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【発明の名称】 超音波プローブの制御装置及びそれを用いた超音波診断装置
【発明者】 【氏名】長谷川 幸久

【要約】 【課題】超音波プローブの径小化を保持しながら、超音波振動子の回転位置決めを確実に行なう。

【解決手段】超音波振動子7をモータ12によりワイヤ13を介して回転させるようにし、コンピュータ21は、超音波振動子7の回転位置を検出するエンコーダ10からのパルス信号Pa,Pbに基づいて超音波振動子7が目標位置になったことを検出したときに駆動回路25にストップ信号Scを与えてモータ12に対する駆動電圧の印加を停止するように制御する。この場合、コンピュータ21は、モータ12の起動時にスタートされる図示しない起動時用タイマーが設定値になったときに前記モータ12の駆動電圧を下げるように制御する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 診断対象に挿入される超音波振動子を備え、この超音波振動子を回転させて複数の超音波画像を得る超音波プローブにおいて、前記超音波振動子を回転させるモータと、このモータに駆動電圧或いは電流を印加するための駆動回路と、前記超音波振動子の回転位置を検出するエンコーダと、起動時用タイマーと、前記モータの起動時にスタート信号を前記駆動回路に与えてモータに駆動電圧或いは電流を印加させるとともに前記起動時用タイマーをスタートさせ、その起動時用タイマーが設定値になったときに前記モータに印加するの駆動電圧或いは電流を下げ、前記エンコーダからの回転位置検出信号に基づいて前記超音波振動子が目標位置になったことを検出したときに前記駆動回路にストップ信号を与えてモータに対する駆動電圧或いは電流の印加を停止するように制御する制御手段とを具備してなることを特徴とする超音波プローブの制御装置。
【請求項2】 運転時用タイマーを備え、制御手段は、モータが起動せず且つ前記起動時用タイマーが設定値となったきに前記運転時用タイマーをスタートさせ、前記運転時用タイマーが所定値になる毎にモータに印加する駆動電圧或いは電流を上げるように制御することを特徴とする請求項1記載の超音波プローブの制御装置。
【請求項3】 制御手段は、モータの駆動電圧或いは電流が上限値に達した後はそれ以上上げないようになっていることを特徴とする請求項2記載の超音波プローブの制御装置。
【請求項4】 制御手段は、モータの駆動電圧或いは電流が上限値に達したときには表示手段に表示させるようになっていることを特徴とする請求項3記載の超音波プローブの制御装置。
【請求項5】 制御手段は、超音波振動子が目標位置に停止しなかったときにはモータの駆動電圧或いは電流を下げて再駆動させるようになっていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の超音波プローブの制御装置。
【請求項6】 診断対象に挿入される超音波振動子を備え、この超音波振動子を回転させて複数の超音波画像を得る超音波プローブにおいて、前記超音波振動子を回転させるモータと、このモータに駆動電圧或いは電流を印加するための駆動回路と、前記超音波振動子の回転位置を検出するエンコーダと、前記モータの起動時にスタート信号を前記駆動回路に与えてモータに駆動電圧或いは電流を印加させ、前記エンコーダからの回転位置検出信号に基づいて前記超音波振動子が目標位置になったことを検出したときに前記駆動回路にストップ信号を与えてモータに対する駆動電圧或いは電流の印加を停止するように制御する制御手段とを具備してなり、前記制御手段は、ストップ信号を出力した時点からモータが実際に停止した時点までの超音波振動子の移動距離を記憶手段に記憶させ、超音波振動子の後の回転駆動時には目標位置より前記記憶された移動距離だけ前でストップ信号を出力するようになっていることを特徴とする超音波プローブの制御装置。
【請求項7】 超音波振動子の回転角度を調節する角度調節機構を備え、制御手段は、その角度調節機構による調節角度に応じてモータの初期の駆動電圧或いは電流を設定することを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の超音波プローブの制御装置。
【請求項8】 制御手段は、超音波振動子が目標位置に停止したときにはモータの電圧指令値或いは電流指令値を初期の駆動電圧或いは電流となるように設定することを特徴とする請求項7記載の超音波プローブの制御装置。
【請求項9】 エンコーダは、2相,90度位相の信号を生じるように構成され、制御手段は、その信号の組合わせに絶対位置を割当てるようになっていることを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載の超音波プローブの制御装置。
【請求項10】 請求項1乃至9のいずれかに記載の超音波プローブの制御装置と、前記超音波プローブにより得られた超音波画像を処理する画像処理装置とを有する超音波診断装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、超音波振動子が発する超音波によって診断対象の断面画像データを得る超音波プローブの制御装置及びそれを用いた超音波診断装置に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、医療用の超音波プローブは、超音波振動子を設けた先端部を被診断者の体内に挿入して診断対象の診断部付近に配置し、超音波振動子より超音波を放射し、診断部によって反射さた反射波を超音波振動子により受信し、その受信された反射波のデータが診断装置に送信されてデータ処理されることにより診断部の断面画像が得られるようになっており、更に、超音波振動子を回転させることによって、診断部の複数の断面画像を得ることができるようになっている。
【0003】従来、複数の超音波画像を得るための医療用の超音波プローブとしては、特開平2−206450号公報に開示されたものがある。これは、基端部に設けられたダイアルを手動で回転操作することによりワイヤを介して超音波振動子を回転させる構成であり、超音波振動子の回転位置はダイアルの操作量で知ることができる。
【0004】しかしながら、このような構成では、ワイヤに伸び若しくは緩みが生ずると、ダイアルの操作量に対する超音波振動子の回転量が変化するので、その回転位置を正確に知ることができない。しかも、手動のダイアル操作方式では、超音波振動子を一定間隔で停止させることは難しく、医療分野で要望の高い三次元撮影において画像データがばらついてしまうという不具合がある。
【0005】そこで、更に従来では、特開平5−161653号公報に開示されたようにモータ駆動方式のものが登場してきた。これは、超音波プローブの基端部に設けられたモータによりトルクチューブ(フレキシブル駆動シャフト)を介して超音波振動子を回転させる構成であり、超音波振動子の回転位置はモータの回転に連動するポテンショメータによって検出するようになっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来のモータ駆動方式の構成では、比較的径大なトルクチューブを用いなければならないので、それだけ全体として径大化する問題があり、又、ポテンショメータの検出信号は周囲温度によって変化するので、超音波振動子の回転位置との間に誤差を生じる問題がある。
【0007】本発明は上述の事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、超音波プローブの径小化を保持しながら、超音波振動子の回転位置決めを確実に行なうことができる超音波プローブの制御装置及びそれを用いた超音波診断装置を提供するにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、診断対象に挿入される超音波振動子を備え、この超音波振動子を回転させて複数の超音波画像を得る超音波プローブにおいて、前記超音波振動子を回転させるモータを設け、このモータに駆動電圧或いは電流を印加するための駆動回路を設け、前記超音波振動子の回転位置を検出するエンコーダを設け、起動時用タイマーを設け、前記モータの起動時にスタート信号を前記駆動回路に与えてモータに駆動電圧或いは電流を印加させるとともに前記起動時用タイマーをスタートさせ、その起動時用タイマーが設定値になったときに前記モータに印加する駆動電圧或いは電流を下げ、前記エンコーダからの回転位置検出信号に基づいて前記超音波振動子が目標位置になったことを検出したときに前記駆動回路にストップ信号を与えてモータに対する駆動電圧或いは電流の印加を停止するように制御する制御手段を設ける構成に特徴を有する。
【0009】このような構成によれば、制御手段は、エンコーダからの回転位置検出信号に基づいて超音波振動子が目標位置になったことを検出したときに駆動回路にストップ信号を与えてモータに対する駆動電圧或いは電流の印加を停止するように制御するので、超音波振動子を目標位置に確実に停止させることができる。この場合、制御手段は、モータの起動時にスタートされる前記起動時用タイマーが設定値になったときに前記モータの駆動電圧或いは電流を下げるように制御するので、モータが起動するまで大きな駆動電圧或いは電流が印加されるようになって、モータの起動が円滑に行なわれ、その後は小なる駆動電圧或いは電流となって超音波振動子の目標位置からのオーバランを防止する。
【0010】請求項2記載の発明は、運転時用タイマーを備え、制御手段を、モータが起動せず且つ前記起動時用タイマーが設定値となったきに前記運転時用タイマーをスタートさせ、前記運転時用タイマーが所定値になる毎にモータに印加する駆動電圧或いは電流を上げるように制御する構成とするところに特徴を有する。このような構成によれば、モータの起動不良を極力防止することができる。
【0011】請求項3記載の発明は、制御手段を、モータの駆動電圧或いは電流が上限値に達した後はそれ以上上げないようにする構成とするところに特徴を有する。このような構成によれば、モータの発熱等の不具合を極力防止することができる。
【0012】請求項4記載の発明は、制御手段を、モータの駆動電圧或いは電流が上限値に達したときには表示手段に表示させるように構成するところに特徴を有する。このような構成によれば、モータの起動不良時には操作者は表示手段を見ることにより起動不良を容易に知ることができる。
【0013】請求項5記載の発明は、制御手段を、超音波振動子が目標位置に停止しなかったときにはモータの駆動電圧或いは電流を下げて再駆動させるように構成するところに特徴を有する。このような構成によれば、超音波振動子が目標位置に停止しなかったときにはモータは前より低い駆動電圧或いは電流で再駆動されるので、超音波振動子を目標位置により確実に停止させることができる。
【0014】請求項6記載の発明は、診断対象に挿入される超音波振動子を備え、この超音波振動子を回転させて複数の超音波画像を得る超音波プローブにおいて、前記超音波振動子を回転させるモータを設け、このモータに駆動電圧或いは電流を印加するための駆動回路を設け、前記超音波振動子の回転位置を検出するエンコーダを設け、前記モータの起動時にスタート信号を前記駆動回路に与えてモータに駆動電圧ああ類は電流を印加させ、前記エンコーダからの回転位置検出信号に基づいて前記超音波振動子が目標位置になったことを検出したときに前記駆動回路にストップ信号を与えてモータに対する駆動電圧或いは電流の印加を停止するように制御する制御手段を設け、前記制御手段を、ストップ信号を出力した時点からモータが実際に停止した時点までの超音波振動子の移動距離を記憶手段に記憶させ、超音波振動子の後の回転駆動時には目標位置より前記記憶された移動距離だけ前でストップ信号を出力するように構成するところに特徴を有する。
【0015】このような構成によれば、モータの駆動回路は、超音波振動子が前回において目標位置からオーバランした移動距離の分だけ前でストップ信号が与えられてモータへの駆動電圧或いは電流の印加を停止するので、超音波振動子を目標位置に一層確実に停止させることができる。
【0016】請求項7記載の発明は、超音波振動子の回転角度を調節する角度調節機構を備え、制御手段を、その角度調節機構による調節角度に応じてモータの初期の駆動電圧或いは電流を設定するように構成するところに特徴を有する。このような構成によれば、超音波振動子がどのような角度に調節されていても、モータを確実に起動させることができる。
【0017】請求項8記載の発明は、制御手段を、超音波振動子が目標位置に停止したときにはモータの電圧指令値或いは電流指令値を初期の駆動電圧或いは電流となるように設定するように構成するところに特徴を有する。このような構成によれば、モータの次の起動を円滑に行なわせることができる。
【0018】請求項9記載の発明は、エンコーダを、2相,90度位相の信号を生じるように構成し、制御手段を、その信号の組合わせに絶対位置を割当てるように構成するところに特徴を有する。このような構成によれば、制御手段は、エンコーダからの信号を1つづつカウント処理する必要がなく、カウント処理が容易になるものである。
【0019】請求項10記載の発明は、請求項1乃至9のいずれかに記載の超音波プローブの制御装置を設け、前記超音波プローブにより得られた超音波画像を処理する画像処理装置を設ける構成に特徴を有する。このような構成によれば、対象の画像データを正確に得ることが可能となるものである。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施例につき、図面を参照して説明する。超音波プローブ及び超音波診断装置の全体の構成を示す図2において、超音波プローブ1は、被診断者の体内に挿入される先端部2,操作者たる診断者によって操作される操作部3及び両者を接続する挿入管4によって構成されている。そして、この挿入管4は、適度な可撓性を有している。操作部3には、正逆方向に回転可能な操作ダイアル3aが設けられている。
【0021】図2及び図3に示すように、先端部2は、本体ケース5と基体ケース6とからなり、その本体ケース5の内部には、円筒形の超音波振動子(以下、振動子と称す)7が軸7aを中心に回転可能に取付けられている。振動子7は、その円筒形の枠体上面部に電気的に走査される多数の圧電素子を配置して構成されている。その多数の圧電素子は、超音波を発振して送信(放射)し、また、送信した超音波が診断対象に反射することにより得られる反射波を受信するものである。圧電素子が配置されている枠体の上部には、ガラスや樹脂などの誘電体からなる音響窓8が取付けられており、振動子7は、外部に対して密閉されている。又、音響窓8と振動子7との間の空間は、エチレングリコールとグリセリンとの混合液や、ひまし油からなる音響媒体9によって満たされている。
【0022】振動子7の軸7aには、エンコーダ10が取付けられており、このエンコーダ10は、回転されると、その回転方向に応じて、図4に示すように、回転位置検出信号としてA,B相の2相で90度位相のパルス信号Pa,Pbを出力するようになっている。
【0023】そして、超音波プローブ1の基体ケース6内には、角度調節機構11が配設されており、その軸11aは、本体ケース5の側壁5aに連結されていて、振動子7の角度の調節を行なうようになっている。
【0024】図1に示すように、超音波プローブ1の操作部3の内部には、減速機12a付きのモータ(ステッピングモータ,ブラシレスモータ、直流モータ及び交流モータのいずれでもよいが、ここでは、直流モータとする。)12が配設されており、その減速機12aと前記振動子7との間には挿入管4を通したワイヤ13が掛け渡されていて、モータ12の正回転及び逆回転によりワイヤ13を介して振動子7を正回転及び逆回転させるようになっている。又、操作部3の内部には、操作ダイアル3aの回転操作量を検出するポテンショメータ14が配設されており、そのポテンショメータ14の軸14aと前記角度調節機構11との間には挿入管4を通したワイヤ15が掛け渡されていて、操作ダイヤル3aの回転操作量に応じて角度調節機構11を駆動し、以て、本体ケース5の角度即ち振動子7の角度を調節するようになっている。
【0025】振動子7は、各圧電素子に対する複数(図示は1本のみ)の信号線16によって、挿入管4及び操作部3を介して画像処理装置17に接続されている。又、エンコーダ10も、信号線18によって同様に画像処理装置17に接続されている。更に、操作部3のモータ12及びポテンショメータ14と画像処理装置17とは、電源線19及び信号線20によって同様に接続されている。尚、先端部2及び操作部3の各構成部分に対する必要な電源は、画像処理装置17から供給されるようになっている。
【0026】図1は、超音波プローブ1及び画像処理装置17の電気的構成をも、機能別のブロック図として示すものである。画像処理装置17は、制御手段たるコンピュータ21を主体として構成されたもので、そのコンピュータ21は、ROM22及びRAM23を備え、更に、図示はしないが、起動時用タイマーたるタイマー1,運転時用タイマーたるタイマー2及びカウンタ等を備えている。そして、コンピュータ21は、その出力端子及び入力端子が振動子7の入力端子及び主力端子に接続されており、振動子7との間で送信信号(駆動信号)Ss及び受信信号Srの授受を行なうようになっている。又、コンピュータ21は、その入力端子がエンコーダ10の出力端子に接続されていて、エンコーダ10からのA,B相のパルス信号Pa,Pbを受けるようになっている。更に、コンピュータ21は、その入力端子がポテンショメータ14の出力端子に接続されていて、操作ダイヤル3aの回転操作に応じた角度信号Saが与えられるようになっている。
【0027】電圧変更手段たる電圧変更回路24において、その入力端子は直流電源電圧Vdが印加された電源端子24aに接続され、出力端子は駆動回路25の入力端子に接続されており、制御端子はコンピュータ21の出力端子に接続されている。又、駆動回路25において、その出力端子はモータ12の入力端子に接続され、制御端子はコンピューt21の出力端子に接続されている。この場合、電圧変更回路24は、コンピュータ21から与えられる電圧指令値Vsに応じた電圧を直流電源電圧Vdを基に生成して駆動回路25に与えるようになっており、駆動回路25は、コンピュータ21からスタート信号Sbが与えられると電圧変更回路24からの電圧を駆動電圧としてモータ12に印加するようになっている。
【0028】尚、上述したエンコーダ10,角度調節機構11,モータ12,ポテンショメータ14,コンピュータ21,電圧変更回路24及び駆動回路25は、本発明でいうところの制御装置を構成するようになっている。
【0029】そして、コンピュータ21において、多数の出力端子はキーボード26(図2参照)のキースイッチ群26aを介してアースされており、このキースイッチ群26aは、スタートキースイッチ,ストップキースイッチ,所望の目標位置を設定するためのモードキースイッチ,その他の機能キースイッチから構成されている。更に、コンピュータ21において、複数の出力端子はディスプレイ27に接続され、一つの出力端子は表示手段たる故障表示用LED28を介してアースされている。
【0030】次に、本実施例の作用につき、図4乃至図7をも参照して説明する。先ず、超音波診断装置17に電源を投入すると、コンピュータ21が動作を開始(図7の「スタート」)する。ここで、超音波プローブ1の振動子7が初期状態(原位置)にあるとした場合、超音波プローブ1の先端部2が図示しない診断対象たる被診断者の体内に挿入される。そこで、診断者が操作部3の操作ダイアル3aを原位置から例えば正回転方向に操作すると、操作部3のポテンショメータ14が正回転の角度信号Saを出力してコンピュータ21に与える。又、操作ダイアル3aの回転にともなう軸14aの回転によりワイヤ15を介して角度調節機構11の軸11aが正回転され、先端部2の本体ケース5とともに振動子7が例えば矢印X方向(図2参照)に回転する。そして、操作ダイアル13aの周囲の目盛りを見ることにより振動子7の角度が所望の角度となったときに操作ダイアル3aの操作を停止する。尚、振動子7を矢印X方向とは反対方向の角度に回転させる場合には、操作ダイアル3aを逆回転させればよい。
【0031】更に、診断者がキースイッチ群26aの内の所望の回転位置(目標位置)に対応するモードキースイッチを選択オン操作した上で、スタートキースイッチをオン操作すると、コンピュータ21は次のような動作を行なう。以下、図7に示すフローチャートを参照して説明する。
【0032】図7(a)はメインルーチンを示すものであり、コンピュータ21は、動作を開始(「スタート」)すると、「初期化」の処理ステップS1となって所定の初期化動作を行ない、次の「初期電圧設定」の処理ステップS2に移行する。そして、コンピュータ21は、この処理ステップS2では、ポテンショメータ14からの角度信号Saから振動子7の角度を判定してこの角度に応じてモータ12の初期の駆動電圧の電圧指令値VsたるVsbの設定を行ない、「スタート?」の判断ステップS3に移行する。コンピュータ21は、この判断ステップS3では、キースイッチ群26aの内のスタートキーがオンされたか否かを判断するもので、「NO」のときにはこの判断ステップS3を繰返すようになる。
【0033】コンピュータ21は、前述したように、スタートキースイッチがオンされたときには、判断ステップS3で「YES」と判断して「タイマー1、モータ等スタート」の処理ステップS4に移行し、ここでは、電圧変更回路24に処理ステップS2で設定した初期の駆動電圧の電圧指令値Vsbを与えて、その電圧変更回路24の出力電圧を初期の駆動電圧にするとともに、駆動回路25に正回転指令信号を含むスタート信号Sbを与えて駆動回路25を動作させる(図6時刻t0)。これにより、駆動回路25は、上記初期の駆動電圧をモータ12に印加するようになり、モータ12が動作を開始する(起動する)。更に、コンピュータ21は、図示しないタイマー1の設定値たる設定時間T1の計時動作をスタートさせる。
【0034】以下においては、図6のタイムチャートをも参照して説明するが、この図6は超音波プローブ1の極端な制御例を示したもので、現実には余り例を見ないものと考えられるが、図7のフローチャートを最大に活用した例でもある。
【0035】その後、コンピュータ21は、「タイマー1終了?」の判断ステップS5に移行して、ここでは、タイマー1が設定時間T1の計時動作を終了したか否かを判断するもので、当初は「NO」と判断して「モータが動作?」の判断ステップS7に移行する。この制御例では、モータ12の起動不良を想定しており、従って、コンピュータ21は、この判断ステップS7では「NO」と判断して判断ステップS5と同様の判断ステップS8に移行する。これにより、コンピュータ21は、この判断ステップS8では、「NO」と判断して判断ステップS7に戻るようになる。以下、コンピュータ21は、判断ステップS7及びS8を繰返すようになる。
【0036】タイマー1が設定時間T1の計時動作を終了すると、コンピュータ21には割込みがかかって、コンピュータ21は、図7(b)に示す「タイマー1終了」の割込みルーチンに移行する。この割込みルーチンでは、コンピュータ21は、先ず、「電圧を下げる」の処理ステップ101となって、電圧指令値Vsを初期の電圧指令値Vsbよりも低い電圧指令値Vsaに設定して電圧変更回路24に与える。これにより、電圧変更回路24は、電圧指令値Vsaに対応した低い駆動電圧を出力して駆動回路25を介してモータ12に印加するようになる(図6時刻t1 )。
【0037】コンピュータ21は、次に、「タイマー1ストップ」の処理ステップ102でタイマー1の計時動作を停止させた後、「タイマー2スタート」の処理ステップS103に移行し、ここでは、タイマー2に所定値たる所定時間T2(例えば0.2秒)の計時動作を開始させ、そして、図7(a)に示すメインルーチンに戻るようになる(「リターン」)。コンピュータ21は、メインルーチンに戻って判断ステップS8になると、ここで「YES」と判断して「タイマー2終了?」の判断ステップS9に移行し、更に、ここで「NO」と判断すると、判断ステップS7に戻るようになる。
【0038】モータ12が起動不良のときには、コンピュータ21は、判断ステップS7では常に「NO」と判断するので、タイマー2が所定時間T2の計時動作を終了するまでは判断ステップS7,S8及びS9を繰返す。そして、タイマー2が計時動作を終了すると、コンピュータ21は、判断ステップS9で「YES」と判断して「電圧上限値?」の判断ステップS10に移行する。この場合、モータ12に対する印加電圧には上限値が設定されており、コンピュータ21は、電圧指令値Vsから駆動電圧が上限値になったか否かを判断し、「NO」のときには「電圧を上げる」の処理ステップS11に移行する。コンピュータ21は、この処理ステップS11では、電圧指令値VsをVsaより一定値だけ上げたものとし、これにより、電圧変更回路24はモータ12に対する駆動電圧を一定電圧(例えば0.2ボルト)だけ上げる(図6時刻t2 )。
【0039】その後、コンピュータ21は、判断ステップS5に戻って、ここで「YES」と判断して「タイマー2スタート」の処理ステップS6に移行する。コンピュータ21は、この処理ステップS6では、タイマー2の設定時間T2の計時動作を再び開始させるようになり、そして、判断ステップS7となる。モータ12が起動不良のときには、コンピュータ21は、判断ステップS7で「NO」と判断して判断ステップS8,S9,S10,処理ステップS11,判断ステップS5,処理ステップS6及び判断ステップS7のルーチンを繰返すようになる。従って、コンピュータ21は、所定時間T2の経過毎に速度指令値Vsを一定値だけ順次上げるようになり、モータ21に対する印加電圧は順次一定電圧(例えば0.2ボルト)だけ上がるようになる。
【0040】そして、モータ12がある印加電圧になったときに起動したとすると(図6時刻t3 )、コンピュータ21は、判断ステップS7に移行したときに「YES」と判断して「モータ制御」の処理ステップS12に移行する。尚、コンピュータ21は、モータ12の起動をエンコーダ10からのパルス信号Pa,Pbの変化によって判断するようになっている。
【0041】コンピュータ21は、処理ステップS12においては、次のように動作する。モータ12が正回転すると、ワイヤ13を介して振動子7も原位置から正回転され、これに応じてエンコーダ10も正回転する。これにより、エンコーダ10は、図4に示す正回転方向の位相のパルス信号Pa,Pbを発生するようになり、これらのA,B相の2相のパルス信号Pa,Pbの組合せは、図5に示すように、「11」,「10」,「00」,「01」のように変化する。尚、パルス信号Pa,Pbにおいて、論理信号「1」はハイレベル、論理信号「0」はローレベルを示す。そして、コンピュータ21は、このように振動子7が正回転の場合には、パルス信号Pa,Pbの組合せが「01」から「11」に変化したときに図示しないカウンタをインクリメントする。
【0042】又、モータ12が逆回転すると、ワイヤ13を介して振動子7も逆回転され、これに応じてエンコーダ10も逆回転する。これにより、エンコーダ10は、図4に示す逆回転方向の位相のパルス信号Pa,Pbを発生するようになり、これらのA,B相の2相のパルス信号Pa,Pbの組合せは、図5から明らかなように、「01」,「00」,「10」,「11」のように変化する。そして、コンピュータ21は、このように振動子7が逆回転の場合には、パルス信号Pa,Pbの組合せが「11」から「01」に変化したときに図示しないカウンタをデクリメントする。
【0043】ここで、コンピュータ21内のカウンタのカウント値は振動子7の原位置からの回転位置(回転角度)を示しており、カウント値「1」は1度である。更に、パルス信号Pa,Pbの組合せには、図5に示すように、絶対位置(絶対角度位置)が割当てられている。即ち、パルス信号Pa,Pbの組合せにおいて、「11」は0〜0.25度、「10」は0.25〜0.5度、「00」は0.5〜0.75度、「01」は0.75〜1度に設定されている。従って、コンピュータ21は、カウンタのカウント値によって1度単位の回転位置を判断でき、パルス信号Pa,Pbの組合せによって1度の1/4の精度の回転位置を判断することができるようになる。尚、振動子7が原位置から回転されるときには、必ず正回転方向となるように設定されている。
【0044】コンピュータ21は、処理ステップS12においては、以上のようにして振動子7の回転位置を検出するようになっているが、更に、その検出した回転位置が設定された目標位置になったときには、ストップ信号Scを出力して駆動回路25に与えるようになり、駆動回路25は、モータ12に対する駆動電圧の印加を停止する。これにより、モータ12は断電されて停止するようになるが、振動子7には慣性があるので、目標位置に確実に停止するとは限らない。以下においては、振動子7が目標位置からオーバランした場合を想定する。
【0045】コンピュータ21は、駆動回路25にストップ信号Scを与えると、次の「目標位置に停止?」の判断ステップS13に移行し、ここでは、カウンタのカウント値及びパルス信号Pa,Pbの組合せ位置から振動子7が目標位置に停止したか否かを判断する。そして、振動子7が前述したように目標位置からオーバランしたときには、コンピュータ21は、判断ステップS13で「NO」と判断して次の「電圧を下げる」の処理ステップS14に移行する。コンピュータ21は、この処理ステップS14では、電圧指令値Vsをそれまでの指令値から所定値だけ下げたものとして出力して電圧変更回路24に与えるようになる(図6時刻t4 )。これにより、電圧変更回路24は、モータ12に対する印加電圧をそれまでよりも所定電圧だけ下げたものとなるように変更する。その後、コンピュータ21は、次の「モータスタート」の処理ステップS15に移行し、ここでは、逆回転指令信号を含むスタート信号Sbを出力して駆動回路25に与える。
【0046】駆動回路25は、逆回転指令信号を含むスタート信号Sbが与えられると、モータ12に電圧変更回路24からの電圧を駆動電圧として与えるようになり、モータ12は、今度は逆回転して振動子7を逆回転させる、そして、コンピュータ21は、判断ステップS5に戻り、ここで「YES」と判断して処理ステップS6を経て判断ステップS7となり、更に、ここで「YES」と判断して「モータ制御」の処理ステップS12に戻る。コンピュータ21は、この処理ステップS12では、パルス信号Pa,Pbに基づいてカウンタをデクリメントするようになり、その検出した逆方向の回転位置が目標位置となったときにストップ信号Scを出力して駆動回路25に与えるようになり、モータ12は断電されて停止する。
【0047】コンピュータ21は、次に判断ステップS13に移行して、振動子7が目標位置に停止したか否かを判断するが、この制御例では、振動子7が目標位置から逆方向にオーバランした場合、即ち、目標位置に対してショートした場合を想定している。そこで、コンピュータ21は、判断ステップS13で「NO」と判断して処理ステップS14に移行して電圧指令値Vsを更に所定値だけ下げ、処理ステップS15で正回転指令信号を含むスタート信号Sbを出力する。従って、モータ12は、再び正回転する。図6においては、以下、振動子7がオーバランとショートとを繰返す例が示されている。
【0048】このように振動子7がオーバランとショートとを繰返すと、モータ12に対する印加電圧は所定電圧づつ下がるので、モータ12が再起動しなくなる場合がある。その例を図6の時刻t5 で示している。従って、コンピュータ21は、判断ステップ5及び処理ステップ6を経て判断ステップS7になったときに「NO」と判断して判断ステップS7に戻るようになり、従って、前述の時刻t2 以降の動作と同様の動作が実行されてモータ12に対する印加電圧が所定時間T2が経過する毎に一定電圧だけ上がるようになる。その後の時刻t6 以降の動作は、前述の時刻t3 以降の動作と同様であり、振動子7がオーバランとショートとを繰返している。
【0049】以上のようにして、振動子7が目標位置に停止した場合には(図6時刻t7 )、コンピュータ21は、判断ステップS13に移行したときに「YES」と判断して「終了処理」の処理ステップS16に移行し、ここでは、所定の終了処理を行なうとともに、次の動作のための初期の電圧指令値Vsを処理ステップS2で設定した電圧指令値Vsbとする。
【0050】尚、コンピュータ21は、前述したように判断ステップS7,S8,S9,S10,処理ステップS11,判断ステップS5及び処理ステップS6のルーチンを繰返している場合において(図6時刻t2 以降)、「電圧上限値?」の判断ステップS10に移行したときに「YES」と判断すると、次の「故障表示」の処理ステップS17に移行して、故障表示用LED28に通電して発光させる。従って、診断者は、故障表示用LED28の発光を見ることによりモータ12の起動不良を知ることができる。
【0051】コンピュータ21は、その後、「故障解除?」の判断ステップS19に移行して、ここでは、故障たるモータ12の起動不良の原因が取除かれたか否かを判断し、「NO」と判断したときにはこの判断ステップS19を繰返す。診断者が故障表示用LED28の発光によりモータ12の起動不良を知ってその原因を取除いたとすると、コンピュータ21は、判断ステップS19で「YES」と判断して「表示停止」の処理ステップS20に移行し、故障表示用LED28への通電を停止した後、処理ステップS2に戻るようになる。
【0052】以上は超音波プローブ1の極端な制御例を示したものであるが、以下においては、通常有り得る制御例について述べる。
(1)タイマー1の設定時間T1の計時動作中、コンピュータ21が「モータが動作?」の判断ステップS7及び「タイマー1終了?」の判断ステップS8を繰返している場合において、モータ12が起動したときには、コンピュータ21は判断ステップS7で「YES」と判断して「モータ制御」の処理ステップS12に移行する。その後、タイマー1が設定時間T1の計時動作を終了すれば、コンピュータ21は電圧指令値VsをVsaにする。従って、図6時刻t2 以降のような制御は行なわれない。
【0053】(2)タイマー2の所定時間T2の計時動作中、コンピュータ21が「モータが動作?」の判断ステップS7,「タイマー1終了?」の判断ステップS8及び「タイマー2終了?」の判断ステップS9を繰返している場合において、モータ12が起動したときには、コンピュータ21は判断ステップS7で「YES」と判断して「モータ制御」の処理ステップS12に移行する。
【0054】(3)コンピュータ21が、「モータ制御」の処理ステップS12に最初に移行してモータ12を停止させた後に、「目標位置に停止?」の処理ステップに移行して、ここで「YES」と判断したときには、「終了処理」の処理ステップS16になる。従って、図6時刻t4 以降のような制御は行なわれない。
【0055】以上のように、振動子7が目標位置に回転停止された後、診断者がキースイッチ群26aの内の診断対象部位の断面データを得るため割当てられたキースイッチを操作すると、コンピュータ21により先端部2の振動子7に送信信号(駆動信号)Ssが与えられ、振動子7は、超音波を発振して診断対象部位に放射する。その放射された超音波は、診断対象部位によって反射されて反射波となり、振動子7に受信される。振動子7に受信された反射波は、受信信号Srとして信号線16を介してコンピュータ21に与えられる。
【0056】コンピュータ21は、受信信号Srから診断対象部位の断面データを得ると、演算による画像処理を行って断面画像データを作成し、その断面画像データは、振動子7の角度データ及び回転位置(目標位置)データとともにディスプレイ27に出力されて表示されるとともに、RAM23に書込まれて記憶される。診断者は、そのディスプレイ27の断面画像データを見て、診断対象部位の診断を行うものである。また、コンピュータ21は、適当な演算処理を行うことにより、詳細を見る必要のある部分を拡大した断面画像データを作成するなども可能である。
【0057】さて、診断者が、診断対象部位の異なる回転位置によって示される断面を見たい場合には、キースイッチ群26aの内の上記異なる回転位置(目標位置)に対応するモードキースイッチを操作した上、スタートキーを操作すれば、振動子7は前述同様にして目標位置に自動的に回転停止される。そして、診断者がキースイッチ群26aの内の診断対象部位の断面データを得るため割当てられたキースイッチを操作すれば、断面画像データが、振動子7の角度データ及び回転位置(目標位置)データとともにディスプレイ27に出力されて表示されるとともに、RAM23に書込まれて記憶される。
【0058】このように本実施例によれば、振動子7をモータ12によりワイヤ13を介して回転させるようにし、コンピュータ21によって、振動子7の回転位置を検出するエンコーダ10からのパルス信号Pa,Pbに基づいて振動子7が目標位置になったことを検出したときに駆動回路25にストップ信号Scを与えてモータ12に対する駆動電圧の印加を停止するように制御するようにしたので、振動子7を目標位置に確実に停止させることができ、従って、超音波プローブ1の径小化を保持しながら、振動子7の回転位置決めを確実に行なうことができる。この場合、コンピュータ21は、モータ12の起動時にスタートされるタイマー1が設定時間T1の計時動作を終了したときに前記モータ12の駆動電圧を下げるように制御するので、モータ12が起動完了するまで大きな駆動電圧が印加されるようになって、モータ12の起動が円滑に行なわれ、その後は小なる駆動電圧となって振動子7の目標位置からのオーバランを防止することができ、従って、振動子7の回転位置決めを一層確実に行なうことができる。従って、振動子7を一定間隔で停止させることが容易になり、医療分野で要望の高い三次元撮影が可能になる。
【0059】又、本実施例によれば、コンピュータ21は、モータ12が起動しなかったときにはタイマー2が所定時間T2の計時動作を終了する毎にモータ12に対する印加電圧を上げるように制御するので、モータ12の起動不良を極力防止することができる。この場合、コンピュータ21は、モータ12の駆動電圧が上限値に達した後はそれ以上上げないようにするとともに、故障表示用LED28を発光させるようにしたので、モータ12の発熱等の不具合を極力防止することができとともに、モータ12の故障たる起動不良を診断者に知らせることができる。
【0060】更に、本実施例によれば、コンピュータ21は、振動子7が目標位置に停止しなかったときには、モータ12に対する駆動電圧を下げてそのモータ12を再駆動させるようにしたので、振動子7が目標位置に停止しなかったときにはモータ12は前より低い駆動電圧で再駆動されるようになり、従って、振動子7を目標位置により確実に停止させることができる。
【0061】更に又、本実施例によれば、振動子7の角度を調節する角度調節機構11を設けるようにしたものであっても、コンピュータ21は、その角度調節機構11による調節角度に応じてモータ12の初期の駆動電圧Vsbを設定するようにしたので、振動子7がどのような角度に調節されていても、モータ12を確実に起動させることができる。
【0062】又、本実施例によれば、コンピュータ21は振動子7が目標位置に停止したときには、モータ12の電圧指令値Vsを初期の駆動電圧となるように設定するようにしたので、振動子7が次に異なる目標位置に回転されるときに、モータ12の起動を円滑に行なわせることができる。
【0063】そして、本実施例によれば、エンコーダ10として、A,B相の2相,90度位相のパルス信号Pa,Pbを発生するものを用い、コンピュータ21は、そのパルス信号Pa,Pbの組合わせに絶対位置(絶対回転位置)を割当てるようにしたので(図5参照)、コンピュータ21は、カウンタのカウント値によって1度単位の回転位置を判断でき、パルス信号Pa,Pbの組合せによって1度の1/4の精度の回転位置を判断することができるようになって、エンコーダ10からのパルス信号Pa,Pbを1つづつカウント処理する必要がなく、カウント処理が容易になるものである。
【0064】尚、本発明は上記し且つ図面に示す実施例にのみ限定されるものではなく、次のような変形,拡張が可能である。モータ12の起動時にスタート信号Sbを駆動回路25に与えてモータ12に駆動電圧を印加させ、エンコーダ10からのパルス信号Pa,Pbに基づいて振動子7が目標位置になったことを検出したときに前記駆動回路25にストップ信号Scを与えてモータ12に対する駆動電圧の印加を停止するように制御する制御手段たるコンピュータを設け、このコンピュータを、ストップ信号を出力した時点からモータ12が実際に停止した時点までの振動子7の移動距離(オーバラン距離)を例えばRAMのような記憶手段に記憶させ、振動子7の後の回転駆動時には目標位置より前記記憶された移動距離だけ前でストップ信号Scを出力するように構成する。
【0065】このように構成すれば、モータ12の駆動回路25は、振動子7が前回において目標位置からオーバランした移動距離の分だけ前にストップ信号Scが与えられてモータ12への駆動電圧の印加を停止するので、振動子7を目標位置に一層確実に停止させることができる。
【0066】尚、モータの駆動は、電圧でなく、電流により行なうことも可能である。即ち、上記各実施例において、電圧指令値を電流指令値に置換え、駆動電圧を駆動電流に置換えた実施例とするものである。
【0067】
【発明の効果】以上の記述で明らかなように、本発明は、次のような効果を奏する。請求項1記載の発明によれば、モータは、超音波振動子を回転させ、制御手段は、エンコーダからの回転位置検出信号に基づいて超音波振動子が目標位置になったことを検出したときに駆動回路にストップ信号を与えてモータに対する駆動電圧或いは電流の印加を停止するように制御するので、超音波プローブの径小化を保持しながらも、超音波振動子の回転位置決めを確実に行なうことができる。この場合、制御手段は、モータの起動時にスタートされる起動時用タイマーが設定値になったときに前記モータの駆動電圧或いは電流を下げるように制御するので、モータが起動するまで大きな駆動電圧或いは電流が印加されるようになって、モータの起動が円滑に行なわれ、その後は小なる駆動電圧或いは電流となって超音波振動子の目標位置からのオーバランを防止することができる。
【0068】請求項2記載の発明によれば、制御手段は、モータが起動しなかったときには運転時用タイマーが所定値になる毎にモータに対する印加電圧或いは電流を上げるように制御するので、モータの起動不良を極力防止することができる。請求項3記載の発明よれば、制御手段は、モータの駆動電圧或いは電流が上限値に達した後はそれ以上上げないように制御するので、モータの発熱等野不具合を極力防止することができる。
【0069】請求項4記載の発明よれば、制御手段は、モータの駆動電圧或いは電流が上限値に達したときには表示手段に表示させるので、モータの起動不良時には操作者は表示手段を見ることにより起動不良を容易に知ることができる。請求項5記載の発明よれば、制御手段は、超音波振動子が目標位置に停止しなかったときにはモータの駆動電圧或いは電流を下げて再駆動させるように制御するので、超音波振動子を目標位置により確実に停止させることができる。
【0070】請求項6記載の発明よれば、制御手段は、ストップ信号を出力した時点からモータが実際に停止した時点までの超音波振動子の移動距離を記憶手段に記憶させ、超音波振動子の後の回転駆動時には目標位置より前記記憶された移動距離だけ前でストップ信号を出力するように制御するので、モータの駆動回路は、超音波振動子が前回において目標位置からオーバランした移動距離の分だけ前でストップ信号が与えられてモータへの駆動電圧或いは電流の印加を停止することになり、超音波振動子を目標位置に一層確実に停止させることができる。
【0071】請求項7記載の発明によれば、超音波振動子の回転角度を調節する角度調節機構を備えていて、制御手段は、その角度調節機構による調節角度に応じてモータの初期の駆動電圧或いは電流を設定するように制御するので、超音波振動子がどのような角度に調節されていても、モータを確実に起動させることができる。
【0072】請求項8記載の発明よれば、制御手段は、超音波振動子が目標位置に停止したときにはモータの電圧指令値或いは電流指令値を初期の駆動電圧或いは電流となるように設定するように制御するので、モータの次の起動を円滑に行なわせることができる。請求項9記載の発明よれば、エンコーダは、2相,90度位相の信号を生じ、その信号の組合わせに絶対位置を割当てるようにしているので、制御手段は、エンコーダからの信号を1つづつカウント処理する必要がなく、カウント処理が容易になる。請求項10記載の発明によれば、超音波プローブにより得られた超音波画像を処理する画像処理装置を設けるようにしたので、対象の画像データを正確に得ることが可能となる。
【出願人】 【識別番号】000003078
【氏名又は名称】株式会社東芝
【出願日】 平成9年(1997)7月24日
【代理人】 【弁理士】
【氏名又は名称】佐藤 強
【公開番号】 特開平11−42228
【公開日】 平成11年(1999)2月16日
【出願番号】 特願平9−198507