| 【発明の名称】 |
散乱線除去用格子及びその製造方法 |
| 【発明者】 |
【氏名】アンドレアス カッハ
【氏名】ペーター ディースル
【氏名】フォルカー レーマン
【氏名】ディーター シュメトウ
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| 【要約】 |
【課題】従来公知の格子に比べてその透過能力、操作及び加工可能性を改善された特に医療X線装置用散乱線除去用格子を提供する。
【解決手段】吸収素子、特に鉛素子の形の吸収素子を有する支持材から成る散乱線除去用格子を形成するが、その際シリコン支持体(1、5)中に互いに間隔をおいて相互にほぼ並行に延びる列として設けられた孔(2、6)内に吸収素子(4、9、29、30、31)を配置する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 互いに間隔をおいて相互にほぼ並行に延びる列に配置されている特に鉛素子の形の吸収素子を有する支持材から成り、支持材(1、5)が孔を設けられたシリコンであり、吸収素子(4、9、29、30、31)が孔(2、6)を満たすように配置されている、特に医療X線装置用の散乱線除去用格子において、シリコン(5)の厚さが少なくとも格子の部分領域で厚さの削減により吸収素子(9、29)の長さより薄いことを特徴とする散乱線除去用格子。 【請求項2】 孔(2、6)がほぼ円形の断面又はほぼ縦長の形を有していることを特徴とする請求項1記載の散乱線除去用格子。 【請求項3】 各孔列が互いに交互にずらされて配置されている孔(図3の2)により形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の散乱線除去用格子。 【請求項4】 孔(2、6)がエッチング、特にシリコンの電気化学的エッチング又はプラズマエッチングにより形成されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1つに記載の散乱線除去用格子。 【請求項5】 少なくともシリコンと吸収素子との間の部分に別の層(8)が配設されていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1つに記載の散乱線除去用格子。 【請求項6】 別の層(8)が酸化シリコン層又は窒化シリコン層であることを特徴とする請求項5記載の散乱線除去用格子。 【請求項7】 シリコン(5)の厚さがシリコンをエッチングすることにより削減されることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1つに記載の散乱線除去用格子。 【請求項8】 別の層(8)が露出する吸収素子(9、29)も囲んでいることを特徴とする請求項5又は6及び7のいずれかに記載の散乱線除去用格子。 【請求項9】 シリコン(5)の深く掘り下げられた範囲に放射線を透過させる材料(10、12)が配設されていることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1つに記載の散乱線除去用格子。 【請求項10】 材料がプラスチック(10)、接着材又は発泡材であることを特徴とする請求項9記載の散乱線除去用格子。 【請求項11】 それぞれ吸収素子(29)が配設されている2つの互いに対向する位置にある、特にそれぞれ互いに反対に位置に配置されているシリコン支持体(11)から成り、固定材(12)により互いに位置安定に接合されていることを特徴とする請求項1乃至10のいずれか1つに記載の散乱線除去用格子。 【請求項12】 シリコン支持体(11)に吸収素子(29)がそれぞれ相互に一線に互いに対向するように配置されているか、又は吸収素子が相互にずらされて配置されていることを特徴とする請求項11記載の散乱線除去用格子。 【請求項13】 固定材が接着材(12)であることを特徴とする請求項11又は12のいずれか1つに記載の散乱線除去用格子。 【請求項14】 格子が複数の互いに並んで配置されている、好ましくは吸収素子(30)を有する直角のシリコン支持体切片(18)から成ることを特徴とする請求項1乃至13のいずれか1つに記載の散乱線除去用格子。 【請求項15】 それぞれ2つの支持体切片が格子の断面がほぼ円弧状に延びるような角度で互いに設置されていることを特徴とする請求項14記載の散乱線除去用格子。 【請求項16】 支持体切片(18)が1つの面を形成するように並列に配置されており、それぞれ2つの並列に位置する切片(18)の吸収素子(30)が異なる角度で並んでいることを特徴とする請求項14記載の散乱線除去用格子。 【請求項17】 吸収素子の少なくとも一部の露出する部分が屈曲により支持体表面に対して90°それていることを特徴とする請求項1乃至16のいずれか1つに記載の散乱線除去用格子。 【請求項18】 格子(13、17)が少なくとも1つの支持体(14、16)上、特にCFKプレート上に施され、特に接着されていることを特徴とする請求項1乃至17のいずれか1つに記載の散乱線除去用格子。 【請求項19】 支持体(14)がほぼ円弧状の断面の形を有していることを特徴とする請求項1乃至18の1つに記載の散乱線除去用格子。 【請求項20】 シリコン支持体が単結晶シリコンウェハであり、又は個々の支持体切片がそれぞれ単結晶シリコン素子から成ることを特徴とする請求項1乃至19のいずれか1つに記載の散乱線除去用格子。 【請求項21】 シリコン支持体の厚さが0.5mm〜1.5mm、特に約0.72mmであり、場合によっては削減状態では0.75mm以下、特の0.5mm以下であることを特徴とする請求項1乃至20のいずれか1つに記載の散乱線除去用格子。 【請求項22】 孔の直径が1μm 〜50μm の範囲、特に6μm 〜20μm の間であることを特徴とする請求項1乃至21のいずれか1つに記載の散乱線除去用格子。 【請求項23】 シリコンから成る支持体に方向選択性エッチング法により孔を形成し、孔を満たすためにその中に引続き吸収材を入れ、シリコンの厚さを削減するために吸収素子の形成後支持体の1側面のシリコンをエッチング法で除去することを特徴とする請求項1乃至22のいずれかに記載の散乱線除去用格子の製造方法又は請求項1乃至22のいずれかに記載の散乱線除去用格子に適した切片を使用するための散乱線除去用格子の製造方法。 【請求項24】 エッチングの前に形成すべき孔のパターンに相応するリソグラフィのエッチングマスク、特にフォトリソグラフィのエッチングマスクをエッチングすべき表面上に施し、これをエッチングした後再び除去することを特徴とする請求項23又は24に記載の方法。 【請求項25】 エッチング法が電気化学的エッチング法又はプラズマエッチング法であることを特徴とする請求項23又は24に記載の方法。 【請求項26】 吸収材を電気化学的堆積により入れることを特徴とする請求項23乃至25のいずれか1つに記載の方法。 【請求項27】 吸収材を液状又は粘性状態で孔に入れ、引続き冷却し、その際余分の吸収材を冷却後に除去、特に研磨除去することを特徴とする請求項23乃至25のいずれか1つに記載の方法。 【請求項28】 吸収材を入れる前に吸収材で被覆すべきでない面上にぬれ抑制剤を施し、その後吸収材を液状又は粘着状態で孔に入れ、冷却することを特徴とする請求項23乃至25のいずれか1つに記載の方法。 【請求項29】 吸収材投入中にシリコン支持体の投入側が過圧、特に1〜10バールの過圧状態にあることを特徴とする請求項27又は28のいずれかに記載の方法。 【請求項30】 エッチング後及び吸収材の投入前に孔を内張りし、場合によってはエッチングされていない面も覆う層を施すことを特徴とする請求項23乃至29のいずれか1つに記載の方法。 【請求項31】 酸化シリコン層又は窒化シリコン層を形成することを特徴とする請求項30記載の方法。 【請求項32】 吸収素子の形成後、場合によっては層の形成後にシリコンの厚さを削減するために支持体の対向する側面に層及び/又は吸収素子に対する選択的エッチング法を行うことを特徴とする請求項23乃至31のいずれか1つに記載の方法。 【請求項33】 その後吸収素子の露出する部分を支持体表面に対してその90°の位置からそらさせることを特徴とする請求項32又は33記載の方法。 【請求項34】 引続きエッチングされた側面に放射線を透過させる材料を施すことを特徴とする請求項32又は33に記載の方法。 【請求項35】 材料として硬化可能のプラスチック、接着材又は発泡材を使用することを特徴とする請求項34記載の方法。 【請求項36】 2つのシリコン支持体が互いに対向して配設され、調整され、引続き固定材、特に接着材により相互に接合されることを特徴とする請求項23乃至35のいずれか1つに記載の方法。 【請求項37】 シリコン支持体として単結晶(100)−シリコンウェハを使用することを特徴とする請求項23乃至36のいずれか1つに記載の方法。 【請求項38】 切片を形成するためにそれぞれ(100)−方位が1つの角度、特にウェハ表面に対して0°〜10°の角度で延びているシリコンウェハを使用することを特徴とする請求項37に記載の方法。 【請求項39】 切片をシリコンウェハから鋸引きすることを特徴とする請求項37又は38に記載の方法。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、鉛の素子の形の吸収素子を有する支持材から成り、互いに間隔をおいて相互にほぼ並行に延びる列に配置され、その際支持材が孔を設けられるシリコンであり、吸収素子がその孔内に配置されている特に医療X線装置用の散乱線除去用格子に関する。 【0002】 【従来の技術】このような散乱線除去用格子はX線診断法で散乱線を抑制するためのコリメータとして使用される。これらの公知の格子は紙製支持体から成り、この支持体内には数ミクロンの厚さの鉛の薄層の形で吸収素子が入れられている。しかしこれらの格子はX線画像上にどうしても線を形成してしまう。更に1cm当たりの線数は製造技術上の理由から限られている。 【0003】米国特許第5418833号明細書から上記の形式の散乱線除去用格子は公知である。この格子はシリコン製支持材料から成り、その中に吸収材で満たされる切り込み溝等の形の開口をエッチングされている。しかしこの格子は比較的弾性がなく動きにくいので、この格子の焦点合わせは経費を要しまた困難である。更に透過特性は格子の厚さのため最小値である。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】従って本発明の課題は、従来公知の格子に比べてその透過能力と同様その操作及び加工可能性を改善された新規の散乱線除去用格子を提供することにある。 【0005】 【課題を解決するための手段】この課題は本発明により、シリコンの厚さを少なくとも格子の部分領域で削減することにより吸収素子の長さよりも薄くすることにより解決される。 【0006】本発明による散乱線除去用格子は従来の紙製支持材を使用せず代わりに結晶性支持材を、即ちシリコンを使用する。この支持材に凹所又は穿孔であってもよい孔を設けることは特に有利である。シリコンの特別な利点は、このシリコンが極めて容易な方法でエッチングすることもでき、即ち孔はエッチング工程の枠内で、例えばプラズマエッチング又は電気化学的エッチングで形成できることにある。とりわけエッチングにより孔を任意の配置及び間隔で互いに配置することができる(これに関しては元来半導体技術から十分に公知である)ので、容易に1cm当たりの線数をかなりの値に上げることができ、従って全くX線画像の結像条件を劣化することを懸念する必要がない著しい利点を生じる。これらの孔にそれぞれ吸収材を例えば鉛の形で入れると特に有利であり、従ってシリコンの十分に良好な透過特性と共に極めて効力の大な散乱線除去用格子が提供される。 【0007】シリコンの厚さは本発明では少なくとも格子部分領域では吸収素子の長さよりも薄く、即ち格子は透過シリコン範囲内で削減されているので吸収素子は1側面で若干露出している。このことは、簡単な方法で操作及び加工可能であり、例えば後に支持体上に施すことができる極めて薄い層を形成させる著しい利点をもたらす。著しく削減することができるシリコンの厚さの故にシリコン内の透過損失が減少するため透過能力も著しく改善される。この場合もシリコンの厚さをエッチング法の枠内で削減させると特に有利であり、その際ここでも当然十分に公知のエッチング法を使用することができる。 【0008】本発明では孔は主として円形の断面を有し、また同様にほぼ縦長の形を有し、即ち連続した孔列を形成することも、例えば切り込み溝又はトレンチ又は完全な縦孔の形成も可能である。その際とりわけ各孔列に互いに交互にずらして配置された孔を形成することは、孔を適当に僅かに離間させかつ適当にずらすと孔列の全体の幅を変化させることができるので、有利である。 【0009】少なくともシリコンと吸収素子との間の範囲に別の層を配置すると特に有利であることが実証されており、これは特に安定性の理由から有利である。この層は酸化シリコン層又は窒化シリコン層であると有利であり、その際2つの層は半導体技術から公知の酸化法又はCVD法その他のような堆積法で施すことができる。この別の層、即ち例えば酸化物又は窒化物層は、全ての孔の内壁に沿って延びている酸化物又は窒化物層が孔に対するシリコンの削減のためのエッチバックに対するエッチングストップ層を形成すると有利である場合、露出する吸収素子も囲むと有利である。 【0010】更に安定度を高めるために、シリコンの深く掘り下げられた範囲に透過放射線用に例えばプラスチック、接着材又は発泡材であってもよい高透過性材料を設置することは本発明の枠内にある。 【0011】とりわけシリコンの削減時にエッチバックにより生じる露出する吸収素子範囲を保護することができるように、本発明の場合2つのこのようなシリコン支持体が互いに対向しており、特に互いに反対の位置に配置され、調整され、引続き固定材、特に接着材により相互に位置を固定的に接合され、それにより露出している部分が互いに対向して内部に埋め込まれていると有利であることが実証されている。その際シリコン支持体は、それぞれの吸収素子が互いに一列に対向しており、即ち有効な吸収長さがほぼ倍化されるように配置でき、或いはまた吸収素子が互いにずらされて配置されているので、cm当たりの線数を更に増大されるように配置できる。その際このように互いに接合すべきシリコン支持体は深く掘り下げられない支持体でも、深く掘り下げられた支持体でも、或いは深く掘り下げられかつ材料で満たされた支持体であってもよい。 【0012】シリコン支持体として30cm以上の直径に引き伸ばすことのできる単結晶シリコンウェハを使用すると有利である。特に乳房造影法の枠内での使用にはこの種の格子サイズで十分である。しかしウェハサイズに関係なく任意の寸法の格子を形成することができるように、本発明思想の実施態様では格子が複数の並列する、有利には吸収素子を有する直角のシリコン支持素子から成るように、即ち格子が切片状に多数の部分から組立てられるように形成されている。その際それぞれ2つの支持素子が、格子の断面がほぼ円弧状に延びるような角度で互いに配置することができ、従ってこのようにして放射線源方向の焦点合わせが達成される。或いはこれに対して支持体切片が面を形成するように並列に配置していてもよく、その際にはそれぞれ2個の並んでいる切片の吸収素子は異なった角度で互いに延びており、即ち例えば鉛筆の形又は繊維の形の吸収素子は切片表面に対して一定の角度、例えば90°〜70°の角度をなしており、その際格子の中心線から出発して角度が切片から切片へと連続的に増加し、このようにして焦点合わせを達成することができる。 【0013】更に安定性を改善するために、既に公知の紙の格子の場合にように、格子を少なくとも1つの支持体上に、特にCFKプレート上に施し、特に接着するように形成してもよく、その際焦点合わせの意味で支持体もほぼ円弧状の断面の形を有していてもよい。 【0014】本発明ではシリコン支持体の厚さは0.5mm〜1.5mmの間、特に約0.72mmが選択され、その際場合によっては削減部分では厚さは0.75mm以下、特に0.5mm以下である。この厚さはいずれにせよ低エネルギー線のみで操作される特に乳房造影法の分野では十分である。もちろん上記の限度はそのときの使用に応じて超過又は下回ることのできる基準値を表すものである。孔の直径は本発明では、縦孔比及びcm当たりの線数が適用例に左右されることに応じて、1μm 〜50μm の範囲、特に6μm 〜20μm の間であってもよい。 【0015】散乱線除去用格子自体の他の更に本発明は、散乱線除去用格子の製造及び散乱線除去用格子の使用に適した切片の製造方法に関する。これは方向選択性エッチング法によりシリコンから成る支持体に孔を形成し、引続き孔に吸収材を入れ、シリコンの厚さを削減するために支持体の1側面のシリコンを吸収素子の形成後エッチング法で除去することを特徴とする。既に述べたように半導体技術分野で公知のエッチング法を使用でき、特に電気化学的エッチング法(例えばドイツ連邦共和国特許第4202454号明細書に記載されている)が有利であることが実証されている。 【0016】本発明によればエッチング構造を形成するためにエッチングの前に形成すべき孔パターンに適したリソグラフィのエッチングマスク、特にフォトリソグラフィのエッチングマスクをエッチングすべき表面の施し、これをエッチング後再び除去する。この場合もまた公知のマスキング法を使用することができるが、それについては詳細には言及しない。引続き本発明では吸収材を液状又は粘性状態で孔に入れ、そこで冷却する。引続き余分の吸収材を除去するが、その際これもエッチング工程により行うことができ、この場合もちろん湿式化学エッチングの場合にはエッチング液、或いはまたエッチングパラメータは選択的に(シリコンではなく)吸収材をエッチングするように選択される。投入はシリコン支持体の投入側を過圧状態(有利には約2バール)で行うと有利であるが、しかしこの場合も上下の誤差は可能である。投入法としては例えば鋳込み法又は電気化学的堆積法を使用することができる。 【0017】既に説明したように安定性及び又後処理の理由からもう1つの層、有利には酸化シリコン又は窒化シリコン層を備えると有利である。これは本発明ではエッチングの後及び吸収材の投入前に施され、それによりこの層は少なくとも孔を内張りし、場合によってはフォトレジスト等を除去されたエッチングされていない面を被覆する。引続き更にエッチング剤を投入する。次の工程としてシリコン支持体層の削減のため、形成された酸化物又は窒化物層又は層がない場合には吸収素子に対しシリコンを薄層化するために選択エッチング工程を行ってもよい。このようにして極めて有利であると実証されている最高に柔軟で広範な適用スペクトルを提供する箔を製造することができる。引続き更にエッチングされた側面に放射線を透過させる材料を既に述べたようにして施してもよい。引続き若しくはこのような材料を入れるかどうかに関係なく所定の時点に2つのシリコン支持体を互いに対向して配置し、調整し、引続き固定材、特に接着材により多層格子に形成するために相互に接合してもよい。 【0018】本発明ではシリコン支持体として単結晶(100)−シリコンウェハを使用する。従って孔の形成は際立った(100)−方位に沿ってエッチングの枠内で行われる。更に切片の製造にシリコンウェハを使用することもでき、それぞれその(100)−方位がウェハ表面に対して1つの角度、特に0°〜10°の角度で広がっているシリコンウェハを使用することができ、それから切片が吸収素子を入れて形成される。その際シリコンウェハから切片は完成後鋸引きにより切り出してもよいが、しかし同様に切片を吸収材の投入前に鋸引きすることもできる。 【0019】 【発明の実施の形態】本発明の有利な特徴及び詳細を以下に記載する実施例並びに図面に基づき説明する。 【0020】図1は本発明による散乱線除去用格子の切断部分を示している。これは単結晶(100)−シリコンウェハであるシリコン支持体1から成る。このシリコン支持体1は多数順次配置されているそれぞれ分離された列を形成する孔2を有する。これらの孔は方向選択性エッチング法によりシリコン内にエッチングされたものである。それには特にプラズマエッチング法と同様電気化学的エッチング法が考慮の対象となる。孔2の寸法はその配置と同様シリコン支持体1の表面3上に施されたフォトマスクにより画成されたものである。フォトマスクにはそのときの半導体技術分野で公知のマスクを使用することができる。孔2の形成を完了した後、これを吸収素子4、有利には鉛で満たし、それには同様に種々の技術が使用される。即ち1つには鉛を電気化学的に孔内に堆積させる。或いはまた液状鉛を鋳込み法で入れることもでき、その場合これは例えば、まず液状鉛がその上に付着せずに毛細管の作用をする孔2の中だけに付着するようにシリコン支持体1を鉛の溶融物から取り出した後鉛が直ちに流れ落ちるように、シリコン支持体の表面3をぬれ抑制剤で被覆することができる。或いはそのために表面3上の鉛も冷却後再度研磨してもよい。 【0021】図2に示されているように孔は列を形成するために互いに狭い間隔で配置されている。孔の直径は列の間隔と同様ミクロン範囲である。各図形の寸法は所望の縦孔率並びにcm当たりの所望の線数に基づき選択される。エッチング技術による投入で孔は互いにほぼ任意の間隔で設置可能である。これは従来公知の散乱線除去用格子とは異なりcm当たり極めて多くの線数を達成することを可能にする。例えば孔の直径6μm 、列孔の間隔6μm 、列と列との間隔約17μm 及び孔の深さ約300μm の場合縦孔率18でcm当たり625本の線数を容易に実現することができる。 【0022】それに対して図3には別の形式の孔2を形成することが示されている。これらの場合それぞれ互いに交互にずらされて配置されている孔2の列を形成し、従って最終的に各列の全幅は孔2の極めて狭い配列によりかなりの限度で変えることができ、極端に大きな孔をエッチングする必要はない。 【0023】図4は2つの別の実施形態の格子の部分断面を示している。この格子も孔6が形成されているシリコン支持体5から成る。孔6を設置後支持体5の表面7上に酸化シリコン又は窒化シリコン層であってもよい層8を堆積させ、その際この層はシリコン支持体内の孔6も覆っている。その際シリコン支持体5は層堆積の範囲でこれらの孔を完全に受け入れるように更に厚くされていることを言及しておく。層8の被着完了後吸収素子9が入れられる。引続き対向する側面からシリコンをエッチバックすると、図4の右に示されているように吸収素子9が露出し、外側を層8のみにより囲まれるようになる。この層8は一方では安定化の役目をし、他方ではエッチング障壁の役目をし、即ちこの層はエッチング処理中に攻撃されず、シリコンのみが選択的にエッチングされる。このようにしてシリコン層を極端に薄くし、それにより極めて柔軟に、箔の形で可動となり、即ち全散乱線除去用格子は箔の形式でたわみ、操作可能となる。もう1つの利点は透過放射線により侵入されるシリコン層が極めて薄く、従って透過損失が極く僅かなことである。図4の左に示されているようにエッチングされた側面は放射線を透過させる材料10で、例えばプラスチックで再び充填され、このことは極めて薄い吸収素子繊維を保護する意味で有利である。 【0024】図5には本発明による散乱線除去用格子のもう1つの実施例が示されており、これは図4に示されているように互いに反対に配置されている2つの散乱線除去用格子から成る。これらの2つのシリコン支持体11は、吸収素子29が直接上下に配置されるように2つの支持体11を互いに向けた後、有機性接着剤12により互いに位置厳密に接合されている。或いはこれに対してずらされた配置も選択することができる。接着材はこの実施例では全ての間隙に侵入し、十分に固い接合を形成する。 【0025】最後に図6は支持体14上、例えばCFKプレート上に施された散乱線除去用格子13を示している。その際シリコン支持体の各上側は直接支持体の下側に接着材により接合されている。支持体14は容易にたわみ、それが取り付けられた散乱線除去用格子も円弧状に推移させる。図6に示されているように吸収素子31はそのシリコン表面に対し垂直な姿勢で残っている。その際円弧の形は吸収素子31が放射源5に対して焦点を合わされるように選択されている。 【0026】支持体16上に施された散乱線除去用格子17のもう1つの実施例が図7に示されている。この散乱線除去用格子17は多数の個々の格子切片18から成る。格子切片18としては本発明方法により製造可能の全ての格子を、即ちエッチバックされない切片をエッチバックされたものと同様に使用することができ、或いは材料で満たされた切片を使用することもできる。格子切片18は直接並んで配置されている。図7に示されているように各格子切片18の吸収素子30は支持体表面に対して異なった角度で延びている。即ち中心の格子切片18から出発して吸収素子は格子の縁に近づくにつれて益々強く偏り、それにより十分な焦点合わせを達成することができる。格子切片はこの場合その(100)−方向が支持体表面に対して軽度に誤方向に延びるシリコンウェハから成るので、方向選択性エッチングの際に孔は誤方向に延びる(100)−方位に相応して設置される。類似の効果は“単一部材の”散乱線除去用格子でも吸収素子31が縁に近づくにつれてその支持体表面に垂直な方向から逸れて曲がり、その結果焦点合わせを達成することができ、この場合散乱線除去用格子が同様に1つの面を形成することになり、即ち格子自体が焦点合わせのために曲がる必要はなくなる。 【0027】最後の図8は一種又は複数種の種々の製造方法に関するフローチャートを示している。それによると第1の工程19でシリコン支持体上にエッチングマスクを形成し、その後エッチング工程20が引続いて行われる。次いで工程21でエッチングマスクを再び除去する。その後二者択一の製造工程となる。第1の場合はマスクの除去後直ちに工程22で吸収材を施す。これとは異なり前もって工程23で酸化物又は窒化物層を少なくとも孔の範囲に形成し、その後の工程22で、即ち吸収材の投入を続けられる。この時点に既に(洗浄工程等のいくつかの後処理を無視すると)完成格子が形成され、これを場合によっては支持体等と接合してもよい。工程22で吸収材がシリコン支持体表面から直接除去されない場合、これは工程24で行われる。その際除去は研磨除去又はエッチバック等で行われる。この工程の後にも更に加工可能の完成格子が形成される。必要な限り工程25で1側面の吸収素子を露出するためにシリコンのエッチバック工程が続けられる。この工程の後にもこの時点までで完成格子が形成される。工程26で既に焦点合わせのために吸収素子の屈曲を行うこともできる。引続き工程27で吸収素子を放射線透過材料に入れてもよい。工程26による屈曲が必要でない場合放射線透過材料は直接工程25の後に入れてもよい。26、27の各工程の後また更に加工可能の完成格子が存在していることは確かである。最後に工程28により2つのシリコン支持体の接合を行ってもよい。工程22〜27の全てで得られた散乱線除去用格子を接合することもできる。この多層格子も更に必要に応じて別の支持体と接合可能である。
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| 【出願人】 |
【識別番号】390039413 【氏名又は名称】シーメンス アクチエンゲゼルシヤフト 【氏名又は名称原語表記】SIEMENS AKTIENGESELLSCHAFT
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| 【出願日】 |
平成10年(1998)7月10日 |
| 【代理人】 |
【弁理士】 【氏名又は名称】山口 巖
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| 【公開番号】 |
特開平11−104119 |
| 【公開日】 |
平成11年(1999)4月20日 |
| 【出願番号】 |
特願平10−195320 |
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