| 【発明の名称】 |
肺活量測定装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】樋口 誠良
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| 【要約】 |
【課題】小型で、使いやすい肺活量測定装置を提供すること【解決手段】 肺活量測定装置は、吹き込み部1と測定部2から構成されている。吹き込み部1は所定面が開口され、空気導入口1aが形成されている。係る空気導入口の底面に孔部1dが形成されている。測定部に、長手方向の中心軸に沿って貫通されたパイプ2aが形成されている。そして、吹き込み部と測定部を一体化することにより、孔部とパイプとがつながる。パイプの内部には、ステム4及びピン5を介して、流量センサ6が配置されている。そして、肺活量を測定するには、測定者が吹き込み部に形成された空気導入口内に息を吹き込み、パイプ内に配置された流量センサによって、息の流量を測定する。この流量から肺活量を測定する。このとき、測定された息は排気口を介して外部に排気されるので、吹き込まれた息を溜めるためのスペースを形成する必要はない。
【解決手段】肺活量測定装置は、吹き込み部1と測定部2から構成されている。吹き込み部1は所定面が開口され、空気導入口1aが形成されている。係る空気導入口の底面に孔部1dが形成されている。測定部に、長手方向の中心軸に沿って貫通されたパイプ2aが形成されている。そして、吹き込み部と測定部を一体化することにより、孔部とパイプとがつながる。パイプの内部には、ステム4及びピン5を介して、流量センサ6が配置されている。そして、肺活量を測定するには、測定者が吹き込み部に形成された空気導入口内に息を吹き込み、パイプ内に配置された流量センサによって、息の流量を測定する。この流量から肺活量を測定する。このとき、測定された息は排気口を介して外部に排気されるので、吹き込まれた息を溜めるためのスペースを形成する必要はない。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 装置本体に設けられた吹き込み口を介して吹き込まれた息を装置本体外に排気するためのパイプと、前記パイプ内に設置された流量センサと、前記流量センサの出力に基づいて、肺活量を算出する演算部と、前記演算部で求めた肺活量に基づくデータを出力する出力手段とを備えたことを特徴とする肺活量測定装置。 【請求項2】 装置本体に設けられた吹き込み口を介して吹き込まれた息を装置本体外に排気するためのパイプと、前記パイプとは別の位置に設けられ、前記吹き込み口を介して吹き込まれた息の圧力を測定する圧力センサと、前記圧力センサの出力を基にして、肺活量を算出する演算部と、前記演算部で求めた肺活量に基づくデータを出力する出力手段とを備えたことを特徴とする肺活量測定装置。 【請求項3】 前記パイプに逆流防止手段を備えたことを特徴とする請求項1または2のいずれかに記載の肺活量測定装置。 【請求項4】 前記装置本体は、前記吹き込み口を含む部位と、前記演算部並びに出力手段を含む部分とに分離可能とし、その分離面に前記流量センサまたは前記圧力センサを介在させるようにしたことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の肺活量測定装置。 【請求項5】 前記パイプ内に発熱体を設置し、前記発熱体よりも前記吹き込み口側に第1の流量センサを設置し、前記発熱体よりも排気口側に第2の流量センサを設置し、前記第1,第2の流量センサは、フローセンサを備えたものであり、かつ前記第1,第2の流量センサの出力に基づいて逆流の有無を判断するようにしたことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の肺活量測定装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、肺活量測定装置に関するものである。 【0002】 【従来の技術】従来の肺活量測定装置としては、円筒体を半割りして開放された面を上に向けた状態で配置される容器本体と、その容器本体内に、その円筒体の中心軸を回転中心とする可動タンクを設けたものがある。そして、係る装置を使用するには、容器本体内に水を充填した状態で、測定者は容器本体内に配置された可動タンク内に息を吹き込むことにより、その可動タンク内に空気(測定者の肺内に存在していた空気)が可動タンク内部に充満され、その空気圧により可動タンクが回転して上昇する。そして、その可動タンクの上昇量(回転角度)に基づいて吹き込まれた息の量(肺活量)を測定している。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記した従来の肺活量測定装置では、測定者の吹き込んだ空気を装置内部に設置された可動タンク内に溜める必要があるので、可動タンクの容積を、少なくとも吹き込んだ空気を溜めておけるだけの大きさにする必要がある。そのため、従来の肺活量測定装置は大型化してしまい、一般家庭では使いづらく、携帯に適した大きさに小型化することが困難である。 【0004】さらには、上部開放した容器本体内に水を充填するため、準備が煩雑で係る水が周囲に飛散して濡らしたりするおそれがあるばかりでなく、水を充填すると装置全体の重量が重くなるので、その状態での移動も煩雑となる。 【0005】本発明は、上記した背景に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、上記した問題点を解決し、小型で、使いやすい肺活量測定装置を提供することにある。 【0006】 【課題を解決するための手段】上記した目的を達成するため、本発明に係る肺活量測定装置では、装置本体(実施の形態では、吹き込み部1,測定部2により構成される)に設けられた吹き込み口を介して吹き込まれた息を装置本体外に排気するためのパイプと、前記パイプ内に設置された流量センサと、前記流量センサの出力に基づいて、肺活量を算出する演算部と、前記演算部で求めた肺活量に基づくデータを出力する出力手段とを備えて構成した(請求項1)。 【0007】吹き込み口を通して測定者から吹き込まれた息は、パイプ内を通って装置本体の外部に廃棄される。そこで、請求項1に記載するように、パイプ内に流量センサを設置することにより、その流量センサによって、パイプ内を通過する空気の流量が測定される。そして、係る流量から測定者により吹き込まれた息の肺活量を求めることができる。また、吹き込まれた息は、排気口から外部に排気されるため、装置本体内に測定者の息を溜める必要がなく、測定者の息を溜めるためのスペース(タンク等)を省くことができる。 【0008】また、別の解決手段としては、装置本体に設けられた吹き込み口を介して吹き込まれた息を装置本体外に排気するためのパイプと、前記パイプとは別の位置に設けられ、前記吹き込み口を介して吹き込まれた息の圧力を測定する圧力センサと、前記圧力センサの出力を基にして、肺活量を算出する演算部と、前記演算部で求めた肺活量に基づくデータを出力する出力手段とを備えて構成することもできる(請求項2)。 【0009】請求項2に記載するように構成すると、測定者から吹き込まれた息の圧力が圧力センサにより検出されるので、係る圧力とガス流量管の断面積との関係から流量を求めることができるので、例えば圧力を積分することにより肺活量を求めることができる。そして、本発明でも、測定者が吹き込んだ息は、パイプを介して外部に排気されるので、小型化が図れる。 【0010】上記各発明を前提とし、さらに前記パイプに逆流防止手段(実施の形態では逆流防止弁7)を備えるとよい(請求項3)。すなわち、パイプ内を空気が逆流すると、測定者が吹き込んだ息の正確な流量や圧力を測定することはできなくなる。そこで、本発明のように逆流防止手段を設けることにより、各センサ出力は、吹き込んだ息に基づくものとなり、精度のよい肺活量測定が行える。 【0011】また、前記装置本体は、前記吹き込み口を含む部位と、前記演算部並びに出力手段を含む部分とに分離可能とし、その分離面に前記流量センサまたは前記圧力センサを介在させるようにしてもよい(請求項4)。そのようにすると、吹き込み口を含む部位には電気系統が存在しないので、その吹き込み口を分離してそれのみを洗浄することができる。特に吹き込み口は測定者が息を吹き込むことにより、唾液等により汚れが生じやすく、衛生面を考えても測定ごとに洗浄するのが好ましい。この吹き込み口を含む部位を分離できるようにすることで、吹き込み部だけを簡単に洗浄することができる。 【0012】さらに、前記パイプ内に発熱体を設置し、前記発熱体よりも前記吹き込み口側に第1の流量センサを設置し、前記発熱体よりも排気口側に第2の流量センサを設置する。そして、前記第1,第2の流量センサは、フローセンサを備えたものを用い、前記第1,第2の流量センサの出力に基づいて逆流の有無を判断するようにしてもよい(請求項5)。 【0013】フローセンサは、抵抗体を備え、周囲を流れる流体により抵抗体の熱が奪われる(奪われる熱量は流量により異なる)ことにより、その抵抗値が変化することを利用して、その抵抗値の変化から流量を測定するものである。従って、請求項5に記載された肺活量測定装置では、発熱体の周囲の空気が暖められているので、パイプ内を流れる空気とともに、係る発熱体で熱せられた空気も移動する。すると、空気の流れの下流側に位置する流量センサの周囲の温度も高くなるので、本来の流量により低下する抵抗体の温度よりも、その温度低下が小さくなる。逆に上流側に位置する流量センサは、発熱抵抗体により熱せられた空気の影響を受けないか、仮に受けたとしてもわずかである(下流側に比べると)。従って、両流量センサの出力からどちらのセンサが流れの上流側に位置するかを判別できるので、第2の流量センサが上流側に位置すると判断した場合には、逆流ありと判定する。 【0014】そして、本発明を請求項1等のように流量センサを用いてパイプ内の流量を測定し、肺活量を求める装置に適用した場合には、第1の流量センサと肺活量測定のための流量センサを共用できるので、部品点数の削減が図れる。換言すると、請求項2のように、圧力センサの出力に基づいて肺活量を求めるものであっても、請求項5に示す方向検知機能を実装することは可能である。 【0015】本発明の出力手段としては、実施の形態では、測定部2の側面に取り付けた数値表示する表示部2eとしたが、本発明はこれに限ることはなく、インジケータ方式にしてもよく、また、表示手段に限らず例えば音声出力するようにしたり、あるいは他の装置に転送するための機器であるなど各種の対応をとることができる。また、演算部で求める肺活量は、具体的な数値を求めるものはもちろんであるが、ある程度の幅(ランク)を設け、どのランクに該当するかといった大まかな肺活量の測定をするものであってもよい。その場合の出力としては、該当するランクを表示したり、そのランクに対応するランプを点灯させる等の各種の方式をとることができる。 【0016】*用語の定義パイプは、円筒状に限ることはなく筒状であればその形状は何でも良く、さらに、別部材で構成されたパイプを装置本体に実装する場合はもちろんのこと、それに限らず、装置本体を構成する筐体を形成する際に一体的にパイプとなる部分を形成しても良い。つまり、筐体の内壁面の一部をパイプに兼用するようにしても良い。すなわち、本発明でいうパイプとは、吹き込んだ息(空気)が流れる通路・経路のことを意味し、その具体的な構造は問はない。また、実施の形態では、直線状になっているが、このようにすると実施の形態の欄で説明した洗浄のしやすさという効果が発揮するが、係る効果が必要無い場合には、適宜位置で折曲したり湾曲していても良い。 【0017】 【発明の実施の形態】図1は本発明に係る肺活量測定装置の第1の実施の形態を示している。同図に示すように、本発明に係る肺活量測定装置は、吹き込み部1と測定部2から構成されている。両者1,2は着脱自在となり、接合した状態で留め金具3によりロックされて固定されるようになる。留め金具3は、本形態では吹き込み部1の側面に設けた引っ掛け部3aと、測定部2の側面に設けた操作レバー3b及びその操作レバー3bに取り付けられたリング3cとを備えた従来公知のものを用いている。そして、操作レバー3bを操作して、リング3cを引っ掛け部3aに掛けることにより固定する。そして、固定した状態では、両者1,2の外周面が連続し、略直方体状となる。もちろん留め金具3を外すことにより、両者1,2は分離できる。 【0018】吹き込み部1は有底の矩形箱体からなり、開口面側の凹所(空気導入口)1aに測定者が口を付けるとともに、息を吹きかけるようになっている。そして、吹き込み部1の底面1b側の周縁には、凸部1cが形成されている。さらに底面1bの中央には、孔部1dが形成されており、この孔部1dの内形状は、外側(測定部2側)の方が一部広くなるように形成されている。 【0019】測定部2は、その長手方向の中心軸に沿って貫通するようにパイプ2aが挿入配置されている。また、測定部2の吹き込み部1と対向する面には、その周縁が一段低くなった肩部2bが形成されており、その肩部2bに吹き込み部1の凸部1cが符合して、位置合わせがされるようになっている。そして、吹き込み部1と測定部2とを接合した状態では、吹き込み部1の底面1bに設けた孔部1dと測定部2に内蔵するパイプ2aとが連通し、空気導入口1aを介して吹き込まれた空気(息)が孔部1dからパイプ2aに流れ込むようになっている。 【0020】そして、パイプ2aの内部に流量センサ6を実装することにより、パイプ2a内を通過する空気の流量、すなわち、吹き込まれた息の総量を測定可能としている。具体的な取り付け構造としては、図2に示すように、流量センサ6を2本のピン5付きのステム4の上に装着する。このピン5は、断面コ字状からなり、ある程度のバネ性と導電性を有し、取り付けピンとともにリードピンとしても機能するようにしている。そして、このピン5の一端に流量センサ6の端子に接続されたボンディングワイヤ6aを接続し、ピン5を介して流量センサ6の出力信号を外部回路に出力可能としている。一方、測定部2の接合面にはピン5を差し込むための差し込み穴2cが形成されており、この差し込み穴2cにピン5を差し込むことにより、ピン5に接続されているステム4が位置決めされる。これにより、係るステム4に取り付けられた流量センサ6が、パイプ2a内の所定位置に自動的に配置されるようになる。なお、本形態では、ピン5は差し込み穴2cに対して着脱自在に装着されるようにしている。 【0021】なお、図示省略するが、この差し込み穴2cの内部には、金属製の板バネなどからなるコネクタ端子が実装され、ピン5を差し込み穴2c内に挿入すると、そのコネクタ端子とピン5とが電気・機械的に接続されて、導通状態となり、これにより、コネクタ端子に接続された測定部2内の電気回路と、流量センサ6とが電気的に接続されることになる。 【0022】また、測定部2の接合面と反対側表面には、パイプ2aの排気口を覆うようにして逆流防止弁7が設けられている。この逆流防止弁7は、少なくともパイプ2aの径よりも大きな径で形成されるとともに、回転軸8に対して回転可能に取り付けられている。これにより、回転軸8を回転中心として正逆回転し、測定部2の表面に接触して上記排気口を閉塞する位置と、そこから外部側に回転してパイプ2aの排気口を開放する位置をとることになる。よって、測定者の息が吹き込まれた場合には、係る息の圧力により逆流防止弁7が開き、吹き込まれた息を外部に排気させるが、測定者の息が吹き込まれない場合には、逆流防止弁7は閉じてパイプ2a内に外気が侵入して逆流することはない。 【0023】さらに本形態では、測定部2の接合面に、パイプ2aと同心円状になるようにOリング9を装着している。これにより、吹き込み部1と測定部2を接合した状態では、吹き込み部1の底面1bとOリング9が密着し、接合面での気密性が確保でき、孔部1dを介して吹き込まれた息がすべてパイプ2a側に供給される。 【0024】図4は本形態における肺活量測定装置の流量測定回路のブロック図を示している。まず、上記流量センサ6は、例えばフローセンサなどと称され、抵抗体を備え、周囲を流れる流体により抵抗体の熱が奪われる(奪われる熱量は流量により異なる)ことにより、その抵抗値が変化することを利用して、その抵抗値の変化から流量を測定するようにしたものを用いることができる。 【0025】そして流量測定回路は、図4に示すように、流量センサ6内の抵抗発熱体10が演算部11に接続される。この接続は、ボンディングワイヤ6aやピン5などを介して行われる。さらにこの演算部11には電源12から所定の一定電圧が供給されるようになっている。そして、この演算部11の出力が、測定部2の側面に設置された表示器2dに送られ、測定結果などを表示するようになっている。なお、演算部11並びに電源12は、計測部2内に内蔵される。 【0026】ここで演算部11は、流量センサ6に一定電圧をかけておき、電流の変化を検知し、その変化量から肺活量を求めるようにしている。すなわち、測定者が息を吹きかけると、その息がパイプ2a内を通過するため、その息(空気)の移動に伴い流量センサ6の抵抗発熱体11の熱が奪われ抵抗値が変化する。この時、流量センサ6(抵抗発熱体11)には一定電圧を与えているので、抵抗値の変化に比例して電流値が変化する。そこで、演算部11ではその電流値の変化から息の流量を求め、それを時間積分して総流量を求めるとともに、その求めた総流量とパイプ2aの断面積とから肺活量を算出して、表示器2dに表示するようになっている。 【0027】そして、上記構造の肺活量測定装置により測定者が肺活量を測定するには、測定者が吹き込み部1に形成された空気導入口1a内に息を吹き込む。すると、係る息がパイプ2a内を通り、パイプ2a内に配置された流量センサ6の検出出力に基づいて息の流量が測定される。そして、測定された息はパイプ2aの排気口を介して外部に排気されるので、吹き込まれた息を溜めるためのスペースを形成する必要はない。 【0028】また、流量センサ6は空気の流れる方向に関係なく流量を感知するが、逆流防止弁7を設けたために、パイプ2a内を逆流することがないので、逆流による誤計測をするおそれは可及的に解消される。 【0029】また、本形態では、吹き込み部1と測定部2を分離可能とし、吹き込み部1側には電気回路等の測定系を設けなかったため、係る吹き込み部1の洗浄が容易となる。また、吹き込み部1は測定部2に比べて比較的安価にできるので、複数用意しておき、洗浄している間に予備の吹き込み部1を装着することにより、他の測定者の肺活量の測定が可能となる。さらに、測定部2に設けたパイプ2aも直線状になっているので、やはりパイプ2a内の洗浄が容易に行える。もちろん、このパイプ2aの洗浄を行う場合には、それに先立ちピン5を差し込み穴2cより抜き出して、流量センサ6をパイプ2aから取り外しておくのが好ましい。 【0030】図5は本発明に係る肺活量測定装置の第2の実施の形態を示している。本形態では、測定者に吹き込まれた息の流量を圧力センサを用いて算出し、肺活量を測定しており、パイプの構造以外及び圧力センサの取り付け構造以外は第1の実施の形態と同様なので、同一符号を用いて詳しい説明を省略している。 【0031】吹き込み部1の底面1bに、小径の第1孔部20aと大径の第2孔部20bが形成されている。一方、測定部2に、長手方向の軸に平行な状態で貫通された小径の第1パイプ21aが装着されている。また、測定部2に、長手方向の軸に平行な状態から途中で垂直に曲がった状態となり、測定部2の側面にまで貫通された大径の第2パイプ21bが形成されている。そして、吹き込み部1を測定部2に装着した状態では、第1孔部20aと第1パイプは同一直線上に位置して連通するようになっている。また、第2孔部20bと第2パイプ21bの接合側部位も同一直線上に位置するようになっている。 【0032】さらに第2パイプ21bの開口側(吹き込み部1との接触面側)に、ステム22を介して圧力センサ23が配置される。このステム22の圧力センサ23を配置する位置には、圧力センサ23よりも小さい貫通孔22aが形成されており、この貫通孔22aを介して圧力センサ23の受圧面(ダイアフラム)に接続される。そして、図5に示すように、貫通孔22aは第2パイプ21bに連通しているため、圧力センサ23の一方の受圧面は、貫通孔22a,第2パイプ21bを介して大気開放される。これにより、その一方の受圧面に基準圧力としての大気圧が印可されることになる。また、圧力センサ23の他方の受圧面は、第1孔部20cを介して吹き込み口1a側に連通するようになっている。 【0033】よって、圧力センサ23は、第2孔部20bを介して空気導入口1a内に吹き込まれた空気(息)に触れ、同時に第2パイプ21b,貫通孔22aを介して外気に触れる。よって、圧力センサ23により空気導入口1aの内部の気圧と外気圧との差圧を測定することができる。なお、圧力センサ23としては、例えば静電容量式やピエゾ式の半導体センサを用いると小型で精度よく測定できるので好ましい。 【0034】そして、ステム22を測定部2に取り付ける構造は、図6に示すように、表面に圧力センサ23が実装されたステム22の裏面に2本のピン24を設け、このピン24を測定部2の接合面に形成した差し込み穴2c内に挿入することにより、電気・機械的に接続する。また、このピン24のステム22側の端部は、ボンディングワイヤ23aを介して圧力センサ23の電極に導通している。よって、ピン24を差し込み穴2cに差し込んだ状態では、圧力センサ23の電極は、ボンディングワイヤ23a,ピン24,差し込み穴2cを介して図示省略の測定部2内の演算部にその検出信号を伝送可能となっている。 【0035】さらに、吹き込み部1と測定部2を一体化する際に、図5,図7に示すように、ステム22の両面にそれぞれ第1Oリング26,第2Oリング27を配置し、ステム22に取り付けられた圧力センサ23を、吹き込み部1と測定部2間に生じる隙間を閉塞し気密にしている。 【0036】また同様に図5に示すように、第1パイプ21aの開口の周囲に第3Oリング28を配置することにより、吹き込み部1に形成された第1孔部20aと、測定部2に形成された第1パイプ21aを、吹き込み部1と測定部2間での気密性を確保している。 【0037】そして、上記した肺活量測定装置では、測定者が吹き込み部1に息を吹き込むことにより、空気導入口1aの内部の圧力は上昇するので、圧力センサ23により空気導入口1aの内部の圧力と外気圧との圧力差を測定する。このときの測定結果(圧力)は測定部2内に設けられた演算部(図示省略する)に送出され、圧力差を時間で積分することによって流量を算出し、係る流量から肺活量を算出する。なお具体的な回路構成は省略しているが、基本的には第1の実施の形態の図4における流量センサ6に変えて圧力センサを取り付けた構成からなり、演算部の具体的な機能を変えることにより実現できる。 【0038】また、吹き込まれた息は、第1孔部20aと第1パイプ21aを通して外部に排気される。よって、吹き込まれた息を溜めるためのスペースが必要ないので、肺活量測定装置を小型化することができる。 【0039】図8は本発明に係る肺活量測定装置を用いて測定された流量と時間の関係を示している。同図に示すように、測定者が息の吹き込みを開始すると、流量は急激に増加する。そして、徐々に流量の増加傾向が緩やかになり、所定時間経過した時点で最大となり、その後流量は緩やかに減少していく。そして、便宜上しきい値A(流量が0に近い所定の値)を設定した場合に、息の吹き込み開始直後に流量がしきい値A以上となり、その後にしきい値A以下に移行すると、その状態から短時間で流量は0となる。 【0040】本形態における肺活量測定装置では、上記した流量と時間の関係から、肺活量測定作業の終了を検知し、外部に報知する構造を備えている。図9は肺活量測定装置の肺活量測定作業の終了を報知する方法のフローチャートを示している。そして、演算部で積算処理する時間は、測定者が息を吹き込んでいる間であるので、上記のように流量のしきい値Aを設定し、そのしきい値Aを越えている時間、すなわち、時間tからuまでを計測時間とした。 【0041】同図に示すように、電源をONの状態にして、測定者から吹き込まれた息を測定する(ST1)。測定が開始されると、吹き込まれた息の流量は増加する状態である。 【0042】そして、流量がしきい値A(図8参照)よりも大きいか否かを判断する(ST2)。流量がしきい値A以下と判断された場合、流量が増加した状態で、かつ、流量がしきい値Aを超えていない状態であるので、さらにST2の判断を行う。一方、流量がしきい値Aよりも大きいと判断された場合には、計測された流量に基づく値の積算処理を開始する(ST3)。そして、係る積算処理は流量がしきい値Aよりも小さくなるまで行う(ST4)。流量がしきい値Aより小さいと判断された場合には、肺活量測定の作業の終了間際であるので、ランプの点灯,アラームの出力により、肺活量測定の作業の終了を外部に報知する(ST5)。そして、測定された肺活量を電光表示板に表示し、測定者の肺活量を報知する(ST6)。 【0043】なお、積算終了は、しきい値Aより小さくなった際にすぐに行ってもよいし、一定時間経過後に停止してもよい。また、積算開始はスタートボタンの押下などに基づいて行い、上記したフローチャートでは終了判断のみを行うようにしてもよい。その場合にはステップ3の処理はなくなる。 【0044】図10は本発明に係る肺活量測定装置の第3の実施の形態を示している。本形態における肺活量測定装置は、第1の実施の形態における肺活量測定装置の構造と比較して、パイプ内に配置された流量センサの取り付け構造以外は同様なので、本形態ではパイプ内に取り付けられた流量センサの取り付け構造を中心に説明する。図10は本形態におけるパイプの構造を示している。同図に示すように、パイプ2a内には第1流量センサ30と第2流量センサ31がパイプ2aの軸方向に沿って配置されている。係る第1流量センサ30,第2流量センサ31間に抵抗発熱体32が配置されている。 【0045】第1流量センサ30,第2流量センサ31はそれぞれ第1電流検知回路33,第2電流検知回路34に接続されており、第1電流検知回路33,第2電流検知回路34は電源35に接続されている。そして、第1電流検知回路33,第2電流検知回路34の出力により流量センサ30,31周囲の温度変化による抵抗の変化を検知することができる。 【0046】電源35に抵抗発熱体32が接続されており、抵抗発熱体32は発熱された状態であり、抵抗発熱体32の周囲の空気は熱せられた状態となっている。そして、パイプ2a内の空気の流れに従って、抵抗発熱体32周囲の熱せられた空気が移動し、移動された側(風下)の流量センサでは周囲の空気の温度が高くなるので、空気の移動による吸熱が少なく抵抗変化も小さくなる。よって、流量センサの抵抗変化を検知することにより、空気の移動方向を検知することができる。 【0047】空気の移動方向が排気口側から流れる場合、正しい流量を測定することができない。よって、流量センサの温度変化の差を検知することにより、空気の移動方向が排気口側から流れている場合を検知し、誤作動を外部に報知したり、肺活量測定装置の動作を停止する。そして、肺活量の測定は、上流側にある第1流量センサ30の出力に基づいて行う。 【0048】 【発明の効果】以上のように、本発明に係る肺活量測定装置では、流量センサや圧力センサを用いて、吹き込んだ息の流量を測定し、係る流量と吹き込んだ息が流れるパイプ内の断面積から肺活量を算出しているので、吹き込まれた息を溜めずに、パイプ内を通過させることで、肺活量を測定することができる。よって、従来の肺活量測定装置における可動タンクのような息を溜め込むスペースを設ける必要がない。よって、装置を小型化することができる。 【0049】また、吹き込み部と測定部とを分離可能としているので、係る吹き込み部を取り外すことによって、最も汚れやすい吹き込み部の清掃が容易となる。また、複数の測定者が肺活量の測定を行う場合であっても、吹き込み部のみを交換することにより、各測定者は清潔な状態で肺活量測定を行うことができる。 【0050】パイプ内に、抵抗発熱体を配置し、係る抵抗発熱体の前後にそれぞれ流量センサを配置することにより、パイプ内に流れる空気の方向を検知することができるので、排気口から空気が侵入することによる肺活量測定装置の誤作動を検知することができる。よって、誤作動を外部に報知して肺活量測定の中止を促したり、直接肺活量測定装置の作動を停止することにより誤った肺活量の測定を防ぐことができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000002945 【氏名又は名称】オムロン株式会社
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| 【出願日】 |
平成9年(1997)7月28日 |
| 【代理人】 |
【弁理士】 【氏名又は名称】松井 伸一
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| 【公開番号】 |
特開平11−42219 |
| 【公開日】 |
平成11年(1999)2月16日 |
| 【出願番号】 |
特願平9−215498 |
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