| 【発明の名称】 |
血管探査装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】斉藤 孝悦
【氏名】冨沢 修幸
【氏名】丹生谷 徹
【氏名】川淵 正己
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| 【要約】 |
【課題】被検体の表在血管に穿刺針を正確に刺入して、採血あるいは薬剤の注入を安全かつ容易に行う。
【解決手段】超音波センサ部1をゲル状の超音波伝播媒体3を介して被検体4に接触させ、超音波を送受信し、受信した信号は処理装置部2で処理して、表示装置9に表在血管5を含む被検体4の断層画像を表示する。術者は、その画像を観察しながら超音波走査面8に沿って被検体4に対し30度以下の角度で穿刺針6を刺入し、針先を血管内に挿入する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 超音波を送受信する超音波センサ部と、前記超音波センサ部で超音波を送受信した信号を処理して画像表示する処理装置部と、前記超音波センサ部と被検体との間に介在させるゲル状の超音波伝播媒体と、前記超音波センサ部の超音波走査面に沿って被検体に対し30度以下の角度で刺入する穿刺針とを備えていることを特徴とする血管探査装置。 【請求項2】 超音波センサ部は、その筐体に、被検体に対し30度以下の角度で刺入する穿刺針をガイドするガイド部材を備えていることを特徴とする請求項1記載の血管探査装置。 【請求項3】 超音波センサ部は、その筐体の一部またはその近傍に画像表示モニタを備えていることを特徴とする請求項1記載の血管探査装置。 【請求項4】 超音波センサ部は、セクタ状あるいはコンベックス状に電子的走査可能であることを特徴とする請求項1記載の血管探査装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、被検体の表面に略平行に存在する血管(以下表在血管という)を探査して画像表示し、その画像を観察しながら血管に穿刺針を刺入して採血あるいは薬剤の注入などを行うのに使用する血管探査装置に関するものである。 【0002】 【従来の技術】従来、この種の血管探査装置はなかったが、これに類似のものとして、日本超音波医学会講演論文集57−300(1990年10月,11月)に掲載された「浅部用リニア走査形探触子」が知られている。 【0003】図4は、この走査形探触子を示したもので、21は超音波を送受信する超音波探触子、22はアタッチメント、23は穿刺針、24は被検体である。超音波探触子21と被検体24との間に固体のアタッチメント22が設けられ、このアタッチメント22を介して穿刺針23が被検体24に刺入される構成となっている。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の超音波探触子は、固体のアタッチメントが用いられているため、アタッチメントを被検体のような表面形状が一定でないものに密着させるために、被検体の表面にアタッチメントを力を加えて押し付けるため、表在血管を変形させてしまい、穿刺針を正確な位置に刺入できないという問題があった。また、被検体への穿刺針の刺入が被検体表面に対し45度以上になるため、被検体の表面と略平行に位置している血管、特に細い血管に正確に刺入することが困難であるという問題を有していた。 【0005】本発明は、上記従来の問題点を解決するもので、被検体の表在血管を変形させることなく、その血管に正確、かつ容易に穿刺針を刺入して、採血あるいは薬剤の注入を行うことができる血管探査装置を提供することを目的とする。 【0006】 【課題を解決するための手段】上記目的を達成するために、本発明の血管探査装置は、超音波を送受信する超音波センサ部と、前記超音波センサ部で超音波を送受信した信号を処理して画像表示する処理装置部と、前記超音波センサ部と被検体との間に介在させるゲル状の超音波伝播媒体と、前記超音波センサ部の超音波走査面に沿って被検体に対し30度以下の角度で刺入する穿刺針とを備えた構成とする。 【0007】上記構成によれば、表在血管に変形を与えることなく、被検体の断層画像を表示し、この断層画像を観察しながら、被検体に対し30度以下の角度で、所望の血管に穿刺針を正確に刺入することができ、安全かつ容易に採血あるいは薬剤の注入を行うことができる。 【0008】また、超音波センサ部は、その筐体に、被検体に対し30度以下の角度で刺入する穿刺針をガイドするガイド部材を備えており、さらにその筐体の一部またはその近傍に画像表示モニタを備えていればなお好ましい。 【0009】また、超音波センサ部は、セクタ状またはコンベックス状に電子的走査可能とする。 【0010】 【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。 (実施の形態1)図1は本発明の実施の形態1における血管探査装置の概略構成を示したもので、1は超音波を送受信する超音波センサ部、2は、超音波センサ部1で超音波を送受信した信号を処理し、表示装置9で画像表示する処理装置部、3は超音波センサ部1と被検体4との間に介在させるゲル状の超音波伝播媒体、5は被検体4の表面付近を走る血管(表在血管)、6は超音波センサ部1の超音波走査面8に沿って被検体4に対し30度以下の角度で刺入する穿刺針である。 【0011】超音波センサ部1は、超音波振動子(図示せず)で超音波を被検体4に送信し、その反射波を受信する。超音波振動子は複数個配列され、処理装置部2によって駆動されて電子的に走査する。処理装置部2は、超音波センサ部1から被検体4に向けて超音波を発振させ、その反射した受信信号を処理して、表示装置9で画像表示する。 【0012】超音波伝播媒体3は、超音波センサ部1と被検体4との間に介在させるもので、要求される特性は、被検体4の音響インピーダンス(1.5〜1.65Mrayl)に近い値を持ち、減衰係数は小さい値でかつ自在に変形し、被検体4と超音波センサ部1に小さい力で容易に密着できることである。そのためには、固体のようなものではなく、きわめて容易に変形するゲル状の材料が望ましい。このゲル状の材料としては、ポリウレタンゲル、シリコーンゲル、ポリビニルアルコールゲル、ポリエチレンオキサイドゲル等が好ましい。超音波伝播媒体3は、血管5に穿刺針6を刺入後、つまり使用後は、血液などが付着する場合があるので、簡単に着脱できしかも使い捨てタイプにできることが望ましい。この超音波伝播媒体3を介在させることにより、被検体4の表面付近の断層像は、高分解能なものを得ることができるという長所もある。 【0013】穿刺針6は、ゲル状の超音波伝播媒体3を通して、あるいは被検体4に直接、被検体4若しくは被検体4と略平行に位置している血管5に対して30度以下の角度で刺入し、目的とする血管5まで挿入する。ミスがないように正確に血管5に挿入するには、30度以下の小さい角度で刺入するのが望ましい。これ以上の角度になると、細い血管に刺入するのが困難になり、穿刺針刺入者の高度な熟練度を要する。 【0014】以上のように構成された本実施の形態1における血管探査装置について、その動作を説明する。まず、処理装置部2の送信部から複数個チャンネルで送信した電気信号は、ケーブル7を介して超音波センサ部1の一部の群の超音波振動子列(図示せず)に印加される。電気信号を印加された超音波振動子列は超音波を発生し、超音波伝播媒体3を介して被検体4に送出される。被検体4内に送出された超音波は、被検体4内の組織の音響インピーダンスの差から、その境界で反射し、再び超音波センサ部1の超音波振動子で受信され、その受信信号はケーブル7を介して再び処理装置部2の受信部で受信される。 【0015】次に、チャンネルを電子的に走査して順次同様の動作を行う。これらの受信信号を信号処理して表示装置9で画像表示する。このようにして、被検体4の目的とする血管5を断層像として表示し、この断層画像を観察しながら超音波センサ部1の走査方向から被検体4の面に対して30度以下の角度に穿刺針6を被検体4の血管5に刺入し、採血あるいは薬剤の注入を行う。 【0016】なお、本実施の形態1では、超音波センサ部1はコンベックス状の場合について説明したが、この他、セクタ状の走査方法の場合も同様の効果がある。また、本実施の形態1では、超音波センサ部1および処理装置部2は、電子走査で得られる画像表示について説明したが、これに限定されるものではなく、超音波ドプラ信号で検出して表示する方法のように、非侵襲により血管を検出し、位置を確認する方法であっても同様の効果が得られる。 【0017】超音波センサ部と被検体との間に自在に変形しかつ力を加えなくとも被検体に密着するようなゲル状の超音波伝播媒体を設け、かつ穿刺針を被検体に対して30度以下の角度で刺入できるようにし、しかも穿刺針の刺入は断層像を観察しながらできるため、血管への穿刺針の刺入はきわめて正確に、精度よくかつ容易にできるため、被検体の苦痛、負担および穿刺針刺入者の負担を軽減することができるという効果がある。 【0018】(実施の形態2)図2は、本発明の実施の形態2における血管探査装置の超音波センサ部1と超音波伝播媒体3を用いて被検体4に穿刺針6を刺入する状態を示したものである。超音波センサ部1および超音波伝播媒体3は実施の形態1と同じであるが、超音波センサ部1がその筐体に、被検体4に対し30度以下の一定の角度で刺入する穿刺針6をガイドするガイド部材10を備えている点が異なる。 【0019】ガイド部材10は、超音波センサ部1の筐体の一部に保持されており、穿刺針6を挿通する部分は超音波伝播媒体3の中に位置している。このガイド部材10の穿刺針6挿通部の材料は、腐食せず、滅菌処理が可能な、例えばステンレスのような金属やプラスチックからできている。 【0020】このように構成された本実施の形態2によれば、被検体4の断層像を観察しながら30度以下の角度で穿刺針6を挿入することができるので、より正確に針先を血管5に刺入し、安全かつ容易に採血や薬剤の注入を行うことができる。 【0021】(実施の形態3)図3は、本発明の実施の形態3における血管探査装置の超音波センサ部1と超音波伝播媒体3を用いて被検体4に穿刺針6を刺入する状態を示したものである。ここでは、図1における表示装置9とは別個に超音波センサ部1に画像表示モニタ11を設け、この画像表示モニタ11の断層像を観察しながら、穿刺針6の刺入操作ができる点に特徴がある。 【0022】画像表示モニタ11は、表示装置9とケーブル7を通じて接続されており、小型化のために液晶やプラズマなどを用いた画面にするのが好ましい。このように、被検体4の断層像を観察する画像表示モニタ11を穿刺針6を操作する手元付近に配置しているため、作業がし易く、穿刺針6を目的とする血管に正確に刺入することができる。 【0023】なお、本実施の形態3では、画像表示モニタを超音波センサ部の筐体に設けたが、これに限定するものではなく、穿刺針を刺入操作する手元近傍に設置すれば、同様の効果を得ることができる。 【0024】 【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、超音波センサ部と被検体との間にゲル状の超音波伝播媒体を介在させるため、被検体に対して強い力を加えることなく超音波センサ部を密着させることができる。それによって、被検体、特に血管の変形を小さく抑えることができる。また、ゲル状の超音波伝播媒体を介しているため、被検体の表面付近を鮮明な画像で表示でき、表在血管を十分観察しながら、被検体に対し30度以下の角度で刺入することができ、目的とする血管、中でも細い血管に対しても、正確に刺入することができるので、安全かつ容易に採血あるいは薬剤の注入を行うことができ、従って、被検体への負担を軽減し、術者の高度な熟練度も必要としない等の効果がある。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000005821 【氏名又は名称】松下電器産業株式会社
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| 【出願日】 |
平成9年(1997)7月14日 |
| 【代理人】 |
【弁理士】 【氏名又は名称】松村 博
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| 【公開番号】 |
特開平11−33026 |
| 【公開日】 |
平成11年(1999)2月9日 |
| 【出願番号】 |
特願平9−188466 |
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