トップ :: A 生活必需品 :: A61 医学または獣医学;衛生学




【発明の名称】 光断層画像装置
【発明者】 【氏名】上野 仁士

【氏名】金子 守

【氏名】平尾 勇実

【氏名】小澤 剛志

【氏名】山宮 広之

【氏名】堀井 章弘

【氏名】水野 均

【氏名】広谷 純

【氏名】今泉 克一

【氏名】青木 秀道

【氏名】大野 正弘

【氏名】安田 英治

【氏名】上杉 武文

【氏名】河合 利昌

【氏名】大明 義直

【氏名】吉野 謙二

【要約】 【課題】内視鏡で観察している領域に対応する部分の断層像部分を自動的に表示する等の操作性の良い光断層画像装置を提供する。

【解決手段】内視鏡2の鉗子チャンネル17内にガイド光と混合された低干渉光を導光し、先端から周方向に照射する光走査プローブ9が挿通され、挿入部16の先端部14に設けた撮像手段により撮像された画像は通常像用フレームメモリ6を介してモニタ7に内視鏡像27として表示され、内視鏡像27の所定の領域内にガイド光が現れるフレームを検出する等して、ガイド光の出射方向を検出し、内視鏡像27として表示される領域に相当する部分の断層像を自動的に表示する制御を行う。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 被検体の特定部位を照明する照明光を発する照明手段と、照明光で照明された被検体の特定部位の像を結ぶ対物光学系と、前記対物光学系からの像を撮像する固体撮像素子と、被検体内に挿通可能な細長の挿入部と、低干渉光を発生する光源と、前記挿入部に挿通され、前記挿入部の先端側の側端面から被検体に前記低干渉光を出射するとともに、被検体より反射された反射光を検出するための1つのシングルモードファイバからなる導光手段と、前記シングルモードファイバより出射した光を挿入部の先端部より当該周方向に走査出射するため、前記シングルモードファイバを回転可能とする駆動手段と、前記シングルモードファイバで検出した被検体からの反射光を前記光源より生成した基準光とを干渉させて、干渉した干渉光に対応する干渉信号を抽出する干渉光抽出手段と、前記干渉信号に対応する信号処理を行い、前記被検体の深さ方向の断層像を構築する信号処理手段と、を備えた光断層画像装置において、前記挿入部先端より出射され、被検体に照射した光を前記固体撮像素子で撮像し、その画像から前記挿入部先端より出射した光の方向を検出するとともに、前記方向より、前記断層像を表示する領域または方向を制御する制御回路を備えたことを特徴とする光断層画像装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、低干渉光を用いて被検体に対する光断層画像を得る光断層画像装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、生体組織を診断する場合、その組織の表面状態の光学的情報を得る内視鏡装置等の画像表示装置の他に、組織内部の光学的情報を得ることのできる光CT装置が提案されている。
【0003】この光CT装置としてはピコ秒パルスを用いて、生体内部の情報を検出し、断層像を得る。しかしながら、ピコ秒パルスオーダの極短パルス光を発生するレーザ光源は高価で大型となり、取扱いも面倒である。
【0004】最近になって、低干渉性光を用いて被検体に対する断層像を得る干渉型のOCT(オプティカル・コヒーレンス・トモグラフィ)が例えば特開平6−511312号公報に開示されている。この従来例では消化管内等の体腔を観察する際に、OCTのプローブを内視鏡のチャンネルに挿通して光を円周方向に走査して断層像を得る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】胃等の広い管腔内では、内視鏡観察画像と併用した場合、内視鏡的に観察している部分と円周方向に走査した断層像との対応関係が不明確になり、診断し易い情報を得るためには、内視鏡的に観察している部分に対応する断層像部分を抽出してその部分のみを表示する操作を行うことが必要となるが、その操作が面倒であった。
【0006】本発明は、上述した点に鑑みてなされたもので、内視鏡で観察している領域に対応する部分の断層像部分を自動的に表示する等の操作性の良い光断層画像装置を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】被検体の特定部位を照明する照明光を発する照明手段と、照明光で照明された被検体の特定部位の像を結ぶ対物光学系と、前記対物光学系からの像を撮像する固体撮像素子と、被検体内に挿通可能な細長の挿入部と、低干渉光を発生する光源と、前記挿入部に挿通され、前記挿入部の先端側の側端面から被検体に前記低干渉光を出射するとともに、被検体より反射された反射光を検出するための1つのシングルモードファイバからなる導光手段と、前記シングルモードファイバより出射した光を挿入部の先端部より当該周方向に走査出射するため、前記シングルモードファイバを回転可能とする駆動手段と、前記シングルモードファイバで検出した被検体からの反射光を前記光源より生成した基準光とを干渉させて、干渉した干渉光に対応する干渉信号を抽出する干渉光抽出手段と、前記干渉信号に対応する信号処理を行い、前記被検体の深さ方向の断層像を構築する信号処理手段と、を備えた光断層画像装置において、前記挿入部先端より出射され、被検体に照射した光を前記固体撮像素子で撮像し、その画像から前記挿入部先端より出射した光の方向を検出するとともに、前記方向より、前記断層像を表示する領域または方向を制御する制御回路を備えることにより、固体撮像素子で撮像した画像の領域に対応する領域での断層像を表示するように設定でき、操作性を向上できる。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
(第1の実施の形態)図1ないし図3は本発明の第1の実施の形態に係り、図1は本発明の第1の実施の形態の光断層画像装置の全体構成を示し、図2はOCTプロセッサの構成を示し、図3は内視鏡画像を示す。
【0009】図1に示す本発明の第1の実施の形態の光断層画像装置1は撮像手段を内蔵した内視鏡2と、この内視鏡2のライトガイド3に可視領域の照明光を供給する光源装置4と、撮像手段の出力信号に対して可視領域の画像を生成する信号処理を行うCCU5と、このCCU5で生成された内視鏡像を通常像用フレームメモリ6を介して表示するモニタ7と、低干渉光による低干渉画像を生成するための処理を行うOCTプロセッサ8と、このOCTプロセッサ8に基端側が接続され、内視鏡2の挿入部16に設けた鉗子チャンネル17を挿通して低干渉光を周方向に走査する光走査プローブ9と、OCTプロセッサ8に可視領域の波長(例えば、630nmの波長)のガイド光となるレーザ光を供給するレーザ光源11と、OCTプロセッサ8から出力されるOCT像を格納するOCT像用フレームメモリ12と、通常像用フレームメモリ6の画像データからガイド光を抽出する色抽出回路13と、この色抽出回路13の出力からOCT像用フレームメモリ12から内視鏡像に対応する領域部分のOCT像部分を選択してモニタ7に表示する制御を行う制御回路14とを有する。
【0010】内視鏡2は細長で可撓性の挿入部16を有し、この挿入部16には鉗子チャンネル17が設けられ、鉗子チャンネル17の挿入口から光走査プローブ9を挿入し、鉗子チャンネル17の先端開口から光走査プローブ9の先端部を突出させることができる。
【0011】また、挿入部16内を挿通されたライトガイド3の手元側端部を光源装置4に接続することにより、ランプ18の白色光がライトガイド3により導光され、挿入部16の先端部19の照明窓に固定された先端面からさらに照明レンズ21を経て被検体22側に照射される。
【0012】被検体22の表面で反射された光は照明窓に隣接する観察窓に取り付けられた対物レンズ23によりその結像位置に像を結ぶ。この結像位置にはCCD24が配置されている。
【0013】このCCD24の撮像面の前には色再現性を保つために、赤外カットフィルタ25が配置され、さらに白色光の下でカラー撮像を行うために光学的に色分離を行うモザイクフィルタ26とが配置されている。
【0014】CCD24で撮像され、光電変換された信号はCCU5に入力され、信号処理された後、デジタルの映像信号に変換され、(白色照明の下での通常の内視鏡像に対応する)通常像用フレームメモリ6に一旦格納される。そして、図示しないD/Aコンバータを介してモニタ7に通常の内視鏡像27が表示される。
【0015】一方、OCTプロセッサ8は図2に示すように低干渉光源として超高輝度発光ダイオード(以下、SLDと略記)31を有する。このSLD31はその波長が例えば1300nmの赤外領域で、その可干渉距離が例えば17μm程度であるような短い距離範囲のみで干渉性を示す低干渉性光の特徴を備えている。このSLD31の光は第1のシングルモードファイバ32の一端に入射され、他方の端面(先端面)側に伝送される。
【0016】この第1のシングルモードファイバ32は途中の光カップラ部33で第2のシングルモードファイバ34と光学的に結合されている。従って、この光カップラ部33で2つに分岐されて伝送される。
【0017】第1のシングルモードファイバ32の(カップラ部33より)先端側には、ロータリジョイント35が介挿され、このロータリジョイント35を介して光走査プローブ9内に挿通され、回転駆動される第3のシングルモードファイバ36の一端(基端)側にSLD31の光が入射され、この第3のシングルモードファイバ36によりその他端側(先端側)に導光される。
【0018】また、第2のシングルモードファイバ34の一端にはダイクロイックミラー37を介して可視の波長領域内の特定の波長で発光するレーザ光源11が入射されるように配置されている。このダイクロイックミラー37はSLD31の波長の光を選択的に反射し、ガイド光となる可視のレーザ光は透過する特性を有している。
【0019】このため、レーザ光はダイクロイックミラー37を透過して第2のシングルモードファイバ34の一端に入射される。従って、光走査プローブ9内に挿通され、回転駆動される第3のシングルモードファイバ36はSLD31の光と共に、この光と合成されるレーザ光も導光する。
【0020】光走査プローブ9の外套管内にはモータ41が収納され、このモータ41の回転軸に取り付けたギヤは第3のシングルモードファイバ36に取り付けたギヤ42と噛合し、モータ41の回転と共に、第3のシングルモードファイバ36も回転する。この第3のシングルモードファイバ36の先端には固定部材を介して光路を変更するプリズム43が取り付けてあり、第3のシングルモードファイバ36の先端面から出射された光をプリズム43の斜面で直角に反射し、光走査プローブ9の軸に垂直方向に放射状に光を出射する。
【0021】また、第2のシングルモードファイバ34の他端に対向してレンズ44と、ミラー45とが配置され、このミラー45はアクチュエータ46により、矢印で示すように光路長を変化できるようにしている。また、第2のシングルモードファイバ34には光カップラ部33より他端側にループ部47を設けている。なお、アクチュエータ46及びモータ41は制御装置48により制御される。
【0022】ループ部47は例えば第3のシングルモードファイバ36の長さとほぼ等しい長さとなるように設定され、また第2のシングルモードファイバ34の先端面からミラー45で反射されて第2のシングルモードファイバ34の先端面に戻る光路長は第3のシングルモードファイバ36の先端面からプリズム43を介して被検体22側に照射され、被検体22の表面付近の内部で反射されて第3のシングルモードファイバ36の先端面に戻る光路長と等しくできるようにしている。
【0023】そして、アクチュエータ46を介してミラー45の位置を矢印の方向にずらすことにより、基準光側(参照光側)での光路長を変化して、これに干渉する測定光側での光路長(より具体的には被検体22の深さ方向となる光路長)を変化させることができるようにしている。
【0024】また、第2のシングルモードファイバ34の一端にはダイクロイックミラー37で反射された光を受光する光検出器51が配置されている。この光検出器51で光電変換された光は増幅器52で増幅された後、復調器53に入力される。
【0025】復調器53では干渉した干渉光の信号部分のみを抽出する復調処理を行い、その出力はA/D変換器54を経てデジタルの信号に変換されてコンピュータ55に入力される。
【0026】このコンピュータ55は制御装置48を介してモータ41の回転を制御して低干渉光の放射状の走査を制御すると共に、アクチュエータ46によるミラー45の移動を制御して、被検体22の深さ方向の走査を制御して断層像の画像データを生成し、OCT像用フレームメモリ12に一旦格納する。
【0027】この場合、例えばコンピュータ55は制御装置48を介してアクチュエータ46によりミラー45を移動させ、被検体22の深さ方向に対して走査し、さらにモータ41を回転させ、低干渉光を放射状に回転走査することで、被検体22に対して周方向の1フレーム分の断層像(OCT像)を得ることができる。アクチュエータ46の往復は低干渉光の放射状の走査速度に対して、非常に高速であるため、周方向の分解能も十分に得ることができる。OCT像データは、OCT像用フレームメモリ12に格納される。
【0028】このOCT像用フレームメモリ12に格納されたOCT像データは制御回路14により、通常像用フレームメモリ6から読み出されてモニタ7に表示される内視鏡像27の領域に対応するOCT像データ部分のみが読み出されるように制御され、モニタ7にはそのOCT像56を表示する。
【0029】この制御回路14により、内視鏡像27の領域に対応するOCT像データ部分を特定するために、通常像用フレームメモリ6の通常像データは色抽出回路13に入力され、光走査プローブ9の先端側からの低干渉光の周方向への走査光に混合されたガイド光となるレーザ光が存在する通常像のフレームを検出する。
【0030】その検出データは制御回路14に送られ、その検出データが得られた(低干渉光の周方向への走査に対する)タイミングのフレームから、制御回路14は内視鏡像27の領域に対応するOCT像データ部分を読み出すようにOCT像用フレームメモリ12の読み出しアドレスを制御する。そして、モニタ7に内視鏡像27とその内視鏡像27に対応する領域のOCT像56が自動的に表示されるようにする。
【0031】まず、OCT像を得る動作を簡単に説明する。光走査プローブ9は低干渉光を周方向に走査し、各走査方向での被検体22側からの戻り光は基準光側の光路長とが殆ど一致するもののみが干渉し、その干渉光が光検出器51等を経て復調器53で抽出され、コンピュータ55を経てOCT像用フレームメモリ12に適宜に設定されるアドレスによって指定されたメモリセルに格納される。そして、例えばアクチュエータ46を介してミラー45を高速で移動させながら、周方向に1回転走査することにより、断層像データを得ることができる。
【0032】このままでは固体撮像素子(として具体的にはCCD24)を介して得られる内視鏡像27との相対的な関係が不明確であるので、以下のようにして内視鏡像27の領域に対応する部分或いは領域のOCT像56を表示するように制御する。次にモニタ7に内視鏡像27とその内視鏡像27に対応する領域のOCT像56を自動的に表示する作用を説明する。
【0033】まず、内視鏡2の鉗子チャンネル17に光走査プローブ9を通してその先端側を鉗子チャンネル17の先端開口から突出させて内視鏡観察を行う。つまり、光源装置4のランプ18の白色光をライトガイド3で導光し、その先端側から被検体22における観察しようと望む検査部位側に先端部19の周方向の方位を設定して照明する。この照明された検査部位及びプローブ先端での反射光により、対物レンズ23を介してCCD24の撮像面には検査部位及びプローブ先端の光学像(可視光学像)が結像され、光電変換される。
【0034】光電変換された信号はCCU5で信号処理され、カラーの映像信号に変換され、デジタル化して通常像用フレームメモリ6を構成するR,G,Bフレームメモリに例えば1/30秒毎に格納される。このR,G,Bフレームメモリに格納された内視鏡像データは1/30秒のフレーム周期で読み出され、モニタ7には図1或いは図3のように内視鏡像27上で光走査プローブ9の先端側のプローブ像9′が例えば中央付近で観察できるようになる。
【0035】次に、OCTプロセッサ8のコンピュータ55から1フレームの断層像画像の生成を開始するように制御装置48に制御信号を送る。制御装置48はこれを受けて、モータ41を一定速度で回転させる。このモータ41の回転により、第3のシングルモードファイバ36は例えば4〜6回転/秒の速度で回転する。
【0036】モータ41(或いはロータリジョイント35部分でも良い)には図示しない基準位置検出手段(例えばロータリエンコーダを利用しても良いし、フォトインタラプタなどでも構成できる)が取り付けてあり、第3のシングルモードファイバ36の回転位置が予め設定された基準位置を通過したタイミングで基準位置検出信号となるトリガ信号を発生し、例えば制御装置48を経て制御回路14に送り、OCT像表示領域の自動設定の動作を開始する。
【0037】制御回路14は上記トリガ信号が発生したタイミングから色抽出回路13による色抽出によりガイド光、つまり可視のレーザ光が内視鏡像27上のある領域で検出されたり、検出されなくなるフレームの検出を行う。
【0038】具体的には、制御回路14はトリガ信号の発生のタイミング時の内視鏡像27を基準フレームとする。そして、例えば図3に示すように内視鏡像27で、プローブ像9′の長手方向を軸にしてa領域にガイド光の色が最初に検出されたフレームが、基準フレームから何枚目であるかを測定し、このフレーム数よりプローブ9からa領域側に光を出射する角(出射角或いは走査角)になるタイミングを評価(概算)する。次にb領域からレーザ光の色が検出されなくなるフレームが基準フレームより何枚目であるかを測定し、このときの出射角になるタイミングを概算する。制御回路14はこれらの2つの概算から内視鏡像27の視野方向に光を出射する出射角のタイミングを算出する。
【0039】そして、その出射角でOCT像用フレームメモリ12に格納されたOCT像データ部分を読み出すアドレス情報を算出設定し、そのアドレス情報でOCT像用フレームメモリ12から指定された領域のみのOCT像データ部分を読み出し、モニタ7に送る。モニタ7には内視鏡像27とこの内視鏡像27として表示された領域に相当する部分(例えば前記領域におけるある方向に沿った断面)でのOCT像56とを同時に表示する。また、どちらか一方のみを表示することも可能である。
【0040】本実施の形態は以下の効果を有する。内視鏡2で観察している領域の断層像部分のみを自動的に表示できるので、術者はその設定を行う手間を不要とし、操作性が向上する。また、同じ領域における内視鏡像27とOCT像56とを同時に表示する等できるので、診断に適した環境を術者に提供できる。
【0041】図4は第1の実施の形態の変形例の光断層画像装置1′を示す。この変形例では、図1において、直視型の内視鏡2の代わりに側視型の内視鏡2′が採用されている。この側視型内視鏡2′では側方を照明及び観察する光学系が設けてある。
【0042】ライトガイド3の先端面に対向してプリズム58が配置され、この先端面から出射される照明光をプリズム58で反射し、側方に開口する照明窓に取り付けた照明レンズ21を経て側方の被検体22側に出射する。また、この照明窓に隣接し、側方に開口する観察窓に取り付けた対物レンズ23の結像位置にはCCD24が配置されている。
【0043】また、制御回路14にはポインティングデバイスとしてマウス59が接続され、例えばOCT像56において、表示する領域を指定して、その指定した領域のOCT像56を表示することもできるようにしている。
【0044】また、内視鏡像27上でガイド光が視野方向を走査するタイミングのフレームを制御回路14に指定することにより、制御回路14はその指定されたフレームのタイミングでOCT像用フレームメモリ12に格納しているアドレスを検出して、そのアドレスを中心とした領域でのOCT像を表示させることもできるようにしている。
【0045】そして、その領域でのOCT像が内視鏡像27の観察領域と異なる場合には、マウス59により、表示されたOCT像上で、表示したい領域側にカーソルを移動してその移動した方向の領域でのOCT像を表示することもできるようにしている。
【0046】従って、内視鏡像27上で最初にガイド光が視野方向を走査するタイミングのフレームを術者が指定する操作で多少の誤差があっても、修正して内視鏡像27に対応する領域のOCT像を表示させることができるようにしている。
【0047】その他の構成は第1の実施の形態と同様である。なお、この変形例では内視鏡像27の中央に光走査プローブ9の先端側を視野内に捕らえられない(表示もできない)ので、制御回路14は第1の実施の形態で説明したのを少し変形した方法で内視鏡像27に対応する部分のOCT像56の自動表示を行う。
【0048】この場合には、まず観察したい方向に内視鏡2′の視野方向を設定する。そして、OCT像表示領域の自動設定を行う。制御回路14はトリガ信号の発生のタイミングのフレームを基準とし、内視鏡像27上において、(ガイド光の走査方向に関して)中央位置にガイド光の照射が観察されたフレームが基準のフレームから何枚目かを(色抽出回路13を介して)検出し、そのフレームでOCT像用フレームメモリ12に格納する際のアドレスの中心値を算出する。
【0049】つまり、この変形例では色抽出回路13は内視鏡像27の中心部分において、ガイド光が検出されるか否かの色抽出を行い、検出されたタイミングで制御回路14に検出信号を送り、制御回路14は検出されたタイミングのフレームを把握したり、そのタイミングでのアドレスを特定する。
【0050】そして、そのアドレスを中心として、適宜領域を読み出すアドレスを設定して、OCT像用フレームメモリ12から対応する領域のOCT像データを読み出し、モニタ7に表示する。この適宜領域はマウス59で自由に設定することができるようにしている。
【0051】この変形例によれば、側視型の内視鏡2′にしているので、内視鏡像27とOCT像56との位置関係をより把握し易い。例えば、図4のように、被検体22の観察したい部位に向けて撮像手段を設定した場合、その部位の右側部分を低干渉光が放射状に走査することになり、その場合の断層像(図4の上下方向の断面)がOCT像56として、モニタ7に表示される。そして、先端部19を少し前側或いは後側に移動するように挿入部16を移動等することにより、内視鏡像27における前側或いは後側の断層像を得ることができる(プローブ9側を前側或いは後側に移動しても良い)。
【0052】また、この変形例によれば、OCT像の表示領域を術者が指定できるので、より使い易い。第1の実施の形態に対して適用しても良い。その他は第1の実施の形態と同様の効果を有する。
【0053】(第2の実施の形態)次に本発明の第2の実施の形態を図5を参照して説明する。本実施の形態では治療用レーザ光源61を有し、OCT像上で、この治療用レーザ光源61のレーザ光を照射する領域を指定して、その領域に治療用レーザ光源61のレーザ光を照射できるようにしている。
【0054】本実施の形態におけるOCTプロセッサ62の構成を図5に示す。このOCTプロセッサ62は図2のOCTプロセッサ8において、以下に述べる点以外は同様の構成である。また、同じ構成要素には同じ符号を付け、その説明を省略する。
【0055】つまり、治療用レーザ光源61からのレーザ光はこのレーザ光を透過するダイクロイックミラー37を透過して第2のシングルモードファイバ34の一端に入射されるようにしている。
【0056】また、コンピュータ55で画像処理され、OCT像用フレームメモリ12を介してモニタ7に表示されるOCT像56上において、マウス59を操作することにより、カーソル63を移動し、任意の点を指定することができるようにしている。 そして、カーソル63により、治療用レーザ光源61のレーザ光の照射領域の開始点P1と終了点P2とを指定することができる。
【0057】従って、被検体に腫瘍などが存在してその腫瘍部分に治療用レーザ光を照射して治療を行う場合にはその腫瘍部分が存在する領域の端の部分に開始点P1と終了点P2とを指定する。
【0058】例えば最初に開始点P1をカーソル63で指定すると、その座標位置が方向検出部64に入力され、基準点Kの周りの所定の方向に対応した基準位置Pからの角度を検出することにより、その開始点P1の位置に相当する方向が検出される。同様に例えば終了点P2の位置も指定することができる。
【0059】これらの点P1、P2の方向情報はレーザ制御部65に入力され、レーザ制御部65は光走査プローブ9により、その点P1の方向に光を照射するタイミングで治療用レーザ光源61のレーザ光を照射開始させ、点P2の方向に光を照射するタイミングで治療用レーザ光源61のレーザ光の照射を停止させる制御を行う。
【0060】照射(開始)するタイミングは、光走査プローブ9内の第3のシングルモードファイバ36等が回転されて治療用レーザ光が出射される方向が基準位置の方向から開始点P1の位置の方向に達するまでの時間を計測することにより行う。また、照射停止のタイミングも同様に基準位置の方向から終了点P2の位置の方向に達するまでの時間を計測することにより行う。
【0061】本実施の形態によれば、治療用レーザにより治療の処置を行うと同時に、OCT像56により、治療効果の範囲を確認することができる。なお、図5のOCTプロセッサ62を図1或いは図4に示す内視鏡2、2′等と組み合わせて光断層画像装置を構成しても良い。この場合には、ダイクロイックミラー37に対向してガイド光の発生手段を配置することにより、第1の実施の形態或いはその変形例の主要な機能を実現できる。治療用レーザ光源61でも、その出力を十分小さくできる場合には上記ガイド光の発生手段を用いることなく、出力を小さくしたレーザ光により、内視鏡像27の観察領域に対応する部分のOCT像56を自動的に表示させることができる。
【0062】次に内視鏡で観察した患部等を複数の方向からの断層像として観察することができる光断層画像装置を図6ないし図8を参照して説明する。
【0063】この光断層画像装置は、図6に示すように内視鏡72の挿入部73が挿通可能なオーバチューブ74はほぼ円筒形状のチューブで形成され、このオーバチューブ74内には多数のシングルモードファイバ75が埋め込まれている。
【0064】各シングルモードファイバ75の基端はスイッチング部76を介してOCTプロセッサ77に接続されたシングルモードファイバ78に接続されるようにしている。
【0065】各シングルモードファイバ75の先端側は図7及びそのA−A′断面の図8のような構成になっている。つまり、各シングルモードファイバ75の先端にはレンズ79が取り付けられ、このレンズ79で集光されてその前方側に配置されたプリズム81側に導光し、そのプリズム81で反射して、そのオーバチューブ74の中心側に光を出射する。
【0066】また、オーバチューブ74内に挿通された内視鏡72の挿入部73はその先端面82がオーバチューブ74の先端面より若干後方側に退避した位置となるように設定されている。
【0067】従って、オーバチューブ74に内視鏡72を通した状態でオーバチューブ74の先端を組織表面に押しつけた状態で照明光学系(ライトガイド3及び照明レンズ21)及び観察光学系(対物レンズ23及びCCD24等)により患部等の注目組織部分83を観察することができる。
【0068】さらにこの状態において、内視鏡72に設けた吸引パイプ84により吸引操作を行うと、注目組織部分83を内視鏡72の先端面82側に吸引移動し、図7に示すように吸引により移動しない固定状態で観察することができる。なお、気密を保つために内視鏡72とオーバチューブ74との間にはOリングなどの気密シール部材85が設けてある。
【0069】また、この状態では近点近くで表面を詳細に観察することができる。さらに、その注目組織部分83を取り巻くように配置されたプリズム81により、光をその中心側に照射して、断層像を得ることができる。
【0070】つまり、スイッチング部76を切り替えることにより、注目組織部分83を内視鏡先端の中央部を中心として、様々な方向から輪切りにしたような断層像を得ることができるので、患部等を詳細に診断することができる。
【0071】また、粘膜切除術(EMR)等により病変組織を切除する場合に、断層像より病変組織が切除できていることを確認しながら処置を行うことができる。
【0072】[付記]
1.被検体の特定部位を照明する照明光を発する照明手段と、照明光で照明された被検体の特定部位の像を結ぶ対物光学系と、前記対物光学系からの像を撮像する固体撮像素子と、被検体内に挿通可能な細長の挿入部と、低干渉光を発生する光源と、前記挿入部に挿通され、前記挿入部の先端側の側端面から被検体に前記低干渉光を出射するとともに、被検体より反射された反射光を検出するための1つのシングルモードファイバからなる導光手段と、前記シングルモードファイバより出射した光を挿入部の先端部より当該周方向に走査出射するため、前記シングルモードファイバを回転可能とする駆動手段と、前記シングルモードファイバで検出した被検体からの反射光を前記光源より生成した基準光とを干渉させて、干渉した干渉光に対応する干渉信号を抽出する干渉光抽出手段と、前記干渉信号に対応する信号処理を行い、前記被検体の深さ方向の断層像を構築する信号処理手段と、を備えた光断層画像装置において、前記挿入部先端より出射され、被検体に照射した光を前記固体撮像素子で撮像し、その画像から前記挿入部先端より出射した光の方向を検出するとともに、前記方向より、前記断層像を表示する領域または方向を制御する制御回路を備えたことを特徴とする光断層画像装置。
【0073】1′.被検体の特定部位を照明する照明光を発する照明手段と、照明光で照明された被検体の特定部位の像を結ぶ対物光学系と、前記対物光学系からの像を撮像する固体撮像素子と、被検体内に挿通可能な細長の挿入部と、低干渉光を発生する光源と、前記挿入部に挿通され、前記挿入部の先端側の側端面から被検体に前記低干渉光を出射するとともに、被検体より反射された反射光を検出するための1つのシングルモードファイバからなる導光手段と、前記シングルモードファイバより出射した光を挿入部の先端部より当該周方向に走査出射するため、前記シングルモードファイバを回転可能とする駆動手段と、前記シングルモードファイバで検出した被検体からの反射光を前記光源より生成した基準光とを干渉させて、干渉した干渉光に対応する干渉信号を抽出する干渉光抽出手段と、前記干渉信号に対応する信号処理を行い、前記被検体の深さ方向の断層像を構築する信号処理手段と、を備えた光断層画像装置において、前記挿入部先端より出射され、被検体に照射した光を前記固体撮像素子で撮像し、その画像から該画像として表示される領域に対応する部分の断層像を表示する制御を行う制御回路を備えたことを特徴とする光断層画像装置。
【0074】2.前記付記1において、前記断層像から前記固体撮像素子により撮像される被検体の特定部位の領域を指定し、前記領域選択手段により選択された部分の断層像を表示する表示手段と、を備えたことを特徴とする光断層画像装置。
【0075】3.前記付記2において、前記指定された領域により選択された断層像と、前記固体撮像素子により得られた被検体の画像を同時に表示することを特徴とする光断層画像装置。
【0076】4.前記付記1において、出射方向を検出する手段は前記固体撮像素子により生成される画像信号から前記シングルモードファイバより出射される光の色を抽出する色抽出手段よりなることを特徴とする光断層画像装置。
【0077】5.被検体の特定部位を焼灼するレーザ光源と、被検体内に挿通可能な細長の挿入部と、低干渉光を発生する光源と、前記挿入部に挿通され、前記挿入部の先端側の側端面から被検体に前記低干渉光を出射するともとに、被検体より反射された反射光を検出するための1つのシングルモードファイバからなる導光手段と、前記レーザ光源から発せられるレーザ光を前記導光手段に導光するレーザ光合成手段と、前記シングルモードファイバより出射した光を挿入部の先端部より当該周方向に走査出射するため、前記シングルモードファイバを回転可能とする駆動手段と、前記シングルモードファイバで検出した被検体からの反射光と前記光源より生成した基準光とを干渉させて、干渉した干渉光に対応する干渉信号を抽出する干渉光抽出手段と、前記干渉信号に対応する信号処理を行い、前記被検体の深さ方向の断層像を構築する信号処理手段と、を備えた光断層画像装置において、前記断層像から被検体の特定部位を抽出する領域選択手段と、前記領域選択手段により選択された特定部位に前記レーザ光源よりレーザ光を照射するレーザ光制御手段と、を備えたことを特徴とする光断層画像装置。
【0078】6.前記付記5において、方向検出手段は予め決められた基準点から前記選択された部位へ前記出射方向が向くまでの時間を測定することを特徴とする光断層画像装置。
【0079】7.前記付記5において、レーザ光合成手段は前記レーザ光の波長帯の光を透過し、前記低干渉光の波長帯の光を反射するダイクロイックミラーよりなることを特徴とする光断層画像装置。
【0080】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、被検体の特定部位を照明する照明光を発する照明手段と、照明光で照明された被検体の特定部位の像を結ぶ対物光学系と、前記対物光学系からの像を撮像する固体撮像素子と、被検体内に挿通可能な細長の挿入部と、低干渉光を発生する光源と、前記挿入部に挿通され、前記挿入部の先端側の側端面から被検体に前記低干渉光を出射するとともに、被検体より反射された反射光を検出するための1つのシングルモードファイバからなる導光手段と、前記シングルモードファイバより出射した光を挿入部の先端部より当該周方向に走査出射するため、前記シングルモードファイバを回転可能とする駆動手段と、前記シングルモードファイバで検出した被検体からの反射光を前記光源より生成した基準光とを干渉させて、干渉した干渉光に対応する干渉信号を抽出する干渉光抽出手段と、前記干渉信号に対応する信号処理を行い、前記被検体の深さ方向の断層像を構築する信号処理手段と、を備えた光断層画像装置において、前記挿入部先端より出射され、被検体に照射した光を前記固体撮像素子で撮像し、その画像から、該画像の領域に対応する部分を前記断層像として表示するように制御する制御回路を備えているので、固体撮像素子で撮像した画像の領域に対応する領域での断層像を自動的に表示ができ、操作性を向上できる。
【出願人】 【識別番号】000000376
【氏名又は名称】オリンパス光学工業株式会社
【出願日】 平成9年(1997)8月22日
【代理人】 【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 進
【公開番号】 特開平11−56772
【公開日】 平成11年(1999)3月2日
【出願番号】 特願平9−226779