| 【発明の名称】 |
眼科装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】飯島 博
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| 【要約】 |
【課題】測定値の信頼性を高くすることのできる眼科装置を提供する。
【解決手段】被検眼の所定特性を測定するための光学系を収納した光学測定部101と、この光学測定部101と被検眼所定部との間のアライメントのずれ量を光学的に検出するアライメント検出光学系17′と、このアライメント検出光学系17′の出力に基づき光学測定部101を上下左右方向および前後方向に移動させる駆動装置102,103と、測定可能エリアに被検眼光軸Oeが入ったことがアライメント検出光学系17′により検出された場合に、光学測定部101に対し測定開始を支持する信号を送る制御回路51とを備えた眼科装置において、駆動装置102,103は、測定開始指示に先立ち、測定可能エリアよりも小さく且つこのエリアに包含される駆動目標エリアに被検眼光軸Oeが入るように所定時間だけ駆動を継続するように構成した。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】被検眼の所定特性を測定するための光学系を収納した光学測定部と、この光学測定部と被検眼所定部との間のアライメントのずれ量を光学的に検出するアライメント検出光学系と、このアライメント検出光学系の出力に基づき前記光学測定部を上下左右方向および前後方向に移動させる駆動手段と、測定可能エリアに前記被検眼所定部が入ったことが前記アライメント検出光学系により検出された場合に、前記光学測定部に対し測定開始を支持する信号を送る測定開始指示手段とを備えた眼科装置において、前記駆動手段は、前記測定開始指示手段の作動に先立ち、前記測定可能エリアよりも小さく且つこのエリアに包含される駆動目標エリアに前記被検眼所定部が入るように所定時間だけ駆動を継続するように構成したことを特徴とする眼科装置。 【請求項2】前記測定開始指示手段により測定が開始されたときにおける前記アライメントのずれ量を演算するとともに、この演算結果を報知するようにしたことを特徴とする請求項1の眼科装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【産業上の利用分野】この発明は、自動アライメント機構を備えるとともに、この自動アライメント機構によりアライメントが完了した場合に自動的に測定が開始されるように構成された眼科装置の改良に関する。 【0002】 【従来の技術】従来から、操作の簡便化のため、いわゆる自動アライメント機構および自動測定開始機構を採用した眼科装置が知られている。 【0003】自動アライメント機構は、アライメントのずれ量を光学的に検出するアライメント検出光学系と、この検出結果に基づきアライメントのずれ量△が小さくなる方向に装置本体を移動させるパルスモータ等の駆動制御装置とからなる。そして、自動測定開始機構は、アライメントすれ量△により生ずる測定誤差が無視できる程度にアライメントずれ量△が小さくなった場合に前記駆動制御装置の駆動を停止させるとともに、光学測定部に対し測定開始信号を出力することにより、装置本体に測定に必要な動作(例えば、非接触式眼圧計における角膜変形用エアパルスの噴射)を開始せしめるよう構成している。換言すれば、信頼性のある測定値を得ようとする場合に許される測定光学系の光軸O1と被検眼の光軸Oeとの間のずれ量の最大値が△Oであると考えた場合、実際のずれ量△が△Oより小さくなった場合に測定開始信号を出力するように構成されている。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の従来の眼科装置は、アライメントのずれ量△が許容限界の△Oに極めて近い値となった場合(図12でいえば、許容限界を示す半径aoの円周内側近くに被検眼光軸Oeが位置した場合)であっても測定開始信号を発生する構成となっている。 【0005】このため、測定開始信号を受けてから測定に必要な動作が始まるまでにある程度の時間(タイムラグ)を必要とする眼科装置では、このタイムラグの間に被検眼光軸Oeが上記半径aoの円周の内側近傍から外側へ出てしまう場合があり、このため測定値の信頼性に欠けるという問題があった。 【0006】この発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、その目的は、測定値の信頼性を高くすることのできる眼科装置を提供することにある。 【0007】 【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため、請求項1の発明は、被検眼の所定特性を測定するための光学系を収納した光学測定部と、この光学測定部と被検眼所定部との間のアライメントのずれ量を光学的に検出するアライメント検出光学系と、このアライメント検出光学系の出力に基づき前記光学測定部を上下左右方向および前後方向に移動させる駆動手段と、測定可能エリアに前記被検眼所定部が入ったことが前記アライメント検出光学系により検出された場合に、前記光学測定部に対し測定開始を支持する信号を送る測定開始指示手段とを備えた眼科装置において、前記駆動手段は、前記測定開始指示手段の作動に先立ち、前記測定可能エリアよりも小さく且つこのエリアに包含される駆動目標エリアに前記被検眼所定部が入るように所定時間だけ駆動を継続するように構成したことを特徴とする。 【0008】請求項2の発明は、前記測定開始指示手段により測定が開始されたときにおける前記アライメントのずれ量を演算するとともに、この演算結果を報知するようにしたことを特徴とする。 【0009】 【発明の実施の形態】次に、この発明の眼科装置の実施の形態を図1,図2に基づいて説明する。 【0010】[第1実施形態] <光学系>図1は、本発明を適用した非接触式眼圧計の光学系を示したものであり、図1(A)は平面図を、図1(B)は側面図を示している。以下、光学系側から被検眼に向かって上下,左右方向をY,X方向とし、光学系の光軸Oと平行な方向をZ方向とする。 【0011】本発明の非接触式眼圧計の光学系は、前眼部観察光学系10と、XYアライメント指標投影光学系17と、XYアライメント検出光学系17′と、Zアライメント指標投影光学系24,25と、Zアライメント受光光学系24′,25′等とから大略構成されている。 【0012】[前眼部観察光学系]前眼部観察光学系10は、対物レンズ11、ハーフミラー14、結像レンズ12、補正レンズ15、ハーフミラー22、CCD16とを備え、前眼部像を形成する光束を、対物レンズ11、ハーフミラー14、結像レンズ12、補正レンズ15、ハーフミラー22を介してCCDカメラ16に結像させるように構成している。CCD16は、受光した前眼部像形成光を映像信号に変換し、モニタ100上に前眼部像を形成せしめる。 【0013】補正レンズ15は、被検眼が適正距離よりも遠くにある場合に光軸O内に挿入され、被検眼が適正距離または適正距離よりも近くにある場合には光軸Oから退避されるようになっている。この補正レンズ15の挿脱は、図示しないソレノイドにより行われる。なお、対物レンズ11の光軸O上には被検眼Iに向けて眼圧測定用空気パルスを噴射する吹付ノズル13が設けられている。 【0014】[アライメント検出光学系]XYアライメント指標投影光学系17は、被検眼軸Oeが、前眼部観察光学系10の光軸Oへの整合を検出するための指標を被検眼に投影するためのものであり、赤外光を射出する光源としてのLED18と、このLED18からの光束を点光源化するピンホール19と、このピンホール19からの光束を平行光束に変えるコリメートレンズ20と、ハーフミラー14等とを備えている。すなわち、平行光束をノズル13の孔内を介して被検眼Iの角膜21に向けて投影し、アライメント指標光として利用できるように構成されている。 【0015】XYアライメント受光光学系17′は、アライメント指標光の角膜反射光を受光素子に受光させることにより被検眼光軸と光軸Oの整合状態を検出するためのものであり、ハーフミラー14と、結像レンズ12と、ハーフミラー22と、二次元位置を検出可能な受光素子23と、CCD16とを備えている。すなわち、アライメント指標光の角膜反射光を吹付ノズル13の孔、結像レンズ12等を介して導き、ハーフミラー22に反射させた後受光素子23上に投影せしめ、指標像i3を結像させる。この指標像i3の結像位置に基づいて装置本体と被検眼とのアライメント状態を検出するように構成されている。 【0016】また、ハーフミラー22で反射しない光の一部は、CCD16に投影され、指標像i3をCCD16上に形成する。これにより、モニタ100上に前眼部像及び指標像i3´が形成され、検者はこれらの像の位置関係に基づきアライメント状態を肉眼により確認できる。また、モニタ100上には、アライメント調整の目安として用いるレチクル像が電気的に合成表示される。 【0017】Zアライメント指標投影光学系24は、波長760nmの赤外光を発するLED26、コンデンサレンズ28、ピンホール29、波長760nmの赤外光を反射し波長860nmの赤外光を透過するダイクロイックミラー30、ピンホール29の位置に焦点位置を一致させた対物レンズ34を備え、これによりZアライメント用指標としての平行光束を被検眼に向けて右斜め方向から投影するように構成されているものである。一方、Zアライメント指標投影光学系25は、波長860nmの赤外光を発するLED27、コンデンサレンズ31、ピンホール32、波長860nmの赤外光を反射し波長760nmの赤外光を透過するダイクロイックミラー33、ピンホール32の位置に焦点位置を一致させた対物レンズ35を備え、これによりZアライメント用の指標としての平行光束を被検眼に向けて左斜め方向から投影し、これにより指標像i2を被検眼に形成させるように構成されているものである。そして、図1に示すように、Zアライメント指標投影光学系24,25は前眼部観察光学系10の対物レンズ11の光軸Oに関して左右対称に配置されている。 【0018】Zアライメント受光光学系25´は、対物レンズ34、ミラー42、リレーレンズ43、ミラー44、全反射ミラー45、受光素子41とを備えている。図1aから明らかなように、Zアライメント検出光学系25´は対物レンズ34をZアライメント指標投影光学系24と共有している一方、Zアライメント指標投影光学系24,25は、前述のように前眼部観察光学系10の対物レンズ11の光軸Oに関して左右対称に配置されている。このため、Zアライメント指標投影光学系25からの指標光束の角膜反射光束は、対物レンズ34、リレーレンズ43を通って全反射ミラー45に達し、受光素子41に指標像i2を再度形成させることになる。 【0019】Zアライメント受光光学系24´は、対物レンズ35、ダイクロイックミラー33、ミラー37、リレーレンズ38、ミラー39、全反射ミラー40とを備えている。図1aから明らかなように、Zアライメント受光光学系24´は対物レンズ35をZアライメント指標投影光学系25と共有している。このため、Zアライメント指標投影光学系24からの指標光束の角膜反射光束は、対物レンズ35、リレーレンズ38を通って全反射ミラー40に達し、受光素子41に指標像i1を再度形成させる。 【0020】指標像i1,i2 は被検眼の角膜頂点Pからノズルの先端Qまでの距離が正規の作動距離にあるときに受光素子41上において合致して結像され、それ以外の場合には分離して結像されるので、この合致・不合致を検出することにより、距離即ちzアライメントが適正になされているか否かを検出することができる。LED26,27の点滅周期を互いに異ならしめたり、またはピンホール29,32の形状を互いに異ならしめるなどすることにより、作動距離が長いのか短いのかを判断するようにしてもよい。尚、LED26,27は、図示を略す制御回路によりON,OFFされる。 【0021】このように、本実施例では上述のように左右対称の異なる2方向からZアライメント指標を投影するとともに、受光素子上の2つの指標像の重心位置を演算(即ち平均化)し、この重心位置から指標像の位置を求めるするようにしているので、XYアライメントが大きくずれている場合であってもZアライメントの測定誤差が少なくなるという利点がある。 【0022】[角膜変形検出光学系]角膜変形検出光学系201は、Zアライメント受光光学系24′と光学系の一部を共有している。即ち、角膜変形検出光学系201は、対物レンズ35、ハーフミラー36、コンデンサレンズ56、受光素子57を備えている。これにより、Zアライメント指標投影光学系24からの指標光をこれらの光学素子を介して受光素子57上に投影させるとともに、吹き付けノズル13から被検眼角膜に向けて噴射されるエアパルスに基づく受光素子57における受光光量の時間的変化を検出することにより、被検眼の眼圧を測定するようにしている。即ち、Zアライメント指標投影光学系24は、角膜変形検出用の光束を被検眼に投影するための光学系を兼用している。 【0023】[演算制御系及び駆動装置]本実施例の非接触式眼圧計は、上記アライメント検出光学系の出力に基づきアライメントのずれ量を演算する演算制御系と、この演算結果に基づき装置本体を駆動制御する駆動制御装置をも備えている。 【0024】演算制御系は、信号処理回路49、信号処理回路50、制御回路51とを備えている。信号処理回路49は、その入力端子から受光素子41の出力を受け取るように接続されており、一対の指標像i1,i2の重心位置を検出する機能を有する。一方、信号処理回路50は、その入力端子から受光素子23の出力を受け取るように接続されており、指標像i3の重心位置を検出する機能を有する。 【0025】そして、これらの検出結果は制御回路51に入力されるようになっていて、制御回路51は一対の指標像i1,i2の重心間距離並びに指標像i3の重心位置を演算するように構成されている。 【0026】制御回路51は、指標像i3の重心位置及び一対の指標像i1,i2の重心間距離とから、それぞれ被検眼角膜と装置との間の距離及び光軸Oと被検眼角膜光軸との間のずれ量△を演算する機能を有する。これらの演算結果は、上下駆動装置103及び前後左右駆動装置102に出力される。上下駆動装置103及び前後左右駆動装置102は、この演算結果に基づき、上記の光学系収納部を上下左右及び前後方向に移動させ、アライメント調整を行う機能を有する。 【0027】また、制御回路51は、ずれ量△が所定の値△Oよりも小さくなったか否かを判断するとともに、ずれ量△が△Oよりも小さくなった場合には、内蔵するタイマー(図示せず)を作動させ、ずれ量△が△O以下となってからの経過時間を計測するようになっている。こうした判断をするのは、△≦△Oである場合には、ずれ量△自体が原因となって生ずる眼圧値の測定誤差が無視でき、この結果誤差の無視できる測定が可能となるからである。以下においては、△≦△Oとなるエリアを「測定可能エリアK」と称する。 【0028】加えて、制御回路51は、ずれ量△が、所定の値△m(△mは△Oよりもはるかに小さい値である)よりも小さくなったか否かを判断する機能をも有する。△≦△mである場合には、被検眼が多少動いた場合でも、被検眼光軸Oeが「測定可能エリアK」から外れる危険が極めて少なくなり、信頼性のある測定値が得られるからである。このため、本発明は、後述するように「測定可能エリアK」に被検眼光軸Oeが入っても直ちには測定開始信号を送出せず、所定時間だけ被検眼光軸Oeが△≦△mとなる範囲に入るように三次元駆動機構Dを駆動させるようにしている。即ち、△≦△mとなる範囲を目標に三次元駆動機構Dを駆動させている。以下においては、△≦△mである範囲を「駆動目標エリアL」と称する。この駆動目標エリアL及び測定可能エリアKの位置関係を概念的に表現すると、図11のようになる。 【0029】また、制御回路51は、所定の場合に光学測定部に向けて測定開始を指示する測定開始信号を送るように構成されている。 【0030】<全体構成>次に、上下駆動装置103及び前後左右駆動装置の具体的構成を含めて非接触式眼圧計の全体構成を図2に用いて説明する。 【0031】図2において、141は電源が内蔵されたベースで、このベース141上には架台121が前後左右に移動可能に取り付けられ、架台121の後部にはジョイスティック122が任意の方向に傾動自在に保持されている。そして、このジョイスティック122の前後左右への傾動操作により、架台121がベース141上を前後左右に移動されるようになっている。この構造は周知のものが採用されているので、詳細な説明は省略する。また、ジョイスティック122の上端部にはマニュアル測定スイッチ123が取り付けられている。このマニュアル測定スイッチ123は、説明を省略するマニュアル測定モードのとき、測定を開始するために使用されるものである。 【0032】上述のベース141の上面には前端部に傾斜面132aを有するカム板132が取り付けられ、架台121の側部にはマイクロスイッチ131が取り付けられている。このマイクロスイッチ131は、架台121の後方への移動操作によりカム板132でONさせられ、これにより前述の補助レンズ15を挿脱するソレノイド(図示せず)が駆動し、補助レンズを光軸O上に挿入するようになっている。この架台121の中央には支柱124を介してのモニタ取付板125が取り付けられ、モニタ取付板125上にはモニタ100が取り付けられている。 【0033】また、このモニタ取付板125の前端部側には、前述の上下駆動装置103、前後左右駆動装置102からなる三次元駆動機構D(駆動手段)を介して、図1に示した光学系を収納した光学測定部101がxyz方向に自動駆動可能に取り付けられている。 【0034】次に、上下駆動装置103、前後左右駆動装置102の具体的構造を図3を用いて説明する。 【0035】上下駆動装置103は、モーター104と、支柱105とからなり、モータ104と支柱105とは図示を略すピニオン・ラックにより結合され、支柱105はモータ104によって上下方向(Y方向)に駆動されるようになっている。この支柱105の上端にはテーブル106が設けられている。 【0036】前後左右駆動装置102は、テーブル106の上に据え付けられた支柱107、支柱107上にX方向に摺動可能に取り付けられたテーブル109、同じくテーブル106上に固定されたモーター108を備えている。テーブル109の後端には、図4に示すようにラック110が設けられており、これがモーター108の回転軸上に取り付けられたピニオン111と噛合している。前後左右駆動装置102は、テーブル109の上部に取り付けられたモーター112と、支柱113とを備えている。そして、支柱113の上部には光学測定部101が摺動可能に設けられていて、其の側部にはz方向と平行にラック116が設けられている。加えて、モータ112の出力軸にはピニオン114が設けられており、これがラック116に噛合させられている。 【0037】即ち、上下駆動装置103及び前後左右駆動装置の一部であるモータ104,108及び112は、制御回路51から出力に基づき、必要量だけ回転し、それぞれ、y方向、x方向、z方向に光学測定部101を移動させ、光学測定部101と被検眼との間のアライメント調整を行うものである。 【0038】[動作]次に、上記眼科装置の動作について説明する。 【0039】先ず、検者は、架台121を手前においておく。この時マイクロスイッチ131がベース141上の板132によりON状態となり、補正レンズ15が光軸O上に挿入される。 【0040】次に、顎受け151に被検者の顔を乗せる。そして、検者はジョイスティック122を前方に押し込むことにより架台121を前進させると、マイクロスイッチ131がOFFとなり、補正レンズ15が光軸O上から退避する。そして、モニタ100に映し出された前眼部像及びレチクル像に基づいて、ジョイスティック122を操作して光学測定部101と被検眼との間の概略のアライメントを行う。概略のアライメントが完了すると、受光素子23及び受光素子41に各LEDからの角膜反射光が入る。すると、受光素子23、受光素子41からの出力がそれぞれ信号処理回路49、50を介して制御回路50に入力される。制御回路51は、上下駆動装置103のモータ104、前後左右駆動装置102のモータ108,112に信号を送り、光学測定部101を移動せしめ、これにより被検眼光軸Oeが測定可能エリアKに入るようにする。 【0041】以上の動作の結果、被検眼光軸Oeが測定可能エリアK内に入ると、制御回路51は上下駆動装置103および前後左右駆動装置102をさらに駆動制御して被検眼光軸Oeが駆動目標エリアL内に入る方向へ移動させる。同時に、測定可能エリアKに入ってからの経過時間を計測するため、制御回路51に内蔵されたタイマー(不図示)が作動する。そして、タイマーによる計測時間が所定の時間(例えば3秒)を超えないうちに、被検眼光軸Oeが駆動目標エリアL内に入った場合には、制御回路51はその時点で測定開始信号を図示しない圧縮空気生成装置に送出する。この圧縮空気生成装置は、この信号を受けて圧縮空気を吹き付けノズル13を通して被検眼に吹き付ける。これにより、被検眼の角膜Cが変形されるので、角膜変形検出系201の受光素子57に入射される光束の光量が変化する。角膜変形検出系201は、この光量の時間的変化に基づき、公知の方法により眼圧を演算する。駆動目標エリアL内に被検眼光軸Oeが入っている状態で測定開始信号を送出しているので、該信号送出から所定時間(例えば0.1秒程度)経過後のエアパルスの噴射時に被検眼光軸Oeが測定可能エリアK外に出ている可能性は皆無である。したがって、得られる測定値は信頼性の高い値であると考えられる。 【0042】一方、タイマーによる計測時間が所定の時間(例えば3秒)を超えたにも拘わらず被検眼光軸Oeが駆動目標エリアL内に入らなかった場合には、制御回路51は、被検眼光軸Oeが測定可能エリアK内に入っている限り、測定開始信号を送出する。このようにするのは、被検眼の固視微動が激しい場合には駆動目標エリアL内に被検眼光軸Oeを入れるのは極めて困難である一方、測定可能エリアK内で測定がされている限り測定は可能であるからである。ただし、この場合の測定値は、駆動目標エリアLに入ってから測定を開始した場合に比して測定値の信頼性は落ちる。上述したように、被検眼光軸Oeが測定可能エリアKの境界内側付近にある状態で測定開始信号が出る可能性もあり、この場合には、エアパルス噴射の頃には被検眼光軸Oeが測定可能エリアKの外へ出てしまう場合があるからである。 【0043】なお、このとき被検眼Eの固視微動による影響の少ないZ→Y→Xの順番に駆動装置102,103を駆動させると、固視微動の影響による光学測定部101のズレを最小に抑えることができる。 【0044】ところで、測定が実行される時点のアライメントのズレ量(被検眼光軸Oeと測定光軸Oとのズレ量)を演算して、このズレ量をモニタ100に表示するようにしてもよい。このズレ量により、被検者は測定値の信頼度を知ることができる。 【0045】[第2実施形態]図5および図6において、この発明に係る装置Sは、被検眼Eの前眼部を観察するための前眼部観察系510、XY方向のアライメント検出および角膜変形検出のための指標光を被検眼Eの角膜Cに正面から投影するXYアライメント指標投影光学系520、被検眼Eに固視標を提供する固視標投影光学系530、XYアライメント指標光の角膜Cによる反射光を受光して装置Sと角膜CのXY方向の位置関係を検出するXYアライメント検出光学系540、XYアライメント指標光の角膜Cによる反射光を受光し角膜Cの変形量を検出する角膜変形検出光学系550、角膜Cに斜めからZ方向のアライメント用指標光を投影するZアライメント指標投影光学系560、Zアライメント指標光の角膜Cによる反射光を前眼部観察光学系510の光軸に対して対称な方向から受光し装置Sと角膜CのZ方向の位置関係を検出するZアライメント検出光学系570を備えている。 【0046】これら光学系510,520,530,540,550,560,570は、第1実施形態と同様に、図2に示す本体ケース101内に設けられている。 【0047】前眼部観察光学系510は、被検眼Eの左右に位置して前眼部をダイレクトに照明する複数個の前眼部照明光源511、気流吹き付けノズル512、前眼部窓ガラス513、チャンバー窓ガラス514、ハーフミラー515、対物レンズ516、ハーフミラー517,518、CCDカメラ519を備え、O1はその光軸である。 【0048】前眼部照明光源511によって照明された被検眼Eの前眼部像は、気流吹き付けノズル512の内外を通り、前眼部窓ガラス513、チャンバー窓ガラス514、ハーフミラー515を透過し、対物レンズ516により集束されつつハーフミラー517,518を透過してCCDカメラ519上に形成される。 【0049】XYアライメント指標投影光学系520は、赤外光を出射するXYアライメント用光源521、集光レンズ522、開口絞り523、ピンホール板524、ダイクロイックミラー525、ピンホール板524に焦点を一致させるように光路上に配置された投影レンズ526、ハーフミラー515、チャンバー窓ガラス514、気流吹き付けノズル512を有する。 【0050】XYアライメント用光源521から出射された赤外光は、集光レンズ522により集束されつつ開口絞り523を通過し、ピンホール板524に導かれる。そして、ピンホール板524を通過した光束は、ダイクロイックミラー525で反射され、投影レンズ526によって平行光束となってハーフミラー515で反射された後に、チャンバー窓ガラス514を透過して気流吹き付けノズル512の内部を通過し、図7に示すようにXYアライメント指標光Kを形成する。図7においてXYアライメント指標光Kは、角膜Cの頂点Pと角膜Cの曲率中心との中間位置に輝点像Rを形成するようにして角膜表面Tで反射される。なお、開口絞り523は投影レンズ526に関して角膜頂点Pと共役な位置に設けられている。 【0051】固視標光学系530は、可視光を出射する固視標用光源531、ピンホール板532、ダイクロイックミラー525、投影レンズ526、ハーフミラー515、チャンバー窓ガラス514、気流吹き付けノズル512を有する。 【0052】固視標用光源531から出射された固視標光は、ピンホール板532、ダイクロイックミラー525を経て、投影レンズ526により平行光とされハーフミラー515で反射された後に、チャンバー窓ガラス514を透過し、気流吹き付けノズル512の内部を通過して被検眼Eに導かれる。被検者はその固視標を固視目標として注視することにより視線が固定される。 【0053】XYアライメント検出光学系540は、気流吹き付けノズル512、チャンバー窓ガラス514、ハーフミラー515、対物レンズ516、ハーフミラー517,518、センサ541、XYアライメント検出回路542を有する。 【0054】XYアライメント指標投影光学系520により角膜Cに投影され、角膜表面Tで反射された反射光束は、ノズル512の内部を通りチャンバー窓ガラス514、ハーフミラー515を透過し、対物レンズ516により集束されつつハーフミラー517でその一部が透過し、ハーフミラー518でその一部が反射される。ハーフミラー518で反射された光束は、センサ541上に輝点像R′1を形成する。センサ541はPSDのような位置検出可能な受光センサである。XYアライメント検出回路542は、センサ541の出力を基にして、装置Sと角膜Cの位置関係(XY方向)を公知の手段によって演算し、その演算結果をZアライメント検出補正回路574および制御回路580に出力する。 【0055】一方、ハーフミラー518を透過した角膜Cによる反射光束は、CCDカメラ519上に輝点像R′2を形成する。CCDカメラ519はモニタ装置に画像信号を出力し、図8に示すように、被検眼Eの前眼部像E′、XYアライメント指標光の輝点像R′2がモニタ装置の画面Gに表示される。なお、Hは図示しない画像生成手段によって生成されたアライメント補助マークである。 【0056】さらに、ハーフミラー517によって反射された一部の光束は、角膜変形検出光学系550に導かれ、ピンホール板551を通過してセンサ552に導かれる。センサ552はフォトダイオードのような光量検出の可能な受光センサである。 【0057】Zアライメント指標投影光学系560は、赤外光を出射するZアライメント用光源561、集光レンズ562、開口絞り563、ピンホール板564、ピンホール板564に焦点を一致させるように光路上に配置された投影レンズ565を有し、O2はその光軸である。 【0058】Zアライメント光源561を出射した赤外光は、集光レンズ562により集光されつつ開口絞り563を通過してピンホール板564に導かれる。ピンホール板564を通過した光束は、投影レンズ565によって平行光とされ角膜Cに導かれ、図9に示すように、輝点像Qを形成するようにして角膜表面Tにおいて反射される。なお、開口絞り563は投影レンズ565に関して角膜頂点Pと共役な位置に設けられている。 【0059】Zアライメント検出光学系570は、結像レンズ571、Y方向にパワーを持ったシリンドリカルレンズ572、センサ573、Zアライメント検出補正回路574を有し、O3はその光軸である。 【0060】Zアライメント指標投影光学系560によって投影された指標光の角膜表面Tにおける反射光束は、結像レンズ571によって集束されつつシリンドリカルレンズ572を介してセンサ573上に輝点像Q′を形成する。センサ573はラインセンサやPSDのような位置検出可能な受光センサである。センサ573からの情報はZアライメント検出補正回路574に導かれる。 【0061】なおXZ平面内においては、輝点像Qとセンサ573は結像レンズ571に関して共役な位置関係にあり、YZ平面内においては、角膜頂点Pとセンサ573が結像レンズ571、シリンドリカルレンズ572に関して共役な位置関係にある。つまりセンサ573は開口絞り563と共役関係にあり(このときの倍率は、開口絞り563の像がセンサ573の大きさより小さくなるように選んである)、Y方向に角膜Cがずれたとしても角膜表面Tにおける反射光束は効率良くセンサ573に入射するようになる。また、Y方向に長いスリット光を投影することによっても効率は落ちるが同様な効果を得ることができる。 【0062】ところで、第2実施形態では、図5に示したようにZ方向のアライメントを検出するための投影系と受光系は、Zアライメント指標投影光学系560およびZアライメント検出光学系570であり、それぞれ一つずつ設けられている。このような構成において、XY方向のアライメントずれの影響を受けずにZ方向のアライメント検出を正確に行うために、XYアライメント検出回路542からのXYアライメント情報をZアライメント検出補正回路574に入力するようにしている。 【0063】すなわち、図10(a)に示すように、角膜Cの位置がZ方向にΔZずれた場合、センサ573上で輝点像Q′の位置が ΔZ×sinθ×m だけ移動する。ここでθは軸O1と軸O2および軸O1と軸O3のなす角度、mはZアライメント光学系570の結像倍率である。角膜CがZ方向にずれただけであればセンサ573上での輝点像Q′の移動量から、角膜Cのずれ量は容易に算出できる。 【0064】しかし、図10(b)に示すように、角膜Cの位置がX方向にΔXずれた場合もセンサ573上で輝点像Q′の位置が ΔX×cosθ×m だけ移動する。そこで、Z方向およびX方向にずれた場合は、Zアライメント検出補正回路574は、センサ573上での輝点像Q′の基準位置からのずれ量ΔQ′とXYアライメント検出回路542からのずれ量ΔXから、装置Sと角膜CのZ方向の位置関係(ずれ量ΔZ)を次の式1に基づいて演算し、その演算結果を制御回路580に出力する。 【0065】 ΔZ=(ΔQ′−ΔX×cosθ×m)/(sinθ×m) ・・・・・・・・・・・・(1) 次に、この第2実施形態の眼科装置の動作について簡単に説明する。 【0066】先ず、検者は、図8に示したモニタ画面で前眼部像E′を観察しながら、輝点像R2′がアライメント補助マークHの中に入るように装置本体SをXY方向に手動で移動させる。輝点像R2′がアライメント補助マークHの中に入ると、Zアライメント指標投影光学系560によって投影された指標光の反射光束がセンサ573に入り、制御回路580は上下駆動装置103のモータ104、前後左右駆動装置102のモータ108,112に信号を送り、光学測定部101を移動せしめ、これにより被検眼光軸Oeが測定可能エリアKに入るようにする。そして、第1実施形態と同様にして測定が行われるので、その説明は省略する。 【0067】 【発明の効果】以上説明した様に、この発明によれば、駆動手段は、前記測定開始指示手段の作動に先立ち、前記測定可能エリアよりも小さく且つこのエリアに包含される駆動目標エリアに前記被検眼所定部が入るように所定時間だけ駆動を継続するように構成したものであるから、被検眼所定部が測定可能エリアに入ったことが検知された場合に、直ちに測定を開始せずに、所定時間だけ測定可能エリアよりも小さく且つ測定可能エリアに包含される駆動目標エリアに被検眼所定部が入るように駆動手段が駆動され、この後測定が行われる。このため、測定開始信号を受けてから測定が実行されるまでの時間内に被検眼光軸が測定可能エリアの境界の内側近傍から外側へ出てしまうことが防止され、この結果、信頼性の高い測定値を得ることができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000220343 【氏名又は名称】株式会社トプコン
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| 【出願日】 |
平成9年(1997)10月9日 |
| 【代理人】 |
【弁理士】 【氏名又は名称】西脇 民雄
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| 【公開番号】 |
特開平11−113846 |
| 【公開日】 |
平成11年(1999)4月27日 |
| 【出願番号】 |
特願平9−277563 |
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