| 【発明の名称】 |
内視鏡の操作部 |
| 【発明者】 |
【氏名】伊藤 慶時
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| 【要約】 |
【課題】挿入部を保持している手を放すことなく、操作部を保持している方の手でフォーカシングやズーミングの操作を容易に行うことができる内視鏡の操作部を提供すること。
【解決手段】観察光学系20,21,24のフォーカシング又はズーミングの操作を行うための光学系操作手段を、操作部2を保持する手の親指で操作できる位置に配置した。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】観察光学系のフォーカシング又はズーミングの操作を行うための光学系操作手段を、操作部を保持する手の親指で操作できる位置に配置したことを特徴とする内視鏡の操作部。 【請求項2】挿入部の先端部分に形成された湾曲部を遠隔操作によって屈曲させるための湾曲操作ノブが操作部の側面に配置されていて、上記光学系操作手段が上記湾曲操作ノブと同軸に回動するように配置されている請求項1記載の内視鏡の操作部。 【請求項3】上記光学系操作手段が、上記操作部を保持する操作者側に向けて上記操作部の側面と上記湾曲操作ノブとの間に配置されている請求項1又は2記載の内視鏡の操作部。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】この発明は、フォーカシング又はズーミング操作を行うとができる内視鏡の操作部に関する。 【0002】 【従来の技術】フォーカシングやズーミング等の機能を有する内視鏡の操作部においては、先端部本体に内蔵された対物光学系で結像された像を伝達する像伝達手段の受像部と対物光学系の一方又は両方を、挿入部内に挿通配置された操作ワイヤを介して操作部からの遠隔操作によって進退させることができるようになっている。 【0003】そのような操作を行うために従来は、操作部の頭部に突設された接眼部に視度調節リングと並んで光学系操作リングを配置していた。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】接眼部に設けられた操作リングは、操作部を保持する左手の指が届かない位置にあるので、右手で操作することになる。視度調節のように、最初に一度調整したらそれ以後は調整する必要がない機能の場合にはそれで何ら問題はない。 【0005】しかし、フォーカシングやズーミングの操作は、目的とする患部を観察している最中の最も重要な瞬間に行う必要があり、その様なときに挿入部を保持していなければならない右手で光学操作レバーを操作すると、挿入部先端の位置が移動して観察対象が目的とする患部から外れてしまい、挿入部先端の誘導からやり直さなければならなくなってしまう。 【0006】そこで本発明は、挿入部を保持している手を放すことなく、操作部を保持している方の手でフォーカシングやズーミングの操作を容易に行うことができる内視鏡の操作部を提供することを目的とする。 【0007】 【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するため、本発明の内視鏡の操作部は、観察光学系のフォーカシング又はズーミングの操作を行うための光学系操作手段を、操作部を保持する手の親指で操作できる位置に配置したことを特徴とする。 【0008】なお、挿入部の先端部分に形成された湾曲部を遠隔操作によって屈曲させるための湾曲操作ノブが操作部の側面に配置されていて、上記光学系操作手段が上記湾曲操作ノブと同軸に回動するように配置されていてもよい。 【0009】また、上記光学系操作手段が、上記操作部を保持する操作者側に向けて上記操作部の側面と上記湾曲操作ノブとの間に配置されていてもよい。 【0010】 【発明の実態の形態】図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。図1は内視鏡の全体構成を示しており、可撓管状の挿入部1の基端に操作部2が連結され、挿入部1の先端部分に形成された湾曲部4は、操作部2の側面に突出して設けられた湾曲操作ノブ3を回転操作することによって、任意の方向に任意の角度だけ屈曲させることができる。 【0011】湾曲部4の先端には、対物光学系等が内蔵された先端部本体10が連結されている。また、挿入部1と操作部2との連結部付近には、挿入部1内に挿通配置された処置具挿通チャンネルの入口である処置具挿入口5が突出配置されている。 【0012】6は、フォーカシング又はズーミングの操作を行うための光学系操作レバー(光学系操作手段)であり、湾曲操作ノブ3と同軸に回動するように配置されている。この光学系操作レバー6は、操作部2の後方(即ち、操作部2を保持する操作者側)に向けて操作部2の側面と湾曲操作ノブ3との間に配置されている。 【0013】操作部2の後部に連結された可撓性連結管7の先端にはコネクタ8が連結されており、このコネクタ8は、後述する照明用ライトガイドファイババンドルに対する照明光の供給及び先端部本体10に内蔵の固体撮像素子で撮像された映像信号の処理等を行うための光源装置兼ビデオプロセッサ(図示せず)に接続される。 【0014】図3は先端部本体10の正面図であり、11は、観察像を取り入れるための観察窓、12は、被写体を照明する照明光を射出するための照明窓、13は処置具挿通チャンネルの出口、14及び15は送気ノズル及び送水ノズルである。 【0015】図4は、観察窓11と照明窓12の各中心線を通る断面における挿入部1の先端部分の側面断面図、図5はそのV−V断面図であり、4及び10は、前出の湾曲部及び先端部本体である。 【0016】照明窓12には照明光の配光角を広げる凹レンズ17が嵌め込まれていて、その内側にライトガイドファイババンドル18の射出端が配置されている。また観察窓11には、対物光学系の第1レンズであるカバーレンズ20が嵌め込まれており、その内側に、対物レンズ群21と固体撮像素子24等が配置されている。22はYAGレーザーカットフィルター、23はカバーガラスである。 【0017】湾曲部4の骨組みは、複数の節輪をリベットで回動自在に連結して構成されており、その最先端の節輪4aが、先端部本体10の後端部外周面に被嵌されて固定ネジ4bによって連結固定されている。 【0018】4cは、固定ネジ4bを螺合させるために先端部本体10に形成された凹み内に配置されたネジ駒、4dは湾曲操作ワイヤ、4eは、伸縮自在なゴム製の外装チューブである。 【0019】図2は、通常観察状態における対物光学系20,21と固体撮像素子24の周辺の構成を拡大して示し、図6及び図8は、VI−VI断面及びVIII−VIII断面を示している。 【0020】先端部本体10に軸線方向に形成された孔に嵌挿固定された固定外筒27に対して、固定内筒28(固定筒)が後側では図6にも示されるように直接嵌合して固定ネジ29で固定され、前側においては両者27,28の間にスペース環30が介挿固着されていて、両者27,28の間には両端部を除く全長にわたって一定の隙間が確保されている。 【0021】カバーレンズ20は固定内筒28の先端に水密的にカシメ固定されていて、カバーレンズ20の側面と先端部本体10との間を塞ぐように前蓋31がスペース環30に接合されている。 【0022】前蓋31とカバーレンズ20の側面との間の隙間には脱泡したエポキシ系接着剤が充填されており、前蓋31と先端部本体10との嵌合面にはシール用のOリング32が装着されている。 【0023】固定内筒28内には、対物レンズ群21が取り付けられた対物枠34と、観察像を撮像するための固体撮像素子24が取り付けられた受像部枠35とが、互いに独立して軸線方向に進退自在に嵌挿されている。33はOリングである。 【0024】対物レンズ群21はレンズ筒36内に組み付けられてカシメ固定されており、そのレンズ筒36が対物枠34に接合されている。ただし、レンズ筒36を対物枠34にネジ固定してもよい。 【0025】37は、不要周辺光をカットするための遮光マスクである。明るさ絞りは対物レンズ群21の前端面に配置されている。対物枠34と受像部枠35との間には、両者34,35を遠ざける方向に付勢する第1の圧縮コイルバネ47が介装されていて、ガタつきが防止されている。 【0026】固体撮像素子24は、例えばTAB(テープオートメイティングボンディング)基板等の可撓性基板44の先端に固着されている。そして、カバーガラス23が固体撮像素子24の前端面に接合され、YAGレーザーカットフィルター22がカバーガラス23の前端面に接合されていて、対物光学系20,21によって結像された内視鏡観察像が固体撮像素子24によって撮像される。 【0027】可撓性基板44内には、固体撮像素子24の駆動回路等を構成する電子部品が搭載されたバッファ基板43が配置されていて、その後方に信号ケーブル45が引き出されている。 【0028】カバーガラス23と固体撮像素子24と可撓性基板44の外周面には、電気絶縁性の薄い絶縁テープ38が連続的に巻かれていて、導電性の筒状体からなるシールド筒40がその外側に被嵌されている。シールド筒40には信号ケーブル45のシールド線が接続されている。 【0029】シールド筒40の先端は固体撮像素子24の側面の途中の位置にあるので、そこからカバーガラス23の先端位置まで、絶縁テープ38の外面部分には脱泡した電気絶縁性のエポキシ系接着剤41が充填されている。 【0030】そして、その部分からシールド筒40の外周にわたってさらに絶縁テープ39が連続的に巻かれていて、シールド筒40と受像部枠35との間の電気絶縁性が確保されている。46は、受像部枠35内にゴミが侵入するのを防止するために後端側に充填されたシリコン系接着剤である。 【0031】このようにして固体撮像素子24と電子回路とが収容されたシールド筒40は、受像部枠35にねじ込まれた固定ネジ42により押圧固定されている。この固定ネジ42は、通常観察状態でピント出し調整を行う際に一旦緩めて、さらに後述する近接拡大観察状態に切り換えてピントの確認を行い、良い状態ならば締め付けてシールド筒40を受像部枠35に固定する。 【0032】ただし、その固定ネジ42の先端面とシールド筒40の外周面との間には絶縁テープ39が介在しているので、受像部枠35とシールド筒40との間の電気絶縁性が確保されている。 【0033】固定内筒28の外周面には、第1、第2及び第3のカム溝51,52,53が形成された円筒形のカム筒50が、軸線回りに回転自在に被嵌されており、そのカム筒50を囲む位置に、操作ワイヤ25によって駆動されて軸線方向にスライドするスライド筒55が配置されている。 【0034】スライド筒55に穿設された孔に操作ワイヤ25の先端が通されていて、その先端に抜け止め環57が固着されている。スライド筒55は、光学系操作レバー6を操作して操作ワイヤ25を操作部2側から牽引する動作によって、図2において右方にスライド駆動される。 【0035】そして、操作ワイヤ25を逆方向(即ち、前方)に移動させると固定内筒28の外周を囲んで配置された第2の圧縮コイルバネ58の付勢力により、図2において左方にスライド筒55がスライド駆動される。なお、第2の圧縮コイルバネ58の付勢力は、通常観察状態において第1の圧縮コイルバネ47の付勢力より強く設定されている。 【0036】62と63は、挿入部1内において操作ワイヤ25を案内する二重構造の案内管であり、内側が可撓性チューブ62、外側が断面形状が矩形の密着巻きコイルパイプ63からなり、固定外筒27に半田付け固定された接続パイプ61に接着固定されている。可撓性チューブ62は、挿入部1内の各種内蔵物に塗布された潤滑剤が侵入するのを防止する機能を有する。 【0037】スライド筒55には、カム筒50に形成された第1のカム溝51に先端ががた付き無く移動自在に係合する第1のピン65が、内方に向けて突出する状態にねじ込み固定されている。 【0038】また対物枠34には、第2のカム溝52に頭部が係合する第2のピン66が外方に向けて突出する状態にねじ込み固定されており、受像部枠35には、第3のカム溝53に頭部が係合する第3のピン67が外方に向けて突出する状態にねじ込み固定されている。 【0039】なお、固定内筒28には、第2のピン66と第3のピン67が通過する直進溝68,69が軸線と平行方向に形成されている。また、第2のピン66と第3のピン67は、頭部が第2のカム溝52と第3のカム溝53に係合するので、図9にも示されるように、組み立て時にドライバーの先を係合させるスリ割り溝66a,67aが、側面に露出しない半月状の窪みにより形成されている。 【0040】図7は、第1ないし第3のカム溝51,52,53と第1ないし第3のピン65,66,67との係合状態を示す展開図であり、各ピン65,66,67は図2及び図8等に示される通常観察状態の位置にある。 【0041】なお、第1のカム溝51がカム筒50の軸線方向(即ち、光軸方向)となす角度θは、軽い操作力量で円滑な動作を行わせるために10°〜45°の範囲にあることが望ましい。この実施の形態ではθ≒30°に設定されている。 【0042】この通常観察状態から操作部2の光学系操作レバー6を操作して操作ワイヤ25を操作部2側に牽引すると、図10に示されるように、スライド筒55が第2のコイルバネ58の付勢力に抗して後方(図10において右方)にスライドし、それと共に移動する第1のピン65と第1のカム溝51との係合によって、カム筒50が軸線回りに回転駆動される。その回転角度は最大で90°である。 【0043】カム筒50が軸線回りに回転すると、カム筒50に形成された第2及び第3のカム溝52,53と係合する第2及び第3のピン66,67が軸線方向に移動させられ、対物枠34が前方(図10において左方)にスライドすると共に受像部枠35が後方(図10において右方)にスライドする。 【0044】なお、第1のカム溝51の長さはカム筒50の回転角にしてちょうど90°であるが、第2と第3のカム溝52,53は両端部分が共に第1のカム溝51より長く形成されている。その結果、第1のカム溝51とそれに係合する第1のピン65が、カム筒50の回転角度を規制するストッパになっている。 【0045】図11は、カム筒50が90°回転した状態の第1ないし第3のカム溝51,52,53と第1ないし第3のピン65,66,67との係合状態を示す展開図であり、図12はXII−XII断面を示している。 【0046】この図10ないし図12に示される状態においては、カバーレンズ20は移動することなく対物レンズ群21が前方に移動して、固体撮像素子24が後方に移動する。 【0047】その結果、ズーミングとフォーカシングとが同時に行われて、例えば通常観察時には視野角が120°で観察距離が5〜100mmの範囲だったものが、視野角が40°で観察距離が2〜4mmの範囲になって、顕微鏡的な近接拡大観察状態になる。 【0048】そして、光学系操作レバー6を中間の任意の位置で止めれば、操作ワイヤ25とスライド筒55を介して駆動される対物枠34と受像部枠35とが移動範囲の中間位置で止まって、通常観察状態と近接拡大観察状態との間の任意の倍率で観察することができる。 【0049】図13と図14は、上述のように用いられる光学系操作レバー6の移動範囲を、湾曲操作ノブ3の一部を切除して示している。図13は通常観察状態、図14は近接拡大観察状態であり、光学系操作レバー6は操作部2の背面部分においてこの両位置の間で移動操作される。 【0050】図15は、光学系操作レバー6が操作される状態を上方から見たものであり、光学系操作レバー6は、操作部2を保持する操作者の左手の親指によって極めて容易に操作することができる。 【0051】操作者の左手の親指は、挿入部1の先端を患部に誘導するための湾曲操作ノブ3の操作に用いられるが、患部を観察画面内に捕らえたら、左手の親指を操作部2側に少し平行移動させて光学系操作レバー6を操作することにより、挿入部1を保持する右手を挿入部1から放すことなく、通常観察状態と近接拡大観察状態との間で自由に観察倍率変換操作を行うことができる。 【0052】なお、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、例えばフォーカシングとズーミングのどちらか一方だけが行われるものでもよく、操作ワイヤ25の牽引によって移動するのが対物レンズ群21と固体撮像素子24のいずれか一方でもよい。また、光学系操作レバー6は、操作ノブ又は操作ハンドル等と呼ばれる形状のものであってもよい。 【0053】 【発明の効果】本発明によれば、観察光学系のフォーカシング又はズーミングの操作を行うための光学系操作レバーを、操作部を保持する手の親指で操作できる位置に配置したことにより、挿入部を保持している手を放すことなく、操作部を保持している方の手でフォーカシングやズーミングの操作を容易に行うことができ、最適倍率による観察画像を容易に得ることができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000000527 【氏名又は名称】旭光学工業株式会社
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| 【出願日】 |
平成9年(1997)8月18日 |
| 【代理人】 |
【弁理士】 【氏名又は名称】三井 和彦
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| 【公開番号】 |
特開平11−56754 |
| 【公開日】 |
平成11年(1999)3月2日 |
| 【出願番号】 |
特願平9−221279 |
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