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【発明の名称】 医用ビデオ画像処理装置
【発明者】 【氏名】尾崎 毅

【要約】 【課題】高速なビデオレートでの処理を高速なCPUを用いずに行なう。

【解決手段】あらかじめCPU27からシーケンスメモリ31にコントロールデータをセットしておいて、VSごとに、ブランキング期間でアドレスカウンタ32によりコントロールデータの1単位の先頭アドレスを指定して読み出し、ビデオ画像処理回路22に送るとともにシーケンサ制御用データCONTROLをアドレスカウンタ32に与えてインクリメントし、これを繰り返し、ブランキング期間後ビデオ画像処理回路22で入力されたコントロールデータ通りの一連の処理を実行する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 ビデオタイミングを生成するタイミング発生手段と、該タイミングに基づいてビデオレートで画像処理を行なう画像処理手段と、ビデオ画像の処理手順に関するデータがあらかじめ格納される記憶手段およびビデオタイミングの垂直同期信号に同期して上記記憶手段から一連のデータを読み出してブランキング期間中に画像処理手段にセットする手段を備えるビデオ制御手段と、上記記憶手段にビデオ画像の処理手順に関するデータを格納する中央制御手段とから構成されることを特徴とする医用ビデオ画像処理装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、X線ビデオ画像などの医用ビデオ画像の処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】X線TV透視システムなどを用いて医療の検査・診断に用いる画像を得、この画像をデジタル化した上で各種の画像処理を施すことが行なわれている。この場合、通常、画像処理回路をCPUが直接コントロールする構成がとられていて、ビデオレートで画像の撮影をしたり、ビデオレートで再生して表示したりするときもCPUによって直接制御される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来のようにCPUで画像処理回路を直接コントロールする場合、高速性やコストの点で問題があった。すなわち、CPUで画像処理回路を直接コントロールする場合には、ビデオの各フレームの間のブランキング期間に画像処理回路に対してつぎの処理に必要な各種の設定を済ませてしまう必要があり、CPUはわずかな時間の間に多量の処理を行なわなくてはならない。そのため、CPUに大きな負担がかかり、高速なCPUを使わざるをえない。とくに、より高速なレートの画像データ収集(撮影)・再生になるほど、より高い処理スピードが要求される。このような制約のため、高速なデータ収集・再生の実現が難しいし、これに対応しようとするなら大型で高価な装置にならざるをえない。
【0004】この発明は、上記に鑑み、CPUの負担を軽減し、安価な構成で、高速なレートでの画像処理を可能とする、医用ビデオ画像処理装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するため、この発明による医用ビデオ画像処理装置においては、ビデオタイミングを生成するタイミング発生手段と、該タイミングに基づいてビデオレートで画像処理を行なう画像処理手段と、ビデオ画像の処理手順に関するデータがあらかじめ格納される記憶手段およびビデオタイミングの垂直同期信号に同期して上記記憶手段から一連のデータを読み出してブランキング期間中に画像処理手段にセットする手段を備えるビデオ制御手段と、上記記憶手段にビデオ画像の処理手順に関するデータを格納する中央制御手段とにより構成されることが特徴となっている。
【0006】ビデオ制御手段の記憶手段に、ビデオ画像の処理手順に関するデータが格納されていれば、垂直同期信号に同期してその記憶手段から一連のデータが読み出されて、ブランキング期間中に画像処理手段にセットされ、ブランキング期間後、画像処理手段ではそのセットされたデータに基づいた画像処理が行なわれる。中央制御手段はビデオ制御手段の記憶手段にビデオ画像の処理手順に関するデータを格納するだけでよく、そのタイミングはなんらの制約も受けず、しかも画像処理手段が処理実行中はなんらの関与もしないので、ビデオレートが高速になっても、中央制御手段としては高速のものが要求されない。このように中央制御手段の負担を軽減し、高速なビデオレートでの画像処理の場合でも安価な中央制御手段を使用することができる。
【0007】
【発明の実施の形態】つぎに、この発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。図1において、被写体(人体)10に向けてX線管11からX線が照射され、被写体10を通ったX線がイメージインテンシファイア12に入射させられて光学像が出力される。この光学像が光学系13を経てTVカメラ14に導かれる。このTVカメラ14にはビデオタイミングジェネレータ26から水平同期信号HSと垂直同期信号VSとが送られており、TVカメラ14からはビデオレートで画像信号が出力される。
【0008】この画像信号はA/D変換器21でデジタル化された後、ビデオ画像処理回路22に送られる。ビデオ画像処理回路22は、デジタル化された画像データに対して種々の処理を行ない、フレームメモリ25に記憶するとともに出力する。この出力された処理後の画像データがD/A変換器23によりアナログビデオ信号に戻され、TVモニター装置24に送られて表示される。
【0009】これら一連のビデオレートでの画像データ収集(撮影)・処理は、ビデオタイミングジェネレータ26が発生する各種のビデオタイミング信号(HS、VS等)によって、その基本的なタイミングが同期させられる。ビデオシーケンサ30は、このビデオ画像処理回路22で行なう一連の処理を垂直同期信号VSに応じてコントロールする。この一連の処理の手順などのコントロールデータは、あらかじめCPU27からCPUバス28を通じてビデオシーケンサ30に送られている。
【0010】すなわち、ビデオシーケンサ30は、シーケンスメモリ31、アドレスカウンタ32、スタートアドレスレジスタ33からなる。CPU27から送られたコントロールデータはシーケンスメモリ31に書き込まれる。このコントロールデータはたとえば図2に示すように、ビデオ画像処理回路22内のコントロールレジスタのアドレスを示すReg.ADRと、そこに書き込むデータWR.dataと、シーケンス制御用データCONTROLの3種の情報からなる。1回のブランキング期間中にセットされるデータ一式をSEQという単位とし、それぞれのSEQのスタートアドレスをSEQ.ADRとする。この図2では、3つのSEQが、それぞれスタートアドレスSEQ.ADR1、SEQ.ADR2、SEQ.ADR3から格納されている。
【0011】このビデオシーケンサ30は起動されると、VSに同期してまずスタートアドレスレジスタ33に設定されているスタートアドレスをアドレスカウンタ32に読み込む。なお、スタートアドレスレジスタ33にはCPU27によりスタートアドレスがあらかじめ書き込まれている。こうして最初のSEQのスタートアドレスSEQ.ADR1がアドレスカウンタ32によって指定されることにより、シーケンスメモリ31のそのアドレスに書き込まれていたコントロールデータReg.ADR1、WR.data1が読み出されて、ビデオ画像処理回路22のレジスタの該当アドレスへの書き込みが行われる。
【0012】このときシーケンスメモリ31のアドレスSEQ.ADR1に格納されていたシーケンス制御用データCONTROL1も読み出されるが、これはアドレスカウンタ32に送られる。このCONTROL1はアドレスをインクリメントする命令を表すものとなっていて、SEQ.ADRが1ステップだけ進められ、つぎのアドレスが指定され、Reg.ADR2、WR.data2が読み出されて、ビデオ画像処理回路22に送られる。このとき読み出されるCONTROL2もアドレスをインクリメントする命令を表すものとなっていて、つぎのアドレスが指定され、Reg.ADR3、WR.data3が読み出されて、ビデオ画像処理回路22に送られる。こうして順次インクリメントされてビデオ画像処理回路22に対する書き込み動作が行われていき、n番目に達したときSEQ.ADRnが読み出されるが、それに対応するWR.dataは無であり、同時に読み出されたCONTROLnはこのSEQの終了およびつぎのSEQのスタートアドレスSEQ.ADR2を示すものとなっており、これがアドレスカウンタ32に入力されることにより、アドレスカウンタ32は2番目のSEQのスタートアドレスSEQ.ADR2にセットされ、つぎのVSを待つ。
【0013】つぎのVSが入力されると、このスタートアドレスSEQ.ADR2を示す信号がアドレスカウンタ32から出力され、上記と同様に、2番目のSEQに属するコントロールデータReg.ADR、WR.data、CONTROLが順次読み出されて、ビデオ画像処理回路22につぎつぎに送られる。
【0014】ビデオ画像処理回路22の側では、ブランキング期間中に一連のコントロールデータが送られてセットされ、ブランキング期間が終了したときその内部のレジスタに格納されていたWR.dataに応じて処理を順次実行していく。
【0015】このようにして、ブランキング期間中に一式のデータSEQのビデオ画像処理回路22へのセットと、ブランキング期間後のそのSEQに応じた処理動作とが、VSに同期して順次行われていき、最後のSEQのセットと処理動作が行われたとき、CONTROLにより一連のシーケンスの終了が示され、CPU27に割り込みを発生して、一連のシーケンスの終了を通知する。
【0016】したがって、CPU27は、最初に一連のSEQについてのコントロールデータをシーケンスメモリ31にセットした後は、ビデオ画像処理回路22の動作に関与することなく、独立の他の処理を行なったりしていて、一連のSEQが終了したとき再度他の一連のSEQについてのコントロールデータのセットを行なう。そのため、一連の処理手順をビデオシーケンサ30のシーケンスメモリ31に設定する時間については、ビデオタイミングと別に行なうことができて、ビデオタイミングに制約されない。また、一連のビデオ画像処理シーケンスの実行中は基本的にCPU27は介在する必要がない。そこで、撮影ビデオレートが高速になったとしても、CPU27の高速な処理能力は問われることなく、リアルタイムでの処理を、安価な構成で行なうことが可能となる。また、ビデオ画像処理回路22による一連のビデオ画像処理シーケンスの実行中、これに並行してCPU27は他の処理を行なうことができる。
【0017】なお、上記は一つの例に関するものであってこの発明がこの記述に限定される趣旨でないことはもちろんである。たとえば、上記では、ビデオ撮影とそれに同期したリアルタイムでの画像処理を行なう場合について説明しているが、画像記録装置などにいったん記録したビデオ信号を高速に再生して、それに対応した速度で画像処理を行なう場合にも適用できる。また、具体的な構成などは種々に変更可能である。
【0018】
【発明の効果】以上説明したように、この発明の医用ビデオ画像処理装置によれば、一連のビデオ画像処理シーケンスの実行中にCPUの関与を無くし、これによってCPUの負担を大幅に軽減し、高速なビデオレートで処理する場合でも、安価なCPUを用いて構成することができる。
【出願人】 【識別番号】000001993
【氏名又は名称】株式会社島津製作所
【出願日】 平成9年(1997)7月18日
【代理人】 【弁理士】
【氏名又は名称】佐藤 祐介
【公開番号】 特開平11−33018
【公開日】 平成11年(1999)2月9日
【出願番号】 特願平9−209728