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【発明の名称】 内視鏡管路開閉制御装置
【発明者】 【氏名】高橋 一昭

【要約】 【課題】ピンチバルブの利点を生かすと共に、その使用場所を限定することにより、ピンチバルブの不都合を低減し、かつ消費電力の低下、低コスト化を図る。

【解決手段】内視鏡の各管路の開閉制御をする電磁弁ユニット20で、送水管12Cにピンチバルブからなる第1バルブV1 を配置する。また、送気管13Dと13Eには、ダイヤフラムバルブからなる第2バルブV2 、第3バルブV3 を配置し、この送気管13Dと送気管13Cの出口側に、液体の逆流を防ぐための逆止弁24B,24Aを取り付ける。更に、上記吸引管14C及び大気吸引管14Dに、ピンチバルブからなる第4バルブV4 及び第5バルブV5 を設ける。これにより、送水管と吸引管は洗浄ブラシを通した洗浄を行い、送気管は洗浄を省略する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 内視鏡に配置された各種管路の開閉制御をする内視鏡管路開閉制御装置において、空気を送るための送気管路の開閉弁としてダイヤフラムバルブを配置すると共に、この送気管路には外部からの液体の侵入を防ぐ逆止弁を設け、液体を送るための液体管路の開閉弁としてピンチバルブを配置したことを特徴とする内視鏡管路開閉制御装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は内視鏡管路開閉制御装置、特に内視鏡内に配設された送気管、送水管及び吸引管等の各管路を開閉する管路開閉制御装置の構成に関する。
【0002】
【従来の技術】内視鏡装置では、先端部の対物レンズ窓等に送気や送水を行うための送気/送水管が設けられており、この送気/送水によって使用中に対物レンズ窓の汚れ等を除去することができる。また、内視鏡内には、吸引管が設けられており、この吸引管によれば、被観察体内の内容物等を吸引・排出することが可能となる。
【0003】そして、上記の各管路における流体の制御は、電磁弁ユニット等の管路開閉制御装置により行われ、この管路開閉制御装置では、電磁弁としてのピンチバルブ等が用いられる。このピンチバルブは、バルブ内に配置された各管路の軟性管部分を押し潰すことにより管路を閉状態とし、この押し潰し状態を解除して開状態にする。このようなピンチバルブによれば、開閉部分に汚れ等が詰ったりすることがなく、またバルブ部分にも洗浄ブラシを通すことができ、管路内の洗浄が容易になるという利点がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記のピンチバルブにおいては、軟性管を押し潰すことから、軟性管に潰れ癖がついたり、軟性管の劣化を早めるという問題があった。また、このピンチバルブは、ダイヤフラムバルブと比較すると、電磁弁であるから消費電力が高く、上記の軟性管の劣化に伴う交換作業等を考慮するとコスト高となる。
【0005】ところで、開閉制御される各管路では、上述のように各種の流体を流しているが、送気管においては、液体等が侵入することがなければ、特に定期的な洗浄の対象とする必要性が薄い。従って、送気管を洗浄の対象から外し、これについてのピンチバルブの配置をなくせば、上記の不都合が低減できることになる。
【0006】本発明は上記問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、ピンチバルブの洗浄性の利点を生かすと共に、その使用場所を限定することにより、ピンチバルブの不都合を低減し、かつ消費電力の低下、低コスト化を図ることができる内視鏡管路開閉制御装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するために、本発明に係る内視鏡管路開閉制御装置は、内視鏡に配置された各種管路の開閉制御をする内視鏡管路開閉制御装置において、空気を送るための送気管路の開閉弁としてダイヤフラムバルブを配置すると共に、この送気管路には外部からの液体の侵入を防ぐ逆止弁を設け、液体を送るための液体管路の開閉弁としてピンチバルブを配置したことを特徴とする。
【0008】上記の構成によれば、送気管路への水等の逆流が逆止弁で防止されるので、送気管路が空気以外の液体によって汚れることがなく、洗浄の対象から外せるようになる。そして、この送気管路にダイヤフラムバルブを配置すれば、電力消費の低下及び低コスト化が図れることになる。一方、送水管や吸引管については、ピンチバルブを用いるので、洗浄ブラシを通せる等、洗浄性に関する利点を享受することができる。
【0009】
【発明の実施の形態】図1には、実施形態例に係る内視鏡管路開閉制御装置である電磁弁ユニットの構成が示され、図2には、内視鏡の管路系の全体構成が示されており、まずこの内視鏡管路系の構成から説明する。図2において、内視鏡(電子内視鏡)10には、先端部10Aから操作部10Bまで、送水管12A,送気管13A,吸引管(処置具挿通チャンネルでもある)14Aが配設される。上記先端部10Aの先端には、着脱自在となるキャップ15が取り付けられており、このキャップ15に観察窓(対物光学系のレンズ窓)へ送気/送水するためのノズル等が設けられる。
【0010】上記操作部10Bには、図示されるように、二段スイッチである送気/送水(A/W)スイッチ16、吸引スイッチ17や撮影釦18が設けられており、このスイッチ16,17の操作制御信号は、不図示の信号線により電磁弁ユニット20へ供給される。また、上記操作部10Bとこの電磁弁ユニット20を連結するように、送水管12B,送気管13Bがケーブル内に設けられる。そして、上記操作部10Bの後側には、管路ユニット10Cが設けられ、この管路ユニット10Cの接続時に形成される折り返し部によって、上記の送水管12Aと12B、送気管13Aと13Bが連結される。
【0011】上記の管路ユニット10Cには、上記電磁弁ユニット20まで延びた吸引管14Bが取り付けられ、この吸引管14Bには、途中から分離して鉗子口21が設けられる。なお、上記の送水管12Aに接続された図示の部材22は、レンズ面フラッシュ口である。
【0012】上記電磁弁ユニット20には、送水管12C、送気管13C,D,E、吸引管14C,Dと、これら管路の開閉制御をする第1〜第5バルブV1 ,V2 ,V3,V4 ,V5 、逆止弁24A,24B、ポンプ25、制御部26及び電源部27が設けられる。また、この電磁弁ユニット20には、送水タンク28及び吸引タンク29が配置され、この吸引タンク29は別のポンプへ接続される。
【0013】図1には、上記の電磁弁ユニット20内の詳細な構成が示されており、上記送水管12Cに第1バルブV1 が取り付けられ、この第1バルブV1 としてピンチバルブ(電磁弁)が配置される。上記ポンプ25に接続された送気管13Cは、送水タンク28へ接続されるが、この出口側に液体の逆流を防ぐために上記逆止弁24Aが取り付けられる。この送気管13Cから分岐する送気管13Dは、内視鏡側へ接続されるが、この送気管13Dに第2バルブV2 が配置され、またその出口側には逆止弁24Bが設けられる。
【0014】更に、上記送気管13Cから分岐して大気開放管13Eが設けられ、この大気開放管13Eに第3バルブV3 が配置される。即ち、この大気開放管13Eは、送気/送水の待機状態においてポンプ25からの空気を大気へ放出する役目をする。そして、これらのバルブV2 ,V3 としてダイヤフラムバルブが配置される。このダイヤフラムバルブV2 ,V3 は、ダイヤフラムを電気的に駆動させて開閉動作を行うものであり、電磁弁方式に比較して低電力で駆動することができる。
【0015】一方、上記吸引管14Cに、第4バルブV4 が設けられ、この吸引管14Cに分岐して設けられた大気吸引管14Dに、第5バルブV5 が設けられる。この大気吸引管14Dは、吸引の待機中のポンプ動作のために大気中の空気を吸引タンク29へ導くものである。そして、これらのバルブV4 ,V5 として、第1バルブV1 と同様にピンチバルブ(電磁弁)が配置される。これらのピンチバルブV1 ,V4 ,V5 は、駆動軸X1 ,X4 ,X5 に取り付けられた押圧部P1 ,P4,P5 を電磁ソレノイド等を用いて駆動し、これによりバルブ内に配置された軟性部を潰して各管路を閉状態とする。
【0016】実施形態例は以上の構成からなり、図2の操作部10Bの送気/送水スイッチ16により送水操作をすると、図1の電磁弁ユニット20では、ポンプ25を作動させた状態で、第1バルブV1 が開、第2及び第3バルブV2 ,V3 が閉となって、送水管12C,12B,12Aを介して送水が行われる。また、このスイッチ16で、送気操作をすると、第1及び第3バルブV1 ,V3 が閉、第2バルブV2 が開となって、送気管13D,13B,13Aを介して送気が行われる。なお、この送気/送水の待機中では、第3バルブV3 のみが開となり、ポンプ25からの空気は大気開放管13Eから大気へ放出される。
【0017】そして、上記の送気管13C,13Dにおいては、逆止弁24A,24Bの存在により、水等が逆流して管内へ侵入することが防止される。即ち、内視鏡では、先端側で送水管12Aと送気管13Aが合流する構成となっており、この部分から水が逆流することも考えられ、またこの電磁弁ユニット20のコネクタから外部の送気管を外した時に、水等が侵入することも考えられ、このような場合の液体の侵入を防止することができる。
【0018】更に、上記操作部10Bの吸引スイッチ17を操作すると、図1に示されるように、第4バルブV4 が開、第5バルブV5 が閉となり、吸引管14C,14B,14Aを介して吸引が行われる。なお、この吸引の待機中では、第5バルブV5 のみが開となり、大気吸引管14Dから空気が吸引される。
【0019】一方、内視鏡使用後の洗浄においては、ピンチバルブとされた第1,第4及び第5バルブV1 ,V4 ,V5 を開状態として、送水管12C、吸引管14C,14Dへ洗浄ブラシを挿入した洗浄が行われる。そして、ダイヤフラムバルブとされた第2,第3バルブV2 ,V3 が配置された送気管13C〜13Eについては、上述のように、逆止弁24A,24Bにより液体の侵入が防止されるので、洗浄を行う必要がない。
【0020】なお、上記の大気吸引管(送気管)14Dに配置される第5バルブV5 については、汚れた液体を吸引する可能性があるので、当該例では洗浄効率を考慮してピンチバルブを用いたが、この第5バルブV5 も、逆止弁を配置してダイヤフラムバルブで構成することができる。
【0021】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、空気を送るための送気管路の開閉弁としてダイヤフラムバルブを配置すると共に、この送気管路には逆止弁を設け、液体を送るための液体管路の開閉弁としてピンチバルブを配置したので、ピンチバルブの洗浄性の利点を生かすと共に、軟性管に潰れ癖がついたり、軟性管の劣化を早めるという問題のあるピンチバルブの使用を少なくすることができ、また消費電力の低下、低コスト化が図られるという利点がある。
【出願人】 【識別番号】000005430
【氏名又は名称】富士写真光機株式会社
【出願日】 平成9年(1997)8月21日
【代理人】 【弁理士】
【氏名又は名称】緒方 保人
【公開番号】 特開平11−56769
【公開日】 平成11年(1999)3月2日
【出願番号】 特願平9−242120