| 【発明の名称】 |
超音波診断装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】篠辺 孝
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| 【要約】 |
【課題】超音波診断装置において、標準装備されている計測項目(機能)を組み合わせて新たな計測項目を自由に定義できるようにする。
【解決手段】関数記憶部26には、ユーザーによって定義されたユーザー定義関数が記憶される。そのユーザー定義関数が選択されると、そのユーザー定義関数に含まれる計測パラメータに対応した計測が実行され、それによる計測値が計測パラメータに代入される。これによってそのユーザー定義関数が実行され、実行結果がモニタ18に表示される。ユーザーによって既存の機能を適宜組み合わせて新しい機能を実現できる。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 超音波の送受波により超音波画像を形成する超音波診断装置において、標準装備された計測項目を表す計測パラメータを自在に組み合わせてユーザー定義関数を定義するための関数入力手段と、前記ユーザー定義関数が格納される関数格納手段と、前記関数格納手段に格納されたユーザー定義関数を選択する関数選択手段と、前記選択されたユーザー定義関数に含まれる計測パラメータに代入する計測値を超音波計測結果から演算し、それらの計測値を利用してユーザー定義関数を実行する関数演算手段と、前記ユーザー定義関数の実行結果を表示する実行結果表示手段と、を含むことを特徴とする超音波診断装置。 【請求項2】 請求項1記載の装置において、前記関数演算手段は、前記選択されたユーザー定義関数にマーカー計測が必要な計測パラメータが含まれる場合に、超音波画像上でユーザーにマーカー指定を行わせ、そのマーカー指定に基づいて特定される計測値を当該計測パラメータに代入することを特徴とする超音波診断装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は超音波診断装置に関し、特に超音波計測結果に基づいて自在に多様な演算を行える超音波診断装置に関する。 【0002】 【従来の技術】超音波診断装置は、超音波の送受波により得られた受信データに基づいて断層画像やドプラ画像を形成し、それを画像表示するものである。従来の超音波診断装置には、産科、婦人科、循環器科といった各科目ごとに補助的な各種の計測機能が搭載されている。その計測機能の内の一般的なものとしては、例えば断面積、流量、体積、時間差、圧較差、速度、分散、等の計量機能が挙げられ、これら以外にも科目や計測モード等に応じた専門的な各種の計測機能がある。なお、必要に応じて超音波画像上に1つ又は複数のマーカーが表示され、そのマーカーをトラックボール等を利用して適当な計測ポイントに位置決めすることによって計測が行われる。 【0003】最近の超音波診断装置では、汎用的な計測機能があらかじめ装置に設定されており、ユーザーは機能メニューから所望の計測機能を選択することによって所望の計測を行うことができる。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ユーザー側で要求する計測機能あるいは求めたい計測値の種類は極めて多様化しており、メーカー側ですべての計測機能をあらかじめサポートしておくのは開発コストが増大してしまい、それを実現するのは困難である。特に、同じ疾患の検査であっても、医療施設ごとに求めたい計測項目(演算式)が異なる場合があり、演算式を画一的に定義できないという事情がある。 【0005】従来、各ユーザーは、そのようなサポートされていない計測を行いたい場合には、幾つかの既存の計測機能を実行させて、それらにより取得された計測値を基礎として手計算を行うことによって所望の計測値を得ていた。よって、検査時の負担や時間が増大する場合があった。 【0006】以上の一例を述べる。例えば循環器の分野では、左室の収縮能を表す重要な指標としてdP/dtというものがある。これは、連続波ドプラモードにおける僧帽弁逆流波形をもとにその流速値がある所定値から他の所定値になるまでの時間を用いて定義されるものである。そのような特有の計測機能が搭載されていない超音波診断装置においては、流速値計測機能を実行させて波形の2ポイントにマーカーが合った時点で各マーカー位置での圧較差とマーカー間の時間を読み取り、それらを所定の演算式に代入しそれを電卓等で計算することによって、上記の計測値が算出されていた。よって、そのような計算は煩雑であり、特に集団検診等においては大きな問題となっていた。 【0007】本発明は、上記従来の課題に鑑みなされたものであり、その目的は、ユーザーが要望する多様な計測(計算)に柔軟に対応できる超音波診断装置を提供することにある。 【0008】 【課題を解決するための手段】上記目的を達成するために、本発明は、超音波の送受波により超音波画像を形成する超音波診断装置において、標準装備された計測項目を表す計測パラメータを自在に組み合わせてユーザー定義関数を定義するための関数入力手段と、前記ユーザー定義関数が格納される関数格納手段と、前記関数格納手段に格納されたユーザー定義関数を選択する関数選択手段と、前記選択されたユーザー定義関数に含まれる計測パラメータに代入する計測値を超音波計測結果から演算し、それらの計測値を利用してユーザー定義関数を実行する関数演算手段と、前記ユーザー定義関数の実行結果を表示する実行結果表示手段と、を含むことを特徴とする。 【0009】上記構成によれば、ユーザーによって自在にユーザー定義関数を定義でき、そのユーザー定義関数に従って必要な計測を装置に行わせて、その関数の実行結果を速やかに求めることができる。よって、ユーザーの操作は従来よりも大幅に少なくなり、その煩雑さを解消できる。よって、メーカー側では装置に基本となる計測機能を標準装備させておくだけで、ユーザーの多様な計算ニーズに対応できる。 【0010】本発明の望ましい態様では、前記関数演算手段は、前記選択されたユーザー定義関数にマーカー計測が必要な計測パラメータが含まれる場合に、超音波画像上でユーザーにマーカー指定を行わせ、そのマーカー指定に基づいて特定される計測値を当該計測パラメータに代入する。 【0011】マーカー計測はトラックボール等を用いてユーザーによって超音波画像上に表示されたマーカーを移動させ、所定の場所にマーカーを位置決めすることによってなされる。例えば、ある点の流速、圧較差や2点間の距離や時間等がこれにより計測される。この場合、どの位置にマーカーを合わせるべきかを表すガイダンスを各マーカー計測ごとに表示させてもよい。複数種類のマーカーを同時に利用すれば、複数の計測を同じ超音波画像上で同時に行うことができる。 【0012】ユーザー定義関数が選択された場合に、そのユーザー定義関数が有する計測パラメータに基づいて、計測を行うべき計測モード(例えばBモード、ドプラモード)を自動判別し、その計測モードが自動設定されるようにしてもよい。すなわち、ユーザー定義関数の選択時に計測モードの設定を連動させるものであり、ユーザー定義関数によって、結果として超音波の送受信及び画像処理を制御できる。 【0013】また、ユーザー定義関数に生体信号(心電信号など)を計測対象とした計測パラメータを含められるようにしてもよい。 【0014】また、各ユーザー定義関数を各科目ごとに管理し、科目を選択すると、その科目に対応付けられたユーザー定義関数のリストが表示されるようにしてもよい。 【0015】 【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施形態を図面に基づいて説明する。 【0016】図1には、本発明の好適な実施形態が示されており、図1は本発明に係る超音波診断装置の全体構成を示すブロック図である。 【0017】超音波探触子10は、生体に対して超音波の送受波を行うものであり、この超音波探触子10には送受信部12から送信信号が供給される。超音波探触子10から出力された受信信号は送受信部12を介して画像形成部14に入力される。この画像形成部14によって、設定された計測モードに応じてBモード画像、Mモード画像、ドプラ画像、等の超音波画像が形成される。その画像データは表示制御部16に出力され、その表示制御部16を介して出力された画像データがモニタ18に送られ、このモニタ18上に超音波画像が表示される。 【0018】制御部20は、この超音波診断装置の制御を実行するものであり、またこの制御部20はこの装置に標準装備されている各計測項目を実行する手段としても機能する。さらに、本実施形態において、この制御部20は関数演算部22を有している。この関数演算部22は、ユーザーによって登録されたユーザー定義関数を実行して、その実行結果を表示制御部16に出力するものである。表示制御部16では、その実行結果を所定の出力フォーマットにしたがって画像化し、それがモニタ18に表示される。 【0019】入力装置24は、キーボードやトラックボールなどで構成されるものであり、ユーザー定義関数を定義するための関数入力手段、関数記憶部26に格納された複数のユーザー定義関数の中からいずれかの関数を選択するための関数選択手段、Bモードやドプラモード等の計測モードを選択する計測モード選択手段、等として機能するものである。 【0020】関数記憶部26には、制御部20の演算に当たって必要な関数が記憶され、本実施形態においては、その関数記憶部26内にユーザーによって定義されたユーザー定義関数も1又は複数格納される。そのユーザー定義関数は関数記憶部26から読み出され、関数演算部22によってその関数が実行される。この場合、そのユーザー定義関数に含まれる各計測パラメータが参照され、その計測パラメータに対応する計測項目が制御部20によって実行され、それにより得られた計測値が計測パラメータに代入される。これによってユーザ−定義関数の実行結果が得られる。 【0021】次に、制御部20の制御及び演算について説明する。図2には、ユーザー定義関数の登録時における処理が示されている。 【0022】S101では、シンボルを用いることによって関数が定義される。ここでシンボルは例えばA,B,C,...等といった仮の記号であり、それらの記号に四則演算機能(+,−,×,÷)等の演算記号を組み合わせることによって関数の基本形が定義される。これは上述したように入力装置24によってそれらの記号を入力することにより行われる。 【0023】S102では、各シンボルに対して計測項目を当てはめるために、それに先立って計測モード(Bモードやドプラモード等)が指定される。このような計測モードを選択することによって、そのモードにおいて使用できる計測項目のリストが表示される。そこで、S103では、そのようなリストからシンボルに対応させる計測項目を例えばキーボードなどを介してユーザーにより選択させる。S104では、シンボルに対して上記のように選定された計測項目を表す計測パラメータが対応付けられる。そして、S105では、S101で指定されたシンボルの全てについて計測パラメータの対応付けが完了したか否かが判断され、完了していないと判断された場合には、各シンボルごとにS102〜S104の工程が繰り返し実行される。 【0024】ここで計測項目は例えば速度計測、圧較差計測、時間計測等である。そのような計測項目は装置に標準装備されている機能であるが、もちろん、そのような計測項目の1つとして既に登録されたユーザー定義関数を利用してもよい。ちなみに、計測パラメータは、計測項目によって計測される計測値を指標する記号等を指す。 【0025】各シンボルに対する計測パラメータの対応付けが完了した場合、S106においてユーザーによって関数を演算した結果を表す出力フォーマットの設定が行われる。これはモニタ18の画面内のどの位置にどのような表示形態で実行結果を表示させるかを指定するものである。S107では、上記のように定義されたユーザー定義関数の関数名が登録される。この場合、それが有する機能の名称としてもよい。S108では、このように定義されたユーザー定義関数が関数記憶部26に保存される。この場合、その関数に対応付けられた出力フォーマットや関数名等の管理情報も併せて保存される。 【0026】図3には、以上のように登録されたユーザー定義関数を実行させる場合の処理がフローチャートとして示されている。 【0027】何れかのユーザー定義関数が選択されると、次のようなステップが実行される。まず、S201では、ユーザー定義関数に含まれる計測パラメータが抽出される。そして、S202では、それらの計測パラメータに対応する計測項目が判断される。例えば、ドプラモードにおける流速計測や時間計測等の計測項目が判断される。 【0028】S203では、以上のように判断された計測項目ごとにその計測が実行される。これは、超音波の送受波を行って得られた計測結果を利用して行われる。例えば、2点間の距離や時間を計測する場合には、画像形成部14が有する座標単位情報が参照され、それに基づいて2点間の距離や時間が換算される。また、圧較差や速度などの計測を行う場合、マーカーによって指定された特定点のドプラ情報やエコー情報が画像形成部14から抽出され、それらの情報に基づいて圧較差や速度などが計測される。 【0029】S203は、各計測項目ごとに計測が実行され、全ての計測項目について計測が実行された場合、S204でそれが判断され、S205においてユーザー定義関数に含まれる各計測パラメータに上記のように求められた各計測値が代入される。例えば圧較差を指標するパラメータに圧較差値が代入されることになる。S206では、そのユーザー定義関数が実行され、これによって実行結果が取得される。この関数の実行は図1に示した関数演算部によって行われる。S207では、関数演算部22から出力された実行結果が表示制御部16を介してモニタ18に表示される。この表示に当たっては上述したように設定された出力フォーマットにしたがってその表示が行われる。 【0030】したがって、装置に標準装備されている。計測機能をユーザーによって適宜組み合わせることによって、所望のユーザー定義関数(機能)を定義することができ、これによってユーザー操作の煩雑さを大幅に軽減できる。 【0031】たとえば、上述したように左室の収縮能を表す指標としてdP/dtをユーザー定義関数として登録する場合には、例えば、dP/dt=(PG1−PG2)×1000÷Δtのような関数が定義される。ここで、PG1及びPG2は2つのマーカーによってそれぞれ指定された点での圧較差を表す計測パラメータであり、またΔtは2つのマーカーの間の時間を表す計測パラメータである。各計測項目が実行されることによってそれらの計測パラメータに計測値としての数値が代入され、これによってマーカー指定のみによって自動的にdP/dtを演算させることができる。 【0032】なお、図3に示したS203では、マーカー計測が必要な場合には、超音波画像上に1又は複数のマーカーが表示されるため、ユーザーはそのマーカーをトラックボールなどによって移動させて必要なポイントをマーカー指定する。このような指定によって自動的にマーカー計測が行われる。この場合、ユーザーの操作を表すガイダンスをモニタ18に表示させてもよい。また、複数のマーカー計測が必要な場合には、各マーカー計測に対応する互いに異なるマーカーを表示させ、同時に複数項目に対応する計測を行わせてもよい。 【0033】なお、ユーザー定義関数が選択された場合に、その関数が有する計測パラメータを参照して計測が必要な計測モードを自動判定し、その判定された計測モードを自動的に実行させてもよい。すなわち、ユーザー定義関数に基づいて必要な送受信処理及び画像処理を自動実行させるものである。上記の実施形態ではS101においてシンボルを用いて関数の基本形態が定義されていたが、もちろん直接的に計測パラメータの記号を用いてユーザー定義関数を定義できるように構成してもよい。 【0034】 【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、ユーザーが要望する多用な計測にフレキシブルに対応できる超音波診断装置を構成できる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】390029791 【氏名又は名称】アロカ株式会社
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| 【出願日】 |
平成9年(1997)7月23日 |
| 【代理人】 |
【弁理士】 【氏名又は名称】吉田 研二 (外2名)
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| 【公開番号】 |
特開平11−33022 |
| 【公開日】 |
平成11年(1999)2月9日 |
| 【出願番号】 |
特願平9−196275 |
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