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【発明の名称】 麻酔用生体情報記録表示装置
【発明者】 【氏名】小久保 荘太郎

【氏名】伊藤 久

【要約】 【課題】

【解決手段】
【特許請求の範囲】
【請求項1】 麻酔期間中の生体から生体情報を検出する生体情報検出装置と、生体情報を表示するための表示装置とを備え、該生体情報検出装置により麻酔期間中に検出された生体情報を該表示装置に表示する麻酔用生体情報記録表示装置であって、麻酔期間中において前記生体情報検出装置により検出された生体情報を記憶する生体情報記憶装置と、該生体情報記憶装置において記憶された麻酔期間中の生体情報が予め設定された変動範囲から外れたか否かを判定する生体情報変動判定手段と、前記麻酔期間中に前記生体情報検出装置により検出された生体情報のうち前記生体情報変動判定手段により予め設定された変動範囲から外れたと判定された生体情報と該変動範囲から外れたと判定されない生体情報とを識別可能に前記表示装置に表示させる表示制御手段とを、含むことを特徴とする麻酔用生体情報記録表示装置。
【請求項2】 前記表示制御手段は、前記麻酔期間中に前記生体情報検出装置により検出された生体情報のうち前記生体情報変動判定手段により予め設定された変動範囲から外れたと判定された生体情報を、該変動範囲から外れたと判定されない生体情報とは異なる表示色により表示させるものである請求項1の麻酔用生体情報記録表示装置。
【請求項3】 前記表示制御手段は、表示を行わせるための手動操作に応答して、前記麻酔期間中に前記生体情報検出装置により検出された生体情報を表示させるものである請求項1の麻酔用生体情報記録表示装置。
【請求項4】 前記生体情報記憶装置は、前記麻酔用生体情報表示装置に着脱可能に装着される記憶媒体である請求項1の麻酔用生体情報記録表示装置。
【請求項5】 前記生体の麻酔期間の終了を判定する麻酔期間終了判定手段を備え、前記生体情報変動判定手段は、該麻酔期間終了判定手段により麻酔期間の終了が判定されたときに、前記生体情報記憶装置において記憶された麻酔期間中の生体情報が予め設定された変動範囲から外れたか否かを判定するものである請求項1の麻酔用生体情報記録表示装置。
【請求項6】 請求項1の麻酔用生体情報記録表示装置において前記生体情報検出装置により麻酔期間中において検出された生体情報が、前記生体情報変動判定手段により予め設定された変動範囲を超えたと判定された変動データと、該変動範囲を超えない生体情報データとに区別された状態で記憶された、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
【請求項7】 生体情報を表示するための表示装置とを備え、請求項6の記憶媒体を読み取ることにより、麻酔期間中に生体から検出された生体情報を該表示装置に表示する生体情報記録表示機能を備えたコンピュータであって、前記麻酔期間中に検出された生体情報のうち前記生体情報変動判定手段により予め設定された変動範囲から外れたと判定された生体情報と該変動範囲から外れたと判定されない生体情報とを識別可能に前記表示装置に表示させる表示制御手段を、含むことを特徴とする生体情報記録表示機能を備えたコンピュータ。
【発明の詳細な説明】【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、麻酔期間中の生体から検出される生体情報を記録、表示するための麻酔用生体情報記録表示装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】たとえば、実開昭62−182622号公報に記載されているように、麻酔期間中の生体から検出される生体情報、たとえば脈拍数、体温、血圧値、酸素飽和度などを麻酔記録紙に逐次記録する麻酔用生体情報記録表示装置が提案されている。このような装置によれば、麻酔期間中に生体から検出された生体情報が麻酔記録紙に逐次記録されるので、その麻酔記録紙から生体の状態が正確に把握されるとともに、麻酔後においては、麻酔期間中に施された麻酔の良否が解析される利点がある。
【0003】
【発明が解決すべき課題】ところで、上記従来の麻酔用生体情報記録表示装置では、麻酔記録紙に記録された生体情報からの解析に比較的熟練を要し、麻酔中の生体情報から麻酔の評価を行うことが比較的困難であった。
【0004】本発明は以上の事情を背景として為されたものであり、その目的とするところは、麻酔期間中に施された麻酔の評価を熟練を要することなく比較的容易に行うことができる麻酔用生体情報記録表示装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための第1の手段】かかる目的を達成するための第1発明の要旨とするところは、麻酔期間中の生体から生体情報を検出する生体情報検出装置と、生体情報を表示するための表示装置とを備え、その生体情報検出装置により麻酔期間中に検出された生体情報をその表示装置に表示する麻酔用生体情報記録表示装置であって、(a) 麻酔期間中において前記生体情報検出装置により検出された生体情報を記憶する生体情報記憶装置と、(b) その生体情報記憶装置において記憶された麻酔期間中の生体情報が予め設定された変動範囲から外れたか否かを判定する生体情報変動判定手段と、(c) 前記麻酔期間中に前記生体情報検出装置により検出された生体情報のうち前記生体情報変動判定手段により予め設定された変動範囲から外れたと判定された生体情報とその変動範囲から外れたと判定されない生体情報とを識別可能に前記表示装置に表示させる表示制御手段とを、含むことにある。
【0006】
【第1発明の効果】このようにすれば、表示制御手段により、前記麻酔期間中に前記生体情報検出装置により検出された生体情報のうち前記生体情報変動判定手段により予め設定された変動範囲から外れたと判定された生体情報とその変動範囲から外れたと判定されない生体情報とが識別可能に前記表示装置に表示させられるので、麻酔期間中に施された麻酔の評価を熟練を要することなく比較的容易に行うことができる。
【0007】
【第1発明の他の態様】ここで、好適には、前記表示制御手段は、前記麻酔期間中に前記生体情報検出装置により検出された生体情報のうち前記生体情報変動判定手段により予め設定された変動範囲から外れたと判定された生体情報を、その変動範囲から外れたと判定されない生体情報とは異なる表示色により表示させるものである。このようにすれば、麻酔期間中に施された麻酔の評価を表示色にしたがって容易に行うことができる。
【0008】また、好適には、前記表示制御手段は、表示を行わせるための手動操作に応答して、前記麻酔期間中に前記生体情報検出装置により検出された生体情報を表示させるものである。このようにすれば、評価を行う必要に応じて操作を行うことにより、麻酔期間中に前記生体情報検出装置により検出された生体情報のうち前記生体情報変動判定手段により予め設定された変動範囲から外れたと判定された生体情報とその変動範囲から外れたと判定されない生体情報とが識別可能に表示装置に表示させられるので、通常の表示と評価をするための表示とが必要に応じて得られる利点がある。
【0009】また、好適には、前記生体の麻酔期間の終了を判定する麻酔期間終了判定手段をさらに備え、前記生体情報変動判定手段は、その麻酔期間終了判定手段により麻酔期間の終了が判定されたときに、前記生体情報記憶装置において記憶された麻酔期間中の生体情報が予め設定された変動範囲から外れたか否かを判定するものである。このようにすれば、麻酔期間の終了後に生体情報変動判定処理が実行されるので、麻酔期間中における演算制御装置の演算負荷が軽減される利点がある。
【0010】
【課題を解決するための第2の手段】また、前記目的を達成するための第2発明の要旨とするところは、前記の麻酔用生体情報記録表示装置において前記生体情報検出装置により麻酔期間中において検出された生体情報が、前記生体情報変動判定手段により予め設定された変動範囲を超えたと判定された変動データと、該変動範囲を超えない生体情報データとに区別された状態で記憶された、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体であることにある。
【0011】
【第2発明の効果】このような記憶媒体を用いれば、生体情報変動判定手段により予め設定された変動範囲を超えたと判定された変動データと、該変動範囲を超えない生体情報データとに区別された麻酔期間中の生体情報がコンピュータにより読み取られることから、そのコンピュータにおいて、変動範囲から外れたと判定された生体情報とその変動範囲から外れたと判定されない生体情報とが識別可能に前記表示装置に表示させられるので、麻酔期間中に施された麻酔の評価を熟練を要することなく比較的容易に行うことができる。
【0012】
【第2発明の他の態様】ここで、好適には、前記記録媒体は、前記麻酔用生体情報表示装置或いはコンピュータに対して着脱可能に装着される。このようにすれば、着脱可能な記憶媒体が用いられるので、コンピュータなどにおいて、複数回の麻酔、或いは複数の麻酔者の評価をまとめて行うことができる。
【0013】
【課題を解決するための第3の手段】かかる目的を達成するための本発明の要旨とするところは、生体情報を表示するための表示装置とを備え、前記の記憶媒体を読み取ることにより、麻酔期間中に生体から検出された生体情報を該表示装置に表示する生体情報記録表示機能を備えたコンピュータであって、前記麻酔期間中に検出された生体情報のうち前記生体情報変動判定手段により予め設定された変動範囲から外れたと判定された生体情報とその変動範囲から外れたと判定されない生体情報とを識別可能に前記表示装置に表示させる表示制御手段を、含むことを特徴とする生体情報記録表示機能を備えたことにある。
【0014】
【第3発明の効果】このようにすれば、麻酔期間中に検出された生体情報のうち前記生体情報変動判定手段により予め設定された変動範囲から外れたと判定された生体情報とその変動範囲から外れたと判定されない生体情報とを識別可能に前記表示装置に表示させる表示制御手段がコンピュータに設けられることから、麻酔期間中に施された麻酔の評価を表示色にしたがって容易に行うことができる。
【0015】
【発明の好適な実施の形態】以下、本発明の一実施例を図面に基づいて詳細に説明する。図1は、麻酔用生体情報表示装置10の構成を説明する図である。
【0016】図1において、血圧測定装置12は、図示しない麻酔中の生体に装着されるカフ14を備え、そのカフ14による圧迫圧力を変化させることにより、よく知られたオシロメトリック法或いはコロトコフ音法に従って生体の最高血圧値BPSYS 、最低血圧値BPDIA を測定し、それら最高血圧値BPSYS および最低血圧値BPDIA を表す信号を演算制御装置16へ供給する。心電誘導装置18は、生体の貼着される複数の電極20を備え、生体の皮膚に誘導される心電誘導波ECGを検出するとともにその心電誘導波ECGから心拍数HRを算出し、その心電誘導波ECGを表す信号や心拍数HRを表す信号を演算制御装置16へ供給する。酸素飽和度測定装置22は、2波長の光を皮膚へ照射すると同時に皮膚内からの散乱光を受光する酸素飽和度測定プローブ24を備え、その酸素飽和度測定プローブ24により検出される2波長の散乱光の振幅比に基づいて動脈血中の酸素飽和度SpO2 を算出し、その酸素飽和度SpO2 を表す信号を演算制御装置16へ供給する。体温測定装置26は、サーミスタなどの感温体を有して生体の体腔内に挿入される体温測定プローブ28を備え、その体温測定プローブ28からの信号に基づいて生体の体温TB を測定し、その体温TB を表す信号を演算制御装置16へ供給する。本実施例では、上記血圧測定装置12、心電誘導装置18、酸素飽和度測定装置22、体温測定装置26が、麻酔中の生体から生体情報を検出するための生体情報検出装置として機能している。
【0017】設定装置30は、たとえばキー入力操作などにより設定値を入力させるためのものであり、設定値を表す信号を演算制御装置16へ供給する。この設定値は、前記血圧測定装置12、心電誘導装置18、酸素飽和度測定装置22、体温測定装置26によりそれぞれ麻酔期間中に検出される最高血圧値BPSYS および最低血圧値BPDIA 、心拍数HR、酸素飽和度SpO2 、体温TB のそれぞれについて入力されるものであり、麻酔中の生体にとって比較的正常な変化範囲内にあるか否か、或いは不適切な麻酔操作によりその比較的正常な変化範囲を超えて好ましくない値となったか否かるか否かを判定するための、時間幅および変動の判断基準範囲の上限値或いは下限値を示す値である。
【0018】上記演算制御装置16は、CPU32、ROM34、RAM36、および図示しないインターフェースなどを含む所謂マイクロコンピュータであり、CPU32は、RAM36の記憶機能を利用しつつ予めROM34に記憶されたプログラムに従って入力信号を処理し、前記血圧測定装置12、心電誘導装置18、酸素飽和度測定装置22、体温測定装置26に、麻酔期間中の生体から最高血圧値BPSYS および最低血圧値BPDIA 、心拍数HR、酸素飽和度SpO2 、体温TBを所定の周期で検出させるとともに、それらの生体情報を外部記憶装置として機能する半導体メモリーカード38に書込読出装置40を介して順次記憶させるのに加えて、液晶板、プラズマ表示板、或いはCRTなどの画像表示装置42に上記生体情報を順次表示させ、また、プロッタ44に載置された麻酔記録紙46に上記生体情報をたとえば図4に示すように順次記入させる。本実施例では、上記画像表示装置42或いはプロッタ44が麻酔期間中に検出された生体情報を表示させるための表示装置として機能している。
【0019】上記半導体メモリーカード38は、麻酔用生体情報表示装置10に固定された書込読出装置40に着脱可能に装着されるものであり、前記生体情報を逐次記憶するための生体情報記憶装置或いは生体情報記憶媒体として機能している。この半導体メモリーカード38には、たとえば、所有者である麻酔担当者の氏名或いはIDコードと、画面の色、配置、設定などの個人的に設定された設定値と、経験麻酔症例数と、その経験麻酔症例の日時と、その経験麻酔症例の血圧平均値や血圧偏差などの統計値とが記憶されている。
【0020】また、上記プロッタ44は、麻酔期間中に検出された生体情報を麻酔記録紙46に順次記入することにより、その生体情報の記録および表示を行うものであって、たとえば図2に示すように、麻酔記録紙46を載置するための載置台48と、X方向パルスモータ50によってX方向に駆動され且つ位置決めされる移動台52と、この移動台52の移動方向(X方向)に直交する方向(Y方向)にその移動体52に固設された案内ロッド54によりY方向に案内され且つY方向パルスモータ56によって位置決めされるキャリジ58と、このキャリジ58に設けられ且つ上下ソレノイド60によって麻酔記録紙46に接触する位置とそれから離隔する位置との間で上下させられる筆記用のペン62とを備えている。上記載置台48には、麻酔記録紙46を位置決めするための位置決め板64が固定されており、必要に応じてその麻酔記録紙46を確実に固定するための負圧式吸着装置或いは静電気式吸引装置が設けられる。
【0021】図3は、前記演算制御装置16の制御機能の要部を説明する機能ブロック線図である。図において、前記血圧測定装置12、心電誘導装置18、酸素飽和度測定装置22、体温測定装置26に対応する生体情報検出装置70は、麻酔期間中の生体から、最高血圧値BPSYS および最低血圧値BPDIA 、心拍数HR、酸素飽和度SpO2 、体温TB などの生体情報を検出する。前記RAM36に対応する生体情報記憶装置71は、その生体情報検出装置70により検出された麻酔期間中の生体情報が逐次記憶される。麻酔終了判定手段72は、図示しない停止釦に対する手動操作、或いは麻酔ガスを停止させる弁の閉成に対する自動検知などに基づいて、麻酔の終了を判定する。
【0022】統計データ算出手段74は、上記麻酔終了判定手段72によって麻酔の終了が判定されると、麻酔期間中に記憶された最高血圧値BPSYS および最低血圧値BPDIA 、心拍数HR、酸素飽和度SpO2 、体温TB などについての統計データ、たとえば麻酔期間中の平均値、麻酔期間中のばらつきを示す標準偏差などを算出し、前記メモリーカード38に対応する生体情報記憶装置76内に記憶される。
【0023】生体情報変動判定手段78は、上記麻酔終了判定手段72によって麻酔の終了が判定されると、麻酔期間中に記憶された最高血圧値BPSYS および最低血圧値BPDIA 、心拍数HR、酸素飽和度SpO2 、体温TB などについての変動を、麻酔操作の適否を判定するために設定装置30により予め設定された判断基準範囲から外れたか否かに基づいて判定する。この生体情報変動判定手段78では、たとえば、最高血圧値BPSYS が10分以上継続して195mmHgを超えたか否か、最高血圧値BPSYS が10分以上継続して70mmHgを下回ったか否か、心拍数HRが5分以上130BPMを超えたか否か、心拍数HRが5分以上45BPMを下回ったか否か、酸素飽和度SpO2 が5分以上90%を下回ったか否か、体温TB が30分以上34°Cを下回ったか否か等が判断される。
【0024】上記麻酔期間中に記憶された最高血圧値BPSYS および最低血圧値BPDIA 、心拍数HR、酸素飽和度SpO2 、体温TB を表す生体情報データのうち、生体情報変動判定手段78により予め設定された変動範囲を超えたと判定された変動データには、その判定結果を示す符号が付された後、その変動データを含む生体情報データの全体が生体情報記憶装置76すなわちメモリーカード38内に記憶される。
【0025】出力操作判定手段80は、麻酔操作の適否を評価するために生体情報記憶装置76内に記憶された変動データを含む生体情報データを出力させる操作が行われたか否かを、図示しない出力操作釦からの信号に基づいて判定する。表示制御手段82は、出力操作判定手段80により生体情報記憶装置76内に記憶された変動データを含む生体情報データを出力させる操作が行われと判定された場合には、その生体情報データと、前記統計データ算出手段74により算出された統計データとを、麻酔担当者の氏名或いはIDコード、経験麻酔症例数、その経験麻酔症例の日時、その経験麻酔症例の血圧平均値や血圧偏差などの統計値などと共に、その担当者固有に設定された画面の色、配置、設定にしたがって、画像表示装置42の画面に表示させ、或いはプロッタ44のペン52により麻酔記録紙46上に記入させるとともに、上記予め設定された変動範囲を超えた変動データをその変動範囲を超えない生体情報データに対して、たとえば表示記号の色や線を変えることにより、識別可能に表示させる。たとえば、表示制御手段82は、上記変動範囲を超える変動データを表す記号を赤色表示させ、上記変動範囲内の生体情報データを表す記号を黒色表示させる。図4は、画像表示装置42の画面或いはプロッタ44上の麻酔記録紙46における表示例を示している。図4において、縦線状の記号の上端および下端は最高血圧値BPSYS および最低血圧値BPDIA を示し、○記号は心拍数HRを示し、×記号は体温TB を示し、□記号は酸素飽和度SpO2 を示している。また、図4において、血圧値を示す縦線状の記号において破線で示されている上端部Aは、1点鎖線以下に示す予め設定された変動範囲を超えているため、他の部分と異なる表示線或いは表示色とされることにより識別可能とされている。
【0026】図5は、前記演算制御装置16の制御作動の要部を説明するフローチャートであって、生体情報記録評価処理ルーチンを示している。図において、ステップ(以下、ステップを省略する)SA1では、麻酔用生体情報記録表示装置10の起動操作が行われたか否かが、図示しない起動釦からの信号に基づいて判断される。このSA1の判断が否定された場合はSA1の実行が繰り返されるが、肯定された場合は、SA2において、最高血圧値BPSYS および最低血圧値BPDIA 、心拍数HR、酸素飽和度SpO2 、体温TB などのいずれかの生体情報が、血圧測定装置12、心電誘導装置18、酸素飽和度測定装置22、体温測定装置26から入力されたか否かが判断される。このSA2の判断が否定された場合はS1の実行が繰り返されるが、肯定された場合は、SA3において、入力された生体情報がRAM36内に記憶されるとともに、SA4において、その生体情報が画像表示装置42の画面に逐次表示され、或いはプロッタ44のペン52により麻酔記録紙46上に逐次記入される。
【0027】続いて、麻酔終了判定手段72に対応するSA5では、図示しない停止釦に対する手動操作、或いは麻酔ガスを停止させる弁の閉成に対する自動検知などに基づいて、麻酔期間の終了が判定される。このSA5の判断が否定された場合はSA1の実行が繰り返されるが、肯定された場合は、SA6において、麻酔期間中に記憶された最高血圧値BPSYS および最低血圧値BPDIA 、心拍数HR、酸素飽和度SpO2 、体温TB がRAM36から読出された後、前記統計データ算出手段74に対応するSA7において、麻酔期間中に記憶された最高血圧値BPSYS および最低血圧値BPDIA 、心拍数HR、酸素飽和度SpO2 、体温TB などについての統計データ、すなわち麻酔期間中の平均値、麻酔期間中のばらつきを示す標準偏差などが算出され、メモリーカード38内に記憶される。
【0028】次いで、前記生体情報変動判定手段78に対応するSA8では、麻酔期間中に記憶された最高血圧値BPSYS および最低血圧値BPDIA 、心拍数HR、酸素飽和度SpO2 、体温TB のいずれかの変動が、麻酔操作の評価のために設定装置30により予め設定された判断基準範囲から外れたか否かに基づいて判断される。このSA8の判断が否定された場合はS10以下が実行されるが、肯定された場合は、SA9において、麻酔期間中に記憶された最高血圧値BPSYS および最低血圧値BPDIA 、心拍数HR、酸素飽和度SpO2 、体温TB を表す生体情報データのうち、生体情報変動判定手段78により予め設定された変動範囲を超えたと判定された生体情報データに、その判定結果を示す符号が付されることにより変動データが作成される。
【0029】次いで、SA10において、評価処理が終了したか否か、すなわち麻酔期間中に記憶された生体情報について統計データの算出処理や変動判定による変動データの作成処理が完了したか否かが判断される。このSA10の判断が否定された場合には前記SA6以下が繰り返し実行される。しかし、麻酔期間中に記憶されたすべての生体情報についての評価処理が終了した場合には、SA11の判断が肯定されるので、上記変動データを含む生体情報データの全体がメモリカード38内に記憶される。このメモリカード38内では、麻酔期間中に検出された生体情報がが前記生体情報変動判定手段78により予め設定された変動範囲を超えたと判定された変動データと、その変動範囲を超えない生体情報データとに区別された状態で記憶されるとともに、他のコンピュータにおいてもその生体情報が読み取り可能とされている。
【0030】図6は、演算制御装置16の制御作動の要部を説明するフローチャートであって、評価出力ルーチンを示している。図6において、前記出力操作判定手段80に対応するSB1では、麻酔操作の適否を評価するために生体情報記憶装置76内に記憶された変動データを含む生体情報データを出力させる操作が行われたか否かが、図示しない出力操作釦からの信号に基づいて判定される。このSB1の判断が否定された場合には本ルーチンが終了させられるが、肯定された場合には、SB2において、メモリカード38が書込読出装置40に装着されているか否かが判断される。このSB2の判断が否定された場合には本ルーチンが終了させられるが、肯定された場合にはSB3において、メモリカード38内に記憶された、変動データを含む生体情報データや統計データが読み出される。そして、前記表示制御手段82に対応するSB4において、読み出された変動データを含む生体情報データおよび統計データが、画像表示装置42の画面に表示されるとともに、プロッタ44のペン52により麻酔記録紙46上に記入されることにより表示される。このとき、予め設定された変動範囲を超えた変動データはその変動範囲を超えない生体情報データに対して、たとえば表示記号の色や線、表示領域の色や背景線を変えることにより、図4に示すように識別可能に表示される。
【0031】上述のように、本実施例によれば、表示制御手段82(SB4)により、麻酔期間中に生体情報検出装置70により検出された生体情報すなわち最高血圧値BPSYS および最低血圧値BPDIA 、心拍数HR、酸素飽和度SpO2 、体温TBのうち生体情報変動判定手段78(SA8)により予め設定された変動範囲から外れたと判定された生体情報(変動データ)とその変動範囲から外れたと判定されない生体情報とが識別可能に表示装置84(画像表示装置42およびプロッタ44)に表示させられるので、麻酔期間中に施された麻酔の評価を熟練を要することなく比較的容易に行うことができる。
【0032】また、本実施例によれば、表示制御手段82(SB4)は、麻酔期間中に生体情報検出装置70により検出された生体情報のうち前記生体情報変動判定手段78(SA8)により予め設定された変動範囲から外れたと判定された生体情報(変動データ)を、その変動範囲から外れたと判定されない生体情報とは異なる表示色により表示させるものであるので、麻酔期間中に施された麻酔の評価を表示色にしたがって容易に行うことができる。
【0033】また、本実施例によれば、表示制御手段82(SB4)は、表示を行わせるための手動操作に応答して、麻酔期間中に生体情報検出装置70により検出された生体情報を表示させるものであることから、評価を行う必要に応じて操作を行うことにより、麻酔期間中に生体情報検出装置70により検出された生体情報のうち生体情報変動判定手段78(SA8)により予め設定された変動範囲から外れたと判定された生体情報とその変動範囲から外れたと判定されない生体情報とが識別可能に表示装置84(画像表示装置42およびプロッタ44)に表示させられるので、通常の表示と評価をするための表示とが必要に応じて得られる利点がある。
【0034】また、本実施例によれば、生体情報記憶装置76は、麻酔用生体情報表示装置10に固設された書込読出装置40に着脱可能に装着されるメモリカード38(記憶媒体)であることから、他のコンピュータに装着することにより、複数回の麻酔、或いは複数の麻酔者の評価をまとめて行うことができる。
【0035】また、本実施例によれば、生体の麻酔期間の終了を判定する麻酔期間終了判定手段72(SA5)がさらに備えられ、前記生体情報変動判定手段78(SA8)は、その麻酔期間終了判定手段72により麻酔期間の終了が判定されたときに、生体情報記憶装置76において記憶された麻酔期間中の生体情報が予め設定された変動範囲から外れたか否かを判定するものであることから、麻酔期間の終了後に生体情報変動判定処理が実行されるので、麻酔期間中における演算制御装置16の演算負荷が軽減される利点がある。
【0036】以上、本発明の一実施例を図面に基づいて説明したが、本発明はその他の態様においても適用される。
【0037】たとえば、前述の実施例では、評価処理後の生体情報を記憶させるための生体情報記憶装置76として半導体メモリカード38が用いられていたが、磁気ディスク、磁気テープ、磁気カードなど、他の形式の記憶装置が用いられても差し支えない。
【0038】また、前述の実施例では、半導体メモリカード38に区別した状態で記憶された予め設定された変動範囲を超えた変動データはその変動範囲を超えない生体情報データとが麻酔用生体情報記録表示装置10に読みだされることにより、その麻酔用生体情報記録表示装置10において、上記変動範囲から外れたと判定された生体情報とその変動範囲から外れたと判定されない生体情報とが識別可能に表示装置84(画像表示装置42およびプロッタ44)に表示させられるようになっていたが、上記半導体メモリカード38が、前述の表示制御手段82(SB4)と同様の表示制御手段を備えた他のコンピュータに着脱可能に装着され、そのコンピュータにおいて、上記変動範囲から外れたと判定された生体情報とその変動範囲から外れたと判定されない生体情報とが識別可能に表示装置(画像表示装置およびプロッタ)に表示させられてもよいのである。このコンピュータは、前述の演算制御装置16および表示装置84と同様の演算制御装置および表示装置を備えて構成される。
【0039】また、前述の実施例では、麻酔期間中に検出された生体情報がRAM36に記憶され、麻酔終了後にそのRAM36内に記憶された生体情報に評価処理が行われた後、メモリカード38に記憶されていたが、麻酔期間中に検出された生体情報がメモリカード38に記憶され、麻酔終了後にそのメモリカード38内の生体情報に評価処理が行われた後、再びそのメモリカード38に記憶させてもよい。
【0040】また、前述の実施例では、出力操作判定手段80に出力操作が判定されてから評価処理後の生体情報が画像表示装置42およびプロッタ44に出力されていたが、たとえば麻酔終了に関連して自動的に出力されるようにしても差し支えない。
【0041】また、前述の実施例の表示制御手段82は、上記予め設定された変動範囲を超えた変動データをその変動範囲を超えない生体情報データに対して、たとえば表示記号の色や線を変えることにより、識別可能に表示させるものであったが、その変動範囲を示す領域とその変動範囲を超えた領域との境界線を示したり、或いはそれらの領域を相互に異なる背景色或いは背景線(斜線など)とすることにより生体情報を相互に識別可能に表示するものであってもよい。
【0042】なお、上述したのはあくまでも本発明の一実施例であり、本発明はその主旨を逸脱しない範囲において種々変更が加えられ得るものである。
【出願人】 【識別番号】390014362
【氏名又は名称】日本コーリン株式会社
【出願日】 平成9年(1997)8月26日
【代理人】 【弁理士】
【氏名又は名称】池田 治幸 (外2名)
【公開番号】 特開平11−56785
【公開日】 平成11年(1999)3月2日
【出願番号】 特願平9−229837