| 【発明の名称】 |
X線コンピュータ断層撮影装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】宮崎 博明
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| 【要約】 |
【課題】スキャン領域及び必要な画像の厚さを指定するという簡明な操作のみによって適切にスキャンを行い得るX線コンピュータ断層撮影装置を提供することを目的とする。
【解決手段】指定スキャン領域及び必要な画像の厚さに基づいて、基本スライス厚及び前記検出器列の列数の少なくともいずれか一方を自動的に決定する。すなわち、撮影者が例えばスキャン領域を40mm、スライス厚を10mmに指定すると、自動的にスキャン領域が5分割され、スキャンが行われるとともに、4枚の画像が表示される。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 基本スライス厚を有する検出器列が複数配置されて成るマルチスライス検出器によってマルチスライススキャンを行うX線コンピュータ断層撮影装置において、指定スキャン領域及び必要な画像の厚さに基づいて、前記基本スライス厚及び前記検出器列の列数の少なくともいずれか一方を制御する制御手段を具備することを特徴とするX線コンピュータ断層撮影装置。 【請求項2】 前記制御手段は、前記指定スキャン領域に等しい領域を適切にスキャンすべく前記基本スライス厚又は前記検出器列の列数を制御することを特徴とする請求項1に記載のX線コンピュータ断層撮影装置。 【請求項3】 前記検出器列の一の回転によって得られたデータの組み合わせでは必要な厚さの画像が得られない場合に、当該データと、他の回転によって収集されたデータとの組み合わせに基づいて画像を再構成することを特徴とする請求項1に記載のX線コンピュータ断層撮影装置。 【請求項4】 前記検出器列の各々によって収集されたデータを体軸方向に束ねて使用する場合に、体軸方向における画像の表示ピッチを、前記基本スライス厚に等しくさせることを特徴とする請求項1に記載のX線コンピュータ断層撮影装置。 【請求項5】 前記体軸方向へのデータの束ねは、新たなデータの差分に基づくことを特徴とする請求項4に記載のX線コンピュータ断層撮影装置。 【請求項6】 前記基本スライス厚及び前記検出器列の列数を表示画像に対応付けて表示する手段をさらに具備することを特徴とする請求項1に記載のX線コンピュータ断層撮影装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】体軸方向に複数列に分割された検出器を有するマルチスライス検出器を備え、投影データ収集中における寝台の移動を伴わないコンベンショナルスキャンを行い、収集した投影データを用いて画像を再構成して表示するX線コンピュータ断層撮影装置(CT)に関する。 【0002】 【従来の技術】体軸方向に1列の検出器を持つ、シングルスライスCTでは、基本スライス厚は、被写体に照射するX線の幅で決まる。図7は、このようなシングルスライスCTシステムの概略を示す図である。基本スライス厚を決めるX線の幅は、X線管球と被写体の間におかれたスリットと呼ぶコリメータにより制御される。必要なスライス厚に応じて、このスリットが開閉することにより様々な厚さのX線ビームを得ることができ、当該X線ビームは被写体を透過した後、検出器に入射する。これを投影データとしてデータ収集し、再構成を行えば、必要とするスライス厚の画像を得ることができる。 【0003】体軸方向に複数列の検出器を持ったマルチスライスCTでは、検出器の体軸方向の幅によって、基本スライス厚が決まっている。図2はマルチスライスCTシステムの概念を示す図である。ここで、検出器の幅は、システムとして固定であり、撮影者が変更することは出来ないため、基本スライス厚は固定である。また、1度に収集できる検出器の列数が限られているため、1回転で投影データを収集できる幅には限界がある。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】列幅、列数が固定のマルチスライスCTでコンベンショナルスキャンを行うとき、画像の厚さによっては、1回転のデータの組み合わせからでは画像が再構成できない場合がある。また、複数回転のスキャンをしたとき、撮影しなくてもよい領域にX線が曝射され、被検体に不要な被爆を与えてしまう恐れがある。 【0005】また、画像の比較やデータ収集を再現しようとするとき、同じスライス厚の画像でも検出器の基本スライス幅が何種類か選択できるため操作者が混乱してしまうという問題がある。 【0006】したがって、本発明の目的は、スキャン領域及び必要な画像の厚さを指定するという簡明な操作のみによって適切にスキャンを行い得るX線コンピュータ断層撮影装置を提供することを目的とする。 【0007】 【課題を解決するための手段】上記課題を解決し目的を達成するために、本発明のX線コンピュータ断層撮影装置は次のように構成されている。 (1) 基本スライス厚を有する検出器列が複数配置されて成るマルチスライス検出器によってマルチスライススキャンを行うX線コンピュータ断層撮影装置において、指定スキャン領域及び必要な画像の厚さに基づいて、前記基本スライス厚及び前記検出器列の列数の少なくともいずれか一方を制御する制御手段を具備することを特徴とするX線コンピュータ断層撮影装置。 (2)前記制御手段は、前記指定スキャン領域に等しい領域を適切にスキャンすべく前記基本スライス厚又は前記検出器列の列数を制御することを特徴とする請求項1に記載のX線コンピュータ断層撮影装置。 (3)前記検出器列の一の回転によって得られたデータの組み合わせでは必要な厚さの画像が得られない場合に、当該データと、他の回転によって収集されたデータとの組み合わせに基づいて画像を再構成することを特徴とする請求項1に記載のX線コンピュータ断層撮影装置。 (4)前記検出器列の各々によって収集されたデータを体軸方向に束ねて使用する場合に、体軸方向における画像の表示ピッチを、前記基本スライス厚に等しくさせることを特徴とする請求項1に記載のX線コンピュータ断層撮影装置。 (5)前記体軸方向へのデータの束ねは、新たなデータの差分に基づくことを特徴とする請求項4に記載のX線コンピュータ断層撮影装置。 (6)前記基本スライス厚及び前記検出器列の列数を表示画像に対応付けて表示する手段をさらに具備することを特徴とする請求項1に記載のX線コンピュータ断層撮影装置。 【0008】 【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら本発明の実施形態を説明する。 (第1実施形態)図1は本発明の第1実施形態に係るX線CTの概略構成を示すブロック図である。同図に示すように本実施形態のX線CTは、X線管1、X線制御・高電圧発生装置2、放射線検出器3、データ収集装置4、データ記憶装置5、画像再構成装置6、架台・寝台7、架台・寝台駆動制御装置8、操作部9、画像表示部10、画像処理装置11、画像記憶装置12、CPU13によって構成されている。 【0009】X線管1はX線制御・高電圧発生装置2からの制御により図示しない被検体に向けてX線を照射する。被検体は架台・寝台7に載置される。放射線検出器3は被検体を透過した後の透過X線を検出する。なお、X線管1と放射線検出器3とは被検体を挟んで対向配置されており、スキャン時においては、対向状態を保ったまま一体となって被検体の周囲を回転可能な如く設けられている。 【0010】データ収集装置4は放射線検出器3からの検出器出力を元に被検体の投影データを生成し、これを画像再構成装置6に送る。一方で被検体の投影データはデータ記憶装置5によって記憶保持される。 【0011】画像再構成装置6は送られてきた投影データに対し所定の再構成演算処理を行い、これにより被検体の所定スライス位置における断層像を再構成するものである。再構成された被検体の断層像は画像記憶装置12によって記憶保持されるとともに、画像処理装置11により所定の画像処理が施された後、画像表示部10によって表示される。 【0012】操作部9はCPU13を介して操作者からの所定の操作入力を本装置に与えるものである。なお、CPU13は本装置の全体の動作を司るものである。図2は、マルチスライスCTの概念を説明するための図である。同図に示すように放射線検出器3は、円周方向(チャネル)に沿って複数の検出素子31が配列されて成る検出素子列が、体軸方向(セグメント)に、複数、配置されることによって構成されている。 【0013】図3は、検出器の体軸方向の幅が2mm、列数4のシステムでのスキャンの一例を示す図である。実線の枠が1回転でデータを収集できる幅を示す。理解の一助として偶数回目の回転によるデータ収集の幅には、ハッチングを施してある。点線の区切りが1列分のスライス厚である。1回転で基本スライス厚2mmのデータを4列分ほど収集できることを表している。40mmの領域をスキャンするには5回転が必要となり、10mmの画像を再構成するときには1回転目の4列全てと、2回転目の1列目のデータが使用されることが分かる。 【0014】本実施形態は、指定スキャン領域及び必要な画像の厚さに基づいて、検出器列の列数及び検出器の回転数を制御する手段を備えている。たとえば、撮影者がスキャン領域を40mm、スライス厚を10mmに指定すると、自動的にスキャン領域が5分割(40mm/10mmから求まる)され、スキャンが行われるとともに、4枚の画像が表示される。 【0015】なお、ここでは画像スライス厚が10mmであるとしているが、これと同時にデータを収集したときの検出器の基本スライス幅が2mmであることを表示することが望ましい。すなわち、同じ画像スライス厚10mmであっても、マルチスライス検出器で収集する場合にあっては、基本スライス幅2mm×5列分の収集や、1mm×10列分の収集など、複数の条件が設定できる。そこで、一意に画像を指定するために、データを収集した条件を同時に表示する。 【0016】(第2実施形態)次に本発明の第2実施形態について説明する。図4は、スキャン領域が8mm(2mm×4列)の整数倍ではないときのスキャン例を示す図である。4列で3回転データを収集すると24mmの領域のデータを収集することとなり、不必要な領域を被曝させることになる。そこで本実施形態では、自動的に最後の1回転を2列でデータ収集する。 【0017】図5は、本実施形態における画像表示方法の一例を示す図である。データは、基本的に2mm単位で収集しているので10mm厚の画像を表示するときであっても体軸方向の2mmのピッチで表示させることが出来、より精密な観察が可能となる。また、さらに精密な観察が要求されれば、8/6/4/2mm厚の画像を表示させることも可能である。 【0018】なお、この場合のように、1枚目と2枚目で束ねるデータに重なりがあるときは、新たに5枚分加算するのではなく、前後1枚づつの差分を計算する。これにより計算量を軽減できる。 【0019】図6はこのような精密な観察を行う場合における本装置の処理の流れを示すフローチャートである。先ずステップS1においてスキャノグラム撮影を実施し、ステップS2においてスライス厚の指定を行う。ここでは2/4/6/8/10mmのいずれかのスライス厚を指定可能である。次にステップS3においてスキャン領域を指定する。ここでは基本スライス厚(本例では2mm)の倍数を指定可能である。 【0020】続いてステップS4においては、ステップS2において指定されたスライス厚が2/4/6/8mmのうちのいずれかであるか(言い替えると10mmが指定されていないこと)を判定し、YESの場合はステップS5以降の処理を行い、NOの場合はステップS6以降の処理を行う。 【0021】先ずステップS5においては、スキャン領域が8mm以内であるか否かを判定してスキャンを実行する。すなわち、スキャン領域が8mm以内であれば1/2/3/4列で1回転(ステップS7)としてスキャンを行い、8mm以上であればスライス厚に応じた列数で複数回転(ステップS8)させてスキャンを行う。 【0022】ステップS7あるいはステップS8の何れかのスキャンを行った後、ステップS9においては、指定スライス数分の断層像を表示する。一方、ステップS6においては、スキャン領域が8mmの倍数であるか否かを判定してスキャンを実行する。すなわち、スキャン領域が8mmの倍数である場合は検出器列を4列として複数回転(ステップS10)させてスキャンを行い、スキャン領域が8mmの倍数でない場合は、1/2/3/4列の組み合わせとして複数回転(ステップS11)させてスキャンを行う。 【0023】ステップS10あるいはステップS11の何れかのスキャンを行った後はステップS12に移行し、ここでは2mmピッチによる表示を行うか否かを判定する。 【0024】2mmピッチによる表示を行う場合は、スキャンした領域の全領域にわたって2mmのピッチで画像を再構成し、観察者により指示された位置において束ね表示する(ステップS13)。 【0025】なお、本発明は上述した実施形態に限定されず種々変形して実施可能である。例えば、上記第1及び第2実施形態では、検出器の基本スライス厚が2mm(固定)であるとして説明したが、検出器の列数が固定であり、基本スライス厚が段階的に可変であるシステムについても同様に本発明を適用できる。 【0026】 【発明の効果】以上説明した本発明のX線コンピュータ断層撮影装置においては、1回転のデータ収集では得られないスライス厚の画像を適切に得ることができるようになる。また、スキャン領域によって装置が許容する最大幅でスキャンを行った場合、不要なデータが収集されることがなく、被検体への被爆量を軽減できる。 【0027】また、基本スライス厚よりも厚い画像を表示しているときであっても、基本スライス厚のピッチで画像を表示させることで、より精密な観察が出来るようになる。また、基本スライス厚の倍数の厚さの画像を再構成し、表示することが出来る。 【0028】また、表示している画像と対応づけてマルチスライスCT特有のデータ収集条件を表示させることで、一意に画像を特定することができ、これにより、他の画像との比較が容易になり、再検査や経時変化の観察等の時に表示中の画像のデータ収集を容易に再現することが出来るようになる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000003078 【氏名又は名称】株式会社東芝
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| 【出願日】 |
平成9年(1997)10月1日 |
| 【代理人】 |
【弁理士】 【氏名又は名称】鈴江 武彦 (外6名)
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| 【公開番号】 |
特開平11−104120 |
| 【公開日】 |
平成11年(1999)4月20日 |
| 【出願番号】 |
特願平9−268676 |
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