トップ :: A 生活必需品 :: A61 医学または獣医学;衛生学




【発明の名称】 内視鏡洗浄器
【発明者】 【氏名】今里 真

【氏名】吉永 巖

【要約】 【課題】従来のような肉体労働を全く必要とせず、効率よく汚染物などを洗浄でき、かつ安価に製造できる内視鏡洗浄器の提供【解決手段】 この発明の内視鏡洗浄器は、上端部に内視鏡の挿入孔1を有し、側部に給水管2を連結し、略V字状に湾曲し、密閉された終端部Aが、上端部から落差hをもって下方に配置され、終端部Aの下側に排水管3を連結してなる余洗管4と上端部に内視鏡の挿入孔1’を有し、余洗管4とほぼ同一形状の消毒管5を余洗管4に隣接して配置し、さらに余洗管4と同一構造の濯ぎ管6を余洗管4と同じ方法で、消毒管5に隣接して配置し、余洗管4と濯ぎ管6に給水しているときには、双方の管4、6中に、常に新しい水流が生じ、洗い落とされた汚染物を流水と共に速やかに排水管3、3’から排出できるようになっている。

【解決手段】この発明の内視鏡洗浄器は、上端部に内視鏡の挿入孔1を有し、側部に給水管2を連結し、略V字状に湾曲し、密閉された終端部Aが、上端部から落差hをもって下方に配置され、終端部Aの下側に排水管3を連結してなる余洗管4と上端部に内視鏡の挿入孔1’を有し、余洗管4とほぼ同一形状の消毒管5を余洗管4に隣接して配置し、さらに余洗管4と同一構造の濯ぎ管6を余洗管4と同じ方法で、消毒管5に隣接して配置し、余洗管4と濯ぎ管6に給水しているときには、双方の管4、6中に、常に新しい水流が生じ、洗い落とされた汚染物を流水と共に速やかに排水管3、3’から排出できるようになっている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 上端部に内視鏡の挿入孔(1)を有し、側部に給水管(2)を連結し、略V字状に湾曲し、密閉された終端部(A)が、前記上端部から落差(h)だけ下方に配置され、前記終端部(A)の下側に排水管(3)を連結してなる余洗管(4)と上端部に内視鏡の挿入孔(1’)を有し、前記余洗管(4)とほぼ同一形状の消毒管(5)を前記余洗管(4)に隣接して配置し、さらに上端部に内視鏡の挿入孔(1”)を有し、側部に給水管(2’)を連結し、略V字状に湾曲し、密閉された終端部(A’)が、前記上端部から落差(h)だけ下方に配置され、前記終端部(A’)の下側に排水管(3’)を連結してなる濯ぎ管(6)を配置してなり、該濯ぎ管(6)と前記余洗管(4)に給水管(2、2’)から送水しているときには、前記余洗管(4)と前記濯ぎ管(6)中に、常に新しい水流が生じていることを特徴とする内視鏡洗浄器
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は内視鏡洗浄器に係るもので、詳しくは内視鏡の汚染を効率よく、かつ経済的に除去できるように工夫した内視鏡洗浄器の構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】内視鏡を介しての汚染はB型肝炎、C型肝炎、そして最近はヘリコバクタ−ピロリやHIVまで注意が必要になっている。しかし、これらに対処するため殺菌作用の確実な内視鏡洗浄法を実施すると、洗浄に時間を費やし単位時間内での検査件数に制約が生じるという問題点があった。従来、使用後の内視鏡は、まず水を満たした容器に浸漬し、人力又は機械力によって水を攪拌し、水の流れを起こし、その流れによって、余洗いを行ない、つぎに2%グルアルデヒド液などの消毒液を入れた容器に漬し、最後に水を満たした容器に浸漬し、人力又は機械力によって水を攪拌し、水の流れを起こし、その流れによって、消毒液を濯ぎ落とすという工程で実施されていたので、次のような欠点があった。
■従来の余洗い用容器及び濯ぎ用容器は、丁度、電気洗濯機で洗うように、攪拌して水流を起こすとというやり方であったので、内視鏡に付着した細菌などの汚染物や消毒液などを洗い落とすことはできるが、洗い落とした汚染物や消毒液は依然として、容器中に浮遊、残存しており、この汚染された水に漬っている内視鏡を取り出していたので、ある程度の汚染物の付着は不可避であった。
■余洗いの段階において、細菌などの汚染物が残存していると、次工程の消毒液を入れた容器中における消毒効果が低下し、細菌などの汚染物が残存する危険性があった。
■余洗い、消毒、濯ぎが連続的に行なえる特殊設計の専用機を使用している場合には、問題はないが、前記専用機は非常に高価であり、通常複数個の内視鏡を同時に洗浄することはできないので、内視鏡の数に合わせて、複数個の専用機を設置することは、比較的大規模の病院でも見合わせる場合が多く、通常はポリ容器などを利用しており、余洗い容器、消毒容器及び濯ぎ容器が離れて設置されている場合には、約1mもの長い内視鏡を持ち運び、余洗い、消毒、濯ぎをしなければならず、この作業は非常にきつい肉体労働であり、これらの作業を行なう介助者の腰痛などの原因になっていた。また、内視鏡の出し入れの際に、消毒容器の蓋を開けるとき、若干ではあるが蒸発した消毒液のガスが揮散し、顔面に触れたり又はガスを吸引して、眼球や咽喉頭の粘膜障害を起こすことがあった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】この発明は従来の技術で記述した欠点を解消するためになされたもので、従来のような肉体労働を全く必要とせず、効率よく汚染物を洗浄でき、かつ安価に製造できる内視鏡洗浄器の提供を目的とするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】この発明の内視鏡洗浄器は、上端部に内視鏡の挿入孔を有し、側部に給水管を連結し、略V字状に湾曲し、密閉された終端部が、前記上端部から適宜落差をもって下方に配置され、前記終端部の下側に排水管を連結してなる余洗管と上端部に内視鏡の挿入孔を有し、前記余洗管とほぼ同一形状の消毒管を前記余洗管に隣接して配置し、さらに前記余洗管と同一構造の濯ぎ管を前記余洗管と同様の方法で、前記消毒管に隣接して配置し、前記余洗管と前記濯ぎ管に送水しているときには、双方の管中に、常に新しい水流が生じ、洗い落とされた汚染物を流水と共に速やかに排水管から排出できるようになっている。
【0005】
【発明の実施の形態】この発明の実施の形態の一例を図面を参照しながら説明するに、図1〜図3に示すように、上端部に内視鏡の挿入孔1を有し、側部に給水管2を連結し、略V字状に湾曲し、密閉された終端部Aが、上端部から落差hだけ下方に配置され、終端部Aの下側に排水管3を連結してなる余洗管4と上端部に内視鏡の挿入孔1’を有し、余洗管4とほぼ同一形状の消毒管5を、余洗管4に隣接して配置し、さらに上端部に内視鏡の挿入孔1”を有し、側部に給水管2’を連結し、略V字状に湾曲し、密閉された終端部A’が、上端部から落差hだけ下方に配置され、終端部A’の下側に排水管3’を連結してなる濯ぎ管6を配置してなり、濯ぎ管6と余洗管4に給水管2、2’から送水しているときには、余洗管4と濯ぎ管6中に、常に新しい水流が生じるようになっている。
【0006】なお、余洗管4、消毒管5及び濯ぎ管6の凹部には、図1〜図3に示すように排水管7が設置されており、洗浄作業終了後又は消毒液の交換時には、余洗管4、消毒管5及び濯ぎ管6中の水や消毒液を排出できるようになっている。なお、図1〜図3において、8はバルブである。給水管2、2’は、通常、市水などの水道管に連結され、バルブ8の開閉度合いを調節することによって、給水の流速を調節している。
【0007】実施に際しては、まず、余洗管4と濯ぎ管6のバルブ8を開き、余洗管4と濯ぎ管6に水を流し、消毒管5に、例えばステリハイドなどの所定の消毒液を満たしたのち、使用後の汚染された内視鏡を、まず余洗管4の内視鏡の挿入孔1から挿入する。余洗管4の上下端には落差hがあるので、水は挿入孔1からオ−バフロウすることなく、上端から下端に向って流れる。この流水によって、内視鏡に付着した汚染物を洗い落とす。洗い落とされた汚染物は直ちに排水管3から排出され、従来のように汚染液として残存することはない。所定時間余洗いしたのち、内視鏡を挿入孔1から取り出すが、給水管2からは、常に、新鮮な水が噴出しているので、従来のように汚染液を付けたまま取り出されることはない。
【0008】余洗いを終了した内視鏡は、消毒管5に挿入されるが、消毒管5と余洗管4とは隣接しているので、従来のような運搬作業は全く不要になる。また、内視鏡の挿入孔1’も内視鏡が挿入できる寸法に設計されているので、内視鏡を装着すると、内視鏡が挿入孔1’の蓋の役目を果たし、従来のような有害な消毒液の揮散は起こらない。
【0009】最後に、消毒を終了した内視鏡を濯ぎ管6に挿入し、濯ぎ作業を行なうが、余洗いと同様に、濯ぎ管6の上下端には落差hがあるので、水は挿入孔1”からオ−バフロウすることなく、上端から下端に向って流れる。この流水によって、内視鏡に付着した消毒液を洗い落とす。洗い落とされた消毒液は直ちに排水管3から排出され、従来のように濯ぎ落とされた消毒液がそのまま残存することは全くない。所定時間濯ぎをしたのち、内視鏡を挿入孔1”から取り出すが、給水管2’からは、常に、新鮮な水が噴出しているので、従来のように消毒液を付けたまま取り出されるということはない。また、濯ぎ管6と消毒管5とは隣接しているので、従来のような運搬作業は全く不要になる。
【0010】前記した略V字状の形状については、スペ−スの節減が主たる目的であり、特に限定的なものではなく、U字又はC字状などの形状も適用できる。本願の余洗い管4と濯ぎ管6は、機能面から見れば、ただ単なる管ではなく、従来の余洗い容器と濯ぎ容器の機能と同時に前記容器に新鮮な水を供給する送水管として機能を果している。
【0011】
【発明の効果】本発明は以上のように構成されているので、次のような効果を呈する。
■余洗い管と濯ぎ管には常時水が流れ、洗い落とされた汚染物などを常時排出しているので、内視鏡に汚染物が付着したまま取り出されるおそれはない。
■従来のような内視鏡の運搬作業などの肉体労働が全く不要になるので、介助者の腰痛などは発生しない。また、消毒液の揮散が殆どないので、眼球や咽喉頭の粘膜障害を起こすことはない。
■従来のバケツ状の消毒液容器に対して、本願の消毒管は、内視鏡を収納できる最小サイズに設計することができるので、高価な消毒液の使用量を節減できる。
■運搬時間などを省略できる分だけ、洗浄作業を敏速に行なえるので、単位時間当りの洗浄個数が増え、単位時間内の検査件数が増加する。
■構造が簡単であるので、前記した専用機に比較して、格段に安く量産できる。
【出願人】 【識別番号】597128532
【氏名又は名称】大分県医療生活協同組合
【出願日】 平成9年(1997)8月22日
【代理人】 【弁理士】
【氏名又は名称】赤木 光則
【公開番号】 特開平11−56750
【公開日】 平成11年(1999)3月2日
【出願番号】 特願平9−242218