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【発明の名称】 眼科装置
【発明者】 【氏名】鈴木 孝佳

【氏名】牧野 美佐雄

【要約】 【課題】装置が被検眼に近付きすぎるのを防止できる眼科装置を提供する。

【解決手段】被検眼からの反射光が2分割センサ34により受光され、センサ部34a、34bの受光量が等しいとき被検眼の合焦状態が検出される。2分割センサにより被検眼と装置間の距離が上記合焦状態にあるときの被検眼と装置の距離より短いことが検出されると、警告ブザーがなり、装置が被検眼に近すぎであることが報知される。被検眼とノズルの距離が非常に短くなる場合があると、警報がなされるので、装置が被検眼に近付きすぎるのを防止することができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 被検眼と装置の距離が所定距離より短くなったことを検出する手段と、前記検出を報知する手段と、を有することを特徴とする眼科装置。
【請求項2】 前記所定距離が合焦距離であることを特徴とする請求項1に記載の眼科装置。
【請求項3】 被検眼の合焦状態を検出する第1の手段と、被検眼と装置間の距離が前記合焦状態にあるときの被検眼と装置の距離より短いことを検出する第2の手段と、前記第2の手段の検出を報知する手段と、を有することを特徴とする眼科装置。
【請求項4】 前記第1と第2の手段が同一手段であることを特徴とする請求項3に記載の眼科装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、眼科装置、更に詳細には、非接触眼圧計など装置に対する被検眼の位置が重要になる眼科装置に関する。
【0002】
【従来の技術】眼科装置、例えば、非接触眼圧計では、シリンダ内のピストンを前進させることによりノズル先端から被検眼角膜に対して空気流を放出させて被検眼角膜に変形を与え、その変形量が所定量に達したとき、すなわち被検眼角膜が圧平したときを光学的に検出し、そのときの空気流の圧力に基づいて眼圧を測定している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このような非接触眼圧計では、例えば、被検眼と装置ノズルの合焦距離が11mmと非常に短くなる場合があり、誤って被検眼にノズルを当ててしまう恐れがでてくる。
【0004】本発明は、このような点に鑑みてなされたもので、装置が被検眼に近付きすぎるのを防止できる眼科装置を提供することを課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明では、この課題を解決するために、被検眼と装置の距離が所定距離より短くなったことを検出する手段と、前記検出を報知する手段とを有する構成を採用している。
【0006】また、本発明では、被検眼の合焦状態を検出する第1の手段と、被検眼と装置間の距離が前記合焦状態にあるときの被検眼と装置の距離より短いことを検出する第2の手段と、前記第2の手段の検出を報知する手段とを有する構成も採用している。
【0007】被検眼からの反射光が、合焦状態を検出する第1の手段としての2分割センサにより受光される。2分割センサは、2つのセンサ部より構成され、両センサ部の受光量が等しいとき被検眼の合焦状態が検出される。2分割センサは、受光量に基づき被検眼と装置間の距離が上記合焦状態にあるときの被検眼と装置の距離より短いことも検出する。このことが検出されると、報知手段としての警告ブザーがなり、装置が被検眼に近すぎであることが報知される。被検眼とノズルの距離が非常に短くなる場合があると、報知がなされるので、装置が被検眼に近付きすぎるのを防止することができる。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、図面に示す実施の形態に基づいて本発明の実施形態を詳細に説明する。図1は、本発明の眼科装置の一実施形態が非接触眼圧計として図示されている。同図において、前眼部照明用光源10、11が設けられ、これらの光源により被検眼Eの角膜が照明される。また、非接触眼圧計に対する被検眼の位置(X、Y方向)を検出するために、アライメント用光源12が設けられ、この光源からの光束は、レンズ13を介してハーフミラー14に投射され、その後このハーフミラーで反射されて被検眼に投影される。被検眼の角膜で反射される光源12の光束は、ハーフミラー14を通過してレンズ15により中継され、ハーフミラー16、17を経てレンズ18に入りフィルタ19を通過してCCDカメラ20上に結像される。このフィルタ19は、光源10、11、12からの波長を通過させ、他の波長をカットするためのものである。
【0009】CCDカメラ20からの信号は、図2に図示されたように、CPUからなる演算回路40に入力され、論理処理されてアライメント判定回路41によりX、Y方向のアライメントが判定される。アライメントが達成されているときには、アライメント表示回路42を介してアライメント表示が行なわれる。
【0010】また、アライメント用光源12からの光束の反射光は、ハーフミラー14、レンズ15を通過してハーフミラー16により反射され、レンズ23を介して圧平光用センサ24に導かれる。従って、アライメント用光源12は、眼圧測定用の光源を兼ねている。
【0011】非接触眼圧計には、被検眼角膜に空気流を吹き付ける空気加圧手段(不図示)が設けられており、この空気加圧手段は、被検眼Eに対して圧力が時間とともに変化する空気流をノズル22から放出させるもので、被検眼の角膜はこの空気流を受けて変形し、圧平光用センサ24に受光される光量が変化する。アライメント用光源12並びに圧平光用センサに至る光学系は、被検眼の角膜が空気流により圧平したときに圧平光用センサ24が最大出力を発生するように配置されており、そのときの圧力信号をA/D変換器43を介して演算回路40が読み取ることにより、眼圧値に換算してそれを眼圧値表示回路44で表示する。
【0012】更に、図1の光学系には、被検眼と装置の合焦を行なうための光源30が設けられ、この光源からの光束は、レンズ31を介して被検眼に投光され、この光束の被検眼からの反射光はフィルタ32、レンズ33を介してセンサ34aと34bからなる2分割センサ34で受光される。フィルタ32は、光源30からの光束の波長を透過させ、他の光源の波長をカットするものである。また、2分割センサ34の各センサ34aと34bの出力を演算することにより三角測量の原理に基づいて、被検眼と装置の合焦判定が行なわれる。
【0013】具体的には、被検眼の角膜と装置の合焦距離Lになったとき、センサ34aと34bは同じ受光量となるように配置されており、各センサ34aと34bの出力電圧Va、Vbは、図2に図示したように、A/D変換器45、46を介してデジタル信号に変換された後、演算回路40に入力され、合焦判定回路47で合焦あるいは近すぎが判定され、合焦のときは合焦表示回路48により合焦表示がなされ、また近すぎのときは、電子ブザー等からなる報知回路49を介して警告がなされる。
【0014】なお、26は固視灯で患者を装置に対して不動にするために、患者が見つめるための光源である。
【0015】次に、このように構成された非接触眼圧計の動作を説明する。
【0016】測定開始に際して、XY方向のアライメント、合焦操作(Z方向のアライメントとも呼ばれる)が行なわれる。XY方向のアライメントは、装置と被検眼のXY方向の距離を相対的に移動させることによりアライメント表示がなされるまで行なう。また合焦操作は、装置と被検眼のZ方向の距離を相対的に移動させることにより行なう。
【0017】被検眼が合焦状態となったときの被検眼(角膜)と装置(ノズル22の先端)の距離を合焦距離L、この合焦距離Lに対してのずれをΔLとする。また、ΔLがマイナスのときは、被検眼と装置の距離が合焦距離Lより短くなることを意味するものとする。合焦操作時、2分割センサのセンサ34aと34bの出力電圧をVa、Vbとすると、上記ΔLは、ΔL=C・(Va−Vb)/(Va+Vb)
で表される。ここでCは係数である。
【0018】センサ34aと34bの出力電圧Va、Vbは、A/D変換器45、46でデジタル信号に変換された後、演算回路40に入力され、上記式に従ってΔLが演算され、ΔLの値が合焦判定回路47で判断される。
【0019】ΔL=0は、両センサ34a、34bの受光量が等しいことを意味し、合焦状態であるので、合焦表示回路で合焦表示が行なわれる。一方、ΔLが例えば−3mmである場合には、被検眼と装置の距離が近すぎる(短すぎる)と判断され、例えば電子ブザーからなる報知回路49が2秒作動され、装置が被検眼に近すぎであることが警告される。
【0020】上記の操作過程で、XY方向のアライメントと合焦状態が達成されると、眼圧測定が自動的に開始される。眼圧測定の際には、被検眼Eに対して圧力が時間とともに変化する空気流がノズル22から放出され、被検眼の角膜がこの空気流を受けて変形し、圧平光用センサ24が最大出力を発生したときの圧力信号を読み取ることにより、眼圧値が求められる。
【0021】更に、上述した例では、非接触眼圧計を例にして説明したが、これに限定されず、他の眼科装置にも適用できることは勿論である。
【0022】
【発明の効果】以上説明したように、本発明では、被検眼と装置間の距離が所定距離よりも短いことが検出されると、報知がなされ、装置が被検眼に近すぎであることが警告されるので、装置が被検眼に近付きすぎるのを防止することができる。
【出願人】 【識別番号】000163006
【氏名又は名称】興和株式会社
【出願日】 平成9年(1997)8月27日
【代理人】 【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 卓
【公開番号】 特開平11−56784
【公開日】 平成11年(1999)3月2日
【出願番号】 特願平9−230167