トップ :: A 生活必需品 :: A61 医学または獣医学;衛生学




【発明の名称】 湾曲付内視鏡用処置具
【発明者】 【氏名】中島 俊之

【要約】 【課題】挿入性を向上させ、かつ体腔内、例えば気管支壁を傷つけることなく目的部位に確実に挿入することができる湾曲付内視鏡処置具を提供する。

【解決手段】先端処置部23と、先端処置部から延出する先端コイル25と、先端コイルから手元側操作部に延出する後端コイル26と、先端処置部から先端コイル及び後端コイル内を通って手元側に延出し、手元側操作部に接続される操作ワイヤとからなる内視鏡用処置具において、一端が先端処置部の外側に固定され、先端コイルに沿って手元側に延出した後、先端コイルと後端コイルの接続部近傍から後端コイルの内部を通って手元側に延出され、湾曲操作部に接続されるアングルワイヤ31を有し、このアングルワイヤ31の少なくとも一部を覆う弾性部材からなるカバー32を設けたことを特徴とする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 先端処置部と、この先端処置部から延出する先端コイルと、この先端コイルから手元側操作部に延出する後端コイルと、前記先端処置部から先端コイル及び後端コイル内を通って手元側に延出し、手元側操作部に接続される操作ワイヤとからなる湾曲付内視鏡用処置具において、一端が前記先端処置部の外側に固定され、前記先端コイルに沿って手元側に延出し、前記先端コイルと前記後端コイルの接続部近傍から後端コイルの内部を通って手元側に延出し、手元側操作部に設けられた湾曲操作部に接続されるアングルワイヤと、前記先端コイル及びアングルワイヤの少なくとも一部を覆い、先端側で先端処置部に固定され、後端側で先端コイルと後端コイルの接続部近傍に固定される弾性部材からなるカバーと、を具備することを特徴とする湾曲付内視鏡用処置具。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、経内視鏡的に体腔内に挿入し、患部組織等を採取する処置具に関し、特に先端コイルを湾曲できる湾曲付内視鏡用処置具に関する。
【0002】
【従来の技術】経内視鏡的に体腔内に挿入し、患部組織を採取する処置具において、先端コイルを湾曲できる湾曲付内視鏡用処置具は、従来、図16及び図17に示すように構成されている。すなわち、湾曲付内視鏡用処置具1は、先端部分が、大きく分けて可撓性を有する密巻きコイルからなるシース2と、その先端側に設けられた先端処置部3からなっている。シース2の密巻きコイルは、湾曲部4を構成する外径の細い先端コイル5と、外径の太い後端コイル6からなっている。
【0003】先端処置部3は、シース2の先端に固定された先端スリーブ7と、この先端スリーブ7に枢着ピン8によって開閉可能に枢着される一対の生検カップ9a、9bからなっている。この生検カップ9a、9bは、シース2内を手元側に延出し、図示しない手元側操作部に接続される図示しない操作ワイヤを押し引きすることにより開閉するようになっている。
【0004】また、先端スリーブ7の外周にはアングルワイヤ10の先端側が固定されている。アングルワイヤ10は後端コイル6の中を通って図示しない手元側操作部に設けられた図示しない湾曲操作部に接続されている。
【0005】次に、湾曲付内視鏡用処置具1の使用方法について説明する。気管支内視鏡検査において、気管支の末梢分岐11に存在する組織の採取を行うためには、複雑に分岐している気管支12へ選択的に湾曲付内視鏡用処置具1を挿入する必要がある。そこで、図17に示すように、気管支分岐部13においてアングルワイヤ10を湾曲付内視鏡用処置具1の後端側に引くことによって湾曲部4を湾曲させて、先端処置部3の向きを末梢分岐11へ向けた後、湾曲付内視鏡用処置具1を進める。この手順を繰り返していくことで所望の末梢分岐11に到達する。その後、前述した図示しない操作ワイヤを押し引きして、生検カップ9a、9bを開閉し、所望の部位の組織を採取することができる。
【0006】また、先端部の採取ブラシ部が屈曲可能な組織採取具は、実公昭56−10329号公報で知られており、また可撓管部の先端部に体腔内患部の測長を行う測長部材を屈曲可能に設けた体腔内患部の測長装置は、実開昭47−16286号公報で知られている。
【0007】
【発明が解決しょうとする課題】しかしながら、前述のような湾曲付内視鏡用処置具1は、湾曲部4を湾曲したとき、図17に示すようにアングルワイヤ10が弓の弦のようになり、先端コイル5の屈曲部14とアングルワイヤ10で形成される湾曲部の幅Aが、湾曲付内視鏡用処置具1の外径に比べてはるかに大きくなってしまう。そのため比較的狭い管腔である末梢分岐11への挿入性が悪くなるという欠点を持っていた。
【0008】また、通常、アングルワイヤ10には細いステンレス単線ワイヤが用いられるが、図17に示すように、湾曲時にアングルワイヤ10が気管支壁に当接してしまい、気管支壁を傷つけてしまう虞があった。
【0009】また、実公昭56−10329号公報に示された内視鏡用組織採取ブラシを用いて気管支内視鏡検査を行い、図18に示すように、気管支の末梢分岐15,16に存在する病変部の組織採取を行う場合、気管支18が複雑に分岐を繰り返す構造であるため、所望の部位に到達するために組織採取ブラシ17を気管支18の末梢分岐15,16に選択的に挿入する必要がある。すなわち、組織採取ブラシ17の先端が気管支分岐部19に至ったとき、組織採取ブラシ17に設けられた湾曲機構で先端の向きを変え、任意の末梢分岐15,16へ挿入する。
【0010】しかしながら、図18に示すように、組織採取ブラシ17では、ブラシ部20がワイヤを折り返したものにブラシの毛をより合わせたものであるため、その先端部が比較的鋭い形状となってしまい、気管支分岐部19をスムースに通過できず、また気管支分岐部19の気管支壁を傷つけてしまう虞があった。
【0011】また、実開昭47−16286号公報に示された内視鏡用メジャーを用い、内視鏡的粘膜切除術(EMR)実施前に病変の大きさを確認する場合、メジャー鉗子は病変部そのもの、あるいは病変部近傍に押し当てなければ病変部の大きさを測定できないため、押し当て方によっては病変部が変形することがあり正確な大きさを測定することが困難であった。
【0012】また、メジャー鉗子は棒状の測定部に目盛りを設けているため、測定可能な方向が1次元的であり、2次元的な測定、すなわち縦と横を同時に測定することができなかった。
【0013】この発明は、前記事情に着目してなされたもので、その目的とするところは、複雑に分岐する体腔ないしは気管支の末梢分岐に容易かつ安全に挿入できる湾曲付内視鏡用処置具を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】この発明は、前記目的を達成するために、先端処置部と、この先端処置部から延出する先端コイルと、この先端コイルから手元側操作部に延出する後端コイルと、前記先端処置部から先端コイル及び後端コイル内を通って手元側に延出し、手元側操作部に接続される操作ワイヤとからなる湾曲付内視鏡用処置具において、一端が前記先端処置部の外側に固定され、前記先端コイルに沿って手元側に延出し、前記先端コイルと前記後端コイルの接続部近傍から後端コイルの内部を通って手元側に延出し、手元側操作部に設けられた湾曲操作部に接続されるアングルワイヤと、前記先端コイル及びアングルワイヤの少なくとも一部を覆い、先端側で先端処置部に固定され、後端側で先端コイルと後端コイルの接続部近傍に固定される弾性部材からなるカバーとを具備することを特徴とする。
【0015】先端コイル及びアングルワイヤの少なくとも一部を柔軟なカバーで覆ったため、湾曲付内視鏡用処置具を、例えば気管支に挿入して湾曲しても湾曲部の幅を広げず、かつアングルワイヤを気管支壁に直接当接させずに気管支の末梢分岐への挿入が可能となる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、この発明の各実施の形態を図面に基づいて説明する。図1及び図2は第1の実施形態を示し、図1は湾曲付内視鏡用処置具21の先端部分を示し、図2は湾曲付内視鏡処置具21を気管支35に挿入した状態を示す。湾曲付内視鏡処置具21の先端部分は、大きく分けて可撓性を有する密巻きコイルからなるシース22と、その先端側に設けられた先端処置部23からなっている。
【0017】シース22の密巻きコイルは、湾曲部24を構成する外径の細い先端コイル25と、外径の太い後端コイル26からなっている。また、先端コイル25と後端コイル26は接続スリーブ27を介して接続されている。
【0018】先端処置部23は、シース22の先端に固定された先端スリーブ28と、この先端スリーブ28に枢着ピン29によって開閉可能に枢着される一対の生検カップ30a,30bからなっている。この生検カップ30a,30bは、シース22内を挿通した図示しない操作ワイヤを押し引きすることにより開閉するようになっている。また、先端スリーブ28の外周には、アングルワイヤ31の先端側が固定されている。
【0019】一方、湾曲部24には先端コイル25とアングルワイヤ31を覆うようにカバー32が設けられている。カバー32は柔軟かつ肉厚の薄いチューブ状の部材、例えばシリコンゴム、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、あるいはテトラフルオロエチレン/パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)である。カバー32は先端側は先端スリーブ28に、後端側は接続スリーブ27に接着固定されている。
【0020】なお、本実施形態では先端処置部23に生検カップが設けられているが、特に限定はなく、例えば先端処置部23は把持鉗子、細胞採取ブラシ等であってもよい。
【0021】次に、前述のように構成された湾曲付内視鏡処置具21の作用について説明する。図2に示すように、湾曲付内視鏡処置具21を気管支35に挿入し、気管支分岐部33においてアングルワイヤ31を湾曲付内視鏡用処置具21の後端側に引くことによって湾曲部24を湾曲させて、先端処置部23の向きを末梢分岐34へ向けた後、湾曲付内視鏡用処置具21を進める。この手順を繰り返していくことで所望の末梢分岐34に到達する。その後、前述した図示しない操作ワイヤを押し引きして、生検カップ30a,30bを開閉し、所望の部位の組織を採取する。
【0022】アングルワイヤ31を湾曲付内視鏡処置具21の後端側に引き、湾曲部24を湾曲させたとき、先端コイル25の屈曲部とアングルワイヤ31で形成される湾曲部の幅Bは、カバー32によって末梢分岐34に挿入するのに十分な大きさに規制される。また湾曲部24のアングルワイヤ31はカバー32の中に位置しているので、直接気管支壁に触れることがない。
【0023】本実施形態によれば、カバー32によって湾曲部の幅Bが規制されるので、従来の技術と同様な湾曲性能を保ちつつ、気管支35の末梢分岐34への挿入性が向上する。また、アングルワイヤ31が直接気管支壁に触れないため、気管支35を傷つけることなく湾曲付内視鏡処置具21を挿入することができる。
【0024】図3〜図6は第2の実施形態を示し、図3及び図4は組織採取ブラシ36の先端部37を示し、図5及び図6は組織採取ブラシ36を気管支46に挿入した状態を示す。図3及び図4に示すように、組織採取ブラシ36はカップ部38とスリーブ39とからなる。カップ部38はスリーブ39に枢着ピン40で回動自在に枢着されている。スリーブ39からはシース41が、図示しない手元側操作部まで延出している。そして、図4に示すように、ブラシワイヤ42を手元側に引くと、カップ部38が湾曲し、先端の向きを変えることができる。
【0025】カップ部38の先端にはブラシワイヤ42が例えば、接着あるいは半田付けなどで固定されている。ブラシワイヤ42はカップ部38の長軸と略平行に手元側に延出した後、スリーブ39を通ってシース41中に延出して図示しない手元側操作部に接続されている。
【0026】ブラシワイヤ42は先端で折り返されたワイヤからなり、ブラシの毛43をより合わせることによりブラシ部44が形成されている。ブラシの毛43がより合わされている部分はカップ部38のカップ45とほぼ同じ長さに形成されている。
【0027】次に、前述のように構成された組織採取ブラシ36の作用について説明する。図5及び図6に示すように、組織採取ブラシ36を気管支46へ挿入する。このとき、カップ部38の先端の曲率半径が比較的大きく、かつ滑らかなので、図5のように組織採取ブラシ36の先端が気管支分岐部47に到達したとき、組織採取ブラシ36をさらに押し込んでも、図6のように気管支分岐部47の気管支壁を傷つけることなくスムースに末梢分岐48に挿入される。また、末梢分岐48の分岐角度が大きいため押し込みだけで挿入できない場合は、ブラシワイヤ42を手元に引くことで先端を湾曲させて末梢分岐48へ挿入することができる。
【0028】本実施形態によれば、組織採取ブラシ36の先端の形状が滑らかなため、気管支分岐部47をスムースかつ安全に通過できる。図7は第3の実施形態を示し、組織採取ブラシ49の先端部を示す。本実施形態の組織採取ブラシ49は、シース50以外の構成は第2の実施形態と同様であり、シース50は3〜6本程度の素線を巻いた多条コイルから形成されている。
【0029】この組織採取ブラシ49によれば、図6に示すように、先端が気管支分岐部47に至ったとき、挿入したい末梢分岐48と湾曲方向が一致せず、湾曲をかけても挿入が困難な場合があるが、そのとき、手元側操作部を回転させれば、シース50が多条コイルからなるため先端部51の向きも追随性良く回転し、末梢分岐48と湾曲方向を一致させることができる。
【0030】したがって、第2の実施形態の効果を加えて、所望の末梢分岐への挿入性向上を実現できる。図8及び図9は第4の実施形態を示し、組織採取ブラシ52の先端部を示す。本実施形態の組織採取ブラシ52は、外シース53以外の構成は第2の実施形態と同様である。外シース53は組織採取ブラシ52が挿脱可能な内径を持ち、かつ内視鏡の鉗子チャンネルへの挿入が可能な柔軟なチューブ部材から形成されている。外シーズ53は組織採取ブラシ52の先端から図示しない手元側操作部近傍まで延出し、図9のように組織採取ブラシ52の先端部54が外シース53から突き出し可能な長さを持っている。
【0031】外シース53の材質は、例えばポリテトラフルオロエチレン(PTFE)あるいはテトラフルオロエチレン/パーフルオロアルキルビニルエーテル共重体(PFA)である。
【0032】この組織採取ブラシ52は、図9に示すように、組織採取ブラシ52の先端部54を外シース53から突き出した状態で、図6に示す第2の実施形態と同様に外シース53と一緒に末梢分岐47へ挿入していく。所望の末梢分岐47へ到達し、組織を採取した後、図8のように組織採取ブラシ52を外シース53の中に引き込む。そして、そのまま組織採取ブラシ52と外シース53を一緒に気管支46および内視鏡から抜去する。
【0033】したがって、第2の実施形態の効果に加え、組織採取後の引き抜き時のコンタミネーション(他の組織の混入)を防ぐことができ、より精度の高い組織採取を実現できる。
【0034】図10〜図13は第5の実施形態を示し、図10は組織採取ブラシ55の先端部56を示す。本実施形態の組織採取ブラシ55は、先端部56以外の構成は第2の実施形態と同様である。図11はカップ部57の断面図、図12はカップ部57を図11のC方向から見た図、また図13はブラシ部58の先端を拡大した側面図である。
【0035】ブラシ部58の先端部56には先端チップ59が設けられている。先端チップ59は前後にフランジを持つ円筒形であり、ブラシワイヤ60の先端が固定されている。ブラシワイヤ60には第2の実施形態と同様にブラシの毛61がより合わされている。
【0036】カップ部57の先端には鍵孔状の切り欠き部62が設けられている。切り欠き部62は先端チップ59の円筒部外径より若干狭い幅を持つ平行部63と、先端チップ59の円筒部外径と同じ内径を持つ円形部64を持っている。
【0037】図10のように、ブラシ部58の先端チップ59はカップ部57の切り欠き部62に着脱自在、かつ容易に外れないように固定される。また、ブラシワイヤ60は図示しない手元側操作部まで延出し、手元側操作部に着脱自在に固定されている。
【0038】前述したように、ブラシ部58が組織採取ブラシ55の先端側および後端側で着脱自在であるため、ブラシの毛61が劣化したときブラシ部58のみ交換すればよく、組織採取ブラシ55全体を交換する必要がない。また組織採取ブラシ55を再使用すると、前に使用した患者の採取組織がブラシ部58に残っていた場合、組織の混入が起きるため正確な組織分析ができなくなるという問題が生じるが、症例毎にブラシ部58を交換することで解決できる。すなわち、本実施形態により第2の実施形態の効果に加えて、経済的かつコンタミネーションのリスクの低い組織採取ブラシを実現できる。
【0039】図14及び図15は第6の実施形態を示し、内視鏡用メジャー65,66を示す。内視鏡用メジャー65,66は柔軟で肉厚が薄いベース材料から形成されている。ベース材料の材質は、紙、エラストマー、あるいは、紙をベースとして表面にエラストマーコーティングしたものである。
【0040】内視鏡用メジャー65,66の大きさおよび形状は、例えば直径1〜30mmの円形であることができるが、把持鉗子で把持して経内視鏡的に挿入でき、かつ測定する病変に対して適切な大きさであればこの限りではない。
【0041】内視鏡用メジャー65,66の目盛りは、例えば図14のような格子状目盛り67や、図15のような同心円状目盛り68をベース材料に印刷したものであることができるが、測定する病変に対して適切な目盛りであればこの限りではない。また目盛りは内視鏡用メジャー65,66の表裏両面にあることができる。ベース材料と目盛りの色は、例えばベース材料が黄色、目盛りが黒であることができるが、ベース材料と目盛り、およびベース材料と留置する体腔壁の各々どうしの識別が容易であればこの限りではない。
【0042】したがって、病変部の近傍に経内視鏡的に内視鏡用メジャー65,66を留置し、病変部の大きさと内視鏡用メジャー65,66を比較、測定することができる。特に、ベース材料をエラストマー、あるいは、紙をベース材料として表面にエラストマーコーティングしたものである場合は、折り畳まれた状態で経内視鏡的に留置された後、体腔内で速やかにもとの形状に復元する。
【0043】本実施形態によれば、病変部、あるいは病変部近傍を強く押すことなく測定ができるため、病変部を変形されるることなく正確に大きさを測定することができる。また、2次元的な測定、すなわち縦方向と横方向の広がりを同時に測定することができる。
【0044】なお、第6の実施形態における内視鏡用メジャー65,66のベース材料の材質は、紙、エラストマー、あるいは、紙をベースとして表面にエラストマーコーティングしたものであるが、生体吸収性材料にすれば、腹腔内視鏡手術において、測定後体内に留置しても生体に吸収される。したがって、第6の実施形態の効果に加えて、生体に対して安全であり、かつ回収の必要がないため、より簡便な測定方法を提供できる。
【0045】また、内視鏡用メジャー65,66の材質をコーンスターチにすれば、消化管内視鏡検査において、測定消化管内に留置しても消化、排出される。したがって、第6の実施形態の効果に加えて、生体に対して安全であり、かつ回収の必要がないため、より簡便な測定方法を提供できる。
【0046】前述した実施形態によれば、次の構成が得られる。
(付記1)先端処置部と、先端処置部から延出する先端コイルと、先端コイルから手元側操作部に延出する後端コイルと、先端処置部から先端コイル及び後端コイル内を通って手元側に延出し、手元側操作部に接続される操作ワイヤとからなる内視鏡用処置具において、一端が先端処置部の外側に固定され、先端コイルに沿って手元側に延出した後、先端コイルと後端コイルの接続部近傍から後端コイルの内部を通って手元側に延出し、手元側操作部に設けられた湾曲操作部に接続されるアングルワイヤと、先端コイル及びアングルワイヤの少なくとも一部を覆い、先端側で先端処置部に固定され、後端側で先端コイルと後端コイルの接続部近傍に固定される弾性部材からなるカバーとを具備することを特徴とする湾曲付内視鏡用処置具。
【0047】(付記2)カバーは、フッ素樹脂からなることを特徴とする付記1記載の湾曲付内視鏡用処置具。
(付記3)カバーは、ポリテトラフルオロエチレンからなることを特徴とする付記1記載の湾曲付内視鏡用処置具。
(付記4)カバーは、テトラフルオロエチレン/パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体からなることを特徴とする付記1の湾曲付内視鏡用処置具。
【0048】(付記5)カバーは、シリコンゴムからなることを特徴とする付記1記載の湾曲付内視鏡用処置具。
(付記6)生検鉗子を先端処置部に具備したことを特徴とする付記1〜5のいずれかに記載の湾曲付内視鏡用処置具。
(付記7)把持鉗子を先端処置部に具備したことを特徴とする付記1〜5のいずれかに記載の湾曲付内視鏡用処置具。
(付記8)細胞採取ブラシを先端処置部に具備したことを特徴とする付記1〜5のいずれかに記載の湾曲付内視鏡用処置具。
(付記9)細胞採取鋭匙を先端処置部に具備したことを特徴とする付記1〜5のいずれかに記載の湾曲付内視鏡用処置具。
【0049】(付記10)滑らかな先端形状を持つカップ部と、このカップ部が枢着ピンにより回動自在に枢着されたスリーブと、このスリーブより手元側に延出するシースと、このシース手元側端に設けられた操作部と、先端がカップ部先端に固定され、カップ部の長軸と略平行に手元側に延出した後、スリーブを通ってシース中を手元側操作部まで延出し、手元側端が手元側操作部に固定され、かつブラシ毛がカップ部に位置するように設けられたブラシワイヤとを具備することを特徴とする内視鏡用組織採取ブラシ。
(付記11)ブラシ部が着脱自在であることを特徴とする付記10記載の内視鏡用組織採取ブラシ。
(付記12)シースが多条コイルからなることを特徴とする付記10または11記載の内視鏡用組織採取ブラシ。
【0050】(付記13)組織採取ブラシが挿脱可能な内径と、内視鏡の鉗子チャンネルへ挿入可能な外径を持ち、組織採取ブラシ先端からなる手元側操作部近傍まで延出し、かつ組織採取ブラシの先端部を先端から突き出し可能な長さを持つ柔軟なチューブ部材からなる外シースを持つことを特徴とする付記10〜12のいずれかに記載の内視鏡用組織採取ブラシ。
(付記14)外シース素材がフッ素樹脂からなることを特徴とする付記13記載の内視鏡用組織採取ブラシ。
(付記15)外シース素材がポリテトラフルオロエチレンからなることを特徴とする付記13の内視鏡用組織採取ブラシ。
(付記16)外シース素材がテトラフルオロエチレン/パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体からなることを特徴とする付記13記載の内視鏡用組織採取ブラシ。
【0051】(付記17)柔軟かつ肉薄なベース材料からなり、折り畳んで経内視鏡的に挿入可能な大きさを持ち、少なくとも片側の面に目盛りを設けたことを特徴とする内視鏡用メジャー。
(付記18)目盛りが格子状であることを特徴とする付記17記載の内視鏡用メジャー。
(付記19)目盛りが同心円状であることを特徴とする付記17記載の内視鏡用メジャー。
(付記20)ベース形状が円形であることを特徴とする付記17〜19のいずれかに記載の内視鏡用メジャー。
【0052】(付記21)ベースの直径が1〜30mmであることを特徴とする付記20記載の内視鏡用メジャー。
(付記22)ベース材料が紙であることを特徴とする付記17〜21のいずれかに記載の内視鏡用メジャー。
(付記23)ベース材料がエラストマーであることを特徴とする付記17〜21のいずれかに記載の内視鏡用メジャー。
【0053】(付記24)ベース材料が紙にエラストマーコーティングしたものからなることを特徴とする付記17〜21のいずれかに記載の内視鏡用メジャー。
(付記25)ベース材料が生体吸収性材料からなることを特徴とする付記17〜21のいずれかに記載の内視鏡用メジャー。
(付記26)ベース材料がコーンスターチからなることを特徴とする付記17〜21のいずれかに記載の内視鏡用メジャー。
(付記27)ベース材料の表面が黄色、目盛りの色が黒であることを特徴とする付記17〜26のいずれかに記載の内視鏡用メジャー。
【0054】付記1〜9によれば、湾曲部にカバーを設けることにより、従来の技術と同様な湾曲性能を保ちつつ、挿入性を向上させ、かつ気管支壁を傷つけることなく挿入できる湾曲付内視鏡処置具を提供することができる。
【0055】付記10〜16によれば、組織採取ブラシの先端の形状を滑らかにすることにより、気管支分岐部をスムースかつ安全に通過できる組織採取ブラシを提供することができる。付記17〜27によれば病変部を2次元的かつ正確に測定できる内視鏡用メジャーを提供することができる。
【0056】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれば、湾曲付内視鏡処置具の湾曲部にカバーを設けることにより、従来の技術と同様な湾曲性能を保ちつつ、挿入性を向上させ、かつ体腔内、例えば気管支壁を傷つけることなく目的部位に確実に挿入することができるという効果がある。
【出願人】 【識別番号】000000376
【氏名又は名称】オリンパス光学工業株式会社
【出願日】 平成9年(1997)7月25日
【代理人】 【弁理士】
【氏名又は名称】鈴江 武彦 (外4名)
【公開番号】 特開平11−42232
【公開日】 平成11年(1999)2月16日
【出願番号】 特願平9−200086