| 【発明の名称】 |
臍帯血採取用補助具 |
| 【発明者】 |
【氏名】白数 昭雄
【氏名】川本 昇司
【氏名】原田 慎一郎
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| 【要約】 |
【課題】胎盤保持用シートを枠部材に懸架する際に臍帯を汚染する虞がなく、作業能率のよい臍帯血採取用補助具を提供する。
【解決手段】基台11と支持部材12と枠部材13とからなるスタンド1と、胎盤を保持するための胎盤保持用シート2とから構成され、胎盤保持シート2がスタンド1の枠部材13に懸架されている。ここで、枠部材13は連続して形成されておらず、その一部が欠けている。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 基台と、該基台上に立設された支持部材と、該支持部材に支持され上下方向に開口した枠部材とからなるスタンドと、臍帯を挿通しうる臍帯孔を有し、前記枠部材に懸架する胎盤保持用シートとからなる臍帯血採取用補助具であって、前記枠部材の一部が欠けていることを特徴とする臍帯血採取用補助具。 【請求項2】 胎盤保持用シートに形成された小孔と、枠部材に設けられた突起状の懸架手段が係脱自在に係合して、胎盤保持用シートが枠部材に懸架されることを特徴とする請求項1記載の臍帯血採取用補助具。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、胎盤および臍帯から臍帯血を採取する際に使用される臍帯血採取用補助具に関する。 【0002】 【従来の技術】再生不良性貧血、白血病、悪性リンパ腫等の治療あるいは遺伝子治療に際し、造血幹細胞及び造血前駆細胞の有効性が認められている。従来、造血幹細胞及び造血前駆細胞は、骨髄液あるいは抹消血より採取されていた。骨髄液から採取する場合は、主として骨髄バンク登録者から提供される骨髄液が使用されるが、登録者数が少ないうえにこの登録者の中でHLA適合者は極少数である為、治療できる患者は限られてしまうという問題があった。さらに、骨髄液採取に際し、全身麻酔後、腸骨に骨髄穿刺針を穿刺して注射器で吸引する為、麻酔過誤や疼痛等の問題があった。また、抹消血から採取する場合は、顆粒球コロニー形成刺激因子(G−CSF)等の薬品を体内に注入し、血液中に出てきた造血幹細胞等をアフェレーシスにより採取するが、採取に時間と手間がかかるという問題があった。 【0003】そこで近年になって、胎盤と臍帯内にある臍帯血が注目されている。出産後に廃棄処分される胎盤や臍帯内の血液中には造血幹細胞や造血前駆細胞が含まれており、この血液(臍帯血)を採取することにより、上記問題は解消される。また、臍帯血はウィルスや細菌汚染の可能性が低いとともに成人T細胞の混入がないため、骨髄移植時に問題となる移植片対宿主疾患(GVHD)等の合併症の危険性が少なく、しかも、前もって準備ができるので骨髄移植も速やかに行える等の利点がある。胎盤および臍帯から臍帯血を採取する方法には、出産後であってまだ胎盤が子宮内に存在している時に採取する娩出前採取と、胎盤が子宮外に娩出された後に採取する娩出後採取とがある。娩出前採取の場合、胎盤及び臍帯に母胎血が付着していること、あるいは、採取の専門家による採取ではなく産科医または看護婦による採取であるため産科医と看護婦が分娩のみに集中できない等の問題がある。これに対し、娩出後採取の場合、採取の専門家が臍帯血を採取するため、産科医と看護婦が分娩のみに集中できるという利点がある。 【0004】娩出後採取は、具体的には以下のように行われる。産児の娩出直後、臍帯を産児に近い部位でできるだけ早期にクランプして切断する。娩出された胎盤および臍帯をトレーにのせて、胎盤と臍帯の表面を消毒液により十分に消毒した後、胎盤と臍帯に付着した母胎血や消毒液をガーゼ等で拭き取る。そして、胎盤および臍帯を手で保持して、臍帯に採血針を穿刺し、臍帯血を採取する。しかしながら、上記採取方法では、以下の問題があった。即ち、胎盤および臍帯は極めて柔軟性に富むとともに、それらの表面には「ぬめり」があるため、胎盤および臍帯を手で保持するのが困難で、容易に臍帯血を採取することができなかった。また、胎盤を手で持って臍帯血を採取した場合には、胎盤が手で覆われるため、胎盤の一部に臍帯血が残っていたとしても見落としてしまうことがあった。さらに、臍帯血の採取時に、胎盤と臍帯の表面に残留する母胎血や消毒液が、胎盤および臍帯の表面を伝わって流下してきて穿刺部に接触し、臍帯血が母胎血や消毒液に汚染される虞があった。 【0005】このような問題を解決したものとして、本出願人はすでに図3に示すような臍帯血採取用補助具を特許出願している(特願平8−358815号)。すなわち、図3は上下方向に開口する枠部51を有する取付枠5と、取付枠5の枠部51に外周部が係脱自在に係合されて、上下方向に面状を呈した胎盤を載置するための保持シーツ6とを有してなる臍帯血採取用補助具であって、保持シーツ6には臍帯の挿通可能な臍帯孔61が形成され、この臍帯孔61から臍帯が垂れ下がった状態で胎盤が保持シーツ6に保持される。 【0006】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この臍帯血採取用補助具には次のような欠点があった。保持シーツ6には臍帯の垂れ下がった状態で胎盤が載置されるので、周方向に連続して形成された枠部51に保持シーツ6を載置する際、臍帯が枠部51に触れて汚染されないように保持シーツ6を高く持ち上げて載置しなければならなかった。本発明は上記課題を解決するためのもので、胎盤保持用シートを枠部材に懸架する際に臍帯を汚染する虞がなく、作業能率のよい臍帯血採取用補助具を提供することを目的とする。 【0007】 【課題を解決するための手段】本発明者等は鋭意検討の結果、一部が欠けている枠部材を備えたスタンドを採用することにより、臍帯が枠部材に触れないで胎盤保持用シートを枠部材上に懸架できることを見出し、本発明に到達した。すなわち本発明は、基台と、該基台上に立設された支持部材と、該支持部材に支持され上下方向に開口した枠部材とからなるスタンドと、臍帯を挿通しうる臍帯孔を有し、前記枠部材に懸架する胎盤保持用シートとからなる臍帯血採取用補助具であって、前記枠部材の一部が欠けていることを特徴とする臍帯血採取用補助具である。ここで、胎盤保持用シートに形成された小孔と、枠部材に設けられた突起状の懸架手段が係脱自在に係合して、胎盤保持用シートが枠部材に懸架されるのが好ましい。 【0008】 【発明の実施の形態】本発明の実施例を図面に基づいて説明する。図1は本発明の臍帯血採取用補助具の一実施例を示す説明図であって、図2は図1に示す枠部材と胎盤保持シートの他の例を示す説明図である。図1に示す臍帯血採取用補助具は、基台11と支持部材12と枠部材13とからなるスタンド1と、胎盤を保持するための胎盤保持用シート2とから構成され、胎盤保持用シート2がスタンド1の枠部材13に懸架されている。ここで、枠部材13は周方向に連続して形成されておらず、その一部が欠けている。 【0009】スタンド1は、基台11と、この基台11上に立設された支持部材12と、この支持部材12に支持された枠部材13とから構成されている。基台11は、スタンド1がわずかな衝撃を受けることによって倒れてしまうのを防止するためにある程度の重量と大きさが必要であり、通常金属製のものが採用されるが、プラスチック製あるいは木製でもよい。また、基台11の底面にゴム製滑り止め(図示しない)等が付属されていてもよい。支持部材12は、枠部材13を空中に浮かした状態で支持するものであり、基台11上に垂直に立設されている。支持部材12の材質としては、通常金属製のものが採用されるが、プラスチック製あるいは木製でもよい。また、支持部材12は垂直に立設されなくてもよく、傾いて立設されていてもよい。枠部材13は、上下方向に開口し、その一部が欠けた正方形の枠状に形成されたもので、欠けた部分に対向する部位が支持部材12に支持されている。ここで、枠部材13が支持部材12に支持される手段として特に限定はなく、枠部材13に固定ボルト(図示しない)を設け、これを締めつけることにより支持部材12に押し付け固定してもよい。図1に示す枠部材13は、その欠けた部分が支持部材12に支持される部位と対向する位置に設けられているが、この位置に限定されない。また、枠部材13は平面視で一部が欠けた正方形状に形成されているが、この形状について特に限定されず、長方形や円形等でもよい。さらに、枠部材13は直接支持部材12に支持されているが、棒状部材(図示しない)等を用いて間接的に支持されてもよい。 【0010】胎盤保持用シート2は、臍帯が垂れ下がった状態で胎盤を保持するものであって、枠部材13の形状に合わせてほぼ正方形に形成され、その中央に臍帯を挿通しうる臍帯孔21を有している。胎盤保持用シート2の形状は、枠部材13の形状に合わせて形成されるのが好ましいが、特に限定されない。また、臍帯孔21の大きさは、臍帯を挿通可能であるとともに、胎盤に付着した母胎血や消毒液が滴り落ちないような大きさであるのが好ましい。胎盤保持用シート2の材質としては、少なくとも胎盤に接触する上面側は胎盤に付着した母胎血や消毒液等を吸収できるような吸水性材料からなるのが好ましく、さらに下面側は上面側で吸収された母胎血や消毒液等が滴り落ちないように防水性材料からなるのが好ましい。例えば、セルロースまたはポリエステル製の不織布の下面に、吸水性ポリマービーズ、ゲル等からなる球状の吸水性材料を介して、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル等からなる防水性フィルムがラミネートされたものが採用できる。使用に際しては、胎盤保持用シート2の上に、臍帯が臍帯孔21付近に配置されるようにして胎盤を載せ、臍帯を臍帯孔21から手で引っ張り出して、臍帯の垂れ下がった状態にする。そして、この胎盤保持シート2をスタンド1の枠部材13に懸架し、クレンメ4で固定する。この時、枠部材13の一部が欠けているので、臍帯が枠部材13に触れないで胎盤保持用シート2を枠部材13に懸架できる。 【0011】尚、図1に示す枠部材13には胎盤保持用シート2がクレンメ4で固定され懸架されているが、図2に示すように、枠部材13に突起状の懸架手段131、132、133、134を設けるとともに、外周に近接して小孔321、322、323、324が形成された胎盤保持用シート3を使用して、これらを係合させてもよい。これにより、胎盤保持用シート3を枠部材13に容易に懸架することができ、作業能率がよくなる。尚、図2では懸架手段131、132、133、134の形状は突起状であるが、鉤状のものでもよい。鉤状の場合はその先端が上方に向くように、枠部材13の側面に突設されるのが好ましい。また、懸架手段の設けられる数や位置についても、特に限定されない。さらに、胎盤保持用シートに形成される小孔の数や位置についても、特に限定されない。 【0012】 【発明の効果】以上のように本発明によれば、臍帯が枠部材に触れないで胎盤保持用シートを枠部材に懸架することができるので、臍帯が汚染される虞がなくなる。また、胎盤保持用シートを高く持ち上げる必要がなくなり、作業能率がよくなる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000135036 【氏名又は名称】株式会社ニッショー
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| 【出願日】 |
平成9年(1997)7月16日 |
| 【代理人】 |
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| 【公開番号】 |
特開平11−33016 |
| 【公開日】 |
平成11年(1999)2月9日 |
| 【出願番号】 |
特願平9−190903 |
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