| 【発明の名称】 |
内視鏡の吸引操作部構造 |
| 【発明者】 |
【氏名】三浦 昌浩
【氏名】大川 光司
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| 【要約】 |
【課題】全体の部品点数が少なく分解・組立てが容易で、かつ、簡単かつ確実に操作することができる内視鏡の吸引操作部構造の提供にある。
【解決手段】筒状部7とポート部8を有するケーシング9を基端グリップ1に設ける。弾性材からなる筒状体12を、その上半部11が外部へ突出するようにその下半部10をケーシング9の筒状部7に嵌脱可能に嵌合させる。筒状体12の上半部11の上方開口部に操作ボタン部28を係脱可能に係合させて上方開口部を施蓋し、自由状態にて筒状体12の上半部11に設けられたエア吸引用孔27と、筒状体12の下半部10に設けられてポート部8に連通連結される連通孔20と、を連通状態とする。操作ボタン部28には、下部膨出部33を有する棒状部29が一体連設され、自由状態で下部膨出部33が筒状体12の下半部10の下方開口部を施蓋して、連通孔20と、吸引チャンネルに連通連結される筒状部7の開口部と、を非連通状態とし、操作ボタン部28の押下げ操作にて下部膨出部33の施蓋を解除して連通孔20と筒状部7の開口部とを連通状態とする。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 基端グリップと該基端グリップから突設される体内挿入部とを備えた内視鏡の該基端グリップに設けられる吸引操作部構造であって、上記体内挿入部内の吸引チャンネルに連通連結される開口部を開設した筒状部を有すると共に吸引源に連通連結されるポート部を有するケーシングと、下半部が該ケーシングの筒状部に嵌脱可能に嵌合されて上半部が外部へ突出すると共に該上半部には外部に連通連結されるエア吸引用孔を設け下半部には上記ケーシングのポート部に連通連結される連通孔を設けた弾性材からなる筒状体と、該筒状体の上半部の上方開口部に係脱可能に係合して該上方開口部を施蓋しかつ自由状態の該筒状体にて押上げられて上記エア吸引用孔と連通孔とを連通状態とすると共に該筒状体の弾性変形にともなう押下げにて上記上方開口部を施蓋したまま上記下半部と上半部とを遮断する操作ボタン部と、該操作ボタン部に一体連結される共に上記筒状体の下半部に遊嵌状に挿通されて該筒状体の自由状態でその下部膨出部が該筒状体の下半部の下方開口部を施蓋して上記連通孔と上記筒状部の開口部とを非連通状態とし上記操作部の押下げ操作にて該下部膨出部の施蓋を解除して該連通孔と開口部とを連通状態とする棒状部と、を備えたことを特徴とする内視鏡の吸引操作部構造。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、内視鏡の吸引操作部構造に関する。 【0002】 【従来の技術】内視鏡は、基端グリップと、該基端グリップから突設される体内挿入部と、を備え、また、該体内挿入部に吸引チャンネルが設けられる場合があり、この場合、基端グリップに吸引操作部構造が設けられ、この吸引操作部構造を操作することによって、吸引チャンネル内を吸引状態として、気管支内の喀痰等を吸引チャンネルを介して吸引していた。 【0003】ところで、従来のこの種の吸引操作部構造は、例えば、下方開口部が吸引チャンネルに接続される上方開口状のシリンダと、該シリンダ内に嵌合されると共に側部に吸引孔を有する内筒と、該シリンダ内に設けられて内筒の下方開口部を施蓋する弾性材からなる弁体と、該内筒内に進退自在に挿入されて押込み操作にて該内筒の下方開口部から突出状となって、上記弁体に設けられたスリットを開状態とする操作部材と、該操作部材の押込み操作状態から該操作部材を定位置に弾性復帰させる弾性材からなるカバー部材と、を備えたものがあった。そして、内筒の吸引孔には口金等を介して吸引装置が連結される。 【0004】即ち、通常は、カバー部材の側部に開設された孔と内筒の吸引孔とが連通状態とされると共に、弁体にて該内筒の下方開口部が施蓋状態とされて吸引チャンネルと内筒とが非連通状態とされ、これによって、カバー部材の孔からエアがこの吸引操作部構造に入って吸引孔から出ていき、吸引チャンネルが吸引状態とならず、体内に体液等が吸引されない。 【0005】ところが、操作部材の押込み操作を行えば、該操作部材にて弁体のスリットが開状態となって、カバー部材に開設された孔と内筒の吸引孔とが非連通状態となると共に、吸引装置と吸引チャンネルとが連通状態となって、該吸引チャンネルが吸引状態となり、体内に体液等が吸引される。 【0006】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の吸引操作部構造では、吸引状態とするには、操作部材を押込んで弁体のスリットを開状態とするものであって、この操作部材の先端部が該スリットに突入状となり、もとの非吸引状態に戻す際に、引っ掛かったりしてうまく元の状態に復帰しなかったり、また、長期に渡って使用することによって、スリットの合わせ面が欠けたり、摩耗したりして、該合わせ面をうまく合わすことができなくなって、内筒の下方開口部を施蓋状態とすることができなくなる場合があった。 【0007】また、全体の部品点数も多く、在庫管理が面倒であると共に、分解・組立てが面倒であり、洗浄しにくいものとなっていた。 【0008】そこで、全体として部品点数が少なく、しかも、分解・組立てが容易で洗浄を行い易く、かつ、長期に渡って安定して確実に切換操作を行うことができる内視鏡の吸引操作部構造を提供することを目的とする。 【0009】 【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するために、本発明に係る内視鏡の吸引操作部構造は、基端グリップと該基端グリップから突設される体内挿入部とを備えた内視鏡の該基端グリップに設けられる吸引操作部構造であって、上記体内挿入部内の吸引チャンネルに連通連結される開口部を開設した筒状部を有すると共に吸引源に連通連結されるポート部を有するケーシングと、下半部が該ケーシングの筒状部に嵌脱可能に嵌合されて上半部が外部へ突出すると共に該上半部には外部に連通連結されるエア吸引用孔を設け下半部には上記ケーシングのポート部に連通連結される連通孔を設けた弾性材からなる筒状体と、該筒状体の上半部の上方開口部に係脱可能に係合して該上方開口部を施蓋しかつ自由状態の該筒状体にて押上げられて上記エア吸引用孔と連通孔とを連通状態とすると共に該筒状体の弾性変形にともなう押下げにて上記上方開口部を施蓋したまま上記下半部と上半部とを遮断する操作ボタン部と、該操作ボタン部に一体連結される共に上記筒状体の下半部に遊嵌状に挿通されて該筒状体の自由状態でその下部膨出部が該筒状体の下半部の下方開口部を施蓋して上記連通孔と上記筒状部の開口部とを非連通状態とし上記操作部の押下げ操作にて該下部膨出部の施蓋を解除して該連通孔と開口部とを連通状態とする棒状部と、を備えたものである。 【0010】 【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳説する。 【0011】図3は本発明に係る吸引操作部構造を備えた内視鏡を示し、この内視鏡は、基端グリップ1と、該基端グリップ1から突設された体内挿入部2と、を備え、体内挿入部2を体内、例えば、気管支等に挿入して、患部等を観察したり、体内の体液等を吸引したりするものである。 【0012】そのため、挿入部2には、(図示を省略しているが、)イメージガイド、ライトガイド、首振操作用ワイヤや吸引チャンネル等が挿入されている。即ち、イメージガイドは、その先端には挿入部2の先端に内装される対物レンズが連設され、その基端には基端グリップ1の基端部に内装される接眼レンズが連設され、患部等の観察を可能とする。また、ライトガイドは、複数本のファイバ素線からなり、基端グリップ1から分岐した分岐管3のライトガイドプラグに挿入される。そして、ライトガイドプラグは図外のランプに接続され、このランプからの光を被観察部位等に照射する。なお、図3において、6はピント調整ダイヤルである。 【0013】また、首振操作用ワイヤは、この場合、2本を有し、各先端が挿入部2の先端に固定され、各基端が基端グリップ1に設けられる首振操作レバー4に接続される。この首振操作レバー4を、図3に示す中立状態(この場合、先端首振部5が直線状である状態)から、矢印のどちらか一方に揺動させれば、どちらか一方の首振操作用ワイヤが基端グリップ1側に引っ張られ、仮想線のように、先端首振部5が直線状態からどちらか一方側に弯曲して首振状態となり、また、逆に、首振操作レバー4を、矢印の他方に揺動させれば、他方の首振操作用ワイヤが基端グリップ1側に引っ張られ、仮想線のように、先端首振部5が他方側に弯曲して首振状態となる。 【0014】しかして、本発明に係る吸引操作部構造は、基端グリップ1に設けられるものであって、基端グリップ1を握りながら、上記吸引チャンネルを介して体液等を吸引する吸引状態と、体液等を吸引しない非吸引状態との切換操作を行うことを可能としている。 【0015】吸引操作部構造は、図1のように、筒状部7とポート部8とを有するケーシング9と、該ケーシング9の筒状部7に下半部10が嵌脱可能に嵌合されて上半部11がケーシング9に筒状部7から突出する弾性材からなる筒状体12と、該筒状体12に挿入状となる操作部材13と、を備える。 【0016】ケーシング9の筒状部7は、その下端部(基端部)が基端グリップ1に固着される。即ち、筒状部7の孔部は、大径部14と小径部15とを備え、該大径部14に上記筒状体12が嵌合され、該小径部15に吸引チャンネルが連通連結され、この小径部15が吸引チャンネルに連通連結される開口部Sとなる。また、ケーシング9のポート部8は、図示省略の吸引源(吸引装置)に連通連結されている。 【0017】また、筒状体12は、上述の如く、上半部11と下半部10とからなり、下半部10は、その外周面上端部に周方向の切欠部16を有し、この切欠部16に筒状部7の上方開口端部の内鍔17が嵌合している。そして、下半部10が筒状部7に嵌合された際には、その外周面が、(下端の切欠18を省いて)筒状部7の大径部14の内周面に密接している。 【0018】そして、筒状体12の下半部10には、ポート部8に連通連結される複数の連通孔20…が設けられ、各連通孔20…は周方向凹溝21にて連結されている。また、下半部10の内周面下端には、周方向切欠22が設けられている。 【0019】この場合、筒状体12の上半部11は、下半部10より大径で、その軸方向中心部が膨出状とされていわゆる鼓状とされる。そして、その下端面23が筒状部7の上面24に密接し、その上方開口部には内鍔25が設けられ、この内鍔25が上記操作部材13の凹周溝26に嵌合する。また、上半部11に軸方向中心部には、エアが吸入される複数のエア吸引用孔27…が開設されている。 【0020】しかして、操作部材13は、筒状体12の上半部の上方開口部に係脱可能に係合する操作ボタン部28と、該操作ボタン部28に一体連結された棒状部29とからなり、操作ボタン部28に設けられる凹周溝26に筒状体12の上半部11の内鍔25が係脱可能に係合している。 【0021】即ち、操作ボタン部28は、円盤状体28aと、該円盤状体28aの下面に設けられてその下面がテーパ部とされる小円盤体28bと、からなり、円盤状体28aの外周面に上記凹周溝26が設けられ、この凹周溝26に内鍔25が係合した状態で、筒状体12の上半部11の上方開口部を施蓋している。また、この操作ボタン部28を図2に示す矢印Aのように、押圧すれば、操作ボタン部28の円盤状体28aの下面30が筒状体12の上半部11の内部底面31に圧接して、この上半部11と下半部10とを遮断する。なお、操作ボタン部28を図2に示す矢印Aのように押圧する場合、筒状体12の上半部11は、上述のように、弾性材からなると共に鼓状とされるので、この図2に示すように、該上半部11を簡単に偏平状とすることができる。 【0022】また、棒状部29は、その外径が下半部10の内径より十分小である本体部32と、該本体部32に下端に連設される膨出部33と、を備え、該膨出部33はラグビーボール形状とされ、図1のように、自由状態(つまり、操作ボタン部28を押圧しない状態)では、筒状体12の下半部10の周方向切欠22に圧接し、これを僅かに弾性変形させ、筒状体12の下半部10の下方開口部を施蓋している。また、棒状部29は筒状体12の下半部10に遊嵌状に挿通されるので、この棒状部29の外周面と、下半部10の内周面との間にエア通過用の隙間19が形成される。即ち、図1の状態では、筒状部7の開口部Sと、ポート部8とが非連通状態となっていると共に、連通孔20と吸引用孔27とは上記隙間19を介して連通状態となっている。 【0023】そして、図2に示すように、操作ボタン部28を押圧した状態では、上述の如く、上半部11と下半部10とが遮断された状態であると共に、棒状部29の膨出部33が、筒状体12の周方向切欠22から離間して施蓋状態が解除される。この施蓋状態の解除にて、筒状体12の下半部10と筒状部7の開口部Sとが連通状態となって、吸引チャンネルと、ポート部8延いては吸引源とが連通状態となる。 【0024】ところで、この内視鏡においては、図3に示すように、基端グリップ1に分岐管36が突設され、例えば、鉗子やレーザファイバ等が挿入可能とされ、また、シリンジ等を使用し、麻酔液等の薬液の圧入も可能となっている。 【0025】次に、上述の如く構成された吸引操作部構造が設けられた内視鏡の使用方法を説明する。基端グリップ1を握って、体内挿入部2を首振操作しながら体内に順次挿入し、患部等を観察したり、分岐管36に装着したシリンジ等から麻酔液等の薬液を圧入したりする。この際、ポート部8には、吸引装置(吸引源)が接続され、この観察や治療中においては、図1の矢印Bの如く、エアがエア吸引用孔27から筒状体12内に入り連通孔20から吸引装置に排出されている。即ち、エアがエア吸引用孔27に入る際のエア流入音が発生している状態(非吸引状態)となっている。そして、体液や薬液等を外部へ排出したい場合は、操作ボタン部28を図2の矢印Aに示すように、押圧して、この図2に示す状態とする。これによって、筒状体12の上半部11と下半部10とが遮断され、かつ、ポート部8と吸引チャンネルとが連通状態となって、エアが図2の矢印Cのように流れ、該吸引チャンネルが吸引状態となって、体液や薬液等を吸引して外部へ排出することができる。 【0026】また、吸引状態から操作ボタン部28の押圧を解除すれば、筒状体12の上半部11は、その復元力で図1の状態に戻り、上述の非吸引状態に戻る。即ち、通常は非吸引状態であって、体液等を吸引したい場合のみ、操作ボタン部28を押圧すればよく、吸引状態と非吸引状態との切換操作を簡単に行える。しかも、筒状体12は弾性材からなるので、簡単に分解・組立てを行うことができる。 【0027】なお、筒状体12に使用する弾性材とは、例えば、天然ゴム、合成ゴム(クロロプレンゴムやシリコンゴム等)を使用することができ、要は、図1に示す状態(自由状態)において、操作部材13を押し上げて膨出部33にて筒状体12の下半部10の下方開口部を施蓋し、かつ、操作ボタン部28を押圧した後、その押圧を解除した際に、その復元力にて図1の状態に戻すことができる弾性を示すものであればよい。 【0028】また、筒状体12に設ける連通孔20やエア吸引用孔27等の孔径や数は自由に設定することができるが、エア吸引用孔27の場合、操作ボタン部28の押圧にて該筒状体12の上半部11を略均一に偏平状に変形させる必要があり、そのため、該エア吸引用孔27を周方向に定ピッチで複数個配設するのが好ましく、また、孔径としても、小さければ、エア流入音が大きくなりすぎたり、エア流入がうまくいかなかったりし、さらに、孔径が大きすぎたり、数が多すぎたりすると、(使用する材質にもよるが、)自由状態で操作部材13の重み等にて、図2のようにこの筒状体12の上半部11が偏平状態になる虞れがある。そのため、筒状体12の材質や形状等を考慮してエア吸引用孔27の孔径や数を決定する必要がある。 【0029】 【発明の効果】本発明は上述の如く構成されているので、次に記載する効果を奏する。 【0030】簡単な操作で確実に非吸引状態と吸引状態との切換を行うことができ、しかも、全体の部品点数が少なく、分解・組立ても簡単に行うことができる。このため、各部品の洗浄を簡単かつ確実に行うことができる。さらに、操作ボタン部28の戻りは、筒状体12の弾性を利用するものであって、Oリングやスプリング等の小さな部品を使用せずにすみ、洗浄時等において分解した際に各部品の紛失等の心配がない。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000003263 【氏名又は名称】三菱電線工業株式会社
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| 【出願日】 |
平成9年(1997)8月18日 |
| 【代理人】 |
【弁理士】 【氏名又は名称】中谷 武嗣
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| 【公開番号】 |
特開平11−56770 |
| 【公開日】 |
平成11年(1999)3月2日 |
| 【出願番号】 |
特願平9−237743 |
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