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【発明の名称】 磁気共鳴装置用アンテナ
【発明者】 【氏名】ヘルムート グライム

【要約】 【課題】純然たる受信アンテナとして使用の際アンテナ長手方向導体の領域にて信号減衰を生じさせない、磁気共鳴装置用アンテナを提供すること。

【解決手段】対向する2つの端部領域(6,8)及び電気接続個所(10、12)を備えた、磁気共鳴装置用アンテナの第1のアンテナ導体構造(2)が、実質的に1つの面上に相並んで設けられた同じ大きさの2つの導体ループ(22,24)を有し、該両導体ループは、1つの連結、結合個所(26)にて逆方向に直列に接続されており、各導体ループにて、前記連結、結合個所(26)に対称的に接続個所(10、12)のうちの各々が配置されていること。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 第1のアンテナ導体構造(2)を有する磁気共鳴装置用アンテナであって、前記第1のアンテナ導体構造は、対向する2つの端部領域(6,8)を有し、該第1のアンテナ導体構造には、夫々電気接続部ないし電気的接続個所(10、12)が設けられているものにおいて、前記アンテナ導体構造(2)は、実質的に1つの面上に相並んで設けられた同じ大きさの2つの導体ループ(22,24)を有し、該2つの導体ループ(22,24)は、1つの連結、結合個所(26)にて逆方向に直列に接続されており、各導体ループ(22,24)にて、連結、結合個所(26)に対称的に前記接続個所(10ないし12)の各1つが配置されていることを特徴とする磁気共鳴装置用アンテナ。
【請求項2】 各導体ループ(22,24)は当該の面上に配置されたU字状の導体部片を有し、各U字状の導体部片は、1つのベース導体部片ないしベース導体部片セクション(28)及びこれと連結された2つの脚部−導体部片セクション(30)を有し、2つのU字状−導体部片の脚部−導体部片セクション(30)の端部(30)が対向して配置されており、前記両U字状導体部片の対角線方向で対向する端部(30)が相互に連結されており、各ベース導体部片ないしベース導体部片セクション(28)にて対称的に接続個所(10,12)の1つが設けられていることを特徴とする請求項1記載のアンテナ。
【請求項3】 前記両U字状導体部片の相互に対向し合う脚部−導体部片セクション(30)は、夫々第1ないし第2の線(34ないし36)に沿って、配向されており、両接続個所(10,12)を結ぶ1つの線(38)に関して並行に、且つ等間隔をおいて配置されていることを特徴とする請求項2記載のアンテナ。
【請求項4】 ベース導体部片ないしベース導体部片セクション(28)は、両接続個所(10,12)を結ぶ1つの線(38)に対して垂直に配向されていることを特徴とする請求項2又は3記載のアンテナ。
【請求項5】 第1のアンテナ導体構造(2)に並行に且対向して該第1アンテナ導体構造と同じように構成された第2のアンテナ導体構造(4)が設けられており、前記アンテナ導体構造の対向配置された接続個所(10,12)がそれ自体閉結された導体(16,20)と接続されており、前記閉結された導体(16,20)は、アンテナの対称軸(5)を包囲するように構成されていることを特徴とする請求項1から4までのうちいずれか1項記載のアンテナ。
【請求項6】 接続個所(10,12)は、夫々第1のコンデンサ装置(14)を介して閉結された導体(16,20)に接続されていることを特徴とする請求項5記載のアンテナ。
【請求項7】 導体ループのうちの少なくとも1つ(22)及び/又はそれ自体閉結された導体ループ(16,20)が中断部を有し、該中断部は、第2のコンデンサ装置(40)により橋絡されていること特徴とする請求項1から6までのうちいずれか1項記載のアンテナ【請求項8】 両導体構造(2,4)は1つの套面上に配置されており、ここで接続個所(10,12)は軸方向で間隔をおいて套面上に配置されており、閉結された導体(16,20)が軸方向で間隔をおいて、円筒外套面ないしシリンダ外套面の1つの周方向に沿って延びていることを特徴とする請求項5から7までのうちいずれか1項記載のアンテナ。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、第1のアンテナ導体構造を有する磁気共鳴装置用アンテナであって、前記第1のアンテナ導体構造は、対向する2つの端部領域を有し、該第1のアンテナ導体構造には、夫々電気接続部が設けられているものに関する。
【0002】
【従来の技術】冒頭に述べた種類のアンテナが米国特許第4825163号明細書から公知である。当該アンテナは、1つのシリンダ套面上に長手方向に設けられた4つの長手方向導体を有し、該4つの長手方向導体は、端部側の円環状の導体を介して相互に接続されている。各2つの対向する導体が固有の接続部を有する1つのリニアシステムを形成する。その種のアンテナは、屡々もっぱら受信アンテナとして使用される。核磁気共鳴の励起は全身ボディアンテナを用いて行われ、該全身ボディアンテナは、比較的均一なフィールド分布を有する。全身ボディアンテナの送信過程中受信アンテナは、離調される。
【0003】米国特許第5382903号明細書に記載されているアンテナは、狭く限られたfield of viewを有し、以て僅かなノイズ成分を有する信号を送出できる。アンテナは、実質的に1つの面上に相並んで配置された同じ大きさの2つの導体ループを有し、ここで、導体ループは1つの連結、結合個所にて逆方向に直列に接続されている。1つの接続個所対を以ての信号接続、コネクションは、コンデンサを介して行われ、該コンデンサは、導体ループのうちの1つの中に挿入されている。さらに、アンテナは、アンテナ導体構造に対して垂直方向に配向された円形状の導体ループを有し、ここで、アンテナ導体構造は、不都合な信号を抑圧する。
【0004】米国特許第5435302号明細書には、フレキシブルな表面アンテナが開示されており、該フレキシブルな表面アンテナには、相並んで配置されている。逆方向に直列に接続されたアンテナを有する1つの交差したアンテナ導体構造が設けられており、これは、前述のUS5,382,903にて記載されたようなものである。
【0005】冒頭に述べたアンテナが単に受信アンテナとして使用される場合、バンド状のアンテナ長手方向導体の領域にて、磁気共鳴トモグラムにて可視の陰影部、シェーディングが生じる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題とするところは、純然たる受信アンテナとして使用の際アンテナ長手方向導体の領域にて信号減衰を生じさせないように構成された磁気共鳴装置用アンテナを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記課題は次のようにした解決される、即ち、前記アンテナ導体構造は、実質的に1つの面上に相並んで同じ大きさの2つの導体ループは、1つの接続個所にて逆方向に直列に接続されており、各導体ループにて、連結、結合個所に対称的に接続個所のうちの各々が配置されているのである。公知のアンテナ導体構造は結像容積内で可及的に均一の感度分布の達成のため周方向で最適化された所定の拡がり、又は被覆度を有するようになる。他方では、その様に拡大されたアンテナ導体構造により、被検容積への全身ボディアンテナの送信フィールドがシールドされる。本発明によりアンテナ導体構造を2つの逆方向に直列に接続された導体ループへ分割することにより、著しく均一の交番磁場の時間的変化−全身ボディアンテナにより生ぜしめられるような−があっても電流を誘起し得ないようになる。励起磁界は、妨げられずに被検容積に向かってアンテナ導体構造を貫通できる。
【0008】本発明の有利な発展形態によれば、第1のアンテナ導体構造に並行に、そして、対向して該第1アンテナ導体構造と同じように構成された第2のアンテナ導体構造が設けられており、前記アンテナ導体構造の対向配置された接続個所がそれ自体閉結された導体と接続されており、ここで、閉結された導体は、アンテナの対称軸を包囲するように構成されているのである。当該の2つの対向配置されたアンテナ導体構造は、次のように相互接続されている、即ちその中に誘起された信号電流が逆方向に流れるように相互接続されている。前記アンテナは、両アンテナ導体構造間で1つの結像容積内で著しく均一の感度分布を有する。
【0009】さらなる有利な実施形態を引用請求項に規定してある。
【0010】次に本発明の1実施例を図1を用いて説明する。
【0011】図1は、診断用磁気共鳴装置頭部又は極端状態の検査のため使用できる容積アンテナの基本構成を斜視図で示す。
【0012】前記アンテナは、第1及び第2アンテナ導体構造2ないし4を有し、該第1及び第2アンテナ導体構造は、1つのシリンダ套面上に長手方向に対向配置されている。アンテナ又はシリンダ套面の対称軸は、参照番号5で表されている。第1の、第2の導体構造2ないし4は、同じように構成されている。各導体構造2,4は、対向する端部領域6ないし8にて、電気接続個所10ないし12を有する。図中前方に位置する、対向する両アンテナ導体構造2,4の接続個所10は、各1つのコンデンサ装置14を介してそれ自体閉結された第1の導体16と接続されている。それ自体閉結された導体16は、シリンダ面上で周方向に位置する。図中後方に位置する、対向する両アンテナ導体構造2,4の接続個所12は、各1つのコンデンサ装置18を介してそれ自体閉結された、第2の導体20と接続されている。それ自体閉結された第2の導体20は、それ自体閉結された第1の導体16と同様に、円筒外套面ないしシリンダ外套面上で周方向に位置する。
【0013】アンテナ導体構造2及び4は、シリンダ面上に相並んで配置された同じ大きさの2つの導体ループ22,24を有し、該2つの導体ループ22,24は、1つの連結、結合個所にて逆方向に直列に接続されている。導体ループは、夫々1つのベース導体部片ないしベース導体部片セクション28及びこれに接続された2つの脚部導体部片30を有し、前記の1つのベース導体部片ないしベース導体部片セクション28及び2つの脚部導体部片30は、合わさって1つのU字状導体部片を形成している。2つのU字状−導体部片の脚部−導体部片セクション30の端部30が対向して配置されており、そして、対角線方向で相互に連結されている。接続点10,12は、ベース導体部片28の中央に配置されている。導体ループ22,24の当該の導体部片は、周方向でのアンテナ導体構造の拡がり寸法に比して狭幅に構成されており、該周方向は、角度αで明示されている。
【0014】両アンテナ導体構造2,4は実質的に矩形状の幾何形状を有し、このことは、次のようにして達成される、即ち、両導体ループの相対向する脚部導体部片30が第1線34と第2線36に沿って配向されているようにするのである。両線34,36は、両接続個所10,12を結ぶ線38−連結線−に関して平行に、且つ、同じ間隔を置いて配置されている。ベース導体部片ないしベース導体部片セクション28は、前記の結ぶ線38に関して垂直方向に配向されている。
【0015】2つのアンテナ導体構造2,4及び16,20において、両導体ループのうちの1つにて、−ここでは24−各1つの中断部が形成されており、該中断部は、コンデンサ装置40により橋絡されている。同様に、各々のそれ自体閉結された導体ループ16,20内にコンデンサ40が挿入接続されている。コンデンサ装置40の容量値は、次のように選定されている、即ち、当該導体構造2,4が、時間的に変化する磁場勾配により誘起されるKHz領域における電流に対して高いインピーダンスを呈するように選定されており、MHz領域のアンテナ信号電流に対しては、当該インピーダンスは無視可能であるように選定されている。
【0016】図を用いて前述したリニアなアンテナは、信号接続部、端子42を有し、該信号接続部、端子42は、1つのアンテナ導体構造のコンデンサ装置14に対して並列に接続されている。
【0017】アンテナは、次のようにすれば、1つの円偏波アンテナに拡大できる、即ち、2つの更なる対向配置されたアンテナ導体構造を第1,第2アンテナ導体構造2,4に対して対称軸5に関して90°回転されて配置するのである。端部領域に設けられた接続個所は、同様にコンデンサを介して、第1又は第2のそれ自体閉結された導体16ないし20と接続されている。すべてのアンテナ導体構造の対称配置及び実質的に同じ構成により、2つのリニアな部分システムが内在的に内因的に相互に減結合されている。
【0018】
【発明の効果】本発明によれば、磁気共鳴装置用アンテナにおいて、純然たる受信アンテナとして使用の際アンテナ長手方向導体の領域にて信号減衰を生じさせないようになり、公知のアンテナ導体構造は結像容積内で可及的に均一の感度分布の達成のため周方向で最適化された所定の拡がり、又は被覆度を有するようになり、他方では、その様に拡大されたアンテナ導体構造により、被検容積への全身ボディアンテナの送信フィールドがシールドされ、本発明によりアンテナ導体構造を2つの逆方向に直列に接続された導体ループへ分割することにより、著しく均一の交番磁場の時間的変化−全身ボディアンテナにより生ぜしめられるような−があっても電流を誘起し得ないようになり、励起磁界は、妨げられずに被検容積に向かってアンテナ導体構造を貫通できるという効果が奏される。
【出願人】 【識別番号】390039413
【氏名又は名称】シーメンス アクチエンゲゼルシヤフト
【氏名又は名称原語表記】SIEMENS AKTIENGESELLSCHAFT
【出願日】 平成10年(1998)5月22日
【代理人】 【弁理士】
【氏名又は名称】矢野 敏雄 (外3名)
【公開番号】 特開平11−42218
【公開日】 平成11年(1999)2月16日
【出願番号】 特願平10−141286