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【発明の名称】 居場所及び身体状態モニタリング・システム
【発明者】 【氏名】赤井 孝司

【要約】 【課題】特定の人間の現在地及び現在の身体状態を遠隔的かつリアルタイムにモニタリングするシステムを提供すること。

【解決手段】モニタリング対象者(11)の身体に装着されたモニタリング装置(12)と医療機関等に設置されたセンタ・システム(15)とを無線網を介して通信する。対象者(11)の身体に異常事態が生じた際にも、対象者の意思や具体的行為とは無関係に緊急通報がなされる。居場所の特定には、PHS網による範囲の特定を行うことに加え、モニタリング装置(12)から特定の電波を発信し、これを探索して、モニタリング対象者(11)に迅速に到達できるようにした。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 モニタリング対象者の現在の居場所及び身体状態を遠隔的にリアルタイムでモニタするモニタリング・システムであって、前記遠隔的でリアルタイムのモニタリングを行うコンピュータ・システムであるセンタ・システムと、モニタリング対象者である人間の身体に装着されており前記人間の生体状態を表すパラメータを検出するモニタリング手段と、前記モニタリング手段の近傍に配置され又はそれと一体である、前記センタ・システムと通信する無線通信手段と、を備えており、更に、前記モニタリング手段と前記無線通信手段とから成るモニタリング装置は、前記人間が緊急スイッチを付勢することにより、又は、自動的に、無線通信により前記センタ・システムに向けて、前記人間の現在の居場所及び身体状態情報を送信し、更に、前記モニタリング装置は、前記センタ・システムからの指示に応答して、居場所及び身体状態情報を前記センタ・システムに送信するように構成され、前記モニタリング装置は、センタ・システムと音声により交信できる音声交信手段を有していることを特徴とするシステム。
【請求項2】 請求項1記載のシステムにおいて、居場所検索手段として、前記モニタリング装置が、前記センタ・システムとの交信をPHS通信網を用いて行い、交信中のPHS基地局(アンテナ)のIDを検出して前記センタ・システムに送信し、前記センタ・システムに、検出したアンテナのIDからアンテナの位置を特定させる手段と、特定波長の電波を送出する電波発信部と、前記モニタリング装置とは別に用意した電波発信源探索器と、を更に備えることを特徴とするシステム。
【請求項3】 請求項1記載のシステムにおいて、前記居場所検出は、GPSを用いて行われることを特徴とするシステム。
【請求項4】 請求項1記載のシステムにおいて、前記居場所検出は、イリジウム計画を含む衛星通信用システムを用いて行われることを特徴とするシステム。
【請求項5】 請求項1記載のシステムにおいて、前記無線通信網は、PHS通信網、衛星通信網、携帯通信網、双方向ページャ網及び自営無線網を含み、前記モニタリング装置と前記センタ・システムとの双方からの起動により前記人間の居場所と身体状態との少なくとも一方に関する情報が、前記モニタリング装置から前記センタ・システムに送信されることを特徴とするシステム。
【請求項6】 請求項1記載のシステムにおいて、前記モニタリング部は、前記人間の身体に装着された気体封入エアーパッド又は弾力性のある材料で作られたパッドに接続されており脈波及び脈拍を検出する圧力変化検出トランスジューサであって、前記通信部は、前記検出された脈波及び脈拍の少なくとも一方が所定の範囲から逸脱すると、居場所を前記センタ・システムに送信する手段を更に備えることを特徴とするシステム。
【請求項7】 請求項6記載のシステムにおいて、前記モニタリング部は、更に、前記人間の身体に装着され体温変化を測定することによって脈波及び脈拍を検出する超薄膜抵抗又はサーミスタを備えることを特徴とするシステム。
【請求項8】 請求項6記載のシステムにおいて、前記モニタリング部は、発光部と受光部を備えており、可視領域から赤外領域までの又は複数波長の光を身体の一部を透過、拡散又は反射させ、その吸光度スペクトルから脈波・脈拍、Sp2を計測することにより、対象者の生体の状態をモニタすることを特徴とするシステム。
【請求項9】 請求項6記載のシステムにおいて、前記モニタリング部は、血流から発生する音波を検出して脈波及び脈拍を測定するコンデンサ・マイクロフォンを備えることを特徴とするシステム。
【請求項10】 請求項1記載のシステムにおいて、前記モニタリング部は、前記人間の身体の動きを把握する加速度センサを更に備えることを特徴とするシステム。
【請求項11】 請求項6記載のシステムにおいて、前記気体封入エア・パッド又は弾力性のある材料で作られたパッドは、身体の動きによる低周波のノイズを低減する手段を備えていることを特徴とするシステム。
【請求項12】 請求項6記載のシステムにおいて、前記モニタリング部は、身体の動きによるノイズによる飽和(サチュレーション)を防ぐために、出力が対数となるような増幅回路と、レベル自動調整増幅回路との少なくとも一方を備えることを特徴とするシステム。
【請求項13】 請求項1記載のシステムにおいて、前記モニタリング装置の制御部は、検出された脈波データの1次微分、2次微分を行う手段と、脈波波形のパターンと比較して、前記脈波を分離する手段と、前記体動センサが検出したデータとの比較して、脈波波形をより精度よく抽出する手段と、を備えることを特徴とするシステム。
【請求項14】 請求項1記載のシステムにおいて、前記モニタリング部と、前記通信部とは別個の筐体から成り、前記モニタリング部と前記通信部との間を微弱電波又は電磁誘導で通信する手段を更に備えることを特徴とするシステム。
【請求項15】 請求項1記載のシステムにおいて、前記センタ・システムと前記モニタリング装置とは、所定の時間間隔で正常状態であることを確認する手段を備えることを特徴とするシステム。
【請求項16】 請求項1記載のシステムにおいて、前記モニタリング装置は、正常確認信号と共に脈波及びSp2データを前記センタ・システムに送信し、前記センタ・システムはこのデータを記憶及び解析することを特徴とするシステム。
【請求項17】 請求項1記載のシステムにおいて、前記モニタリング装置は、異常通報信号を前記センタ・システムに送信する際に、前記人間の直近のバイタルサインとして脈波及び脈拍の少なくとも一方を、又は、異常信号送信後のバイタルサインを前記センタ・システムに送信することを特徴とするシステム。
【請求項18】 請求項2記載のシステムにおいて、前記居場所検索のために発振する電波発信部は、前記モニタリング対象者を識別するコードを含む電波を発信する手段を有し、前記別に用意した電波発信源探索器は、その識別コードを認識することによりモニタリング対象者を特定する手段を有することを特徴とするシステム。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する分野】本発明は、ケア対象者等の居場所のモニタリング・システムに関する。更に詳しくは、本発明は、身体的な異常が突発的に生じる可能性のある者や、徘徊の可能性のある者などの居場所のモニタリング・システムに関する。このシステムによるモニタリングの対象は、対象者の居場所に加え、生体状態も含まれる。
【0002】
【従来の技術】人口の急速な老齢化から、居場所及び生体状態のリアルタイムでのモニタリングが望まれる対象者が急増している。しかし、従来、様々な提案がなされてきてはいるが、そのような者の居場所を把握する手段として、実用的なレベルで広く普及しているモニタリング・システムは、依然として、存在しない。確かに、PHS網を利用して、アンテナの放置位置を検出する試験的なシステムは知られている。しかし、PHS用電波のアンテナからの到達範囲は広く、たとえ対象者との間で電波を交信しているアンテナの位置が特定できた場合でも、その周囲の到達範囲の中で対象者を見つけ出すのに時間がかかる。これでは、早期発見・早期処置の目的を達するには全く不充分である。対象者の身体に緊急の処置が必要な状況が生じている虞があり、その人間の居場所を直ちに把握することが必要な状況であることを、例えば、その地域を統括する医療機関において認識できたとしても、具体的にその人間の現在地を特定してその場所に急行できなければ、実際に役立つ技術とは、いえない。
【0003】また、たとえ、有効で適切なモニタリングが可能であるとしても、その装着がモニタリング対象者の日常生活を極度に制限することになる装置では、対象者のクオリティ・オブ・ライフ(QOL)が犠牲になってしまう。当然であるが、例えば、大型で重い装置では、身体に装着するのは困難である。その点を考えると、生活上の活動の制約を最小限に保ちながら、対象者の生体状態を常時又は間欠的にモニタできるシステムは、現状では、やはり、実現できていない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来の居場所及び生体状態モニタリング・システムに関する諸状況に鑑み、本発明は、従来試みられている居場所探索において、特に、対象者発見に至る時間を大幅に短縮することを目的とする。また、そのようなモニタリング・システムを使用した場合であっても、生活上の活動の制約を最小限に保ち、対象者のQOLを、その者にとって満足できるレベルに維持することを目的とする。更に、居場所のモニタリングに加え、緊急通報機能を備えている必要がある。すなわち、常時又は間欠的に対象者の生体状態をモニタし、測定している身体的状態を示すパラメータが、その特定の対象者に関する身体データの履歴を記憶したデータの検索・解析を行い医師により設定される所定の正常範囲から逸脱した場合には、緊急通報を、その者の意思や具体的行動とは無関係に、自動的に行なうことを目的とする。ペンダント形であって、携行している人間がスイッチを押すことにより緊急警報を発信させる従来の装置では、身体の異常に注意が集中しスイッチを押すことができない場合が頻発しており、有効とはいえないからである。
【0005】ここで、履歴データの検索を行なわなければならない理由は、緊急通報の基礎となる種々の身体的パラメータの正常値の範囲は、例えば、10年ごとの年齢区分や男女別などに基づく一般的な基準ではなく、より正確で個別的な判断を可能にするために、その特定の個人の身体データの履歴から設定されるべきであるからである。この緊急通報機能により、対象者の身体に生じた異常の早期把握と、その異常事態への対処を迅速に行うことができる。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明によると、モニタリング対象者の現在の居場所及び身体状態を遠隔的にリアルタイムでモニタするモニタリング・システムであって、前記遠隔的でリアルタイムのモニタリングを行うコンピュータ・システムであるセンタ・システムと、モニタリング対象者である人間の身体に装着されており前記人間の生体状態を表すパラメータを検出するモニタリング手段と、前記モニタリング手段の近傍におかれるか一体となった、前記センタ・システムと通信する無線通信部と、を備えており、更に、前記モニタリング手段と前記無線通信部とから成るモニタリング装置は、前記人間が緊急スイッチを付勢することにより、又は、自動的に、無線通信により前記センタ・システムに向けて、居場所及び身体状態情報を送信するように構成され、前記モニタリング装置は、前記センタ・システムからの指示に応答して、居場所及び身体状態情報の少なくとも一方を前記センタ・システムに送信するように構成され、前記モニタリング装置は、センタ・システムと音声により交信できる音声交信手段を有していることを特徴とするシステムが提供される。
【0007】本発明の構成の細部は、次の実施例の説明及び添付した図面に詳細に説明されている。この技術分野における当業者であれば、ここで開示されている実施例に対して、種々の修正や改変を行うことができるのは明らかである。そのような修正及び改変も、当然、本発明の技術的範囲に含まれるものである。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明の実施例を、添付した図面を参照して説明する。図1は、本発明による居場所及び身体状態モニタリング・システム10の全体を、概念的に図解したブロック図である。モニタリング・システム10は、基本的には、モニタリング対象者の身体に直接的に装着されたモニタリング装置12と、地域ごとの医療機関に設置されたセンタ・システム15と、この両者の間でのデータ通信を実現する無線通信網17とから構成される。センタ・システム15は、24時間365日稼動可能なコンピュータ・システムであり、その地域に居住する多数のモニタリング対象者が身体に装着したモニタリング装置12との通信機能を有する。更には、医師、看護婦又は救急隊などの救急医療担当者の手元にあるコンピュータ端末(例えば、通信機能を備えたワークステーション16)と、無線網17を介して通信する機能を有している。モニタリング対象者11の身体に緊急事態が発生した際には、これらの救急医療担当者は、自らのワークステーション16の通信機能を用いて適切な指示を行い、緊急事態に対処する。
【0009】対象者モニタリング装置12は、この人間の身体データを測定するモニタリング部13と、無線通信を行う通信部14とから構成される。通信部14は、PHS網のアンテナIDの特定機能と、モニタリング装置12から発振する電波をビーコン電波探索器18を用いて探索する機能と、を有する。本発明によるモニタリング・システムの起動は、センタ・システム15とモニタリング装置12とのいずれからも可能である。また、音声による確認機能も備えている。
【0010】モニタリング部13が検出したモニタリング対象者の居場所情報及び/又は生体状態に関する情報は、無線網17を介して、センタ・システム15に伝送される。居場所を実際に探索する際には、例えば、モニタリング装置12で発振され送信される電波を探索するビーコン探索器18を救急車両(図示せず)に備え、ビーコン電波を受信しながら探索器18を搭載して車両を走行させることにより、迅速に、対象者の居場所に到達できる。
【0011】図2には、本発明による居場所及び身体状態モニタリング・システム10のモニタリング装置12とセンタ・システム15が更に詳細に図解されている。ここで、図1と共通な図2の構成要素には、図1と同じ参照番号を付してある。図1に示した実施例では、モニタリング装置12のモニタリング部13は手首に、通信部14は腰部に装着されている。モニタリング対象者の活動の制限を最小にするという観点から装着位置は決定されるので、他の位置でもかまわない。ただし、身体データの測定は、皮膚を通じて行われるので、モニタリング部13は、皮膚に直接に触れている必要がある。モニタリング部13は、脈波・脈拍センサ20、体動センサ21、Sp2センサ22、センサ制御部23、CPU部24、記憶部25、表示部26、及びモニタリング装置12の通信部30と交信する微弱電波送受信部27から構成される。センサ部20、21、22で検出されたバイタル・サインを、センサ制御部23を介して、CPU部24及び記憶部23で解折し、異常があれば微弱電波送受信部27で通信部14と交信し、更に、医療機関のセンタ・システム15に通信が行われる。
【0012】対象者の身体状態を表す種々のパラメータの測定には、本発明によるモニタリング装置12のモニタリング部13が小型であり身体にQOLを低下させない態様で直接的に装着されているという事情を考慮した上で、次のような様々な方法を採用することができる。これらの測定方法が、単独で用いられるのではなく、遠隔的かつ総合的に常時あるいは間欠的にモニタすることによりケア対象者の現在地及び身体状態を確認するという本発明の構成と自然に結合している点に、本発明の特徴がある。
【0013】1)モニタリング部13に、モニタリング対象者の身体の1部(例えば、手首)に装着した気体封入エア・パッド又は弾力性のある材料によるパッドに接続された圧力変化検出トランスデューサを備え、このトランスデューサが、脈波及び脈拍を検出できるようにする。ただし、このエア・パッドは、身体の動きによって生じ得る低周波のノイズを除去する、又は、少なくとも低減する構造を備えていることが好ましい。
【0014】2)圧力の変化ではなく、超薄膜抵抗やサーミスタを用いて対象者の体温変化をモニタすることにより、脈波及び脈拍の検出を行う。
【0015】3)モニタリング部13に、発光部と受光部とを備え、光(可視光から赤外光領域までの波長の、又は複数波長の光)を身体の1部に透過あるいは拡散・反射させ、その吸光度スペクトルから、脈波、脈拍及びSp2(酸素飽和濃度)を測定する。
【0016】4)モニタリング部13が、血流から発生する音波を検出するコンデンサ・マイクロフォンをセンサとして使用することにより、脈波及び脈拍を検出する。
【0017】5)モニタリング部13に、対象者の身体の動きを把握する(例えば、半導体)加速度センサを備える。
【0018】6)モニタリング部13は、身体の動きによって生じ得るノイズに起因する飽和(サチュレーション)を防ぐために、出力が対数となる増幅回路及び/又はレベル自動調整型の増幅回路を備えることが好ましい。
【0019】7)モニタリング部13の制御部のCPU(23、24)は、検出された脈波データの1次微分及び/又は2次微分を行い、脈波波形のパターンと比較して脈波を分離し、体動センサにより検出した体動センサによるデータとの比較することにより脈波波形をより精度よく抽出するなど、信号の精度較正のための信号処理機能を有することが好ましい。
【0020】これらの方法は、例示的であり、本発明において用いることができるものを網羅してはいない。本発明の構成を踏まえた上で使用が可能な方法であれば、これ以外の方法を用いることも可能である。
【0021】この際の正常異常の判断は、CPU部24が行うが、その判断の基礎となるのは、記憶部23に格納されているこの特定の個人に関して設定された種々のパラメータの正常範囲である。モニタリング装置12は小型かつ軽量であることを旨としているので、記憶部23のメモリ容量は限りがあり、個人の身体データの長期間に亘る履歴を格納しておくことはできない可能性があろう。しかし、センタ・システム15における記憶部35としては、大容量の記憶装置を用いることは十分に可能である。このセンタ・システム15の記憶部35には、その医療機関が担当するモニタリング対象者である個人の、長期間に亘る身体データを格納したデータベースを構築しておく。その大量のデータから、ある特定の個人Aのある特定の身体パラメータPの正常値を、例えば、X≦P≦Yと、医師により個別的に設定しておく。この範囲は、個人差があって当然であり、各個人について、それぞれの範囲指定の微調整ができるのも、本発明の特徴である。この正常値の範囲X≦P≦Yは、通信網を介して、個人Aが携行するモニタリング装置12の記憶部25に格納しておく。通信網を介して、一定の時間間隔で、更新もなされる。P以外のパラメータについても同様である。この程度ならば、比較的メモリ容量の小さな記憶部25にでも十分に格納できる。モニタリング部13が測定したパラメータPの値がX≦P≦Yから逸脱した場合には、CPU24が、上述のように、緊急通報を行う。
【0022】また、モニタリング部13は、所定の時間間隔で正常信号を通信部14へ、そして更には、センタ・システム15へ送信する。これによって、対象者11の身体状態が正常に維持されていることを、医療機関で確認することができる。更に、モニタリング部13は、時刻、状態などを表示部26に表示にする。モニタリング装置12における通信部14は、CPU/無線網インターフェイス部28、微弱電波送受部27及びビーコン探索用の電波発振部30から構成され、モニタリング部13からの信号を微弱電波送受部29で受け、それをPHSモジュール28で制御しながら、通信部31からセンタ・システム15へ、居場所情報及び/又は生体データを送信する。
【0023】センタ・システム15から起動を行った場合は、無線網17を介して送られてきた種々の命令を通信部30で受信し、前記と同様に居場所データ及び/又は生体データをセンタ・システム15に送信する。
【0024】センタ・システム15は、無線通信インターフェイス部33、プロセッサ部34、記憶部35及びI/Oインターフェイス部36とからなる。センタ・システム15は、更に、通信回線を介して、医療関係者の手元にあるワークステーション16と通信する。無線通信インターフェイス部33は、モニタリング装置12の通信部14から、無線通信網17及びその中の無線通信網用コンピュータ32を介して送られて来るデータ及び命令を、プロセッサ部34に入力する。プロセッサ部34及び記憶部35は、受信した情報に含まれるデータ及び制御信号を解析・判断・記憶する機能を有する。解析結果は、ワークステーション・インターフェイス部36を介してワークステーション16に転送され、医師、看護婦、救急隊等に伝えられる。逆に、医師、看護婦、救急隊等は、ワークステーション16から、指示をセンタ・システム15のプロセッサ部34に与え、プロセッサ部34が、無線通信インターフェイス部33、無線網17を通じて、モニタリング装置12の通信部14に指令を与えることにより、生体状態データを収集するようになっている。本発明によるモニタリング・システムでは、モニタリング装置12において、通信部14のみでも居場所のモニタリングが可能となるよう工夫されている。また、モニタリング装置12の通信部14は、センタ・システム15の制御の下に、必要に応じて、ワークステーション16の操作をしている医療担当者と音声による対話を行う機能も有する。
【0025】本発明による居場所検出の際には、本発明によるモニタリング装置12のモニタリング部13が小型であり身体にQOLを低下させない態様で直接的に装着されているという事情を考慮した上で、次のような様々な方法を採用することができる。これらの通信方法の中には、この技術分野の当業者に、広く知られたものもある。しかし、これらの既知の通信方法が、単独で用いられるのではなく、本発明の構成と自然に結合している点に、本発明の特徴がある。
【0026】1)人工衛星を用いた全地球側位システム(Global Positioning System = GPS)による位置測定をおこなう。
【0027】2)衛星通信用システム(イリジウム計画による等の衛星通信)の複数の衛星との無線交信をおこない、衛星からの電波から対象者の位置を検出する。
【0028】3)PHS通信網、衛星通信網、携帯通信網、双方向ページャ網、又は自営無線網を用い、モニタリング装置12から又はセンタ・システム15からの起動により、対象者の居場所及び/又は生体状態の情報を取得する。
【0029】なお、この実施例では、モニタリング装置12におけるモニタリング部13と通信部14とは、別個の筐体から構成される。モニタリング部13は手首などに、通信部14は腰のベルトなどに固定される。これらの間は、例えば、微弱電波あるいは電磁誘導で交信する。モニタリング部13と通信部14とを一体化して、身体(手首等)に装着することも可能である。
【0030】
【発明の効果】本発明のシステムによれば、対象者の居場所探索の際に、ある幅を有する範囲を示すだけでなく、本人の居場所までの探索を支援することができ、迅速な発見が可能になる。また、必要に応じて音声での確認機能を備えているため、無駄な探索を防止できる。
【0031】また、生体状態モニタ機能を併用する場合は、身体の異常時に、自動的に対象者モニタリング装置からセンタ・システムを通じワークステーションの医師、看護婦、救急隊等に通報を出すことができ、救急活動時、素早く居場所を発見し対処できる。老齢化の急ピッチで進む中で、急増する対象者に貢献するシステムである。
【出願人】 【識別番号】595114838
【氏名又は名称】赤井 孝司
【出願日】 平成9年(1997)10月6日
【代理人】 【弁理士】
【氏名又は名称】社本 一夫 (外5名)
【公開番号】 特開平11−104088
【公開日】 平成11年(1999)4月20日
【出願番号】 特願平9−272651