| 【発明の名称】 |
内視鏡用の光源装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】宇佐美 準二
【氏名】金子 邦清
|
| 【要約】 |
【課題】ライトガイドの入射端部の十分な冷却とランプ光源の適温保持とを同時に達成することができる内視鏡用の光源装置を提供する。
【解決手段】本発明の光源装置は、ランプ光源21が光源装置設置室22’内に設けられ、ランプ光源21に光学的に接続されるライトガイド22の入射面22aの近傍が光源装置設置室22’内に挿入され、ランプ光源21と入射面22aの近傍とに送風するファン38が設けられ、ファン38からランプ光源21へ向けての送風量よりもファン38から入射面22aの近傍へ向けての送風量が多くなるように送風を案内する風向板38aが、光源装置設置室22’内に設けられている。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 ランプ光源が光源装置設置室内に設けられ、該ランプ光源に光学的に接続されるライトガイドの入射端部が前記光源装置設置室内に挿入され、前記ランプ光源と前記入射端部とに送風するファンが設けられている内視鏡用の光源装置において、前記ファンから前記ランプ光源へ向けての送風量よりも前記ファンから前記入射端部へ向けての送風量が多くなるように送風を案内する風向板が、前記光源装置設置室内に設けられている内視鏡用の光源装置。 【請求項2】 前記風向板は前記ランプ光源側から前記ライトガイドの入射端部側に向けて斜めに延びて設けられている請求項1に記載の内視鏡用の光源装置。 【請求項3】 前記光源装置設置室の室壁には前記ファンが取り付けられると共に該ファンの開口が設けられ、前記風向板は前記室壁に取り付けられ、前記風向板はその延在方向の一側辺部の外側を通る風と他側辺部の外側を通る風とが前記ランプ光源に送られるように前記風向板の延在方向に直交する方向の幅が前記開口の幅よりも小さく形成されている請求項2に記載の内視鏡用の光源装置。 【請求項4】 前記ライトガイドの入射端部へ向かう風の流速を高めるために前記風向板の前記一側辺部と前記他側辺部との少なくとも先端部分が送風を取り込めるように曲げられている請求項3に記載の内視鏡用の光源装置。 【請求項5】 前記風向板は前記ファンからの前記ランプ光源に向かう直接風を遮断するように前記ランプ光源を前記ファン側から見て隠蔽する大きさに形成されている請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の内視鏡用の光源装置。
|
【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、医療用の内視鏡に関し、更に詳しくは、その光源装置に関する。 【0002】 【従来の技術】従来から、内視鏡用の光源装置として、図14、図15に示す構成のものが知られている。その図14、図15において、1はケース、2はランプ光源としての多成分ガスが使用された放電ランプ、3はライトガイドである。その放電ランプ2にはその内部に半球状の凹面鏡が設けられ、ライトガイド3の入射面3aに光束が集光されるようにされている。ケース1の内部にはその底部に固定板4がネジ止め固定されている。固定板4には2枚の取り付け板5、6が間隔を開けて平行に立設されている。取り付け板6にはランプ光源取り付け部としての円筒状部材7が固定され、取り付け板5にはライトガイド接続部としての円盤フランジ8がケース1のフロントパネル1aの側に取り付けられている。ライトガイド3にはその端部に被接続部としての接続アダプター部材9が設けられている。ライトガイド3は円盤フランジ8に接続アダプター部材9を挿入することによりライトガイド接続部に挿脱可能に保持されて、放電ランプ2とライトガイド3とが光学的に接続される。 【0003】円筒状部材7の一方の端面部には放電ランプ2がネジ10により固定されている。円筒状部材7の周壁は一部が切り欠かれて通風口11、12とされ、ケース1の仕切り板1bには通風口11に向けて送風するためのファン13が設けられている。円筒状部材7の他方の端面部の側には光学フィルタ14が設けられると共に、光量調整用絞り部材15が設けられている。 【0004】ところで、放電ランプ2は発光して熱を持つとその適温の域を脱して高温となり、光量・色温度が不安定となる。また、放電ランプ2の発光により円筒状部材7の内部に熱がこもると、各光学部材には悪影響が及ぶ。特にライトガイド3の入射面3aの近傍は集光によって過熱されやすく、ライトガイド3の入射面3aがこの過熱によって劣化すると共にその位置が変化して集光位置Fからずれることがある。図14、図15に示す内視鏡用の光源装置においては、ファン13による送風によって放電ランプ2自体の発光による加熱が抑制されていると共に、その送風によって放電ランプ2による熱が円筒状部材7の内部にこもらないよう構成されて、入射面3a近傍の過熱が防止されている。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この従来の光源装置では、ライトガイド3の入射面3a近傍を冷却しようとしてファン13の配置をライトガイド3の側に片寄らせると、放電ランプ2への送風量が少なくなり過ぎ、放電ランプ2が適温の域を上方に超えて高温になる。逆に、放電ランプ2を適温に保持しようとして適度に風が当たるようにファン13の配置を放電ランプ2の側に片寄らせると、入射面3aの近傍への送風量が少なくなり過ぎ、その冷却が不十分となる。また、放電ランプ2の側へ片寄らせ過ぎると風が当たり過ぎ、放電ランプ2が適温の域を下方に超えて低温になる。図14、図15に示す光源装置はこのように、ファン13の位置決めが微妙であるという問題を有する。 【0006】また、従来、ランプ光源を適温に保持しつつランプガイドの入射端部を十分に冷却することが1つのファンでは不可能な場合に、複数のファンが用いられることがある。ところが、複数のファンを使用すると、ランプ光源の冷却に用いられるファン以外のファンの風の対流作用によってもランプ光源が冷却される。 【0007】いずれにしてもランプ光源に風が当たり過ぎるのは好ましくない。 【0008】本発明は、上記の事情に鑑みて為されたもので、その目的とするところは、ライトガイドの入射端部の十分な冷却とランプ光源の適温保持とを同時に達成することができる内視鏡用の光源装置を提供することにある。 【0009】 【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に記載の内視鏡用の光源装置は、上記課題を解決するため、ランプ光源が光源装置設置室内に設けられ、該ランプ光源に光学的に接続されるライトガイドの入射端部が前記光源装置設置室内に挿入され、前記ランプ光源と前記入射端部とに送風するファンが設けられている内視鏡用の光源装置において、前記ファンから前記ランプ光源へ向けての送風量よりも前記ファンから前記入射端部へ向けての送風量が多くなるように送風を案内する風向板が、前記光源装置設置室内に設けられている。 【0010】本発明の請求項2に記載の内視鏡用の光源装置は、請求項1に記載の内視鏡用の光源装置において、前記風向板は前記ランプ光源側から前記ライトガイドの入射端部側に向けて斜めに延びて設けられている。 【0011】本発明の請求項3に記載の内視鏡用の光源装置は、請求項2に記載の内視鏡用の光源装置において、前記光源装置設置室の室壁には前記ファンが取り付けられると共に該ファンの開口が設けられ、前記風向板は前記室壁に取り付けられ、前記風向板はその延在方向の一側辺部の外側を通る風と他側辺部の外側を通る風とが前記ランプ光源に送られるように前記風向板の延在方向に直交する方向の幅が前記開口の幅よりも小さく形成されている。 【0012】本発明の請求項4に記載の内視鏡用の光源装置は、請求項3に記載の内視鏡用の光源装置において、前記ライトガイドの入射端部へ向かう風の流速を高めるために前記風向板の前記一側辺部と前記他側辺部との少なくとも先端部分が送風を取り込めるように曲げられている。 【0013】本発明の請求項5に記載の内視鏡用の光源装置は、請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の内視鏡用の光源装置において、前記風向板は前記ファンからの前記ランプ光源に向かう直接風を遮断するように前記ランプ光源を前記ファン側から見て隠蔽する大きさに形成されている。 【0014】 【発明の実施の形態】図1、図2において、20はケース、21は放電ランプ、22はライトガイドである。ケース20にはフロントパネル20aと側壁20bとの角部に光源装置設置室22’が設けられている。光源装置設置室22’には光源ユニット23、電源コネクタ24が設けられている。その電源コネクタ24には放電ランプ21の電源コード25のコネクタ26が着脱可能に装着される。ライトガイド22の端部付近には被接続部材としての接続アダプター部材27が設けられている。この接続アダプター部材27は図3に示すように位置決めピン27aと環状保護壁27bと嵌合柱部27cとを有する。ライトガイド22の入射面22aは接続アダプター部材27から突出されている。 【0015】光源ユニット23は図1、図2、図4、図5に示すように固定板28を有する。固定板28はネジ28a、28aによりケース20の底部20cに固定される。図4において、28bはそのネジ挿通穴である。固定板28には放電ランプ21をライトガイド22に光学的に接続するライトガイド接続部材の一部を構成する取り付け板29が立設され、取り付け板29はネジ29aにより固定板28に固定されている。取り付け板29には光軸合わせ用の円筒状部材30が取り付けられる。この円筒状部材30の一方の端面部30aには図3に示すように放電ランプ21が取り付けられるもので、端面部30aはランプ光源取り付け部となっている。この円筒状部材30の他方の端面部30bにはライトガイド接続部材の一部を構成する大径筒状の円盤フランジ31が取り付けられるもので、端面部30bはライトガイド接続部となっている。端面部30a、30bは円筒状部材30の軸心30cに垂直に仕上げられている。円盤フランジ31には接続アダプター部材27が着脱可能に装着される小径筒状の円盤フランジ32が取り付けられる。円盤フランジ31には円形貫通孔31aが形成されている。円盤フランジ31の端面部31bはその円形貫通孔31aの軸心31cに垂直に仕上げられている。円盤フランジ31の端面部31dには小径円筒31eが図4、図5に示すように形成されている。取り付け板29にはその小径円筒31eが嵌合される嵌合穴29bが形成されている。円盤フランジ31はその小径円筒31eを嵌合穴29bに嵌合させると共に3本のネジ31fにより取り付け板29に固定される。 【0016】円盤フランジ32には円形貫通孔32aが形成され、その端面部32bには小径円筒31eに同軸に嵌合される嵌合筒32cが形成されている。端面部32bは小径円筒31eに対して垂直に仕上げられている。その円盤フランジ32は嵌合筒32cを小径円筒31eに嵌合させると共にネジ32dを用いて締結することにより小径円筒31eに固定される。その円盤フランジ32の周部にはネジ部32eが設けられ、ネジ部32eはネジ環27bの内周に設けられたネジに螺合されるようになっている。また、ネジ環27bは嵌合柱部27cに対して回転自在である。その円盤フランジ32には位置決めピン27aが係合される係合穴32gが形成されている。 【0017】円筒状部材30の端面部30aには放電ランプ21を取り付けるための取り付け部材が設けられる。この取り付け部材は板バネ33と線条ネジリコイルバネ34とから構成されている。板バネ33は端面部30aの下方側に配置されてネジ34’により端面部30aに固定されている。その板バネ33は放電ランプ21の外周下縁部21aを背面側から押圧係止する係止バネ片33aを備えている。線条ネジリコイルバネ34は端面部30aの上方側に設けられてその中央屈曲部が軸部材35’に固定され、一方の線条ネジリコイルバネ部34aが端面部30aに係止され、他方の線条ネジリコイルバネ部34bが自由とされている。端面部30aにはその線条ネジリコイルバネ部34bと係合する係合部材35がネジ36により固定され、放電ランプ21は図6に示すようにその外周上縁部21bを線条バネ部34bにより背面側から押圧すると共に、外周下縁部21aを係止バネ片33aにより背面側から押圧しつつ支承することにより、端面部30aに取り付けられる。 【0018】円筒状部材30にはその周壁部36’に一対の通風口37が図3、図7(a)に示すように形成されている。ケース20には光源装置設置室22’を仕切る仕切り板20dが設けられ、仕切り板20dには通風口37に臨む箇所に開口20eが設けられている。開口20eを通じて光源装置設置室22’の外側から内側へ向けて送風するように、仕切り板20dにはファン38が取り付けられている。仕切り板20dにはこのファン38からの送風を案内する風向板38aが設けられているが、その詳細については後述する。円筒状部材30の周壁部36’はその一対の通風口37と端面部30bとの間の部分でその上部側が図3、図7(b)に示すように切り欠かれ、その切り欠かかれた部分が絞り部材挿通口38とされている。その絞り部材挿通口38はその一部が通風口39とされると共に、周壁部36には通風口39に対応する箇所に通風口40が設けられている。 【0019】取り付け板29には絞り部材固定用の台座41がネジ42により取り付けられ、43はその台座取り付け用のボスである。その台座41にはモータ44が固定され、このモータ44の出力軸には絞り部材45の基部45aが固定され、その自由端部45bは絞り部材挿通口38を介して円筒状部材30の筒内に挿入される。円筒状部材30の筒内は放電ランプ21から出射された光を案内する光路46となっている。その絞り部材45の回動角度をモータ44により制御することにより、ライトガイド22に導かれる光量が調整される。一対の通風口37と通風口39、40との間の周壁部の内周には環状溝47が形成され、この環状溝47には光学フィルター48が装着される。 【0020】円筒状部材30の端面部30bには円弧状周壁49が図8に拡大して示すように形成され、円盤フランジ31には環状段差部50が形成され、円盤フランジ31はその環状段差部50を円弧状周壁49に嵌合させ且つ接着することにより、円筒状部材30に接合される。 【0021】光源ユニット23は例えば以下に説明する手順で組み立てられる。まず、円筒状部材30の端面部30bに円盤フランジ31を取り付ける。次に、この円盤フランジ31を固定板28に立設の取り付け板29に取り付けた後、円盤フランジ32を円盤フランジ31に組み付ける。次に、円筒状部材30の端面部30aに放電ランプ21を既述した手順で取り付ける。次に、モータ44、絞り部材45が組み付けられた台座41を、絞り部材45の自由端部45bを絞り部材挿通口38に挿通させつつ取り付け板29に固定する。 【0022】円盤フランジ32は光源ユニット23を光源装置設置室22’に組み付けた状態で、フロントパネル20aの開口部51から外部に露呈され、その円盤フランジ32にアダプター部材27が着脱可能に嵌合される。 【0023】前述のように、本願内視鏡用の光源装置には風向板38aが光源装置設置室22’内に設けられている。風向板38aは図9、図10に示すように取付板部38bと風向案内板部38cとからなる。取付板部38bは開口20eの側縁で入射端部22aから遠い側に取り付けられ、風向案内板部38cは基端部分38dで折り曲げられて取付板部38bから立ち上げられている。その風向案内板部38cは先端部分38eが入射端部22aに向かって延びる傾斜平板とされていると共に、その延在方向に直交する上下方向の幅が開口20eの上下方向の幅よりも小さく形成されている。風向板38aは、その風向案内板部38cによりファン38からの風が円筒状部材30の通風口39等を通じてライトガイド22の入射面22a近傍に主として送られるようにされている。この送風の流れをよくするために、風向案内板部38cは基端部分38dから先端部分38eに向かって上下方向の幅が狭くなるように形成されている。また、ファン38からの放電ランプ21に向かう直接風を遮断するように、風向案内板部38cは放電ランプ21をファン38側から見て隠蔽する大きさに形成されている。その風向案内板部38cの上縁は、その上方を通る風が放電ランプ21の上部に送られるように放電ランプ21の上部とほぼ同じ高さに位置している。風向案内板部38cの下縁は、その下方を通る風が放電ランプ21の下部に送られるように放電ランプ21の下部とほぼ同じ高さに位置している。 【0024】以上の発明の実施の形態では平板として説明したが、風向案内板部38cは以下のように変形されてもよい。すなわち、図11では風向案内板部38cの先端部分38eが湾曲させられ、ライトガイド22の入射面22a近傍へ向かう風が徐々に集められてその流速が増大するようにされている。図12では先端部分38eが上下方向中央部で折り曲げられ、図11に示すものと同様に入射面22a近傍へ向かう風が徐々に集められてその流速が増大するようにされている。図13では基端部分38dから先端部分38eにわたって風向案内板部38cの一側辺部としての上辺部と他側辺部としての下辺部とが折り曲げられて、取り込まれた送風が逃げないようにされて送風量が図11、図12に示す変形例のものよりもより多くされていると共にその流速が入射面22a近傍へ向かって維持されるように構成されている。 【0025】本発明の実施の形態によれば、ファン38による送風は風向板38aにより案内されてランプガイド22の入射面22a近傍には多量に送られ、入射面22a近傍が十分に冷却されると共に、ファン38による送風は風向板38aにより遮られ、放電ランプ21の中央部分には直接的には及ばない。すなわち、風向案内板部38cの上方を通る緩やかな風が放電ランプ21の発光管の上部に当たり、風向案内板部38cの下方を通る緩やかな風が放電ランプ21の発光管の下部に当たるので、ランプ光源温度でとりわけ重要な放電ランプ21の発光管の上下部の温度を適温に保持することが可能である。したがって、安定した光量・色温度を得るため特に温度管理が重要な放電ランプ等多成分ガスが使用されたランプ光源に対して、本発明は非常に有効である。 【0026】なお、図14、図15に示す従来の内視鏡用の光源装置に上記のような風向板を設けてもよい。 【0027】 【発明の効果】本発明は、以上説明したようにランプ光源にはファンからの風が当たり過ぎないように且つライトガイドの入射端部にはファンからの風が効率よく送風されるようにしたので、ライトガイドの入射端部の十分な冷却とランプ光源の適温保持とを同時に達成することができる。
|
| 【出願人】 |
【識別番号】000000527 【氏名又は名称】旭光学工業株式会社
|
| 【出願日】 |
平成9年(1997)7月28日 |
| 【代理人】 |
【弁理士】 【氏名又は名称】西脇 民雄
|
| 【公開番号】 |
特開平11−42212 |
| 【公開日】 |
平成11年(1999)2月16日 |
| 【出願番号】 |
特願平9−201104 |
|