを開発普及されることができ、熟成された信頼性の高い既存デバイス装置の組合わせによって、本発明を容易に実現することができる。通信回線として、たとえばISDNおよびPHSなどによる端末装置を活用し、各種規模の病院および医院の間の画像データの連携が密とすることができ、上述のように緊急時は勿論、平常時においても、複数科目にわたって画像データを利用して行う診療もさらに可能になる。 【0015】画像データとしては、人体の外形の撮像データだけでなく、眼底写真、消化管内視鏡画像などであってもよく、さらに脳波、心電図、膀胱鏡写真、手術写真、皮膚症状写真およびその他の医療に関連する画像データを含む。 【0016】 【発明の実施の形態】図1は、本発明の実施の一形態の全体の構成を簡略化して示すブロック図である。LANを構成する通信回線1には、人体を撮像して得た動画または静止画の画像データを出力する画像データ出力手段を構成する取得ユニット2が接続される。さらに通信回線1には、抽出ユニット3が接続される。抽出ユニット3は、取得ユニット2からの画像データを、特徴付け画像処理加工する画像処理加工手段を含むとともに、テンプレート用メモリにストアした動画または静止画の画像データの前記特徴付け画像処理加工し、予め準備した基準データをテンプレートとしてストアするテンプレート用メモリを備え、こうして取得ユニット2から得た画像データの画像処理加工データと、テンプレートとを比較して合致度ΔLiを演算する。合致度が高いとき、すなわち合致度ΔLiが予め定める値未満であるとき、抽出ユニット3に設けられた抽出用メモリに、取得ユニット2からの画像データがストアされる。 【0017】抽出ユニット3の抽出用メモリにストアされている抽出された画像データは、通信回線1を介してその抽出ユニット3の第1通信手段からデータベースユニット4に送信され、データベースメモリにストアされる。各画像データには、識別信号が付与され、これによって検索を可能にする。こうして通信回線1を介し、データベースユニット4に備えられているデータベースメモリにストアされた画像データを、識別信号に基づき検索し、第2の送信手段によって送信することができる。さらにデータベースユニット4の第2送信手段には、通信回線5を介して端末装置6が接続され、ここで、たとえば病院内の各診療科目毎の部屋または各医院において、データベースメモリにストアされている画像データを受信して、目視、印字または音響などの出力を行うことができる。さらにこの受信表示手段6のバスには、さらにアナログテレビカメラおよびパーソナルコンピュータなどの処理手段が設けられ、ここで撮像して得た画像データを、通信回線5,1を介して抽出ユニット3に伝送することができる。 【0018】図2は取得ユニット2の構成および機能を簡略化して示すブロック図であり、図3はその取得ユニット2の具体的な構成を示すブロック図である。部屋7内には、たとえば医師である操作者8が、操作手段9を操作して、アナログカラーテレビカメラ10の光軸を3次元に駆動手段11によって変化する。テレビカメラ10は、操作者8の背後、横、または場合によっては前方に配置され、撮像される患者の人体12を撮像する。操作手段9の出力は制御手段13に与えられ、これによって制御手段13は駆動手段11を駆動してカメラ10の光軸を変化させ、患者12の希望する角度からの撮像を行って、動画または静止画の画像データをアナログ信号として得ることができる。カメラ10の出力は、目視表示手段であるモニタ14によって表示し、この表示内容を、操作者8が見ることができる。さらにテレビカメラ10によって撮像して得られた画像データは、磁気テープ記録装置15において磁気テープ17に記録されてストアされる。制御手段13および記録装置15は、パーソナメコンピュータなどによって実現される処理回路16に接続され、この処理回路16は、通信回線1に接続されて、送受信が可能である。操作手段9、制御手段13、駆動手段11、モニタ14などは、マンマシーンインターフェース18を構成し、高度の熟練を必要とすることなく、適確な画像データを得ることを可能にする。これによってカメラ10が前述のように駆動され、磁気テープ17に、画像データがストアされる。 【0019】静止画は高精細度(HDPT)とし、動画はNTSC方式の画質としてもよい。さらに画像の圧縮または伸展をしてもよい。さらにテレビカメラ10を含む取得ユニット2を可搬形とし、たとえば災害対応のために出動可能な構造としてもよい。取得ユニット2では、医療現場のアナログ画像を得るものであり、その収集にあたっては、デジタル映像機器を利用し、またIEEE1394などのデジタルバスを活用し、効率よく、高品質で、国際標準対応の画像収集を行うことができる。画像データにはまた、医師の診療科目、人体の部位、患者を識別する識別番号および患者名などの識別信号を、操作手段9によって入力し、磁気テープ17の画像データに対応して検索可能となるようにストアする。さらに撮像日時および関連する医師名を識別信号として含めてストアしてもよい。 【0020】図4は、抽出ユニット3の構成を示すブロック図である。抽出ユニット3では、特に冗長度の高い診療画像データから、医師の診療のために必要な目的とする1次画像を抽出するために、特徴付け画像処理加工を行う。この特徴付け画像処理加工は、たとえば前処理技術であって、音声認識、パターン認識、差分処理、微分処理などを含み、医師による認識を学習したエキスパート機能を有する。さらに検索に必要なキーワード自動付与などの識別信号の検索のための付与を行い、現場業務を支援することができる。この識別信号、特に患者識別番号などを、既存病院情報システムと共有するなどして、総合医療情報システムの補助システムとして本発明を実施することも可能である。 【0021】図4において、マネージャ部19は、エキスパート機能全体の状態遷移を管理する機能を有する。たとえば想定外の動作に陥った場合、たとえば3回の同一動作を繰返し行わせ、正常状態に復帰しないときには、マネージャ部19は、アラーム表示とアラーム音を出力し、そのままの状態で、待機し、操作者によるマニアル操作のみを受付けて、正常動作に復帰することができる。 【0022】入出力制御部20は、対象区分指定機能、すなわち予約機能と、頭出し機能と、ビデオ装置制御機能とを含む。対象区分指定機能というのは、キャプチュア、すなわち選択すべき被対象部分録画テープのヘッダ情報を、単一または複数(たとえば10)ヘッダ程度、時系列に予約指定する機能であり、予約したヘッダに関して、被対象画像が検出、取得された後でも、すべて、エキスパート機能を通過させる。頭出し機能は、取得ユニット2と接続条件を定めた定義によって、ビデオ装置制御機能を駆使して予約順位に沿って被計測開始部分の頭出しをする機能を有する。ビデオ装置制御機能は、エキスパートマネージャ部19の指示によって制御を行う機能であり、たとえば電源オン/オフ、磁気テープ17の早送り/巻戻し/再生、速度制御すなわち標準、スローまたは倍速などの選択動作、およびジョグ/シャトル、すなわち磁気テープ17の表示中における送りまたは戻しを行う機能を含む。 【0023】キャプチュア部21は、画像圧縮機能と画像転送機能とを含む。出力部22は、エキスパート機能によって抽出された画像を、通信回線1に送信する働きをする。出力部22は、画像圧縮伝送回路39を備え、LANである通信回線1を介して抽出した画像データを、データベースユニット4に送信する。さらに属性テーブルメンテナンス部23が備えられ、抽出画像に属性、たとえば前述の識別信号などを付与してストアする働きをする。 【0024】図5は抽出ユニット3の構成および動作を示すブロック図であり、図6は図4および図5に示される抽出ユニット3におけるマネージャ部19およびキャプチュア部21の動作を説明するためのフローチャートである。これらの図面を参照して、入出力制御部20ではまず、図6のステップa1からステップa2に移り、磁気テープ17を再生する。抽出すべき画像データは、入出力制御部20などによって入力される診療科目および人体12の各部位によって、異なる。診療科目と人体の検出部位の抽出画像データの概要は、次の表1に示されるとおりである。 【0025】 【表1】
【0026】これによって抽出すべき画像データは、動画であるかまたは静止画であるかが決定される。入出力制御部20ではまた、抽出すべき画像データが動画であるか静止画であるかを手動入力することができる。動画であれば、抽出開始画像となり、静止画であれば1枚の抽出画像となる。ステップa4において動画の画像データを抽出すべきことが指示されると、次のステップa5〜a8において、特徴付け画像処理加工が行われ、本件実施の一形態では、いわばテンプレートマッチング方式を行う。まずステップa5おいて特徴付け画像処理加工を行う。 【0027】ステップa5において、予め、エキスパート対象としたい特定の診療科目部位毎の画像をモデルとしそのモデルが保有する特徴付け画像処理加工を施して基準画像を作成し、基準となるテンプレートとして保存しておく。被比較画像の同一部位を取り込んだ場合、上述の基準テンプレート作成と同一加工処理をした後、比較画像として、基準画像との間で、双方の特徴部を中心に比較処理して合致度合を計測して決定する。抽出は、生画像そのままでは、抽出決定は極めて困難であるので、できるだけシンプルな画像加工を施し、これを基準として比較画像の中から探し出す方法をとるのである。こうして比較画像に関しても、基準画像を作成した手順を踏んで加工し、両者の対比を形状や色抽出量で、ある程度の割合(しきい値、すなわち後述のΔL0)で合致したなら抽出ポイントと決定する。 【0028】図6のステップa5における画像データの特徴付け画像処理加工について、さらに述べる。前述の図3におけるテレビカメラ10によって患者である人体12を撮像して磁気テープ17に比較的長時間、たとえば10分間〜1時間にわたって記録された画像データは、図7に示されている。図7(1)に示されるように人体12が、起立した状態で、医師などの操作者8の音声の指示に従い、またはランプなどの表示指示手段に従い、動き出した状態は、図7(2)のとおりとなる。さらに人体12は、図7(3)のように移動する。テレビカメラ10は、図7に示されるように人体12の全体を撮像する。 【0029】本発明の実施の他の形態では、このような人体12の全体を撮像する代りに、図8に示されるように人体12の下肢27の停止状態から始まる移動途中の状態がテレビカメラ10によって撮像されてもよい。このとき患者である人体12は、たとえば椅子に着座した状態で、下肢27を揺動する。 【0030】さらに図9に示されるように人体12の上肢28を揺動し、その状態をテレビカメラ10によって撮像してもよい。このようにテレビカメラ10によって、人体12の一部分を構成する各部位を撮像してもよい。 【0031】図10は、特徴付け画像処理加工のもっと具体的な動作を説明するためのフローチャートである。たとえば図7〜図9に示されるように画像データが得られたとき、ステップb1からステップb2に移り、人体12の衣服から露出している皮膚の領域を、検出する。テレビカメラ10は、カラー画像データを得ることができ、こうして得た画像データのうち、皮膚の色彩を有する一画面中の領域を検出する。次のステップb3では、上述のステップb2で得られた各領域毎の画素の座標位置と面積などとを求めて、各領域の図心の座標を演算して求める。こうしてステップb4では、予め定める時間毎の各領域毎の図心の座標を検出し、各領域毎の時間変化率L1を演算して求める。たとえば図7における横方向がX軸であり、縦方向がY軸であるとき、L1=dx/dtまたはL1=dy/dtである。ここでx,yは、たとえば顔または手などの衣服から露出している皮膚の各領域の図心の座標(x,y)である。こうして時間変化率L1は、たとえばX軸方向および/またはY軸方向の移動速度であってもよい。このような図7〜図10に関連して示される特徴付け画像処理加工は、画像データから、動画または静止画の抽出のために、実施される。 【0032】静止画に関して図11に示されるように、皮膚症状の写真である人体12の皮膚の一部分のカメラ10による視野30において、正常な皮膚の色彩とは大きく異なった変色した領域31付近を抽出して、高精細の静止画の画像データとして抽出することもできる。 【0033】さらに図12に示されるように人体12の手背32の一部分の視野33をテレビカメラ10で撮像し、前述の図11と同様にして変色した領域34を静止画として前述と同様に画像データを抽出してもよい。 【0034】このような図7〜図12に関連して述べた静止画の画像データのための特徴付け画像処理加工の一例は、図13に示される。ステップc1からステップc2に移り、画像データの1画面分のデータを取出し、次のステップc3において、たとえば図11および図12に関連して述べたように正常な皮膚の色から大きく色彩が変化した変色部分である領域31,34を検出して各面積Sjを演算する。ステップc4では、その領域31,34の視野30,33内における数jを計数する。こうしてステップc5では、1画面中の皮膚である手背32の全面積S0中における視野30,33内に占める変色領域31,34の面積総和ΣSjの比率L2(=ΣSj/S0)を演算して求め、ステップc6において一連の動作を終了する。 【0035】このように変色した領域31,33の占める面積の比率L2が大きいときには、後述のようにして静止画の画像データとして抽出することになる。視野領域30,33は、前記比率L2を正確に得るために、テレビカメラ10による撮像時に、人体12の撮像されるべき手または手背などの一部分を、予め定める位置に静置した状態で、テレビカメラ10の撮像する光軸、光学レンズの焦点距離、光学レンズの倍率などを予め定める値に設定しておく。 【0036】このとき図6を参照して、図7〜図13に関連して述べたように、特徴付け画像処理加工を施して得た特徴値L1またはL2(総和的にはLiであってiは、前述の実施の各形態においてたとえば1または2などである)を求めた後、ステップa6においてテンプレートと比較する。このテンプレートは、画像データのLiに対応して個別的にそれぞれ予め定める値L0である。 【0037】こうして得られた合致度ΔLi(=Li−L0)を演算して計測する。次のステップa8では、この合致度ΔLiが、予め定める値ΔL0未満であるかが判断され、そうであれば磁気テープ17に記録されている画像データと、テンプレートとの合致度が高くて良好であることになる。 【0038】ステップa9では、動画に関して、合致度の良好な磁気テープ17の画像データの抽出を開始する。この抽出開始からタイマによって時間Tをステップa10において計測し、その時間Tが予め定める時間T0、たとえば1分間経過すれば、その抽出を終了して、ステップa12において動画の画像データの抽出を終了する。 【0039】静止画の画像データの抽出にあたっては、ステップa13からステップa14に移る。このステップa14では、動画の画像データの抽出に関連して述べた前述のステップa5〜ステップa8が実行される。こうして1枚の画像データが、ステップa15において静止画として抽出される。 【0040】動画または静止画の画像データの抽出は、入出力制御部20において入力指示される。図5における抽出ユニット3のエンジン36は、図6における各動作ステップを実行する構成を有し、特に特徴付け画像処理加工を、エキスパート対象診療科目毎に行う。こうして図5の参照符37で示される画像抽出動作が、図6のように行われる。 【0041】抽出ユニット3にはまた、磁気テープ17から取込んだ画像データをストアするメモリ40が設けられ、さらに各エンジン36によって演算された画像データおよび/またはそれらに関連するデータがメモリ41にストアされ、抽出された画像は表示手段42によって目視表示することができる。学習機能38によって、テンプレートの補正を行い、各診療科目に最適なテンプレートが設定されることになる。学習機能38によって得られたデータは、メモリ43にストアしておき、そのストア内容を読出して、次の画像データの抽出のために役立てることができる。 【0042】本発明の実施の他の形態では、前述の図6に関連して述べたステップa5〜a8に代えて、図11に示されるように患者である人体12が、音声を発生し、そのことがマイクロホン29によって検出されて磁気テープ15に、画像データとともにストアされる。この音声データが、図14のステップd1で検出されたとき、動画または静止画の抽出のためのステップa9,a15が実行される。 【0043】本発明の実施のさらに他の形態では、図6のステップa5〜a8に代えて、図15に示されるように患者12が操作スイッチ57を操作したとき、その操作スイッチ57の出力が、画像データとともに磁気テープ17に、磁気テープ記録装置15によって記録される。このスイッチ57の人体12による操作が行われたとき、図6の動画および静止画の画像データの抽出のための動作ステップa9,a15が行われる。 【0044】図16は、データベースユニット4の具体的な構成および動作を説明するためのブロック図である。LANの通信回線1を介して抽出された画像データが通信制御回路45において受信され、メモリ46に、検索のための識別信号とともにストアされてデータベース化される。識別信号はまた、マンマシーンセンタ接続回路47によって行い、さらにストアする画像データの種類を選択することができる。メモリ46にストアされた内容は、処理回路49によって演算処理され、目視表示手段50によって表示されることができる。さらにメモリ46のストア内容は、補助的なメモリ51にストアしておくことができる。さらにメモリ46にストアされた内容は、画像圧縮処理回路52によって画像圧縮され、送信手段53によってLANなどの通信回線5を介して、端末装置6に送信手段によって送信することができる。さらに端末装置6からの画像データなどのデータを、通信回線5を介して受信手段によって受信することができる。 【0045】さらにマンマシーンセンタ接続回路47は、サーバ54によってLANなどの通信回線55を介して画像サーバ56(前述の図1参照、後述の図18参照)に伝送される。 【0046】図17は、端末装置6の具体的な構成を示すブロック図である。端末装置6は、前述の取得ユニット2と抽出ユニット3との各一部の構成要素を備え、対応する部分には同一の参照符を付す。 【0047】図18は、画像サーバ56の具体的な構成を示すブロック図である。図18に示される画像サーバ56は、画像データの保管および検索のための装置である。この画像サーバ56は、医療用画像データ処理に関するエキスパートシステムによって得られた動画または静止画の抽出された画像データを保管し、必要に応じて画像圧縮または伸展を行い、検索可能な状態としてデータベースとして保管する。 【0048】通信回線としては、たとえばISDNまたはPHSなどの伝送方式の多重化を行うことができ、また可搬化とすることができる。 【0049】 【発明の効果】請求項1の本発明によれば、医療用画像データを、たとえばアナログカメラなどを用いて撮像して得た動画または静止画の画像データを、特徴付け画像処理加工によって得て、予め準備したテンプレートと比較し、その合致度が高いとき、画像データを抽出して抽出用メモリにストアするので、医療診断のために必要な画像データだけを、抽出用メモリにストアしておくことができる。これによって抽出用メモリの容量を低減することができるとともに、医師などによる診断を迅速に行うことができる。 【0050】請求項2の本発明によれば、動画の画像データは、合致度が高い画像データから予め定める時間だけ、抽出用メモリにストアし、たとえば人体の一部が動き出してからの一連の、または間欠的な画像データをストアしておくことができる。こうして動画の画像データの抽出が容易である。 【0051】請求項3の本発明によれば、合致度が高いことが判断された画像データを抽出用メモリにストアし、静止画の画像データの抽出が容易である。 【0052】請求項4の本発明によれば、抽出用メモリにストアされた画像データは、通信回線を介して第1の送信手段によって送信されてデータベースにストアされ、識別番号を用いる検索によって、そのデータベースメモリにストアされている画像データを、通信回線を介して第2の送信手段によって送信し、他の場所での受信装置を可能にするので、抽出された画像データを各種の場所で有効に利用することができ、平常時においても、また緊急時においても、適確な診療を行うことができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】597143373 【氏名又は名称】マルチメディアシステム事業協同組合
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| 【出願日】 |
平成9年(1997)10月9日 |
| 【代理人】 |
【弁理士】 【氏名又は名称】西教 圭一郎 (外4名)
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| 【公開番号】 |
特開平11−113854 |
| 【公開日】 |
平成11年(1999)4月27日 |
| 【出願番号】 |
特願平9−277777 |
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